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半纏の大紋、着物の江戸小紋、藍染浴衣の「長板中形」浴衣を染める「長板中形」という技法を受け継ぐ松原伸生さんの工房を訪れた。 世の中に出回っている浴衣は数あれど、長板中形の技法を扱う浴衣は、浴衣のルーツともいえる木綿や麻の藍染浴衣のみ。 |
糊を置き、染め上げる工程を体験する長い板の上に張られた布に、渋紙で作られた型紙を乗せ、赤い染料を混ぜた糊を置いていく。型紙をのせて糊を置き、模様の続きになるようにまた型紙を模様に合わせ、糊を置き、その作業をくり返す。糊に混ぜた赤い染料が柄の目印になるが、水に溶けるので、最終的に色は抜けるという。 糊をすべて置き終わったら天日にあてて乾かしたあと、今度は裏にも糊を置いていく。これは布を藍で染める際に浸して染めるため、裏まで染まってしまうからだ。 ひとしきり松原さんの作業を見せてもらったあと、中田も風呂敷サイズの布に糊を置かせてもらった。 その生地を藍に浸して色を染め、水で糊を洗い流して、酢酸で中和させて乾かすと、見た目にも涼やかな美しい布地ができた。模様も名前もキレイに出た布をかざして、中田もご満悦。 |
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自然素材を生かした浴衣作り長板中形は、糊の性質を非常に生かした染め方だと、松原さんは言う。 |
ACCESS
- 染織家 松原伸生
- 千葉県君津市