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	<title>お米 - NIHONMONO</title>
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		<title>棚田の美しい風景を作る米、「坂本自然農場 穂田琉」／愛媛県東温市</title>
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		<pubDate>Wed, 14 Jan 2026 06:53:23 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
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		<category><![CDATA[米･食味分析鑑定コンクール国際大会 国際総合部門金賞]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/image-47-1024x682.jpeg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>「つなぐ棚田遺産」に選定されている、愛媛県東温市河之内（とうおんしかわのうち）音田（おんだ）地区の「雨滝音田（あまたきおんだ）の棚田」。この地で作られた「穂田琉米（ほたるまい）」は「米･食味分析鑑定コンクール国際大会 国 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/image-47-1024x682.jpeg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>「つなぐ棚田遺産」に選定されている、愛媛県東温市河之内（とうおんしかわのうち）音田（おんだ）地区の「雨滝音田（あまたきおんだ）の棚田」。この地で作られた「穂田琉米（ほたるまい）」は「米･食味分析鑑定コンクール国際大会 国際総合部門」の 第22回（令和2年）･第23回（令和3年）、2年連続金賞など高い評価を得ている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">棚田風景を残すために始めた農業</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_049.jpg" alt="" class="wp-image-53892" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_049.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_049-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_049-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>実家は東温市の米やシキミ（仏事に用いられる常緑樹）の栽培農家。若い頃は都会への憧れが強く、家業を継ぐつもりはなかった。大学卒業後は縁あって地元･東温市役所に就職。農林振興課時代に棚田の整備をはじめ地域活動に深く携わるなかで、年々農業が衰退しかつての風景が失われていく現実に直面する。音田は40戸ほどの集落で、田畑は10ヘクタール余り、戦後には河之内全体で80ヘクタールほどあったが、現在耕作されているのは50ヘクタールほど。「棚田風景を残したい」という思いから58歳で早期退職。本格的に米作りに取り組み始める。</p>



<p>米作りを始めて間もなく、自分が育てた米の食味値を農協職員に計測してもらうと、思いのほか88点という高い数値が出た。初収穫ながらの高数値に、雨滝･音田の棚田はおいしい米を育てられる場所なのだという大きな自信を得ることができた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">森と渓谷が育む清流と棚田</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_019.jpg" alt="" class="wp-image-53893" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_019.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_019-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_019-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>音田の棚田には、おいしい米が育つための条件がそろっていた。標高250メートルに位置し、昼夜の寒暖差が大きく、日当たりも良好。さらに土壌には保水力があり、稲作に適した性質を備えている。そして何より、この地が誇るのは水質だ。</p>



<p>農場のすぐそばには「雨滝（あまたき）」という小さな滝があり、かつては雨乞いの儀式が行われていた神聖な場所。ほかにも、白猪（しらい）の滝、唐岬（からかい）の滝、窪の淵など、豊かな水の名所が点在し、これらは広葉樹に囲まれた山間にあり、養分やミネラルを含んだ清らかな山の水が田んぼの水源となっている。清流の証とも言えるのが棚田近くにある「雨滝ほたるの里」。夏の夜には無数のホタルが舞い、自然の豊かさを感じさせてくれる。　</p>



<h2 class="wp-block-heading">穂田琉米（ほたるまい）の誕生</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_041.jpg" alt="" class="wp-image-53894" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_041.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_041-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_041-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>豊かな自然環境の恩恵を受けているものの、草刈り負担や有害鳥獣被害など生産効率が高いとは言えない棚田での米づくり。続けていくには米の価値を高め、ブランドとして確立させる必要があった。「風景が作る米」という意味を込めて「穂田琉米（ほたるまい）」と名付け、2013年には日本最大級の国際的なお米のコンクール、「米･食味分析鑑定コンクール」へ初出品。このコンクールでは、米の水分･タンパク･アミロースなどを専用機械で分析した数値と、旨味や甘味やコクなど食べたときの味の感じ方の審査、両面から米のおいしさを評価する。「甘かったですね。最初はまったくでした」と当時を振り返る。その後はコンクール開催地へ足を運び、全国の農家を訪ね歩き、多くの生産者と対話し技術を学んでいった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">減農薬･有機栽培へ移行し、金賞受賞へ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_056.jpg" alt="" class="wp-image-53895" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_056.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_056-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_056-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>最初は農薬や化学肥料を用いた慣行栽培から始まった「穂田琉米」。全国の農家と交流を重ねるなかで、次第に減農薬や有機栽培への関心が高まっていった。肥料中の窒素成分を抑える栽培方法や、有機質のミネラル肥料を使った土づくりなど、さまざまな分析を重ね、タンパク質が少なく粘りのあるおいしい米を目指してきた。タンパク質量が少ない米は、でんぷんが水分となじみ、ふっくらやわらかく、食感のいい米に仕上がりやすい。「データの収集と分析は得意でしたから。農家ごとに異なる、ほんのわずかな違いを自分なりに吸収し、磨き上げていったんです」。</p>



<p>有機栽培をはじめてしばらく経った2020年･2021年には、「米･食味分析鑑定コンクール」にて「坂本自然農場 穂田琉（ほたる）」の「にこまる」が、国際総合部門で金賞を受賞した。コンクールでは食味値審査の後に、「おねば層」を測定する味度値の審査が行われる。おねば層とは、炊飯時に米のでんぷんが溶け出して、米粒の表面に形成される粘りのある層のことで、おねば層がしっかりしている米ほど、ツヤ、粘り、口当たり、甘味の感じやすさにつながる。「味度値が上がったのは、有機栽培にして化学肥料を使わなくなってから。有機に変えてから突然花開いたわけではなく徐々にです。追い求めていた味に近づいてきました」。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="565" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/64d9864d91b24b9097170bd440cbeb9e.jpg" alt="" class="wp-image-53896" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/64d9864d91b24b9097170bd440cbeb9e.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/64d9864d91b24b9097170bd440cbeb9e-300x205.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/64d9864d91b24b9097170bd440cbeb9e-768x526.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「穂田琉米」は、食味･安心･品質にとことんこだわった米だ。食べる人の元に届くまでの品質管理にも余念がない。米は空調完備の精米室で冷房精米され、保冷庫で一年を通して14度以下に保たれている。これは、冬を越した際に室内と外気の温度差で結露が発生するのを防ぐためだ。さらに通常の管理では虫がつきやすい肥料用の糠（ぬか）さえも、温度管理のうえ丁寧に保管されている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自然と人が共存する「JINEN（自然）」</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_007.jpg" alt="" class="wp-image-53897" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_007.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_007-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_007-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>現在、「穂田琉米」は4品種6銘柄を栽培しており、「農薬を8割削減した米（エコえひめ基準比）」と「農薬を使わない米･JINEN（自然）」の2種類に分かれている。どちらも化学肥料は使わず、ワラやぬか、モミガラくん炭など、田んぼに還る有機肥料だけで育てられている。</p>



<p>独自ブランドである「JINEN（自然）」には、この土地に生きる微生物や畔（あぜ）に咲く花など、すべての命と共に米を育てていきたいという想いが込められている。「本来、米は自然に育つもの。必要でない肥料を無理に加えるのではなく、足りないものだけをそっと補う。それが、自分らしい米作り。風景に恥じない米を作りたい」と語る。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_014.jpg" alt="" class="wp-image-53898" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>JINEN（自然）の一種である「恩田千年之米（おんだせんねんのこめ）」は、自家採種した種を使い、肥料や化学物質には一切頼らない「一粒苗づくり」による自然栽培の米だ。すべての工程が手作業で行われており、まさに人と自然の力だけで育まれている。山間部での栽培ということもあり、収穫量は一反あたり約4〜5俵とごくわずか。現在の農業では平地での一反あたりの収穫量は一般的に8〜10俵ほどと言われ、収穫量は圧倒的に少ないが、これが坂本さんの米作りの循環における基礎になっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">農村に誇りを、未来へつなぐ棚田の米作り</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_001.jpg" alt="" class="wp-image-53899" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_001.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_001-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_001-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>新たに米作りを始める就農者はほとんどいないのが現実だ。古くて狭い構造の棚田を農地として活かすには、水路の整備などを含め、多くの課題がある。「この風景を守りたい」という想いから始まった米作りは、いまや個人の挑戦を超え、地域全体への願いへと広がっている。</p>



<p>坂本自然農場 穂田琉では、米のオーナー制度「ほたるクラブ」を立ち上げ、米作りにいちから関われる仕組みを整えた。草刈りなどの小さな作業からでも参加でき、初期投資や農地がなくても、兼業として米作りに関わることが可能だ。とくに子どもを持つ親世代の参加者たちは、「子どもたちが将来も安心して米を食べられる未来」への意識が高い。自ら学び、育て、食べる。その体験を通して、米作りのできる環境を持つことが、子どもたちの未来を守る一歩になると感じている。</p>



<p>「一番大切なのは農村に誇りを取り戻すこと。この風景を作っているのは自分たちなんだと誇れること」。そのためにも、この地で育つ米の価値を高める努力は惜しまない。おいしい米が育つ環境である「雨滝音田の棚田」で、この土地の自然（じねん）を最大限に活かせば、世界に通用する米ブランドへと育つ可能性がある。「実現するのは僕の次の世代かもしれません。未来へつなげていくことが、今の自分の夢です」。</p>



<p>2025年12月には生産･販売団体として活動していた事業を法人化し、「株式会社 穂田琉」を設立。これにより同社は、輸出を見据えた販路の拡大や農産品の加工、さらには里山の保全活動などを視野に事業の拡大を目指し、地域資源を次世代へつなげるためのフェーズへと踏み出す。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53886/">棚田の美しい風景を作る米、「坂本自然農場 穂田琉」／愛媛県東温市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>食べておいしいお米を追求し、日本一に輝いた「会津猪苗代カンダファーム」神田 忍さん／福島県猪苗代町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 27 Nov 2025 04:29:53 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[ゆうだい21]]></category>
		<category><![CDATA[第26回米･食味分析鑑定コンクール国際大会]]></category>
		<category><![CDATA[国際総合部門･金賞]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[米]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8110.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>美しい水田が広がる福島県猪苗代町（いなわしろまち）で日本一の米作りを目指して邁進する「会津猪苗代カンダファーム」の神田忍さん。試行錯誤を重ね、2024年に「第26回米･食味分析鑑定コンクール国際大会」で最高賞となる「国際 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53532/">食べておいしいお米を追求し、日本一に輝いた「会津猪苗代カンダファーム」神田 忍さん／福島県猪苗代町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8110.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>美しい水田が広がる福島県猪苗代町（いなわしろまち）で日本一の米作りを目指して邁進する「会津猪苗代カンダファーム」の神田忍さん。試行錯誤を重ね、2024年に「第26回米･食味分析鑑定コンクール国際大会」で最高賞となる「国際総合部門･金賞」を受賞した。日本一の夢を叶えた神田さんの米作りとは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">お米にとっての最後の楽園に</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8154.jpg" alt="" class="wp-image-53541" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8154.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8154-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8154-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>会津猪苗代カンダファーム（以下、カンダファーム）のある猪苗代町は、会津磐梯山（ばんだいさん）と猪苗代湖に囲まれた全国有数の景勝地。標高500ｍ以上にも関わらず、広大な水田が一面に広がっており、磐梯山系の豊富な雪解け水に恵まれ、有機質土壌の田んぼも点在する。スキー場のある豪雪地帯としても知られ、統計開始以来、一度も猛暑日を観測していなかったそう。「寒暖差が激しいこの地域は、温暖化が進む今、お米にとって“最後の楽園”かもしれません」と神田さんに笑顔があふれる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">営業職から農家へ転身し、卸売りから直販へ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8025.jpg" alt="" class="wp-image-53542" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8025.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8025-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8025-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>大学卒業後、サラリーマンとしてキャリアを築いてきた神田さんの転機となったのが、家業を継いでいたお兄さんの急逝だった。兄の遺志を継ぎ、農家と民宿を営むご両親を支えるために2011年に30歳で就農したが、1か月後に東日本大震災が発生。農業にも甚大な被害をもたらし、風評被害の影響で米の価格が急落した。神田さんは現状を打破する方法を模索するうちに、営業職の経験を生かして直販への切り替えを決めた。「JAなど卸先への価格は大幅に下がって売り上げが激減していたので、米は自分で売っていく時代になると思ったのが始まりです。しかし、当初は売り上げが少なく、消費者に選ばれるためには品質の良さとブランドを作り上げていく必要があると実感しました」と振り返る。そこで目標としたのが、10年後の40歳までに米のコンクールで受賞すること。ここから日本一を目指す挑戦が始まった。</p>



<p>ちなみに神田さんが金賞を受賞した「米･食味分析鑑定コンクール国際大会」は、米･食味鑑定士協会が主催している“お米のコンクール”のこと。お米の検査といえば「等級検査」のみが主流であった2000年当時、お米の食味にこだわり、衰退しつつあった「地方･農業･稲作の復興」を後押しするべく、コンクールがスタート。第1回大会は400に満たない出品数での始まりだったが、今や5,000もの総出品があり、数多くの自治体との共催によって、世界最大規模のお米のコンクールへと成長した。また、第10回より国際大会となり、コンクール受賞者のお米は、国内はもとより海外でも高い評価を得ている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">毎年10パターン以上の試験栽培でデータを蓄積</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8030.jpg" alt="" class="wp-image-53543" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8030.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8030-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8030-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>独学による研究を進めるために、まずは毎年10パターンの試験栽培を実施。品種や栽培方法、与える肥料の量や稲を刈るタイミングなどを変えながら検証し、品質の改善に取り組んでいった。周囲からは「神田さんの田んぼはまだ穂が出ていないけれど大丈夫なの？」と言われるなど反応も様々だったと言う。試験栽培した米は食味計の測定や実食により最良ロットを選定し、次年度はさらに10パターン以上の試験栽培に挑戦。この独自の試験栽培を継続してデータを蓄積し、納得できる栽培方法を確立していった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">出会いに感謝。自分で切り開いて夢を叶えていく</h3>



<p>米作りを通して出会ってきた人々も神田さんに大きな影響と幸運を与えてくれた。「日本一の米の産地･南魚沼には米作りの師匠がいます。コンクールでの出会いを機に毎年訪れ、肥料や田植え、刈り取り時期など細部まで教えていただきました。また、日本一を獲得した農家への研修視察や全国の米農家さんとの交流もずっと続けています」と楽しそうに話してくれた。営業マンとして培ってきたコミュニケーション力を発揮し、積極的に出かけて良い米づくりを学んで吸収できることも神田さんの大きな強みだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">食卓を彩るプレミアム米「ゆうだい21」</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8160.jpg" alt="" class="wp-image-53544" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8160.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8160-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8160-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>10パターン以上の試験栽培を継続する中で大切に育ててきたのが、プレミアム米「ゆうだい21」。宇都宮大学の開発プロジェクトの中から生まれた「奇跡の米」と呼ばれる品種で、粘り気があり、強いうまみと甘みが特徴。コンクールで日本一を取った米農家たちも認める品種に取り組み、神田さんは日本一を目指してきた。「標高が高く低温になる猪苗代では、冷害に強い「ひとめぼれ」をメインに栽培していましたが、試行錯誤を重ねる中で土地に合った肥料設計や栽培方法に成功。「ゆうだい21」は私が重視している食感や粒感、肌触り、お米としての存在感があります」。</p>



<p>カンダファームの米の収穫は、もち米から始まり、ひとめぼれ、ゆうだい21へ続く。直販は始めた当初は売り上げは少なく厳しい状況が続いたが、購入した方の評判は高く、リピートも増加。さらに、受賞を機に広く認知されるようになり、売り上げも目標を達成するようになっていった。炊きたてはもちろん、時間がたっても変わらないおいしさが評判を呼び、毎年完売する人気ぶりだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">農業はクリエイティブな仕事。目標は、5年連続日本一！</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX7998.jpg" alt="" class="wp-image-53545" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX7998.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX7998-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX7998-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>（7998）</p>



<p>カンダファームの「ゆうだい21」は、2024年に開催された日本最多の出品数を誇る「第26回米･食味分析鑑定コンクール国際大会」で最高賞となる「国際総合部門･金賞」を受賞。神田さんが44歳の時だった。ついに、日本一を叶えた神田さんの次なる目標は、5年連続の日本一だ。「受賞して、そこで立ち止まったら進歩がないと思っています。自分が満足できるかどうかが大切なので、これからも毎年挑戦して5年連続受賞を目指します。なぜ5年連続なのかというと、2026年から3年連続でこの大会が福島県で開催されるから。そのためにも、常に挑戦者でいたいんです。農業は地味な仕事のように思えますが、明確な目標があると非常にクリエイティブで、こんなにおもしろい仕事はないですね」と大きなやりがいを感じている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">精米機の厳しい設定も、おいしさの秘密</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8057.jpg" alt="" class="wp-image-53546" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8057.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8057-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8057-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>現在は30パターンもの試験栽培を行い、精米にも大きなこだわりを持つ神田さん。本来は色彩選別機を何度も通せばきれいになるが、米を傷つけたくないために1回だけ通して厳しいジャッジをしていると言う。機械のラインを厳しく設定することで、通常は透明感のある米粒の中で乳白色に濁った「白濁」や粒の腹部が白く濁った「腹白」などを取り除けるため、雑味のないおいしいお米が出来上がる。白濁や腹白などの濁った粒は食べても味に問題はないが、生育中に天候の影響（高温や日照不足など）で発生するため、米のでんぷんが不十分とされており、ご飯がやわらかくなる原因となる。</p>



<p>「コンクールに出品するために厳しく設定していたものを通常の販売用にも対応したことで、理想的なおいしいお米になりました」と明言する。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「日本一を目指す米」と「究極の普段食」を２本柱に</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8148.jpg" alt="" class="wp-image-53547" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8148.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8148-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/XXXX8148-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>有機栽培による「ゆうだい21」の可能性にも挑戦する中で大切なことは草対策だと言う。収穫量を増やし、病害虫や雑草を防ぐために化学肥料や農薬を使用する「慣行栽培」より植える苗の量を減らして、光合成を促進するため、雑草対策にも余念がない。「農業は天職なので苦労とは思っていません。営業マンの時より輝いていると自分で思っており、子どもたちにも誇れる仕事です」と愛する家族とともに田んぼを見つめる神田さん。</p>



<p>5代目を継いで以来、２本柱で栽培に取り組んでおり、そのひとつは「日本一を目指す米」。もう１つは手頃な価格で食べ盛りの子どもたちもお腹いっぱいになれる「究極の普段食」だ。今後も日本一を目指しながら、毎日の食卓にも幸せを届けてくれるに違いない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53532/">食べておいしいお米を追求し、日本一に輝いた「会津猪苗代カンダファーム」神田 忍さん／福島県猪苗代町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>オーガニックドライフルーツに込めた生きる力への想い「AMBESSA &#038; CO」君島悠矢さん／千葉県南房総市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 25 Jul 2025 09:37:08 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[Organic Grocery Abyssinia]]></category>
		<category><![CDATA[オーガニックドライフルーツ]]></category>
		<category><![CDATA[ラスタファリズム]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4657.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>オーガニックドライフルーツの輸入販売事業「AMBESSA」を運営しつつ、自然栽培で自らの食糧を自給し、太陽光でエネルギーをまかない、店舗もセルフビルド。世界を巡る旅で触れた「生きる力」を南房総で身に付け続ける君島さんは、 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53034/">オーガニックドライフルーツに込めた生きる力への想い「AMBESSA & CO」君島悠矢さん／千葉県南房総市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4657.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>オーガニックドライフルーツの輸入販売事業「AMBESSA」を運営しつつ、自然栽培で自らの食糧を自給し、太陽光でエネルギーをまかない、店舗もセルフビルド。世界を巡る旅で触れた「生きる力」を南房総で身に付け続ける君島さんは、これからの暮らし方、仕事のあり方を静かに問いかけている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">南房総のAMBESSA直営グロサリー「Abyssinia」へ </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4679.jpg" alt="" class="wp-image-53035" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4679.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4679-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4679-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>房総半島南部は柑橘類や花卉などの栽培が盛んな、千葉県の中でも特に温暖な地域。その南房総の太平洋に面した地域で君島さんは妻の阿久里（あぐり）さん、2人のお子さんの一家4人で暮らしている。海まで歩いて10分足らずの場所ながら、房総丘陵のゆるやかな起伏がある山並みが海沿いにまで迫り、緑豊かな里山を背後に抱えている。この南房総の風景に溶け込むかのように佇んでいるのが、母屋の敷地内にあるAMBESSAの直営店、「Organic Grocery Abyssinia（オーガニックグロサリー・アビシニア）」である。</p>



<p>ちなみにこれらの屋号の由来は、君島さんのフィロソフィーに大きな影響を与えたというラスタ思想から。その起点となるエチオピアの各所でシンボル的に使われているライオンを現地の古代言語でAMBESSAといい、エチオピアのことはAbyssiniaと呼ばれている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「土に還る店」を建てる </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4865.jpg" alt="" class="wp-image-53036" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4865.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4865-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4865-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2018年に開店したAbyssiniaは、房総半島中部にあるいすみ市の建築事務所「光風林（こうふうりん）」の指導を受けつつ、君島さん自ら設計と施工に挑戦し、山の粘土、海の砂、間伐材や米の籾殻など、暮らしのフィールドにある自然素材を建材として建てた店舗だ。</p>



<p>「形になるまで３年半くらいかかり本当に大変だったんですけども、自分でメンテナンスできますし、機能性もしっかり持たせることができました。例えば、壁に入れた茅（かや）のおかげで断熱ができるようになっています」。自ら自然素材の建築を実践したことで、日本の古民家の良さを再認識したと振り返る。</p>



<p>この「土に還る店」にはオーガニックドライフルーツやナッツ、スパイスやハーブ、そして阿久里さんが作るパンや焼き菓子などがずらりと並ぶ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">規格外にされてしまう食材に価値を与える</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4829.jpg" alt="" class="wp-image-53037" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4829.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4829-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4829-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>風味の凝縮されたドライフルーツを直接買い求めることができるのがAbyssinia。まず君島さんにおすすめされたのが、青森県で農薬や肥料を与えずに自然栽培されたリンゴを使ったドライフルーツ。AMBESSAの定番商品の一つであり、 繊細で甘やかな風味と、咀嚼（そしゃく）するたびに滲み出る滋味に富んだ味わいが特徴的だ。</p>



<p>このドライ素材となるリンゴはもともと大きさが小さかったりキズがあったりと、一般的な流通においては規格外とされるもの。規格外とはいえ、味は確かなものである。「そういう市場に流通できないような果物や野菜を買い取り、ドライにして価値を高める。ドライへの加工はそういう取り組みとしての意味も持っています」。</p>



<h3 class="wp-block-heading">選び抜かれた素材をドライ加工する</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4659.jpg" alt="" class="wp-image-53038" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4659.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4659-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4659-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>AMBESSAでは2010年より、海外からドライフルーツなどの農産物の輸入を開始し、国内の自然食品店やレストランなどへ卸している。商品は原則として無農薬・無化学肥料で栽培され、添加物や保存料なども使用していないものに限定している。</p>



<p>近年は君島さん一家が栽培するミカンやブルーベリー、レーズン、プルーンなどに加え、知り合いの縁でつながった農園の果実を活用する機会が増えた。これら国産フルーツはアトリエの乾燥機でドライ加工される。</p>



<p>「水分量は15パーセントぐらいが1番いいんですが、乾燥させすぎると干からびてほとんどなくなってしまいますし、乾燥が足りないとカビが発生する原因になります」と、解説する君島さん。「そのギリギリのところを狙うのが難しくもあり、面白みを感じるところ」であるという。</p>



<p>そして、AMBESSAで欠くことのできないドライフルーツが「デーツ（なつめやし）」である。実は、君島さんが北アフリカを旅した時に出会ったデーツが、ドライフルーツの輸入販売を行うきっかけとなったのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ドライフルーツを日本へ届けたい </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4603.jpg" alt="" class="wp-image-53039" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4603.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4603-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4603-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>1977年、東京の深川に生まれた君島さん。「会社勤めをすることにすごく抵抗があった」と、20代の頃はアルバイトをして資金が貯まるたびにバックパッカーとして世界各国を旅するような生活を送っていた。</p>



<p>その旅の途上でチュニジア産のドライのデーツを口にした君島さんはそのおいしさに驚くとともに、「当時、クオリティの高いオーガニックドライフルーツが日本に全然なかった」ことからビジネスとしての可能性を見出し、輸入を始めることにした。ただ一方で、君島さんは単にビジネスという側面だけで、ドライフルーツと関わろうと考えていた訳ではない。その頃の君島さんは食事のスタイルを菜食にしており、ドライフルーツへの関心が高まっていた時期だった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">中米で体感した自然と共生する暮らし </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4949.jpg" alt="" class="wp-image-53040" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4949.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4949-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4949-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>デーツと出会うよりも前のこと。君島さんは中米の旅で、レゲエ音楽や菜食主義などに影響を与えたラスタファリズム（1930年代にジャマイカの労働者階級と農民を中心にして発生した宗教的思想運動）のコミューンに滞在しており、そこで自然と共生する生き方を体感したことが、自身のフィロソフィーに大きな影響を与えた。</p>



<p>「ラスタファリズムの共同体にあったような自然とともにある生き方は、社会が抱えてるいろいろな課題を少しずつ解決できるヒントになると感じました。そうしたことをドライフルーツなどの商品を通じて伝えられないかなと、当時から漠然とそんなことを思っていたんですね。そして自分自身も、コミューンでお世話になった人たちのように、生きる力を身につけたいと思ったんです」。</p>



<p>その後の旅で、ラスタ思想の起点となっているエチオピアを訪ねた君島さんは、この地を自身における生き方の原点と位置付けた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自給生活の実践 </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4715.jpg" alt="" class="wp-image-53041" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4715.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4715-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4715-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>旅から戻った君島さんは、阿久里さんの実家が千葉県内にあったこともあり、南房総で新たな暮らしのスタートを切った。築80年の古民家を改修し、太陽光で自家発電をしながら、田んぼや畑では農薬や肥料を一切使わない自然栽培を実践。自らの手で暮らしと生業を成り立たせる生活を送っている。</p>



<p>米はカレーやパエリアと抜群の相性を成す品種、サリークイーンなどを栽培。ライ麦は阿久里さんが作るパンやシュトーレンの原料となる。店舗裏にある畑では自給用の野菜や果樹が育ち、収穫後は種取りも行っている。「自分が生きるということを、お金を通じて誰かに委ねるんじゃなくて、自分たちでできることを増やしていく。そうすると、今の生きにくい今の社会が、もう少し楽しく地球と調和したものになっていくんじゃないかなって気がするんです」。</p>



<h2 class="wp-block-heading">生きる楽しさを、次世代に向けて </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4626.jpg" alt="" class="wp-image-53042" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4626.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4626-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4626-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな君島さんは「遊び」も思い切り楽しむ人だ。敷地内の倉庫を改装し、なんとディスコまで作ってしまった。</p>



<p><br>「太陽光で生み出した電気で音を出して、ミラーボールを回して、知り合いがうちの果実で仕込んでくれたクラフトビールを飲みながら食事をしたり。友人たちとそんな風に遊んだりします」と笑う君島さん。商品を通じてAMBESSAの取り組みに関心を持ってもらいつつも、「こうした楽しいことに転換して直接思いを伝える場を開いていきたい」と考えている。</p>



<p>そして今後は、同じコミュニティ内の生産者と消費者が連携し、フードロスの削減に取り組んだり生産物を買い支えたりする「CSA（Community Supported Agriculture）」と呼ばれる地域支援型農業を広めていければと、君島さんはビジョンを描く。「僕らのやってることは未来の世代のためでもあるんです。きれいごとじゃないですけど、やっぱり子供たちに豊かな自然を残していかなきゃいけない。そのために、思いを同じくする仲間たちと一緒に動いていきたいと思うんです」。</p>



<p>今生きていることを実感できる、南房総での日々の生活。君島さんたちはおいしさを通じて、人間としての根源的な喜びや楽しさとは何かを考えるきっかけを与えてくれている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53034/">オーガニックドライフルーツに込めた生きる力への想い「AMBESSA & CO」君島悠矢さん／千葉県南房総市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>大山の恵みが詰まった安心で美味しいお米を。奥大山プレミアム特別栽培米研究会／鳥取県江府町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 03 Nov 2024 01:55:15 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[鳥取県]]></category>
		<category><![CDATA[大山]]></category>
		<category><![CDATA[ブランド米]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1332.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>近年、お米のオリンピックとも呼ばれる「米･食味分析鑑定コンクール」などで金賞を多数獲得し、その美味しさが注目されている場所がある。鳥取県日野郡江府町（こうふちょう）。町の農業を守るため、米農家が団結し「奥大山プレミアム特 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1332.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>近年、お米のオリンピックとも呼ばれる「米･食味分析鑑定コンクール」などで金賞を多数獲得し、その美味しさが注目されている場所がある。鳥取県日野郡江府町（こうふちょう）。町の農業を守るため、米農家が団結し「奥大山プレミアム特別栽培米研究会」を立ち上げた。米作りの郷の新たな取り組みに注目が集まっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">大山の麓、米作りに最適な鳥取県江府町</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1249.jpg" alt="" class="wp-image-50120" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1249.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1249-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1249-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>鳥取県の南西に位置する日野郡江府町。西日本最高峰の山「大山」の麓にある江府町は、別名「奥大山」と呼ばれ、大山隠岐国立公園にも隣接している。西日本最大のブナの原生林から流れ込む天然水の美味しさは有名で、複数の水工場が進出しているほど。また、大山の火山灰から作られた黒ボク土は保水力に優れた土壌で、農作物の栽培に適した土地だ。<br>そんな江府町では長年米作りが盛んで、鳥取県でも有数の米どころとして知られてきた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">奥大山江府米の誕生</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1243.jpg" alt="" class="wp-image-50121" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1243.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1243-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1243-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>しかし、2000年代以降農家の高齢化や新規就農者の減少が進み、江府町の稲作の未来が危ぶまれる状況が続いていた。また農業人口の減少により、耕作放棄地も増加し、せっかくの米どころが廃れていく状況下にあった。</p>



<p>「江府町の美味しいお米を守っていきたい。そして、江府町の美味しいお米をもっと“美味しく”作りたい」ーーその想いから始まったのが、遠藤功さんが会長を務める「奥大山プレミアム特別栽培米研究会」だ。江府町の特産品として奥大山江府米の認知度が上がれば、全国から求められる商品になる。米の販売が拡大されれば、農家の所得向上につながる。そして、地域の担い手の育成や、新規就農が進み、江府町の農地を守ることにつながる。</p>



<p>豊かな自然、奥大山の清流、昼夜の寒暖差が作り出す美味しいお米。そして、その恵みを受け継いできた江府町。「地域の農業、農地は地域で守る」を理念とし、この町と美味しいお米を後世に残していきたい。そうして江府町の米農家、JA、行政が手を取り、2013年に研究会を立ち上げた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">特別栽培米のこだわり</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1329.jpg" alt="" class="wp-image-50122" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1329.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1329-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1329-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>研究会が追及するのは、より美味しいお米。そのために取り入れた基準が、農林水産省が定める「特別栽培米」だった。農薬や除草剤、化学肥料などを使用して栽培する一般的な慣行栽培に比べて、特別栽培米の栽培では、対象農薬の使用量と化学肥料の窒素成分量をそれぞれ5割以下に減らさなければならない。<br>5割減でも大変だが、奥大山江府米では慣行栽培に比べて化学肥料を9割減で栽培。その化学肥料も使用するのは育苗のときのみで、本田には使用しない徹底ぶりだ。</p>



<p>また、米の美味しさを測る物差しとして、食味値（しょくみち）と味度値（みどち）という数値がある。食味値は、玄米に含まれる水分やタンパク質、アミロースなどを機械で測定し、米のうまみ成分を見える化したものだ。日本では65〜75点が平均値とされる。<br>味度値は、白米を炊いたときにできる粘り（保水膜）の度合いを測るもので、ご飯を食べたときの美味しさを数値化したもの。</p>



<p>どちらも100点を最高点とし、高得点であればあるほど米は美味しいとされているが、奥大山江府米では食味値が81点以上のものしか出荷しない。さらに、粒の大きさもその特徴のひとつ。江府町では、玄米をふるいにかける際の網目の大きさは1.9mmだという。<br>全国的に見ても、収穫された米の9割は平均1.8mm以下の大きさであることから、奥大山江府米ではより大きな粒を選んでいることがわかるだろう。0.1mmの差だが、1.9mmのふるいにかけることで未熟粒の割合が減り、お米を噛んだ時の粒感もより感じられるのだという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">鳥取県の誇るきぬむすめと星空舞</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1248.jpg" alt="" class="wp-image-50123" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1248.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1248-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1248-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>遠藤さんが育てているのは、コシヒカリ、きぬむすめ、そして星空舞（ほしぞらまい）の3種類だ。もともとコシヒカリをメインに栽培していたが、近年の気温上昇の影響を受けて、未熟米と呼ばれる白く濁った米が収穫されるようになってしまった。未熟米の味は通常の米と大きな変わりはないが、等級を付ける際、見た目が悪いためにランクが下がってしまう。<br>それに対応した品種として鳥取県が推奨するようになったのが、きぬむすめと星空舞だ。<br>きぬむすめは、倒れにくいキヌヒカリと、病気に強い愛知92号をかけ合わせた晩生品種で、甘みと粘りがあり、冷めても美味しさを損なわない。一方星空舞は、粘りが控えめですっきりとした味わいのササニシキと、鳥取で長く育てられてきた鳥系（とりけい）を交配させてできた比較的新しい品種で、しっかりと粘りがありつつもさっぱりとした味わいが特徴だ。星がよく見える県として鳥取県が日本一になったことからその名が付けられ、「星のように輝くお米」として大きな注目を浴びている品種でもある。</p>



<p>きぬむすめや星空舞は標高が低い場所でも未熟米が出にくいため、遠藤さんたちの田んぼでは、標高の高い場所ではコシヒカリ、中間地に星空舞、低い場所にきぬむすめを作付し、未熟米を減らすように工夫している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">美味しさの秘訣</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1292.jpg" alt="" class="wp-image-50124" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1292.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1292-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1292-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>研究会では、お互いの米生産技術を競い合ったり、特別栽培米の栽培ルールや安全な農薬使用の方法を確認したりと、メンバー同士の米の質を高め合う。</p>



<p>なかでも大切なのは、日々の水の管理。稲の様子を見て田んぼに水を流し込み、土壌の窒素成分が偏らないようにしたり、気温が高いときには田んぼの水深を上げて、水温を一定に保ったり、細かな調節が欠かせない。<br>「江府町の米が美味しいのは、奥大山から流れ出る冷たい水と、昼夜の寒暖差のおかげ。それを最大限活かせるように頑張っている」と遠藤さん。</p>



<p>また、特別栽培米の農家として有名な山形県の遠藤五一（ごいち）さんに指導を依頼し、土づくりから収穫方法まで、さまざまなアドバイスをもらっている。五一さんは農薬や化学肥料を使うことが主流だった1980年代から有機栽培をはじめ、「米・食味分析鑑定コンクール」では度々金賞を受賞している米農家。「日本一の米職人」とも呼ばれるレジェンドだ。<br>江府町の土壌はもともと酸性が強いため、アルカリ性の肥料やミネラルホウ素など、五一さんから指導された肥料を中心に田んぼに加える。また、江府町の柿原地区の特産でもある竹炭や竹パウダーを入れ、土壌の改良や除草効果を目指している。自然由来の肥料を入れ土壌成分のバランスを保つことで、より食味の高い米ができあがるのだ。<br>「やっぱり美味しいお米を食べてもらいたい。そして自然に沿った栽培をやりたい。だからこそ奥大山江府米では、化学肥料ではなく、自然に由来するものを使うように心がけています」</p>



<h3 class="wp-block-heading">お米日本一コンテストで最高金賞を受賞</h3>



<p>そうしてできた研究会のメンバーによるお米は、全国的にも高い評価を受けている。</p>



<p>静岡県で毎年開催されている、米の食味を競う「お米日本一コンテストinしずおか」では、きぬむすめが2016年と2018年に最高名誉に次ぐ「最高金賞」を受賞。さらに、米の等級だけではなく美味しさを分析、鑑定する「米・食味分析鑑定コンクール」でもコシヒカリ・きぬむすめが金賞を受賞するなど、全国的にもその美味しさが知られるようになっていった。</p>



<p>その後も毎年コンクールに出品し、金賞や上位入賞を獲得。より美味しいお米を追求し続けるとともに、新品種である星空舞での入賞も目指している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">安心・安全で美味しいお米を届けたい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="619" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1238.jpg" alt="" class="wp-image-50125" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1238.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1238-300x225.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1238-768x576.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>化学肥料や農薬の使用量を抑えて育てる奥大山江府米。自然由来のものを使い、美味しさにこだわる栽培方法は、ときに収穫量を減らしてしまうこともある。</p>



<p>「やはり味を求めようとすると収量は減ります。それでも僕らの作るものとしては、味と収量の両方を求めていきたい。そのためにどんな育て方をしたらいいのか、何を与えたらいいのか研究しているところ」と遠藤さんはいう。</p>



<p>また、美味しさの基準も高みを目指し続けている。食味値、味度値どちらも90以上を目指し、コンクールでも評価される「美味しい米」を目指し奮闘中だ。<br>より安全で、より美味しい。奥大山江府米が普及していく未来が近づいている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/50119/">大山の恵みが詰まった安心で美味しいお米を。奥大山プレミアム特別栽培米研究会／鳥取県江府町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>コンクール連続金賞のブランド米から始まった「株式会社雪ほたか」の米作り改革／群馬県利根郡川場村</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 07 Oct 2024 08:50:26 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[金賞]]></category>
		<category><![CDATA[群馬県]]></category>
		<category><![CDATA[ブランド米]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_342_edited.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>群馬県北部に位置する川場村（かわばむら）は、武尊山(ほたかやま)から流れる薄根川(うすねがわ)など四本の一級河川が村を形成する、人口3,000人ほどの農山村だ。米所のイメージのない群馬県で、川場村のコシヒカリ「雪ほたか」 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/49915/">コンクール連続金賞のブランド米から始まった「株式会社雪ほたか」の米作り改革／群馬県利根郡川場村</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_342_edited.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>群馬県北部に位置する川場村（かわばむら）は、武尊山(ほたかやま)から流れる薄根川(うすねがわ)など四本の一級河川が村を形成する、人口3,000人ほどの農山村だ。米所のイメージのない群馬県で、川場村のコシヒカリ「雪ほたか」と新品種「ゆうだい21」は、国内最大級の米のコンクール「米･食味分析鑑定コンクール」で金賞を連続受賞するなど、その品質の高さが注目されている。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>米作りに最適な環境で育った“幻の米”</strong></h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_335.jpg" alt="" class="wp-image-49916" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_335.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_335-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_335-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>武尊山の南麓に位置し田園風景が広がる川場村は、昔から稲作が盛んな土地柄で村民の多くが農業に携わっている。村のシンボルでもある武尊山の冷たい雪解け水と、標高500mの寒暖差など、おいしい米作りに適した条件がそろう川場村の米は、長い間、地元でのみ流通し消費されてきた。</p>



<p>そのため村の人々は、いつも食べている米がどのくらいおいしいか意識したこともなく、このまま自分たちが食べる分だけを作り続けていければいいと思っていたという。</p>



<p>しかし平成の大合併で周辺の市町村と合併することなく自主自立の道を選んだ川場村は、村の主要産業である農業も自立しなければ、村が衰退してしまうのではないかという危機感を抱き始める。</p>



<p>そこで自分たちがおいしいと思って食べている川場村の米をブランド化し、たくさんの人に届けることで農業を自立させていこうと、村を上げての挑戦が始まった。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>数々のコンクールで金賞を連続受賞した「雪ほたか」と「ゆうだい21」</strong></h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_278.jpg" alt="" class="wp-image-49917" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_278.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_278-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_278-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>地元でのみ流通していた川場村のコシヒカリをブランド化して、たくさんの人に届ける。そのために村の人々が行ったのが、もともと生産していた米を武尊山の雪解け水で育てたことから「雪ほたか」と命名してブランド化し、同時に雪ほたかの生産組合を立ち上げることだった。</p>



<p>「私たちがおいしいと思っている『雪ほたか』は、村外からどのように評価されるのか試してみようということになり、2006年に初めて「お米日本一コンテスト」に出品しました。そうしたら、いきなり３位入賞という、すごくいい成績が取れた。これは自分たちだけではなく、他者からも評価されるお米なのだと、すごく自信になりました」と、株式会社雪ほたかで米を作る小林仁志さんは振り返る。</p>



<p>2007年からは国内最大級の米のコンクール「米･食味分析鑑定コンクール」に出品し、毎年高評価が得られたことでさらに自信をつけ、生産組合は法人登記を変更し、株式会社雪ほたかとなる。現在では米の販売、集荷、袋詰めなどを行い、川場村のブランド米が会社を通して品質管理できるよう体制を整えている。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>地域の特性を活かした、基本に忠実な米作り</strong></h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_330.jpg" alt="" class="wp-image-49918" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_330.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_330-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_330-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>総出品数5,000検体以上の「米･食味分析鑑定コンクール」のなかでもメインとなる国際総合部門は、毎年18名前後の金賞受賞者を輩出している。初出品から17年間で12人の金賞受賞者と19回の金賞受賞という実績からも、この土地がいかに米作りに適しているのかがわかる。土地の持つ環境の良さを活かすために、基本に忠実な米づくりを行なうのと並行して、毎年少しだけチャレンジングな試みをすることで、常により良い米作りを目指しているという。<br>宇都宮大学が開発したコシヒカリの突然変異の新品種「ゆうだい21」へのチャレンジもそのひとつだ。</p>



<p>「2020年は10月に入ってから高温の日が続いたこともあり、8年連続で金賞を受賞していた米･食味分析鑑定コンクールで、5年ぶりに『雪ほたか』が金賞を逃したことがありました。それと同時に、収穫後にお米が割れたり砕けたりする“胴割れ”を起こすお米が多かった。そうしたことから、将来的に川場村もコシヒカリを作ることが厳しくなるかもしれない、という危機感を持ちました」</p>



<p>昨今の異常気象を鑑みて、小林さんをはじめとした米の生産者は、なんとかしなければと思い、試験的に、雪ほたか･川場村･金翔会（金賞受賞者の会）の三者共同のプロジェクトとして、現在メインで作っているコシヒカリより収穫時期が遅く、胴割れに強い「ゆうだい21」を作ってみた。すると、1年目で米･食味分析鑑定コンクールで金賞受賞という成績を残すことができたのだ。最近では川場村の米として「ゆうだい21」が同コンクールで金賞を連続受賞している。</p>



<p>このチャレンジがなければ、地域の気象や環境と相性の良い新品種を見つけることができず、川場村の米が築いてきた米･食味分析鑑定コンクールでの連続金賞受賞も途絶えたままだったかもしれない。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>無名だった群馬の米が世界で認められるまで</strong></h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_298.jpg" alt="" class="wp-image-49919" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_298.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_298-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_298-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>東洋ライス株式会社が企画し、世界一高級な米としてギネス世界記録に認定されている「世界最高米」。その原料米として選ばれるわずか6名の生産者に選考されるなど、数々のコンクールでの華々しい受賞歴とともに名前が知られるようになった「雪ほたか」。そして現在、「ゆうだい21」も新しい川場村の米として注目されている。<br>「約20年前に『雪ほたか』というブランドを作ったときは、群馬の米なんて誰も知らなかった。米所のイメージがなかった分、賞を獲ることでいろいろな人に知ってもらえたのは、すごくありがたかったです」<br>小林さんの米作りへの意識を変えるきっかけとなったのも、川場村で開催された米･食味分析鑑定コンクールだったという。</p>



<p>「そのときのコンクールで川場村の先輩が3人、金賞を取りました。いつも顔を合わせている人が日本で最高峰の米作りを行っていると評価されているのを見て、俺にもできるんじゃないかって。そういうお米を作りたいって思いました」<br>コンクールで評価を受けることがひとつの目標となり、村の生産者全体の品質や意識の向上につながっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>米の品質管理のために、村が作った“川場村ライスセンター”</strong></h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_460.jpg" alt="" class="wp-image-49920" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_460.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_460-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_460-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>おいしい米作りにおいて大切なのは、土地の環境が7割、生産管理が2割、残り1割が収穫後のシステムだという。どんなに良い米が採れても、その後の管理次第で品質が悪くなることがある。<br>川場村はいわゆる大規模農家が少なく、小さな農家が寄り添って米作りを行っているため、個人で高額な設備投資をすることは難しい。そこで村が大規模設備投資をして、共同で使える“川場村ライスセンター”を作った。これも産地として生き残るための、ひとつのチャレンジだ。</p>



<p>「川場村は山間地域のため、一つひとつの田んぼが小さく、収穫量も多くありません。そうした不利な条件を“質”でカバーするために、生産者一人ひとりが品質と値段と収穫量のバランスを調整しながら、米作りに集中できる仕組み作りをしています」と、川場村ライスセンターを指定管理で運営している、株式会社雪ほたか専務取締役の星野孝之さんは話す。</p>



<p>米の等級やスコアによって買い取りの価格が大きく変わるため、ライスセンターでは生産者ごとに乾燥、調製し、それぞれの米の情報をフィードバックして、個々の改善や創意工夫を促している。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>官民連携で米作りを進める「株式会社雪ほたか」</strong></h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_444.jpg" alt="" class="wp-image-49921" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_444.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_444-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_444-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>川場村の米生産者は、ライスセンターに持ってくれば必ず買い取ってもらえるというハード面と、コンクールでの受賞実績による「おいしい米を作りたい」というモチベーションアップというソフト面から、安心して米作りに集中できる環境が整っている。生産者自身が農業によって自立し、収穫量が少ないという弱みを高品質な米を作ることで解消している。<br>川場村ライスセンターで買い取った米の売り先や価格、販路の開拓についても株式会社雪ほたかが行っている。</p>



<p>「さまざまなコンクールでの高評価が全国に広まり、ブランド米として『雪ほたか』の価値は高まっています。今、市場の1.5倍くらいの価格で生産者から買い取っていて、そこから流通に乗せていくので、店頭に並ぶときには一般のお米の２倍くらいの値段になります」と星野さん。<br>この高品質･高付加価値で、高単価を維持するために、年に６回ほど栽培講習会を行い、生産者の意思統一と栽培技術の統一化を目指している。</p>



<p>株式会社雪ほたかは川場村のブランド米「雪ほたか」を作る人が正当な利益を得られるように、自社で品質を管理し価格設定まで行っている。官･民が協力して地域で独自の仕組みを作り、村の農業が自立できるようシステム化した、ひとつの成功例だと言える。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>川場村のスローガン“農業＋観光”の実現</strong></h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_475.jpg" alt="" class="wp-image-49922" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_475.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_475-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_231212_NIHONMONO_475-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>川場村が50年前に掲げた村作りのスローガンは、“農業＋観光”だ。</p>



<p>現在、“観光”の部分では全国の道の駅の中でもトップクラスに位置付けられる、道の駅 川場田園プラザが人気の観光スポットとして、年間約250万人の来場者を集めている。<br>“農業”の部分では「雪ほたか」でコンクールに挑み、品質や知名度を高めて強いブランド力を築いた。そして高品質、高付加価値で高単価を実現し、田んぼが小さく収穫量が少ないという山間部の問題を解決した。</p>



<p>そこには自分たちで生産組合を立ち上げた後、株式会社として運営し、ブランド米を販売も含めて管理するという、農業の自立がある。川場村の米が高品質で強いブランド力を維持し続ける限り、この村に広がる田園風景は村の人々がしっかりと守っていく。そして美しい田園風景に癒やされたい人々が訪れることで、道の駅 川場田園プラザにもさらに多くの人が集まるという好循環が生まれている。</p>



<p>農業も観光も、この土地がもともと持っていた魅力や環境を最大限に活かした結果であり、そのことがこれからも村の人々の誇りと自信になっていくだろう。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/49915/">コンクール連続金賞のブランド米から始まった「株式会社雪ほたか」の米作り改革／群馬県利根郡川場村</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>日本中の米品評会を席巻する、国立大学発のオリジナル米。宇都宮大学「ゆうだい21」／栃木県真岡市</title>
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		<pubDate>Mon, 30 Sep 2024 07:22:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[栃木県]]></category>
		<category><![CDATA[ブランド米]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0090.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>ゆうだい21は、国立大学大学初の良食味水稲品種で宇都宮大学生まれのオリジナル米。「その姿は、雄大にして壮麗」というキャッチコピーさながらの雄大な姿を持ち、品種登録以来、毎年数多くの品評会で優秀な成績をおさめているお米だ。 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0090.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>ゆうだい21は、国立大学大学初の良食味水稲品種で宇都宮大学生まれのオリジナル米。「その姿は、雄大にして壮麗」というキャッチコピーさながらの雄大な姿を持ち、品種登録以来、毎年数多くの品評会で優秀な成績をおさめているお米だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>国立大学法人初の新品種</strong></h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0123.jpg" alt="" class="wp-image-49864" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0123.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0123-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0123-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ゆうだい21が誕生したのは宇都宮大学農学部の附属農場。<br>宇都宮市内にあるキャンパスから南東へ約13㎞程離れた栃木県真岡市の農村地帯にあり、学生たちの移動も苦にならない場所だ。<br>東京ドーム約21個分に値する総面積101haほどの広大な敷地を有し、そこでは、水田･普通畑･野菜畑･果樹園･施設園芸用の温室･飼料畑･放牧地などの教育や研究が行われている。</p>



<p>宇都宮大学農学部の前身である「宇都宮高等農林学校」は、1922年の創立。<br>国立大学農学部の中でも老舗であり、現在では「生物資源科学科」「応用生命化学科」「農業環境工学科」「農業経済学科」「森林科学科」の5学科で多岐に渡る教育研究がなされており、広大な農場で実践的な教育と先進的な研究を通じ、持続可能な農業と環境保全を目指し、地域社会と連携しながらグローバルな視野を持つ人材を育成している。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>ゆうだい21が生まれた奇跡</strong></h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0211.jpg" alt="" class="wp-image-49865" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0211.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0211-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0211-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「生まれたことが奇跡」と称されるゆうだい21。</p>



<p>その理由は、ゆうだい21の基になった株が偶然発見されたものだったからだ。<br>1990年、当時農学部の助教授だった前田忠信名誉教授が、試験栽培を行っていた附属農場の試験田にひと株だけ、とりわけ大きな稲穂を発見。このひと株を20年の歳月をかけて栽培研究と、選抜･固定を行い、2010年に新たな品種として登録を行った。</p>



<p>何千株もの中に、少しだけ大きく実った稲穂、そして、それを見逃さなかった前田名誉教授との偶然の出会い。これが20年後、全国の米品評会を席巻することになるとは、一体誰が想像できただろうか。<br>ちなみに、品種登録される前は「U21L」と系統名で呼ばれていたゆうだい21。「U」は宇都宮大学のU、「L」は大きい穂を示す「LARGE」に由来している。</p>



<p>この系統名を元に、はじめて見つけた稲穂の大きさと附属農場の雄大さ、そして宇都宮大学の呼称である「うだい」と「雄大」を結びつけ、「ゆうだい21」という名が付けられた。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>「米・食味分析鑑定コンクール」で頭角を現す</strong></h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0072.jpg" alt="" class="wp-image-49866" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0072.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0072-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0072-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>品種登録後、日本で一番規模の大きい米の品評会とされる「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」の特別優秀賞に、ゆうだい21がはじめて登場したのが2013年に開催された第15回のこと。それを皮切りに、第16回のコンクールにて、国際総合部門の金賞にノミネート、第23回には国際総合部門金賞5名、特別優秀賞4名が同品種を出品し受賞。</p>



<p>その後も、第24回には国際総合部門金賞4名、特別優秀賞3名、第25回にいたっては、国際総合部門で金賞18名中10名、特別優秀賞は24名中10名と、賞の約半数以上をゆうだい21が占めるなど、その評判は年々高まっている。<br>ゆうだい21が頭角を現す以前は入賞する米の半数以上をコシヒカリが占めていたが、わずか10年でコンクールの状況は一変した。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>冷めてもおいしい、ゆうだい21の食味</strong></h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0259.jpg" alt="" class="wp-image-49867" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0259.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0259-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0259-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>品評会を席巻するゆうだい21。その食味はどのようなものか。宇都宮大学農学部･高橋行継教授によると、うま味が強くてバランスが良く、噛むほどに甘みを感じられるのが大きな特長だという。</p>



<p>また、炊き上がりから6時間経過しても、炊飯直後の軟らかさが保たれる。つまり、おにぎりや弁当など冷めた状態で食べる場合には、その真価が発揮されるということだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>ゆうだい21の特徴とコシヒカリとの違い</strong></h3>



<p>コシヒカリと比較栽培しながら開発が進められてきたゆうだい21は、コシヒカリよりやや大粒なため、食べ応えがある。炊飯直後の粘りはコシヒカリの5.5倍もあり、古米でも粘りの低下は3割未満だという。これはコシヒカリの古米と比較すると、3倍以上の粘り。</p>



<p>これらのデータから、多くの生産者から「コシヒカリを超える品種になるのでは」と期待されている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ゆうだい21がもつ可能性</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0214.jpg" alt="" class="wp-image-49868" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0214.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0214-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0214-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>もうひとつ、ゆうだい21の大きな強みとして、暑さに強いという特徴がある。</p>



<p>これは研究当初からある程度わかっていたことだったが高橋教授をはじめ、宇都宮大学農学部･長尾慶和教授らゆうだい21に関わる大学のメンバーも、実際にどこまで暑さに強いのかは把握しきれずにいた。<br>しかし、2023年。その年の夏は平均気温が統計開始以降最高を記録し、猛暑日地点数の積算数も2010年以降最多を更新するなど、驚くほどの猛暑が続いた。</p>



<p>それを乗り越えた2023年の米・食味分析鑑定コンクールで、ゆうだい21はコシヒカリを上回る入賞数を記録。<br>暑さに弱いコシヒカリに対して、ゆうだい21は猛暑を乗り越えた上で、食味や特色をしっかりと出すことができた。これにより、相当な暑さにも対応しうる力があるということを実証できた同品種。今後も温暖化による気温上昇が予想される日本に於いて、より普及していく可能性を秘めているのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ゆうだい21が向かう先</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0074.jpg" alt="" class="wp-image-49869" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0074.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0074-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch__SOL0074-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>これほどまでに、強みが多く、将来性が高いゆうだい21だが、栽培方法が難しい特徴がある。</p>



<p>その理由は、ゆうだい21の稲は背丈が高く、昨今の天候によっては強くなびくことがある。茎が折れることはないが、生育が旺盛になり、稲が倒れると収穫作業が困難になり、収穫量が減ったり、品質の低下に繋がってしまう。栽培が難しいとなると生産量も増えにくい。そのため、環境や天候に合わせたより良い栽培方法を確立するため、宇都宮大学では栽培研究を継続して行っている。<br>数々のコンクールで高評価を獲得するゆうだい21の次なるフェーズは、コシヒカリや、つや姫のようなおいしいブランド米として、市場流通のシェアを拡大し、ビジネスモデルとしていくこと。そのためにも課題をクリアし生産量を増やすことで、誰でも手に入りやすく、全国の食卓で気軽に食べられる品種にする。宇都宮大学の挑戦はこれからも続いていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/49863/">日本中の米品評会を席巻する、国立大学発のオリジナル米。宇都宮大学「ゆうだい21」／栃木県真岡市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>世界が認めた自然栽培。山形の自然が育んだ「米の匠 みのりガーデン」の米</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 29 Jul 2023 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[自然栽培]]></category>
		<category><![CDATA[米]]></category>
		<category><![CDATA[米農家]]></category>
		<category><![CDATA[山形県]]></category>
		<category><![CDATA[山形]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/top-6-2-1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>山形県新庄市の「米の匠みのりガーデン」は、農薬や肥料を使わない「自然栽培」で米を育てる農家です。そのフィールドは、さまざまな動植物が棲む自然豊かな山間地。かわいい我が子を育てるように愛情を込めて稲と向き合い、自然の力を最 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/top-6-2-1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p class="has-text-align-center"><strong>山形県新庄市の「米の匠みのりガーデン」は、農薬や肥料を使わない「自然栽培」で米を育てる農家です。<br>そのフィールドは、さまざまな動植物が棲む自然豊かな山間地。かわいい我が子を育てるように<br>愛情を込めて稲と向き合い、自然の力を最大限に引き出しながらおいしい米を作っています。<br>にほんものストアの商品は全て【受賞ほ場限定】の希少なお米です</strong>。</p>



<p>2022年、「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」「お米日本一コンテストinしずおか」といった国内最大級の米のコンクールで立て続けに金賞を受賞した「米の匠 みのりガーデン」。自然に恵まれた山形県新庄市の山間地にある水田を舞台に、農薬や化学肥料、有機肥料を使わない“自然栽培”で、世界が認めるおいしい米を育てている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">自然環境に恵まれ、米作りに最適な山形県新庄市</h2>



<p>山形県新庄市は県の北東部に位置し、月山や神室山などの山々に囲まれた日本屈指の豪雪地帯。山から流れる<strong>雪解け水にはミネラルが豊富</strong>に含まれており、昔から<strong>おいしい米ができる土地</strong>として知られている。稲に実が入る登熟期に朝晩の寒暖差が激しくなる気候は稲にとって好条件で、<strong>日中に太陽の光を浴びて旨味成分を作り</strong>、冷え込む夜間から朝方に旨味を閉じ込める。</p>



<p>五十嵐家は新庄市の標高150メートルの山間部を中心に約15ヘクタールの水田を所有する<strong>米農家</strong>。<strong>江戸寛政の頃より代々米作りを生業とし、</strong>現在は8代目にあたる五十嵐成生さんを中心に家族で協力し農業に励んでいる。</p>







<h3 class="wp-block-heading">米のおいしさに惚れ込み、一念発起して農家に</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230211-1-007-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-38024" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230211-1-007-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230211-1-007-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230211-1-007-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230211-1-007.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>成生さんは秋田県の大曲市(現・大仙市)出身だが、大学進学を機に山形県に移住。卒業後、塾講師をしていた時に妻の恵利子さんと出会い、婿に入った。</p>



<p>成生さんは農家ではなかったものの、実家が仕出し料理屋を営んでいたため、おいしい米は食べ慣れていた。しかし、初めて五十嵐家の米を食べた際、<strong>そのおいしさに衝撃を受けた</strong>という。「後継者がいないので、私の代で離農しようと思っている」という義父の言葉を聞き、成生さんは「こんなにおいしい米が作れるのに辞めるなんてもったいない。自分が継いで、この米のおいしさを次世代に残していこう」と決意し、就農。8代目となり、農業ライフをスタートさせた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">人間の自然なサイクルで生きる幸せ</h3>



<p>五十嵐家の稲作スタイルは、代々農薬や化学肥料を使用する慣行栽培。農業未経験だった成生さんは、義父から教わりながら農機具の使い方や作業の仕方などを1年かけてゼロから学んだ。機械の運転が好きなこと、自分次第で自由な時間がとれること、自分で勉強しながら改良していけることなど、成生さんの性格にフィットすることが多く、農業こそ天職だと感じたという。フィールドである山間部の田んぼにいれば動物の声が聞こえ、風が通れば<strong>四季の移り変わりを肌で感じる</strong>ことができる。早朝5時前に起きて作業をはじめ、日暮れとともに作業を終える。そんな<strong>自然のサイクルで生きている感覚</strong>が成生さんにとって新鮮で幸福な時間だった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">自らの手で販路を切り拓く</h2>



<p>とはいえ、幸せなことばかりではない。成生さんは五十嵐家を継いで、初めてひっ迫した経営状況を知る。代々続いているし、順調だと思っていた経営だが実際はカツカツで、早急に改善が必要な状況だった。</p>



<p>「もっと収益を上げなければ生活すらできなくなってしまう。それなら、販売を業者に頼るのではなく、自分たちで販路を開拓していったら良い」と考え、まず手始めに地域で行われていたマルシェに参加。このとき、<strong>来場者がどんな商品を売っているのかがわかるように「米の匠 みのりガーデン」という屋号をつけ</strong>、自分たちの手で直接、米を販売をした。その結果、おいしいと評判で売れ行きは好調。<strong>消費者の声も直に聞くことができ</strong>、独自の販路開拓に大きな手応えを感じた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「幼い子どもに食べさせたい」そんな気持ちで始めた自然栽培</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="769" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/f470ecac932000fe5a8dfd123084d891-1024x769.jpg" alt="" class="wp-image-38027" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/f470ecac932000fe5a8dfd123084d891-1024x769.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/f470ecac932000fe5a8dfd123084d891-300x225.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/f470ecac932000fe5a8dfd123084d891-768x577.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/f470ecac932000fe5a8dfd123084d891.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>塾講師をしていただけあって勉強熱心な成生さんは、農業に関するさまざまな勉強会に参加。学びを深めるとともにほかの農家との繋がりを広げていった。そんな中、大きなターニングポイントが訪れる。<strong>自然栽培を行っている農家との出会い</strong>だ。</p>



<p>五十嵐さん夫妻はその当時、子育てをしていたこともあり、<strong>なるべく安心で安全な食べ物を子どもに食べさせたい</strong>と考えていた。そのため、農薬を使用せず、作る側の健康にもつながる自然栽培は、<strong>消費者と農家、双方のためになる最善の栽培方法に思えたのだ。</strong></p>



<p>一般的には米の食味向上や病気予防のために、農薬や肥料を使用する慣行栽培が普及しているが、自然栽培ではそれらを加えずに<strong>自然の力だけで作物を育てる</strong>。言うは易しだが、良い米作りのために開発された農薬や肥料をあえて使用せずに米を作ることは決して簡単なことではなかった。</p>



<p>もちろん、いきなりすべてを自然栽培にするわけにはいかないから、テニスコート5面ほどの広さである１０アール程度の小さい田んぼで山形県産品種「はえぬき」の自然栽培に挑戦。しかし、元々背丈が低い性質のはえぬきは自然栽培では丈が伸びきらず、コンバインで刈り取る際に穂が落ちてしまい、収穫すらできなかったという。そこで、翌年は背丈があり食味も良いコシヒカリで再チャレンジをした。</p>



<h3 class="wp-block-heading">大変な除草作業にも丁寧に向き合う</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="576" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/184e1fbbe38c6fb97ef918a7cd7090a8-1024x576.jpg" alt="" class="wp-image-38028" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/184e1fbbe38c6fb97ef918a7cd7090a8-1024x576.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/184e1fbbe38c6fb97ef918a7cd7090a8-300x169.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/184e1fbbe38c6fb97ef918a7cd7090a8-768x432.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/184e1fbbe38c6fb97ef918a7cd7090a8.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>手押し除草機を使い、田んぼの隅々まで丁寧に除草している</p>



<p>しかし、成生さんたちがはじめた自然栽培では除草剤を使用しないため、みるみる生い茂る雑草をどうやって取り除くかが大きな課題となる。</p>



<p>義父は、方針に対してとやかく言わず自由にさせてくれる人だったから、自然栽培をはじめたことは事後報告で良いと思っていたが、草が生い茂る水田を見た際には、さすがの義父もショックを受けていたという。それでも自然栽培を続けたいという想いを汲んでくれた義父の期待に応えるよう、五十嵐さん夫妻は精一杯の努力をした。例えば、稲の根は傷めないように<strong>手押し除草機で除草</strong>する。<strong>土に酸素を行きわたらせるよう</strong>足を踏み入れてかき混ぜながら作業する大変な仕事。最初は10アールからはじめた自然農法の水田も、技術の向上とともに徐々に水田面積を広げ、現在は東京ドーム4分の1ほどの広さである1.2ヘクタールにまで拡大した。しかし、その広さともなると1回の除草作業で24〜36時間かかる。それを1シーズンで3回行い、さらに残った草は手で1本1本摘み取る。暑さや寒さから稲を守るため、<strong>水量の細かな管理</strong>も必要となるから、慣行栽培に比べたら、作業は圧倒的にハードだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">全国規模のコンクールへの挑戦</h2>



<p>こうして、粛々と自然栽培を続けてきたみのりガーデンに好機が訪れる。「米・食味鑑定士協会」の会長が新庄市に講演に訪れたのだ。その際、みのりガーデンの作った「<strong>自然栽培コシヒカリ」</strong>の食味値を計測。一般的に食味値が70以上で十分においしい米といわれているが、なんと、<strong>みのりガーデンの米の食味値は85以上</strong>。すぐさま、同協会が主催する<strong>「米・食味分析鑑定コンクール 国際大会」</strong>への出品を勧められた。早速、慣行栽培の米と自然栽培米の両方を出品したところ、<strong>自然栽培の米の数値が圧倒的に高く</strong>、ふたりは自然栽培の大きな可能性を感じたという。最初の年は一次審査すら通過できなかったのだが、それから毎年高品質の米を生産できるよう研鑽を重ねていき、その結果、<strong>みのりガーデンの自然栽培コシヒカリの食味値は90を超えるまでになった。</strong></p>



<h3 class="wp-block-heading">10年目にして3品種で金賞を受賞</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230211-1-012-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-38029" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230211-1-012-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230211-1-012-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230211-1-012-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230211-1-012.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>そして、自然栽培をはじめて10年目、ついに「米･食味分析鑑定コンクール 国際大会」で金賞を受賞した。その後は、周りの人たちの勧めもあり、<strong>「お米日本一コンテストinしずおか」</strong>へ出品。<strong>つや姫、コシヒカリ、ゆうだい21の3品種が金賞を受賞</strong>した。また、金賞の中でもひと握りしか認定されないという<strong>「東洋ライスの世界最高米の原料米」</strong>にも認定され、これをきっかけに全国的に知られる米農家となっていく。</p>



<h3 class="wp-block-heading">農業を志す若者を増やしたい</h3>



<p>炊きあがりのつやや香り、味が良いみのりガーデンの米は、食べる人を笑顔にするパワーがある。それは、成生さんのたゆまぬ努力の結果だ。全国の自然栽培農家と情報交換して技術を磨き、丁寧な除草作業や自家採種といった地道な作業を続けることで年々おいしさが増している。それが食味という数値になって表れ、素晴らしい賞に結びついたのだ。成生さんの次なる目標は、「『米・食味分析鑑定コンクール　国際大会』でダイヤモンド褒章を受賞すること」。ダイヤモンド褒章は、このコンクールで５回以上金賞を受賞し、かつ３回連続総合部門金賞を受賞した生産者に贈られる<strong>「最高峰の米作りの匠」</strong>の証だ。「この賞を受賞することで、農業という仕事に憧れ、農家を志す若者が増えたら。農業の魅力を自分の後ろ姿で伝えていきたい」と話す成生さん。今後ますます栽培技術を向上させ、農業界の未来を明るく照らしていく。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/fb1b25aa0a9aeadf03e4010ee2a19dff-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-48408" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/fb1b25aa0a9aeadf03e4010ee2a19dff-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/fb1b25aa0a9aeadf03e4010ee2a19dff-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/fb1b25aa0a9aeadf03e4010ee2a19dff-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/08/fb1b25aa0a9aeadf03e4010ee2a19dff.jpg 1200w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">米の匠みのりガーデン　代表 五十嵐 成生さん</figcaption></figure></div>


<p>花火の町、秋田県大曲市(現・大仙市)出身で大学進学を機に山形へ。縁あって米農家に婿入りしました。実家では両親が仕出し屋をしており、普段からおいしいご飯を食べていました。しかし、五十嵐家のご飯を初めて食べた時、そのおいしさにものすごく感動し、「自分も人を感動させられるようなお米を作りたい！」と強く思い八代目になりました。私にとって、農業は子育てのようです。毎日田んぼに通い、稲の表情を観察していますが、稲が気持ちよさそうに育っていると幸せを感じます。農薬も肥料も使わず、自然の中ですくすくと育った我が子のようなお米をぜひ皆さまに味わっていただきたいです。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/38013/">世界が認めた自然栽培。山形の自然が育んだ「米の匠 みのりガーデン」の米</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>山形の米作りのレジェンドが考える農業と人の未来 「遠藤農園」遠藤五一さん／山形県高畠町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 29 Apr 2023 01:00:15 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[コシヒカリ]]></category>
		<category><![CDATA[ゆうだい21]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-002-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>「全国 米・食味分析鑑定コンクール」において4年連続で最高位の金賞を受賞し、2007年には殿堂入りした、現在日本に7名しかいない「ダイヤモンド褒賞受賞」の栄誉を手にした山形県高畠町の遠藤五一さんの農園。農薬や化学肥料など [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/36577/">山形の米作りのレジェンドが考える農業と人の未来 「遠藤農園」遠藤五一さん／山形県高畠町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-002-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p class="has-text-align-center"><strong>「全国 米・食味分析鑑定コンクール」において4年連続で最高位の金賞を受賞し、<br>2007年には殿堂入りした、現在日本に7名しかいない「ダイヤモンド褒賞受賞」の栄誉を手にした山形県高畠町の遠藤五一さんの農園。<br>農薬や化学肥料などを極力使わず、環境を守り自然と共生するための栽培方法を実践。<br>30年先を見据えた農業をし、全国の生産地に足を運んで指導をしています。</strong></p>







<p>山形県南東部に位置する高畠町で30年以上有機農業に従事する「<a href="https://www.endonouen.jp/" target="_blank" rel="noopener" title="">遠藤農園</a>」の主、遠藤五一さん。有機JAS認証をとった肥料のみを使って生産される米は、国内外の米を一堂に集め、審査･評価を行う日本最大の米の品評会「米･食味分析鑑定コンクール」にて、4年連続金賞を受賞するなど高い評価を得ている。近年では後進の育成にも力を入れる遠藤さんのもとを訪れた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">山形県での農業45年目に米作りを振り返る</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-019-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-36584" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-019-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-019-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-019-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-019.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>山形県高畠町の上和田地区。この地に江戸時代から続く農家の12代目として生まれたのが、<strong>「日本一の米職人」</strong>と言われ、上和田有機米生産組合の組合長もつとめる遠藤五一さんだ。 米作りに携わって今年で45年目という節目を迎える遠藤さんを一躍有名にしたのが、自身の田んぼで生産される安心･安全な米。30年以上前、何よりも家族の健康のためにたったひとりで有機農法を始めたというが、当初は苦労の連続だったという。何しろ当時の主流は、化学肥料を用いた増産。 地元では次第に理解してくれる仲間も少しずつ増え、一時は集落の半分ほどの農家が有機農業に着手するに至ったが、手間がかかり量産が見込めない有機栽培米はなかなか世間に理解されず、上和田有機米生産組合の販売部長として東京の米屋を一軒ずつ回ったこともあったのだとか。</p>



<figure class="wp-block-gallery has-nested-images columns-default is-cropped wp-block-gallery-1 is-layout-flex wp-block-gallery-is-layout-flex">
<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="681" data-id="36857" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/1682394829092-1024x681.jpg" alt="" class="wp-image-36857" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/1682394829092-1024x681.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/1682394829092-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/1682394829092-768x511.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/1682394829092-1536x1022.jpg 1536w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/1682394829092.jpg 1569w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>
</figure>



<h3 class="wp-block-heading">日本に7人の「ダイヤモンド褒賞」受賞者に</h3>



<p>しかし2002年から参入した「米･食味分析鑑定コンクール」で、事情は一変する。初年度の入賞はならなかったものの、<strong>翌2003年から4年連続の金賞を受賞し、2007年には米・食味分析鑑定コンクールにて連続受賞</strong>。その結果、有機JAS認定保持と無農薬・無化学肥料栽培者のみが受賞でき<span class="swl-marker mark_yellow">、全国でも7人しか受章していない<strong>「ダイヤモンド褒賞」を授与された</strong>。</span></p>



<p>コンクールという挑戦の蓄積が今の評価に繋がったと遠藤さんは言うが、同時に今の日本の農業に危機感を覚えているという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「自立できる農業」という教え</h3>



<p><strong>「日本の農業の仕組みが回っていない。今、農家のおよそ93%が赤字</strong>だ」と遠藤さんは言った。</p>



<p>1970年から始まった減反政策は2018年に廃止されたものの、家族が食べていくだけの収入を得るには耕作面積を増やすしかなく、量をとるか質をとるかの選択を農家は求められているという。そのうえ、農業には厳しい自然との闘いがつきものだ。つまるところ、若い人が新規参入せず、また離農者も増えているのだとか。しかし、国内で食料がとれなければ輸入すればいいという姿勢は、自分の命を他に預けるのと同じこと。だからこそ、米の価格なども農協任せでなく国が主導で関わり、生産者の保護に乗り出してほしいと言う遠藤さんは、かつて言われた<strong>「自立のできる農業を」</strong>という教えを今でも心に留めているという。自立でき、自然と共存し、再生産可能な農業に取り組むことが、生産者だけでなく消費者も助けることに繋がるからだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">遠藤さんの栽培する米</h2>



<h3 class="wp-block-heading">おかずのいらない米・つや姫・コシヒカリ・雪若丸</h3>



<p>遠藤さんが栽培するのは、<strong>つや姫、コシヒカリ、雪若丸、ゆうだい21</strong>。<span class="swl-marker mark_yellow">特に、稲が多品種より長く生長するため倒伏の危険性があるのに加え、量がとれない難しい米だという「ゆうだい21」は、「米･食味分析鑑定コンクール」の国際大会で最高位の金賞に輝いたことでも知られる。</span></p>



<p>高畠町の豊かな自然と山から注がれる清涼で豊富な天然水で行う米作りには、農薬や除草剤を使わないため、雑草取りや虫除けも自分たちの手で行うという労力がかかる。しかしその分、田んぼにすむ微生物が土に養分を与え、肥沃な土壌になるという。さらに化学肥料ではなく有機JAS認証の肥料やミネラル分を投入することが、食味にも良い影響を与えるのだとか。炊き上がりのつやだけでなく、炊き立ての米から立ち上る馥郁たるかおり、噛むほどに感じられる米本来のうまみや甘みにより、遠藤さんが作る米には<strong>おかずがいらない</strong>とも言われている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">後進の育成で安全な米を未来へ</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-020-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-36590" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-020-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-020-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-020-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-020.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>遠藤さんが近年ますます力を入れているのが、<strong>これからの米作りを担う農家の育成</strong>だ。2017年に創設された「やまがた有機農業の匠」のひとりに認定され、全国各地、時には海外でも作付け指導を行っている。現地に行くのが難しい時はZoomなどのオンライン通話をも駆使して勉強会を開き、発信すると同時に各産地からの情報収集をしているという。</p>



<p>また、作付け指導の傍ら農福連携の事業にも取り組み、滋賀県日野町にある社会福祉法人「わたむきの里福祉会」の障がい者120人とともに米作りを行ったことも。障がいをもつ人たちの所得向上の目的もあって始まったこの栽培指導だったが、実に2020年の「第22回 米・食味分析鑑定コンクール」の国際部門で、わたむきの里事業所が作った米が最高賞の金賞に選ばれた。</p>



<p><strong>色々な人が安全な米を食べられるよう自分ができる努力をする</strong>と語る遠藤さんだが、その米作りの強い味方のひとつは、意外なことにずっとつけている日記だという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">日記を米作りの力強い武器に</h3>



<p>農家にとって味方にも敵にもなる自然。</p>



<p>米農家として長いキャリアを持つ遠藤さんは、<span class="swl-marker mark_yellow"><strong>日々の天気やできごとを欠かさず日記に残している</strong>という。その記録は膨大なデータとなり、未来の予測と対策に役立っている。</span>何事も経験している人にはかなわないが、この日記は遠藤さん自身の経験の蓄積といえるだろう。今では米作りの力強い武器となっているため、日記を書くことを息子にもすすめているそうだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">安全なものを食べて体の中をブランド化してほしい</h2>



<h3 class="wp-block-heading">消費者求めるものを作る</h3>



<p>米農家として1年365日米と向き合っている中で心がけているのは、<strong>消費者目線を忘れない米作り</strong>。<br></p>



<p>最近の消費者は健康への意識もさることながら、舌が肥えているため「有機農法」というだけでは売れないのだとか。近年好まれる米の傾向は、見た目にも白度が強く食感はモチモチとしており、かつ冷めても美味しく食べられるもの。それらの要素を兼ね備えた安全・安心な米作りを日々行っているが、消費者が求める米を作るのはもちろん、挑戦したいこともあるという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">生きている間に何ができるか考える</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-006-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-36593" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-006-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-006-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-006.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>これまでに数々の受賞歴があり、米作りのレジェンドとも呼ばれる遠藤さんだが、「賞を獲るのはチャレンジ」だという。農家という仕事は基本的に個人で、会社組織にあるような昇進や昇給といったわかりやすい評価がないため、周りから褒められるという機会はあまりない。しかし、受賞すると表彰状がもらえ、今後を期待されることがやりがいに繋がっているのだとか。実際に、遠藤さん宅の茶の間にはこれまで受賞してきたコンクールの賞状が並んでおり、その挑戦の歴史が垣間見える。</p>



<p>加えて現在挑戦中なのが、先に述べた後進の育成だ。指導者として全国各地を飛び回る中で目指しているのは、<strong>「安心・安全で美味しい米を作る生産者を各県に1人つくる」</strong>ことだという。その1人を通じて各県内に情報が拡がっていけば、化学肥料に頼らない安全な米ができるのではないかと遠藤さんは考えている。</p>



<p>今でも「農家は60才を過ぎて一人前」と言われる中で、遠藤さんが有機農法に取り組み、各地で講演を始めたのはまだ40才頃のことだった。当時は「若造が何か言っている」と思われる節もあったが、60才を過ぎた今では、その話に真摯に耳を傾けてくれる多くの仲間に恵まれている。</p>



<p><strong>「自分が生きている間に何ができるかを考えている」</strong>と語り、様々な挑戦を続けている遠藤さんを突き動かすのは、農業とは命の産業だからという思いだ。<br></p>



<h3 class="wp-block-heading">農業は医者よりも前にいる</h3>



<p>「具合が悪くなれば人は医者にかかるが、人の体を作る食べ物を生産する<strong>農業は、医者の前にいる存在だ</strong>」と、遠藤さんは常日頃から言っているという。<span class="swl-marker mark_yellow">健康であるためには安全な食べ物を口にする必要があり、その安全な食べ物を作るのは農家の仕事。</span>しかし、人間の考え方が以前と変わらず質より量を求めていたら、土も変わらないし米も変わらない。命に直結する食べ物を作る農家には、食べる人に安全を届ける必要がある。最近では洋服や服飾品にいわゆるブランド品を買う人がいるが、安全な食べ物を口にして、表面だけでなく<strong>体の内部もブランド化してほしい</strong>、と遠藤さんは語った。</p>



<h2 class="wp-block-heading">自分も家族も健康に、幸せでいるために</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-011-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-36587" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-011-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-011-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-011-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230208-3-011.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>何のために農家をしているのか、と尋ねられることがあるそうだ。大抵の場合、「食べていくため」と答えるが、それは手段。<span class="swl-marker mark_yellow">本質的には、<strong>自分も家族も健康に、幸せでいるために、</strong>だという。安全でない米を生産して最初に影響があるのは、自分の生産物を口にする農家とその家族。だからこそ、まず自分が、そして自分の家族が安心して食べられるものを作るために有機農法を行っている。</span></p>



<p>「遠藤農園」訪問時、しきりに到着時間を質問された。それは、米の炊き上がりを取材の時間に合わせるから、という気遣いだった。この日の試食は、遠藤さんの田んぼで収穫した「つや姫」。美味しいお米を最高に美味しい状態で食べてほしいという思いが詰まった、いわば作品だ。</p>



<p>地元で米作りに携わりながら、技術指導や販売促進イベントで全国を飛び回る遠藤さん。忙しい日々を送りながらも、その顏に浮かぶのは、日本の米作りはまだまだ大丈夫だと私たちに希望を持たせる笑顔だった。</p>


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					<span class="p-blogCard__caption">NIHONMONO &#8211; 「にほん」の「ほんも&#8230;</span>
					<div class="p-blogCard__thumb c-postThumb"><figure class="c-postThumb__figure"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/07/top-6-2-1.jpg" alt="" class="c-postThumb__img u-obf-cover" width="320" height="180"></figure></div>					<div class="p-blogCard__body">
						<a class="p-blogCard__title" href="https://nihonmono.jp/article/38013/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">世界が認めた自然栽培。山形の自然が育んだ「米の匠 みのりガーデン」の米 &#8211; NIHONMONO</a>
						<span class="p-blogCard__excerpt">2022年、「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」「お米日本一コンテストinしずおか」といった国内最大級の米のコンクールで立て続けに金賞を受賞した「米の匠 みのりガー&#8230;</span>					</div>
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		<item>
		<title>無農薬・無肥料栽培で目指す福井の自然栽培米農家「四郎兵衛」松田雅之さん／福井県大野市</title>
		<link>https://nihonmono.jp/article/35750/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 14 Mar 2023 01:00:34 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[自然栽培米農家]]></category>
		<category><![CDATA[四郎兵衛]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44546-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福井県の東北部で岐阜との県境にある大野市は、寒暖の差が大きい気候と白山（はくさん）山麓からの伏流水に恵まれた環境で県内第3位の米の産地だ。そこで無農薬・無肥料にこだわる自然栽培農家「四郎兵衛」の戸主・松田雅之さんは、お米 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44546-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福井県の東北部で岐阜との県境にある大野市は、寒暖の差が大きい気候と白山（はくさん）山麓からの伏流水に恵まれた環境で県内第3位の米の産地だ。そこで無農薬・無肥料にこだわる自然栽培農家「四郎兵衛」の戸主・松田雅之さんは、お米のコンクールで最高賞を獲得した。その米を生んだ松田さんのこだわりとは。</p>











<h2 class="wp-block-heading">福井県の小さな農村集落の変わり者が、お米のコンクールで最高賞を獲得</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44191-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-35758" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44191-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44191-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44191-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44191.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>松田さんの暮らす福井県大野市森目地区は45戸の小さな集落。そのうち40戸は昔ながらの農業を営んでおり、松田さんの家も300年続く農家の一つだ。2006年から農薬、肥料、除草剤、殺菌剤を使わず、自然のままの環境で米を育てる自然栽培を始めた。現在は3.2haの田んぼの内2.5haを使って自然栽培の、あきさかり、姫ごのみ、ミルキークイーン、ササニシキ、あさひ、にこまる、などの品種を作っている。野生に近い環境に近づけるため除草も最小限、たい肥などの畜産肥料も与えない。しかし、2015年にその米は、<strong>国内最大の米の品評会「全国米・食味分析鑑定コンクール国際大会」において、最難関の総合部門での金賞を獲得する</strong>など、現在に至るまでも様々な部門で金賞や特別優秀賞を受賞してきた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「コシヒカリ」にルーツを持つ「あきさかり」</h3>



<p>日本を代表する米「コシヒカリ」は、実は福井県の<a href="https://nihonmono.jp/article/7870/" target="_blank" rel="noopener" title="">農業試験場</a>で生まれた。粒が大きく甘みもあり、炊き上がった時の香りが豊かで収穫量も多い。いまや美味しいお米の代表として日本各地で作られていて、福井でも収穫される米の7～8割を占める。だが温暖化の影響で、稲穂が出て、開花・受粉、米が発育・肥大する「登熟期」の気温が高すぎて、品質が低下する「高温障害」が見られるようになってきた。そこで<span class="swl-marker mark_yellow">福井県は、2008年に高温障害対策として「あきさかり」という品種を開発した。コシヒカリにルーツを持ち、高温に耐性を持ちつつ、登熟期が遅めで高い気温を少しでも回避できる。少し歯ごたえがあり、噛めば噛むほど甘みが増すのが特長だ。</span></p>



<h3 class="wp-block-heading">食べてみて、土地に合うのは「あきさかり」だと感じた</h3>



<p>松田さんは、あきさかりが発表された頃からすぐに栽培を始めた。最初に収穫した米がコシヒカリより美味しく周囲にも好評だったことから「うちの土地に合うのでは」とメイン品種に変更した。2012年、<strong>知人が内緒で松田さんのあきさかりを米・食味鑑定コンクールに出品。受賞とはいかなかったが高く評価</strong>され、「賞を獲るような米が作れるのでは」と本格的に栽培を始めたという。翌年、約5,000の米のサンプルが寄せられた同コンクールで<strong>「BEST FARMER」の認定を受け、選ばれたあきさかりは特別栽培部門の環境王国特別優秀賞を受賞</strong>した。松田さんが受賞したのは、分析計で水分、タンパク質、アミロース、脂肪酸を測定する食味値と白米のうま味成分を測る味度値（みどち）のスコアの合計で選ばれる狭き門だった。</p>







<h2 class="wp-block-heading">家族の健康を案じ、農薬を使わない安全な栽培法へ</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44608-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-35765" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44608-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44608-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44608-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44608.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">松田さんがコンクールでの評価にこだわるのは、自分が営む自然栽培の米の価値を周囲の人に分かってもらいたいからだ。</span>59歳まで県の職員であり、一般的な兼業農家だった松田さんが無農薬・無肥料の栽培を始めたきっかけは、一緒に農薬散布をしていた息子さんがそれを吸い込んで倒れてしまったことだった。健康への不安を感じた松田さんは無農薬での米づくりを独学で学び始め、かつて幼い頃に父が酪農を営んでいた時の「牛糞を肥料とした米づくり」を思い出した。その時収穫した米は透き通るような美しさで農協の評価で当時はめったに出なかった2等米を獲得したという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「奇跡のりんご」を見て、自然栽培に強く興味を抱く</h3>



<p>さらに情報を集めるうちに、自然栽培のカリスマとして知られる木村秋則さんの、映画にもなった著書「奇跡のりんご」にたどり着いた。ありのままの環境で育てる農法に強く興味を持ち、週末や有給を使って各地の自然栽培のセミナーや講習会に参加するようになる。「多くの講習会に出て一番驚いたのは、<strong>無農薬・無肥料の米を炊きたてのまま瓶に入れて蓋をしておくと発酵して良い香りがしてくること。</strong>有機栽培の米は腐敗してドロドロになっていくだけでした」。探していたのはこの農法だ、残った人生はこれにかけようと松田さんは自分の米づくりの方針を決めた。</p>







<h2 class="wp-block-heading">化学成分に慣れた土での栽培は難しいと年々実感</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44469-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-35770" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44469-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44469-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44469-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44469.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">周囲に隠れて栽培した米が評価された</h3>



<p>初めて無農薬・無肥料・無殺菌剤の栽培に取り組んだ年は、今までの農薬あり化学肥料ありの時の半分ではあるが、田んぼ1反当たり4俵収穫できた。しかし、翌年からはわずか1俵に激減。雑草が異常に生い茂る田んぼを見て身内は「農薬や肥料を使わないからおかしくなったんだ」と大激怒した。松田さんは<strong>化学肥料や農薬の染み込んだ土にこそ問題がある</strong>と考えていた。「雑草が生えたり病気や虫が出たりすると、まわりの田んぼに迷惑をかける」といった多くの反対の声を押し切れず、無農薬・無肥料・無殺菌剤栽培を中断。<span class="swl-marker mark_yellow">しかし、諦めきれなかった松田さんはこっそりと1反だけ続けることにした。結果、その1反で収穫された米が権威あるコンクールで評価されたことで周囲の態度も一変し、松田さんは自然栽培の作付面積を少しずつ広げていくことになった。</span></p>



<p>戦後に普及した化学肥料や農薬を何十年も使ってきた土は、なかなか自然の状態には戻らない。田を深く掘り起こして空気に触れさせたり、麦など深く根を張る植物の力を借りたりして、しっかり手をかけ、化学成分を取り除いていくことが重要だ。そうしながら16年を経た現在でもようやく雑草が収まってきた程度。「まだまだ時間はかかる」と松田さんは草の混じった土を指で砕いた。</p>







<h2 class="wp-block-heading">分析データを取り、無農薬・無肥料を「見える化」。</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44570-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-35773" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44570-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44570-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44570-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44570.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>それでも今、田んぼに出ると、ヘビやカエルが増えたり、カモが飛んできたりと自分の子どもの頃に見たような環境が少しずつ戻ってきていることを感じている。収量は1反当たり多くて4俵程度とまだまだ採算はとれない。米の育成具合を確認しながら作付けの密度を増やしてみたこともあった。雑草を食べるカモが来やすい田んぼにするため水を深く張ったりと試行錯誤を繰り返している<span class="swl-marker mark_yellow">。田んぼごとに米のデータ（炊飯時に米の粘性を左右するアミロースやそのほかの品質データ）を取って、翌年の栽培につなげるなど研究を続けている。</span></p>



<p>さらに、付加価値をつけて1俵あたりの価格を上げるために、残留農薬や放射線の計測をつくば分析センターに依頼して安全性を確認。タンパク質や炭水化物、ナトリウムなどの玄米成分分析のデータも計測し、それをふるさと納税の返礼品などにする際に情報公開してPRしている。</p>







<h2 class="wp-block-heading">米の評価をどうニーズに変えるのか。</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44568-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-35784" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44568-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44568-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44568-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/03/7M44568.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>もうひとつ、松田さんが工夫していることは収穫後の保管方法だ。<span class="swl-marker mark_yellow"><strong>玄米のままで12℃の保冷庫に入れたりなどして食味値が変わらないように保管</strong>している。そうした米は、<strong>収穫後1年経ったものでも古米とわからない</strong>ほど味が落ちないという。</span>「保管がしっかりできていれば酸化して黄色くなることもなく、長期間美味しく食べる事ができるんです」。</p>



<p>地元の公民館で食べ比べの試食会を開いた際には、松田さんの米は、他の産地の同じ品種と比べても一番美味いと評価された。しかし、そのような評価をうけても、価格の話をすると米穀店や量販店では取り合ってもらえなかった。<span class="swl-marker mark_yellow">どう評価をニーズに変え、一度買ってもらった消費者にリピーターになってもらうかが今後の課題</span>だという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">松田さんが目指す、真の米とは</h3>



<p>松田さんが目指すのは、<strong>人が手を加え過ぎずに育った米であり、土地の環境に順応して、そこの土地だけの特長を持つ米</strong>だ。現代の多くの品種は肥料や農薬をふんだんに与えて育つことを前提としている。そういった米が、評価を受ける自分の栽培方法に対して、どのように栽培の方針を模索し、味わいを変えていくのか楽しみだという。</p>



<p>米は自然栽培で育てると最終的には原種に近くなっていくといわれている。「現代の米は炊いたときの香りや口に入れた時の味が強く、それだけで主役になる品種が多い。私の米はありのままで育てるから稲という本来の植物の姿に近くなるのではと思っています。主役であって主役でない、<strong>おかずを引き立てるような美味しすぎない米</strong>になるのでは」。米は主食、飽きずに長く食べ続けるにはあまり個性があっても、と松田さんは自身の思いを語った。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自然栽培の米で健康な日本を作りたい。</h3>



<p>「栽培方法だけ習得しても人真似にすぎず、挫折してしまうから私は理念を忘れずにいたい」と語る松田さんが大事にしているのは「<strong>自然規範、自然順応、自然尊重</strong>」という3つの理念だという。自分の田んぼの状態や収穫量を見ては何度も挫折しそうになり、その度に原点である理念を思い出してきた。それほど自然栽培は難しく、手間を考えると採算もとれないため、取り組む人は数少ない。</p>



<p><strong>除草剤を使わないので、年間2,500時間という農作業の多くは草取りと草刈りに費やす</strong>が「とにかく一度、うちの米を食べていただくきっかけさえあれば」と米の味わいには絶対的な自信を持っている。家族の健康をきっかけに始めたこだわりの農法を軸に、コンクールや分析データで付加価値を付けながら<strong>「強く育った米で日本の健康な未来を作っていきたい」</strong>と、言葉に熱を込めた。</p>


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		<title>赤井川の朝日を浴びた石川農園の「シェメシ」。甘みと旨みのお米で皆を元気に/北海道赤井川村</title>
		<link>https://nihonmono.jp/article/34767/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 27 Jan 2023 01:00:59 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[石川農園]]></category>
		<category><![CDATA[シェメシ]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[米]]></category>
		<category><![CDATA[お米]]></category>
		<category><![CDATA[北海道]]></category>
		<category><![CDATA[赤井川村]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1-1-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>人口1200人弱、農業と観光業が中心の赤井川村で米作り80年の歴史を持つ石川農園。ここには作るのも食べるのも大好きな「お米」一筋の3代目がいる。美しくも厳しい自然と奮闘する石川隼人さんを訪ねた。 山々が織りなす自然に恵ま [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1-1-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>人口1200人弱、農業と観光業が中心の赤井川村で米作り80年の歴史を持つ石川農園。ここには作るのも食べるのも大好きな「お米」一筋の3代目がいる。美しくも厳しい自然と奮闘する石川隼人さんを訪ねた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">山々が織りなす自然に恵まれた美しい村</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29--1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34773" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29--1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29--300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29--768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/29-.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>北海道の南西部に位置する余市郡赤井川村（あかいがわむら）。2つの集落からなる赤井川村はちょうど小樽市から南西に40km程の位置にあり、小樽からも車で30〜40分ほどで行けるエリアとして近年観光スポットとしても注目を浴びている。東西南北、ぐるりと山々が村を囲むカルデラ状の地形をなす盆地として知られ、昼と夜、夏と冬の気温差が大きい盆地特有の内陸型気候を持ち、有数の豪雪地帯でもある。秋の晴れた朝、盆地に霧が流れ込んでたまる<strong>「雲の湖」</strong>の絶景、パウダースノーに恵まれたゲレンデ<strong>「キロロリゾート」</strong>など多くの人を引きつける豊富な観光資源が村の自慢だ。</p>



<p>また村では、多くの農産物が栽培されている。米や南瓜、ブロッコリーやミニトマト、メロンやスイカなど多品目にわたり、昼夜の寒暖差を生かした甘みのある品々が人気を博している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">お米に一直線、石川さんがつくる美味しいお米</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/25-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34780" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/25-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/25-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/25-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/25.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>この風光明媚な赤井川村の曲川地区に水稲栽培を営む「石川農園」はある。農園の3代目として2004（平成16）年から米作りをはじめた石川隼人さんは、とにかく「お米」が大好き。</p>



<p>「晴れた日に田んぼに行き、日々違う顔を見せる稲を観察すること、それから精米したお米を美味しく食べること。どちらも私にとっては欠かせない仕事であり、お米は『趣味』なんです」と話す。</p>



<p>さらに「一回の食事で軽く三合はたいらげてしまいます」とうれしそうに付け加えた。</p>



<p>中学卒業後、高校進学のため小樽に下宿、その後は札幌で会社員として働いてきた石川さん。ふるさとから離れていても、四国から村に移住した初代がはじめた田んぼのことはいつも心のどこかにあった。「他の仕事をしていても、いつかは実家に戻って米作りをしたいとずっと思っていました」</p>



<p>台風をきっかけに妻を連れて故郷に戻ったのは、ごく自然な成り行きだったという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">清流と温度差、土、太陽が味を決める</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/12-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34781" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/12-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/12-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/12-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/12.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>石川農園で手がけるのは、北海道を代表するブランド米である<strong>「ゆめぴりか」「ななつぼし」「ゆきさやか」</strong>の3品種。</p>



<p>「どれも北海道自慢の品種です。特に『ゆめぴりか』はもち⽶に近い性質を持ったお米。もちもちとしたやわらかい食感、甘くて濃い味わいに、ほんのりとした特有の⾹りもあるんですよ」と石川さん。</p>



<p>余市岳をはじめとする山が育む雪解け水、カルデラ地形がもたらした肥沃な土壌、盆地ならではの寒暖差という好条件が揃い、石川さんのお米は元気にすくすく育っていく。</p>



<p>「⾚井川村はぐるっと⼭に囲まれていますから、雲が流れてきても山をよけていくんです。だから特に夏場には、お米にさんさんと太陽が降り注ぎます。太陽を浴びたお米はしっかり光合成をしてデンプンをたくさん蓄えます。さらに昼夜の気温差があるため、夜はお米の代謝が抑えられ、デンプンがお米一粒一粒にぎゅっと詰まる。これがお米のもっちりとした粘り、甘みとなるんです」</p>



<p>さらに山々に囲まれ、風当たりが少ないのも石川さんの田んぼの大きな利点の1つ。「強風で揺られることが少ないので、お米に余計なストレスがかからないんです」</p>



<p>清流から山のミネラルを吸収し、つやつやと輝く大きな粒のおいしいお米の完成だ。</p>



<p>石川農園の「ゆめぴりか」は、 磯谷郡蘭越町に実行委員会が置かれ、美味しいお米を全国に発信しようというスタンスのもと同町で毎年開催されている<strong>米-1（こめワン）グランプリ</strong>でたびたび入賞を果たし、2021（令和3）年にはついに準グランプリを受賞した。</p>



<p>石川さんは自分の作ったお米を「シェメシ」と名付け、米袋にも大きくプリントしている。</p>



<p>「シェメシ」とは、ヘブライ語で太陽（朝日）を意味する。「シェメシ」と命名したのは、太陽（朝日）の存在が育てたお米にとって大切な存在、そして語呂が良かったからだと笑顔で教えてくれた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">水分量にもこだわり、料理人にも愛される米に</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/15-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34785" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/15-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/15-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/15-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/15.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>昼夜の寒暖差、ミネラルを豊富に含む清流、良質な土壌…お米を育む好条件が揃う赤井川村。</p>



<p>いつ、どんな状況でお米を食べるかに応じた最適な水分量でお米を食べてほしいと強調する石川さん。</p>



<p>「粒に含まれる水分量によって、お米の美味しさは大きく左右されてしまいます。理想の水分量は15～14％ですが、収穫日の天気や時間などによって水分量が異なるんです」</p>



<p>そこで石川さんは、お米を均一に乾燥させるために、<strong>遠赤外線型の大きな乾燥機</strong>を用いていると話す。また、一度に乾燥させず、時間をかけてじっくり乾燥させるのもお米の味へのこだわりゆえだという。</p>



<p>「<strong>⼆段乾燥</strong>という方法を採用しています。まず1回目は、水分量が16.5％のところで止め、そのまま3⽇間くらい置くんですよ。密閉されていると、籾（もみ）の⽔分は⾏ったり来たりするんです。⽔分が多いものは低いほうに⽔分を譲って均⼀になろうとする性質を持っています」</p>



<p>また斑点米とよばれ、少し味の劣る黒いお米を選別する機械も導入し、お米の品質を保つことにも成功した石川さん。変化する北海道の気候に適した農法を探すため、毎年試行錯誤を繰り返してきた。</p>



<p>「<strong>何より根っこをどっしり張ることが大事</strong>だと考えるようになりました。根っこが元気な稲が育てば大きな米粒をつける。そのためには、秋に刈り取った稲わらをまだ気温の高いうちにすき込んで畑の土と混和させます。そして『稲わら腐食促進剤』を撒いて次の年、気温が上がってくる頃に土の中に分解されていない稲わらが残らないよう、しっかりと土壌の発酵・腐熟化を促します。この工程が不十分だと気温の上昇で土壌からガスが発生してしまう。ガスが発生すると稲の根っこがやられてしまい、その後の育ちが悪くなってしまうんです」</p>



<p>次の年のいい根っこづくりには、稲刈りのあとの土づくりが欠かせないんですと強調する石川さん。</p>



<p>「稲が育ちだしたら稲そのものより、根っこばかり見てるかな（笑）」</p>



<p>生産者としてはもちろん、一消費者として「お米」を食べることが趣味という石川さん。そのこだわりのお米に惚れ込む料理人も少なくない。⽇本料理<strong>「⽇本橋 OIKAWA」</strong>の笈川智⾂さんもその1人だ。</p>



<p>「石川さんのお米は⼟鍋の蓋をあけた瞬間から『これはうめえだろうなあ』と思ってよそっているんです。とにかく⽢い。甘みは旨み。すごくシンプルな美味しさがつたわります」と笈川さん。</p>



<p>お⽶そのものの美味しさに、来店する客は喜んでいるとも話す。</p>



<p>「いいものはシンプルでいい。悪いものを使うから、いろんなものを付け加えなくちゃいけなくなるんですよね」</p>



<h3 class="wp-block-heading">次世代の担い手に農業の魅力を伝えていく</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/4-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-34793" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/4-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/4-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/4-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/4.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>石川さんは、農業の担い手が高齢化し、若い人が魅力を感じてくれないところに危機感を持っているという。地区で米農家を営む7戸で協力し、<strong>「⾚井川村清流会」</strong>を結成したのも、赤井川地区の田んぼを、お米を守りたいという思いからだ。</p>



<p>「私は赤井川村が好きなんです。農法や販売先は異なっても、同じ用水を使ってお米を作っている同志です。ここの美味しいお米を守っていくためにはどうすればいいか、日々奮闘しています」と話す。</p>



<p>出張授業のために学校へ出向いたり、オンライン授業を手がけたりと精力的な活動を続けている。</p>



<p>「元気なお米を食べて皆が元気になる。お米の魅力を若い世代にもっとアピールしていきたい。就農の減少を⾷い⽌めるためのさまざまなイベント展開にも力を入れているんです」</p>



<p>押し入れから小学校4年生の時に書いた『 ⽶ 』 という自作の詩が見つかったんですよ、と石川さん</p>



<p class="has-text-align-center">『 ⽶ 』</p>



<p class="has-text-align-center">きれいだな。</p>



<p class="has-text-align-center">いねは、こがね⾊に光る。</p>



<p class="has-text-align-center">いねは、そよそよなびく。</p>



<p class="has-text-align-center">海の波のようにそよそよなびく。</p>



<p class="has-text-align-center">おいしいな。</p>



<p class="has-text-align-center">ごはんは、つやつや光る。</p>



<p class="has-text-align-center">ごはんは、とてもおいしい。</p>



<p class="has-text-align-center">⿃の卵を⼩さくしたように、とてもおいしい。</p>







<p>幼き頃、米の美味しさに感極まって書いた詩だという。自分のような子ども、若い世代をもっともっと増やしていきたい。そんな想いを糧に石川さんはお米作りへの挑戦を続けていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34767/">赤井川の朝日を浴びた石川農園の「シェメシ」。甘みと旨みのお米で皆を元気に/北海道赤井川村</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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