三戸の人なら誰でも知っている味青森で煎餅といえば、すぐに思い浮かぶのが南部煎餅かもしれない。ただ青森にはほかにも古くから親しまれている三戸煎餅というものがある。見た目は南部煎餅と似ているが、食感がまるで違う。南部煎餅が比較的厚みがあり強い食感があるのに対し、三戸煎餅はサクサクっと軽い口あたりが特徴的だ。小麦の旨みがそのまま感じられる素朴な味わいの煎餅だ。軽い口当たりから離乳食として食べさせていたところもあるとか。そんな三戸煎餅をいまでも一枚一枚手焼きで焼いているのが、小山田煎餅店だ。 |
薄くて軽い、シンプルだけれどユニークな茶碗「おばあちゃんの家にあっても現代的なマンションの食卓でも溶け込むものを」というのが食器作りのこだわりだ。「お茶碗は重たいのは嫌いなので、軽くて薄いものを作りたい」と西村さん。「シンプルできれい。どこでも見たことがない」と中田も優美で卓越したセンスを称えた。漆を使った茶碗は食洗機や電子レンジは不可だが、陶器の茶碗とは違って、ぶつかった時にカツカツとした音が出ない。更に漆の上に錫を蒔いて仕上げると、それは金属のような音がするのだといい、素材から発せられる「音」もまたそれぞれに特徴があって興味深い。 |
リズムよく焼きあがる煎餅中田がおじゃましたときは煎餅を焼いている真っ最中だった。東京で煎餅を焼くというと、網の上で片面ずつをあぶるように焼いていくのが普通だが、三戸煎餅は小麦粉を練ったものを専用の焼き機に入れて焼く。この専用の焼き機がおもしろい。 |
ACCESS
- 小山田煎餅店
- 青森県三戸郡三戸町大字同心町字古間木平38-2