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	<title>農業 - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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	<title>農業 - NIHONMONO</title>
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		<title>農家の未来を見据え、儲かる農業を目指す「黄金崎農場」／青森県弘前市</title>
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		<pubDate>Thu, 07 May 2026 10:01:38 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_66.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国でもトップクラスの広大な土地で葉物野菜や加工用じゃがいも、種芋など30品種以上の野菜を生産する「黄金崎農場（こがねざきのうじょう）」。取引先には大企業も名を連ね、2025年には、キャベツが青森県初のJGAP認証を取得 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_66.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国でもトップクラスの広大な土地で葉物野菜や加工用じゃがいも、種芋など30品種以上の野菜を生産する「黄金崎農場（こがねざきのうじょう）」。取引先には大企業も名を連ね、2025年には、キャベツが青森県初のJGAP認証を取得。地元産野菜の底力を見せ、未来の農家を支える取り組みを続ける。</p>



<h2 class="wp-block-heading">広大な土地と利便性を生かした青森らしい農業</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_27.jpg" alt="" class="wp-image-54454" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_27.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_27-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_27-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>500ha（東京ドーム100個分）の土地に、じゃがいも、キャベツ、大根などのほか30品種以上の種芋を全国へ届けている「黄金崎農場」。取引先は北海道から沖縄までと広く、カルビーポテトや湖池屋など大手企業の名も並び、青森の土地環境を生かした農業を続けている。</p>



<p>規模の大きさや品質以外に、青森ならではの利点があるという。そこに着目したのが、創業者の佐々木君夫さんら4人の農家だった。彼らは、北海道に似た気候と土地の利便性を生かし、持続可能な農業経営を目指したという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">農家でもサラリーマン並の給料を</h3>



<p>佐々木さんが同社を設立したのは、1976年。20代の頃だった。天候や野菜の価格の不安定さを危惧し、「サラリーマンのような安定した収入のある農業はできないか」と仲間4人で話し合い、法人組織を発足。これにより、規模の拡大やコストダウンも期待でき、利益が出れば給料になると考えたのだ。</p>



<p>当初から取り入れたのが、土地利用型農業だ。土地利用型農業とは、広大な土地を利用し、大型機械やスマート農業を導入して作業の効率化や、同じ作物を同じ畑で栽培し続けることで土壌環境が変化して生育が悪くなってしまう連作障害の軽減も期待できる農法で、北海道型の大規模農園を目標とした。北海道のような規模を想定したのは、ひとつは気候が似ていることにある。じゃがいもなどは冷涼な地域が適地の品種が多く、青森の昼夜の寒暖差も高品質なじゃがいも生産に向いているという。</p>



<p>さらに、青森の最大の強みは陸路での流通が可能という点だ。特に葉物野菜は一日でも早く届けることが重要となるため、北海道に比べると関東圏の取引先などは有利といえる。気候と流通の強みを生かし、青森ならではの大規模農園を定着させようと考えたのだ。</p>



<p>佐々木さん達は若者らしい行動力の早さで土地を見つけ、さっそく企業法人経営をスタートさせた。見つけた土地は、西海岸に面した深浦町の「黄金崎」岬の丘陵地で、朝から晩まで開墾をしながら資金繰りを猛勉強する日々だったという。農家の給与面の不安定さは今も昔も課題となっているが、そこを解決することで次世代の若手育成も視野に入れながら、突き進んでいったという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「儲ける農業」から「損をしない農業」へ</h3>



<p>土地を開墾し、じゃがいもやにんじん、メロンにスイカなどさまざまな品種の野菜を作り、市場へ持ち込んだのだが、期待通りの収入にはつながらなかった。そこに冷害などが重なり、生活もままならない状況が続き岐路に立たされた佐々木さんらは、市場への出荷をストップさせる道を選んだ。相場に左右されるよりも、自らが売価を設定して売り込もうと考えたのだ。創業から6年ほど経った頃だった。</p>



<p>営業先は、東京の商社。営業経験はなかったが、良い農産物を大量に安定して仕入れたいという先方の要求と、佐々木さん達の農業形態がうまく合い、交渉は順調に進んだ。「儲け一辺倒」から価格の安定した「損をしない経営」、「作る農業」から「売る農業」へと方向性を変えていったという。</p>



<p>じゃがいもや大根などを中心に契約栽培をし、売上も徐々に伸びていった。利益が出たことで経営面積も増え、黄金崎に250ha、弘前市の岩木山麓に250haという広大な農園に成長していったのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">日本でも有数な高品質の種芋</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_05.jpg" alt="" class="wp-image-54455" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_05.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_05-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_05-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>取引先を増やすと同時に行ったのが、高品質な種芋（たねいも）の生産。種芋とはじゃがいもなどの繁殖用として植える芋のことで、当初は加工用のじゃがいもを生産していたのだが、使用した種芋の状態が悪く、納得のいく出来にならなかったそう。それならば自分達で種芋から作ろうと考えたのが始まりだという。高品質なじゃがいも栽培には、種芋の品質も重要になってくる。</p>



<p>しかし、「じゃがいも栽培以上に、種芋栽培は難しい」と言われるほどで、病害管理が非常に厳しくウイルスや細菌に感染させないことが絶対条件となる。また、冷涼で災害発生が少ない立地であることや、異なる品種が混同しないよう距離をあけるなど、品質管理の徹底が必要なのだ。難しい分野への挑戦ではあるが、国産じゃがいもの品質を守りたいと、試行錯誤を繰り返した。</p>



<p>その中でも同社の強みとなったのが、広大な土地だ。異なる品種の種芋を植えても混同するリスクが少なく、連作障害も防げる。</p>



<p>その努力が徐々に実を結び、今では全国のじゃがいも農家へ黄金崎農場の種芋を届けるほどになった。特に多品種の種芋を栽培している農場は数少ないため、日本のじゃがいも生産を支えているといっても過言ではないのかもしれない。</p>



<p>「今では黄金崎農場といったら芋という方もいるほど定着しています。ただ、品種の特性を把握したり、風乾及び冷蔵保存できる施設が必要にもなります」と話すのは現代表取締役社長の東正浩さん。企業の担当者と連携してアドバイスをもらうなど、安定供給できる仕組みづくりを続けているそうだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">次世代へとつなぐ想い</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_10.jpg" alt="" class="wp-image-54456" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_10.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_10-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_10-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「昨年、加工用のキャベツがJGAPを取得しました。これは、企業や消費者の方の信頼にもつながると思っています」と話すのは、専務取締役の大倉和則さん。JGAPとは「Japan Good Agricultural Practice（日本の良い農業の取り組み）」の頭文字を取った日本発の農業生産工程管理の認証制度で、農業におけるリスク（農薬管理、異物混入、労働災害など）を減らし、安心・安全な農産物を安定的に生産するための基準だ。</p>



<p>主にカット野菜用で出荷しているキャベツは「おきな」という品種で、スーパーなどでよく見かける千切りキャベツなどにも使用されている。コールスローなどみじん切りに近い状態でもボリュームが出る固めの葉で、パリッとしていて歯ごたえがある。全国的に展開しているチェーン店の餃子にも使用されているそうだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_78.jpg" alt="" class="wp-image-54457" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_78.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_78-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/05/koganezaki_78-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「土づくりが重要になりますが、広さもあって時間もかかります。18ha／枚くらいある大きな畑だとトラクターで何周もしないといけないので、そこをAIなどで自動化できないかと考えています」と大倉さん。コスト面の問題もあるが、規模が大きいからこそドローン（令和8年5月7日納品）や機械の導入などは積極的に取り入れ、時代に合わせた仕組みづくりをし、環境整備を考えていきたいと話す。</p>



<p>また、広大な土地だからこそ、さまざまな品種にチャレンジできるメリットもある。昨年挑戦した玉ねぎは納得のいく出来にはならなかったが、大倉さんは「原因は必ずあるので、解決できればうまくいくと思っています。いつか産地になるかもしれません」と、意欲的だ。失敗を恐れるのではなく、そこから学んでいく姿勢が黄金崎農場をここまで成長させたのかもしれない。</p>



<h3 class="wp-block-heading">佐々木さんからつなぐ未来の農業</h3>



<p>実は大倉さんは茨城県からの移住者で、佐々木さんの想いに魅せられ入社を決意したという。「以前は30年ほど営業職をしていました。でも、佐々木さんの人柄と想いに惹かれてここに来たんです」。</p>



<p>長年農家の未来を願い、つなげようと奮闘した佐々木さんの姿は、さまざまな人の気持ちを動かしたようだ。大倉さんが勤めて間もなく亡くなったそうだが、次世代へとバトンをつないでほしいと、その想いごと託されたのだという。</p>



<p>「人手不足や高齢化など、農業の課題はまだまだあるかもしれません。それでも、国産野菜の重要性、日本の食を支える手助けをするため、地域農業の発展に貢献していきたいですね」。</p>



<p>佐々木さんが思い描いた農家の夢は、今の世代へとしっかり受け継がれている。日本の食を支える人達が、これからも継続し続けられる仕組みづくりは、今後さらに広がりをみせてくれそうだ。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54448/">農家の未来を見据え、儲かる農業を目指す「黄金崎農場」／青森県弘前市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>青森のりんご農家を支える「地方独立行政法人青森県産業技術センターりんご研究所」／青森県黒石市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 11:55:38 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/DSC_0205.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国でのりんご生産量が約60％を占めており、日本一のりんご王国と言われている青森県。県内では、甘さと酸味のバランスが良い「ふじ」や、果汁が多く柔らかい「つがる」などをメインに約50種類が栽培されている。りんごの収穫量を維 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/DSC_0205.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国でのりんご生産量が約60％を占めており、日本一のりんご王国と言われている青森県。県内では、甘さと酸味のバランスが良い「ふじ」や、果汁が多く柔らかい「つがる」などをメインに約50種類が栽培されている。りんごの収穫量を維持していくためには、病害虫対策や品種改良が不可欠となる。その研究を行うのが青森県黒石市にある「地方独立行政法人青森県産業技術センターりんご研究所」（以下、青森県産業技術センターりんご研究所）。同施設は、今や青森県のりんご農家にとってなくてはならない施設となっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">県内りんごの品質を支え、守り続ける施設</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0123.jpg" alt="" class="wp-image-54401" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0123.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0123-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0123-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>りんごの原産地は中国の天山山脈からロシアのコーカサス地方にかけてといわれている。そのりんごがギリシャやローマ、ヨーロッパ、やがてアメリカへと広がっていった。その頃、日本では明治政府が外国から様々な果樹の苗木を取り寄せ全国に配布。当時、りんごは主にアメリカやフランス、イギリスなどから輸入されており、本県に配布されたのが生食に向いたアメリカ産りんごの苗木だった。このことがきっかけとなり、青森県で、生食用りんごを主とした栽培が始まったのだ。特に県の西部に位置する黒石市や弘前市などの津軽地方は、冷涼な気候と、昼夜の寒暖差があることで糖度が高まるため、りんご栽培には適した地域となっている。</p>



<p>しかし、明治30年代から栽培が進むにつれて病害や害虫により、収穫が困難となり廃園する農家も増えてきた。そこで、病害虫の対策がしっかりと出来るように、昭和6年「西洋から渡来したりんご」という意味の「苹果（へいか）試験場」を設立。平成21年に「青森県産業技術センターりんご研究所」と名前を変え、病害虫の対策の他、新品種の開発なども行っている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">毎年一定量の収穫が出来るように、研究結果を農家と共有  </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0329.jpg" alt="" class="wp-image-54402" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0329.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0329-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0329-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>青森県産業技術センターりんご研究所は、青森県黒石市の自然豊かな環境にあり、敷地内には24.8ヘクタールの農地も保有している。「ここでは消費者の需要が高く、栽培率も高い『ふじ』『王林』『ジョナゴールド』など多種多様な（実際、数百種類のりんごを栽培しています）りんごを栽培しています。年間を通して木の状態や実の付け方、農薬の散布と虫の発生するタイミングなどの研究を行い、その結果を農家と共有することで、安定した収量を上げられるようにしています」と話すのは、所長の福田典明さん。</p>



<p>気温の変化や降水量、日照期間、積雪量を数値化し、落葉、発芽、発育状況、熟度経過、品質など細かく研究していく。「県内でも気候が違うので、地域ごとに調査しています。地道な作業ですが、とても大事な調査ですね」と話すように、細かいデータがあるからこそ、りんごの栽培方法を的確に農家に伝えることができるのだろう。</p>



<p>りんご栽培は、冬の間に日当たりを考えながら剪定を行い、春に花が咲いたタイミングで花の数を制限する。この作業をすることで、一つひとつに十分な栄養が行き渡るという。そして、秋には実に接している葉を取り、“玉回し”といって実を回転させることでまんべんなく日光を当て全体を均等に赤くする。こういった手入れを丁寧に行う事で毎年同量の収穫が出来るようになっていく。</p>



<h3 class="wp-block-heading">害虫と闘いながら農薬を減らす取り組みも</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0260.jpg" alt="" class="wp-image-54403" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0260.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0260-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0260-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「りんごは病害虫が最大の弱点で無農薬栽培は厳しいと言われています。もちろん減農薬を望む農家もいるためサポートはしていますが、温暖化などの影響でこれまで発生がみられなかった虫や病気も確認されているので、減農薬も簡単ではないですね。」と現状を話す。</p>



<p>葉に寄生して光合成を抑制してしまう「ハダニ」をはじめ、最も厄介なのが果実の中に侵入する「モモシンクイガ」だという。食害されると商品にならなくなってしまうため、農家にとって天敵だ。防除する方法として、農薬や交尾の抑制が主な対処法だが、高齢化や担い手不足により管理されず放置された状態のりんご園が増えていることで、発生源がなくならないことが現在の大きな問題となっていると福田さんは話す。</p>



<h3 class="wp-block-heading">これまで発生がみられなかった病気にも負けない農薬を研究し続ける</h3>



<p>害虫だけではなく、病気対策の研究も行っている。カビを発生させ亀裂や奇形を引き起こす「黒星病」への対策はもちろん、最近は温暖化の影響で、これまで青森県ではみられなかった、早期落葉や樹勢低下を招く「褐斑病（かっぱんびょう）」、果実を腐らせる病気、「炭疽病（たんそびょう）」や「輪紋病（りんもんびょう）」など暑い地域でしかみられなかった病気も出てきているという。</p>



<p>病気は気候などで変化することもあるため、常に同じ対策では農薬が効かなくなることもある。そのため、発生した病気に対しどんな農薬が効くのか、どの時期に何回散布するのが効果的かなど研究を続けていく必要があり、終わりなき闘いなのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">後継者不足の解消にも力を入れた取り組み</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0251.jpg" alt="" class="wp-image-54404" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0251.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0251-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0251-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「放任園を増やさないために、様々な取り組みもしています」と話すように、りんご研究所では、新規就農者が参入しやすいよう、農薬を散布する時期や病害虫の対策を分かりやすく明記した「りんご病害虫防除暦」を作成。これは、ベテランの農家の方からも好評で、今ではりんご農家には必要不可欠なものになっているという。</p>



<p>また一般の人にりんごをもっと身近に感じてもらい、新規就農のきっかけにもなればと、年1回「りんご研究所参観デー」を開催している。このイベントで地元も果物にも関心を持てるように、農地の一般公開や研究成果の展示、果樹栽培の相談も行っている。「少しでもりんご農家に興味を持ち、自分でもやってみたいという人が増えていけば嬉しいですね」と期待を寄せている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">味や栽培方法などをクリアし、次世代を担う品種改良にも挑戦</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0300.jpg" alt="" class="wp-image-54405" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0300.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0300-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0300-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>りんごは多くの品種があり、中でも現在は「ふじ」の売れ行きが最も良く、次いで「つがる」「ジョナゴールド」「王林」の4種類が約8割を占めているという。「この次にヒットするようなりんごを作りたい」という想いで、近年「紅はつみ」という新しい品種が開発された。味が濃くて酸味がある後味が特徴だ。</p>



<p>新しい品種ができるまでには、硬さや酸味のバランス、果汁の多さを総合的に評価しながら新品種の開発を進めていく。何年もの歳月をかけて完成した「紅はつみ」は、これからもっと生産者を増やし、消費拡大を目指して行きたいと福田さんは意気込みを見せる。栽培技術の研究や病害虫の研究、そして農家の指導など、様々なことを行っているりんご研究所。りんごの研究は緻密なものが多く、一年間で出せる成果は限られているという。しかし、その研究結果こそがりんご農家には欠かせない情報であり、次世代に繋げていくものにもなっている。現在、気候変動や病気にも強い新品種の改良が進められているので、今後どんな美味しいりんごが誕生するのか期待が高まっていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54394/">青森のりんご農家を支える「地方独立行政法人青森県産業技術センターりんご研究所」／青森県黒石市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>福島が誇るモモを自然由来の土づくりで大切に育む樅山果樹園の樅山 和宏さん･智美さん／福島県福島市</title>
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		<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 11:30:18 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[ゆうぞら]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8232.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福島市飯坂町で、さくらんぼ、桃、りんごを生産している「樅山（もみやま）果樹園」。明治30年代から続く老舗果樹園の５代目･樅山和宏さんは、自然由来の土づくりにこだわるなど、飽くなき探求心と日々の研究を重ね、より良い果物を作 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8232.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福島市飯坂町で、さくらんぼ、桃、りんごを生産している「樅山（もみやま）果樹園」。明治30年代から続く老舗果樹園の５代目･樅山和宏さんは、自然由来の土づくりにこだわるなど、飽くなき探求心と日々の研究を重ね、より良い果物を作り続けている。奥様の智美さんは果樹園から届く新鮮な果物やオリジナル加工品を販売する直売所兼カフェを運営し、福島が誇るフルーツの魅力を発信。「自分たちが育てたモモやリンゴを『美味しい』と食べてもらえるのが一番うれしいです」と微笑むご夫妻の思いはひとつだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">明治時代から受け継がれてきた果樹園と家族の絆</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8241.jpg" alt="" class="wp-image-54375" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8241.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8241-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8241-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>春のイチゴ、初夏のサクランボ、夏のモモ、秋のナシやブドウ、初冬のリンゴなど、四季を通して上質なフルーツを堪能できる福島市。吾妻連峰と阿武隈高地に囲まれた盆地にあり、寒地系と暖地系、両方のフルーツを作ることができる恵まれた気候のもと、品種改良や技術革新を重ね、多種多様な果実が実る。</p>



<p>そんな果樹園が並ぶ、通称･フルーツライン沿いにあるのが樅山果樹園の直売所兼カフェ「よつ葉のクローバー FARMERS GARDEN」。のどかな風景に優しく溶け込む真っ白い建物が印象的だ。</p>



<p>明治30年代から100年以上続く老舗果樹園の樅山果樹園は、数十件の果樹園が点在する福島市飯坂町で、「さくらんぼ」「桃」「りんご」を栽培し、父であり、4代目の和一郎さんは農林水産大臣賞も受賞している。「子どもの頃から『農業はいいぞ』と父から繰り返し聞いて育ったので、家業を継ぐことに何の迷いもなかったです」と笑顔で話す和宏さん。大学卒業後、福島県農業総合センター果樹研究所の研修生として1年間学び、23歳で家業を継いだ、</p>



<h2 class="wp-block-heading">盆地特有の寒暖差が育む極上フルーツ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8379.jpg" alt="" class="wp-image-54376" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8379.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8379-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8379-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>自他ともに認める「フルーツ王国･ふくしま」。福島のモモは太陽の光をたっぷり浴びた真っ赤な見た目と糖度の高さが特徴。昼夜の寒暖差が大きいため、果実に糖分がしっかり蓄積され、甘みの強い桃が育ちやすい。生産量は全国2位だが、モモの消費量は断トツの全国1位。なんと全国平均の約7倍以上のモモを福島県民は食べているという。</p>



<p>福島市では6月下旬から9月下旬にかけて多品種のモモが作られており、樅山果樹園でも十数種類のモモを順番に育てている。早稲（わせ）の「はつひめ」から始まり、「暁星（ぎょうせい）」「あかつき」「まどか」、晩生（おくて）の「ゆうぞら」「さくら白桃」まで多彩なモモの栽培のリレーで旬の美味しさを届ける。</p>



<h3 class="wp-block-heading">福島の代表的なモモ「あかつき」</h3>



<p>かつて「あかつき」は試験栽培中にある1点の欠点を克服することができずに栽培を断念する県が続出する中、福島県だけがあきらめずに栽培を続け、見事その欠点を克服。今では福島のモモを代表する全国区の品種となった。</p>



<p>「福島の人が根気よく作り続けてきた結果、今の大きさになり、福島と言えば『あかつき』と好評です」と微笑む和宏さん。色づきが良くジューシーで、甘味と酸味のバランスが抜群な「あかつき」はお中元や贈り物としても人気を集め、毎年、お盆の前〈7月下旬～8月上旬〉の収穫を目指している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ミネラルたっぷり。自然由来の土づくり</h3>



<p>父の和一郎さんとともに、パートさんたちの手を借りながら愛情を込めて果実の手入れをしている和宏さんは、「作業の妥協はしないことを信念しています」と穏やかに話す。自然由来の土づくりにも力を入れており、ミネラル豊富な三陸産の牡蠣殻をくだいたものを土に撒き、微生物の力を引き出しながら自然に優しい取り組みをしている。</p>



<p>春の作業は花の前の蕾（つぼみ）の時点で数を減らす「摘蕾（てきらい）」から始まり、100％から30％位まで蕾を落としていく。その後は実が小さいうちに不要な実を取り除く「摘果」を行う。幼いうちに摘み取る摘果は品質の良い果実を得るためには欠かさない作業の一つだ。さらに、冬の剪定による健康な木づくりも大事にしている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">多彩なモモのリレーで旬の美味しさを届ける</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8336.jpg" alt="" class="wp-image-54377" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8336.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8336-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8336-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>果樹園で果実に袋（スカート）をかぶせているものを見かけることがある。これは、晴天続きで土壌が過乾燥した状態で急に多量の雨が降った時に果実が割れてしまうような「雨焼け」から守るために１つずつ手作業でかけていくもので、色づく頃には袋（スカート）を外して太陽の光をあてて色づけをする。雨焼けとは、まんべんなく光があたらないと全面が赤くならないため、下には光を反射するシートが敷かれている。「葉っぱのある部分は特に色づきにくいので、時々葉っぱを半分に切ってあげると2日後ぐらいには色付いてきます」と教えてくれた。</p>



<p>モモは先端から赤くなってきて、1品種が10日から2週間ぐらいで食べ頃になる。</p>



<p>はっきりと赤い色のほうが、より甘くて美味しいのだそう。その作業を順番に行い、多品種のモモ栽培のリレーが完結する。旬に収穫される様々な品種のモモを味わいながら食べ比べを楽しむのも醍醐味だ。</p>



<p>「私のおすすめは、『ゆうぞら』。他品種に比べて、自然に落ちてしまう生理落下が多いので栽培は難しいのですが、果肉が緻密で果汁が多くてなめらかなのでとても美味しいです」と和宏さん。硬めのモモが好きな人にもおすすめだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">美味しいフルーツを作り、農業を未来へつなぐ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8326.jpg" alt="" class="wp-image-54378" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8326.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8326-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8326-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>和宏さんの目下の課題は、今後を見据えた果樹栽培への挑戦と、果樹園で働いてくださる方の高齢化による人手不足。「収穫時期の見極めなどは豊富な経験が重視されるため、父に手伝ってもらう以外は私が収穫をしています」。長年の経験と熟練の技が必要とされる果樹園のIOT化の難しさを実感している。</p>



<p>「今後は少し栽培面積を減らし、それぞれの個体に集中したいという気持ちがあります。同時に産地を守りたいという強い思いもあり、まわりの方が高齢でやめていく中で放棄地を作りたくないという葛藤もあります」と現在の思いを正直に語ってくれた。</p>



<p>近年は異常気象が続いているが、「自然の厳しさの中で日々努力をし、美味しいフルーツを作り上げることが果樹栽培のおもしろさであり、プロの果樹園としての誇りです」と話す和宏さん。研究を重ね、より良いフルーツを作ることに尽力しながら福島の農業の発展と継続も考慮している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">採れたての果実を絶品スイーツや加工品に</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8325.jpg" alt="" class="wp-image-54379" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8325.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8325-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8325-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「和宏さんが愛情を込めて育てた美味しいフルーツをたくさんの人に届けたい」という思いで、奥様の智美さんは2019年11月に直売所兼カフェ「よつ葉のクローバー FARMERS GARDEN」をオープン。観光果樹園が並ぶ県道「フルーツライン」沿いにあり、フルーツの収穫時期のみ営業しているが毎年県内外からたくさんの人が訪れる。</p>



<p>「私の実家も果樹農家でフルーツを栽培していましたが、朝早くから夜遅くまで働いていても購入したお客様の声を直接聞くことがなかったので、いつか直売所をやりたいと思っていました」と微笑む智美さん。念願を叶えた直売所では。和宏さんが丹精込めて育てた旬のサクランボ、モモ、リンゴを販売するほか、フルーツのうまみを生かしたジャムやジュースなどの手作りの加工品も販売している。併設するカフェスペースでは採れたてフルーツを贅沢に使ったスイーツが人気を集める。見た目も愛らしく、インパクトのある「贅沢！朝採りまるごと桃のパフェ」も大好評。晴れた日はテラス席で、周囲に広がる山々の景色を愛でながらスイーツやドリンクを楽しむことができる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">子どもたちや若い世代に福島のフルーツの魅力を伝えたい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8252.jpg" alt="" class="wp-image-54380" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8252.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8252-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8252-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ちょっと傷のあるものや形が小さいものなど、B級品を直接販売することができるのも直売所ならでは。「お客様からも好評で、リピートしてくださった際には同じ果実で作ったジャムなどもお土産に購入していただいています」と話す智美さん。念願だった直売所とカフェをオープンして6年。「和宏さんが作る美味しいモモを多くの人に伝えられる喜びと、わが家の子どもたちに福島の農業やモモの魅力を伝えられている喜びがあります」と笑顔があふれる。「カフェを通して、若い世代が福島のフルーツや農業に興味を持ってくれるのもうれしいです」と和宏さんにも笑顔があふれる。</p>



<p>お客様からの「美味しかった」という声をエネルギーに、二人三脚で福島のフルーツの魅力を発信する樅山さんご夫妻。先祖から受け継いだ大切な果樹園をプライドを持って守り続けていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54367/">福島が誇るモモを自然由来の土づくりで大切に育む樅山果樹園の樅山 和宏さん･智美さん／福島県福島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>目指すのは瀬戸内の風土と空気を感じさせるワイン。「大三島みんなのワイナリー」／愛媛県今治市</title>
		<link>https://nihonmono.jp/article/54325/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 10 Apr 2026 10:51:13 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[ワイナリー]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[伊東豊雄]]></category>
		<category><![CDATA[ドメーヌ]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_055.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>愛媛県の大三島に単身移住し、自らぶどうを栽培してワイン造りを行なっている「大三島みんなのワイナリー」の川田佑輔さん。北から南まで全国のワイナリーを巡ってワインの勉強をしてきた川田さんが大三島で造りたいのは、島の魅力を表現 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54325/">目指すのは瀬戸内の風土と空気を感じさせるワイン。「大三島みんなのワイナリー」／愛媛県今治市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_055.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>愛媛県の大三島に単身移住し、自らぶどうを栽培してワイン造りを行なっている「大三島みんなのワイナリー」の川田佑輔さん。北から南まで全国のワイナリーを巡ってワインの勉強をしてきた川田さんが大三島で造りたいのは、島の魅力を表現する味わいのワインだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>​​</strong>ワイン産地としてのポテンシャルを感じて大三島に移住</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_001.jpg" alt="" class="wp-image-54342" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_001.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_001-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_001-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ワイン造りに興味があって日本ワインの一大産地である山梨県の大学に進学し、在学中に全国の著名なワイナリーを回って研修を重ねてきたという川田さん。大学卒業間際に建築家の伊東豊雄氏が立ち上げた「大三島を元気にするプロジェクト」に関わる機会があったことがきっかけとなり、大三島でのワイン造りに関心を持ったそう。</p>



<p>伊東氏は国内外で数多くの建築賞を受賞し、世界的な評価を受ける一方で、建築の枠を超えて地域再生にも積極的に取り組んできた人物。島の風景や資源を生かし、新たな産業や人の流れを生み出そうとするその構想が、川田さんの心を動かした。</p>



<p>ワイン造りをする上で良質なぶどうが採れるということは必要不可欠な条件だ。川田さんは大三島の気候が日本一のワイン産地である山梨県勝沼とよく似ていることに気が付き、この土地なら良いぶどうができるに違いないと、伊東氏らとワイン造りに取り組むことを決意したという。</p>



<p>「瀬戸内の風景は本当に素晴らしい。僕が生まれ育った静岡にも良く似ていて、海が近くて気持ちが良くて、住んでいる人もやさしい。ここでぶどうを育ててワインを造ってみたいと思ったんです」。川田さんは2015年に単身で大三島に移住してきて、島の課題にもなっていた耕作放棄地を借りて苗木を植え、ぶどうの栽培を開始した。</p>



<h2 class="wp-block-heading">試行錯誤の連続は困難でもあるが面白くもある</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_009-1.jpg" alt="" class="wp-image-54335" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_009-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_009-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_009-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ワインへの造詣は深くとも、ぶどう栽培は川田さんにとって初挑戦。まずは土地を詳しく知る地元の農家さんに情報をもらって、ぶどう栽培に適した良質な畑を選ぶところから始まった。「大三島の土質は花崗岩が風化してできた真砂土で、水はけが良くてぶどう栽培には適しています。しかし一方で水持ちが悪いという面もあるのでそこは考えなきゃいけない。土中の微生物を活性化させるために堆肥を入れるとか、地元の農家さんにもいろいろ教えてもらいながらやっています」という川田さん。肥料も地元のものにこだわっているのは、土地の味わいを大切にしたいという思いがあるからこそ。ぶどう棚に使う資材も地元の造船所に協力してもらって手作りするなど、この土地にこだわったぶどう栽培を大切にしている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_008.jpg" alt="" class="wp-image-54336" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_008.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_008-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_008-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>栽培するぶどうの品種は人気の高いシャルドネを始め、日本で最初に開発されたマスカットベリーA、瀬戸内に気候が似ているスペインやポルトガルの海に近い場所を原産地とするアルバリーニョなど、さまざまな品種のぶどうが栽培されている。「シャルドネを選んだのは日本全国で栽培されているので、土地の個性がわかりやすいのかなと思って。甲州も有名な品種ですが、名前に縛られてしまう気がして今のところ作っていません。病気に強くて収量のあるもの、島に合う品種を探して色々試していますけど、答えが出るまでにはかなり時間がかかりますね」という。栽培方法も品種選びも常に試行錯誤の繰り返しだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">海辺の小さな醸造所から生まれる島育ちのワインたち</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_029-1.jpg" alt="" class="wp-image-54338" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_029-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_029-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_029-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2015年に植えたぶどうの苗木は2016年に初めての実を付けたが、残念なことに全てイノシシに食べられてしまい、翌2017年が待望の初収穫となる。収穫したぶどうは県外のワイナリーで醸造してもらい、記念すべき大三島初のワインが誕生した。さらに2019年には昔の小学校を改装した宿泊施設「大三島憩の家」の敷地内に醸造所を開設。名実ともに100％大三島産のワイン造りが可能になった。</p>



<p>設計上さまざまな制限があるなかで、醸造所には川田さんが今まで学んできたことを注ぎ込み、できる限りのこだわりを実現した。高低差を利用してタンクや熟成容器に原材料を移動させるグラビティ・フローシステムもそのひとつだ。ポンプを使うより負担が少ないため、ぶどう本来の味を引き出せるのだという。タンクもホーロー、樹脂、コンクリートなど、それぞれメリット・デメリットを吟味した上で、最終的にスロベニア製のオーダーステンレスタンクを採用した。フレンチオークの樽も5年物と3年物を導入。新しい樽は木の香りが強く出る一方、使い込むほどに香味は穏やかになり、ワインとの調和が深まっていく。年数ごとの個性を見極めながら使い分けるのも、川田さんのこだわりのひとつだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">まずはより多くの人に受け入れてもらえるワインを</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_027.jpg" alt="" class="wp-image-54339" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_027.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_027-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_027-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>川田さんが目指しているのは“日本らしい”ワインだ。「欧米の基準に並ぶことを目指すよりも、日本で育てられたぶどうで、日本の風土の中から生まれる味わいを大切にしたい。そこから生まれる“日本らしいワイン”にも、確かな価値があると思っています。かつては“水のようだ”とも言われた軽やかさは、裏を返せば、どんな料理にも寄り添える柔らかさでもある。肩肘張らず、食卓の中で生きる。それが、日本らしいワインなのではと感じています。」と話す。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ぶどうとワインと共にある大三島での心地よい暮らし</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_035.jpg" alt="" class="wp-image-54340" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_035.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_035-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_035-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>川田さんが大三島に移住してきて10年。ぶどう栽培やワイン造りにおける変化も大きいが、川田さん自身にとってもいろいろなことがめまぐるしく変わった10年間だったという。</p>



<p>「単身で大三島に来ていたのが、奥さんと出会って結婚して子どもが生まれた。ぶどうの栽培とワイン造りに来ていたのが “ここで暮らす”に生きる意味が変わった10年でした。インフラ面などで不便を感じることは少しあっても、毎日が充実していて、心から大三島での生活に満足しています」という。</p>



<p>現在の島民は約5,000人。もともとの住民は減少傾向にある一方で、島外からの移住者は増えてきているという。移住の理由は人それぞれだが、瀬戸内海に住みたい、地域おこし協力隊のようにこの島で何かしてみたい、旅で来て気に入ったのでここに住みたい、というものが多いという。移住しなくとも、住所や仕事を残したままで2拠点生活をしている人もいて、そのうち島を出ていく人の数と移住してくる人の数が逆転するんじゃないだろうか？と川田さんは笑いながら言う。</p>



<h2 class="wp-block-heading">​​瀬戸内海の小さな島から発信するドメーヌワイン</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_038.jpg" alt="" class="wp-image-54341" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_038.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_038-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/O_038-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>たくさんの魅力がある大三島ではあるものの、一方で問題もある。近年の温暖化による気候への対応は深刻な課題だ。特に2024年の夏は命に関わるほどの猛暑で、人間もぶどうも乗り切るための苦労を余儀なくされたという。</p>



<p>さらに川田さん曰く、ぶどうもワインも品質・技術ともにまだまだ満足できるレベルには達していないという。「“大三島の味”というものをまだ自分の中に確立できていないんです。なのでまずはそれをはっきりさせたい。目指すのは大三島の空気感を表現したワイン。親しみがあって味わい深く、大三島の海や風を感じられるようなワインを目指したいんです」と話す。</p>



<p>納得できる味わいのワインを造ること、そしてワインを飲む習慣のない島の人たちに自分たちのワインを飲んでもらえるようになること。その上で、日本ワインコンクールで賞を取ることが当面の大きな目標であり、その先には海外コンクールへ挑戦してみたい。川田さんの夢は広がっていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54325/">目指すのは瀬戸内の風土と空気を感じさせるワイン。「大三島みんなのワイナリー」／愛媛県今治市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>農業を「稼げる産業」へ。地域の未来を育てる農業経営「舞台ファーム」／宮城県仙台市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 10 Apr 2026 10:14:06 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[農業コンサルティング]]></category>
		<category><![CDATA[レタス]]></category>
		<category><![CDATA[美里グリーンベース]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2005.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>宮城県北東部に位置する美里町。町の約7割が水田や畑という、農業が暮らしに根づいた地域で、大規模ハウスによるレタス生産を行っているのが「株式会社舞台ファーム」だ。農作物の栽培・生産・商品開発に加え、物流や農業コンサルティン [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2005.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>宮城県北東部に位置する美里町。町の約7割が水田や畑という、農業が暮らしに根づいた地域で、大規模ハウスによるレタス生産を行っているのが「株式会社舞台ファーム」だ。農作物の栽培・生産・商品開発に加え、物流や農業コンサルティングも行い、多角的な農業経営を展開。全国の農家や企業と連携し、グループ連結で年間61億円の売り上げを生み出すまでに成長してきた。その背景には、従来の農業の枠にとらわれない、独自の経営戦略がある。</p>



<h2 class="wp-block-heading">家族経営の枠を超えて、農業DXを切り拓いた老舗農家</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2327.jpg" alt="" class="wp-image-54308" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2327.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2327-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2327-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>1720年から農業を営んできた針生（はりう）家。15代目で、株式会社舞台ファームの代表取締役社長を務める針生信夫さんが家督を継いだ時代に、大きな転換点を迎えた。</p>



<p>家族経営が主流だった当時、信夫さんは早くから農業の高齢化や働き手不足、後継者不足に危機感を抱き、最先端技術によるDX化や設備投資を積極的に導入。固定観念にとらわれない経営判断により、家族経営の枠を超えた大規模農場への基盤づくりを進めてきた。その背景にあったのは切実な危機感だった。家業に入ってからは長時間労働を行う毎日で「このままでは、働き続けても持続可能な形にならないのではないかのではないか」。そんな思いが、経営を抜本的に見直すきっかけになったという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">約300年続く農家の15代目が考えた<strong>「</strong>持続可能な農業<strong>」</strong></h3>



<p>「15代目は22歳で結婚し、翌年には14代目から家督を継ぎました。農家は50歳くらいまで家長のもとで暮らすという慣習があるなかでは、かなり早い決断だったと思います。『徳川家も15代目で大政奉還したように、15代目は大きな転換点になりやすい。だからこそ踏ん張れ』と、よく言われていたそうです」と教えてくれたのは、16代目で、舞台ファーム取締役の針生信洋さん。</p>



<p>15代目が家督を継いだ1980年代、農業は近代化という大きな転換期にあった。個人の努力だけでは立ち行かず、大規模化に耐えうる農機や設備への投資が不可欠な時代だったという。実際、この時期に思い切った設備投資や法人化に踏み切った農家のなかには、その後規模を拡大して成長した事例もある。一方で、従来の家族経営にとどまった農家が厳しい状況に置かれたのも事実だ。信夫さんは時代の変化を直感的に捉え、「持続可能な農業」を目指して経営基盤の強化を図った。</p>



<h3 class="wp-block-heading">農業の可能性を広げる鍵は「仕組み」にあった</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2156.jpg" alt="" class="wp-image-54309" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2156.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2156-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2156-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>農業が衰退する背景には、天候や土壌、担い手不足といった複数の要因が絡み合っている。いずれも、個々の農家が「一馬力」で解決できる問題ではない。だからこそ舞台ファームでは、過去の延長線ではなく、まず5年後、10年後の日本農業のあるべき姿を描き、そこから逆算して経営や技術導入を設計してきた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">家族経営からチーム経営へ。大規模化の舞台裏</h3>



<p>舞台ファームが家族営農から大規模ファームへ移行できた背景には、家族以外の人材を巻き込み、チームとして経営できたことがある。</p>



<p>高齢化した農家から土地を借り、5〜10年単位で契約を結ぶ形で事業を拡大。単なる土地確保にとどまらず、地域との信頼関係を築くことを重視し、農家の法人化支援や販路開拓支援にも取り組んできた。その道のりは平坦ではなく、契約条件の調整や将来不安への配慮など、一つひとつ対話を重ね、地域全体で持続可能な形を模索してきた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">16代目による「経営の見える化」で、生産効率を大幅改善</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2087.jpg" alt="" class="wp-image-54310" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2087.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2087-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2087-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2020年、16代目の信洋さんが舞台ファームへ入社。信洋さんはまず簿記や会計を独学で学び、PL（損益計算書）、BS（貸借対照表）、キャッシュフロー計算書を読み、会社の状況を理解することから着手した。「経営」を見える化することで、人が担うべき仕事、機械に任せられる工程、改善すべき点を洗い出し、ひとつずつ手を打っていった。</p>



<p>現在では、国内最大級のリーフレタス工場「美里グリーンベース」の運営や、IoT・AI技術の導入など、農業の在り方をアップデートする取り組みを次々と実践している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">露地栽培の約80倍の生産効率を実現する「美里グリーンベース」</h3>



<p>信洋さんは、農業には「日々の食を支える、食べなくてはならない農業」と、「付加価値を楽しむ嗜好品的な農業」の二つがあると考えている。舞台ファームが目指すのは前者。毎日口にする野菜を、安定した品質と適正価格で届けることだ。</p>



<p>その中核を担うのが、仙台市から北へ約60km、遠田郡美里町に構える次世代型植物工場「美里グリーンベース」。奥行500メートルに及ぶ大規模ハウスで水耕栽培を行い、天候や季節に左右されることなく、一日約4万株のリーフレタスを出荷している。リーフレタスは植物工場での自動化や周年栽培との相性がよく、品質の安定と高効率生産を両立しやすい作物。生産効率は露地栽培のおよそ80倍にのぼるという。国内外の事例を調べながら、舞台ファーム独自の運営モデルを構築したのだ。</p>



<p>計画生産によって廃棄率はほぼゼロ。さらに、電力を主なエネルギー源とし、ソーラーシェアリングを導入することで、環境負荷とコストの双方を抑える仕組みを構築している。安定供給と合理性を両立させるこの工場は、「食べなくてはならない農業」を支える象徴的な存在である。</p>



<h3 class="wp-block-heading">農地で電気もつくる。ソーラーシェアリングという選択</h3>



<p>農業は本質的に、太陽光エネルギーを食料へと変換する産業だ。舞台ファームでは、農地に支柱を立てて太陽光パネルを設置するソーラーシェアリングを導入。農地で米と電気を同時に生み出す仕組みを構築し、土地を「活用されていない負の動産」から「収益を生む不動産」へと転換している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">農業を稼げる産業に、数量×単価で考えるシンプルな経営</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_B_1858.jpg" alt="" class="wp-image-54311" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_B_1858.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_B_1858-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_B_1858-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>農業経営においても基本はビジネス。家族経営だとどんぶり勘定になりがちだが、売上を伸ばすには「数量×単価」の考え方が欠かせない。そのため、土地面積の拡大や二毛作・三毛作の導入、価格決定権の確保、徹底したコスト管理が重要だという。</p>



<p>また舞台ファームでは、JAに出荷を任せきりにせず、自ら価格を設定。市場関係者の動きや取引現場を観察し、各卸売業者の売値を把握。その上で、自ら小売店へ足を運び価格交渉を行い、直接契約へとつなげていった。肥料などの必要経費についても、「良いものを、いかに安く仕入れるか」を常に検討し、輸入に頼らざるを得ない肥料であっても、中間業者を極力省く工夫を重ねている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">地域の食を、次世代へつなぐために</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2129.jpg" alt="" class="wp-image-54312" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2129.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2129-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/butai-farm_A_2129-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>アメリカ留学など海外経験が豊富な信洋さんは、「日本ほど地域の食が豊かな国はない」と考える。その豊かさが、担い手不足によって失われていくことに、強い危機感を抱く。</p>



<p>地域の食を次世代につなぐために必要なものとして挙げてくれたのが、エネルギー、食料、雇用、教育という四つの柱だ。「エネルギーと食が安定的に手に入る町」を土台に、まず雇用を生み出し、次に特色ある教育を提供する。地域の農業生産者として食農教育にも積極的に取り組み、中学校などで特別授業を実施。農業の仕組みや経営の視点を伝えることでキャリア教育を推進し、人々が「ここに来たい」と思える町づくりの構想を進めている。エネルギーシェアリングを含めた仕組みづくりにより、農業を稼げる産業にし、2023年度で38％だった食料自給率を「最低でも50％以上に引き上げたい」と力強く語る。</p>



<p>その言葉の背景にあるのは、単なる数字目標ではない。地域に雇用を生み、次世代が誇りを持って農業に向き合える未来をつくるという決意だ。舞台ファームの挑戦は、一企業の成長物語にとどまらない。地域の可能性を、次の世代へ手渡すための実践である。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54302/">農業を「稼げる産業」へ。地域の未来を育てる農業経営「舞台ファーム」／宮城県仙台市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>肥沃な土壌が育むコクのある豊かな味わいの河内晩柑「吉本農園」／愛媛県愛南町</title>
		<link>https://nihonmono.jp/article/54229/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 05:19:36 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[河内晩柑]]></category>
		<category><![CDATA[農林水産大臣賞受賞]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[柑橘]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto005.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>愛媛県愛南町の特産である河内晩柑を中心に、さまざまな品種の柑橘を生産している愛南町御荘にある吉本農園。こだわりの方法で栽培されている柑橘たちは「他とは一味違う」と高く評価され、リピーターも多い。園主である吉本敏幸さんによ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto005.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>愛媛県愛南町の特産である河内晩柑を中心に、さまざまな品種の柑橘を生産している愛南町御荘にある吉本農園。こだわりの方法で栽培されている柑橘たちは「他とは一味違う」と高く評価され、リピーターも多い。園主である吉本敏幸さんによると、そのおいしさの秘密は“土”にあるという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">さっぱりとした甘さとほろ苦さが上品な大人の味わい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022.jpg" alt="" class="wp-image-54238" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>愛媛県の南部に位置する愛南町は、日本一の生産量を誇る河内晩柑（かわちばんかん）の一大産地だ。愛南ゴールド、宇和ゴールド、美生柑など、幾つもの名前を持つ河内晩柑は、その見た目と味わいがグレープフルーツに似ていることから“和製グレープフルーツ”と呼ばれることもある。甘みはしっかりあるけれど甘ったるくはなく、心地良い酸味とほのかな苦味があって、瑞々しくジューシーな人気の柑橘だ。この河内晩柑を中心に、甘平や紅まどんな、せとか、伊予柑、デコポン、温州みかんなど9種類の柑橘を、家族と一緒に力を合わせて生産しているのが吉本農園の園主である吉本敏幸さんだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">周囲の反対を押して前例のない平地での柑橘栽培に挑戦した初代</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006.jpg" alt="" class="wp-image-54239" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>愛媛県における柑橘栽培の中心地である南予地方の柑橘園地は、急斜面につくられた段々畑が主流だが、吉本さんの園地は傾斜のない平地にある。第二次世界大戦中には「飛行場にできるんじゃないか？」と言われていたほど広く平らなこの土地を見て、愛媛県の柑橘栽培先進地である吉田町でみかんを作っていた人が「ここにみかんを植えてみたら？」と言ったことが吉本農園のルーツとなった。「祖父が柑橘栽培を始めようとした当時、ここは芋畑だったんです。周囲からは『なんで芋畑に柑橘を植えるんだ？』と反対されたらしいんですが、それを押し切ってやってみたら上手くいった。だから今があるんです。ここは雨が多く降るし、暖かい。北西の風が強く吹くので、まず防風林を植えて。温州みかんは雨を嫌うと言われていますが、土をきちんとつくればどんな柑橘でも栽培できることがわかってきました。おいしい柑橘が育つ、保水力があって水キレの良い土にするためには、有機物と微生物が大事なんです」と吉本さんは話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">土中の微生物や生き物の力を借りてつくる健やかで豊かな土壌</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014.jpg" alt="" class="wp-image-54240" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>おいしい柑橘とは単純に糖度の高い・低いだけではなく、糖度と酸とのバランスと、土中のミネラルによるコクが重要だという。そのためには土中にミネラルをつくり出してくれる微生物を繁殖させてやる必要がある。「堆肥や敷きワラなどの有機肥料を入れながらコツコツと土づくりを続けてきました。今は堆肥センターがあってそこで堆肥を買うことができますが、昔は畜産農家から家畜の糞をもらってきて、茅や稲わらを入れて発酵させていたからものすごく臭かったんですよ。土が肥えてくるとミミズが増えてきます。そして次にはモグラが来てイノシシが来る。地面に穴が空いていたり、土を掘った跡ができたりすると、いい土ができたというサイン。でも除草剤をかけると微生物は激減してしまうんです」。祖父の開墾した園地を父親から受け継いだ吉本さんは、20年以上堆肥を入れ続け、大切に園地の土を守り育てている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自然が与えてくれる豊潤なおいしさ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007.jpg" alt="" class="wp-image-54241" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>河内晩柑は収穫する時期によって味が全く違う不思議な柑橘だ。収穫期の始まりにあたる3月に出回る河内晩柑は、水分が多くフレッシュな感じで種がある。収穫期の中盤に差し掛かる6月頃から不思議なことに種が消え、プリプリした食感の円熟した味わいが終盤の8月頃まで楽しめる。「時期によって味や食感が変わりますが、どの時期もそれぞれに特長があり、ちゃんとおいしいと思ってもらえるものを作っている自負があります最初はよそで作っているみかんと味が変わらなかったけれど、差が出てきているのが自分でもわかるようになったら自信がついてきました。10年くらい前からお客さまからも『おいしいね』という反応が出てきて、リピートしてくれる方が増えてきました」。そう話す吉本さんの目は輝いている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009.jpg" alt="" class="wp-image-54242" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「自然は、その季節に人間が欲するものをうまく与えてくれているように感じます。寒い冬には温かそうなオレンジ色をした温州みかんが、暑い夏には見た目にも涼やかな黄色の河内晩柑がおいしくなってくる。暑さに参っていても、みずみずしくスッキリとした味わいの河内晩柑を食べると元気になります。夏にはなくてはならない柑橘のひとつです。今は一年中いろいろな果物や野菜が手に入りますが、季節感がないのは良いことなのか、悪いことなのか。旬のものは生産時の環境負荷もないし、何よりおいしいんじゃないかと思いますね」。</p>



<p>吉本農園では、さまざまな品種の柑橘をバランス良く栽培しているため、品種リレーによって一年を通して季節の柑橘が収穫できるという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">おいしいみかんづくりに完結はない。日々努力の繰り返しが続いていく</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034.jpg" alt="" class="wp-image-54243" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>除草剤や化学肥料をできるだけ使用せず、肥沃な土壌をつくるためにはもちろん苦労もある。除草剤を使いたくないからといって、園地を草だらけにしてしまうわけにはいかない。土づくりにこだわった柑橘栽培は草刈りとの戦いでもある。しかし、これまでは人の手で行なっていた草刈りも、24時間自動で園地の草刈りをしてくれる自走式草刈り機によって省力化を図るなど、時代に合わせて変化している。ちなみに自走式草刈り機の導入は、園地が平らであったからこそ可能だったことでもある。地の利を生かした栽培だ。</p>



<p>また夏の水やりも柑橘の生育や品質に影響を与える重要な作業だ。3km下の水源からポンプアップした水や、山から引いてきた水を使って潅水しているが、それも限りがある。足りない分は川から汲み上げたり、水田に水が要らなくなる8月頃からは灌漑用水を利用したりしながら、適切な量とタイミングで灌水を行っているという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001.jpg" alt="" class="wp-image-54244" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>除草剤を一切使わず、人の手で草を刈り、刈った草はそのまま土に還す。そんな地道な作業を長年積み重ねることで、畑は保水力がありながら水はけの良い、ふかふかな土壌へと育っていった。根が健やかに張ることで果樹は必要な養分をしっかりと吸収し、果実の糖度は自然と高まる。また、草を活かした環境づくりは、カメムシなどの害虫が発生しにくい畑づくりにもつながっている。柑橘それぞれの特性に合わせて土壌を整えることで、ほどよい酸味が甘みを引き立て、「一度食べればまた食べたくなる」味わい深いみかんが生まれる。こうした長年にわたる試行錯誤と、土作りに真摯に向き合い続けてきた姿勢が評価され、2003年に吉本農園は農林水産大臣賞を受賞した。</p>



<p>「みかんの産地を守りたい、産地を盛り上げないといけないという信念を持ってみかんを育ててきました。それが認められ、こんな素晴らしい賞をいただけたことは本当に嬉しいことです。せっかく今までおいしいみかんづくりをやってきたんだから、その技術やノウハウを伝えて行きたい。そうすることで愛南町も元気になるし、農家の生きがいにもなるんじゃないかと思っています」と吉本さんはいう。「一度食べればまた食べたくなる」と絶賛される吉本農園の柑橘たちは、年を重ねるごとに新たなファンを増やし続けている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54229/">肥沃な土壌が育むコクのある豊かな味わいの河内晩柑「吉本農園」／愛媛県愛南町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>柑橘を食べ物からエンターテイメントへ昇格させる柑橘ソムリエ。「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」二宮 新治さん／愛媛県宇和島市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 05:08:30 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[愛媛県]]></category>
		<category><![CDATA[柑橘ソムリエライセンス制度]]></category>
		<category><![CDATA[柑橘]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit047.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>“愛媛の柑橘をサブカルチャーに”と発足した「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」。その理事長である二宮新治さんを中心とする若手の柑橘農家が、「ワインや野菜のように柑橘のソムリエがいたらおもしろいんじゃないか」という考えの下、20 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54210/">柑橘を食べ物からエンターテイメントへ昇格させる柑橘ソムリエ。「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」二宮 新治さん／愛媛県宇和島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit047.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>“愛媛の柑橘をサブカルチャーに”と発足した「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」。その理事長である二宮新治さんを中心とする若手の柑橘農家が、「ワインや野菜のように柑橘のソムリエがいたらおもしろいんじゃないか」という考えの下、2020年に「柑橘ソムリエライセンス制度」を立ち上げた。それ以来、この制度をきっかけとし、知れば知るほど深みにハマるという柑橘の世界に魅せられる人が増えている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">愛媛県が名実ともに柑橘王国である理由      <strong>    </strong></h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042.jpg" alt="" class="wp-image-54220" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>愛媛県といえば真っ先に柑橘が思い浮かぶほど、愛媛県は柑橘類の収穫量と品目数ともに日本一を誇る柑橘王国だ。紅まどんなや甘平、紅プリンセスなどの独自品種もあり、品種リレーにより、ほぼ1年中柑橘が市場に出回っていることも柑橘王国と称される由縁となっている。</p>



<p>柑橘栽培は県内全域で行われており、特に生産量が多いのが、県内の沿岸部全域だ。さらに、南予地方に位置する宇和島市は柑橘栽培の中心地であり、愛媛県で最初に温州みかんの栽培が始まった愛媛県のみかん栽培発祥の地としても知られている。リアス海岸の急斜面に広がる段々畑は宇和島市の原風景だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">柑橘の一大産地・宇和島から発信する柑橘ソムリエライセンス制度</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001.jpg" alt="" class="wp-image-54221" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな柑橘栽培の盛んな宇和島市で、柑橘農家を営みながら「柑橘ソムリエライセンス制度」を立ち上げたのが二宮新治さんだ。宇和島市で生まれ育った二宮さんの実家は祖父の代から続く柑橘農家だったが、二宮さんに家業を継ぐ気はなく、京都でアパレル系の仕事に従事していた。しかし20代半ばに祖父が亡くなったことがきっかけとなり、家業を継ぐこと本格的に考えるようになる。「1990年代後半から2000年代の前半にかけて、家業を継ぐ前後の柑橘業界は、不景気の煽りを受けて暗く沈んでいました。家業を継いで数年が経過し、やっと自分も農業にも慣れてきたと思えるようになったころ、同世代の地元農家と柑橘と地域を盛り上げるために何か面白いことができないか話していました。その時『ワインや野菜のように柑橘のソムリエがいたら面白いんじゃないか？』と盛り上がったことが柑橘ソムリエライセンス制度を立ち上げるきっかけになりました」と二宮さん。そこから地元の柑橘農家を中心に、思いに共感してくれた各分野のプロフェッショナルや柑橘愛好者たちが集り、柑橘のおいしさや楽しさを伝えることを目的とするNPO法人柑橘ソムリエ愛媛を設立。柑橘ソムリエライセンス制度を立ち上げた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">柑橘を単なる嗜好品からサブカルチャーへ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011.jpg" alt="" class="wp-image-54222" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「柑橘は品種が多くて個性豊か。美しい色や可愛らしい形、味や香り、皮を剥いたときの音の違い、生産者の人柄や産地の特色など背景もさまざま。そこにサブカルチャー的な要素を感じたんです」と二宮さんはいう。愛媛が誇る柑橘だからこそ、せっかくならおいしいもの・好みに合うものを選べるようになって欲しい。味のバリエーションを知ってもらうことで柑橘に興味を持ってもらいたい、柑橘に対する愛を自由に語り合って欲しい。そんな思いも「柑橘ソムリエライセンス制度」誕生の背景にある。</p>



<h3 class="wp-block-heading">学科と実技の集中講義で柑橘を最大限に楽しめる人材を養成する</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014.jpg" alt="" class="wp-image-54223" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>柑橘ソムリエライセンスは、2日間の講座を受講し、試験を受けて合格すれば取得できる。講座はテキストに沿って柑橘の基礎知識について学んでいく学科と、テイスティングによる実技で構成されている。学科で使われるのは、二宮さんたちが試行錯誤しながらつくったという「柑橘の教科書」だ。業界初の柑橘ガイドブックであり、 “みかんとは”という定義からはじまり、みかんと柑橘の曖昧な関係、柑橘の分類や品種の解説、食べ方、農法や販売・流通、歴史やなど、柑橘に関するあらゆる情報が網羅されていて、テキストとしてだけでなく、読み物としても楽しめるという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016.jpg" alt="" class="wp-image-54224" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>実技では生果やジュースを使い、柑橘の目利きの仕方やテイスティングによる味のとらえ方、柑橘の魅力を伝える表現力を鍛えていく。目利きの方法もいろいろあるが、ヘタから得られる情報は多い。色や形、大きさを見ることによって、糖度や酸味、味の濃さ、水分量などがわかる。甘みにも爽やかなものもあればモッタリと重いものもあり、香りにも華やかなもの、穏やかなものがある。さらに酸味と甘みのバランス、香りのカーブなど、単純においしい・おいしくないを越えて、味を構成する要素を分析しながら受け止めることを学んでいく。その上で、学んだ柑橘の魅力を伝える表現方法を見つけていくのが目指すところだという。</p>



<p>「ワインソムリエや野菜ソムリエの内容を落とし込んでいけば早かったんでしょうけど、自分たちが柑橘農家として感じたことを取り入れようとしたので、講座の内容を完成させるまでに時間がかかりました。周囲は概ね好意的で、他の産地も協力してくれています。停滞していた柑橘業界を盛り上げる、起爆剤的なものが求められていたのかもしれません」と話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">柑橘の魅力を、より身近に伝えるために</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026.jpg" alt="" class="wp-image-54225" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p><br>柑橘ソムリエライセンス制度の運営と並行して、二宮さんたちはオンラインストアで生果やストレートジュースの販売にも取り組んでいる。その背景にあるのは、柑橘のおいしさや面白さを、より身近な形で伝えたいという思いだ。品種の違い、産地や栽培方法による味わいの変化。柑橘ソムリエとして生産に携わるメンバーは、日々柑橘と向き合う中で、その個性や奥深さを言葉にしてきた。その知見を消費者と共有する手段として選ばれたのが、柑橘をそのまま搾ったジュースである。</p>



<p>使うのは、柑橘ソムリエ自らが育てた柑橘のみ。単一品種で個性をまっすぐに表現したものもあれば、複数品種を組み合わせ、味わいの広がりを引き出したものもある。甘さの立ち方や余韻、香りの違いから、柑橘の多様さが感じ取れる。産地や生産者の違いといった背景まで含めて知ることで、柑橘はより深く、面白い存在になる。こうした体験を通じて柑橘の魅力を伝え、楽しむ人を増やしていくことも、柑橘ソムリエの活動の一つなのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">我が子のようでもあり、自分自身でもある柑橘</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019.jpg" alt="" class="wp-image-54226" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>柑橘を盛り上げようという活動が広がりを見せる一方で、国内における柑橘の需要は減り続けているという現状がある。さらに温暖化による寒暖差の減少で味に締まりがなくなる、気温の上昇で木が活性化して肥料が大量に必要になる、病気や害虫の発生期間が長くなるなど、柑橘栽培を取り巻く環境は年々厳しさを増してきている。さらに人手不足や後継者問題、機械化が困難などといった、産業を維持していく上での課題もあるという。</p>



<p>しかし、できることはまだまだあると二宮さんはいう。「今後は変化に対応していくことが重要です。成長を抑制するような栽培方法の模索、気候に合わせた品種へ切り替えていくとか。柑橘をおいしいといってもらえることは、自分が肯定されているように思えるんです。柑橘に自分を投影しているんでしょうね。だからやれることを一生懸命やっていきたいです」。&nbsp;</p>



<h2 class="wp-block-heading">一人でも多くの柑橘ソムリエが世に羽ばたいていくことを願う</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003.jpg" alt="" class="wp-image-54227" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>年に2〜3回のペースで開催されている柑橘ソムリエライセンス講座は、募集をかけると最短約5分で枠が埋まってしまうという人気ぶりだ。各地から開催して欲しいとの申し出があるものの、当面はこのペースで続けていく予定だそう。ちなみに合格率は65〜70％程度で、合格すれば認定証が付与される。2020年に柑橘ソムリエライセンス制度がスタートしてから、2026年3月時点で200人を超える柑橘ソムリエが誕生し、全国各地で“柑橘を楽しむプロフェショナル”として活動している。そして、この活動を続けてきたことで、柑橘好きのコミュニティは増えていると二宮さんは感じているという。それをもっと増やしたい、この活動を次の代にまで繋げていくというのが二宮さんの今後の目標だ。柑橘王国・愛媛ならではのユニークな取り組みは、着実にその成果を上げてきている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54210/">柑橘を食べ物からエンターテイメントへ昇格させる柑橘ソムリエ。「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」二宮 新治さん／愛媛県宇和島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>故郷の段々畑を守り、真穴みかんの歴史をつなぐ。「真穴柑橘共同選果部会」／愛媛県八幡浜市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 04:57:07 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[パチパチ]]></category>
		<category><![CDATA[真穴みかん]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana030.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国屈指のかんきつ王国・愛媛。なかでも八幡浜市真穴（まあな）地区は、高級温州みかんブランド「真穴みかん」の産地として知られる。いかにして温州みかんを高級かんきつの地位に押し上げたのか。そこには、栽培技術の研鑽やブランドイ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54185/">故郷の段々畑を守り、真穴みかんの歴史をつなぐ。「真穴柑橘共同選果部会」／愛媛県八幡浜市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana030.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国屈指のかんきつ王国・愛媛。なかでも八幡浜市真穴（まあな）地区は、高級温州みかんブランド「真穴みかん」の産地として知られる。いかにして温州みかんを高級かんきつの地位に押し上げたのか。そこには、栽培技術の研鑽やブランドイメージの向上など、産地を守り育てるための「真穴柑橘共同選果部会」のたゆまぬ努力があった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">宇和海を臨む、県内有数のみかんの産地</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023.jpg" alt="" class="wp-image-54198" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>四国最西端に位置する愛媛県佐田岬半島を臨む、八幡浜市の真網代（まあじろ）地区と穴井地区。真穴は、この2つの地区の総称だ。市内中心部から車を走らせること25分。海岸線に沿って進んでいくと、そのうち急傾斜の段々畑が見えてくる。地元の人々にとってはありふれた景色かもしれないが、海と段々畑の織りなすそれは、日本の原風景を思わせる美しさだ。</p>



<p>真穴みかんは、宇和海を臨むこの段々畑で栽培されている。温州みかんのなかでも極上品として知られ、首都圏を中心に高い評価を得ている。</p>



<p>生産から出荷までを行う「真穴柑橘共同選果部会（以下、真穴共選）」は、共選長の中井平昌（ひらまさ）さんをはじめ、155軒の生産者とJA職員で構成されている。生産者のほとんどは真穴地区出身。地域と共選のメンバーが一丸となって高品質の真穴みかんの生産に取り組んでいる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">真穴の温州みかんをブランディングし「真穴みかん」に</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009.jpg" alt="" class="wp-image-54199" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴のみかん栽培の歴史は、明治33（1900）年、愛媛県における温州みかん発祥の地・宇和島市吉田町立間から植栽した300本の苗木から始まった。</p>



<p>海岸部にリアス式海岸が続き、平地が少なく傾斜地の多いこの地域は、農耕には向かないが、気候は温暖で日照量も多く、水はけも良いことから果樹栽培には適した環境だった。先人たちは山を耕し、段々畑を築き、懸命にみかん栽培に取り組んできたのだ。</p>



<p>その名が全国に轟いたのは、昭和39（1964）年。みかん産地として日本初の「天皇杯」を受賞したのだ。天皇杯は、全国各地の特に優れた農林水産業者に授与される最高位の栄誉。これを契機に、より高品質なみかん栽培に取り組み、「真穴みかん」として商標登録を行うなど地域ぐるみでブランド化を進めてきた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「５つの太陽」が育む、唯一無二の甘さ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029.jpg" alt="" class="wp-image-54200" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>自然の地形と知恵を活かした「５つの太陽」。これが真穴みかんを甘くジューシーに育てる秘訣だという。</p>



<p>太陽の光、海のきらめき、段々畑の石垣の照り返しという明治時代から変わらぬ3つの太陽に、近年は園内の地温の調整や保湿、大雨による肥料の流出防止を兼ねて敷いた農業用の白いマルチシートによる太陽光の反射、舗装された園内道からの照り返しが加わった。これら5つの光を巧みに利用し、光合成を促進させることで果実の糖度を最大限に高めている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">厳格な基準と、職人による食味確認</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014.jpg" alt="" class="wp-image-54201" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴みかんの出荷は10月下旬から始まり、ピークは11月〜12月。</p>



<p>収穫されたみかんは選果場に運ばれるが、選別は非常に厳しく、最新鋭のカメラと光センサーを用いて糖度・酸度・大きさ・形が計測され、ランク分けされる。</p>



<p>最終的には熟練者による食味のチェックも行われるという。「私はこれを、最も重要な判断基準にしています」と中井さん。</p>



<p>これらの厳しい選考基準をクリアした果実だけが真穴みかんとして赤いシールのお墨付きをもらう。果肉を包む薄皮は口のなかでとろけ、ジューシーな果汁が溢れるので「飲むみかんジュース」と称されるほど。</p>



<h3 class="wp-block-heading">気候変動に負けない、全天候型のマルチドリップ栽培</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025.jpg" alt="" class="wp-image-54202" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴地区は天然の乾燥地域という恵まれた条件で、昔から良いみかんが実ると評価されてきたが、昨今の相次ぐ異常気象により、みかんの味わいにばらつきが生じる年が増えたという。特に、秋に大量の降雨に見舞われると糖度が十分にのりきらず、品質の低下につながってしまうのだ。</p>



<p>その対策として導入しているのが「マルチドリップ栽培（通称：マルドリ栽培）」。園地に白いマルチを敷くことにより雨水を防ぎ、気候変動に左右されることなく高品質を維持するための取り組みだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">持続可能な農業の可能性を秘めた画期的技術</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004.jpg" alt="" class="wp-image-54203" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>マルドリ栽培は、園地に白いマルチを敷き、その下に点滴チューブを入れて適度な灌水を行う手法。専用のセンサーにより土壌水分量を管理しながら、最低限のストレスの中で果実の糖度を上げる一方で、酸は抑えることができる。</p>



<p>ストレス栽培は果実の糖度を高めるうえで不可欠な手法だが、従来式では木への負担が大きく、良く実が成った年の翌年に不作となる隔年結果や、木の寿命を縮める懸念があった。</p>



<p>一方、マルドリ栽培は「木の負担を減らしつつ、果実にマイルドストレスをかけることで高糖度のみかんを生産できる」という。実際、真穴地区全体の生産者1軒あたりの平均収穫量が4トンなのに対し、マルドリ栽培で成功している生産者は毎年安定して6〜8トンの収穫量を記録。品質のブレも少なく、安定した生産が望める。</p>



<p>「良い年と悪い年のブレを最小限にとどめ、生産量を確保しながら美味しさを追求する。それを可能にするのがマルドリ栽培です」と中井さんは手応えをにじませる。マルドリ栽培に取り組む生産者は年々増加していると言う。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ブランドを支える、加工品の展開</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018.jpg" alt="" class="wp-image-54204" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴共選では、一年を通して真穴みかんの美味しさを届ける加工品開発にも積極的だ。</p>



<p>「出荷基準を満たした果実でも贅沢に加工原料として使用し、極上なみかんジュースに仕上げています」と事務局長の阿部定生（さだお）さん。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005.jpg" alt="" class="wp-image-54205" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>加工品の主力はストレートジュース。素材の味そのままの濃厚な甘さと香りが楽しめると好評だが、その陰には開発に長い時間をかけ、幾度となく試作を繰り返しながら特別な製法を生み出した苦労があったそうだ。</p>



<p>「なぜ真穴みかんのジュースは色が濃いんですか？とよく聞かれるのですが、これも開発の中で、店頭に並べていただいたときに、他のみかんジュースとひと目で違いが分かるように試行錯誤を繰り返した結果です。」と中井さんは話す。搾汁方法の違う果汁をブレンドすることで、より深みのあるジュースに仕上がるそうだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">真穴みかんで作るクラフトジン「八°八°（パチパチ）」</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036.jpg" alt="" class="wp-image-54206" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>近年、小規模な蒸留所発のクラフトジンが流行っているが、真穴共選でも真穴みかんを使ったクラフトジンの商品化に挑んだ。真穴みかんの公式販売を行う「旬香物産」と、地元の酒造メーカー「近藤酒造」との共同開発による「八°八°（パチパチ）」だ。</p>



<p>真穴みかんの果実、花、新芽、防風垣に使うコノテガシワの実など、みかんに関係する8種のボタニカルを素材ごとに蒸留し、ブレンドしている。</p>



<p>「八°八°（パチパチ）」というユニークな名前の由来は、みかんを収穫するときの音。</p>



<p>真穴地区では、ハサミで果実を傷つけないよう二度摘みを行う。一度目のハサミは少し枝を長めに残して切り、手元でもう一度。丁寧にみかんを収穫する真穴地区ならではの音を、丁寧に仕込んだクラフトジンの名前にしたのだ。</p>



<p>みかんらしい爽やかな香りや甘みを表現した意欲作は、「東京ウイスキー＆スピリッツコンペティション2022」洋酒部門（ジン）で銀賞を受賞した。</p>



<h2 class="wp-block-heading">段々畑の風景を守り、未来永劫、産地としての歴史が続くように</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015.jpg" alt="" class="wp-image-54207" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>担い手の高齢化、後継者不足などの影響もあり、中山間地の農業は全国的に縮小傾向にあるが、真穴地区は異例の粘りを見せている。</p>



<p>真穴共選の栽培面積は、20年前が約290ヘクタールだったのに対し、現在（2025年）は約250ヘクタール。共選によるブランド化と新技術の導入といった取り組みにより、この20年で栽培面積の減少はわずか40ヘクタールにとどめているのだ。また農家の減少率も他の地域に比べると少ないようで、現在も155軒の農家が産地を支えている。</p>



<p>「ブランド化することによって、生産者一人ひとりにプライドを持って作っていこうという気概が生まれたのだと思います。」と中井さんは語る。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ベテラン農家と新規就農者をマッチング</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006.jpg" alt="" class="wp-image-54208" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>現在、真穴地区では年間１〜2名の農業研修生を迎え、新規就農者の増加を目指している。行政に頼るのではなく、共選としていかにして新規就農者を受け入れていくか。それが未来の真穴地区を作っていくために重要なポイントだと二人は考えている。</p>



<p>承継を考えている60代以上の生産者を募り、研修生とマッチングさせる取り組みを実施。ベテラン生産者のもとで2年間研修を行い、将来的にその園地を承継するというのが理想的な流れだ。「今後は倉庫や園内道などハード面での整備を進め、受け入れ体制を充実させていきたい」と阿部さんは話す。</p>



<p>「生産者と地域の人々が一致団結して取り組んでいくことによって、他の産地と切磋琢磨しながらみかん産業を盛り上げていきたい。」</p>



<p>中井さんのその言葉には、みかん農家としての矜持がにじんでいた。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54185/">故郷の段々畑を守り、真穴みかんの歴史をつなぐ。「真穴柑橘共同選果部会」／愛媛県八幡浜市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>“一途に育てて半世紀”トマト農家の新たなる挑戦「ヨダファーム」／山梨県中央市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 04:33:37 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[桃太郎トマト]]></category>
		<category><![CDATA[トマト糀カレー]]></category>
		<category><![CDATA[トマトの『み』]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export2.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>甲府盆地の中央部に位置する山梨県中央市は、日照時間の長さとミネラルが豊富な水を活かし昔から農業が盛んな地域。この地でヨダファームはトマト一筋でつくり続けること約半世紀。娘婿の功刀隆行（くぬぎたかゆき）さんが加わり6年、ト [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export2.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>甲府盆地の中央部に位置する山梨県中央市は、日照時間の長さとミネラルが豊富な水を活かし昔から農業が盛んな地域。この地でヨダファームはトマト一筋でつくり続けること約半世紀。娘婿の功刀隆行（くぬぎたかゆき）さんが加わり6年、トマトの美味しさを伝えるべく日々奮闘している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">義父の育てたトマトの味</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export4.jpg" alt="" class="wp-image-54166" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export4.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export4-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export4-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ヨダファームに功刀さんが就農するきっかけとなったのは、農園長である依田克己（よだかつみ）さんの娘である妻との出会いだった。結婚の挨拶で訪問した際、義父である克己さんの育てたトマトを食べ、その美味しさに感銘を受けたという。しかし、「トマトづくりは自分の体力が尽きたら終わりだ」という克己さんの言葉に、高齢化が進む農業界の実態を痛感する。功刀さんは「こんなに美味しいトマトを終わらせることはできない」と一念発起。13年間勤めた農業協同組合の退職を決意し、後継者となるため就農を果たした。</p>



<h2 class="wp-block-heading">トマト一筋、こだわりの品質</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_0683_batch.jpg" alt="" class="wp-image-54167" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_0683_batch.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_0683_batch-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_0683_batch-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>60年の歴史を持つヨダファームでは、代々「桃太郎トマト」に品種を絞ってトマトをつくり続けてきた。桃太郎トマトは甘みと酸味のバランスの良さが特徴の大玉トマト。フルーツトマトなど甘みの強い品種が好まれる中「甘さだけではない」トマトづくりを追及してきたのだという。味が濃く、はじけるような瑞々しさ、皮の薄さや実とゼリー部分のバランス、それら細部に至るまでこだわり抜かれているのがヨダファームのトマトなのだ。</p>



<p>「量産するのではなく“質”に重きを置いてきた」というトマトづくりには、随所に長年培ってきた工夫がみられる。本来であれば1本の苗から約70個のトマトが実るところをその半量に制限し、1個に対して2個分の旨味と栄養が凝縮された濃厚な味わいのトマトをつくりあげている。他にも自然に近い状態でトマトを育てるため、農薬の使用に細心の注意を払いながら受粉を担うマルハナバチの活動を妨げない環境づくりへの取り組みも行っている。このような品種を限定したトマトづくりの裏には、「様々な品種に栽培のリソースを分散させるのではなく、これまで積み上げてきた経験を最大限活かして質を高めていく」というこだわりが詰まっている。そしてその思いは克己さんから功刀さんへ、二代にわたって受け継がれているのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">水耕栽培で育つトマトの味は？</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export3.jpg" alt="" class="wp-image-54168" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export3.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export3-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export3-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>克己さんの先代から続くヨダファームは、当初土に植えて育てる土耕栽培をしていた。しかしこの手法には土に含まれる細菌や病害虫の影響を受けやすく、対策として消毒や農薬に多くのコストがかかるという難点がある。より美味しく安全なトマトをつくるため、克己さんは当時まだ日本ではあまり普及していなかった水耕栽培に挑戦。水と肥料分を溶かした培養液を流して作物の根に伝えて栽培する方法で、農薬を最小限に抑えられることが大きなメリットだ。まだ、水耕栽培を始めた当初は「水を与えれば大きくなるが、味が薄い」という悪いイメージが強かったという。土とは異なり乾かすことができないため水の与えすぎには注意が必要であるが、日差しが強い時にあえて水やりを抑えてストレスをかけることで、トマト本来の甘味を引き出している。2棟あるビニールハウスの中は夏になるとかなりの暑さとなるが、その中でもエアコンを付けずに日光を取り込み続けて光合成を促すことで、糖度5〜6度と甘みの強いトマトが出来上がるのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「美味しいトマトを届けたい」クラウドファンディングの始動</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4583_batch.jpg" alt="" class="wp-image-54169" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4583_batch.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4583_batch-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4583_batch-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「義父がこだわって育てたトマトの美味しさを、より多くの人に届けることはできないだろうか」。功刀さんは更なるビジネスルート拡大のため、全国から農家が集う都内の青山ファーマーズマーケットにも出店し、直販を行った。新鮮で美味しい野菜や果物を求める食通のユーザーが多く足を運ぶ市場であるが、お客さんと対話できるのはわずか30秒ほど。「トマトの質には自信があるし、相応の売上げは立つが、その“思い”までは伝えることができなかった」と功刀さんは話す。どうにか生産に込めた思いを伝える術はないのか。そんな中スタートすることとなったのが、クラウドファンディングサービス「Makuake」でのプロジェクトだった。</p>



<p>Makuakeは商品に込めた思いやこだわりをプレゼンし、商品やサービスに対して応援したいと感じた人が出資をしてくれるシステム。ヨダファームのプロジェクトは2019年8月の第1回から始まり、第9回まで回数を重ねる中で総サポーター数は3000名を超え、応援総額は約2400万円にまで及んだ。Makuakeの加工品プロジェクトでは、トマトを程よく乾燥させることで旨味を凝縮させつつ、フレッシュでジューシーな味わいをバランス良く残した「レアドライトマト」づくりを。他にも新ジャンルとして挑んだ、調味料･ソース･ドレッシングなどにアレンジを効かせられる「トマトの『み』」や、無水で調理した「トマト糀カレー」など、創意工夫を凝らした数々の商品を展開していく。料理研究家の友人のアドバイスをもとに試行錯誤を重ね、パッケージは高校時代の同級生にデザインを任せるなど、周囲の協力を得ながら商品の開発を進めていったという。加工品プロジェクトの中でも特に高い支持を得た「トマトケチャップ」、「トマト塩糀」、「バーベキューソース」は、現在もヨダファームのwebサイトで販売数の多い人気プロダクトに成長した。昨今では「美味しい」という商品の感想から、「調子はどう？」といった知人の支援者から何気ない励ましのメッセージが届くことも多く、Makuakeのプロジェクトを成功させて以降、既存顧客との関係性が濃くなっている実感があるのだと、功刀さんは嬉しそうに話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">トマト本来の味が活きる商品づくり</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4584_batch.jpg" alt="" class="wp-image-54170" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4584_batch.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4584_batch-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4584_batch-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>功刀さんが新たな加工品の開発に挑むこととなったもうひとつの理由は、大量に生じてしまうフードロスの問題だった。年間生産量の約10％、重さにして5トンにも及ぶ規格外品のうち、市場に出すことのできないものは泣く泣く畑の肥料となっていたという。形は悪くとも、味のポテンシャルは十分に高い。自信のある品質だからこそ、加工の際に添加物など余計なものは一切使わず、トマトの本来の味を活かせるよう工夫を凝らしている。2020年には功刀さんのフードロス削減に対する思いに共感を得た企業との初コラボレーションが実現。その中でも反響が大きかったのは日本酒銘柄「七賢」を醸造する山梨銘醸と共同開発し、造り酒屋の塩糀と組み合わせた「トマト塩糀」だ。塩糀と絶妙な割合でブレンドすることで、トマト本来の味が引き立つ仕上がりとなり、支援者をはじめ多くのユーザーから好評を得た。他にも「とろけるトマトケチャップ」は七賢の醸造に使用している糀に加え、同じく県内企業であるアサヤ食品のワインビネガーを使用。規格外品となったトマトを完熟させ、一瓶に約10個分使用したトマトの存在感が抜群のケチャップとなっている。様々なコラボ商品を手掛けつつも、「トマトが主役になる」というこだわりは常に大切にしているそうだ。</p>



<p>とは言え目新しい商品の考案に励むあまり、「奇をてらいすぎた商品だ」と率直な意見が返ってくることもしばしばあったのだそう。斬新さも必要だが、あくまでも歴史あるヨダファームのトマトの良さを活かせるようなバランスが肝心。商品開発から学ぶことは非常に多かったと、功刀さんは当時を振り返る。</p>



<h3 class="wp-block-heading">農家の逆境の中で</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export16.jpg" alt="" class="wp-image-54171" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export16.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export16-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export16-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>昨今の世界情勢において、資材費や光熱費の高騰による生産意欲の低迷、高齢化に伴う農業者の減少は日本の大きな課題となっている。これらが要因となり市場に出回る農産物は“質”ではなく、より効率性を追求した“量”が重視される現実を功刀さんは市場で目の当たりにした。高品質を保つことをモチベーションに品種や生産量も制限してきたヨダファームにとっては向かい風とも言える状況と言えるだろう。そういった意味でも、生産者が値段を決めることができない一般市場ではなく、自分たちでトマトの負荷価値を値段に反映して販売できる直販やクラウドファンディングの実施は、非常に実りの多い取り組みだったに違いない。クラウドファンディングの活動が県内スーパーの目に留まり、ヨダファームのトマトを求めて声がかかることもあったという。2023年の春にはほとんど一般流通ではなく、独自の販売ルートを開拓するまでにこぎ着けた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">美味しいものを評価してもらえるような機会をつくりたい</h3>



<p>功刀さんは今後、より直接お客さんと繋がることができる体験型の企画を提案していきたいと語る。直近のMakuakeのプロジェクトでは、リターンとして「初代ヨダファーム農民権」と題した農業体験チケットを考案。実際に農作業をして採れたてのトマトを味わえる収穫体験のほか、商品の割引や野菜のサブスクリプション購入などの特典を設けている。加えてカフェ兼加工工場の建設も予定しており、収穫したての新鮮なトマトをその場で調理して食べてもらえるようなサービスの展開も視野に入れているのだとか。オンラインでの交流という段階から、実際に現地へ足を運んでもらうという新たなフェーズへ。「農家のリアルを感じてもらいたい」という功刀さんの理想が、より現実味を増してきた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ヨダファームだからつくることができるトマトの価値を</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export7.jpg" alt="" class="wp-image-54174" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export7.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export7-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/export7-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>トマトを手に取る時、食味･栽培過程･価格など、消費者の購買理由は様々だろう。その中でもヨダファームのトマトが選ばれ続けている理由は、ここまで述べてきたように半世紀に及んで培ってきたノウハウと、“美味しいものをつくりたい”という思いが詰まっているから。克己さんは過去に海外まで赴き、トマトづくりを学んだこともあるそうだが、そういった職人の蓄積された経験とスキルに、斬新な展開やクラウドファンディングへの挑戦をする功刀さんのような発信者の力が掛け合わさることで、トマトの新しい価値を提唱している</p>



<p>流通や担い手の問題など、こうした課題は決してトマトに限ったことではない。課題解決に向けて、まずは普段食べている野菜のつくり手の思いに触れる機会を設け、様々な人の苦労や関わりがあってこそ、安全で美味しい製品がつくられているということ。また従来の量産･出荷のスタイルに固執せずとも、柔軟な発想を取り入れた新しいスタイルで持続可能な農業を築いていけることを、自身の取り組みを通して多くの人に伝えたいと功刀さんは語る。</p>



<p>農産物の価値が見直され、農家が潤い、さらに質の良い野菜が生産されていく。その先に国内の食糧自給率や就農者の増加といったあらゆる好循環を生み出していける未来が待っているのではないだろうか。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54160/">“一途に育てて半世紀”トマト農家の新たなる挑戦「ヨダファーム」／山梨県中央市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>清里の地だからできたこと「有限会社農業法人清里ジャム」／山梨県北杜市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 02 Feb 2026 10:38:45 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[ジャム]]></category>
		<category><![CDATA[白桃のジャム]]></category>
		<category><![CDATA[コーディアル]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>ペンション経営の為に移住してきたところから始まった清里ジャムは、独自の製法にこだわるジャムやコーディアルなど多くの人に受け入れられる商品を生み出した。これまで多くの開拓者を受け入れてきた歴史を持つ「清里ならではの風土があ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53926/">清里の地だからできたこと「有限会社農業法人清里ジャム」／山梨県北杜市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>ペンション経営の為に移住してきたところから始まった清里ジャムは、独自の製法にこだわるジャムやコーディアルなど多くの人に受け入れられる商品を生み出した。これまで多くの開拓者を受け入れてきた歴史を持つ「清里ならではの風土があったからできたこと」と語る社長・佐野間 芳樹（さのま よしき）さんの商品開発を続ける原動力とは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ペンション経営から始まったジャム作り</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export3.jpg" alt="" class="wp-image-53932" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export3.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export3-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export3-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>八ヶ岳南麓の山梨県北杜市清里地域、萌木（もえぎ）の村の一角にある「有限会社農業法人清里ジャム」。ここには「フルーツをそのまま食べているみたい」という感想が寄せられる程みずみずしい果実を味わえるジャムがある。</p>



<p>「余計なことをせず、素材の味を生かす」そう話すのは有限会社農業法人清里ジャムの代表取締役社長・佐野間芳樹（さのまよしき）さん。</p>



<p>製造の効率ではなく「誠実さ」を大切にすることをモットーにジャム作りを続けている。佐野間さんが「清里ジャム」の工房を立ち上げたのは2003年。30代前半でこの地へ移住し立ち上げたペンション事業の食材作りを始めたことがきっかけだった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">清里で第二の人生を</h3>



<p>群馬県に生まれ、大学進学の際に上京し、後にファッション業界を志して専門学校へ進学した佐野間さん。卒業後は某有名ファッションデザイナーの下でデザイン業務を行っていた。やりがいのある仕事だったが、常にトレンドを追いかける目まぐるしい日々に次第に行き詰まっていったという。</p>



<p>故郷のような自然の中で仕事をしたいと思い、当時ブームだったペンション経営の道に進むことを決意。八ヶ岳周辺で物件を探しているところで清里と出会い、この土地でペンション事業を行っていく事を決心した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">農業への興味</h3>



<p>ペンションで提供する料理に必要な食材が上手く手に入らなかったことから、まずは自身で農業を始めたと当時を振り返る佐野間さん。</p>



<p>初めはハーブや野菜などの食材を作っていたが、次第に農業へのめり込むようになっていく。「仕方がないので食材を自分で作ってしまおうと始めた農業でしたが、結構うまく行ったんですよね。元々興味もあったので、勉強しながら作る物も広げていきました」。清里の土地に合う農作物を探し試行錯誤を重ねた結果、辿り着いたのがブルーベリーだった。</p>



<p>観光農園として本格的に栽培をスタートし、収穫したもので作った自家製のブルーベリージャムをペンションの食事で提供してみると、利用客から好評の声が多く寄せられるように。近隣のホテルなどからも仕入れの要望が舞い込むようになったこともあり、いよいよ本格的に製品化へ踏み切ることとなる。<br></p>



<h3 class="wp-block-heading">清里の受け入れる風土と拡大するジャム事業</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export4.jpg" alt="" class="wp-image-53933" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export4.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export4-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export4-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>宿泊業に並ぶ柱として、加工品の市場へ事業を開拓しはじめた佐野間さん。さらにその背中を押すこととなった転機が訪れたのが2003年、当時の高根町町長の発想で始まった萌木の村内施設建設の話を持ちかけられたことだった。</p>



<p>「当時の町長が非常に意欲的で聡明な人でした。元々地域の特性として酪農やその生産物であるミルクなどに力を入れていましたが、それ以外の特産品作りや農業へ尽力してくれたんです」</p>



<p>牛乳以外の特産品を作る。佐野間さんはそのミッションを果たすべく、町長直々に推薦を受けてジャム作り事業としてエントリー。その結果見事採用され、ペンションで消費する分だけの小規模だったジャム作り事業を拡大することになり、「有限会社農業法人清里ジャム」を設立。いよいよ地元山梨の果物を使った「清里ジャム」のブランドが生まれた。これら一連の経緯を「清里だからできたこと」と語る佐野間さん。「清里は開拓者の町なので、外部からの人を受け入れる風土がありました」。事実、1938年の奥多摩湖のダム建設により沈むこととなった村の住民たちが清里地区に移住し、新たな開拓を始めたという歴史がある。厳しい寒さと飢えに耐えながら痩せた荒地を開墾するという過酷な作業に取り組み、地域を発展させてきた清里には、佐野間さんのいう「受け入れる風土」があるのだろう。移住者にも分け隔てない風土があったからこそ、こうした新しいムーブメントが起きたのだ。</p>



<p>農業体験と宿泊を掛け合わせた「農泊連携」にもいち早く取り組んでいた当時の高根町では、町長が青年塾という団体を作り、毎年ヨーロッパ諸国への視察を実施。農業を観光に繋げ「アグリツーリズム」や、野菜・果物の現場を学んでいたという。「非常に有意義な体験だった」青年塾の一員だった佐野間さんはそう当時を振り返る。この視察で刺激を受けた佐野間さんはペンションでも摘み取り体験やジャム作り体験などの宿泊と畑をセットにした施策を打ち出していく。</p>



<h2 class="wp-block-heading">魔法のかかった「清里ジャム」</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export7.jpg" alt="" class="wp-image-53934" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export7.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export7-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export7-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「清里ジャム」の商品の中で最も人気なのが白桃のジャム。「多くの場合、一番人気といえばいちごジャムですが、うちは白桃が一番売れるんです」。その理由のひとつは、旬の時期にだけ製造・販売することで、素材本来の瑞々しい美味しさを届ける事が出来ているからだという。もちろん白桃以外のラインナップも旬のシーズン内で完売してしまう程の人気ぶりで、一つひとつ丁寧に選別した材料で作られたジャムの種類は25種類に及ぶ。</p>



<p>大きめにカットされた果物のごろっとした食感が魅力の「清里ジャム」だが、「果物の下処理に半日かかってしまって、効率が悪いんです」と苦笑いする。通常のジャム作りであれば１日に３回転製造ができるところを、ここでは１回転しか行う事ができないそうだ。具体的な1日の工程として、まず自分の目で確かめた素材の下処理を午前中に済ませる事から始まる。佐野間さんが作るジャムの糖度は37度と市販のものよりやや低い。その分酸味や香り、味の奥行きとなるえぐみが感じられ、ただ甘いだけではない素材の味を感じる仕上がりとなる。</p>



<p>ジャムの粘り気を出すための添加剤であるペクチンや香料を使わずに時間をかけて水分を飛ばす、独自の「真空低温濃縮」という製法を用い煮詰めていく。これにより、素材の風味がより濃縮され、出来上がったジャムがフルーティーで「果物そのもの」の味に仕上がるのだという。</p>



<p>この一連の工程を佐野間さんは「魔法をかける」と表現した。瓶詰めされた美味しそうなジャムの中には、試行錯誤し続けてたどり着いた「魔法」がぎっしりと詰まっているのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ここにしかない、「日本のコーディアル」 </h3>



<p>ペンション事業から始まったジャム作り。今までは主に小売店やホテルの売店などへの卸売りが多かったが、ここ数年はホテルで提供する朝食用のジャムや、ギフト用のジャムといった商品開発の依頼が増えてきたそうだ。「好反響のおかげで、認知度が少しずつ増えていっている実感はあります」と佐野間さんは胸を張って答える。</p>



<p>これを受け盛況であったペンション事業をたたみ、現在はジャム事業に専念している。その中で新たに「コーディアル」という商品が開発された。</p>



<p>コーディアルは日本人にあまり馴染みのない商品だが、イギリス発祥の希釈して使うフレーバーシロップの事だ。炭酸水で割ってノンアルコールドリンクにしたり、紅茶やヨーグルトに混ぜてその香りや甘さを楽しんだりと多彩な使い方で味わうことができる。現在日本で流通している物は輸入品が大半を占め、日本国内で作っているところはほとんど無いのだという。</p>



<p>「勿論一番の売れ筋商品はジャムですが、ジャムを作ること、果物を加工する事の延長線上には色んなものがあります。コーディアルもそのひとつで、加工をするのが好きで色々と商品開発を進めています」</p>



<p>「日本のコーディアル」として、開発以降多くの反響を呼ぶ人気商品へと成長した。</p>



<h2 class="wp-block-heading">これからの「清里ジャム」</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export10.jpg" alt="" class="wp-image-53935" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export10.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export10-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/export10-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>現在有限会社農業法人清里ジャムの悩みは人手不足。佐野間さん自身も高齢となり、次の担い手がなかなか集まらないという状況がある。また果物の仕入れ先である農家も、後継ぎがおらずに閉業してしまう所も少なくない。地球温暖化が原因で不作に陥ってしまったりと、継続して同じものを仕入れられないのではないかという不安もあるそうだ。しかしそんな厳しい状況にあっても、佐野間さんにジャム作りを辞めるという選択肢は無い。</p>



<p>「それでもまだやりたい事の発想が出るんです。それは『あなたはまだ世の中の為に活動しなさい』と言われてるって事だと思います。だから動けるうちは色んな事にチャレンジしていきたいです。ジャムと良く合うパンを作るのが当面の課題ですね」</p>



<p>ジャムやコーディアル、パンと様々な商品を展開する「清里ジャム」。その根底には良いものを作ろう、山梨の農業や観光、ひいては世の中の役に立つことをやりたいという思いがある。試行錯誤し、独自製法を編み出しながら誠実に作られた商品はこれからも佐野間さんの歩みと共に、世の中に受け入れられ続けるだろう。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53926/">清里の地だからできたこと「有限会社農業法人清里ジャム」／山梨県北杜市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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