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	<title>酒造り - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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	<title>酒造り - NIHONMONO</title>
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		<title>日常を彩る存在となることを目指して。「若波酒造」／福岡県大川市</title>
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		<pubDate>Sat, 17 May 2025 05:48:03 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[酒造り]]></category>
		<category><![CDATA[若波 純米大吟醸]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_404.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>筑後川の下流に位置する福岡県大川市に1922年（大正11年）に創業した「若波酒造」。九州一の大河･筑後川のように「若い波を起こせ」と願いを込めて名付けられた酒造は、その名の如く、独自に日本酒のおいしさと世界を開拓していた [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_404.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>筑後川の下流に位置する福岡県大川市に1922年（大正11年）に創業した「若波酒造」。九州一の大河･筑後川のように「若い波を起こせ」と願いを込めて名付けられた酒造は、その名の如く、独自に日本酒のおいしさと世界を開拓していた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">酒造りが盛んな筑後川流域に創業</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_410.jpg" alt="" class="wp-image-52764" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_410.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_410-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_410-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>酒蔵の前を悠々と流れる、九州最大の河川･筑後川。酒造のある筑後川流域は、阿蘇山を水源とした豊富な伏流水に恵まれ、良質な米を育む広大な筑紫平野が広がる。日本有数の酒どころとして発達し、明治時代の半ばには80を超える酒蔵が存在した。時を同じくして、「若波酒造」の本家である「今村本家酒造」も創業。</p>



<p>「若波酒造」の始まりは、1922年（大正11年）。1895年（明治28年）に創業した「今村本家酒造」から3兄弟がそれぞれ分家し、そのうちの一つとして酒造りを開始する。今では本家を含めて蔵を閉じ、唯一残る「若波酒造」が今村家の酒造史を引き継ぐ形となった。現在は4代目当主の今村嘉一郎さん、姉で製造責任者の今村友香さん、そして9代目杜氏の庄司隆宏さんの3人の造り手を中心に、酒造りに励む。</p>



<p>この3人を中心に酒造りが始まって間もなく、2010年の平成22酒造年度から既存ブランド「若波」の酒質設計を全面的に刷新。限定流通商品として立ち上げ、現在の体制となった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">コンセプトは「味の押し波、余韻の引き波」</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_281.jpg" alt="" class="wp-image-52765" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_281.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_281-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_281-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>多くの酒造が集まる筑後川流域の群雄割拠の中、「若波酒造」の酒造りは一目置かれている。2012年（平成24年）から始まった福岡県酒類鑑評会では、第1回から「若波 純米大吟醸」が最高賞である初代県知事賞を受賞。まさに、創業時に掲げられた「日本酒造りで若々しい波を起こせるように」との願いを体現するような、勢いのある船出であった。2023年9月に行われた第11回福岡県酒類鑑評会でも、純米吟醸酒･純米酒の部で「若波 純米吟醸 山田錦」「若波 純米酒」の2銘柄が同賞を受賞する。</p>



<p>「若波酒造」が酒造りのコンセプトとして掲げているのは、「味の押し波、余韻の引き波」。それは、看板銘柄の「若波 純米吟醸」に代表される、口に含んだ瞬間、旨みが波のように押し寄せ、そうかと思うとスッと爽やかに引いていく味わいのことを指す。そんな美しい波のような酒質に、多くの人が魅了されているのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">酒米が持つ保有水分も徹底して調整</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_383.jpg" alt="" class="wp-image-52766" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_383.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_383-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_383-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>平成22酒造年度に酒質を全面刷新し、限定流通商品として生まれ変わった「若波」シリーズ。当初から「日常に彩りを添える普段使いのお酒を」との思いを掲げ、酒造りを行う。4代目当主の今村嘉一郎さんは、「日々飲んでいただくお酒だからこそ、飽きのこないおいしさを求め、毎年細かなマイナーチェンジを重ねています」と語る。</p>



<p>日本酒の原料となる酒米は、同じ年の同じ品種であっても、米の特性はその都度変化。なかでも米に含まれる水分量の違いは、ほんの1%以下のことではあるものの、酒質に影響があるという。「良いお酒をつくる上で、再現性の高さを大切にしています。そのためにも、米の保有水分の調整はとても重要。例えば同じ品種、同じ精米具合でも、米の保有水分が異なるため、その都度しっかり計測し、その上で去年と今年の米の違いや個性を、造りの部分でどう表現するかを杜氏とともに設計していきます」。</p>



<h3 class="wp-block-heading">酒米は福岡県産を厳選</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_347.jpg" alt="" class="wp-image-52767" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_347.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_347-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_347-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「若波酒造」で使用する酒米は、ほぼすべて福岡県産米。主に「山田錦」、「夢一献」、「寿限無」の3種類の酒造好適米を用いている。</p>



<p>「山田錦」は、一大産地である福岡県糸島産を厳選。上品な香りでふくよかな味わいが特徴だ。「若波酒造」が目指す“味の押し波”の部分をしっかりと表現できるという。福岡県内で広く使われている「夢一献」は、精米歩合50%〜70%の純米酒で使用。すっきりとした味わいで、余韻の軽やかさが出る酒米とのこと。「寿限無」はというと、アミノ酸度が低く、雑味も少ない品種。ともすると、味気ないように思われるが、造りの部分で「若波酒造」が目指す味わいを醸す。米の特性上、よく溶け、割れやすいため、65%に磨いた純米酒をメインに使用。</p>



<p>「目標値に合わせて無理に味わいを造り出すのではなく、米の個性に合わせた酒造りを大切にしています」と今村さん。徹底した水分管理を行うことに加え、杜氏を中心に定期的にディスカッションやテイスティングを重ねるほか、取引のある酒販店からフィードバックをもらうなど、常に味わいの向上を目指している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">蔵人たちの和が、良い酒を醸す</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_330.jpg" alt="" class="wp-image-52768" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_330.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_330-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_330-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>さらには、日々の徹底した蔵の清掃や整頓を基本とし、週に一度は醸造機器の分解洗浄を行うなど、衛生管理にも余念がない。また、福岡という温暖な気候のもとでの酒造りには、温度管理も衛生上重要となるため、温度調整を緻密にコントロールできる冷却装置付きのサーマルタンクも導入した。酒質設計はもちろんだが、品質管理も味わいを大きく左右する。</p>



<p>そして、「若波酒造」は少数精鋭。出荷量に対して醸造期間を長く設定し、時間をかけて酒造りを行っている。量産には走らない。「少人数でいかに高品質なものを造れるか、そこに注力していたら必然的に丁寧な酒造りに着地しました」と今村さん。普段使いしたくなる安定のおいしさとは、きっとそういった影の功績に支えられているのだろう。少数精鋭のチームでこそ生まれる若波らしさ。「若波酒造」が信条とする「和醸良酒（わじょうりょうしゅ）」を物語るように、酒造りに誠実な蔵人たちの和が、良い酒を醸し続ける。</p>



<h2 class="wp-block-heading">変わらないために、さらに磨きをかける</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_385.jpg" alt="" class="wp-image-52769" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_385.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_385-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/wakanami_385-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>今取り組んでいることの一つに、地元九州の料理との相性の追求がある。各地から話題のグルメや食材を取り寄せ、定番酒などを中心にテイスティングを重ねている。香り、酸味、後味などそこで生まれたアイデアや改善点を、酒造りに反映。日常使いのお酒であることを目指す上で、地元で親しまれている料理とのペアリングは最重要項目と言ってもいいだろう。当たり前にそこにあり続ける日本酒を目指すには、今あるものを磨き続けていく必要がある。</p>



<p>以前、季節限定で出して好評だった銘柄「若波 純米吟醸 TYPE-FY2」を、一年を通して販売するにあたり、使用する米を加工用米から「山田錦」100%に変更したことがあった。その際、「山田錦」らしい上品できれいな味わいにまとまったことで、それ以前の味を好んでいた人にとって「物足りなくなるのではないか？」と、蔵人たちは米の変更を一時思い悩んだという。しかし、計画通り販売すると予想に反して好評。「この進化も含めて、今の若波だと感じ取っていただける1本になったと思います」と今村さんは当時を振り返る。</p>



<p>コンセプトは変えずとも、アップデートは重ねていく。「日常を彩る存在になるために、普段使いの酒質向上に努める」という「若波酒造」の思いは、変わらず飲み手に伝わっているはずだ。小さな波が、いつしか大きな波となり、日本酒の世界に新たなうねりを起こす日も、そう遠くはないかもしれない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/52763/">日常を彩る存在となることを目指して。「若波酒造」／福岡県大川市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>世界中で愛される銘酒「獺祭」を生む旭酒造が目指す先にあるもの／山口県岩国市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 09 Feb 2023 01:00:06 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/9960f1316d42334acf6de1a6cf97ff44-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>日本国内のみならず海外でも日本酒ブームの火付け役となった旭酒造株式会社。銘酒『獺祭（だっさい）』の名でよく知られる酒造メーカーだ。酒造メーカーとして型破りな方法で飛躍し国内外で愛され続け、もはや頂点をみたようにも思える『 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/9960f1316d42334acf6de1a6cf97ff44-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>日本国内のみならず海外でも日本酒ブームの火付け役となった旭酒造株式会社。銘酒『獺祭（だっさい）』の名でよく知られる酒造メーカーだ。酒造メーカーとして型破りな方法で飛躍し国内外で愛され続け、もはや頂点をみたようにも思える『獺祭』は、今もなお進化しようとあくなき挑戦を続けている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ピンチをチャンスに変える日本酒造り</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/33d2f8497b76d774fb237a78a8795b66-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-35251" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/33d2f8497b76d774fb237a78a8795b66-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/33d2f8497b76d774fb237a78a8795b66-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/33d2f8497b76d774fb237a78a8795b66-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/33d2f8497b76d774fb237a78a8795b66.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>山口県東部に位置する岩国市。県道5号線の山中をひたすら車で進むと、突如として現れる12階建てのビル。この酒蔵として珍しい近代的な蔵は、1770年創業、200年以上の歴史を持つ<a href="https://www.asahishuzo.ne.jp/" target="_blank" rel="noopener" title="">旭酒造株式会社</a>の本社蔵だ。ここで世界的にその名を知られる銘酒<strong>「獺祭」</strong>が作られている。</p>



<p>「獺祭」生みの親である現会長、桜井博志（さくらいひろし）さんは、大学卒業後、大手酒造メーカーに勤務。その後旭酒造へ入社したが、先代との考え方の違いから一度は退社し、石材業を営んでいた。</p>



<p>1984年。先代が亡くなり3代目として旭酒造に戻ってきたものの、日本は空前の焼酎ブームで、日本酒の売り上げは激減。とにかく安く多く販売し消費するという時代。 地方の小さな酒蔵で製造できる数も少なかったため、当時の看板商品であった「旭富士」は売れず、旭酒造の業績は、年々下降するばかりだった。どうにかしようと奔走するも、地元の問屋も相手にしてくれない状況。</p>



<p>しかし、桜井さんはこの大きなピンチに直面したことで、日本酒造りの本質的な問題を、一つひとつ整理していく。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="1000" height="667" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/89c7dfaf5a0213d4e054dd04fd15c8c0.jpg" alt="" class="wp-image-35256" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/89c7dfaf5a0213d4e054dd04fd15c8c0.jpg 1000w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/89c7dfaf5a0213d4e054dd04fd15c8c0-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/89c7dfaf5a0213d4e054dd04fd15c8c0-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<h3 class="wp-block-heading">本当においしい日本酒「獺祭」の誕生</h3>



<p>生き残り戦略として取り組んだのが<strong>「本当においしい日本酒」</strong>をつくること。山口の片田舎で名前も知られない酒蔵が、当時日本酒業界の主流だった薄利多売で勝負をしても勝ち目はない。そこで選んだのは単価が高く価値を訴求しやすい<strong>「純米大吟醸」</strong>だった。</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">日本酒は、原料や精米歩合などの違いによって種類が分けられている。その中でも、純米大吟醸というのは、米・米麹・水だけで造られる。</span></p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">精米歩合が50%以下の米を、低温で長期間発酵させ、米本来の旨味やコクがあり、吟醸香といわれる<strong>フルーツのような甘い香りをまとう</strong>のが特徴。</span>低温でじっくりと熟成させる造りは、コストも手間もかかるため、お酒の値段は高くなる。価値あるおいしいお酒を造ることで商品価値をあげていくのが狙いだ。</p>



<p>しかし、いくら良いものを造っても、「旭富士」のままでは手に取ってもらえない。新たな銘柄が必要だった。酒蔵がある獺越（おそごえ）という地名は、獺（かわうそ）が山を越えてやってきた場所という古い言い伝えに由来していて、そこにヒントを見出した。</p>



<p>獺が獲った魚を河原に並べて置く独特な行動が、神仏にお供え物を祀る（＝祭る）ように見えたことから生まれた「獺祭」という中国の故事があった。そこに明治の文学界に革命を起こした正岡子規の俳号の一つ「獺祭書屋 主人」にちなみ、この山奥から革新的な酒造りに挑戦する酒の名前にピッタリだと、「獺祭」と名付けることとした。</p>



<h2 class="wp-block-heading">本当に美味しいと思える酒をつくるための苦闘</h2>



<p>とはいえ、新卒で大手酒造メーカーに勤めた経験はあるが、酒造りはまったくの素人。そのため、評判の高い蔵元を回ったり、おいしいと言われる吟醸酒を真似してみたり、やれることはかたっぱしから試した。桜井さんがかき集めてきた情報を元に杜氏が酒造りをおこない、すべてを数値化し、データを元にトライアンドエラーを繰り返していった。大学の先生からは純米大吟醸を量産するなんて言うことは、杜氏の気持ちを冒涜している、と叱られた事すらあったが、<strong>経験に勝る強みはない</strong>のだ。</p>



<p>着手から6年の歳月を経て、1990年ようやく、精米歩合50%と45％の純米大吟醸酒の販売にこぎつけた。完成にたどり着くまでは「地べたを這いつくばる想いで耐え忍んだ」。そう桜井さんは当時を振り返る。</p>



<p>開発当初からマーケットは東京へと決めていた。地元の小さな商圏では売り上げが先細りすることは目に見えていたからだ。桜井さん自身も酒販店や飲食店を回って積極的に営業活動をおこなった。発売当時バブルがはじけたばかりで、銀座の一等地は閉店したバーなどに置き換わって居酒屋ができ始めていた頃。獺祭のような高価格帯の日本酒を好んで置く店が多かったのもラッキーだった。また東京にいる山口県民などの間で少しずつ話題になると、取り扱ってくれる飲食店も増え滑り出しは好調といえた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">業界トップクラスの純米大吟醸造りへの挑戦</h2>



<p>日本酒業界は古くから、問屋を介して飲食店などの消費者へと商品が届けられてきたため、問屋との関係性が販売量を大きく左右してきた。売れている酒が必ずしも消費者の求めている酒とは限らないのが実情だった。</p>



<p>しかし、このままいくと日本酒業界は衰退の一途を辿ってしまう。古い仕組みを見直し、本当においしいものを多くの人に届ける方法を考えた桜井さんは、<span class="swl-marker mark_yellow">自分たちの造った酒を適切な状態で販売してくれる酒販店に限定して直接取引を始めることにした。</span>全国の売り場に社員が直接出向き、販売環境を確認して回ることも惜しまなかった。自分たちの目で見て、肌で感じた市場感と敏感に向き合ったのだ。</p>



<p>おいしい酒というのは全国どこにでもある。その中でも自分達の売りとなるものを強く打ち出すため、次に挑戦したのは<strong>業界トップクラス</strong>23％の精米歩合を誇る純米大吟醸<strong>「獺祭磨き二割三分」</strong>の開発だった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">徹底的にかける手間とコスト</h3>



<p>玄米を表面から77%削り取った状態の米を使うことで、雑味のないクリアな味わいと、奥深いおいしさを表現できる。しかしそれは簡単なことではなかった。磨きすぎると面白みのない味になる。</p>



<p>そのため、機械を使う方が再現性の高い作業、人の手でしかできない繊細な作業など、細部に渡って検証を重ねた。効率や導線、微妙な変化などを徹底的に突き詰め改善してきた。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="1000" height="667" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/ea8ca1facd6d5f67e27a9e8f4c36dee1.jpg" alt="" class="wp-image-35261" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/ea8ca1facd6d5f67e27a9e8f4c36dee1.jpg 1000w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/ea8ca1facd6d5f67e27a9e8f4c36dee1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/ea8ca1facd6d5f67e27a9e8f4c36dee1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>



<p> </p>



<p>また使用する米はすべて山田錦。</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">山田錦は、脂質やたんぱく質といった余分な成分が少なく、大粒で砕けにくいため精米しやすいのが特徴。</span>吸水性も高く良い麹をつくりやすいため、酒米の王様といわれるほどバランスが良く、造り手の意思を反映したお酒になりやすい。</p>



<p>だが、同じ米でも採れる畑によって吸水力などさまざまな違いがあるため、洗米はその微妙な違いに対応できるよう、人の手で行う。</p>



<p>そのほかに、蒸した米を床台まで移動させる際は水分バランスが崩れて米の品質が変わらないよう、すべて人の手で運ぶ。</p>



<p>麹造りは酒造りに50%以上影響するといわれているため、毎日麹の状態を機械で分析して、人の手で微調整をおこなうのだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="1000" height="668" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/a4b1c0e4dcc528e068cab1ec51387fa8.jpg" alt="" class="wp-image-35262" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/a4b1c0e4dcc528e068cab1ec51387fa8.jpg 1000w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/a4b1c0e4dcc528e068cab1ec51387fa8-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/a4b1c0e4dcc528e068cab1ec51387fa8-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>







<h3 class="wp-block-heading">人と機械のバランスから誕生した「獺祭磨き二割三分」</h3>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">このように、人の経験や勘と、データや機械のバランスにこだわったことで、誕生した唯一無二の純米大吟醸「獺祭 磨き二割三分」は旭酒造の金看板となった。</span></p>



<p>雑味がなくフルーティーな飲み口で、日本酒を飲まなかった若年層や女性にも受け入れられだすと飛躍的に業績を伸ばしていくことになる。ただひたむきに「自分たちが美味しいと思える酒を造る」ことを追求してきたことが市場に受け入れられたのだ。</p>



<p>「獺祭」ブランドの派手なPRもせず、原点を大切にする。そんな酒造りの姿勢はじわじわと口コミでに知られるようになり、メディアでも取り上げられるようになると評判が評判を呼び絶大な知名度とブランド力を持つようになった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">成功の裏にあった杜氏制との決別</h2>



<p>日本酒造りは一般的に季節仕事で、蔵人たちは仕込みの季節だけ出稼ぎにきて、終わると農業などの本業に戻るケースがほとんど。本業が終わらないと酒造りに参加できないなど、融通が利きにくく、自由な酒造りの足かせになることもあった。高齢化も課題になっていて、杜氏の属人的な技術を継承していくには、若く優秀な人材にバトンを渡していく必要がある。</p>



<p>しかしそれには安定した通年雇用が必須条件。桜井さんは夏場にも仕事があれば安定雇用を約束した人員確保ができると考え、1999年地ビール事業に参入を決めた。夏場に忙しくなる地ビール製造と冬場の酒造りをかけ合わせれば、通年雇用が可能となり製造分野に若い人材の採用が見込めると考えたのだ。</p>



<p>ところがたった3ヶ月で失敗、多額の借金だけを抱えることとなった。経営難の噂を聞きつけたベテラン杜氏がその年、蔵を去ってしまった。</p>



<p>自力での酒造りを迫られ、杜氏の役割を桜井さん自身が担い、蔵人の役割を社員5人でまかない、純米大吟醸造りをスタートすることに。幸い、時代の流れが杜氏に頼らない酒造りを意識しはじめていたこともあり、桜井さんも蓄積したデータを元にマニュアル化を進めていた。<span class="swl-marker mark_yellow">マニュアルを元に杜氏のいない酒造りを始めると、「こんな酒をつくってみたい」といったこれまでにない自由な発想が可能になった。</span>これを機に桜井さんは一年中造れるよう四季醸造に舵をきった。その結果、通年雇用が可能となり、若い世代の雇用が進むようになった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">真においしい酒とは</h2>



<p>以前より製造能力の限界を超えていたため、10年かけて、精米工場、新蔵、新冷蔵庫、第二蔵を建設。2015年に12階建ての本社蔵が完成した。</p>



<p>本当は、藪に沿って建てたかったが、酒蔵を立てるほどの広い平地の確保が難しかったため縦に伸ばす他なかった。しかしこれが生産効率を上げていき、生産能力は一升瓶400万本を超えた。かつて地元岩国でも売上下位だった旭酒造は、2016年度には<strong>清酒メーカー売上高トップ10にランクイン</strong>し、名実ともに大手酒造メーカーの仲間入りを果たした。</p>



<p>旭酒造は現在、全社員240名中、製造スタッフ170名以上という人数で、酒造りを行っている。社員の平均年齢28歳というから驚きだ。若い力が、地元からはもちろんのこと、全国からも続々と集まっている。もちろん経験がものを言うようなポジションには、ベテランの実経験者を入れてバランスを保つことも意識しているという。</p>



<p>酒造りのプロとして経験を積むことのできる環境は、古いルールに縛られず、不器用ながら取り組んできたからこそ出来上がったシステムだと桜井さんは笑う。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="1000" height="668" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/8017b8aa683b97914b958d5d6cc55d7a.jpg" alt="" class="wp-image-35267" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/8017b8aa683b97914b958d5d6cc55d7a.jpg 1000w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/8017b8aa683b97914b958d5d6cc55d7a-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/8017b8aa683b97914b958d5d6cc55d7a-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>







<p> </p>



<p>みんな最初は素人。この世に在るものはどんなものでも変化するものだから、変化をしてもおいしいものを追求して提供できるようにと、<strong>今も進化の途中</strong>なのだという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">大切だからこそ変えていくべきもの</h3>



<p>そんな桜井さんはこう考えていると言う。古くから続く伝統手法や文化を、大切に継承していきたいと思うなら、逆に古くから伝わるものだからと理由を考えずに惰性でやってはいけない。大切だからこそ<strong>進化しなければならない</strong>と。</p>



<p>そんな想いから始めたのが<strong>「最高を超える山田錦プロジェクト」</strong>だ。2019年から始めたこの取り組みは<strong>酒米農家にも夢をもってもらうきっかけに</strong>なればと、旭酒造が契約する全国の山田錦農家を対象に開催するコンテストとした。今までの山田錦を超えるものに挑戦すると銘打っている。</p>



<p>応募数100件ほどの中から、優勝者の米を1俵50万円という相場の25倍ほどの値段で買い取るというもの。50俵（3トン）以上の出品単位となっているため実質約2,500万円以上の賞金が与えられることになる。</p>



<p>コンテストで優勝した米は<strong>獺祭の最上級酒</strong>を造る原料にあてられる。<span class="swl-marker mark_yellow">このコンテストをきっかけに、これまで山田錦を積極的に作らなかった地域でも<strong>「獺祭のための山田錦」</strong>が生産されるようになった。</span>山田錦を取り巻く環境に新しい風を吹かせ、良い酒造りができる好循環を生んでいる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">世界が認める日本酒へ</h2>



<h3 class="wp-block-heading">ニューヨークでの現地製造の挑戦</h3>



<p>高級ワインで知られるロマネコンティは1本100万円以上の値がつく。日本酒にも引けを取らない価値がある。しかし、その価値を認めてもらうには、価格が高くても評価してもらえる土壌があることを業界全体にも、消費者にも知ってもらう必要があった。そのためには海外の市場で獺祭が認められることが近道だと桜井さんは考えていた。</p>



<p>獺祭が軌道に乗り始めた2000年代初頭、ニューヨークの和食店で獺祭のリピーターがたくさんいることを耳にした桜井さんは、日本の人口減も見越し、2003年ごろから海外でのマーケット拡大を開始した。台湾から始まり、アメリカ、フランスとその規模を着実に広げ、獺祭の知名度は狙い通り世界クラスの階段を登り続けた。</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">2018年にはパリで、<strong>フレンチの巨匠ジョエル・ロブション氏</strong>とのコラボレーションも実現。日本が誇る獺祭は、<strong>食のジャンルを越えて愛されるおいしい酒</strong>であることを世界的に発信することにも成功。2022年には約30ヶ国へ出荷され、「美味しい日本酒」としての正当な価値を世界中が認め続けている。</span></p>



<p>そして次なる挑戦はアメリカでの<strong>現地製造</strong>だ。本当においしいものを飲んでもらうため、輸出品ではない現地製造にこだわりたいと、2019年ニューヨークに酒蔵を建設開始。なんと7000石（一升瓶で70万本）の製造能力を予定しているという。</p>



<p>現地に居てこそ感じられる市場の変化や求められるものを瞬時に捉え、対応できる体制をつくりたいという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="1000" height="667" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/5ea82fbc5a966b17b69f8c98ffea2953.jpg" alt="" class="wp-image-35277" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/5ea82fbc5a966b17b69f8c98ffea2953.jpg 1000w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/5ea82fbc5a966b17b69f8c98ffea2953-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/02/5ea82fbc5a966b17b69f8c98ffea2953-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></figure>







<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">これからの思い</h3>



<p>「私は、3周遅れのランナーです。不器用ながらに真っ直ぐひたむきに走ってきた。成功は時の運だが、成功する確率が高いものを選んでいくのも必要なことだと思う。世界を巻き込んで飲む人を幸せにするような、おいしい酒をこれからも造り続けたい」と、桜井さんはいう。</p>



<p>「夢は月で酒造りをすること。無理だって思わずにとにかくやってみること」そう語った桜井さんの屈託のない笑顔には、酒の味だけではなく、酒造りにかける型破りなこの情熱が、多くの人々を魅了してきたのだと確信させられる不思議な力があった。</p>


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						<span class="p-blogCard__excerpt">全国で愛される王道の日本酒「東洋美人」 山口県萩市にある創業1921（大正10）年の澄川酒造場。代表銘柄「東洋</span>					</div>
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		<title>先代の志を受け継ぎながら、辛口のさらなる可能性を追求し続ける「常山酒造」/福井県福井市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 30 Jan 2023 01:00:22 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[酒造]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/A7C7972-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福井県福井市の中心市街地、JR福井駅近くにある蔵元・常山（とこやま）酒造の代表銘柄はキレのあるクリアな辛口で知られる「常山（じょうざん）」で、9代目の常山晋平さんが杜氏となってからは円熟味が増したとファンに評判だ。道半ば [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34855/">先代の志を受け継ぎながら、辛口のさらなる可能性を追求し続ける「常山酒造」/福井県福井市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/A7C7972-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福井県福井市の中心市街地、JR福井駅近くにある蔵元・常山（とこやま）酒造の代表銘柄はキレのあるクリアな辛口で知られる「常山（じょうざん）」で、9代目の常山晋平さんが杜氏となってからは円熟味が増したとファンに評判だ。道半ばで急逝した父である先々代の志を継いだ母と息子は、その味わいをさらに現代に合う辛口へと深化させている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">9代目として目指す酒造りとは</h2>



<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43612-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34859" width="900" height="599" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43612-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43612-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43612-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43612.jpg 1280w" sizes="(max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure>







<p> </p>



<p>常山酒造の創業は<strong>江戸時代後期の1804年</strong>。<strong>福井市内では最も古い歴史を持つ</strong>蔵だ。福井藩の御用達商人から始まり、大正時代には福井市では随一の規模の酒屋となるものの、大戦中の空襲や福井大震災で酒蔵を二度も消失。そのたびに愛飲家の支援を受けながら復活し、家族経営を生かした丁寧な酒造りを続けてきた。</p>



<p>2022年、常山晋平さんは８代目である母からバトンを受け継いで９代目代表に就任。蔵の代表的銘柄である「常山」のラインナップを一新した。福井県の自然や水の良さを表す言葉である「越山若水」をコンセプトに、酒米は、福井市東部の山間部にある美山地区の契約農家が育てた<strong>「美山錦」や「山田錦」、福井県が開発した「五百万石」</strong>、<strong>「さかほまれ」</strong>、を使い、酵母は福井県独自のものと自家酵母を使って醸している。</p>



<p>白いラベルをまとったそのシリーズは、パッケージデザインを「JAL SKY MUSEUN」やロッテ「ZERO」を手がけたグラフィックデザイナー・木住野彰悟氏が担当。米をイメージさせる白は食とのかけはしを、ロゴは越前の山と海を思わせるデザインにした。</p>



<p>味わいは純米辛口“超”、純米吟醸辛口“飛”、純米大吟醸芳醇辛口“極”の3つが柱。繊細な旨みを持つ魚介類だけではなく現代の脂質多めの食事とも調和するような、スッと喉を通り抜けるドライなキレ味が特長だ。越前の山のような<strong>重厚感ある旨み</strong>と、若狭の海のような瑞々しい<strong>ミネラル感</strong>ある辛さを両立させ、淡麗だけでは終わらない味わいとなっている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">雑味を取り除くために細部にこだわる</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43650-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34863" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43650-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43650-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43650-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43650.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>クリアな透明感とともに膨らむ旨み、インパクトのある抜群のキレ。そんな酒はどのように造られているのだろうか。</p>



<p>常山酒造を訪れると、事務所も作業場もすべてが整然と片付けられていることに気がつく。「酒づくりはまず環境から」をモットーに、毎朝作業前にスタッフ全員で徹底して掃除しているという。また一般的に酒蔵で米を運ぶために使われる<strong>エアシューターは使わず</strong>、手で運んでいる。わずかに残った米が雑味につながるのを怖れてのことだ。「クリアで透明感のある味わいを追究していくと、雑味が出る原因になると思われる部分が気になって」と晋平さん。工程を一つ一つ細かく見直したことで、醸される味は理想により近づいたと話す。</p>



<h3 class="wp-block-heading">発酵中に酵母に負担をかけない</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43924-1-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34868" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43924-1-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43924-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43924-1-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43924-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p>酒を醸すためのタンクにもこだわった。常山酒造の仕込みが始まる9月頃だと、外気はまだまだ30度を超える日もある。仕込みの最後、味わいに甘みを加えるためタンクを冷やす工程があるが、<strong>酵母にストレスがかからないよう</strong>、外気との温度差の影響が小さい特殊なタンクを使用している。晋平さんは「味わいを深く追求するために、タンクそのものを選ぶことも重要だったんです」という。</p>



<p>さらに搾った後の氷温管理や、瓶詰めの際の急加熱や急冷蔵など、蔵内での温度管理も厳しくしつつ、酒販店も温度管理が可能なところを厳選している。<br></p>



<h2 class="wp-block-heading">先々代である父が開発した、福井名物にも合う味わい</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43763-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34873" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43763-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43763-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43763-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43763.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>銘酒「常山」の辛口にこだわり、それをさらに現代に合わせたものへアップデートし続ける晋平さん。その根底には、道半ばで亡くなった先々代、父への想いがある。</p>



<p>かつての常山酒造では、長らく「羽二重正宗」という普通酒をメインとしていた。しかし、父である７代目の英明さんが、日本酒の新しい時代の到来を見越し、1997年に新しい純米酒として「常山」を発表した。福井の海で獲れる新鮮な魚介にふさわしい酒をと開発したもので、上品に立ち上る吟醸香となめらかで瑞々しい口当たりにスッとキレる後味が特長だ。福井の名物の一つ「<strong>おろし蕎麦</strong>」との相性もよく、繊細なそばの香りの邪魔をせず、大根おろしの瑞々しさとも合うと評判だった。</p>



<p>しかしその数年後、英明さんは「常山」の普及を目指す道半ばの48歳で急逝。当時、晋平さんはまだ19歳で大学生だったため、母・由起子さんが跡を継いだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">8代目である母が常山ブランドを確立</h3>



<p>まず由起子さんは、酒の品質を保つために「常山」を<strong>特定銘柄</strong>として酒販店を厳選。また極上のキレを求めて酒米や精米歩合を研究し、辛口がコンセプトの「常山」のラインナップの充実を図った。通常は日本酒度「+6」で大辛口とされるが、「+8」前後の純米大吟醸酒「超辛」、「+21」前後の超辛口の生原酒「とびっきり辛」などを生み、辛口へ振り切っていった。</p>



<p>辛口の酒を造るために重要なのは、発酵の期間、酵母の力を弱らせず、かつ雑味が出ないようにするバランス。それを叶えてくれたのは、英明さんを支えた南部杜氏の腕だった。</p>



<p>由紀子さんは、自分たちの酒を第三者の目で評価してもらうため「<strong>ワイングラスでおいしい日本酒アワード</strong>」をはじめとする数々の品評会に積極的に出品。受賞することでメディアに取り上げられる機会も増えた。それらがブランディングや現代の食事に合う味を造ることにもつながり、若者ら日本酒初心者にも知名度を広げるなど「常山」のベースが整っていった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">日本酒の新時代を迎え、若き9代目が蔵を継ぐ</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43820-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34878" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43820-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43820-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43820-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43820.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>大学卒業後に大手酒造会社で営業をしていた晋平さんは2011年に帰郷し常山酒造に入社。当時は海外での和食ブームに乗り、「獺祭」や「醸し人九平次」が世界市場で認知され始めた頃。日本酒新時代の幕開けを追い風として、自らの酒を醸し始める。</p>



<h3 class="wp-block-heading">酒造り４年目で全国新酒鑑評会の金賞に</h3>



<p>蔵元の家に生まれたとはいえ、晋平さんは実際の酒の造り手としてはまったくの素人で、大学も農業関連の専攻ではなかった。父や母とともに酒を造ってきたベテラン杜氏に一から教えてもらいながらの挑戦だった。「とにかく、なんとか酒にしなくてはというプレッシャーしかなかったですね」。</p>



<p>奇をてらわず、基本に忠実に一つ一つの作業を丁寧に自分のものにしていき、時には他の酒蔵へ出向いて教えを乞うこともあったという。そうして酒造りに携わって4年目に出品した酒が全国新酒鑑評会で金賞を受賞した。</p>



<p>「自分のベースが出来た」と自信を持ち始めた３年後の2018年、これまで蔵を支えてくれたベテラン杜氏が退職し、晋平さんが醸造責任者となる。その年、フランスで開かれる食のプロフェッショナルによる権威ある日本酒コンクール「Kura Master」の純米大吟醸の部で最高賞のプラチナ賞に輝いた。同コンクールでは2020年、2021年も金賞を受賞し、一躍国内外から注目されるようになった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">酒蔵を「もてなしの場」にリニューアル</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43869-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34883" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43869-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43869-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43869-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43869.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>晋平さんは、海外のワイナリーを訪れるうち、それらの醸造所のほとんどで、製造過程が見学でき、また詳しい説明を聞きながらワインの試飲ができる環境が整っていることを知って驚いた。日本では、蔵見学さえ対応していないところがまだ多い。</p>



<p>常山酒造はJR福井駅から最も近い立地のため、見学の申し込みや酒販店が他県から訪れる機会も少なくない。「そうした方々をもてなす場をつくる。直接商品をプレゼンできて、付加価値をつけられれば、通常よりも高価格で勝負できると思ったんです」。</p>



<p>2018年、晋平さんは母である8代目とともに、自社の蔵のリニューアルに取りかかった。歴史ある蔵の10ｍをこえるケヤキの梁を生かし、２階部分には漆喰の壁に杉板の床を張って、商談や見学に使える多目的スペースとした。仕込みの時期には１階の樽から蒸し上がった酒米の香りが立ち上り、より酒の魅力を感じられる設計だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ひと目で味のイメージが掴めるラベルデザイン</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43591-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34886" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43591-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43591-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43591-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43591.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>また、同時期にラベルやパッケージのブラッシュアップにも力を入れた。2018年から2020年にかけては東京・上野のホテル「NOHGA HOTEL UENO」の紋デザインで知られる「京源（きょうげん）」の紋章上繪師（もんしょううわえし）波戸場承龍（はとばしょうりゅう）・耀次さん親子にブランディングを依頼。</p>



<p>微炭酸の搾りたて「荒磯」には、師走の日本海を思わせるネイビーグレーに縁起のよい鯛が飛び跳ねるデザイン、兵庫県特A地区の山田錦を使用した特別な純米大吟醸には、深みのあるブラックに不老長寿と良い兆しを象徴する「吉祥黒松」を配するなど、見るだけで味のイメージが掴めるクールなデザインで、発表するたびに話題をさらった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">地元に愛されることこそ、勝機につながる。</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43827-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34889" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43827-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43827-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43827-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43827.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>まだ杉板の香りが残るような新しい蔵に立ち、自分の手がけた新たな常山のラインアップを眺めながら、晋平さんは「地元に愛されてこその地酒」と語った7代目の父のことを思い出す。7代目と酒米を作っている美山地区の契約農家ら地元の人たちとの縁は、20年が経った今も親密に続いていて、常山酒造の蔵開きの日には乗り合いバスに乗って深山地区の多くの人々が駆けつけてくれる。</p>



<p>昨今、海外では日本酒ブームが盛り上がっており、どんどん日本で売れているものが求められて海を渡っていく。「でも日本で売れる酒、長く愛されている酒って地元を大切にしてきた地酒だと思っているんです」と晋平さんは話す。地酒を最初に飲み、その良さを知り、伝えていくのは地元の人々だ。その人たちにまず喜んでもらえる酒を造る。そこにこそ、これからの日本酒の勝機があるのではないかと考えている。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43609-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34894" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43609-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43609-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43609-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/7M43609.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>新しい常山のシリーズは福井の魚料理や寿司の美味しさを膨らませるような味の設計だ。「これぞ常山、とひと口飲めば分かるような、飲んで福井の風景が思い浮かぶような存在感ある味わいを目指していきたい」と、9代目はあふれる地元愛あふれる目で将来を見据えている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34855/">先代の志を受け継ぎながら、辛口のさらなる可能性を追求し続ける「常山酒造」/福井県福井市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>新進気鋭の杜氏が辿り着いたのは原点に立ち戻った酒づくり「森酒造場」/長崎県平戸市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 24 Jan 2023 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[酒造]]></category>
		<category><![CDATA[日本酒]]></category>
		<category><![CDATA[酒]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06092b-1-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国から注目を集める酒蔵が、長崎県にある。2018年には廃業寸前だった蔵を蘇らせるとともに古典的な酒造りに舵を切り、次々と話題作を生み出し続けているのは、若き杜氏。その手腕と探究心はどのようにして生まれるのか。 業界内で [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34672/">新進気鋭の杜氏が辿り着いたのは原点に立ち戻った酒づくり「森酒造場」/長崎県平戸市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06092b-1-1024x682.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国から注目を集める酒蔵が、長崎県にある。2018年には廃業寸前だった蔵を蘇らせるとともに古典的な酒造りに舵を切り、次々と話題作を生み出し続けているのは、若き杜氏。その手腕と探究心はどのようにして生まれるのか。</p>



<h2 class="wp-block-heading">業界内でも一目置かれる新進気鋭の杜氏</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="768" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/d5d9e0cd40fb9bde67ca1c9af8b92822-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-34679" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/d5d9e0cd40fb9bde67ca1c9af8b92822-1024x768.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/d5d9e0cd40fb9bde67ca1c9af8b92822-300x225.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/d5d9e0cd40fb9bde67ca1c9af8b92822-768x576.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/d5d9e0cd40fb9bde67ca1c9af8b92822.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>南北に細長く伸びる平戸島と、その周辺に点在する大小約40の島々から構成された海のまち、<strong>長崎県平戸市</strong>。大航海時代には「フィランド」と呼ばれ、海外と日本を往来する人々の貿易拠点として発展してきた。風情あふれる町屋が並ぶ城下町の風景は今なお残り、かつての賑わいを感じさせてくれる。</p>



<p>そんな町の一角にあるのが、<strong>老舗の酒蔵「森酒造場」</strong>だ。明治28年、「小松屋」の屋号で森幸吉の手により創業され、昭和30年代に法人化し今に至る。現在は4代目の森幸雄さんが当主を務めている。</p>



<p>実はこの酒蔵、5年ほど前までは年間生産量が50石（1石＝約180L）に満たない、<strong>廃業寸前とも言える酒蔵</strong>だった。一般的に、酒蔵を切り盛りするためには最低400石が必要だと言われていることを鑑みると、かなり厳しい状況だったことが伺える。そんな状況を打破したのは、<strong>若き杜氏の5代目・森雄太郎さん</strong>だ。</p>



<p>「<strong>蔵を継ぐのか継がないのか</strong>ーーということは、蔵元に生まれた人なら一度は考えると思うんですね。自分はここで生まれて育ってきた気持ちが強かったから、生きているあいだに蔵がなくなるのを見たくなかった。だから最初は『酒造りがしたい』というよりも『<strong>残したい</strong>』という思いが強かったのかなと思います」と雄太郎さんは振り返る。</p>



<p>蔵を継ぐ決心をした雄太郎さんは、広島の大学で発酵工学を専攻。学部時代から大学院まで、連携先の独立行政法人酒類総合研究所に所属しながら最先端の酒造りを学んだという、酒業界ではちょっと変わった経歴の持ち主だ。しかしその探究心と手腕は業界内ですでに一目置かれる存在で、「<strong>若き天才杜氏</strong>」と呼ばれ注目を集めている。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="720" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06094b-1024x720.jpg" alt="" class="wp-image-34683" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06094b-1024x720.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06094b-300x211.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06094b-768x540.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06094b.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>大学院を修了後、宮城県の酒蔵で3年間に及ぶ修行を終え、雄太郎さんが平戸に帰郷したのは27歳の時。長年の杜氏の不在で、思うような酒造りをできていなかった当時の状況に危機感を抱いた雄太郎さんは、まずは蔵の設備や衛生面を刷新することに力を入れた。</p>



<p>「いいお酒は、酒造りの技術はもちろんですが、それ以上に蔵の環境が生み出すものだと自分は思っているんですね。つまり、<strong>日々の姿勢がお酒に出る</strong>。そういうことを修行先で学びました。ところが平戸に帰ってきたら、道具は錆びつき、壁も天井もカビだらけ。まともにお酒が造れる状況じゃなかった。最初の年はまず、酒造りができるように環境を整えたという感じです」</p>



<p>微生物の力を必要とする酒造りにおいて、衛生的な環境を保つことはとても重要だ。雄太郎さんは、使える道具や機械はすべて磨き上げ、蔵の梁や柱は残して自ら壁を塗り替えたり、コンクリートを打ち直したりと、蔵全体の改修を行った。そうして生まれ変わった酒蔵は、清潔感あふれる製造エリアと、創業時から残る蔵を改築した直売店、さらに蔵内にはクラシックな雰囲気が漂うイベントスペースも併設されている。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06179b-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34684" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06179b-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06179b-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06179b-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06179b.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">自然に任せた酒造りを極める</h2>



<p>雄太郎さんが蔵に戻ってきた当時は酒造りを指揮する杜氏がいなかったため、「液化仕込み」という簡易的な醸造技術で造った日本酒を島内で販売する程度の規模だったが、製造方法を改めて見直し、純米酒を造るための環境も一から整えた。</p>



<p>昨年からは、江戸時代に確立された<strong>日本古来の酒造り「生酛（きもと）造り</strong>」を導入。一般的な酒造りでは、醪（もろみ）のベースとなる酒母の仕込みに醸造用乳酸を加えるが、生酛造りでは<strong>乳酸菌が自然につくる乳酸</strong>を使う。完成まで40～45日と通常の酒造りの倍以上の時間がかかる上、長期間にわたる温度や湿度変化への対応など繊細な管理工程が欠かせないため、酒造りの効率化が求められてきた近代以降は廃れつつあった手法だ。</p>



<p>一方自然の力で酵母を増やす生酛造りでは、乳酸菌と生存競争をしながら育つことから強くて元気な酵母が育ち、後の発酵がスムーズに行われる。発酵過程で発生する様々な微生物は味わいにも影響し、濃醇で味わい深い酒として、近年日本酒ツウの間では人気が高まりつつある。「ゆっくりと時間をかけて熟成が進むので、芯がしっかりとした酒に仕上がって長期熟成にも向いています。うちの酒は開栓後も味が安定していますし、そこは自信を持っています」と胸を張る。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06188b-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34689" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06188b-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06188b-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06188b-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06188b.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">櫂入れなし、加水なし、濾過なし</h3>



<p>森酒造場では、<strong>日本酒造りには欠かせないとされている「櫂（かい）入れ」も行っていない</strong>。櫂入れとは長い櫂棒を使って醪（もろみ）のタンクをかき混ぜ、温度や発酵具合の偏りを調整する作業の一つ。一般的な酒造りでは日に2度ほど櫂入れをするが、ここでは<strong>酵母の働きに任せて自然に対流</strong>させている。</p>



<p>さらに<strong>加水もしていない</strong>。世界的に見ても、日本酒は醸造酒の中でもアルコール度数が比較的高いため、多くの酒蔵では加水を行いアルコールのパーセンテージを下げて味わいのバランスを調整するのが一般的だ。また、にごりを取ったり香味を整えるための濾過もしない。「自分にとっては<strong>絞った時の味わいがベスト</strong>だと思っているので、そこから濾過したり加水したりするのは、自分が考える酒質設計の中にはありません」と雄太郎さん。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06392b-1-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34692" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06392b-1-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06392b-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06392b-1-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06392b-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">平戸のテロワールを全国、そして世界へ</h2>



<p>そんな森酒造場のメインブランドは、<strong>「飛鸞（ひらん）」シリーズ</strong>。「飛鸞」とは、平戸の古い呼び名のこと。土地の風土にこだわり酒造りを続けてきた森酒造場だが、<strong>飲み手にも平戸のテロワール（土地の個性）が伝わるように</strong>との思いが込められている。フルーティーで軽やかな飲み口のものから、深みのある風味にキレ良く爽やかなもの、あっさりとクセがなく食中酒としても申し分のないものまで、その種類も実に様々だ。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06215b-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34695" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06215b-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06215b-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06215b-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06215b.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>原料となる水には、1キロほど離れた場所にある<strong>最教寺のふもとから湧き出る名水</strong>を創業当時から使用。米には、酒造りに適した酒米として知られる山田錦に加えて、<strong>長崎の食用米「にこまる」</strong>を使っている。食事を引き立て、旨味もありながらキレもある、ついつい飲んでしまうお酒になるよう、酸味と程よい苦みが特徴の味わいを目指している。</p>



<p>「長崎には県独自の酒米がないんですが、やっぱり長崎の蔵として特色を出したい。そこで試してみたのが、にこまるです。<strong>穏やかな香りの中ににこまるの旨味が効きつつ、食中酒としても気兼ねなく</strong>飲んで頂けるお酒に仕上がっています。“食べたらニコッと笑顔になるように”というにこまるの名の由来のように、<strong>飲むと自然と笑顔になって頂けるようなお酒</strong>を目指しています」と雄太郎さん。</p>



<p>原料も造り方も無理がなく、自然に寄り添い醸された「飛鸞」は、2021年にフランスで実施された鑑評会「KuraMaster(クラマスター)」で、<strong>最上位のプラチナ賞に次ぐ金賞</strong>を受賞。イギリスの鑑評会でも金賞を受賞するなど、その評価は海外でも高い。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06315b-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34703" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06315b-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06315b-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06315b-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06315b.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">より削ぎ落とし、自然なものへと近づける</h2>



<p>今後は原料にもさらなるこだわりを求め、<strong>無農薬のお米も取り入れていきたい</strong>と話す雄太郎さん。もともと生酛造りに挑戦したのも、<strong>より自然な製法で、</strong>という一心からだった。</p>



<p>「自分自身肌が弱くて、米作りをするときに農薬で肌が荒れたことがあったんです。できることならば、<strong>人の体の中に入れるものだからこそ、そうした自然由来じゃないものは減らしていきたい</strong>と思ったのが、生酛をやり出したきっかけですね。<strong>合理性による省力化も画期的で、それがあるからこそ今の酒造りの繁栄がある。</strong>その中でも様々な選択肢があるとしたら、自分は<strong>人の都合に寄せていく酒造りじゃなくて、自然の流れに寄り添って造りたい</strong>と思っています」</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="710" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06362b-1-1024x710.jpg" alt="" class="wp-image-34708" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06362b-1-1024x710.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06362b-1-300x208.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06362b-1-768x533.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06362b-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>味わいだけを追求するのではなく、<strong>日本酒を取り巻く社会や自然環境、人間と微生物の共存</strong>までを含めて、様々な背景に目を向けながら酒造りを追い求める雄太郎さん。5年前に50石だった生産高は、今年、250石まで伸びた。「最終的には1000石ほどを目指しています。それ以上だと、自分の目が行き届かず手が回らなくなる。まずは<strong>この蔵に合った無理のない規模を目指して</strong>頑張ります」と、どこまでも自然体だ。</p>



<p>目まぐるしく変わる時代の中で失われつつあった“<strong>自然との共存</strong>”を、まさに体現するかのような森酒造場は、ある意味で最先端の酒蔵として目に映る。そしてそれは、これまで培われてきた<strong>酒造りの知恵を断ち切ることなく“継承”</strong>し、<strong>先人と今を生きる我々との間に見えない“絆”</strong>を生じさせてくれるという意味で、まさに、父・幸雄さんが掲げた<strong>「継（つな）ぎ絆（つな）がる酒造り」</strong>という言葉そのものだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06150b-1-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34711" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06150b-1-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06150b-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06150b-1-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC06150b-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34672/">新進気鋭の杜氏が辿り着いたのは原点に立ち戻った酒づくり「森酒造場」/長崎県平戸市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>全国に知られる「黒龍酒造」の新たな挑戦。新ブランドと新施設で世界市場を狙う/福井県永平寺町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 31 Dec 2022 15:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[日本酒]]></category>
		<category><![CDATA[酒]]></category>
		<category><![CDATA[福井県]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/main-17.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福井県を代表する酒蔵「黒龍酒造」は1804年、初代・石田屋二左衛門が永平寺町松岡で創業した。地元・福井のみならず、全国でも屈指の知名度を誇る酒蔵のひとつだ。その名声は、「良い酒をつくる」ための飽くなき挑戦によって高められ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/main-17.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福井県を代表する酒蔵「黒龍酒造」は1804年、初代・石田屋二左衛門が永平寺町松岡で創業した。地元・福井のみならず、全国でも屈指の知名度を誇る酒蔵のひとつだ。その名声は、「良い酒をつくる」ための飽くなき挑戦によって高められ、その挑戦は今もなお続いている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">“良い酒づくり”200年の伝統</h2>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/12/kiji1-17.jpg" alt="" class="wp-image-31997"/></figure></div>


<p> </p>



<p>「黒龍酒造」がある永平寺町松岡は、10キロほど離れた場所に<strong>曹洞宗の大本山・永平寺</strong>をひかえる。近くには福井県最大の河川である<strong>「九頭竜川（くずりゅうがわ）」</strong>が流れ、その古名である「黒龍川」にちなんだ『黒龍』は、「黒龍酒造」を代表するブランドになった。<strong>『黒龍』</strong>はハレの日を演出する高級酒として精米歩合60％以下の吟醸酒を始め、精米歩合35％〜50％の大吟醸酒を揃えている。</p>



<p>また<strong>『九頭龍』</strong>ブランドは、日常的に楽しむ日本酒として精米歩合65％を中心とした商品を展開している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">全国に先駆けて大吟醸酒を発売</h3>



<p>「黒龍酒蔵」は創業以来「良い酒をつくる」との家訓を守り、生産量を追わず品質を追い続けてきた。昭和の高度経済成長期、酒をつくれば売れた時代にあっても「黒龍酒造」は味で勝負の信念を貫き、多量の醸造アルコールを添加する“三増酒”のような酒は一切作らなかった。しかし、当時は日本酒に等級制度（1992年に廃止）があり、国が審査をして品質が優良な「特級」、品質が佳良な「一級」、特級および一級に該当しないか審査を受けていない「二級」を定め、等級が上がるごとに酒税の額も高くなる仕組みだった。消費者にとっては一つの購入基準となっていたが、それは必ずしも飲んだときの美味しさと一致したものでは無かったと言える。「黒龍酒造」は品質の高い酒をあえて審査に出さず、税額の安い二級酒扱いにして少しでも価格を抑えようとしていたという。</p>



<p>その当時、「黒龍酒造」7代目の先代は、日本酒と同じ醸造酒としてのワインに注目し、フランスやドイツのワイナリーを巡った。帰国後は、日本酒もワインのように熟成できないかと試行錯誤を続け、品評会に出すような少量で高品質な酒づくりに力を注いだ。ついに1975年、日本酒業界にとってエポックメーキングとなる<strong>『黒龍 大吟醸 龍』</strong>を発売。価格は一升瓶で5000円。当時<strong>“日本一高価な酒”</strong>として話題になり、「吟醸酒」市場の扉を開いた。その後、大吟醸酒を低温で熟成した<strong>『黒龍 石田屋』『黒龍 二左衛門』『黒龍 しずく』</strong>といった商品が加わり、「黒龍酒造」の名が全国に知れ渡っていった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">品質管理への飽くなき情熱</h3>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji2-17.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>1990年、大手酒造メーカーに勤めていた水野直人さんが「黒龍酒造」に入社。得意先まわりで訪問した店舗で、「黒龍酒造」の生酒や吟醸酒が常温のまま置かれている光景を目にする。それはいくら「良い酒」をつくっても、品質を維持できる環境ではなかった。自分たちが丹精込めてつくり上げた酒が自分たちの手を離れた後どの様に扱われるのかを目の当たりにした水野さんは、すべての得意先を見直すことを決意。日本酒を正しい温度で管理し、味わいに責任を持つ特約酒販店に限定した。一時的に売上は落ちたが、酒販店を何度も蔵に招くなどして関係を深め、業績も徐々に回復していった。「黒龍酒造」が200年以上の歴史を重ねる中で、酒づくりから販売まで一貫して品質にこだわり続け、信頼を積み重ねてきた成果といえる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「良い酒」を「良い環境」でつくる</h3>



<p>商品の品質管理状況を改善した水野さんは、次に酒づくりの環境整備に着手した。1995年、現在は<strong>醸造の総責任者である畑山　浩さんが入社</strong>。</p>



<p>仕込時期に合わせて蔵人を雇う季節労働型の酒づくりから、社員中心の酒づくりへの転換を目指した。酒づくりとは飲み手が美味しいと喜んでくれる良い酒を届けること。原酒を絞るところで終わるわけではない。出荷までの貯蔵環境を整えることも良い酒づくりには欠かせない要素だった。その為には通年で酒を管理できる専門のポジジョンをつくり、そのノウハウの継承ができるよう、知識を備えた社員蔵人の育成に取り組んだのだ。</p>



<p>そして、水野さんが「黒龍酒造」の8代目当主に就任した2005年には、1000㎡を超える冷蔵庫を備えた<strong>「兼定島 酒造りの里」</strong>が完成。「黒龍酒造」本社から車で5分ほどの永平寺町松岡兼定島にあり、本社で搾った原酒をタンクローリーで輸送し、低温・氷温での貯蔵管理を徹底している。いわば「熟成」のための施設であり、「黒龍酒造」では第２の酒づくりの場と位置づけている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">日本酒の価値を高めるために</h3>



<p>先代が深い関心を抱いたワインは、高級なものだと、1本数十万から数百万円の値が付く。一方、同じ醸造酒である日本酒はどうか。水野さんは言う。「日本酒はワインに負けない美味しさがあり、手間もかかります。しかし、値付けに関しては、他の蔵の様子を横目でうかがいながら、まぁこんなものか、に落ち着く。私は酒販店が自信を持って最高級の日本酒を売る価格がどのくらいなのかが知りたかったのです」。</p>



<p>その思いをもとに2018年、「黒龍酒造」は新ブランド<strong>『無二（むに）』</strong>を発売した。年ごとの味の変化や、気象条件などのデータを積み重ね、純米大吟醸酒をビンテージワインのように熟成させた「黒龍酒造」における最高級の酒だ。価格を「入札会」によって決めたのも革命的だった。落札された中には、<strong>小売価格が1本10万円</strong>を超えたものもあったという。これは「日本酒の価値」を業界全体に問いかけ、日本酒の適正価格についての意識改革を促す強烈なメッセージとなった。</p>



<p>2022年には4年ぶりに第2回の「入札会」を開催。2013、2015、2016、2017年度産の『無二』が出品され、落札総額は前回から倍増した。</p>



<p>市場が日本酒をワインなどと肩を並べられる酒類として評価し、それが根付き始めていることの証明でもあった。</p>







<h2 class="wp-block-heading">「良い酒」を通して地域の文化を発信</h2>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji3-17.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>2022年6月、水野さんは3万坪の敷地に新施設<strong>『ESHIKOTO（えしこと）』</strong>をオープンした。『ESHIKOTO』は永平寺の下浄法寺（しもじょうほうじ）地区にあり、すぐ目の前に九頭竜川が流れる。</p>



<p>「黒龍酒造」のブランドは、現在すでに全国において確固たるものであるのに、水野さんはなぜ挑戦を続けるのか。先代から唯一、水野さんが繰り返し言われていた言葉がある。それは「ちゃんと継ぎなさい」。「黒龍酒造」は越前織の布や越前和紙を酒のラベルに用いてきた。酒づくりを通して、地域の文化を発信し、継いできたのだ。今回オープンした『ESHIKOTO』は、<strong>「黒龍酒造」の酒を通して福井の食と文化を発信</strong>し、次世代につなぐためのプロジェクトでもある。</p>







<h3 class="wp-block-heading">3万坪の敷地に酒蔵観光施設を</h3>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji4-17.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>「ESHIKOTO」は日本酒の貯蔵施設をはじめ、レストランや酒ショップなどからなる複合施設で、未だ建設途中の部分も多い。3万坪の敷地のうち、約1万坪に完成しているのは、「臥龍棟（がりゅうとう）」と「酒樂棟（しゅらくとう）」だ。</p>



<p>「臥龍棟」はイギリス・ロンドンの建築家サイモン・コンドル氏が設計を担当。日本の西洋建築の父とも呼ばれ、日本国内の代表作「東京復活大聖堂（ニコライ堂）」で知られるジョサイア・コンドル氏の孫にあたる人物だ。そのホールには、福井・美山産の巨大な一本杉のカウンターが置かれている。水野さんが自ら森に入って探した杉で、「黒龍酒造」と同様に200年の時を重ねた年輪が刻まれている。</p>



<p>「臥龍棟」はイベント開催に合わせて一般公開するスペース。ホールで、同じく永平寺内産で世界シェア2位を誇るハープの演奏会を開くなど様々な活動に利用している。</p>



<p>一方、「酒樂棟」にはカフェレストラン「acoya（あこや）」と酒ショップ「石田屋」がある。「acoya」は福井県食材を使う福井市のモダンフレンチの人気店「cardre（カードル）」の姉妹店だ。「石田屋」では、施設のオープンに合わせて発売した『ESHIKOTO』ブランドの酒や、「黒龍酒造」の日本酒など15種類以上の酒が日替わりで3種類テイスティングして購入できる。テイスティングは有料だが「黒龍酒造」の酒を試せるとあって人気ぶりは言うまでもない。また越前焼や越前漆器の酒器なども販売している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">新シリーズの酒を発売</h3>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji5-17.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>新たに発売した『ESHIKOTO』ブランドの酒は3種類。<strong>『ESHIKOTO梅酒』</strong>は、福井県産品種の梅「新平太夫」が樹上で完熟し、自然落下した「黄金の梅」だけを使って作る。<strong>『永（とこしえ）』</strong>は、福井県産の「五百万石」と「さかほまれ」という2種類の酒米を使い、乳酸菌の自然繁殖を酒づくりに取り入れた。<strong>『ESHIKOTO AWA』</strong>は福井県産米で作る、“瓶内２次発酵”にこだわったスパークリング日本酒だ。瓶内2次発酵とは、瓶詰めした後に酵母の力によってゆっくりと時間をかけて発酵・熟成させる製法だ。炭酸ガスを注入する製法に比べて、よりきめ細かい泡が特徴で、高品質な泡酒を生み出す。この蔵では、熟成したもろみを搾る際に、完全に搾り切らずにもろみを残して瓶詰めする。そうすることで、発酵が続き、瓶内2次発酵によるきめ細かな泡ができる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">スパークリング日本酒の挑戦</h3>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji6-15.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>「臥龍棟」の一角にはガラス張りの<strong>日本酒セラー「臥龍房」</strong>があり、最大約8000本の『ESHIKOTO AWA』を貯蔵できる。杜氏の畑山 浩さんによると『ESHIKOTO AWA』は約11度のセラーで発酵が進むという。「今、2018年産の『ESHIKOTO AWA』が100本あります。これをもっと寝かせたときにどう味が変化していくのか。まだ未知数な部分は多いですが、超えられない壁をつきやぶってこその伝統。スパークリング日本酒という挑戦を続けていきます」と水野さんは語る。</p>



<h3 class="wp-block-heading">世界に開かれた“良い場所”に</h3>



<p>新しい挑戦の場である『ESHIKOTO』のオープンと歩調を合わせるように、「黒龍酒造」に若い力が戻ってきた。水野さんの2人の娘だ。東京で会社員をしていた姉の真悠さんと、広島で日本酒の研究機関に勤めていた妹の紗希さん。ともにUターンし、「黒龍酒造」を擁する「石田屋二左衛門」に入社。真悠さんは経営に携わり、紗希さんは酒づくりに取り組んでいる。</p>



<p>『ESHIKOTO』は、永久を意味する「とこしえ」から名付けられた。「とこしえ」という言葉を、永久の象徴である“メビウスの輪”のようにひねりを加えると「えしこと」になる。「えし」は古語で「良い」を表すという。水野さん親子の夢は、『ESHIKOTO』をフランス・ブルゴーニュやアメリカ・ナパバレーのワイナリーのように、良い酒を醸しながら、世界中から集まる人たちとともに楽しむ、開かれた“良い場所”にすることだ。今後、『ESHIKOTO』の敷地には<strong>オーベルジュやウイスキーの蒸留所の建設</strong>も予定している。</p>



<p>「黒龍酒造」の「良い酒をつくる」伝統は、ブラッシュアップを続けながら次世代に承継され、永久（とわ）に続いていくに違いない。  </p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34380/">全国に知られる「黒龍酒造」の新たな挑戦。新ブランドと新施設で世界市場を狙う/福井県永平寺町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<item>
		<title>グローバルな酒造りを目指し、その魅力を世界に発信する「宮坂醸造」/長野県諏訪市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 16 Dec 2022 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[酒造り]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/main-4.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>食文化のグローバル化に伴い、日本の食卓はめまぐるしく変化した。日本人の1人当たりの米の年間消費量は、昭和37年を境に減少し続け、令和2年の消費量はついにピーク時の半分を切った。和食文化の衰退に伴って、和食と共に愛飲されて [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/main-4.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>食文化のグローバル化に伴い、日本の食卓はめまぐるしく変化した。日本人の1人当たりの米の年間消費量は、昭和37年を境に減少し続け、令和2年の消費量はついにピーク時の半分を切った。<strong>和食文化の衰退に伴って、和食と共に愛飲されてきた日本酒もまた、ビールやワインに押されて下降の一途を辿っている現在</strong>。市場が縮小していくなか、ただ旧来のスタイルに倣っているだけでは衰退していくだろう。長野県諏訪市の老舗酒蔵「宮坂醸造」の宮坂直孝社長、勝彦さん親子も、尊ぶべき伝統との狭間で葛藤しながら、逆境に屈することなく新たな挑戦をはじめていた。</p>



<p>信州一大きな湖、「諏訪湖」近くに酒蔵を構える宮坂醸造。360年の歴史をもつ同社は、御柱祭で有名な諏訪大社の御宝鏡「真澄鏡（ますみのかがみ）」に由来する銘酒「真澄」の名で広く知られている。生産量は長野県一を誇り、全国的にも名高い酒造だが、その歩みは決して平坦なものではなかったと、次期当主の勝彦さんは話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">宮坂醸造の歩み</h2>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/12/kiji1-4.jpg" alt="" class="wp-image-31997"/></figure></div>


<p> </p>



<p>宮坂家の本家は、戦国時代までこの地を治める諏訪家の家臣だった。武田と織田との戦乱に翻弄され、刀を置いて酒造業に着手したのが始まりだ。しかし、明治から大正へと時代が遷り、酒蔵の経営が厳しくなると、本家は味噌の醸造へと転換。代わりに酒造りの舵取りを任されたのが分家の宮坂勝さん──宮坂勝彦さんの曽祖父にあたる人物だ。</p>



<p>当時20代だった宮坂勝さんは、同年代の杜氏とともにいつか日本一の美酒を造ることを夢見て、醸造する酒の品質向上に注力。その甲斐あってか<strong>1943年、宮坂醸造はついに全国清酒鑑評会で第一位を獲得</strong>する。その後も次々に名だたる鑑評会で賞を獲得し、信州の名も無い酒蔵だった宮坂醸造は一躍脚光を浴びることとなった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">蔵の躍進を支えた「七号酵母」</h2>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji2-4.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>この「真澄」大躍進の理由、そこには蔵付きの酵母であり、やがて優良な酵母として「きょうかい酵母」として認定される<strong>「七号酵母」</strong>が大きく影響している。</p>



<p>上位入賞を繰り返していた真澄は多くの研究者の注目を集め、その結果、当時の最高権威である大蔵省醸造試験場の山田正一博士が視察に入るまでに至る。それだけでも名誉なことだったが、隅々まで丹念に酒蔵を見てまわった博士は、発酵中のもろみから新種の酵母を発見した。これが宮坂醸造の蔵付き酵母、後に七号酵母と名付けられるものだ。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji3-4.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>酵母とは、日本酒の発酵に使われる菌類の一種。じつは、日本酒に与える影響が米よりも大きいと言われるほど重要な要素で、特に風味に関係する香気成分と酸を作っている。当時はまだ野生の蔵付き酵母を使用する酒蔵も多くあったが、野生酵母は酒蔵を汚染してしまうなどのリスクを伴う不安定な菌だった。</p>



<p>一方、<strong>この七号酵母は、これまでの酵母よりも発酵力が強く低温でも発酵できる。高温の発酵で出てしまうオフフレーバー（雑味）が少なく、透明感のある味わいとオレンジのような華やかな香りが特徴だ。</strong>日本酒業界に新たな風を吹かせた七号酵母は博士によって持ち帰られ、「きょうかい酵母」として全国の酒造所に配布。七号酵母の普及は業界全体の品質向上につながり、安全でおいしい酒造りにおおいに貢献した。<strong>発見から70年以上経った現在でも七号酵母は全国の半数以上の酒蔵で使用されていると言われ</strong>、愛飲されている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">日本から世界へ。グローバルを見据えた酒造り</h2>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji4-4.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>その後、宮坂醸造は新たな時代の到来を先読みし、東京への進出を推し進めた。直孝現社長が慶応大学卒業後、ワシントン州にあるゴンザガ大学への留学を経て1983年に入社すると、その留学経験を活かし2000年頃から海外への販路拡大を開始していく。こうして、宮坂醸造は代々、常に時代を読み解き行く先を見据え、今その時代に添った日本酒を作り続けてきた。</p>



<p>そして、2019年。平成から令和という新たな時代に宮坂親子が取り組んだひとつの改革。それは酒造りに使用する酵母を自蔵の代名詞ともいえる<strong>七号酵母に一本化</strong>するという、原点回帰を掲げた大きなシフトチェンジだった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">七号酵母への一本化</h2>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji5-4.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>現在、社長室長を務める勝彦さんは、大学卒業後、都内の有名百貨店でアパレルを担当。2013年に退社し、蔵に入ったのだが、その当時の宮坂醸造はマーケットで好まれる味や香りを追い求め、トレンドに合わせてさまざまな酵母を使用していたという。</p>



<p>しかし、日本酒業界もすでに多様化の時代へとシフトしはじめ、トレンドを追うことばかりが“正”ではなくなっていた。日本酒自体、旧来の土俵を飛び越え、ワインやビールと共に「SAKE」として世界での地位を確立。このレイヤーで戦っていくためには、より一層自分たちの個性と魅力を表現し<strong>「ほかとはちがう酒造り」</strong>を行っていく必要があると感じていた勝彦さんは、アパレル業界で培った先見の明により「七号酵母への一本化」という、あえて狭い領域に特化することにこれからの時代に対応する価値を見出していた。そして2019年、<strong>「宮坂醸造ならではの“個”」「料理の味わいを引き立てる質の高い食中酒」</strong>というふたつのテーマを掲げ、新たなラインを立ち上げるプロジェクトをローンチさせた。</p>



<p>とはいえ、華やかな味わいは出しにくいと言われていた七号酵母。求める味わい、香りを表現するために幾度もの試作を重ね、相当な時間を要した。味に結果が出たあとも、全ての酒を七号酵母に一本化することは容易ではなかったという。ときには県外の酒蔵から得たヒントも大いに活用した。</p>



<p>こうしてリリースされたのが「真朱-AKA-」「漆黒-KURO-」「白妙-SHIRO-」「茅色-KAYA-」と名付けられた４本の酒。バラエティに富んだ現代の食卓で、どんな料理にも対応できるようにと宮坂醸造が試行錯誤を重ねて生み出した自信作だ。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji6-4.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>2019年に発売したこのシリーズは、諏訪地方の美しい水と涼しげな風を感じる味わいが魅力。「真澄」のリブランディングは、勝彦さんが掲げてきた<strong>「日々の食卓に彩りを添える酒」</strong>を見事に実現。原点回帰と革新を併せ持った発想が、七号酵母の魅力を唯一無二の形で表現したのだった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">宮坂醸造の目指す「これからの真澄」</h2>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji7-2.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>世界進出を目指して七号酵母に特化した商品開発に取り組み始めた宮坂醸造は、リブランドに合わせてシンボルマークも変更。日本酒らしい力強さと威厳あるイメージの漢字から、「水鏡に映り込む一枚の蔦の葉」というシンプルで洗練されたロゴを創り出した。</p>



<p>蔦は宮坂家の家紋。逞しく這い上がり葉を茂らせる蔦は、古来繁栄の象徴だった。水鏡や酒盃に映り込んだ蔦の葉の形状が表すのは、蔵人が重んじる「和醸良酒」の和、そして輪。ブランドメッセージである<strong>「人　自然　時を結ぶ」</strong>に含まれる伝統と革新の二面性と、七号酵母の穏やかで調和のとれた風味、世界へ向けた酒文化の発信といった想いが込められている。</p>



<p>ちなみに、リブランドでシンボルマークを選択したのは、日本語が読めない海外の人たちにも宮坂醸造の日本酒を覚えてもらうためだ。世界共通で認識されるシンボルが、宮坂醸造の酒を世界に広める架け橋になってくれると信じている。</p>



<p>また、海外進出は単に日本酒を広めるだけでなく、「日本酒の価値や特性を見つめ直し、再認知する機会でもある」と勝彦さんは話す。例えば宮坂醸造がほとんど認知されていない海外の都市で自蔵の酒をアプローチする場合、ゼロから説明が必要になる。その度に言語化し、説明を続けることで自分たちも真澄、ひいては日本酒に対しての理解が深まっていくそうだ。</p>



<p>海外展開を視野に入れ、本気で海外の名醸酒と同じレイヤーで戦っていこうとした時に、そのための知見を得るためには、視察だけでは足りないということを強く感じた。ビジネスを介したやりとりが、より深い交流や学びをもたらしてくれる。</p>



<p>ワインやビールに比べると、まるで鎖国状態だった日本酒産業。世界規模で見ると、ワインは2兆円もの流通があるが、日本酒は未だに450億円程度しかない。今後、<strong>目指すべきは、世界の市場流通でワインと肩を並べる酒になること</strong>。その一端を宮坂醸造が担えるようになったら良いと語る勝彦さん。その目にはすでに、次期当主としての自覚、そして威厳が宿っている。  </p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34077/">グローバルな酒造りを目指し、その魅力を世界に発信する「宮坂醸造」/長野県諏訪市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>日本最西端の地・平戸のテロワールを伝え続けて300年余　「福田酒造」/長崎県平戸市</title>
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		<pubDate>Tue, 06 Dec 2022 02:49:06 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/main.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>およそ330年にわたり、平戸の地で酒を造り続けてきた老舗の酒蔵、福田酒造。平戸の風光明媚な風景が浮かぶような味わいの中に、古き伝統と新しさが光る酒の追究を続けるのは、若き兄弟の福田竜也さんと信治さんだ。この地でしか造るこ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34001/">日本最西端の地・平戸のテロワールを伝え続けて300年余　「福田酒造」/長崎県平戸市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/main.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>およそ330年にわたり、<strong>平戸</strong>の地で酒を造り続けてきた老舗の酒蔵、<strong>福田酒造</strong>。平戸の風光明媚な風景が浮かぶような味わいの中に、古き伝統と新しさが光る酒の追究を続けるのは、若き兄弟の<strong>福田竜也</strong>さんと<strong>信治</strong>さんだ。この地でしか造ることのできない唯一無二の酒造りに迫った。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/12/kiji1.jpg" alt="" class="wp-image-31997"/></figure></div>


<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">日本最西端の酒蔵</h2>



<p><strong>九州本土の最西端</strong>に位置する<strong>長崎県平戸市</strong>。平戸瀬戸を隔てて南北に細長く伸びる平戸島と、その周辺に点在する大小約40の島々から構成された海のまちだ。長崎県で最初にキリスト教が布教された場所でもあり、1600年代には日本唯一のオランダ貿易港として賑わうなど、その歴史もまた奥深い。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji2.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>この平戸の地で<strong>330年</strong>ものあいだ酒を造り続けてきたのが、福田酒造だ。1688年、平戸藩の御用酒屋として<strong>初代・福田長治兵衛門</strong>が創業。現在は<strong>14代目の福田詮</strong>（あきら）さんが当主を務め、彼の長男・竜也さんと次男・信治さん兄弟が酒造りの現場を担う。<strong>平戸産の原料</strong>にこだわり造られる酒は、国内外はもとより海外でも評価が高く、代表銘柄の「<strong>福田</strong>」シリーズは、2018年にはフランスで開催されている日本酒の品評会「Kura Master」純米酒部門でプラチナ賞を受賞。同銘柄の純米吟醸は純米大吟醸酒・純米吟醸部門で金賞を受賞し、その後も3年連続で金賞に輝くなど、その知名度を着実に高めている。</p>



<p>そのほか、大吟醸「<strong>福鶴</strong>」や「<strong>長崎美人</strong>」をはじめ、<strong>長崎県産のじゃが芋を使った</strong>焼酎「<strong>じゃがたらお春</strong>」、南蛮伝来の秘法を受け継ぎ製造された<strong>長期熟成焼酎「かぴたん」</strong>、<strong>本みりん</strong>なども手掛けているほか、もともと廃棄物だった焼酎粕を貴重な資源に、有機肥料の開発も行っている。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji3.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">原料はすべて平戸産</h2>



<p>日本酒の原料となる米には、酒造りに適した酒米として知られる<strong>山田錦</strong>をメインに、地元・平戸産のものを使用。契約農家と二人三脚で地元の休耕棚田を復活させ、福田兄弟自らが栽培したものだ。10年前からは自社の田んぼも開墾。除草剤を極力使わず、水田の泥を人力や機械でかき混ぜることで雑草を減らすなど、手間を惜しまない。</p>



<p>「民家がほとんどない棚田上流では生活排水もなく、山からの清らかな水で育つ米は味も違います。手の届く範囲で育てることで、気候や環境の変化も敏感に感じますし、その感覚は酒づくりにも活かされます」と兄の竜也さんは話す。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji4.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>今年からは、1970年代に九州地方で盛んに使われてきた「<strong>レイホウ</strong>」と呼ばれる酒米にも再び着手した。「山田錦は香りもいいし、スッキリした味わいで、色々な意味で優等生。レイホウは温暖な地域でも栽培しやすく平戸の風土にも適しているので、改めて挑戦中です。香りは穏やかであっさりした口当たりと言われていますが、どんな味わいを見せてくれるのか今から楽しみです」と意欲的だ。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji5.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p><strong>仕込み水</strong>には、世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産に含まれている平戸市の最高峰、原生林豊かな<strong>安満岳</strong>（やすまんだけ）の<strong>湧水</strong>を使用。ミネラル分の少なく、清らかで軟らかい水でじっくりと発酵させることで、雑味のないまろやかな日本酒が生まれる。</p>



<p>温暖な地域かつ古い蔵だけに温度管理が難しい側面もあるというが、仕込み時期の急激な温度変化に耐えられるよう、数年前には琺瑯製の仕込みタンクの一部を<strong>サーマルタンク</strong>（冷却装置付タンク）に入れ替えた。「タンク単位で温度をコントロールできるので、外気に影響されずに醪管理ができて仕込みやすさは抜群」と竜也さん。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji6.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>

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<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji7.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">酒を通して、平戸の風土を味わう</h2>



<p>こうして醸されるのが、福田酒造を代表する銘酒「福鶴」や「長崎美人」。自家栽培の山田錦を原料に低温でじっくり発酵させた大吟醸酒「福鶴」はやや甘口で、口に含むとフルーティな味わいが広がり女性にも人気の酒だ。</p>



<p>また国内のみならず、海外の日本酒品評会で数々の賞を受賞した「福田」シリーズも、福田酒造の新たな人気商品だ。「やわらかい香りと山田錦のやさしい味わいが調和する『福田』は、あと味もすっきりしていて料理の邪魔をせずに飲みやすいですよ」と竜也さん。<strong>海鮮物が豊富な平戸ならでは</strong>の食中酒としても注目されている。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji8.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">長崎ならではの「じゃがいも焼酎」</h3>



<p>日本酒以外に、焼酎も手がける福田酒造。特に全国でも珍しいじゃがいも焼酎「じゃがたらお春」は、地元でも親しまれている人気の銘柄だ。じゃがいもの産地といえば北海道が思い浮かぶが、長崎は、実は<strong>北海道に次ぐ生産量を誇るじゃがいもの産地</strong>。新鮮な馬鈴薯と麦、米麹を原料に、長年培ってきた技術で丁寧に蒸留された焼酎は、カリウムが豊富な上、加熱しても壊れにくいビタミンCが多く含まれていることから、健康志向の人たちにも親しまれている。ちなみに「じゃがたら」とは、現在のジャカルタのこと。このジャカルタから運び込まれた芋「ジャカルタ芋」が、「じゃがいも」になったと言われている。</p>



<p>「じゃがいもの歴史に、かつてキリシタン禁止令によってジャカルタの地に追放された『お春さん』という長崎の女性を偲ぶ思いも込めて命名しました」と、福田兄弟。クセがないながらも微かに漂うじゃがいもの風味とともに、西洋文明の息吹に触れてきた平戸の歴史に想いをめぐらせて味わいたい酒だ。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji9.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">10年貯蔵の秘酒「かぴたん」</h3>



<p><strong>麦焼酎「かぴたん」</strong>も、一風変わった焼酎だ。昔ながらの常圧蒸溜で麦の風味を引き出した後に<strong>樫樽</strong>に詰め、<strong>創業当時に建てられた蔵で5〜10年の歳月をかけてじっくりと熟成</strong>。琥珀色に円熟した「かぴたん」は、口に含むと樫樽特有のスパイシーな香りの中に、まろやかな旨味と麦本来のコクが広がる秘酒だ。「ウイスキーのようにロックや水割りで飲むのもおすすめですが、クセが少なくすっきりとした口当たり」ということから、食事とあわせて味わいたい。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji10.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">脇役ではなく主役級の「本みりん」</h3>



<p>これら多彩な酒と並び、唸ってしまうのが、地元産の原料だけで造られる「<strong>本みりん</strong>」だ。みりんはアルコールが12〜15％程度入っているため酒税の対象となっている。2011年には酒税法が改正され製造免許を取得しやすくなったことから、地方の酒蔵がみりんの製造免許を取得し、開発に取り組むケースも増えている。福田酒造もそのひとつ。弟の信治さんは大学卒業後、修行先の蔵でみりん製造を学び、帰郷後の2016年に免許を取得。酒蔵ならではのノウハウを活かしながら“本物の”みりんを造っている。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji11.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p><strong>みりんに用いるのは、地元産のもち米「モチミノリ」、米麹、米焼酎の3つのみ</strong>。醸造用アルコールや、糖化の不足を補うために糖類を加えるみりんが少なくない中、福田酒造のみりんは３ヶ月かけてじっくりと米の甘みを引き出した昔ながらの甘味料。「自分たちで言うのもあれですが、料理の出来栄えが格段に違います。飲んでもうまい」と、信治さん自らが太鼓判を押す。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji12.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">酒づくりは、心でつくり、風が育てる</h2>



<p>平戸藩主から日本酒「福鶴」の製造許可を受けて以降、実に330年以上にわたって酒造業を営んできた福田酒造。話を聞きながら、そして酒を口に含みながら思い浮かぶのは、平戸の歴史や文化だけでなく、米が育った畑や、水が湧き出る山をはじめとした平戸の風景。そして日本酒造りに全てを捧げる蔵の人々の笑顔だ。</p>



<p><strong>揺るぎない伝統を守りながらも、目まぐるしく変わる時代の変化</strong>に合わせ、常に試行錯誤を続けてきたその根底にあるのは、「<strong>酒づくりは、心でつくり、風が育てる</strong>」という創業者・福田長治兵衛門の言葉。300年以上続く家業を継承する覚悟は、並大抵のものではないはずだ。その強い使命感を胸に秘めながらも「『<strong>笑顔をつくる酒造り</strong>』をモットーに、たくさんの人に飲んでもらえる日本酒を」と、今日も酒造りに励む。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji13.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34001/">日本最西端の地・平戸のテロワールを伝え続けて300年余　「福田酒造」/長崎県平戸市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>土が変われば酒の味も変わる　土地の個性を日本酒で表現する「松瀬酒造」の挑戦/滋賀県竜王町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 26 Oct 2022 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/main-12.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>日本酒の主な原料は、米と水。その土地の気候や土に含まれる成分の違いが米の味、ひいては酒の味に表れることは想像に難くないが、粘土質、砂地などといった土壌の違いまでダイレクトに反映させたとしたら、どんな酒ができるだろう。育っ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/main-12.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>日本酒の主な原料は、米と水。その土地の気候や土に含まれる成分の違いが米の味、ひいては酒の味に表れることは想像に難くないが、粘土質、砂地などといった土壌の違いまでダイレクトに反映させたとしたら、どんな酒ができるだろう。育った田んぼによって変わる米の個性に着目し、「この土地らしい酒づくり」を目指す「松瀬酒造」を訪ねた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">江戸末期創業の老舗酒蔵</h2>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji1-12.jpg" alt="" class="wp-image-31997"/></figure></div>


<p> </p>



<p>松瀬酒造がある竜王町は、琵琶湖とその東に連なる鈴鹿山系の間に位置する。琵琶湖を中心に四方を山々に囲まれた滋賀県は、実は隠れた米どころであり、30以上の酒蔵が点在する古くからの<strong>酒どころ</strong>でもある。</p>



<p>松瀬酒造の歴史は、江戸時代にまで遡る。1600年代中期から酒造業に携わるが、幕末の混乱で一時的に閉鎖。以降は1860年（万延元年）を創業年として、<strong>厳選した酒米</strong>と<strong>地下120メートルから汲み上げた仕込み水</strong>で、自然の恵みを活かした酒を醸し続けている。</p>



<p>近年では、全国新酒鑑評会で3年連続金賞を受賞、JAL国際線ビジネスクラス搭載酒に選ばれるなど、国内外で高く評価され、全国的にも知られる酒蔵になった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">滋賀県を代表する銘酒「松の司」</h3>



<p>松瀬酒造で醸造されている銘柄は、「<strong>松の司</strong>」のみ。使用する酒米や精米歩合、水の量、酵母を変え、十数種類の日本酒を製造している。松の司という名前は、かつて敷地内にあった樹齢200年を超える雄松の木と、創業者の姓である「松瀬」を掛けて付けたもの。「司」には「もっとも勇壮な姿」という意味があり、この雄松のような日本酒になるようにという思いが込められている。鈴鹿山系から湧き出るふっくらした軟水と<strong>100パーセント契約栽培</strong>で育てられた酒米で仕込まれる酒は、みずみずしさの中に凛とした品格があり、滋賀県を中心とした関西圏で絶大な人気を誇っている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">竜王産の山田錦を育てたい</h2>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/kiji2-12.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>松瀬酒造の特徴は、なんといっても<strong>米へのこだわり</strong>だ。その秘訣は<strong>土</strong>にあると聞き、6代目の松瀬忠幸さんに、酒米を育てている地元竜王町の田んぼを案内してもらった。</p>



<p>「この辺りは昔から関西の米どころとして、特に寿司に使われる日本晴の産地として知られてきました。40年ほど前まではうちも日本晴を使って酒づくりをしていましたが、これからの時代、飲まれ続ける酒をつくるにはこのままではいけないと思い、当時『酒米の王様』と呼ばれ始めた<strong>山田錦</strong>を使うように。山田錦は人気で手に入りづらかったので、地元竜王町で収穫できないかと思って農家の方々に栽培をお願いしたのが、すべての始まりでした」</p>



<p>山田錦の主な産地は兵庫県。背が高いので倒れやすく、病気や害虫にも弱い山田錦は、他の地域での栽培がなかなか進んでいなかった。いざ育て始めても、気候、水、土壌が違う。同じ育て方をしても、<strong>兵庫と同じ米はできない</strong>。風で稲穂が倒れてうまく実らない年もあり、一筋縄ではいかないことを痛感した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">土壌が違えば酒の味が変わる</h3>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/kiji3-12.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>それでも地元農家の人々と試行錯誤を繰り返すうちに、同じ竜王町内でも、田んぼによって採れる<strong>山田錦に違いがある</strong>ことに気づく。水や肥料の持ちが良い粘土質の田んぼではふくよかで重量感のある米が、水はけが良い砂礫（されき）混じりの田んぼでは硬く繊細さのある米が育つのだ。同じ醸造方法で酒を仕込んでみると、ふくよかな米は密度とボリューム感のある酒に、繊細な米は心地良い軽さとフローラルな香りを感じる酒になった。</p>



<p>「何とかして山田錦を増やしたいと思い、竜王町全域で植えてみたことが、おもしろい結果につながりました。<strong>土壌が異なるだけで、日本酒の味わいはここまで変わる</strong>。兵庫県とは違う、<strong>ここにしかない味</strong>に気づけたのも良かったと思います。土地の個性に注目して、その価値を伝えていくのが僕らの仕事なんじゃないかな、とその時から思い始めました」。</p>



<p>松瀬酒造では現在、<strong>土壌ごとにタンク</strong>を分けて酒を仕込み、ラベルを変えて販売している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">きれいな田んぼの象徴「アゾラ」</h3>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/kiji4-12.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>2000年頃からは、<strong>無農薬栽培</strong>にも取り組み始めた。県内にあるほとんどの川が琵琶湖に注ぎ込む滋賀県は、県民の<strong>環境への意識が高く</strong>、環境保全型農業への取組面積は<strong>6年連続で日本一</strong>を誇っている。松瀬さん自身も琵琶湖を守っていきたいという思いが強く、同時に余分な手を加えない、ありのままの田んぼの良さを<strong>酒で表したい</strong>という思いがあった。</p>



<p>無農薬の田んぼには、「<strong>アゾラ</strong>」という浮草がよく育つそうだ。このアゾラが水中への光を遮断することで、新しい雑草が生えにくくなるという。</p>



<p>「無農薬の米でつくった酒は<strong>パワーが違う</strong>。透明感があって、香りにもきれいなミネラル感が出ます。きれいな田んぼで育った米でできているという意識もあるのかもしれませんが、何よりも『飲むべき酒だな』と感じます。米づくりと同じ、<strong>酒づくりも農業</strong>ですからね」と松瀬さんは微笑む。</p>



<h2 class="wp-block-heading">米の個性を生かした酒づくり</h2>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/kiji5-11.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>現在、松瀬酒造で酒づくりの現場を取り仕切るのは、石田敬三さん。10年前から日本酒づくりの最高責任者である<strong>杜氏（とうじ）</strong>を務めている。</p>



<p>「僕が蔵に入った2001年頃は山田錦という品種そのものに価値があって、中でも兵庫県のものが最上。では、それに対して竜王町の山田錦はどうなのか？という程度の認識でした。それが、農家さんごとに比較しながら醸造しているうちに、砂地と粘土質の土壌ででき上がる酒の味が違うことがわかってきて。微細な差ではありますが、何度やっても変わらない<strong>絶対的な違い</strong>がありました」。</p>



<p>日本酒の味は、精米具合や醸造過程など人の手によるところが大きく、個人の好みや流行に合わせて酒の味を次々に変えて「これがうちの地酒だ」と言われることに違和感があったという石田さん。自然の環境で育った米を、できる限り<strong>ニュートラル</strong>に醸造する。その結果でき上がった酒から、土の違い、気候や環境の違いが感じられるようにしたいと語る。</p>



<h3 class="wp-block-heading">蔵の歴史が酒の味をつくる</h3>



<p> </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/kiji6-9.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>松瀬酒造の酒蔵には、エアコンもなければ最新式の機器も備えられていない。壁や天井には防腐・防虫のために<strong>柿渋</strong>が塗り込まれ、手入れをしながら大切に使われている。美しいつやが出て飴色に変化した蔵を、石田さんは「<strong>アンティーク</strong>」と呼ぶ。一般的には器や家具など、手にとったり、目で楽しんで大切に愛でる対象であるアンティーク。その中に入って包まれながら仕事ができることは類い稀なる幸せだ、と。酒蔵の積み重ねてきた歴史、そこに息づく先人の知恵や思いも、酒の味を左右する大切な要素なのかもしれない。</p>



<h3 class="wp-block-heading">原点に立ち返り、よりシンプルに</h3>



<p>この酒蔵で、この土地の米と水を使ってつくる<strong>最上の日本酒</strong>というものがあると石田さんは言う。土地の個性が表れるよう、できる限りニュートラルに。そんな思いで始めたのが、<strong>自然の力で発酵をうながす</strong>、主に江戸時代に行われていた醸造方法「<strong>生酛（きもと）造り</strong>」だ。</p>



<p>「鑑評会で評価されることばかりを目指していると、工業的な発想しかできなくなる。<strong>それではいけない</strong>と僕は思っています。僕が今やっている生酛造りでは、酵母も乳酸も添加していないし、酸度を測るなどの分析もほとんどしていない。それでも十分に酒はつくれます。酒づくりはもともと無農薬の米を使って、生酛造りで行われていました。それに向き合っていた人の技、思いに立ち帰ることができたら、本当の意味での<strong>クラフト</strong>が表現できると思っています」。</p>



<p>石田さんが目指す酒は？と尋ねると、「身近な風合いであること。飲むと自然に<strong>『いつもの味だな』と思えるような、身体に馴染む味になっている酒でしょうか」という答えが返ってきた。</strong></p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>土壌別で仕込む「Blue」シリーズ</strong></h2>



<p><strong> </strong></p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/kiji7-5.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>竜王町産の山田錦に限定し、さらに<strong>土壌別</strong>に分けて仕込んだのが、<strong>松の司「Blue」シリーズ</strong>だ。米らしい旨味やコクが感じられる<strong>純米大吟醸</strong>で、飲み比べると、育った田んぼの土によって米の表情が変わることがよくわかる。ブランドページ『Origins of Blue』を眺め、土壌ごとの違いや田んぼから見える風景を知ってから飲めば、そこに吹く風や稲穂の揺れる音まで感じられるような気がしてくる。</p>



<p>毎年いくつかの地区をピックアップして醸造されるそうで、その年ごとの組み合わせや飲み比べを楽しむことができる。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/kiji8-2.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">自然を表現する「AZOLLA 」</h3>



<p>Blueシリーズの進化版に位置付けられ、松瀬酒造の米への取り組みすべてを象徴するのが<strong>松の司「AZOLLA（アゾラ） 」シリーズ</strong>だ。Blueと同じく純米大吟醸だが、こちらはさらに<strong>栽培期間中無農薬・無化学肥料</strong>で栽培された地元竜王町産の</p>



<p>山田錦を使用して、生酛造りでつくられている。「アゾラ」の名前は無農薬の象徴として名付けられた。</p>



<p>透明感があり、おだやかでありながら濃密な味わいは、松の司の中でも「<strong>ひとつの理想形</strong>」とされている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">この土地に感謝し、ここにしかない味を創造する</h3>



<p>今もまだ、<strong>何をもって竜王町らしいと言えるのか</strong>を探っているところだと松瀬さんは言う。「竜王町で育った無農薬の米を使って、世の中の人に<strong>おいしい</strong>と言っていただける酒をつくり上げる。それを続けていくことが僕の幸せです」と話すその顔は、まだ見ぬ未来を穏やかに、楽しそうに見つめている。  </p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/33478/">土が変われば酒の味も変わる　土地の個性を日本酒で表現する「松瀬酒造」の挑戦/滋賀県竜王町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>“撥ね木”と“花酵母”　2つのこだわりから生まれる唯一無二の酒　「吉田屋」／長崎県南島原市</title>
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		<pubDate>Wed, 12 Oct 2022 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[酒造り]]></category>
		<category><![CDATA[酒蔵]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/main-5.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国でも極めて希少な日本酒の製法「撥ね木（はねぎ）搾り」を用いて日本酒をつくる蔵が、長崎にある。重労働を伴う上に量産が難しく、今では日本でも数えるほどしか残っていない。その撥ね木搾りに加えて、自然界に咲く花々から分離した [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/33283/">“撥ね木”と“花酵母”　2つのこだわりから生まれる唯一無二の酒　「吉田屋」／長崎県南島原市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/main-5.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国でも極めて希少な日本酒の製法「<strong>撥ね木（はねぎ）搾り</strong>」を用いて日本酒をつくる蔵が、<strong>長崎</strong>にある。重労働を伴う上に量産が難しく、今では日本でも数えるほどしか残っていない。その撥ね木搾りに加えて、自然界に咲く花々から分離した「<strong>花酵母</strong>」を使用した酒造りで、独自のブランド力を高めるべく試行錯誤を重ね続ける酒蔵を訪ねた。  </p>



<h2 class="wp-block-heading">日本でも滅多に見られない酒造り</h2>



<p>長崎県南島原市。醤油や味噌などの醸造蔵が今なお残る有家町にある<strong>酒蔵「吉田屋」</strong>では、<strong>昔ながらの酒造り</strong>を貫いている。8メートルほどの長さの巨木に重石をつるし、<strong>てこの原理</strong>で<strong>醪</strong>（もろみ）に圧力をかけることで酒を搾り出す「撥ね木搾り」。大変な労力がかかることに加え、近代化の波で多くの蔵が機械搾りを導入する中、日本でも５軒ほどを残すにとどまる、今では滅多に目にすることができない製法だ。機械による搾りとは違い、とてもまろやかな、そしてふくよかな味わいを醸し出すのがその魅力で「撥ね木搾り」によって造られた酒は今となっては貴重な存在となっている。</p>



<p>吉田屋の創業は大正6年（1917）。もともと撥ね木搾りで酒を造ってきた老舗の酒蔵だったが、時代の流れとともに1970年代頃には機械搾りへと移行。<strong>現蔵元</strong>の<strong>吉田嘉明さん</strong>が東京の大学で醸造を学んだのち、長崎へと帰郷した1984年には、蔵では製造量を減らしつつも、細々とではあるが地元で親しまれる<strong>普通酒</strong>を造って販売するのみとなっていた。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji2-5.jpg" alt="" class="wp-image-31998"/></figure></div>


<h3 class="wp-block-heading">機械化を経て、再び蘇った撥ね木搾り</h3>



<p>100年近くにおよぶ酒蔵の後継者として志を高く持ち、改めて酒造りと向き合うこととなった若き嘉明さんは、<strong>吟醸酒</strong>や<strong>純米酒</strong>など、お米の精米歩合や原料などの条件を満たすいわゆる「高級酒」に再び着手。しかし製造ラインを最小限に抑えてきた当時の設備で造るのは困難で、試行錯誤を繰り返す日々だったという。</p>



<p>そこで嘉明さんが目を着けたのが、蔵にそのまま残されていた撥ね木だった。「道具も丸々残されていましたから、思い切って。全てきれいに洗って、まずは普通酒づくりから試してみました」 とはいえ、遠ざかっていた撥ね木搾りできちんと酒を造れる人材がいない。蔵に残されていた記録や、蔵人たちのわずかな記憶を手がかりに研究を重ね、ようやく撥ね木搾りを復活させたのは1997年。嘉明さんが長崎に帰ってきて13年が経っていた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">重労働かつすべてが手作業</h3>



<p>撥ね木搾りでは、<strong>槽</strong>（ふね）と呼ばれる木枠の中に醪を入れた酒袋を何重にも積み、その上に枕木を高く重ねていく。一番上に撥ね木を乗せ重石をつるしたら、無理な圧力をかけずに自然の重みでゆっくりと搾り出す。量産はできないが機械のように完全に“<strong>搾りきらない</strong>”ことで、最後に残る雑味が抜けてすっきりとした優しい味わいに仕上がる。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/kiji3-5.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<p>一方、その工程は並大抵ではない労力を必要とする。槽は大きく深いため、酒袋を積み入れる蔵人の上半身は逆さまになるほど。両手に抱えた袋の重みで頭から落下しないように、もう一人の蔵人が脚をしっかりと支えながら、二人がかりで積むこともある。醪が多すぎたり、酒袋の重なりが悪いとうまく圧力がかからず袋が破れてしまうこともあるため、すべて<strong>長年の経験と感覚</strong>を頼りに<strong>手作業</strong>で行われる。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji4-4.jpg" alt="" class="wp-image-32000"/></figure></div>

<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji5-4.jpg" alt="" class="wp-image-32000"/></figure></div>


<h3 class="wp-block-heading">苦労を惜しまず手間ひまかけて</h3>



<p>枕木を乗せるのも、８メートルという撥ね木を動かす阿弥陀車の操作も、<strong>人力</strong>。微妙な位置を調整しながら撥ね木を乗せたら、最後は60個もの重石をひとつひとつ担いで吊るしていく。現在は重石の代わりにポリタンクに水を入れたもので代用しているがその重さはひとつ16キロ～18キロ。その重さは約1トンに上る。</p>



<p>その後の充填・ラベル貼り・出荷作業も一貫して手作業だ。こうした工程のひとつひとつを<strong>慎重かつ丁寧</strong>に、そして<strong>苦労を惜しまず手間ひまかけて生み出す</strong>からこそ、<strong>奥深い味わい以上の酒</strong>に仕上がるのだろう。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji6-2.jpg" alt="" class="wp-image-32000"/></figure></div>

<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji7.jpg" alt="" class="wp-image-32000"/></figure></div>


<h2 class="wp-block-heading">もうひとつのこだわり“花酵母”</h2>



<p>日本酒の味わいを大きく左右する原料のひとつが、<strong>酵母</strong>。種類によって<strong>生まれる香りや味の成分</strong>が違うため、<strong>どの酵母を選択するかは酒造りにおいて重要な要素</strong>となる。代表的な酵母といえば、「<strong>きょうかい酵母</strong>」や、「<strong>都道府県酵母</strong>」などがある。</p>



<p>吉田屋が使用しているのは、このどちらでもない自然界に存在する<strong>天然の清酒酵母</strong>「<strong>花酵母</strong>」と呼ばれる種類のもの。そもそも酵母は自然界のあらゆる場所に存在しているが、その中でも花や果物などには特に多く生育している。ここに着目した<strong>東京農業大学</strong>の「<strong>花酵母研究会</strong>」は、<strong>世界で初めて花から酵母を分離</strong>させることに成功。現在では十数種類の花酵母が実用化されている。当大学は嘉明さんの出身校とあり、開発当時から花酵母を使用する機会に恵まれたという。</p>



<p>「花酵母」と聞くと、香りが強くて華やかなイメージが思い浮かぶが、嘉明さんは「香り高いというよりも、<strong>味わいの幅広さが花酵母の魅力</strong>ですね。この酵母はどんな味わいを出してくれるだろう？と、酵母に合わせて造り方を変えるなど、日々研究です」と話す。</p>



<h3 class="wp-block-heading">花の種類によって発酵の特性は様々</h3>



<p>香り華やかで、辛口でありつつも口に含んだ瞬間にしっとりとした甘味が広がるのは、<strong>ナデシコ酵母</strong>を使用した「はねぎ搾り 純米吟醸酒」。</p>



<p>果実酒のように甘くフルーティーな香りが人気の「純米大吟醸 清泉石上流（せいせんせきじょうをながれる）」は、<strong>アベリア酵母</strong>を使用。上品かつなめらかな味わいを持ちつつ、飲んだ後には爽やかなキレを感じられる自信作となっている。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji8.jpg" alt="" class="wp-image-32000"/></figure></div>


<h3 class="wp-block-heading">次世代の蔵元が手掛けるのは新しい花酵母</h3>



<p>息子の<strong>嘉一郎さん</strong>（5代目）が修行後、蔵に戻って初めて開発した純米吟醸酒「<strong>BANG</strong>」も注目株だ。アルコール度数16度とあるが、その強さを感じさせない軽やかな味わいですっきりとした甘さが特徴。吉田屋では初めて<strong>オシロイバナ酵母</strong>を使用するなど新たな扉を開くとともに、「BANG」の名は吉田屋の老舗銘柄「<strong>萬勝</strong>（バンショウ）」を由来とするなど、古き良きものを受け継ぐ<strong>次世代の志</strong>が光る<strong>新ブランド</strong>となっている。</p>



<p>「酒蔵業界にバン！と音を立てて名前を知れ渡らせたいという思いを込めています。温度変化によって表情がガラッと変わるので、ぜひ色々な温度帯で楽しんでほしい」と嘉一郎さん。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji9.jpg" alt="" class="wp-image-32000"/></figure></div>

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<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji10.jpg" alt="" class="wp-image-32000"/></figure></div>


<h3 class="wp-block-heading">勢いを増す日本酒以外の商品も</h3>



<p>そのほか、甘味・酸味・心地よい苦味と、ふくらみのある旨味のバランスが整う<strong>ツルバラ酵母</strong>使用の「はねぎ搾り 純米酒」や、若干の酸味の中に、フレッシュな果実を思わせる夏らしい爽やかな味わいが特徴の特別純米酒「<strong>ひまわり酵母</strong>のお酒」など、吉田屋ではすべての銘柄に花酵母を使用している。「花酵母はまだまだ新しいものも出てきていますし、私たちも知らないことがたくさん。それだけに楽しみですね」</p>



<p>日本酒以外にも、日本酒をベースにした<strong>梅酒</strong>「<strong>歌酒</strong>」や、<strong>米麹</strong>を瓶の中で自然発酵させた「<strong>百年甘酒</strong>」なども人気を増している。甘酒は、「にっぽんの宝物」の<strong>世界大会で最優秀賞を受賞</strong>（2018）した。</p>



<h2 class="wp-block-heading">長崎の日本酒を全国に広めたい</h2>



<p>先代が一度は機械化に舵を切りながらも、<strong>昔ながらの伝統製法</strong>である撥ね木搾りを<strong>現代に復活</strong>させ、<strong>花酵母</strong>という独自路線を開拓した4代目・嘉明さん。それを礎に、新たな酒造りの知識や技術をさらに取り入れようと試み続ける5代目の嘉一郎さん。「酒は寒造り」と言われるほど、寒い季節、寒い地域で造るのが品質的にも合っているとされてきたのが、これまでの日本酒。それを歯牙にもかけず、<strong>長崎の地</strong>で意気揚々と酒造りに向き合う吉田さん親子の姿には、むしろ清々しさが漂う。</p>



<p>「『日本酒って長崎でも造っているの！？』と驚かれることも、いまだに少なくありません。そうした従来の価値観を少しでも変えられるように、変化を恐れず、長崎の酒を胸を張って全国へと送り出せる酒蔵へと成長していけたらと思います」と、朗らかな笑顔で蔵の今後を力強く語る。現在生産量わずか90石ほどの小さな蔵ではあるが、自分たちがこだわった酒造りを貫き通すその信念に、長崎の日本酒の明るい未来が見えた。  </p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/33283/">“撥ね木”と“花酵母”　2つのこだわりから生まれる唯一無二の酒　「吉田屋」／長崎県南島原市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>新潟イコール淡麗辛口にあらず。純粋に旨い酒を目指す「村祐酒造」／新潟県新潟市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 05 Oct 2022 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/main-1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>市場に新風を吹き込む「村祐酒造」 新潟県中部から北部に位置し美しい田んぼが広がる越後平野、その中央を流れる信濃川沿いの小さな町に「村祐酒造（むらゆうしゅぞう）」がある。戦時下のワイン造りからスタートし、昭和23年（194 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/main-1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><h2 class="wp-block-heading">市場に新風を吹き込む「村祐酒造」</h2>



<p>新潟県中部から北部に位置し美しい田んぼが広がる越後平野、その中央を流れる信濃川沿いの小さな町に「村祐酒造（むらゆうしゅぞう）」がある。戦時下のワイン造りからスタートし、昭和23年（1943年）に創業。昭和34年から正式に日本酒免許を取日本酒造りを続けている。100％新潟県産米を使用し、約2km離れた山に掘った横井戸から軟水の湧水を引いている。生産量は約300石（1石＝180リットル）。けして大きな蔵ではないが、長年愛され続ける「花越路（はなこしじ）」シリーズをはじめ、限定流通酒の「村祐」シリーズなど、県内外に根強いファンが多い。</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">村祐酒造を語る際に大きなトピックとなるのが、「新潟の酒といえば淡麗辛口」が当たり前だった地酒ブームの時代に、あえて甘口に挑戦し、市場に新風を吹き込んだことだ。</span>高級和菓子に使用される和三盆糖のようなきめ細かく透き通った上品な甘さをイメージして醸造された「村祐」シリーズは、その甘さの中にあるキリっとキレのある味わいが評判となり、淡麗辛口一辺倒だった当時の新潟清酒のイメージを大きく変えた。同シリーズは新潟県内の居酒屋などで地元の人たちにも人気の銘柄である。 </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji2-1.jpg" alt="" class="wp-image-31998"/></figure></div>


<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">自由にお酒を楽しんでもらいたい</h2>



<p>杜氏を務めるのは3代目の村山健輔さん。学校を卒業して1年、外の蔵で修行したのち実家の村祐酒造に戻って来た。22歳のときに初めて仕込んだ「花越路」が全国新酒品評会の金賞に輝き、若くして注目を集めた。しかしその後もすべてが順風満帆にいったわけではない。なかなか評価が上がらず、酒造りに自信をなくしかけたときもあった。しかしあるとき、村山さんは品評会で評価を受けることにこだわることをやめた。「<span class="swl-marker mark_yellow">酒の良しあしは審査員が決めるものではなく、お客さんが決めるものだ</span>」と気づいたからだ。ラベルに表示されたスペックを見て酒の価値を判断する風潮にも疑問を感じた。知識や先入観で酒を飲むと、どんなに美味しい酒でもつい粗探しをしてしまう。酒というのは本来、もっと自由に楽しく飲むものだと考え、アルコール度数以外いっさい非公開、自信をもって自分の納得する酒造りの道を行くと決めた。 </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/10/kiji3-1.jpg" alt="" class="wp-image-31999"/></figure></div>


<p> </p>



<h3 class="wp-block-heading">自分の手で造った酒だけを送り出す</h3>



<p>村山さんの酒造りは、出荷を除きすべての作業において村山さん自身が直接たずさわっている。先代の杜氏が引退してから村山さんが杜氏をつとめ現場をとりしきっているのだ。だからどんなに人気があっても生産できる量は限られてしまう。村山さんの目の行き届く範囲で、じっくりと丁寧に造り込んだ酒だけを送り出したいからだ。納期に間に合わず酒屋さんを待たせてしまうこともある。しかし、村山さんは量産化には興味がない。工業製品のような均一の味も求めない。たとえお客さんが常に同じ味を求めるとしても、その日そのとき同じように仕込んだところでタンクが変わればまた酒の味も微妙に変わるという。お客さんにはそれを受け入れてほしいのだと。そのかわり、村山さんは絶対に手を抜かない。<span class="swl-marker mark_yellow">自らの感覚を研ぎ澄ませ、高品質少量生産に徹する。それが村祐酒造の酒造りだ。</span>酒蔵としての未来を訊ねると、「これからはおとなしく暮らしたい、酒造りも少し飽きてきたんですよ」と村山さんははぐらかすように穏やかに笑う。飛行機に乗るのが嫌いで、遠くまで営業に行くこともないという。飄々と今を楽しく生きる、そして人当たりもいい。その個性は村山さんの造る酒と同じ印象だ。 </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji4-1.jpg" alt="" class="wp-image-32000"/></figure></div>


<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">村山さんが造る”いいお酒”</h2>



<p>「甘かろうが辛かろうが、大事なのは酒を飲んだそのときの気分。口当たりの柔らかさ、キレの良さ、それに身体に入れるものなので、飲んだときの清潔感は大切にしている」と村山さん。</p>



<p>「村祐」シリーズは、ラベルによってその甘さが違う。精白歩合の違いもあるが、発酵速度のコントロールにより、糖分とアルコールのバランスを調整。同じアルコール度数で糖分が多ければそれだけ原価があがり、飲み手にも理解しやすい違いと言える。</p>



<p>創業以来地元で長く愛されている「花越路」は村祐シリーズに比べ甘さは少し控え目。昔ながらの「いいお酒」とされるものを目指して、綺麗で、やわらかさをあわせ持ち、すっきりとしたあと味が特徴。村山さんが酒造りを始めた当時から丹精込めて仕込んでいる秘蔵っ子のような存在だ。 </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large"><img decoding="async" src="/wp-content/uploads/2022/10/kiji5-1.jpg" alt="" class="wp-image-32000"/></figure></div>


<p> </p>



<h2 class="wp-block-heading">本当のお酒の楽しみ方とは</h2>



<p>何かの評価を気にすることなく、ましてや日本酒にランク付けをしたり品定めをするように飲むのでもなく。一緒に食べる料理に舌鼓をうったり、一緒に過ごす人々との会話を楽しむこと。その時の雰囲気に合わせて、純粋に、自由に、酒を飲む喜びを感じながらその時間に身を任せる。そんな当たり前で極上の時間を楽しむことこそ村祐酒造の酒を楽しむ極意といえる。一度はそんな飾らない酒が醸し出す空間に酔いしれてみたい。 </p>


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						<a class="p-blogCard__title" href="https://nihonmono.jp/article/21732/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">新潟の恵まれた自然を活かした日本酒「大洋酒造株式会社」／新潟県村上市 &#8211; NIHONMONO</a>
						<span class="p-blogCard__excerpt">吟醸酒の市販の先駆者である「大洋酒造」 「新潟を代表する酒蔵の一つ「大洋酒造」は、戦後、米不足の影響などで酒蔵</span>					</div>
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						<a class="p-blogCard__title" href="https://nihonmono.jp/article/33266/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">6代目がこだわる米の旨味と酸のバランスにこだわった酒「阿部酒造」／新潟県柏崎市 &#8211; NIHONMONO</a>
						<span class="p-blogCard__excerpt">廃業の危機から立ち直った「阿部酒造」 新潟県中越地方、日本海に面した柏崎市に、200年以上の歴史を持つ小さな酒</span>					</div>
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