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	<title>北海道 - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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	<title>北海道 - NIHONMONO</title>
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		<title>雄大な自然と上質な水に恵まれたウイスキー造りの理想郷「ニセコ蒸溜所」／北海道ニセコ町</title>
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		<pubDate>Sun, 03 Nov 2024 01:40:50 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[ニセコ町]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/40.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>豊かな自然、美しい水に恵まれたニセコ町に誕生したニセコ蒸溜所。ウイスキーやジンの製造を手がけるこの蒸溜所は、銘酒「八海山」で有名な新潟の八海醸造のグループ会社である。新潟から遠く離れたこの地で洋酒造りに乗り出した理由はど [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/40.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>豊かな自然、美しい水に恵まれたニセコ町に誕生したニセコ蒸溜所。ウイスキーやジンの製造を手がけるこの蒸溜所は、銘酒「八海山」で有名な新潟の八海醸造のグループ会社である。新潟から遠く離れたこの地で洋酒造りに乗り出した理由はどこにあるのだろうか。</p>



<h2 class="wp-block-heading">リゾート地ニセコに誕生したウイスキー蒸溜所</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/43.jpg" alt="" class="wp-image-50113" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/43.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/43-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/43-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>東に「蝦夷富士」⽺蹄⼭、北にニセコアンヌプリに囲まれた、ニセコ町。道央の西側に位置し、夏にはカヌーやトレッキング、冬には極上のパウダースノーのもとスキーやスノーボードが楽しめる通年型の観光リゾート地だ。丘陵盆地の特徴を生かした農業が盛んで、質のいいジャガイモ、メロン、アスパラなどの産地としても知られる。そのニセコの一角にある静かな森の中に、2021（令和3）年3月、ウイスキー造りに向けて始動した蒸溜所がある。ニセコ蒸溜所だ。</p>



<p>グループ会社は1922（大正11）年創業の酒蔵、新潟県南魚沼市にある八海醸造株式会社。同社の「八海山」は、淡麗旨口の逸品として、また地酒ブームの火付け役的存在としても名高い。加えて八海醸造は、ビールや焼酎など日本酒以外の商品展開にも力を注いでいる。また食事処やカフェなど飲食店の運営など多角的な販路拡大をめざす酒造だ。</p>



<p>「魚沼とニセコはどちらにも美しい自然があります。グループの代表である南雲は、当初、ニセコを訪ねるたびに、ニセコ町辺りの⾃然の⽊に囲まれた環境をすごくいいところだと感じたそうです。また、ニセコに蒸溜所を建設するにあたって、ニセコ町の方針として自然の景観を損ねないための独自のルールとして、建物の高さに制限を設けていることなどを知り、自然と共存するニセコ町の姿勢に共感したことも大きな理由の１つだったそうです」</p>



<p>こう話すのはニセコ蒸溜所 支配人の林さん。</p>



<p>蒸溜所で仕込む水は良質なニセコアンヌプリの伏流水を用いている。ニセコを流れる尻別川は国交省から何度も清流日本一に認定されており、その水質の良さが伺える。また、夏は涼しい盆地の気候もウイスキー造りに適しており、これらの条件が土地選びの決め手となった。</p>



<p>「販売はしていないものの、実は2016年から、新潟で米によるウイスキー造りをすでにスタートさせています。焼酎造りや樽詰め焼酎も手がけており、蒸溜についての技術やデータは少しずつ蓄積されてきていました。一方でスキーリゾートで盛況なニセコ町の魅力を知ろうと、当社の南雲（二郎社長）も視察を重ねていました。そのご縁でニセコ町から酒造りのお声がかかったことが直接のきっかけです」</p>



<p>酒造りの環境が整ったニセコ町との縁、日本酒にとどまらない酒造りの可能性を追求する八海醸造のスピリッツが合致し、大麦麦芽を使ったウイスキー製造がスタートすることとなったのだった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">お酒造りのストーリーを「見せる」</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/42.jpg" alt="" class="wp-image-50116" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/42.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/42-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/42-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>蒸溜所の建設にあたり、意識したのは酒造りを「見せる」ことだという。</p>



<p>地元後志（しりべし）産などのカラマツがふんだんに使われた蒸溜所でまず目を引くのが、存在感ある蒸溜器たち。ウイスキー用の蒸溜器である2基のポットスチル、ジン用の蒸溜器が居並ぶ姿は圧巻だ。バーカウンターでは、ウイスキーやジンの蒸溜機を肴にしながら、蒸溜所で造られたジンやカクテルを中心に八海醸造の手がける商品も楽しむことができる。</p>



<p>「蒸溜所のような施設では製造工程を公開しながらも、見学スペースは壁やガラスで仕切るのが一般的です。ただ私たちは、皆さんに見て、聞いて、嗅いで、味わって、触れて…五感で感じてもらえる蒸溜所にしたかったので、あえて遮断される仕切りは設けませんでした」</p>



<p>低いところに置かれることの多い蒸溜器を、見えやすいよう目の高さに据えるなどの工夫も凝らされている。加えて営業時間内であれば、蒸溜所に併設のショップ、バーなどは自由に入場可能。製造工程をゆっくりと案内する見学ツアー（少人数の予約制）では、試飲時間も設けられ、多くの人に「ウイスキー・ジン造り」のストーリーを知ってもらうための仕掛けが用意されている。</p>



<p>林さんはまた、ジャパニーズウイスキーならではの繊細な味わいにもこだわっていきたいと力を込める。</p>



<p>「ウイスキーはいろいろな成分からできています。仕込水や使用する原料、蒸溜所の立地する自然環境など多くの要因が影響する中で、⽇本⼈ならではの特徴である繊細さにこだわりたい。言葉にするのはなかなか難しいですが、バランスのいい、調和の取れたウイスキーを造るためにいろいろ試しているところでもあります」</p>



<p>例えば貯蔵するための樽に使う木材の種類によってウイスキーの香りや味わいが大きく変わってくる。「現在使っているのはオーク樽ですが、ゆくゆくはミズナラ樽のように個性的な芳香を感じさせる樽を含めさまざまな木材の樽のものを混ぜ合わせて造りたいなとも考えています。もともとバーボンに使われていた樽、ワインに使われていた樽などを使えば、そのお酒のエッセンスも混じりますし。もちろん、ゆくゆくは日本製の樽も使いたいと話しています。」と林さん。</p>



<p>「麦だけでなく、米などの原料を発酵させてできた醸造酒をさらに蒸発させる『蒸溜』を経て蒸溜酒やウイスキーは生まれます。グループが培ってきた酵母を使ったアルコール発酵を行う日本酒づくりの勘所も生かせるのではないかと考えています」</p>



<p>発酵の工程では、ステンレス系の発酵タンクを使ったほうがメンテナンスはしやすいといわれる。一方で木の発酵タンクでゆっくり発酵させてこそ、ウイスキーの味わいは深まるのだとか。</p>



<p>「木には発酵にいい影響をもたらす乳酸菌が棲みつくからです。ただ乳酸菌以外のものも棲みつくから、⽊のタンクの管理は大変です」</p>



<p>管理の手間はあっても、発酵に時間をかけて品質の向上を目指したいという。貯蔵環境に関しては、ニセコの冷涼な気候をそのまま生かし、ゆっくりと穏やかに熟成を進めていくのがニセコ蒸溜所流だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">地元の学生たちとジンでコラボ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/8.jpg" alt="" class="wp-image-50115" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/8.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/8-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/8-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ジャパニーズウイスキーは基本的に3年以上熟成することが条件となる。ニセコ蒸溜所のウイスキーも、今はまだ樽の中に眠っている状態だ。そこでニセコ蒸溜所では、長期の熟成が不要な蒸溜酒であるジン「ohoro （オホロ）」を手始めに発売した。ウイスキーとは異なり、ジュニパーベリー（西洋ネズの実）を中心に、ボタニカルと呼ばれる風味付けの植物由来成分を加えれば「ジン」となる。そのため自由度の高い酒として近年、ジン人気はじわじわと高まりつつある。</p>



<p>各地で個性的なクラフトジンが誕生する中、「ohoroはクラシカルな王道ジンを目指した」のだという。「カクテルのベースとして世界中で広く愛されるロンドンの『ドライジン』のように、ニセコで生まれたジンが未来永劫多くの人に親しまれてほしい。アイヌ語で“続く”という意味を持った言葉『ohoro』と名付けたのもそのためです」と林さん。ウイスキー造りを中心に、さまざまなジン造りも模索していきたいと続ける。</p>



<p>ニセコ町の町花ラベンダーを使ったジン「ohoro GIN Limited Edition LAVENDER」、同じくニセコ産のハッカをキーボタニカルに用いた「ohoro GIN Limited Edition JAPANESE PEPPERMINT」をそれぞれ季節や数量限定ジンとして発売した。</p>



<p>「ラベンダーのジンは最初、地元ニセコ高等学校の生徒さんとのコラボレーションで発売しました。高校生の育てたラベンダーを私たちが買い取り、乾燥させずフレッシュなまま使うことで濃厚な香りを出すことができました。現在は製造数量も増え、ニセコ高等学校のラベンダーに加えて、町内の指定農家さんが栽培するラベンダーも使用し「町産ラベンダージン」として夏季限定で販売しています」</p>



<h2 class="wp-block-heading">酒蔵で培った発酵技術で「ならでは」の味を</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/33.jpg" alt="" class="wp-image-50117" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/33.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/33-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/33-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>林さんたちは、ウイスキー造りにおいて「10年ものができてからが本番」と考えている。つまり、ニセコ蒸溜所の歩みはまだスタート地点に立ったばかりだとも言えるかもしれない。ただ、ウイスキー造りで注目されがちな最後の「貯蔵」だけでなく、その前の工程こそが蒸溜所間の「味の差」を生むのだとも強調する。</p>



<p>「例えば蒸溜する前に発酵という⼯程があり、そこで酵⺟が味を決めるいろいろな成分を造っていきます。日本酒や焼酎を手がけてきた酒蔵だからこそ、酵⺟や麹、発酵技術には自信を持っています。それをもっとウイスキー造りに取り入れて、新たな味の個性にしたいと思っています」</p>



<p>今後、日本はもちろん、海外へも「ニセコ蒸溜所」のウイスキーの味を広めていくのが目標、と林さん。</p>



<p>「同時にニセコ町、地域に根差した蒸溜所でありたいと思っているのですが、地元の方々にもまだまだ認知されていないところもあります。まずはohoroでのコラボレーションのように、地元の皆さんと協力した取り組みもこれからもっと増やしていきたいですね」</p>



<p>だからといって、熟成期間に妥協はしたくない、とも語る。5年後になっても、10年後になっても「出してもいい」と納得できる品質のウイスキーができたその時が私たちのタイミングなんです、と。「ニセコ蒸溜所」の歩みはまだ始まったばかりなのだ。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/50112/">雄大な自然と上質な水に恵まれたウイスキー造りの理想郷「ニセコ蒸溜所」／北海道ニセコ町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>食の開拓者としてのジビエの魅力を伝える「株式会社ELEZO」のスピリッツ／北海道中川郡豊頃町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 17 Aug 2024 02:32:15 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[精肉]]></category>
		<category><![CDATA[北海道]]></category>
		<category><![CDATA[ジビエ]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8207.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>料理人としての顔を持ちながら、ハンターとして狩猟から生産、熟成･加工、販売まで一貫して手がけるELEZOを興した佐々木章太代表。ジビエに対する思いや自然や命への一貫したスタンスを持つ会社の見つめる食の未来とは。 十勝の発 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8207.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>料理人としての顔を持ちながら、ハンターとして狩猟から生産、熟成･加工、販売まで一貫して手がけるELEZOを興した佐々木章太代表。ジビエに対する思いや自然や命への一貫したスタンスを持つ会社の見つめる食の未来とは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">十勝の発祥の地で「食の開拓者」をめざして</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8524.jpg" alt="" class="wp-image-49076" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8524.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8524-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8524-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>十勝地方の開拓は明治時代に本格化したといわれる。最初に農家が入植したのが十勝川の河口に位置する大津地区で、河口を起点にさかのぼる形で開かれていった歴史を持っている。大雪山系十勝岳を源流とする十勝川の河口に位置する豊頃町（とよころちょう）が「十勝発祥の地」とされるゆえんだ。</p>



<p>海と山、十勝平野の広大な畑からなり、農業･漁業がさかんな豊頃町。河口の大津海岸に打ち上げられた十勝川の氷が太陽光でキラキラと輝く「ジュエリーアイス」の絶景を目当てに町を訪れる観光客も多い。タンチョウやオジロワシなど希少な野鳥や動物たちが手つかずの自然の中に暮らしている。</p>



<p>この豊頃町に「食肉料理人集団」として知られる株式会社ELEZO（エレゾ）社がある。2005年に創業した野生動物の肉「ジビエ」をはじめ、豚などの食肉を一貫して生産、管理をする会社だ。ELEZO社では狩猟や飼育、熟成、加工及び商品開発、レストランなどでの販売･提供までワンストップで手がけている。</p>



<p>2005年、佐々木章太代表が最初に会社を興したのは自らの住む帯広市だった。その後、父方の実家である豊頃町大津に⾷⾁総合ラボラトリーを建て、拠点を移している。</p>



<p>「子供の頃、父の実家として、豊頃町に遊びに来ていました。開拓当時は映画館や競⾺場などもあったんですよ。自然の中に人のにぎわいも感じられていたのに、すっかり寂しくなってしまって…。十勝開発の発祥の地でもあり、私にとってもあらためて『⾷の開拓』をしたいという思いがありました」</p>



<p>佐々木さんが豊頃町、中でも海に近い大津を選んだのはもう1つ理由があるという。「海沿いでは海のミネラル分を含んだ栄養豊富な牧草が育つんですよ。滋養分いっぱいの牧草をはむ動物たちは、他の地域で育てるより肥えるんです。豚にしても鶏にしても動物たちのポテンシャルをより引き出してくれます」</p>



<h2 class="wp-block-heading">「ジビエ肉」の既成概念を覆す新たな出会い</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8560.jpg" alt="" class="wp-image-49077" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8560.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8560-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8560-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>高校まではプロアイスホッケー選手を目指していた佐々木さんだったが、実家が飲食業を営んでいたこともあり、高校生活の傍ら、店を手伝い、その大変さを身近で感じながらも、料理に対しての興味を次第に深めていた。</p>



<p>「祖母と母が営むレストラン『繪麗（エレ）』はおかげさまで帯広の皆さんに愛されている存在で。だからこそ自分や兄弟が跡を継いででも、ずっと続けていかなければいけないという思いがありました。」</p>



<p>そこで、高校卒業後は料理人の道を志し、群馬県の料理専門学校へ進学。卒業後は星野リゾートに就職し、休日には軽井沢のフレンチ『ビストロ パッション（現店名プロヴァンス）』を訪ね、シェフの教えを請う。さらに料理の腕を磨くため、2年が過ぎた頃にシェフにお願いし紹介されたのが東京･⻄⿇布のフランス料理店「ビストロ･ド･ラ･シテ」だった。1973年に生まれたこの老舗フレンチでは、レストランとは違う、ビストロらしさにこだわった本格的で温かみのある料理が並ぶ。</p>



<p>名店での修業を経て、祖母から店を引き継いだ母を手伝うため、料理人として実家に戻ることになったとき佐々木さんは思った。「ただ家業を継ぐのでなく、十勝帯広のこの店でしかできないことをやりたい」と。</p>



<p>その答えはなかなか見つからず模索する日々が続いていたある時、常連客と「ジビエ」の話題に花が咲く。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8592.jpg" alt="" class="wp-image-49078" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8592.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8592-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8592-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「東京での修業時代、鹿をはじめとするさまざまな野生肉を扱っていたと伝えたら、『鹿一頭そのままはないだろう』『骨も皮も外したことはないだろうから、今度持ってくるよ』とおっしゃって。次の日、仕留めたばかりの鹿を持ってきたので、お客様が実はハンターだったと知りました」</p>



<p>名店で料理人として学びながら、勉強を兼ねてさまざまな美味しいものを食べ歩いてきた佐々木さん。もちろんジビエも食べていたものの、美味しいと感じたことはなかったと話す。目の前に置かれた鹿の皮をはぎ、骨を取り肉にする過程を経験した衝撃は大きかった。解体から数日後、口にした鹿の肉の味にもさらに驚かされたという。これまでの「ジビエ」の概念を覆す美味しさだったからだ。</p>



<p>「修業先のオーナーやシェフ、お世話になった皆さんに地元の鹿を送りました。すると皆さん、想像以上の美味しさにビックリしたみたいで。そのシェフたちに『牛や豚のように畜産ではないため、生育環境や季節、餌、雌雄や年齢、捕獲方法によっても、味や香りにばらつきがあり困っているので、安定した品質のジビエが入手できるよう、協⼒してほしい』という相談を受けたんです」</p>



<p>とはいえ、「ジビエの専門会社」を目標としたわけではない。</p>



<p>「ジビエって本当に奥深くて、だからこそ難しい。本質、というものをちゃんと理解したいという気持ちはすごくあって。ジビエの第一人者になりたいというのではなく、本質を解き明かしたいという一心なんです。私はもともと料理⼈ですけど、答えって厨房やお店、それからお客様が持ってるわけではないと思っています。厨房の中でもう『肉』になった⾷材と対峙してるだけでは絶対得られないものです。⾃然の中に答えがある。自然の中でしか享受できない感覚を働かせるようにならないと」</p>



<p>以前から、食肉事業に関してはネガティブな印象ばかりが広がっていることにも疑問を抱いていた、と佐々木さん。「皆、肉を食べてその恵みを享受しているのに業界に関する理解や感謝が乏しい。食肉業界で働く人々が報われない現状を知るようになり、狩猟はもちろん、飼育や熟成、流通･加工、調理まで『食』についてトータルで担えたら、皆の意識も変わるのではないかという。自分の中である種の使命感のようなものも生まれていったんです」</p>



<h3 class="wp-block-heading">自らハンターとなり食肉処理業の許可を取得</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8356.jpg" alt="" class="wp-image-49079" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8356.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8356-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8356-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>鹿など野生鳥獣を提供する場合、食肉処理業の許可を受けた施設からの仕入れが必要となる。都道府県の条例に基づいた食肉処理場での解体、処理を行わなければならない。「ビストロ･ド･ラ･シテ」をはじめ、同門のシェフが営む「ル･マノワール･ダスティン」「しらとり」「ザ･ジョージアンクラブ」など4軒に合法、かつ安全なジビエを届けるため、佐々木さん自らが早々に狩猟免許を取得。保健所から認可を得て、改造したテナントを処理場とするなど必要な体制を整備した。さらに専属ハンターを雇用するなど、ジビエ肉流通に関する斬新なシステム構築に力を注いできたという。</p>



<p>加えてELEZO社では、狩猟する「鹿」についても3歳以下の若鹿と明確なルールも決めた。</p>



<p>「⿅の寿命は10歳前後。⼤きい⿅のほとんどが5歳〜10歳なんですよ。日本の食肉はキロ売り文化が一般的です。処理をする際、鹿の大きさや月齢などで手間は変わりません。たくさんの肉量が取れる大型の鹿のほうが、効率がいい。だから肉の質を問わず大きな鹿の肉が東京などに流通する悪循環が生まれてきた。私が食べて美味しかったのは柔らかな肉質をもった2歳の鹿です。以前食べた鹿が美味しくなかった理由がわかりました」</p>



<p>また、臓器や⾝体を傷つけないようネックもしくはヘッド以外は銃で狙わないことも決めている。お腹の辺りに撃てば、内蔵も傷つき、肉も硬くなり、品質の劣化に繋がってしまうからだ。狩猟後は野外では処理をせず、1時間以内にラボラトリーへ搬⼊するなど衛生的見地にも配慮した処理を行っている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">食肉総合ラボラトリーを創設</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8275.jpg" alt="" class="wp-image-49080" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8275.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8275-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8275-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ELEZO社の蝦夷鹿肉は評判となり、佐々木さんのいう「クリアで清らかな」上質の若い雌鹿に人気が集中する。ただ、必ずしも若い雌鹿を狙えるとは限らず、雄の鹿が持ち込まれることもある。またロースやヒレなどの需要の多い部分以外の人気のない肉の処理をどうするかも課題となっていた。</p>



<p>「一般的なレストランのように、ロースだけ欲しいとかここだけほしいというのが良くも悪くもできないんです。だからこそ、⼀頭全てに責任を持つのが私たちのポリシーです」</p>



<p>そこでELEZO社は“命のすべてを昇華する”ラボラトリーを創設。よりフレッシュな状態でサラミやテリーヌ、ハムなどに加工し、同社のシャルキュトリ部門で販売している。需要の多い人気の部位は生肉で熟成させ、レストランに販売。シェフ同⼠の⼝コミからELEZO社の肉質のよさは広まり、現在は全国で400店舗、蝦夷⿅だけで年間約600～800頭を出荷している。</p>



<p>加えて「ジビエを解き明かして、その後にジビエを内包した家畜家禽の⽣産をしたい」という創業当時からの思いで、ジビエに近い、自然なスタイルでの鳥や豚の飼育にも力を入れている。</p>



<p>「例えば普通なら6ヶ月しか飼育しない豚を1年半じっくり育てたり、傾斜のある丘に早くから放牧したり。鶏を地面に放すストレスフリーな平飼いも実践しています。テーブルミートとして人間の都合に合わせた生態から、⾃然で⽣きてきた動物とか⾃然で⽣きるべき動物の背景や感情、機能を感じさせる環境での飼育、なるべくジビエの環境に近づけたい」</p>



<h2 class="wp-block-heading">食肉や命、自然への美学を未来へ伝える</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8625.jpg" alt="" class="wp-image-49081" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8625.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8625-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/batch__5B_8625-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2022年10月にはオーベルジュ「ELEZO ESPRIT（エレゾ エスプリ）」をオープン。食肉への美学をはじめ、命や自然についての本質に迫るELEZOならではの料理や空間を味わえる施設となっている。</p>



<p>佐々木さんは、「料理⼈から始まる食のAtoZ、狩猟や生産から熟成･加工、販売までをこなすのは、本当は非効率」と語る。しかし⽣態系から⽣き物の習性とか⾁作りのイロハを知る自分たちがさらに本質を突き詰めれば、食材そのもの、⾃分たちの願う価値をつくることができ、大きな強みにも繋がるともいう。</p>



<p>「私たちが19年かけて作ってきたこのAtoZのモデルを、海外でも実現する準備をしています。モデルそのものもですが、最終的にはアカデミーを作って職⼈さんの価値を高めていきたいと考えています」</p>



<p>今後は牛、それから日本やフランスの鴨、雉（キジ）もこの地で育てたいと話す佐々木さん。食文化への熱い思い、探究心は今後も加速し続けていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/49075/">食の開拓者としてのジビエの魅力を伝える「株式会社ELEZO」のスピリッツ／北海道中川郡豊頃町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<item>
		<title>名だたるシェフを惹きつける「村上農園」が伝える、極上の熟成じゃがいもの魅力／北海道上士幌町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 23 Jun 2023 01:00:58 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[じゃがいも]]></category>
		<category><![CDATA[熟成じゃがいも]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[北あかり]]></category>
		<category><![CDATA[野菜]]></category>
		<category><![CDATA[じゃがいも農家]]></category>
		<category><![CDATA[村上農場]]></category>
		<category><![CDATA[農家]]></category>
		<category><![CDATA[北海道]]></category>
		<category><![CDATA[上士幌町]]></category>
		<category><![CDATA[十勝]]></category>
		<category><![CDATA[熟成]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/06/130_honbun2_5B_7838-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>北海道上士幌町にある「村上農場」は、体への優しさとおいしさを大切にした野菜作りを行っています。丁寧な畑作りやこだわりの減農栽培はもちろん、ジャガイモの旨みを一層深めるため、「熟成」というひと手間も加えています。市場では滅 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/37471/">名だたるシェフを惹きつける「村上農園」が伝える、極上の熟成じゃがいもの魅力／北海道上士幌町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/06/130_honbun2_5B_7838-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p class="has-text-align-center"><strong>北海道上士幌町にある「村上農場」は、体への優しさとおいしさを大切にした野菜作りを行っています。<br>丁寧な畑作りやこだわりの減農栽培はもちろん、ジャガイモの旨みを一層深めるため、<br>「熟成」というひと手間も加えています。市場では滅多に出回らない多彩な品種の熟成ジャガイモ、<br>特に冬季限定の「雪下熟成」を経たジャガイモには、注目です。</strong></p>







<p>北海道の雄大な自然で育ったじゃがいもを村上農場にてじっくりと熟成させた「熟成じゃがいも」。最もおいしい瞬間を逃さないよう貯蔵、熟成された極上の逸品だ。全国の名だたるシェフを惹きつける、その“おいしさ”の理由を紐解く。</p>







<h2 class="wp-block-heading">唯一無二の味わいを持つ「熟成じゃがいも」</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/image-5-1024x683.png" alt="" class="wp-image-47521" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/image-5-1024x683.png 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/image-5-300x200.png 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/image-5-768x512.png 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/image-5.png 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>






<p>北海道のほぼ中央、⼗勝平野の北部に位置する上士幌町（かみしほろちょう）。日本一の面積を持つ国⽴公園･⼤雪⼭国⽴公園の山裾にあり、面積の7割以上を森林が占める自然豊かな土地だ。</p>



<p>標高2000m級の山々が連なる北部に対し、<a href="https://imomame.jp/" target="_blank" rel="noopener" title="">村上農場</a>のある南部は穏やかな丘陵地帯が広がる。内陸性の気候を有し、夏と冬、昼と夜の寒暖差が大きく、降水量も比較的少ないため、その地形と気候は農作物の生育に適する。涼しいながらも一年を通じて日照時間が長く、冬は「<strong>十勝晴れ</strong>」と呼ばれる晴天にも恵まれ、じゃがいもや豆類、長芋やゴボウ、キャベツなどさまざまな作物が栽培されている。</p>



<p>この豊かな自然と冷涼な気候のもと栽培されたじゃがいもをより一層おいしくするためにじっくり時間をかけて作られたのが、村上農場の「<strong>熟成じゃがいも</strong>」。じゃがいもとは思えないほどの甘みや食感にリピーターが続出し、全国から問い合わせが相次いでいる。代官⼭の人気イタリアンレストラン「<strong>TACUBO</strong>」をはじめ、恵比寿の「<strong>PELLEGRINO（ペレグリーノ）</strong>」、滋賀のジビエ割烹「<strong>蔓ききょう（つるききょう）</strong>」、九州･宮崎のフレンチレストラン「<strong>LE POTIRON（ル ポチロン）</strong>」など、全国中の人気店が、この極上のじゃがいもを求める。</p>







<h2 class="wp-block-heading">品種によって異なる「旬」を熟成、貯蔵で調整</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/image-6-1024x683.png" alt="" class="wp-image-47522" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/image-6-1024x683.png 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/image-6-300x200.png 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/image-6-768x512.png 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/image-6.png 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>






<p><span class="swl-marker mark_yellow">村上農場のじゃがいもの味に多くの人が魅了されるのは、農場自らが<strong>味を作っているから</strong>。</span>そう話すのは農場長の村上知之さんだ。<strong> “味を作る” </strong>とは、いったいどういうことなのだろう。</p>



<p>村上農場では約30種類のじゃがいもを栽培している。じゃがいもと言えば新じゃががおいしいと思われがちだが、品種によっては新じゃがのシーズンではない時期に味のピークを迎える品種もあるんだ、と村上さん</p>



<p>「そこで私たちの農場では、それぞれの品種を最もおいしい時期に出荷できるよう、<strong>貯蔵、熟成</strong>をすることにしました。収穫したものを一度倉庫に⼊れて冬を迎えさせます。冬を越して初めて出荷できる品種もあります」</p>



<p>コストや手間を考えると、秋の収穫後すぐに出荷したほうがいいに決まっている。しかし、<span class="swl-marker mark_yellow">じゃがいもの品種ごとに、最も味が“のっている”時期がちがうから、最高のタイミングに出荷することにこだわる。</span>村上農場ではピークを迎えたじゃがいもについて“<strong>味の花を咲かせる</strong>”、と表現しているのだそう。</p>



<p>「早く出荷するか、熟成するかの見極めは、味の“のりかた”で異なります。わかりやすいのは糖化ですね。⽢くなったかどうかで判断できるので。基本的にはすべて“味”次第です。収穫してから1週間ぐらいで実際に味を見て、良し悪しを判断します。早いものは1週間、遅い品種だと6カ月ほど熟成して出荷していますね」</p>



<p>村上農場が出荷時期をずらし、品種に合わせた貯蔵、熟成にこだわりはじめたのは15年ほど前のこと。今のように食味で出荷時期を見極めるため、50種類以上もの多岐にわたる品種を食べ比べ、最適な時期を研究し続けてきた。総合的に、⽢み、粘り、粉質、⽔分率、アミノ酸といった指標をベースに、甘みだけに偏らない分析を続けてきた。加えて、栽培時の気候や収穫後の状態など、さまざまな過程を考慮して出荷の時期を見定める。じゃがいもの個性を引き出すためにあらゆる努力を続けてきたが、それは土づくりにおいても同様だという。</p>



<p>「もともと、上士幌町の土壌は⽕⼭灰が積もった⼟で、水はけもよく、じゃがいもを栽培するには適した軽い土質が特徴です。じゃがいも以外に、⾖、かぼちゃ、とうもろこし、⼈参、にんにくなどの栽培にも向いています。ただし、じゃがいもに限って言えば、⼟壌がアルカリ性に傾いていると『そうか病』と呼ばれる症状が出やすくなるので、じゃがいもの畑にはアルカリ分を多く含む石灰は撒かないよう気を配っています」</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">基本的には⽜糞や鶏糞、豚糞での土づくりを行い、農薬や化学肥料の使用を半分以下に抑えなければならないという特別栽培の基準をさらに下回って農薬は7割減、化学肥料は8割減を実現している。</span></p>







<h2 class="wp-block-heading">顔が見える直販で北海道から販路を全国に広げる</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img decoding="async" width="900" height="600" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/130_top_honbun1_nihonmonopoint_data10.jpg" alt="" class="wp-image-47525" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/130_top_honbun1_nihonmonopoint_data10.jpg 900w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/130_top_honbun1_nihonmonopoint_data10-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/130_top_honbun1_nihonmonopoint_data10-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure></div>






<p>村上農場の作るじゃがいもの魅力が全国に伝わったのには、販売のスタンスも影響している。生産者自ら販路を開拓し、出荷組合や卸業者を通さずに消費者と直接やりとりする方法は、現在では日本中に浸透しているが、村上農場では20年も前からそのスタイルを貫いている。</p>



<p>「きっかけは、当時この辺りであまり作られていなかった『<strong>北あかり</strong>』という品種のじゃがいもを栽培したことです。1年目の出来が、すごくよかった。それで北あかりを飲⾷店に出してみたら、評判がよかったんです。それで、もしかしたら直接販売するほうが魅力を伝えることができるんじゃないかと。それからだんだん直販の規模が⼤きくなっていきました」</p>



<p>とはいえ、いち生産者が独自で販路を拡大するのは簡単なことではなかった。そこで村上さんは積極的に⾷に関する勉強会に参加。野菜はもちろん、調味料や酒などを幅広く学んだ。</p>



<p>勉強会にはシェフなどの料理人も多く参加しており、それこそが村上農場の農作物の魅力を広めるきっかけとなり、全国各地への販路拡大へと繋がっていった。</p>







<h2 class="wp-block-heading">モノづくりの使命感が農家としての誇り</h2>



<p>村上農場をはじめて35年。安心して口に入れられる安全でおいしい農作物を作りたいと努力を重ね、現在45ヘクタール、東京ドーム約9.6個分もの巨大な農地で多くの野菜を栽培する農家に成長した。成長のきっかけとなったのは土質の変化に気づいたことだった。</p>



<p>「畑の土を踏みしめても、⾜の感触がすごく柔らかくなってきているなと感じます。トラクターで作業していても感触で明らかに⼟質が変化しているのがわかる。触ってみてもパラパラしていて、固まらないずにほぐれるような良質な土です。私が作っているのは、口に入るもの。少しでも安全なもの、品質のよいものを作りたいと思っています。そのためには⻑く畑を維持し、持続できるように考えなければいけないと意識しはじめました」</p>



<p>力仕事も多い農作業は、年齢を重ねるごとに過酷になっていく。年を重ねると農作業がきつくなり、後継者がいなければ離農する人も少なくない。そうやってまわりの農家も少しずつ辞めていった。現在、この地域に大きな畑が多いのは、残った農家がそれらの土地を購入していった結果に過ぎない。</p>



<p>村上さん自身、正直なところ、ビジネスとしての農業はまだまだ難しい部分があると感じている。コストもかかるし、課題も山積み。しかし、純粋に農作物の味を追求したいという熱意があるから、栽培法や熟成法の開拓に力を注ぐ。</p>



<p>もちろん、利益を得ることは大事だけれど、それだけを気にしていたら既存の枠の中にとどまっているだけで終わってしまう。だからこそ、⾃分のやるべきこと、使命感のようなものが自分を動かす原動力となり得る、と話す村上さん。</p>



<p>「<strong>結局、モノづくりが楽しいんですよね。</strong>それで作ったものをお届けして、お届けしたものがどんな味だったとか評価いただくのが今⾃分にとって⼀番モチベーションになっています」</p>



<p>一番おいしいタイミングで食べてもらいたいからこそ、熟成という手段を見出すことができた村上農園のじゃがいも。その想いはこれからも村上さんを極上の味の追求へと突き動かしていくだろう。</p>






<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/25822e06826e0cff54ba89cdae2d8862-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-47526" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/25822e06826e0cff54ba89cdae2d8862-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/25822e06826e0cff54ba89cdae2d8862-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/25822e06826e0cff54ba89cdae2d8862-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/25822e06826e0cff54ba89cdae2d8862.jpg 1200w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">村上農場 3代目農場長・こだわりのじゃがいも農家 村上知之さん</figcaption></figure></div>


<p>農薬を約7割、化学肥料を約8割減らし、こまやかに手入れし続けてきた畑の土で手間暇を惜しまず栽培。「作物が元気に育つお手伝いをする」という考えで野菜を作っています。収穫後は、一転して厳しい環境で熟成してその味をさらに育て、よりおいしくなった野菜をお届け。村上農場自慢の熟成ジャガイモ、ぜひ一度味わってみてください。</p>


<div class="swell-block-postLink">			<div class="p-blogCard -external" data-type="type3" data-onclick="clickLink">
				<div class="p-blogCard__inner">
					<span class="p-blogCard__caption">NIHONMONO &#8211; 「にほん」の「ほんも&#8230;</span>
					<div class="p-blogCard__thumb c-postThumb"><figure class="c-postThumb__figure"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/34.jpg" alt="" class="c-postThumb__img u-obf-cover" width="320" height="180"></figure></div>					<div class="p-blogCard__body">
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				</div>
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<div class="swell-block-postLink">			<div class="p-blogCard -external" data-type="type3" data-onclick="clickLink">
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					<div class="p-blogCard__thumb c-postThumb"><figure class="c-postThumb__figure"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_0369-1.jpg" alt="" class="c-postThumb__img u-obf-cover" width="320" height="180"></figure></div>					<div class="p-blogCard__body">
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				</div>
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		<title>木の温もりある表情を器に写し取る木工作家「内田悠」／北海道三笠市</title>
		<link>https://nihonmono.jp/article/36499/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 25 Apr 2023 01:00:13 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[工芸]]></category>
		<category><![CDATA[北海道]]></category>
		<category><![CDATA[工芸家]]></category>
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		<category><![CDATA[緑月]]></category>
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		<category><![CDATA[器]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/3-2-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>北海道三笠市に拠点を置く木工作家・内田　悠さんは、染めの技法により木の美しさを引き出したこれまでにない器を主に制作しています。個性豊かな木目の際立つ洗練されたフォルムやシルキーな質感が端正な魅力を放つ内田さんの器は実用性 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/3-2-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p class="has-text-align-center"><strong>北海道三笠市に拠点を置く木工作家・内田　悠さんは、<br>染めの技法により木の美しさを引き出したこれまでにない器を主に制作しています。<br>個性豊かな木目の際立つ洗練されたフォルムやシルキーな質感が端正な魅力を放つ内田さんの器は<br>実用性も申し分なく、暮らしのあらゆるシーンに木の温もりを添えてくれます。</strong></p>







<p>北海道を拠点に活動する木工作家･内田悠さんの作品からは、一本一本が異なる「木」そのものの美しさや個性を感じ取ることができる。それでいて、木工作品らしい温もりばかりでなく、相対するクールな質感も併せ持つ不思議な魅力があるのだ。木々に囲まれた静かな地で、創作を続ける内田さんの世界観を深掘りしていく。</p>



<h2 class="wp-block-heading">独特の風合いはプロの料理人を魅了する</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/4-1-2-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-36548" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/4-1-2-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/4-1-2-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/4-1-2-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/4-1-2.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>

<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/R2A3723-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-36509" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/R2A3723-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/R2A3723-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/R2A3723-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/R2A3723.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>北海道のほぼ中央、札幌や旭川、新千歳空港からもそれぞれ車で1時間ほどの場所に位置する三笠市。</p>



<p>同市の山あい、木々に囲まれた静かな場所に木工作家·内田悠さんの工房はある。 すぐ隣には彼の作品に加え、親しい作家たちが手がけた品を展示するギャラリースペースと内田さんの器を使った食事が楽しめるカフェ「<a href="https://www.replan.ne.jp/articles/43605/" target="_blank" rel="noopener" title="">緑⽉</a>（みつき）」も併設され、一般の人も訪れることができる。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img decoding="async" width="882" height="589" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_9747.jpg" alt="" class="wp-image-36512" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_9747.jpg 882w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_9747-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_9747-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 882px) 100vw, 882px" /></figure></div>


<p>内田さんの工房では、木製の小物や椅子、オーダー家具などの大きな作品まで、幅広い木製品を作っているが、特筆すべきは、ズラッと並ぶ美しい木の器だろう。</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">内田さんのつくる作品は、「木」それぞれが持つ確かな生命力、個々の美しさをそのまま切り取った手触り。それでいて、木で作られた作品ながら、“木工らしからぬ”クールな質感が特徴。</span></p>



<p>この従来の木工品のイメージでは説明が難しい独特の風合いこそ、内田作品の個性なのだ。</p>



<p>その独特な風合いから「料理の美味しさを引き出してくれる」と、多くの料理人やバイヤーたちから高い評価を受ける器の数々は、代々木上原のギャラリー<strong>「FOOD FOR THOUGHT（フードフォーソート）」</strong>や<strong>「AELU（アエル）」</strong>をはじめ、都内の有名レストランやギャラリーにて展示、販売されている。また2022年には鎌倉のギャラリー「うつわ祥見」にて個展を開催。もちろん内田さんの器が支持を受けているのは関東ばかりではない。</p>



<p>京都の有名⽇本料理店<strong>「料 かわしま」</strong>やレストラン<strong>「LURRA（ルーラ）」</strong>など、関西圏でも多くの店が内田さんの器を取り扱っている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">木工を学び、地元にUターンして独立</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/17-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-36517" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/17-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/17-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/17-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/17.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>これだけ幅広いジャンルや地域で高い評価を得ている内田さんだが、木工作家として独立したのは2017年。高校を卒業後は、木とは縁もない北海道岩見沢市の市役所に勤務していた。</p>



<p>そこで目にしたのが、ゴミ集積所で捨てられていた家具たちの姿。使命を全うしたとは言い難い状態に「長く使える家具を作るような、そんな木工に携わりたい」という思いが芽生えたのだという。</p>



<p>こうして市役所を退職した内田さんは、飛騨家具の産地･岐⾩県高山市の「<strong>森林たくみ塾」</strong>に⼊塾し、木工を学びはじめた。</p>



<p>「家具を作りたくて入ったのですが、入門編としてやりはじめた器のほうに興味を持つようになりました。家具作りを学ぶ傍ら、自己流で器づくりにも挑戦しましたが、そっちの製作に関しては教えてくれる先生もおらず完全なる独学だったので、最初のうちは中々いいものが作れずにいました」と内田さん。</p>



<p>卒塾後は北海道に戻り、家具を作る会社で働きはじめたのだが、頭に浮かぶのは器のことばかり。結局自己流ながらも器作りを続けていた。</p>



<p>「なぜ、いい器が作れないのだろう。こうしたらいいのか、ああするのがいいのかと、気づいたら器作りに没頭し、夢中になっていたんです」</p>



<p>器づくりに魅了された内田さんは、当時出展したクラフトフェアでの好感触もあり、器を中心にした木工作家としての独立を決意する。拠点として選んだのは、自身の故郷である三笠市。ブドウ畑を望む、美しい丘陵地だった。</p>



<p>「いつかは、家族や友人のいる三笠に帰りたいと思っていました。この土地は、地元の山﨑ワイナリーのもの。じつはワイナリーの4代目を務める山﨑太地君が同級生で、工房探しを相談したら『好きに使ってくれていいよ』と言ってくれて」</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">静かで製作にはもってこいの場所は、あらゆるインスピレーションを与えてくれる。</span>こうして豊かな自然の中での生活を存分に楽しみながら、日々創作に取り組んでいると語ってくれた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">内田さんの経験と感性を詰め込んだ作品</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/18-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-36520" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/18-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/18-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/18-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/18.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>自然を楽しみ、それを創作にも活かそうという想いは、器の素材である木材選びにも表れている。 「作品にはミズナラや桜、栗、イタヤカエデなど北海道産の樹木を使っています。信頼できる木材屋さんに、丸太の状態で製材してもらい、自然に1年乾燥させた後、⼈⼯乾燥をかけるので素材として使えるまでには2、3年かかりますね」</p>



<p>人の手と時間をじっくりとかけ、ようやく製作に最適な状態になった木を、木工旋盤で部材を回転させてそこに刃物を当てて削りだしていく<strong>「挽物（</strong>ひきもの<strong>）」</strong>という技法を用いて作品にしていく。</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">そのままの木目の濃淡や模様が生かされるのが内田作品の特徴。樹種ごと、その木ごとで異なる木目をそのまま器に反映するため、ひとつとして同じ模様になるものはない。</span></p>



<p>よくある木工品とは一線を画す内田さん独自の風合いは、色彩によるところが大きい。</p>



<p>特に、内田さんの作品の中でも特に独特な風合いを醸すグレーカラーの器は、イタヤカエデという⽊を使い、草⽊染めのような⼿法で色を出す。素材の中に<strong>鉄媒染（てつばいせん）液</strong>を染み込ませ、素材に含まれるタンニンに反応させると発色し、<strong>グレーがかった独特の風合い</strong>に染まるのだそう。</p>



<p>また、⽊目にも柔らかい部分と硬い部分があって、柔らかい部分はより⾊濃く染まるのだという。<span class="swl-marker mark_yellow">木目の個性次第で濃淡が現れるため、唯一無二の器ができあがる。</span>また木材そのものに含まれるタンニンに加え、<strong>柿渋</strong>などでタンニンを補充することで、より一層、彩色の濃淡が生まれる。</p>



<p>「2、3回は染める作業を繰り返しています。濃度は常に⼀定でも、⽊によって染まり⽅にばらつきがあるから濃度を調節したり、染めるまでの時間を都度変えたりして、工夫を凝らしているんです」</p>



<p>そのあたりは、内田さんの経験と感性の見せどころ。</p>



<p>器に食事を盛り付けても、水分や油が染みこんで劣化が早まらないよう、<strong>液体ガラスを用いて⾊を定着</strong>させるなど“使いやすさ”にもこだわっている。独特のマットな質感はガラス塗料のコーティングが一役買っている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「木」そのものを器に変えるだけ</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/8-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-36523" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/8-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/8-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/8-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/8.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>色以外にも、内田さんが製作のなかで重きを置いているのが“器を素材に合わせる”という点。</p>



<p>「⽊には本来、⽊目という柄がある。その雰囲気を損なわずに、良さだけがにじみ出る形はないかをずっと考えてきました。結果として<strong>樹種によって形状をかえる</strong>のがいいって気付いたんです」と内田さん。</p>



<p>例えばプレートの縁（リム）。同じリム皿でもイタヤカエデの木で作るのとナラの木を用いるのでは全然形が異なる。⽊が好む型、形っていうのがあるのだと、内田さんは話す。</p>



<p>それは、具体的な言葉では説明できない、感覚的なものだと言う。</p>



<h2 class="wp-block-heading">北海道の生命力、美しさをさりげなく</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/13-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-36526" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/13-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/13-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/13-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/13.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>内田さんは、自身の作品を語るなかで好きな作家として建築家であり世界的に有名な家具デザイナーでもあるジャン･プルーヴェやフィン･ユールを挙げた。</p>



<p>どちらの作家も「木」の美しさや色、質感を生かしながら、プラスアルファの独創性を持つ作品を世に残している。デザイン性を持ちながら素材の持つ利点を最大限に活かし、日常生活にも生きる実用性を持つ作品の数々は、内田さんの世界観と通じる部分もある。</p>



<p>「かつて家具作りを学んだ高山市には、フィン･ユールの邸宅を再現した建造物があったんです。それが飛騨高山の自然と見事に調和していたのがとても印象的だったのが忘れられません」</p>



<p>それこそフィン･ユール邸といえばナチュラルな配色ではなく、白を基調に赤や青などの差し色がとてもユニークで、どちらかと言えばモダンなイメージ。しかし、それが高山の景観の中に佇むことで、ランドスケープアーキテクトさながら、見事に景観と調和する。見る人にもよるのかもしれないが、少なくとも内田さんの感性はそう感じとったのだろう。</p>



<p>それと同じように、<span class="swl-marker mark_yellow">内田さんの器や家具からも、北海道の自然が育んだ木の表情と、独自の視点で見るものの形、美しい色彩感が融合した心地よい違和感を感じ取ることができる。</span></p>



<p>「自然が生んだ木々の生命力や美しさに自分の手を加えることで、より一層感じさせる、そんな作品づくりを続けていきたい」そう話す内田さん。木ならではの魅力を自分ならではの解釈で形にし、ひたすら唯一無二の作品を作り続け、それはやがて憧れの先人たちのように世界中で評価されていくにちがいない。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/e91e0b24ce6da489afeaa8298f435f34-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-47732" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/e91e0b24ce6da489afeaa8298f435f34-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/e91e0b24ce6da489afeaa8298f435f34-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/e91e0b24ce6da489afeaa8298f435f34-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/e91e0b24ce6da489afeaa8298f435f34.jpg 1200w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">木工作家 内田 悠さん</figcaption></figure></div>


<p>染めを施すことで今までにない美しい表情を見せてくれるのも、木の器の奥深さであると思います。1つとして同じもののない木目の美しさを損なわぬよう、シンプルで実用性の高いデザインを心がけて制作しています。日々の食卓に、自然の温もりや彩りを加えてくれる存在になれたら嬉しいです。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/36499/">木の温もりある表情を器に写し取る木工作家「内田悠」／北海道三笠市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<item>
		<title>北海道 倶知安の深い雪が生み出す特別な甘さー本間松藏商店のじゃがいも「五四〇」/北海道倶知安町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 15 Mar 2023 01:00:17 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[北海道]]></category>
		<category><![CDATA[倶知安町]]></category>
		<category><![CDATA[じゃがいも]]></category>
		<category><![CDATA[倶知安]]></category>
		<category><![CDATA[倶知安じゃが]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/34-1024x683.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>冬には上質なパウダースノーを求めて多くの観光客が訪れる「ニセコ」エリアを有する北海道倶知安町（くっちゃんちょう）。夏には羊蹄山（ようていざん）の地中に潜り込んで流れる伏流水のもと、一面に咲くじゃがいもの花畑は圧巻の美しさ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/35789/">北海道 倶知安の深い雪が生み出す特別な甘さー本間松藏商店のじゃがいも「五四〇」/北海道倶知安町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/34-1024x683.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>冬には上質なパウダースノーを求めて多くの観光客が訪れる「ニセコ」エリアを有する<strong>北海道倶知安町</strong>（くっちゃんちょう）。夏には羊蹄山（ようていざん）の地中に潜り込んで流れる伏流水のもと、一面に咲くじゃがいもの花畑は圧巻の美しさを見せる。このじゃがいもの町で本間松藏商店が手がけるプレミアムなじゃがいも「<strong>五四〇</strong>（ごーよんまる）」が評判を呼んでいる。生産者と共に歩む4代目の本間浩規（ほんまひろみ）さんに話を伺った。</p>



<h2 class="wp-block-heading">北海道のほくほくのじゃがいもが育つ倶知安の気候</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/24-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-35799" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/24-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/24-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/24-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/24.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>円錐形の美しい姿から「蝦夷富士」の別名を持つ成層火山・羊蹄山と、小樽海岸国定公園内にある火山・ニセコアンヌプリで知られる「ニセコ連山」に囲まれた北海道虻田郡倶知安町（あぶたぐんくっちゃんちょう）。一日の寒暖差が大きい内陸性の気候を持った倶知安は北海道屈指の豪雪地帯でもある。穏やかな晴天が多い春から夏に対し、冬は北西からの乾燥した日本海で水蒸気をたっぷり取り入れ、雪雲を形成する。</p>



<p>⽇本海側で出来た雪雲がニセコの連峰を越えて⽺蹄⼭にぶつかり、パウダースノーとなって倶知安に舞い降りてくる。<strong>たっぷりのミネラルを含む天からの恵み</strong>は、どんどん降り積もり、年間にすると累計の積雪量は8〜9メートルにも及ぶ。<strong>雪は羊蹄山麓から流れる清流となり、大地を潤すだけでなく、断熱材代わりにもなる。</strong>降り積もった雪のおかげで⼟は凍らずに残り、<strong>春には雪のミネラルが⼟壌の中に染み込み、さらに大地は肥えていく</strong>。まさに倶知安には、根菜やじゃがいもづくりに適した環境が揃っているのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">生食用がメインの倶知安のじゃがいも</h3>



<p>「じゃがいもには生食用と加工用があって、倶知安で作っているのは生食用がほとんどになります。皆さんがよく聞く男爵とか、メークインとか、全部スーパーに並ぶような品種が中心で、その産地としては全国屈指といえるんじゃないかな。」と話すのは、本間浩規さん。町で100年以上続く野菜仲卸メーカー「本間松藏商店」の4代目だ。「作付け面積も約1,200ヘクタール（東京ドーム約256個分）と道内随一です。ここに至るまでに、私たちの祖先はさまざまな試行錯誤を続けてきました。大変な苦労があったとも聞いています。」と続ける。</p>











<h2 class="wp-block-heading">地域と共に歩んできた本間松藏商店</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/12-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-35804" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/12-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/12-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/12-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/12.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>倶知安でじゃがいも栽培がはじまったのは、1892（明治25）年の開拓時代のこと。開拓の祖のひとりであった真鍋浜三郎氏が栽培、さらに後の柳原虎藏氏がより形のいいじゃがいもに絞って選別。後世に品質のいいじゃがいもの種いもを残すべく、研究を重ねたという。本間松藏商店の初代、本間松藏氏が新潟から倶知安に移ったのは、「味のいいじゃがいも」の評判が高まり、本州への出荷がはじまった大正初めの頃だったと記録されている。以来、農地を持つのではなく、地元の⽣産者が育てた作物を倉庫施設に買受けし、かつては政府主導のもと、決められた場所に出荷する「産地問屋」として地域農業に関わってきた。現在は、収穫した作物を「倶知安産」という形で販売している。</p>



<p>「自らの食糧確保が先決だった北海道開墾当時は特に、寒冷気候で米が育たず、寒くても良く育つじゃがいもが重要な作物となりました。<strong>そのため、自らの食糧として生食用じゃがいもを栽培して食べてきた背景が、倶知安で生食用が多く作られる理由の1つ</strong>」だと語る。</p>



<p>また札幌から函館まで⽇本海側を回る函館本線に貨物の駅があり、函館から貨物列⾞ごと船に乗せて⻘森に運ばれる航路があったことから、<strong>流通の要として重量物は⽺蹄⼭麓の倶知安に集まってきていた。</strong></p>



<p>「そのため<strong>倶知安は、自然と東京をはじめ日本全国の家庭にじゃがいもを届ける、日本の台所</strong>としての役割を担うことになった部分も大きい」と本間さんは話す。日本のじゃがいもの8割近くが北海道で生産され、倶知安も主要な産地として名を馳せることになる。</p>



<p>日本のじゃがいも生産を担う一大産地。倶知安をはじめ、北海道は日本の食料基地の役割を担うべく、⼤きな機械を使ってたくさんの農産物を効率よく作ることを求められ、産地として応えてきた。</p>



<p>「しかし、一大産地としていわゆる欧米のような大規模農業が推奨されてきた歴史的な背景に対して、量をたくさん作ればいいという時代は終わりつつあると考えています。<strong>この産地でしか味わえない、質の高いじゃがいもを皆さんに届けることが新しい時代の生産者に必要なのだと</strong>」。</p>



<p>そして、農家や、地域の発展のためにも野菜仲卸メーカーとしてできるのが商品価値の向上、ブランド化であった。</p>











<h2 class="wp-block-heading">倶知安じゃがを雪室貯蔵で長期熟成させた「五四〇」の誕生</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/21-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-35809" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/21-1-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/21-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/21-1-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/21-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>本間松藏商店が扱うじゃがいもは、品種にかかわらず肥料や農薬を一定量に制限した「特別栽培農産物」として第三者機関によって認証された赤いブランドマークが目印の「倶知安じゃが」だ。</p>



<p>じゃがいも特有の香りとほくほくした味わいの「男爵」、大きめで身が黄色い「とうや」。さわやかで淡泊な「さやか」、きめ細かいテイストで甘みが強い「きたかむい」。くりじゃがいもの別名を持つほくほくした「きたあかり」。この5品種を「倶知安ブランド」として販売している。</p>



<p>さらに6年前からは、倶知安じゃがを雪室貯蔵で長期間熟成させたプレミアムなじゃがいも「五四〇」の販売もスタートした。収穫したじゃがいもを、540日間（約1年半）雪を利用して冷却し、温度や湿度を一定に保ちながら貯蔵庫に寝かせる。長時間の熟成を経ることでじゃがいものデンプンの一部が分解され、糖化が進んでいくんです、と本間さんは続ける。</p>



<p>「温度や湿度を一定にして管理したじゃがいもは、2年を超え、3年届かないぐらいで無機質になっていこうとします。じゃがいも自体はデンプンを糖に変えたら、その後は酸味を含んで酸っぱくなるのですが、徹底した温度管理により糖に変えた状態、甘みのある状態で保存されるんです。発芽せず、腐ったりもしません」</p>



<h3 class="wp-block-heading">日本の消費の現実に立ち向かう</h3>



<p>「『五四〇』の誕生は本当に偶然が重なったんです」と本間さん。 倶知安生まれ、倶知安育ちの本間さんだが、実は14年前までは東京の市場で働いていた。 「家族を含め、生産者に近い視点を持っていた私が、育ててきた作物がどう消費されるのかを知るきっかけを東京の市場で得ました。ある意味消費の現実の姿というか」</p>



<p>北海道産のじゃがいも需要は、収穫期の8、9月から翌5⽉のGW前後にかけては引く手あまたとなる。ところが5月を過ぎると、北海道産のじゃがいもは「お役御免」になるという。鉄砲と共に日本に伝来したじゃがいもの発祥地・長崎産のじゃがいもが「旬」として市場に入ってくるためだ。</p>



<p>長崎をはじめ、千葉など旬を迎えた他の産地のジャガイモが次々と市場に入ってきては、引っ張りだことなる。本間さんは南北に長い日本では、旬を迎える時期が場所によって違ってくるのは仕方のないことだとも理解している。だが、美味しい、美味しくないにかかわらず、その時々の旬のものが優先され市場に出回ることに、常々疑問を持っていた。</p>



<p><strong>「旬の野菜が美味しいのはわかります。ただ特に根菜は、寝かせることで味わえる別の旨みもある。それが理解されないことにジレンマを感じていました」と話す。</strong></p>



<p>帰郷した本間さんは、当時の社長である⽗親の英夫さんに夏の間もじゃがいもを売りたいと頼む。もともと雪を使ってじゃがいもを貯蔵するという技術はあったものの、雪は溶けてしまう。そこで貯蔵に適した冷蔵庫を作ってもらい、必要な分だけ貯蔵していた。新じゃがは皮が薄く、水分を多く含みとても柔らかい。その特性ゆえ、扱いにくいと感じるシェフも少なくない。新じゃがの特徴を好まないシェフ向けに試験的に販売するなどはしていたものの、商品化については意識していなかったそうだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">シェフのじゃがいもレシピに欠かせないアイテムへ</h3>



<p>ある時、札幌の老舗和食店「浪花亭」さんに倉庫で貯蔵していたじゃがいもを持参したところ、<strong>「何だこれ、こんなじゃがいも食べたことがない」</strong>と驚かれた。食べてみると、約2年間ほど倉庫に眠っていたじゃがいもは、まるでさつまいものように甘く、明らかに従来のものとは違う味がした。</p>



<p>たまたま冷蔵庫の⽚隅に貯蔵されていたじゃがいもを、気軽な気持ちで持って行ったに過ぎなかった本間さん。保存期間などを意識せずできあがった偶然の「甘み」に魅了された「浪花亭」のシェフからの薦めもあり、販売を決めた。「五四〇」のネーミングは収穫から540日以上の熟成期間を経ることから来ている。</p>



<p>丁寧な熟成のもと他とはひと味もふた味も違う甘みをまとった「五四〇」。地元ニセコのホテル「シャレーアイビー ヒラフ」や「パーク ハイアット ニセコ HANAZONO」などで提供したのを皮切りに、東京など関東圏、南は沖縄まで多くの飲食店からの問い合わせが続いた。ただ基本的には、きめ細やかな温度管理が必要なため、紹介制の取り扱いのみで、倶知安にご縁があるお客様以外は一般販売も行っていない。</p>







<h3 class="wp-block-heading">魅力ある加工品から倶知安産のファンを増やしていく</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1280" height="854" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/3-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-35814" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/3-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/3-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/3-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/3.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1280px) 100vw, 1280px" /></figure>



<p>倶知安にじゃがいも作りを広めた明治の開拓期の先人たち。加えてその後ニセコエリアがリゾートとして発展してきたことも、倶知安のじゃがいもを特徴づける大きな要因だと本間さんは考えている。</p>



<p><strong>リゾートを楽しむためにニセコを訪れた皆さんが、わざわざ本間さんの元を訪れてくれ『美味しかった』『ありがとう』と⾔ってくれる</strong>⼈たちがいる。リゾートが目的ではあっても、じゃがいもを通じた交流⼈⼝が多いっていうのは、他の産地にはない特徴的な魅⼒であると考える。</p>



<p>実際にじゃがいもを作っている畑を⾒て、産地の環境を体感してもらって、どんな⼈たちがこのじゃがいもに関わっているかぜひ感じてほしい。今後は「五四〇」のブランドを生かした、加⼯品を作りたいと意気込む。例えばお⼟産で持っていける、体感できるものがあれば、もっと産地を身近に感じてもらえる武器になるのではと。</p>



<p>「リゾート地としての倶知安と同じように、今度は『五四〇』というブランドの産地として訪れる人が増えてほしい」と言葉に力が入る。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/35789/">北海道 倶知安の深い雪が生み出す特別な甘さー本間松藏商店のじゃがいも「五四〇」/北海道倶知安町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>函館から美味しさを全国へ届けるために。マルヒラ川村水産はこだわり続ける/北海道函館市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 15 Feb 2023 01:00:33 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[北海道]]></category>
		<category><![CDATA[函館市]]></category>
		<category><![CDATA[マルヒラ川村水産]]></category>
		<category><![CDATA[サステナブルシーフード]]></category>
		<category><![CDATA[鮮魚店]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0643-2-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>眼前に津軽海峡が広がる北海道函館市の「マルヒラ川村水産」は、鮮魚の厳選から処理や手当、輸送までを行う水産会社です。プロによる目利きや状態に応じた〆処理の品質、航空便と新幹線を併用した迅速かつ柔軟な配送で、全国のトップシェ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0643-2-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p class="has-text-align-center"><strong>眼前に津軽海峡が広がる北海道函館市の「マルヒラ川村水産」は、<br>鮮魚の厳選から処理や手当、輸送までを行う水産会社です。<br>プロによる目利きや状態に応じた〆処理の品質、航空便と新幹線を併用した迅速かつ柔軟な配送で、<br>全国のトップシェフたちから全幅の信頼を置かれています。</strong></p>



<p>異国情緒を醸す街並み、函館山の美しい夜景、なんと言っても暖流と寒流が交差する豊富な漁場を有する函館。函館が誇る選りすぐりの魚を求めて、日本各地の一流シェフが頼るのが「マルヒラ川村水産」だ。顧客の要望に応えるべく、新幹線輸送も開始した2代目の川村淳也さん。函館から高品質かつフレッシュな魚を各地に届ける川村さんが秘める想いとは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">激流育ちのスルメイカから毛ガニ、ブリまで</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0518-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-35318" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0518-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0518-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0518-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0518.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>北海道の南の端にあり、津軽海峡、太平洋、噴火湾（内浦湾）の海の恵みを受ける港町、函館。古くは北前船の寄港地であり、ペリーの入港をきっかけに開港した貿易港としての歩みを持つことでも知られる。眼前の津軽海峡には対馬海流（暖流）、親潮（寒流）が流れ込んでぶつかり、湾入した海岸線は「巴」を思わせる複雑な形状を織りなす。そのため函館には四季折々、多種多様な魚種が集まってくるのだ。</p>



<p>「函館名物と言えば、北海道では<strong>『真イカ』</strong>と呼ばれる、スルメイカです。九州の対⾺海流と太平洋側から⼊ってくる⿊潮、それに北の⽅から流れてくる千島海流が津軽海峡でぶつかり激流が生まれる。地球上でも有数の荒波なのだとか。その激流で育まれた良質なプランクトンを食べ、イカが揉まれてくる。激流に揉まれたイカはとても甘みがあり、歯ごたえも抜群によくて、うまいんです」</p>



<p>地元函館の名産のイカについて、美味しさをつぶさに教えてくれたマルヒラ川村水産の川村淳也さん。川村さんが2代目を務めるマルヒラ川村水産は、函館市水産物地方卸売市場のすぐそばにある創業50年を超える鮮魚店だ。町の魚屋さんとしてスタートした同店は現在、レストランなどの飲食店に向けた卸売りを中心に函館発の新鮮な魚介類を全国に届けている。</p>



<p>北海道という立地ながら比較的南にあることもあり、冷たい水域に住む魚はもちろん、暖かいエリアの魚までさまざまな顔ぶれが楽しめるのが函館の特徴だと川村さんは続ける。</p>



<p>「<strong>毛ガニ</strong>や<strong>ボタンえび</strong>、<strong>えぞアワビ</strong>など甲殻類・貝類にはじまり、おおよその⿂は獲れますね。寒い地方でしか獲れなかったニシンも揚がっています。海水温の上昇のニュースが伝わるようになった18年前くらいの秋口からはイカを追いかけてブリなども入ってくるようになりました」と川村さん。</p>



<p>寒ブリならぬ、北海道の<strong>秋の時期のブリ</strong>は京都の割烹店からフレンチまで多くのシェフから引き合いがたえないという。</p>



<p>「寒ブリの濃厚な、フルボディみたいな脂のりではなくて、もう少しライトなんだけれど旨みが残る感じのブリ。皆さん、1度使ったら再度依頼してくださる。ただ、ブリによって個体差があるので、私たちが目で見て見極めます」</p>



<p>函館で獲れたばかりのブリは死後硬直前の状態にある。死後硬直から少し寝かせると魚の体内から旨み成分が分泌される。新鮮な状態では味わえない旨みだ。この旨みを最も感じられる時間や歯ごたえのバランスは魚によっても異なる。川村水産では、その頃合いまでを見込んで輸送時間を手配しているのだ。</p>



<p>「例えば函館の市場で競り落とした魚を豊洲市場に運び、そこで仲買人からシェフが買うとなると時間がかかってしまいますよね。ですから私たちは、<strong>朝どれの魚を新幹線に乗せて直接首都圏などのシェフのもとに、その日のうちに運んでいます</strong>」</p>



<p>航空便とも併用し、朝函館で獲れた魚が都内のレストランのディナーで楽しめる。レストランを訪れる人たちにとって、この上なく幸せな食事になることは間違いないだろう。</p>



<h2 class="wp-block-heading">魚屋さんが「目利き」としてフランス大使館へ</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0622-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-35325" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0622-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0622-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0622-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0622.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>川村さんの目利きによる選りすぐりのフレッシュな「函館の幸」の評価は高く、食のプロたちからの信頼も厚い。三つ星レストランや有名店のシェフから直々にリクエストを受けることも多いという。</p>



<p>「和食やフレンチのお客様が多いですが、ジャンルは幅広いですね。イタリアンや中華のシェフからもオーダーが入ります。ホテルなら1カ月のメニューをもとに注文を受けますし、いい魚が入った時にお客様に電話するパターンもあります。さばいてからお送りすることもあれば、若い料理人さんの練習も兼ねたいからと魚をそのままお届けすることも。お客様のニーズに合わせてお届けします。」</p>



<p>日本を代表するシェフたちへと魚を届ける川村水産だが、もともとは「町のお魚屋さん」として、一般家庭で消費する魚を販売していたという。</p>



<p>「小さな間口のところで家族で昔ながらの魚屋さんを営んでいました。時代の流れと共に、値段の手頃な魚を売るスーパーに押されるようになってしまって…」 より良い品質を求めるお客様との出会いを求め料理の見本市などにも積極的に足を運んだ。そして少しずつ、飲食店のシェフたちから信頼を集めることに成功した。</p>



<p>さらに川村水産の今後を変える、大きな出会いが重なる。<strong>フランス大使館に招聘（しょうへい）されることになり、</strong>世界にその名を知られるシェフたちとの出会いの機会に恵まれた。</p>



<p>この出会いが契機となり、目利きとしてメディアに注目されることも増えていく。この出会いから川村さんの目利きとしての実績を買われ、数々の有名レストランとの出会いに発展していったという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">厳選素材を求めるシェフたちが絶賛する魚介</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0670-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-35328" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0670-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0670-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0670-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0670.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>川村さんの「選魚眼」を通して、港町・函館の⿂のポテンシャルは全国に知られるようになってきた。「東京のお店からの問い合わせが圧倒的に増えましたね」と川村さんは言う。そう話すとおり、銀座で2つ星を獲得する料理店の他、有名ホテルも顧客に名を連ねる。また⼤阪の2つ星フレンチ、北海道ではイタリアンなど、エリア、ジャンルを問わずオーダーが舞い込む。</p>



<p>有名店のシェフは当然ながら日々、忙しい。川村さんは多忙な顧客の負担にならないよう、先手を打ってメニューなどに関する提案をするよう意識していると話す。顧客が求めるよりもさらに上の提案をすべく、日々腕を磨く。</p>



<p>「調理に関してはプロではありませんが、獲った魚を美味しく食べる処理方法や素材選びには磨きをかけてきました。ですので、お客様をイメージして提供方法や素材の内容、加工の方法などを前もってお話しすることはあります。例えば瞬間冷凍した魚に関しても、冷蔵庫で<strong>氷温解凍</strong>するのがベストなんです。ご存じの方ばかりとは限りませんのでお知らせするようにしています。皆さん、世界中からいろんなものを取り寄せて使ってらっしゃるプロであり、価値を理解されている方々なので、こちらも力が入りますよ」と川村さん。</p>



<p>先ほどの「秋ブリ」に関しても、当初は難色を示したシェフも少なくなかったという。</p>



<p>「皆さん最初は『えー』っておっしゃるんだけれど、だまされたと思って使って、とおすすめして（笑）。すると、皆さんこぞって「いいね」って気に入ってくれました。函館の地の利に恵まれた場所のありがたみを感じています」</p>



<p>顧客に商品を送る前に、水槽で一度魚を休ませるのも一番いい状態を保ちたいからという。 「今の海水温は約14℃ぐらいで、底のほうはおよそ9℃。市場の水槽は水温が高めのことが多いので、商品を競り落としたらここで<strong>海と同じ状態に近づけ、魚を休ませます。</strong>冬には水温を下げたり、酸素を多くしたりと魚に負担をかけないよう気をつけています」</p>



<h2 class="wp-block-heading">サステナブルシーフードの理念を未来世代につないでいく</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/128_honbun2_nihonmonopoint_IMG_0683-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-47556" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/128_honbun2_nihonmonopoint_IMG_0683-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/128_honbun2_nihonmonopoint_IMG_0683-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/128_honbun2_nihonmonopoint_IMG_0683-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/128_honbun2_nihonmonopoint_IMG_0683.jpg 1200w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>数々の有名店のシェフとつきあうようになって、「本物」が何か、理解するすごさを知ったという川村さん。自身が大事にしてきた魚介類たちの素晴らしさにあらためて気づかされたと話す。</p>



<p>「きちんとしたお店のシェフは本当に素材を⼀品⼀品吟味して使ってらっしゃる。ただ残念ながら、一般的な流通の世界ではまず値段ありきで、これほど素晴らしい魚介類の価値、質に気づいてもらえないことが多いように感じます。もちろん、私たちの啓発不足の面もあるでしょう。」</p>



<p>未来に向けて魚の良さを伝え、<strong>ずっと海の幸を食べ続けられるようにする</strong>ためにも「サステナブルシーフード」の理念を日本人皆で共有していくべきなのではないかと提案する。</p>



<p>「私の考えるサステナブルシーフードっていうのは、まず皆が問題意識を持つことです。魚の数が少なくなっているからこそ、いかに価値を持たせていかなきゃならないのかをあらためて見つめ直す必要があると思うんです。何でもかんでも量販店で⼤量に扱うのではなく、きちんとした漁法のもと、価値ある形で買い付け、そのバリューを理解する⽅々へ渡して⾏くようにしたい。」</p>



<p>サステナブルシーフードの考え方を体系化し、理念を共有するNPOなどと協力し、</p>



<p>これからの⿂⾷の⽂化を未来の子どもたちに向けて伝えて行く活動に力を入れたいと語る。</p>



<p>「本物の魚の価値を知り、理解する⼈たちが多く集まるための一翼を担っていくのが私の夢でもあります」。</p>



<p>函館の自然な魚が味わえる幸せをかみしめ、自らのテリトリーである魚を通じて本物の価値を的確に伝えたい。目利きとして魚の未来をつなぐため、川村さんは今朝も市場に向かう。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0505-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-35335" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0505-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0505-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0505-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/IMG_0505.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">マルヒラ川村水産 二代目 代表取締役 川村淳也さん</figcaption></figure></div>


<p>これまで築き上げてきた信頼関係や実績をもとに、一流シェフの方々から季節ごとに繰り返しご指名いただいています。懐石料理店やレストランといった飲食店から、食ビジネスに携わる海外のバイヤーまで、実に様々な方々の期待を超えてまいりました。世界のトップに鍛えられた最高級品質を、次はご自身がお確かめください！</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/35313/">函館から美味しさを全国へ届けるために。マルヒラ川村水産はこだわり続ける/北海道函館市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<item>
		<title>赤井川の朝日を浴びた石川農園の「シェメシ」。甘みと旨みのお米で皆を元気に/北海道赤井川村</title>
		<link>https://nihonmono.jp/article/34767/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 27 Jan 2023 01:00:59 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[お米]]></category>
		<category><![CDATA[北海道]]></category>
		<category><![CDATA[赤井川村]]></category>
		<category><![CDATA[石川農園]]></category>
		<category><![CDATA[シェメシ]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[米]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1-1-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>人口1200人弱、農業と観光業が中心の赤井川村で米作り80年の歴史を持つ石川農園。ここには作るのも食べるのも大好きな「お米」一筋の3代目がいる。美しくも厳しい自然と奮闘する石川隼人さんを訪ねた。 山々が織りなす自然に恵ま [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1-1-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>人口1200人弱、農業と観光業が中心の赤井川村で米作り80年の歴史を持つ石川農園。ここには作るのも食べるのも大好きな「お米」一筋の3代目がいる。美しくも厳しい自然と奮闘する石川隼人さんを訪ねた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">山々が織りなす自然に恵まれた美しい村</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29--1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34773" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29--1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29--300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29--768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29-.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>北海道の南西部に位置する余市郡赤井川村（あかいがわむら）。2つの集落からなる赤井川村はちょうど小樽市から南西に40km程の位置にあり、小樽からも車で30〜40分ほどで行けるエリアとして近年観光スポットとしても注目を浴びている。東西南北、ぐるりと山々が村を囲むカルデラ状の地形をなす盆地として知られ、昼と夜、夏と冬の気温差が大きい盆地特有の内陸型気候を持ち、有数の豪雪地帯でもある。秋の晴れた朝、盆地に霧が流れ込んでたまる<strong>「雲の湖」</strong>の絶景、パウダースノーに恵まれたゲレンデ<strong>「キロロリゾート」</strong>など多くの人を引きつける豊富な観光資源が村の自慢だ。</p>



<p>また村では、多くの農産物が栽培されている。米や南瓜、ブロッコリーやミニトマト、メロンやスイカなど多品目にわたり、昼夜の寒暖差を生かした甘みのある品々が人気を博している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">お米に一直線、石川さんがつくる美味しいお米</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/25-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34780" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/25-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/25-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/25-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/25.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>この風光明媚な赤井川村の曲川地区に水稲栽培を営む「石川農園」はある。農園の3代目として2004（平成16）年から米作りをはじめた石川隼人さんは、とにかく「お米」が大好き。</p>



<p>「晴れた日に田んぼに行き、日々違う顔を見せる稲を観察すること、それから精米したお米を美味しく食べること。どちらも私にとっては欠かせない仕事であり、お米は『趣味』なんです」と話す。</p>



<p>さらに「一回の食事で軽く三合はたいらげてしまいます」とうれしそうに付け加えた。</p>



<p>中学卒業後、高校進学のため小樽に下宿、その後は札幌で会社員として働いてきた石川さん。ふるさとから離れていても、四国から村に移住した初代がはじめた田んぼのことはいつも心のどこかにあった。「他の仕事をしていても、いつかは実家に戻って米作りをしたいとずっと思っていました」</p>



<p>台風をきっかけに妻を連れて故郷に戻ったのは、ごく自然な成り行きだったという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">清流と温度差、土、太陽が味を決める</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/12-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34781" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/12-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/12-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/12-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/12.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>石川農園で手がけるのは、北海道を代表するブランド米である<strong>「ゆめぴりか」「ななつぼし」「ゆきさやか」</strong>の3品種。</p>



<p>「どれも北海道自慢の品種です。特に『ゆめぴりか』はもち⽶に近い性質を持ったお米。もちもちとしたやわらかい食感、甘くて濃い味わいに、ほんのりとした特有の⾹りもあるんですよ」と石川さん。</p>



<p>余市岳をはじめとする山が育む雪解け水、カルデラ地形がもたらした肥沃な土壌、盆地ならではの寒暖差という好条件が揃い、石川さんのお米は元気にすくすく育っていく。</p>



<p>「⾚井川村はぐるっと⼭に囲まれていますから、雲が流れてきても山をよけていくんです。だから特に夏場には、お米にさんさんと太陽が降り注ぎます。太陽を浴びたお米はしっかり光合成をしてデンプンをたくさん蓄えます。さらに昼夜の気温差があるため、夜はお米の代謝が抑えられ、デンプンがお米一粒一粒にぎゅっと詰まる。これがお米のもっちりとした粘り、甘みとなるんです」</p>



<p>さらに山々に囲まれ、風当たりが少ないのも石川さんの田んぼの大きな利点の1つ。「強風で揺られることが少ないので、お米に余計なストレスがかからないんです」</p>



<p>清流から山のミネラルを吸収し、つやつやと輝く大きな粒のおいしいお米の完成だ。</p>



<p>石川農園の「ゆめぴりか」は、 磯谷郡蘭越町に実行委員会が置かれ、美味しいお米を全国に発信しようというスタンスのもと同町で毎年開催されている<strong>米-1（こめワン）グランプリ</strong>でたびたび入賞を果たし、2021（令和3）年にはついに準グランプリを受賞した。</p>



<p>石川さんは自分の作ったお米を「シェメシ」と名付け、米袋にも大きくプリントしている。</p>



<p>「シェメシ」とは、ヘブライ語で太陽（朝日）を意味する。「シェメシ」と命名したのは、太陽（朝日）の存在が育てたお米にとって大切な存在、そして語呂が良かったからだと笑顔で教えてくれた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">水分量にもこだわり、料理人にも愛される米に</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/15-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34785" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/15-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/15-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/15-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/15.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>昼夜の寒暖差、ミネラルを豊富に含む清流、良質な土壌…お米を育む好条件が揃う赤井川村。</p>



<p>いつ、どんな状況でお米を食べるかに応じた最適な水分量でお米を食べてほしいと強調する石川さん。</p>



<p>「粒に含まれる水分量によって、お米の美味しさは大きく左右されてしまいます。理想の水分量は15～14％ですが、収穫日の天気や時間などによって水分量が異なるんです」</p>



<p>そこで石川さんは、お米を均一に乾燥させるために、<strong>遠赤外線型の大きな乾燥機</strong>を用いていると話す。また、一度に乾燥させず、時間をかけてじっくり乾燥させるのもお米の味へのこだわりゆえだという。</p>



<p>「<strong>⼆段乾燥</strong>という方法を採用しています。まず1回目は、水分量が16.5％のところで止め、そのまま3⽇間くらい置くんですよ。密閉されていると、籾（もみ）の⽔分は⾏ったり来たりするんです。⽔分が多いものは低いほうに⽔分を譲って均⼀になろうとする性質を持っています」</p>



<p>また斑点米とよばれ、少し味の劣る黒いお米を選別する機械も導入し、お米の品質を保つことにも成功した石川さん。変化する北海道の気候に適した農法を探すため、毎年試行錯誤を繰り返してきた。</p>



<p>「<strong>何より根っこをどっしり張ることが大事</strong>だと考えるようになりました。根っこが元気な稲が育てば大きな米粒をつける。そのためには、秋に刈り取った稲わらをまだ気温の高いうちにすき込んで畑の土と混和させます。そして『稲わら腐食促進剤』を撒いて次の年、気温が上がってくる頃に土の中に分解されていない稲わらが残らないよう、しっかりと土壌の発酵・腐熟化を促します。この工程が不十分だと気温の上昇で土壌からガスが発生してしまう。ガスが発生すると稲の根っこがやられてしまい、その後の育ちが悪くなってしまうんです」</p>



<p>次の年のいい根っこづくりには、稲刈りのあとの土づくりが欠かせないんですと強調する石川さん。</p>



<p>「稲が育ちだしたら稲そのものより、根っこばかり見てるかな（笑）」</p>



<p>生産者としてはもちろん、一消費者として「お米」を食べることが趣味という石川さん。そのこだわりのお米に惚れ込む料理人も少なくない。⽇本料理<strong>「⽇本橋 OIKAWA」</strong>の笈川智⾂さんもその1人だ。</p>



<p>「石川さんのお米は⼟鍋の蓋をあけた瞬間から『これはうめえだろうなあ』と思ってよそっているんです。とにかく⽢い。甘みは旨み。すごくシンプルな美味しさがつたわります」と笈川さん。</p>



<p>お⽶そのものの美味しさに、来店する客は喜んでいるとも話す。</p>



<p>「いいものはシンプルでいい。悪いものを使うから、いろんなものを付け加えなくちゃいけなくなるんですよね」</p>



<h3 class="wp-block-heading">次世代の担い手に農業の魅力を伝えていく</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/4-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-34793" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/4-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/4-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/4-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/4.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>石川さんは、農業の担い手が高齢化し、若い人が魅力を感じてくれないところに危機感を持っているという。地区で米農家を営む7戸で協力し、<strong>「⾚井川村清流会」</strong>を結成したのも、赤井川地区の田んぼを、お米を守りたいという思いからだ。</p>



<p>「私は赤井川村が好きなんです。農法や販売先は異なっても、同じ用水を使ってお米を作っている同志です。ここの美味しいお米を守っていくためにはどうすればいいか、日々奮闘しています」と話す。</p>



<p>出張授業のために学校へ出向いたり、オンライン授業を手がけたりと精力的な活動を続けている。</p>



<p>「元気なお米を食べて皆が元気になる。お米の魅力を若い世代にもっとアピールしていきたい。就農の減少を⾷い⽌めるためのさまざまなイベント展開にも力を入れているんです」</p>



<p>押し入れから小学校4年生の時に書いた『 ⽶ 』 という自作の詩が見つかったんですよ、と石川さん</p>



<p class="has-text-align-center">『 ⽶ 』</p>



<p class="has-text-align-center">きれいだな。</p>



<p class="has-text-align-center">いねは、こがね⾊に光る。</p>



<p class="has-text-align-center">いねは、そよそよなびく。</p>



<p class="has-text-align-center">海の波のようにそよそよなびく。</p>



<p class="has-text-align-center">おいしいな。</p>



<p class="has-text-align-center">ごはんは、つやつや光る。</p>



<p class="has-text-align-center">ごはんは、とてもおいしい。</p>



<p class="has-text-align-center">⿃の卵を⼩さくしたように、とてもおいしい。</p>







<p>幼き頃、米の美味しさに感極まって書いた詩だという。自分のような子ども、若い世代をもっともっと増やしていきたい。そんな想いを糧に石川さんはお米作りへの挑戦を続けていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34767/">赤井川の朝日を浴びた石川農園の「シェメシ」。甘みと旨みのお米で皆を元気に/北海道赤井川村</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<item>
		<title>扇状地でじっくり育てた大地の宝物、財⽥（たからだ）米を守り続ける「宮内農園」/ 北海道洞爺湖町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 12 Jan 2023 03:00:44 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[北海道]]></category>
		<category><![CDATA[洞爺湖町]]></category>
		<category><![CDATA[宮内農園]]></category>
		<category><![CDATA[財田米]]></category>
		<category><![CDATA[まぼろしのお米]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[米]]></category>
		<category><![CDATA[お米]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>山と海、洞爺湖ブルーとも称される美しい自然に育まれた大地で育つ希少な財⽥（たからだ）米。北海道蘭越町が主催するお米の食味日本一を決める米-1（こめワン）でグランプリを受賞し、日本一の称号をも手にしたブランド米である。丹精 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>山と海、洞爺湖ブルーとも称される美しい自然に育まれた大地で育つ希少な財⽥（たからだ）米。北海道蘭越町が主催するお米の食味日本一を決める米-1（こめワン）でグランプリを受賞し、日本一の称号をも手にしたブランド米である。丹精込めた粒ぞろいのお米はモチモチとした甘みが人気の逸品だ。財⽥米の作り手である「宮内農園」5代目、佐々木哲三さんを訪ねた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">温暖な気候と清い水、豊かな土壌に育まれたお米</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="576" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/image0-1-1-1024x576.jpeg" alt="" class="wp-image-34459" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/image0-1-1-1024x576.jpeg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/image0-1-1-300x169.jpeg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/image0-1-1-768x432.jpeg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/image0-1-1.jpeg 1200w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>北海道南西部にあり、湖と有珠山（うすざん）、そして噴火湾である内浦湾（うちうらわん）に囲まれる洞爺湖町。寒さの厳しい北海道の中でも比較的温暖な気候で知られ、根菜や葉物、フルーツなどを生産する農業・畜産業がさかんな町だ。また青く美しい湖面が印象的な<strong>洞爺湖</strong>は、町が誇る景勝地の1つ。約11万年前の巨大な噴火により誕生した洞爺湖は、国内で3番目の大きさとなる<strong>カルデラ湖</strong>として知られている。</p>



<p>雄大な自然に加え、札幌から車で約2時間、新千歳空港から約1時間30分という交通の便の良さもあり年間を通じて250万人もの人が洞爺湖町を訪れる。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/41-1-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34475" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/41-1-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/41-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/41-1-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/41-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>多彩な農産物が作られる洞爺湖町において、限られた地域で作られるお米がある。香川県三野郡財田（さいた）村からの入植者によって拓かれた財田（たからだ）地区の<strong>「財田米（たからだまい）」だ。</strong></p>



<p>財田と周辺の川東を含めたエリア全体での作付面積は約42ヘクタール（東京ドーム約9個分）と小さく、収量も限定されている。希少価値が高いゆえ、<strong>「まぼろしのお米」</strong>とも呼ばれることもあるほどだ。</p>



<p>「旭川のほうでは、1軒の農家さんで50町歩（約50ヘクタール）作っているんですよ。ですから収量としては道内でも少ないとは思います。ただ、お米の質には自信があります」と話すのは、財田地区で130年続く米農家を営む宮内農園の佐々木哲三さん。</p>



<p>「ここは北東の山地から絶えず水が流れてきた結果、細かい土砂が運ばれて堆積した扇状地です。水はけが良く、日当たりもいい。さらに必要な栄養分を自然がちょうど良く調整してくれる、美味しいお米がとれる条件がそろっているんです」<br>山から勢いよく流れた水が、なだらかな平地に至るまでにゆっくりとした流れとなり、粒の大きい土砂がとどまると水はけのいい扇状地となる。もともとは川底だったという財田の地下30メートルのところには古からの肥沃な沖積土壌が眠る。この土壌は米の美味しさの源であり、山に囲まれる温暖な気候、清流・壮瞥川（そうべつがわ）…計算されたようにそろった自然の恵みがお米へと注がれている。</p>







<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">「米-1グランプリ」で日本一に輝く</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/16-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-34482" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/16-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/16-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/16-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/16.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>「土」「水」「気候」と米作りに適した三つの条件を満たす財田地域。しかし佐々木さんによれば、利点である<strong>「水はけの良さ」</strong>は逆に水の管理を難しくしている面もあるという。「砂地で⽯が下にあることが、⽔はけを良くしている要因といえます。つまり⽔を⼊れても、2⽇もすると全部抜けてしまうんです。だからいつも⽔を流し続けなければならなくなる」</p>



<p>常時冷たい⽔を流すと、稲は育たなくなってしまうと話す。「一般的な水田のように川から直接水を引くのではなく、⽥んぼから田んぼへと⽔を通すことでタイムラグを作り、⽔を温めてまた下の田んぼに落としていく方法を取るのが財田ならではのやり方」と佐々木さん。遠くから見ると、<strong>田んぼに段差がある「棚田」</strong>のような風景が広がる。</p>



<p>加えてお米の味にはメリットの大きい「水はけの良さ」は、田んぼそのものを作る苦労にもつながっているのだという。 </p>



<p>「田んぼそれぞれで、場所によって水の減り方もまったく違ってくるんです。水持ちのいい田んぼもあれば、すごく水が減ってしまう田んぼもある。水の量に合わせて肥料の量の変えていかないとよいお米は育たないんです」</p>



<p>自然がつくった土壌は、セオリー通りにはいかない。肥料の配合の調整や日々生い茂る雑草を一つひとつ抜いて、やっと満足のいく田んぼができるのだと佐々木さんは語る。「腕2割、天候8割ってよく言いますよね。天気にはどうにも、太刀打ちできませんから」</p>



<p>希少価値の高いお米づくりのために、財田の地形や土壌、気候に合わせながら日々最適解を探し、汗をかいている。そんな思いが込められた佐々木さんのお米の味は評判となり、2018（平成30）年の第8回<strong>「米-1グランプリ」</strong>では大賞のグランプリ受賞をはじめ、国内屈指の米どころとして知られる山形県庄内町が主催する2019（平成31）年の第13回<strong>「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」</strong>優良金賞を受賞するなど、「財田米」の知名度向上を実現した。</p>







<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">北海道米を変えた！「ゆめぴりか」「ななつぼし」「ふっくりんこ」</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/36-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34495" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/36-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/36-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/36-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/36.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>「北海道のお米は「美味しい」と全国的に認められた意味は大きい、と強調する佐々木さん。なぜなら北海道のお米は、長らく「やっかいどう（厄介道）米」という不名誉な地位に甘んじてきたからだという。「道内の米は食べても美味しくないといわれ続けてきました。また手がける品種も少なかったんです」</p>



<p>海産物、農産物、畜産物どれも有数の生産地であり、食材の宝庫として知られる北海道は、広大で広い大地を有する。厳しい寒さはいうまでもなく、地域によって気象条件もバラバラだ。安定した品質かつ均一の良質なお米を作るのには時間がかかった。</p>



<p>「<strong>北海道のお米の歴史は、品種改良にある</strong>と言ってもいいと思います。農業試験場の方々が北海道の気候を加味し、春先低い水温に耐え、夏場の低い気温でも育つお米を時間をかけて探し出した。なおかつ味にこだわった稲の品種をつくるため時間をかけて努力されてきたんです。その成果で私たちが道内で美味しいお米を作れていると感じています」</p>



<p>佐々木さんがいうように、道内の<strong>上川農業試験場</strong>ではお米の粘りと硬さのバランスに関係するデンプン質のアミロースやタンパク質などの成分の分析を根気よく続け、北海道のお米のイメージを変える転機となる「きらら397」を開発。「『きらら397』が出てきてから変わったんじゃないのかな。で、その後の『ななつぼし』、道南の品種であまり流通していない『ふっくりんこ』、CMで有名になった『ゆめぴりか』へと続き、北海道の米のイメージを覆したのではないでしょうか。これは地球にとっては良くない兆候かも知れませんが、温暖化の影響で北海道でもお米が作りやすくなったことも関係していると感じています」 </p>



<p>財田地域では「ゆめぴりか」「ななつぼし」「ふっくりんこ」の3品種を同じくらいの比率で作っている農家が多いという。佐々木さんが一番美味しいと感じるのは<strong>「ゆめぴりか」</strong>だそうだ。</p>



<p>「財田米はどのお米も美味しいと自信を持っていますが、群を抜いてモチモチしているのはでんぷんの分子であるアミロースが低い品種『ゆめぴりか』ですね。色が薄くて見た目もきれいですし、冷めても美味しい。おにぎりにしても評判がいいですよ」</p>



<p>北海道南部・函館周辺のみで作られていた<strong>「ふっくりんこ」</strong>も甘くて粘りが強く、粒が大きい品種で、収量を増やす意味でも今後はチャレンジしていきたい品種だと佐々木さんは話す。</p>



<p>「86になるうちの父が言うんです、<strong>『米作りは毎年1年⽣だ』</strong>って。80年やっているけれど、同じやり方が通用する年は1回もないと」そうお⽶作りの難しさを語る佐々木さん。</p>



<p>「毎日毎日が勉強で、10年経ちますけど同じ年は本当に1回もないです。今年いいできだなって思って刈ってみたら、何か違う…ってことも何度もあります。それが面白いし、日々田んぼと向き合って肌で学ぶことなのかと思っていますね。」</p>







<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">お米だけではない。名店が絶賛するとうもろこし「恵味ゴールド」</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/U3A0467-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34500" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/U3A0467-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/U3A0467-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/U3A0467-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/U3A0467.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>宮内農園ではお米の他にとうもろこしも生産されている。品種は洞爺湖周辺で主力品種として栽培されている「恵味（めぐみ）ゴールド」。果皮がやわらかく甘みが強いのが特徴で、鮮やかな黄色の粒皮はゆでた時にしわしわになりにくく、見た目も美しい。</p>



<p>宮内農園のとうもろこしはとりわけ品質が高いと評判で、2008年開催の「G8洞爺湖サミット」の会場としても知られる「ザ・ウィンザーホテル洞爺」や一流料亭「京都嵐山吉兆」、ミシュラン星付きレストランなど関西を中心に様々な名店で提供されている。</p>



<p>「とうもろこしは寒暖差で糖度が増します。夏場、日中の気温は30℃くらいまで上がりますが、夜には15℃までぐっと下がる。そうすると糖度が上がるんですよね。お米ももしかしたらそうなのかな、と感じていて。収穫後に一度冷えることで糖度が上がって味もしまり、おいしくなるのではないかと考えています」</p>







<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">香川から洞爺湖へ130年を超える開拓の歴史</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34503" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>宮内農園は佐々木さんで5代目となる歴史ある農家だ。佐々木さんの祖先である初代が1887（明治20）年に四国、香川県旧丸亀藩より移住し、洞爺開拓という形で開墾に着手したのがきっかけ、と佐々木さん。「<strong>入植して今年で137年</strong>になります。その頃からの入植者で農業に携わっているのは、うちだけになりましたね」と語る。</p>



<p>佐々木さんが5代目を継いでからは10年目で、以前はサラリーマンとして働いていたという。サラリーマン生活は心地良く「定年まではずっといれるだろうな、と思っていました」と穏やかな口調で続ける。</p>



<p>「ですが、年齢を重ねてくると先が予測できてしまって。もっとワクワクしたいなと。農家って未知の世界で心が沸き立つものを感じました。実はここは妻の実家で跡継ぎを探してもいました。この代で潰してしまうのも勿体ないなという思いもあり、じゃあ⾏ってみようかと」。</p>



<p>しかし農家で育った奥さんは「無理だからやめてと言ったんです」と当時を振り返る。やはり農業は厳しく、大変だと幼い頃から家族を見て感じていたためだ。しかし今は夫の選択をありがたく感じているとも話す。</p>



<p>「お米を買ったお客さんに、美味しいといってもらえるのが本当にうれしくて」と奥さんはいう。</p>



<p>佐々木さんも「同感です。私もお客さんの言葉が本当に励みになっているんですよ」と言葉をつなぐ。</p>







<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">財⽥⽶ブランドの魅力を次世代へ伝える</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-34506" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>財田の土地や気候、自然を含めた田んぼに向き合いながら、美味しい米作りに取り組む佐々木さんの心配は、日本人がお米を食べなくなっていることだという。</p>



<p>「海外からの輸入が止められたら、⽇本って⾷べる物がなくなるような気がしています。考えてみてください、お⽶って同じ土地で翌年も同じものを作れるんです。麦などと違って場所を変えなくていい。これは⽇本に適した作物だからこそだと思うんですよね。美味しいお米をもっともっと作って、輸入食材に頼らないようにしたい。皆さんにたくさんお⽶を⾷べてもらいたい。財田米を後の人たちに残していきたいんです」</p>



<p><strong>「財⽥⽶ブランド協議会」</strong>を立ち上げ、14⼾の農家が協力し、財⽥米の素晴らしさを北海道内外にPRしていく取り組みをスタートさせている。</p>



<p>「例えばシールやパンフレットを作り、イベントにも積極的に参加しています。こういった取り組みを見たり聞いたりした若い⽅たちが、財⽥⽶に興味を持ってくれたら。そしてできれば、お米作りをやりたいなと思ってくれたらこんなに嬉しいことはありません」</p>



<p>新規就農者を増やすためには、初期コストなど解決すべき課題も少なくない。農業にまつわる問題についても知恵を出し合い、財田のお米を育むこの景⾊、⽥園風景をずっと残してもらえるよう力を尽くしていきたいと力強く話す佐々木さん。はるばる香川から渡ってきた先人から受け継いだ、財田の「宝（たから）」を未来の日本へ引き継ぐべく力を注ぎ続ける。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34456/">扇状地でじっくり育てた大地の宝物、財⽥（たからだ）米を守り続ける「宮内農園」/ 北海道洞爺湖町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>食べて笑って、思わず「ラララ」と口ずさむ、そんな野菜を届けたい。LaLaLaFarm・服部吉弘さん/北海道ニセコ町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 03 Jan 2023 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[ニセコ]]></category>
		<category><![CDATA[野菜]]></category>
		<category><![CDATA[LaLaLaFarm]]></category>
		<category><![CDATA[発酵]]></category>
		<category><![CDATA[トマト]]></category>
		<category><![CDATA[微生物]]></category>
		<category><![CDATA[北海道]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/main-14.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>「ちょっと他では味わったことのないおいしさ」。とLaLaLaFarm（ラララファーム）の野菜を食べた人は皆、口を揃える。LaLaLaFarmの服部吉弘代表は、趣味のアウトドアで知ったニセコの自然にひかれて単身、未経験の農 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34314/">食べて笑って、思わず「ラララ」と口ずさむ、そんな野菜を届けたい。LaLaLaFarm・服部吉弘さん/北海道ニセコ町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/main-14.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>「ちょっと他では味わったことのないおいしさ」。とLaLaLaFarm（ラララファーム）の野菜を食べた人は皆、口を揃える。LaLaLaFarmの服部吉弘代表は、趣味のアウトドアで知ったニセコの自然にひかれて単身、未経験の農業に飛び込んだ。もがき苦しんで出会った「発酵」、そして野菜作りの哲学とは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">寒暖差が大きいニセコでは野菜が甘くなる</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/12/kiji1-14.jpg" alt="" class="wp-image-31997"/></figure></div>


<p>夏のアクティビティから冬のウインタースポーツまで、多くの観光資源を有する北海道ニセコ町。リゾート地として国内はもちろん、国外の人々をも魅了し続けてきた。東側に国立公園羊蹄山、北側には国定公園ニセコアンヌプリ、南西側は昆布岳と山々に囲まれるいわゆる丘陵盆地であり、春から夏は温暖で過ごしやすい気候を持つものの、冬は季節風の影響で<strong>降雪量は2メートル</strong>に及ぶこともある。</p>



<p>そして町には東西を横切る尻別川をはじめ、数々の清流が注ぐ。多彩な気候と豊かな自然を持つニセコでは、農業も盛んに行われてきた。</p>



<p>盆地特有の気候である昼と夜の寒暖差は、野菜に甘さをもたらしてくれるのだ。この気候を生かして育んだとびっきり甘いトマトを<strong>オーガニック（自然循環栽培）</strong>で育てるのがLaLaLaFarmの服部代表だ。トマト以外にもニンジン、ジャガイモ、タマネギ、大豆など多くの品目を少しずつ育てている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">唯一無二の「高糖度」大玉トマト作り</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji2-14.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p>LaLaLaFarmで作られるトマトは大玉で<strong>オリジナルの品種であるアロイトマト</strong>をメインに中玉、ミニ品種まで含めて8種類にも及ぶ。大玉を中心に他の品種をブレンドしたトマトジュースは<strong>「とにかく甘い」</strong>と多くの人から愛される逸品だ。「ジュースには糖度8～11度のフルーツトマトを使用しています。一般的なトマトの糖度が3～4度だから、3倍の甘さになりますね」と服部代表。</p>



<p>甘いトマトを作る方法としては、水を減らすなどトマトに水分ストレスを与え、果実に水が流入するのを抑える方法が知られる。例えば土壌に塩分を含ませ、浸透圧の関係で水分を吸収しにくくするやり方もその1つだ。ただ、糖の含有量が多くなればなるほど、果実そのものは小さくなってしまう。だから一般的な「甘い」フルーツトマトは中玉やミニ品種が多い。</p>



<p>だからこそ服部代表は、<strong>「大玉で甘い」トマト</strong>にこだわっていると話す。「ミニサイズが甘くて美味しいのは当たり前ですから。<strong>僕にしかできないトマトを作りたかった</strong>」</p>



<p>そこで実が大きいまま、水分を損なわずに「甘い」トマト作りにチャレンジすることを決意した。その際に鍵となったのが土壌の微生物だったという。「トマトと相性のいい<strong>土壌の微生物</strong>、それを増やせば良いと気づいた」</p>



<p>トマトを育てる際、一度育てた土壌は入れ替えるのが一般的だ。つまり、トマトとともに土壌にすみ着いていた微生物がまるまるいなくなってしまうことを意味する。ただ、本来同じ種類の微生物はともに互いを食って循環している。服部さんは、いいトマトができたときの土壌を交換するのに違和感があったのだと話す。</p>



<p>そこで長い時間をかけて行われる土壌の分解サイクルを早めるために、<strong>「発酵」のしくみに着目</strong>した。「トマトだったら一番良いときのトマトを葉っぱも実も根っこも刻んで乾燥させて土とミックスして発酵させます。自然が3年もかけて分解するものが、3週間で終わる」</p>



<p>質のいい「トマト微生物」を増やし、同じ場所に戻せば連作もできることがわかった。甘いトマトを作るための必須条件でもあった水も減らさずに大きくて甘いトマトができることを発見したのである。</p>



<p>豊かな土壌を育み、LaLaLaFarmの甘いトマト作りに欠かせない「発酵」のしくみ。服部さんが「発酵」と出会ったのは、北海道に就農してから今に至るまで、悪戦苦闘を重ねる日々の中であった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">名古屋から単身、就農を志しニセコへ</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji3-14.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p>名古屋出身の服部さんは大学を卒業後、家業である建築業界に足を踏み入れた。多忙な毎日を過ごすうち、本来は何かを「つくる」はずの業界であるはずが、結局はスクラップ・アンド・ビルドに過ぎないのではないか…という迷いが生じはじめていたと話す。30歳直前、もっと健康に自分らしく、そして自然を慈しめるような仕事がしたいという思いが高まった。</p>



<p>そんな折に浮かんだのは、自転車やバイクで旅した美しくて広大な北海道の景色。「まず現場に行ってみよう、見て感じてみよう」と働きながら勉強できる研修先を探しはじめる。観光地として知られるニセコはホテルやレストランも多く、販路も確保できる。そして札幌や新千歳空港から車で2時間とアクセスも良い。「大好きなスノーボードをするために冬にも訪れたことがあり、農業のできない冬は施設の雪かきやスキー場で働けるのではないかとも考えたんです」</p>



<p>実際にニセコで2年間の農業研修を経て、小規模での施設（ビニールハウス）栽培が現実に即していると考えた服部さん。たくさん食べられているトマトをメインに育てていこうと定め、トマト栽培の盛んな余市で学ぶことにした。その後、ニセコに戻り<strong>「自分が楽しく、そして食べる人も思わずラララと口ずさむような野菜を作りたい」</strong>との思いから自身の農園をLaLaLaFarmと命名。そして、前職で大事にできなかった自然・環境に優しく、皆に喜んでもらいたいとオーガニックでの栽培に取り組むことも決めた。</p>



<p>さらに農業に就く以前、ニセコに指導に来ていた<strong>木村秋則さんとの出会い</strong>もオーガニックへの興味を深めるきっかけとなる。木村さんは<strong>完全無農薬無肥料の“奇跡のりんご”栽培</strong>で知られ、自然栽培に関心のある人なら誰もが憧れるカリスマ的存在だ。木村さんの教えは厳しく、また同じようなやり方がすべての人に通じるほど農業は甘くはないと身をもって知ることとなった。</p>



<p>けれどその言葉には重みがあり、大いに影響を受けたと代表はいう。「『自然界は人間が肥料をやらなくても耕さなくても、こうやって立派に生きてるじゃない』という木村さんの言葉は今でも心に残っています」</p>



<h2 class="wp-block-heading">酒蔵で発酵を学ぶ日々</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji4-14.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p>それからの道のりは険しかった。収穫量はなかなか増えず、約7年もの間、試行錯誤を続けることになる。農業一本では生活が厳しく、スノーボードのインストラクターを掛け持ちせざるを得ない時期もあったそうだ。</p>



<p>以前から堆肥と発酵のメカニズムに興味を持っていたこともあり、農作業が難しい冬のシーズンに倶知安町にある二世古（ニセコ）酒造で蔵人としての修行をスタート。</p>



<p>「羊蹄山の麓にある酒蔵は、冬は大雪によってかまくら状態になって、じっくり低温発酵が進むんです。二世古酒造では乳酸を加えてアルコール発酵を促す『速醸（そくじょう）』について深い見識を得ることができました。他にも「五人娘」などの無農薬・無化学肥料米を使った自然酒造りで知られる千葉の寺田本家に研修に行かせてもらって、昔ながらの生酛（きもと）仕込みを見せてもらったりしました」</p>



<p>蔵人として経験を積んだ服部さんは、<strong>土着菌</strong>、地元にいる菌を自分の農業に活用できないかと考えるようになった。「例えば味噌は、自らの常在菌が入り、自分の体の外で自分の菌を培養しています。それを畑の土で行うために発酵を利用し、自然の状態を再現するように試みました」と語る。それが先述の質のいい「トマト微生物」を増やす面で大きく生きることになる。</p>



<p>一番良いときのトマトを葉っぱも実も根っこも刻んで乾燥させて土とミックスして発酵させることを2、3年続けた後、ようやく収穫量も増え、トマトの糖度が上がり続ける状態を作り出すことに成功した。北海道で農業に就いて11年、服部さんの土作りがようやく実を結んだ瞬間でもあった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">発酵技術を生かしたワイン作りにトライ</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji5-14.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p>LaLaLaFarmではトマトや関連商品のほかにも、<strong>食用ホオズキ</strong>や<strong>マイクロきゅうり</strong>、<strong>エシャロット</strong>などのユニークな野菜も出荷している。またこだわりの<strong>「発酵ジンジャー」</strong>は、生姜の砂糖漬けで、発酵させたもの。発酵しない一般的なジンジャーエールにはない、独特の風味や香りが「味わい深い」と人気を呼んでいる。培った発酵技術を生かし、麹で作る味噌や甘酒の販売も手がけ、道の駅や道内や東京のレストラン、また通販などで販売。また麹で作るラー油などユニークな商品展開が光る。</p>



<p>発酵というシステムに魅了された服部さんの次なる興味はブドウに向かう。「お酒は得意ではなかったのですが、ブドウを発酵させたいという思いからワインを毎日飲むようになりました」とほほ笑む。ニセコの気候や土壌に適したオリジナルのワインを作りたいと話す。</p>



<p>「ニセコに向いているのはスパークリングだと思っています。品種はシャルドネとピノノワールを育てていて、今年3年目の収穫ができるんです。まだ1,000本しか植えていないですが、火山灰質の土壌にも手を加えて、トマトのメソッドが生きるかどうか挑戦したいと考えています」</p>



<h2 class="wp-block-heading">自然の恵みで皆を幸せに</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji6-12.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>ニセコで就農して17年、家族もできた。大切に考えるのは、農業を通じてできた縁と自分の作るもので皆が幸せに、笑顔になってくれること。「ブドウでワインを作ったら、今度はワイナリーもやってみたい。ゆくゆくは宿としてお客さんや皆が集い、発酵の素晴らしさを知る場所を設けたい」と語る。</p>



<p>「自分が農業をやってみて感じるのは、自然って循環しているということ。発酵だってその1つ」。ニセコの豊かな自然は厳しくもあるが、優しくもある。「冬は雪が土を守ってくれるし、ベーコンを仕込んだり、野菜や魚を乾燥させて保存食を作ったりもできます。夏はいうまでもなく食べ物がおいしい」</p>



<p>発酵という自然の恵みを活かし、唯一無二の野菜を作り上げるLaLaLaFarmの次なる舞台はワイン造り。服部さんの新たな挑戦は始まったばかりだ。  </p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34314/">食べて笑って、思わず「ラララ」と口ずさむ、そんな野菜を届けたい。LaLaLaFarm・服部吉弘さん/北海道ニセコ町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>引き算の農業が畑の個性を生かす、「ジェットファーム」のアスパラガス／北海道厚沢部町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 02 Jan 2023 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[無農薬]]></category>
		<category><![CDATA[北海道]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_0369-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>森林や水源を有し、豊かな自然に恵まれた厚沢部町で土地の力を最大限に引き出す農法を実践するアスパラ専門農家。皆が健康で楽しく過ごせるために美味しい作物を作り続けます。 「アスパラガス（以降アスパラ）自体がとにかく美味しい」 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34296/">引き算の農業が畑の個性を生かす、「ジェットファーム」のアスパラガス／北海道厚沢部町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_0369-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p class="has-text-align-center"><strong>森林や水源を有し、豊かな自然に恵まれた厚沢部町で<br>土地の力を最大限に引き出す農法を実践するアスパラ専門農家。<br>皆が健康で楽しく過ごせるために美味しい作物を作り続けます。</strong></p>



<p>「アスパラガス（以降アスパラ）自体がとにかく美味しい」「大地が香り立つようなアスパラ」―ミシュラン星付きレストランから一般の食卓まで多くの人々が求める「<a href="https://jetfarm.jp/" target="_blank" rel="noopener" title="">ジェットファーム</a>」のアスパラ。代表の長谷川博紀さんは皆が健康で、美味しいものを食べることに真摯に向き合い、厚沢部の土の力を引き出す努力を惜しまない。「ハセパラ」の愛称で親しまれるアスパラはどのようにして育まれたのか。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ジャガイモをはじめ多くの野菜が育つ町</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/12/kiji1-13.jpg" alt="" class="wp-image-31997" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>北海道南西部の渡島（おしま）半島に位置する<strong>厚沢部町（あっさぶちょう）</strong>は、農業と林業がさかんな自然豊かな町。半島の南東にある観光都市・函館市へは車で約1時間15分の距離にある。</p>



<p>厚沢部町は昼夜の気温の差がありながら、比較的温暖で雪解けも早い。春先から栽培がスタートする特産品の<strong>「あっさぶメークイン」</strong>をはじめ、大豆、アスパラガスなど多種多様な作物が作られている。ここ厚沢部町から、日本各地のシェフから絶賛される人気アスパラガスが育つ。手がけるのは、アスパラガス専門農園ジェットファームだ。収穫は春から夏。</p>



<p>糖度は控えめながら旨みがグッと凝縮されているのが春のアスパラ。夏にかけて甘みはさらに増していく。</p>



<h3 class="wp-block-heading">一流料理人たちが絶賛する無農薬のアスパラ</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji2-13.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>「美味しいアスパラを食べて元気になってもらいたい」との思いから、2012年にスタートしたアスパラ専門農家ジェットファーム。<span class="swl-marker mark_yellow">化学肥料は使わない<strong>無農薬</strong>がスタンスだ。農薬だけでなく除草剤や殺虫剤も用いず、植物性の原料を中心に発酵させた堆肥でアスパラを育てる。</span></p>



<p>「生産者である自分は、あくまで土地の本来の力を引き出すサポートをしているだけ」と話すのは代表の長谷川博紀さん。イタリアンからフレンチ、和⾷や中華、そしてスペイン料理までジャンルを問わず愛され、有名店のシェフが口を揃えてジェットファームのアスパラを絶賛する。数々の料理人の心を射止める<span class="swl-marker mark_yellow">「<strong>長谷川さんちのアスパラ」</strong>は東京だけで120件、全国200件ほどのレストランへと届けられているといい、海外からの引き合いもあるという。</span></p>



<h3 class="wp-block-heading">ミミズが作るポロポロとした「いい土」</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji3-13.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>三方を山に囲まれた盆地であり、町の8割は森林という環境の厚沢部町。ジェットファームの畑の周囲にも川が回り込むように流れ、上流の山々の広葉樹が育んだ栄養素をも運んでくれる。「土を見てくださるとわかるとおり、粘土質で人が歩く部分は硬くなります」と本来の土壌の特徴を説明する。硬くなった通路の土を掘ると、しけったクッキーのようにポロポロと土が崩れる。崩れた土の合間から顔を出したのはミミズだ。</p>



<p>実は土の中の穴、トンネルのようになっている部分はミミズが通った跡なんだと長谷川さんは続ける。</p>



<p>「ミミズは穴を通った後にふんをします。トンネルの穴にふんが充填されている状態で、⽔も空気もそれから植物の根も通るし、すごくいい状態なんです」　この<strong>「ボロボロ」こそがアスパラにとっていい土</strong>の目安となるという。</p>



<p>「土壌に生息する微生物が⼟の中の有機物を分解し、⼩さくなったタンパク質がアミノ酸になって硝酸とかアンモニアになります。これが物質の循環で、アミノ酸になった時点で植物はもう吸えるんです」</p>



<p>ところが化学肥料栽培の場合、硝酸やアンモニアをやると分解されずに増え、バランスが崩れてしまう。<span class="swl-marker mark_yellow">物質の循環バランスを保つため、ジェットファームでは⿂のカスや⽶ぬか、枯れたアスパラの茎、雑草を集め⾃分の畑の⼟で混ぜたものを肥料としている。</span></p>



<p>「本当は⾃分のところだけで完結したいんですけど、うちではアスパラしか育ててないからやはりバランスが崩れる。アスパラ以外の植物である、雑草が大きな役割を果たしてくれます。だから草取りは大変だけれど、貴重な資源でもあると思っているんです」</p>



<p>これらをずっと積んでおくと発酵して真っ黒になる。散布する約3日前に⽶ぬかとキチン質を豊富に含むカニ殻を粉砕したもの、あとは昆布の粕を混ぜて置いておくのが長谷川さんの基本のやり方だ。「この辺りはクジラの骨の化⽯などがよく出土します。<strong>2億年くらい前は海</strong>だったんです」</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">海のものを加える理由は、<strong>もともとの土壌とのなじみやすさ</strong>を考慮してのことでもある。</span></p>



<p>「最初は⽜糞堆肥からはじまって、今は鶏糞も使っています。⽜糞はアスパラをすごく甘くしてくれるけれど、何だか無理した感じになってしまうので、どうもこの畑に合ってないと感じました」</p>



<p>長谷川さんの畑にマッチして、個性をつぶさない、主張しないで土の養分を整えてくれるものは何かを探して海のものにたどり着いた。「砂糖を塗ったような過剰な甘さのアスパラではなく、自然な味にするにはどうしたらいいか。自然な味を求めていたら植物質や海のミネラルとよく調和するのだとわかり、今のやり方に落ち着いています」</p>



<h2 class="wp-block-heading">食糧不足の担い手になるべく就農を志す</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji4-13.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>函館出身の長谷川さんが農業を始めたのは今から12年前、26歳のときのこと。</p>



<p>きっかけは、勤務先の化学メーカーの寮で読んだ新聞記事だった。</p>



<p>「記事の内容は、世界の人口が増加した結果、遠くない将来に食料が足りなくなるというもの。誰かが担わなければならないのなら、自分がやろうと思ったんです」</p>



<p>就農への思いは大きくなるものの、実際にはまったくの初心者だった長谷川さん。妻の実家が近いという縁から厚沢部町を選び、特産のジャガイモ栽培の研修を受ける。その頃、ハウス栽培でアスパラとほうれん草を作っている老夫婦との出会いがあった。聞けば、「腰が痛くてそろそろ誰かに農業を引き継ぎたいと思っている」という。ハウスや農機具、納屋などをそのまま承継することができたと話す。</p>



<p>アスパラの9割は水分と言われ、使用する水の良しあしが品質に大きく影響する。</p>



<p>「厚沢部町の⽔道は、<strong>⼄部岳の伏流⽔</strong>を使っているんです。質の高い水が得られることもあり、アスパラに絞って作り始めました」と長谷川さん。</p>



<p>芋やカボチャ、豆などは研修で作った経験もあった。しかしアスパラは初めて。事業を譲り受けた老夫婦から手ほどきを受ける。就農2年目を迎え、手応えは感じるようになっていた。</p>



<p>けれども、と長谷川さんは振り返る。</p>



<p>「農業って、やはり原理原則を理解していないと入ってこない部分があると思うんです。ただ当時は、とにかくわからないことをネットで調べ、かいつまんで得た知識を寄せ集めていた」</p>



<p>セオリー通りにこなすことに懸命で、農薬も除草剤も化学肥料も意識せずに使っていた。</p>



<p>すると、なぜか体調を崩す機会が増えていったのだという。</p>



<p>「農薬を散布したら調子が悪くなる。これは何だかよくないなと。思い切って農薬をスパッとやめたんです」</p>



<p>これが悪手となってしまい、アスパラの地上にある茎がすべて枯れてしまうのだ。</p>







<h2 class="wp-block-heading">農薬をやめて収穫激減、師匠との出会い</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji5-13.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>農薬をやめるのであれば「<span class="swl-marker mark_yellow">化学肥料も中止し、⼟を有機質で環境を整えて⼒をつけてから取り組むのがセオリー</span>」だと後に知る。けれども当時の長谷川さんにとっては、セオリーを知るよしもない。子どもの入院などプライベートなトラブルも重なり、心身ともに疲れ果ててしまう。収穫量も激減する中、経費、固定費の負担がのしかかる。「近くに暮らす妻の実家に頼ったこともありました」と話す。</p>



<p>就農から３年目、アスパラ作りの試練の時でもあった。</p>



<p>悩む長谷川さんは、紹介を受けてある人物に出会う。近隣の森町で「くりりん」という糖度の高いカボチャを有機栽培する<strong>『みよい農園』代表、明井清治さん</strong>だ。</p>



<p>「心も身体もボロボロの時期で運命の巡り合わせという感じでした。師匠も「土作り」に試行錯誤されてた方で。まずは『土とは何か』を知ることから始めようという言ってくれたんです」</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">土を理解し、今ある畑の環境、もともとの環境を維持することが大切だと教わった。</span></p>



<p>師匠の言葉に、胸に響くものを感じたという長谷川さん。</p>



<p>「化学肥料を用いれば、植物は確かに良く育つけれども、土のバランスを壊してしまう。そういうことをしていては駄目だと師匠から教わりました。もともとの土の環境を保つことを大事にしなさいと言われて」</p>



<p>土は鉱物の粉、水、空気で構造が決まる。加えて微生物が暮らし、有機物を食べている。微生物が集まり、排泄をしてまた別の微生物がその体を食べて、食べられて…その循環で土ができていく。植物は排泄物や死んだ微生物を周りの微生物が分解したものを養分に吸って生きていく。土は自然の営みから成り立っていると習い、それを実践するべく奮闘を続けたという。</p>



<p>師匠の教えを倣い、自らの畑を知り、耕すことで、肥沃で力強い土壌ができたのだろうと話す。</p>



<p>「アスパラは病気にならなくなったのです。収穫量もV字回復を果たしました。当時は、何とか⾸の⽪⼀枚つながったとホッとしたのを覚えています」と当時を懐かしむ。</p>



<p>運命の巡り合わせは続き、今度は心血を注いだアスパラの味を知ってもらう契機を得る。</p>



<p>「収穫したアスパラを食べた知人が『美味しい！』と言ってくれて。目黒区にある<strong>学芸大学『リ・カーリカ』、⾃由が丘の『mondo』</strong>というお店のシェフを紹介してくれました」</p>



<p>2店が長谷川さんのアスパラを気に入り、メニューに導入。イタリアンシェフの間で「長谷川さんちのアスパラ」の評判が広がっていき、今ではジャンルを問わず、人気店からの問い合わせがある。</p>



<h2 class="wp-block-heading">一番いい状態で美味しいアスパラを届けるために</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji6-11.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>






<p>生産者としてどうやって美味しいアスパラを作るか、を常に模索してきた長谷川さん。以前は「美味しいアスパラを作ってやるぜ︕」と前のめりになっていたと語る。前のめりのスタンスは年を経るごとに変化しつつあるのだともいう。</p>



<p>「<span class="swl-marker mark_yellow">今は畑の力をどう引き出し、土の力がアスパラに反映されるのかを考えて<strong>『うちの畑ならでは』のアスパラ作り</strong>を続けていきたい</span>」</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">何かを加えていくよりも、<strong>不要な物をそぎ落とす「引き算」の農業</strong>、原点に立ち返る部分が大きい長谷川さん。美味しく作るだけでなく、いかに最高の状態で食べてもらうか。保管や流通を含めて考えていきたい</span>と話す。</p>



<p>現在も、朝もいだアスパラはすぐに冷蔵庫に入れ、2時間冷やした後カットして袋詰めをする。カット後はすぐ配送業者が来るまで、再び冷蔵庫で保管するなどフレッシュな状態を保つために腐心する。アスパラは温度が上がるとデンプンを糖に変えて甘くなるじゃがいもなどの野菜とは違い、温度が上がれば糖を消費してしまう。常温に放置しないことが美味しさを保つ秘訣。0℃に近い温度で仮死状態を保ち、できるだけ糖を消費させないよう工夫をしている。また<strong>アスパラを「立てた状態」で配送する</strong>のも新鮮さを保つためだ。</p>



<p>「三つ星レストランであっても、一般の家庭であっても一番いい状態でうちのアスパラを食べてほしい」</p>



<p>10周年を迎えたジェットファーム。楽しい食事、幸福な時間をもたらす美味しいアスパラ作りのための努力を惜しまずに、大地の営みを紡いでいく。 </p>






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<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/f6d5a702adcaa66a0a91483ac881070a-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-47794" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/f6d5a702adcaa66a0a91483ac881070a-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/f6d5a702adcaa66a0a91483ac881070a-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/f6d5a702adcaa66a0a91483ac881070a-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/f6d5a702adcaa66a0a91483ac881070a.jpg 1200w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">アスパラ専門農家ジェットファーム　代表 谷川博紀さん</figcaption></figure></div>


<p>⼄部岳の伏流⽔に育まれたジェットファームのアスパラは、フレッシュなみずみずしさを感じられます。ほどよい糖分・水分・旨み、柔らかい皮を持つ私たちのアスパラは茹でても焼いても、揚げても美味しく食べていただけます。どうぞ思う存分頬ばってください！糖分控えめな春のアスパラは調理法やメニューを問わずオールマイティに使えますし、夏のアスパラは焼くとより深い味わいが楽しめるのでおすすめです。お客様の食事の時間がより楽しいものになるように、私たちはアスパラに全力で向き合います！</p>


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		</div><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34296/">引き算の農業が畑の個性を生かす、「ジェットファーム」のアスパラガス／北海道厚沢部町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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