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	<title>果物全般 - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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		<title>まちに人を呼び込む幻の桃「クリーンピーチ」の物語。 「株式会社夢ファーム大分」時松裕二さん／大分県豊後大野市清川町</title>
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		<pubDate>Sat, 31 Oct 2026 07:45:01 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3409.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>大分県の南西部、熊本県との県境に位置する豊後大野市清川町。山あいの静かなこの地に、「幻の桃」とも呼ばれるブランド桃「クリーンピーチ」がある。生産するのは、株式会社夢ファーム大分。独自の接ぎ木技術から生まれる、糖度が高く身 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3409.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>大分県の南西部、熊本県との県境に位置する豊後大野市清川町。山あいの静かなこの地に、「幻の桃」とも呼ばれるブランド桃「クリーンピーチ」がある。生産するのは、株式会社夢ファーム大分。独自の接ぎ木技術から生まれる、糖度が高く身が締まった、リンゴのような食感をもつ桃の誕生には、何とも意外な物語が秘められていた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">老後の小遣い稼ぎのために</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3222.jpg" alt="" class="wp-image-55476" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3222.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3222-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3222-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そもそも、大分県の気候は桃の栽培に向いているとはいえない。桃の主力産地といえば山梨県をはじめ、福島県、長野県、岡山県といった土地が思い浮かぶが、大分は気温が高く虫も多い。どちらをとっても、桃の栽培には不向きな環境だ。それでも今やブランド桃として確固たる地位を築いたクリーンピーチの栽培が、なぜここで始まったのか。</p>



<h3 class="wp-block-heading">県の取組みが幻の桃に繋がる</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3325.jpg" alt="" class="wp-image-55477" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3325.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3325-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3325-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>きっかけは、今からおよそ30年前にさかのぼる。当時はまだ「清川村」と呼ばれていたこの地域で農業に携わっていた人々が、自身の高齢化を見据え、年金に加えたもうひとつの収入源を作ろうと模索していたのだ。折よく大分県内で展開されていた「自分たちの町や村が世界に誇れるものを、自分たちで一つ作ろう」という「一村一品運動」の流れのなか、当時の村長が「桃を清川村の特産にしよう」と決断したことで、栽培への道が開いた。</p>



<p>さらに、年を重ねても無理なく作業ができるよう取り入れたのが「矮化栽培」という農法だ。樹を低く、小さく育てるこの方法により、脚立を使わずとも桃を収穫することができる。ただし、その手間は並ではない。樹の一本一本に支柱やワイヤーを施す、日光が全体に当たるよう計算して剪定するなど、絶えず人の手でコントロールする必要がある。しかしひとたび樹が形になれば、その後の作業が劇的に楽になる。とはいえ樹の生育段階で極めて手がかかるこの方法で本格的に桃を栽培しているのは、全国でも清川だけだともいわれている。</p>



<p>そんな清川の地で清算されているのが、「クリーンピーチ」。「30年前、『清川の桃』という意味を込めて、『クリーンピーチ』という名前にしたそうです」と話すのは、株式会社夢ファーム大分の時松裕二さんだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「株式会社夢ファーム大分」 の誕生</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3256.jpg" alt="" class="wp-image-55478" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3256.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3256-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3256-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>出荷を始めた当初は市場で評価されず、販売にも苦戦したという。二束三文で売らなければならないような時期もあったが、清川駅付近に直売所を設けて直接販売に切り替えると、口コミで少しずつ評判が広がっていった。ところが、当初80軒ほどいた農家が、高齢化と後継者不足による離農が相次ぎ十数軒にまで激減。人気が高まるなかで供給が細っていくという、もどかしい状況が続いた。</p>



<p>その状況を変えようと、生協や道の駅が出資して約10年前に設立されたのが「株式会社夢ファーム大分」だ。元は生協職員だった時松さんは、脱サラして参画した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">独自手法が生み出すブランドの本質</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9688.jpg" alt="" class="wp-image-55479" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9688.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9688-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9688-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>夢ファーム大分の桃栽培が他と大きく異なるのは、「ユスラウメを台木にして桃を接ぐ」という点だ。一般的な桃の産地では、実がなるまでの時間を早くしたり、病気に強くしたりする目的で、「桃の枝を桃の根に接ぐ」のが主流だ。しかしここでは、病害虫に強い特徴をもつユスラウメを台木として使う。ユスラウメは桃と同じバラ科の植物ではあるものの、桃の近縁種ではないため木同士の相性が悪く、台木から接ぎ木の桃へ栄養が十分に届かない。</p>



<p>栄養が十分に届かないことは、木にとってストレスとなり、これによって木は大きく育たず、また、自身の生存に危機感を持った木がより良い実を残そうとするためか、糖度が高く締まりのよい果実をつけることに繋がるのだという。また、台木であるユスラウメが梅の一種だからか、「梅の香りがする」と感想を言う人もいるそうで、クリーンピーチならではのひそかな個性にもなっている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">決して桃向きではない気候のなかで</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9694.jpg" alt="" class="wp-image-55483" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9694.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9694-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9694-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>現在、夢ファーム大分では約8種の桃を栽培している。主力は白桃品種「なつおとめ」で、糖度が乗りやすい特徴がある。一般に桃の糖度は11度で十分、12度超えは特選基準とされるが、なつおとめは選果場で14度前後という極めて高い数値を見せることも珍しくない。リンゴのような食感のため、当初は「硬い」という声もあった。しかしその硬さは、朝採れのものをその日のうちに出荷するという新鮮さの証でもある。</p>



<p>収穫の目安は、袋をかけたまま上から透かして見る「色」だそうだ。淡い白ピンクに染まっていれば、それが完熟のサイン。販売場所が近いからこそ、完熟ぎりぎりまで木に残して収穫できるのだと時松さんは語る。</p>



<p>とはいえ、梅雨の長雨など気象の影響で思うように糖度が上がらず、悔しい思いをする年もある。そもそも、温暖な冬、夏場の昼夜の寒暖差の不足、雨量の多さや台風リスクなど、九州の気候はそもそも桃の生産に向いていない。清川町は、九州の中でも標高の高い高冷地に位置し、桃栽培における九州の弱点をクリアしているとはいえ、土づくり、剪定、木の個性を見極めながらの摘果量調整など、栽培における苦労は尽きない。毎年改善を続けていても、正解がないのが農業の難しさだ。</p>



<p>もうひとつの課題もある。相性の悪い木を接いでストレスを与えるという矮化栽培の影響で、およそ10年経つと木が枯れてしまう傾向がある。効率は悪く、コストもかかるのは明らかだが、それでも「せっかく作るなら、食べた人に美味しいと言ってもらいたい」という時松さんの思いは揺るがない。今後も植え替えを繰り返しながら、この桃を守り続けていくつもりだという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">需要に供給が追い付かない、うれしい悲鳴</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3362.jpg" alt="" class="wp-image-55481" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3362.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3362-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF3362-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>クリーンピーチが抱える最大の課題は、生産量が需要にまったく追いつかないことだ。味の良さから人気が高いのはもちろんのこと、栽培農家が減少したことによる生産量の不足に加え、完熟したクリーンピーチはデリケートで発送に向かないため、近隣の道の駅でしか販売していないことも、希少価値を高めている。毎年販売の季節を迎えると、道の駅には「幻の桃」を求めて長蛇の列ができる。同じ道の駅で販売している桃ソースのソフトクリームは、売れる日には1日1,000本以上が出ていく人気ぶりだ。</p>



<p>人口約2,000人の清川町において、クリーンピーチは人を呼び込み、地域経済を支える存在となっている。夢ファーム大分の設立後、栽培面積を積極的に広げているものの、それでも生産が追いつかない。背景にあるのは深刻な人手不足だ。収穫期には正社員だけでは到底足りないが、そのためだけに通年雇用するのは難しい。パートを雇おうにも、地域に人がいない。そこで生協と連携し「援農ボランティア」を募っている。登録した人が都合のつく日に来てくれる代わりに、収穫物の一部を報酬として提供するというかたちだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「桃で食べていける」と示したい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9745-1.jpg" alt="" class="wp-image-55482" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9745-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9745-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/DSCF9745-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>会社設立から10年。仕事が大好きだと語る時松さんにも、もちろん苦労の時期があった。なかなか黒字に届かず、資金繰りに追われて銀行に頭を下げたことは一度や二度ではない。だが、そのころの苦労が少しずつ報われ、今は先が見えてきたと安堵の表情を見せる。</p>



<p>次の目標を尋ねると、時松さんは「従業員の給料を上げたい」と答えた。「去年くらいから昇給に手を付けられるようになりました。従業員が結婚して、子どもを大学に送れるくらいの給料を払っていきたい」。</p>



<p>そのためには生産規模の拡大が不可欠だが、そこでまた壁として立ちはだかるのが人手不足だ。</p>



<p>目立った観光施設も名所も少ない清川町で、新たな農家を増やすことは容易ではない。だからこそ、時松さんは願っている。「桃で食べていけるぞ」という姿を見せることで、Iターンや農業に憧れを持つ人が来てくれないか、と。栽培面積を広げ、クリーンピーチを増産し、その評判を聞きつけた人が就農し、この地に新しい暮らしが根づいていく、そんな未来を描いている。</p>



<p>人が桃を作り、桃が人を呼ぶ。クリーンピーチが生み出すその循環が、清川町の未来をひとつひとつ、着実に形づくっていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/55467/">まちに人を呼び込む幻の桃「クリーンピーチ」の物語。 「株式会社夢ファーム大分」時松裕二さん／大分県豊後大野市清川町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>「人と違うことをやる」。140種ものリンゴを育てるオンリーワンの果樹園「サンファーム」／岩手県盛岡市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 10 Oct 2026 04:01:21 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_234_9481.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>岩手県盛岡市と紫波町（しわちょう）を拠点に、果樹やコメを生産している有限会社「サンファーム」。代表の吉田聡さんは「人と違うことをやる」を信念に、希少な海外品種を含むさまざまなリンゴを育てている。その種類はなんと、140品 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_234_9481.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>岩手県盛岡市と紫波町（しわちょう）を拠点に、果樹やコメを生産している有限会社「サンファーム」。代表の吉田聡さんは「人と違うことをやる」を信念に、希少な海外品種を含むさまざまなリンゴを育てている。その種類はなんと、140品種。まるでリンゴの博物館だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「土づくり」から岩手にこだわる「サンファーム」</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_230_9451.jpg" alt="" class="wp-image-55373" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_230_9451.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_230_9451-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_230_9451-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>岩手県は、青森県、長野県に続くりんごの一大産地だ。栽培の歴史は青森･長野よりも古く、1872年に盛岡市でりんごの栽培が始まったとされる。</p>



<p>　「サンファーム」は、県内一のリンゴ生産量を誇る盛岡市と、その南隣の紫波町を拠点に、リンゴをはじめとする果樹、コメを育てる農業法人。この地で代々続く農家が母体となっており、現在は11代目の吉田聡さんが代表を務める。</p>



<p>「土作りから丸ごと岩手」をコンセプトに、岩手県内で出る堆肥や牡蠣殻を使った循環型農業を実践。リンゴとコメは、農薬の使用量を慣行農業の半分以下に抑えた「特別栽培」の認証を取得している。また、サクランボやブルーベリーの摘み取りができる観光農園も運営しており、地元はもちろん、首都圏や海外からも収穫体験に訪れるという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">元商社マンが手がける、140種のクッキングアップル</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_203_9270.jpg" alt="" class="wp-image-55374" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_203_9270.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_203_9270-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_203_9270-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>吉田さんは新潟県上越市の出身で、山形大学農学部を卒業後、養殖用水産漁具の専門商社に就職。1995年に結婚したことをきっかけに、妻･美香さんの故郷である盛岡市に移住し、義父が営むサンファームに入社した。未経験から農業の世界に飛び込み、栽培技術の習得に励む一方、観光果樹園や直販事業を立ち上げるなど経営改革にも取り組んできた。</p>



<p><br>なかでも注力しているのが、クッキングアップル（調理用リンゴ）だ。酸味の強い希少品種を中心に、約140品種を栽培。「扱う品種の数でいえば、おそらく日本一だと思います」と、吉田さんは胸を張る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">リンゴ農家としては後発。だからこそ、周りとは違うことを。</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_217_9350.jpg" alt="" class="wp-image-55375" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_217_9350.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_217_9350-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_217_9350-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>岩手県盛岡市は、「わい化栽培」を全国に先駆けて導入した地でもあり、その普及率は90%以上。「わい化栽培」とは、植物の成長を抑える性質を持つ「わい性台木」に接ぎ木し、樹高を低く仕立てて育てる栽培方法のことで、果樹がコンパクトな分、栽培管理や収穫などの作業がしやすく、樹のすみずみまで日光が届くため高品質な果実を育てやすいのがメリットだ。</p>



<p>このように、りんご栽培が盛んな土地ではあったが、吉田さんが農園の仕事を手伝いはじめた当時、同園ではりんごの栽培を行っていなかった。「うちは代々続く農家ですが、リンゴ栽培に参入したのは2009年から。周りと比べたらだいぶ後発なんです」と吉田さん。だからこそ「ほかではやっていないこと」を意識し取り組んでいると話す。</p>



<p>「岩手県内のJAが取り扱うリンゴは22品種。多くのリンゴ農家はこの22品種のどれかを栽培し、育てたリンゴは他の生産者のものとひとくくりにされて市場流通に乗っていきます。それだと独自性を発揮しにくいし、面白くないなあって。だったら全く違う土俵で戦おうと、翌年の2010年から、品種を増やし始めました」。</p>



<p>国内で栽培･流通されるリンゴの多くは、ふじやジョナゴールドなど甘みの強い生食用の品種だ。吉田さんは「あえてそれとは逆をいこう」と、酸味が強く調理に向いている品種に着目。加熱調理することで味わいが引き立つ調理用リンゴは、飲食店にこそ大きなニーズがあると考えた。そこで、メインのターゲットをシェフやパティシエに定め、彼らのニーズをつかむべく、全国各地のレストランや菓子店に足を運んだ。<br></p>



<p>「いろいろな料理人の方々に話を伺ううち、焼くなら水分が出にくいもの、ジャムにするなら煮溶けやすいものなど、作りたいメニューや用途によって求められるリンゴの特徴が違うことがわかってきて。それぞれのニーズに適した品種を探すところから始めました」</p>



<p>現在栽培している140品種は、イギリスの定番品種「ブラムリー」や「コックス･オレンジ･ピピン」、フランス原産の「カルビル･ブラン」など。海外品種が中心だが、長野県生まれの「ムーン･ルージュ」など国内の希少品種も扱う。また、園地の一部分を試験区として確保し、毎年、新たな品種を試験栽培しているという。<br><br>「海外品種の原産国の多くは、日本に比べて降水量が少なく、乾燥している気候。高温多湿の日本で育てるのは難しく、栽培を断念したものもあります」と吉田さん。果実の個性の違いを無理に技術で克服しようとするのではなく「日本の気候で育てても、その品種ならではの個性や良いニュアンスが残るものを選び、栽培しています」と話す。<br><br>さらに、栽培している海外品種を親に持つ、サンファームオリジナル品種の育種にも取り組んでいるという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_231_9457.jpg" alt="" class="wp-image-55376" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_231_9457.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_231_9457-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_231_9457-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>これらのリンゴは、主に三つ星レストランや有名ホテルをはじめとするレストラン、パティスリーに納品されている。一軒ずつ店を回る地道な営業活動から始まり、実際にメニューに使ったシェフの口コミで評判が広がっていったという。また、規格外のリンゴは皮むきやカット、すりおろしといった業務用の一次加工品として卸しており、サンファームにとっては廃棄ロスの削減になり、顧客である飲食店にとっても作業コストの抑制につながる。これに加え、現在は食べチョクなどの産直通販サイトを通じて、一般消費者向けの販売も手がける。<br></p>



<p>「JAなどに出荷すると、流通の仕組み上、うちでやっている希少品種は評価されにくい。でも直接販売なら多品種を扱う強みを活かして細かなニーズに応えることができる」と吉田さん。シェフやパティシエからの信頼は厚く、現在、サンファームの売り上げの9割は直接取引だ。</p>



<p>また国の「ふるさと創生グローバル事業」に参加したことをきっかけに、海外における日本産リンゴの需要も実感したという。その後、フルーツ専門の流通会社と連携し、タイのショッピングセンターでの対面販売やテレビショッピング出演を経験するなどグローバルな市場での日本産リンゴの可能性も肌で感じた。</p>



<p>「特に人気なのは『紅の夢』などの赤肉品種。海外の赤肉品種は生で食べると渋みがありますが、日本のものは食べやすいと喜ばれます」</p>



<h3 class="wp-block-heading">都心でりんご狩りを体験？「ほぼ日」とのコラボレーション</h3>



<p>サンファームの多品種栽培の取り組みは、コピーライター･糸井重里氏が代表を務める「ほぼ日」とのコラボレーションにもつながった。<br><br>「ほぼ日」が、2021年から毎年開催している「りんご狩りかもしれない展」は、渋谷PARCOを会場に、擬似リンゴ狩り体験ができるイベント。サンファームはこのイベントに、毎年さまざまな品種のリンゴを提供している。<br></p>



<p>会場では、甘いものや酸っぱいもの、大きさや色もさまざまな品種を展示。来場者はその中から好きなリンゴを選んで購入し、その場で食べることができる。</p>



<p>「スーパーなどではほとんど見かけることがない品種もたくさん展示しています。お子さんは結構、酸味のあるリンゴも平気な顔で食べたりしますね。保護者の方が『それは酸っぱいよ』と止めても『これが好き』と言ってくれたり。甘い=美味しい、という先入観や価値基準に捉われず、リンゴのいろんな魅力を知ってもらえたら嬉しいなと思います」と吉田さんは笑顔を見せる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">気候変動への対応と、新たな挑戦</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_219_9361.jpg" alt="" class="wp-image-55377" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_219_9361.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_219_9361-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_219_9361-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>名だたるレストランやパティスリーをはじめ、全国各地のシェフ･パティシエの信頼を集めるサンファーム。順調に見える農園経営だが、課題もある。中でも、気候変動への対応は切実だ。</p>



<p>「リンゴもサクランボもここ数年、猛暑による果実の軟化、着色不良などの高温障害に悩まされています。また、春先の気温上昇も問題です。花芽の生育が例年より早く進み、開花と寒の戻りによる降霜のタイミングが重なるようになってきた。特にサクランボの花芽は霜に弱く、霜で花が枯れると実がつきません。そのため防霜ファンを設置したり、特に冷え込みそうな日は、火を焚いて畑全体を温める「燃焼法」を実施しています」</p>



<p>こうした努力で春の霜害を防げても、夏に猛暑が続けば高温障害を引き起こす可能性が高い。このまま温暖化が進めば、将来的にサクランボやリンゴの収量は落ちていくだろう。吉田さんはそれを見越し、モモやネクタリンなど暑さに強い果物の栽培も始めているという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「農業は儲かる」を証明し、次世代に繋げたい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_227_9425.jpg" alt="" class="wp-image-55378" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_227_9425.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_227_9425-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/10/sunfarm_227_9425-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「農業は、トライアンドエラーの積み重ね。しかも1年に1回しか試すことができない」と話す吉田さん。サラリーマンから就農しておよそ30年。一つひとつ積み重ねてきた挑戦の先に、どんな景色を描いているのか尋ねてみた。</p>



<p>「自分の子どもたちに農園を継いでもらわなくても構いません。ただ、やりたいと思う社員や次の世代がしっかり受け継げるように、経営の形を整えたい。農業がきちんと儲かるビジネスだと証明できれば、若い人だって自然と入ってきてくれるはずだから」</p>



<p>そんな吉田さんが「今一番やりたいこと」は、この農園の中にカフェを作ることだそう。</p>



<p>「サクランボやブルーベリーの摘み取り体験にいらしたお客様が、体験後も農園に留まって、カフェでくつろいだり、散策してゆっくり過ごせるようにしたいと考えています」</p>



<p>50代半ばを迎えたいま「あと10年ぐらいで、次世代へのバトンを整えたい」と吉田さん。気候が変わっても、担い手が変わっても、この土地でリンゴを育て続けられるように。吉田さんの挑戦は、まだまだ続く。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/55364/">「人と違うことをやる」。140種ものリンゴを育てるオンリーワンの果樹園「サンファーム」／岩手県盛岡市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>柚子飲料「ごっくん馬路村」が代名詞になった辺境の村。「馬路村農協」の挑戦 ／高知県安芸郡</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 30 Sep 2026 03:40:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[柚子]]></category>
		<category><![CDATA[馬路村]]></category>
		<category><![CDATA[ごっくん馬路村]]></category>
		<category><![CDATA[ゆずの村]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/uma-N.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>高知県は、全国生産量の約半分を占める“ゆず王国”として知られている。年間およそ1万トンという圧倒的なシェアを誇り、その存在感は群を抜く。なかでも馬路村（うまじむら）は、高知県内での生産量こそ5番目ほどだが、柚子飲料「ごっ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/55231/">柚子飲料「ごっくん馬路村」が代名詞になった辺境の村。「馬路村農協」の挑戦 ／高知県安芸郡</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/uma-N.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>高知県は、全国生産量の約半分を占める“ゆず王国”として知られている。年間およそ1万トンという圧倒的なシェアを誇り、その存在感は群を抜く。なかでも馬路村（うまじむら）は、高知県内での生産量こそ5番目ほどだが、柚子飲料「ごっくん馬路村」や、ぽん酢しょうゆ「ゆずの村」といった人気商品によって、全国的に名を馳せている。</p>



<p>かつては林業を主な生業としていた山間の小さな村は、この60年あまりで、多くの人を惹きつける“ゆずの村”へと変貌を遂げた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">森林率96％の村の分岐点 </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="549" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others19.jpg" alt="" class="wp-image-55239" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others19.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others19-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others19-768x511.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>馬路村へは、高知市から東方面へ車で約1時間半。くねくねした山道を奥へ奥へと走り続け、ようやくたどり着く。日本屈指の多雨地帯だ。周囲をぐるりと1千メートル級の山に囲まれた村の森林率は96％。家々と畑は、残り4％のわずかな谷間の平地に、寄り添うように並ぶ。</p>



<p>「本当に山奥なんです」と笑うのは、村の産業を担う馬路村農業協同組合の組合長を務める長野桃太さんだ。</p>



<p>村は、戦国時代より銘木「魚梁瀬杉（やなせすぎ）」を産出し、豊臣秀吉にも献上してきた歴史を持つ。最盛期には3,500人が暮らしていたという。しかし、昭和20年代以降、戦後復興のためのダム建設、森林鉄道の廃線、輸入材の流入など、時代の波に抗えず林業は衰退した。そして、選んだ新しい道が「柚子」だった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">60年前から始まった、小さな柚子の挑戦 <strong> </strong></h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="551" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others02.jpg" alt="" class="wp-image-55240" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others02.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others02-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others02-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>長野さんによれば、そもそも柚子は高知県を含む四国に、“平家の落人（へいけのおちうど）”が種を持ち込んだと伝えられており、馬路村にもおよそ800年前に伝来したという。柚子は海沿いから中山間地まで比較的どこでも栽培しやすいが、産地によって品質が驚くほど異なるのだそうだ。</p>



<p>日照時間が短く、寒暖差が激しい馬路村では、柚子は小ぶりになる。しかし、その小ささこそが香りの濃さにつながる。皮ごと搾ったときに立ち上がる精油の量が多く、香りが強いのだ。それは、山深い土地が与えた“個性”だった。</p>



<p>村で本格的な栽培を始めたのは昭和38年。当初は苦労の連続だったという。</p>



<p><br>県内では後発組だったため販路を県外に求めたが、当時の日本では柚子はまだ広く知られた柑橘ではなく、評価されない日々が続いた。「どう提案すればいいのか」。村は悩み、考え抜き、そして生み出したのが、のちに全国区となる柚子飲料「ごっくん馬路村」や、ぽん酢しょうゆ「ゆずの村」だった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">田舎を売り出す、「ごっくん馬路村」の誕生 </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others37.jpg" alt="" class="wp-image-55241" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others37.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others37-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others37-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>柚子を使った商品の開発はできたが、それから販路を広げるのにも苦労した。昭和60年代、村は大きな決断をする。都会を追いかけるのではなく、“馬路村という田舎を価値にする”方向へ舵を切ったのだ。</p>



<p>「デザイナーさんと話して、『田舎を売ろう』と決めたんです」。大きな決断だった。</p>



<p>パッケージには、馬路村の素朴な空気をそのまま閉じ込めた。ネーミングは「ごっくん馬路村」。スーパーのバイヤーからは「何のジュースか分からない」と酷評されたが、決断を貫いた。</p>



<p>材料は、柚子とハチミツと水だけ。賞味期限はわずか4ヶ月。「メーカーではなく産地であれ」という哲学が、味にも姿勢にも宿る。流通のしやすさや賞味期限の長さを優先するメーカー的な発想ではなく、柚子の本質的な品質にこだわる。それは、産地としての誇りだった。</p>



<p>すると、徐々に商品が売れ出した。やがて、資金が乏しい中で村の自然を活かしたテレビCMを制作する。それが県内で話題となり、「ごっくん馬路村」は高知を代表する飲料へと育っていった。CMは、小さな村が自分たちの暮らしを商品化した転換点だった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ファンとの、温かみのあるコミュニケーションを大切にし続ける</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/24umaji-085015-1.jpg" alt="" class="wp-image-55242" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/24umaji-085015-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/24umaji-085015-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/24umaji-085015-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「ごっくん馬路村」は販売から30年ほどをかけて全国区の商品に成長し、村のゆず加工品全体の売り上げは年間30億円になった。以来20年間、その売り上げを維持する。「村内のゆずで安定的に生産ができて、ゆず農家にも村にも還元できる目安が30億円から35億円の間ぐらいです。他産地の原料を取り寄せて生産量を増やそうは考えていません」と長野さん。農協では2006年から、製造ラインを公開する「ゆずの森加工場見学」を実施。また、顧客対応を担うコールセンターでは、電話越しの“人と人とのやりとり”を大切にしている。</p>



<p>「馬路村のファンでいてくださる方は、機械的な応答ではなく、私たちの“声”を求めてくださっていると感じます。『最近の馬路村の景色はどう？』と尋ねられることもありますし、そんな会話のキャッチボールができるのは、この村のコールセンターならではだと思います」と長野さん。</p>



<p>村は、現在もぶれることなく「田舎らしさ」を届け続けている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">小さな村がつくる“大きな産業”</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others40.jpg" alt="" class="wp-image-55243" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others40.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others40-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others40-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>柚子の加工品づくりは、単なる特産品づくりではない。村の雇用を生み、暮らしを支える“産業化”だった。村役場と農協、そして生産者が一緒になって、林業に代わる大きな産業にしようと取り組んできたと、長野さんはいう。</p>



<p>「原料を売るだけでは、雇用は生まれません。加工することで、村の中に仕事が生まれるんです」。</p>



<p>現在、馬路村農協の職員は約90名。人口700人台の村で、これだけの雇用を生み出しているのは驚異的だ。ポン酢、ドリンク、ジャム、マーマレード、柚子胡椒──100種類を超える商品が村の工場で生まれている。</p>



<p>最近のヒットは、缶チューハイだ。添加物なしで柚子の味を再現するという馬路村らしいこだわりで、長野さんは「自分たちが納得できる柚子チューハイを完成させました」と嬉しそうに話す。販売数はすでに1万2000ケースに到達する。</p>



<p>さらに、柚子の種から抽出した「種子油」を使った化粧品も人気だ。「使い道のなかった種を活かすことで、また農家に還元できます。無駄なく使うという取り組みは、力を入れていきたいですね」と長野さん。柚子は、村の未来を支える力になっている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">有機栽培という誇り </h3>



<p>馬路村の柚子は、2001年から全量が有機栽培。化学農薬も化学肥料も除草剤も使わない。</p>



<p>「皮ごと使うからこそ、安心して食べてもらいたい。それが有機栽培を選んだ理由です」。</p>



<p>ただし、有機栽培は見た目の“黒点”が出やすく、市場では不利になることもある。それでも村は、自然に近い柚子づくりを貫いてきた。</p>



<p>「柚子茶や皮製品では、有機の価値が伝わりやすい。これからは、見た目より“安心”を選んでもらえるようにしたい」と長野さん。</p>



<p>村では、杉の外皮と柚子の搾りかすを混ぜて発酵させた堆肥も作っている。山の恵みを循環させる、馬路村らしい取り組みだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">柚子が照らす未来、村が向かう先 </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="619" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others01.jpg" alt="" class="wp-image-55244" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others01.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others01-300x225.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/09/umaji-others01-768x576.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>柚子産業によって、馬路村は“豊かに暮らせる村”になった。現在、兼業を含めて190軒の柚子農家がいるという。柚子は加工原料として扱うため、75歳や80歳の人でも続けやすいというメリットがある。高齢者の場合、年金に加え、柚子から得られる副収入が100万〜200万円あれば、山の暮らしは十分に成り立つそうだ。村では農協や役場などで雇用があるため、若い人も意外と多いのだという。</p>



<p>「実は私もIターンでこの村に来たんですよ」と長野さんはにっこり笑う。「馬路村は人口700人台の本当に田舎です。けれど、しっかりとしたビジネスの母体がある。700人規模の市町村の中で、こんな地域はまずないのかなと思っています。中山間地での田舎暮らしとビジネス、いずれかを選んでもいいし、両方楽しむこともできます。さらに兼業で農業も可能というのは、特殊でしょう。加えて、衰退したとは言え林業もあり、若い人が山で働くようになったケースも見受けられます。暮らしやすさと、やりがいをPRしていきたいです」</p>



<h3 class="wp-block-heading">「馬路村に住んでよかった」と思える人を増やしたい</h3>



<p>しかし、人口減少は続いている。柚子だけでは解決できない課題もある。長野さんは、「これからは、農協が村の課題を解決する存在になりたい。教育や福祉にも取り組んで、村の豊かさを守っていくことが私たちの役目だと思っています。村に住んでよかったという人を増やしたいですね」と将来を見据えていた。</p>



<p>馬路温泉はスノーピークと協働でリノベーションをする計画が進んでいる。年間6万人を超える観光客をさらに集客したい。「柚子は11月だけですが、精油は一年中あります。柚子の香りを使った温泉も面白いと思います」と、長野さんの構想は広がる。</p>



<p>日本各地で過疎化に悩む山村がある。馬路村は、主要産業の転換を図り、山深い村の個性を売り出すことで豊かに暮らす道をつくった。人口700人の村の挑戦はこれからもまだまだ続く。その未来に目が離せない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/55231/">柚子飲料「ごっくん馬路村」が代名詞になった辺境の村。「馬路村農協」の挑戦 ／高知県安芸郡</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>ゴールドバレルの頂点を目指す「しんざと果樹園」2代目の挑戦／沖縄県国頭郡東村</title>
		<link>https://nihonmono.jp/article/54735/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 29 Jun 2026 08:48:26 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[タダオゴールド]]></category>
		<category><![CDATA[TADAO GOLD]]></category>
		<category><![CDATA[ゴールドバレル]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-001.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>海を望む丘陵地に広がるパイナップル畑。沖縄県本島北部の東海岸に位置する国頭郡（くにがみぐん）東村（ひがしそん）は、国内生産量わずか5%の高級パイナップル「ゴールドバレル」の産地。「パイナップルの王様」とも呼ばれるゴールド [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-001.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>海を望む丘陵地に広がるパイナップル畑。沖縄県本島北部の東海岸に位置する国頭郡（くにがみぐん）東村（ひがしそん）は、国内生産量わずか5%の高級パイナップル「ゴールドバレル」の産地。「パイナップルの王様」とも呼ばれるゴールドバレルと、その若き担い手の想いとは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">沖縄県のパイナップル栽培の歴史</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-022.jpg" alt="" class="wp-image-54741" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-022.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-022-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-022-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>沖縄県は国産パイナップルの生産量のほぼ100％を占めており、年間の収穫量はおよそ7,000t〜8,000tに及ぶ。1866年に石垣島沖に座礁したオランダ船から漂着した苗を植えたのがパイナップル栽培のはじまりと言われており、戦後本格的に缶詰加工用としての栽培や品種改良が行われるようになると、1960年代にはサトウキビと並ぶ2大基幹作物にまで成長した。</p>



<p>ところが順調だったパイナップル栽培は1990年の缶詰製品の輸入自由化により大打撃を受け、加工用品種として主力だったハワイ種「N67-10」の栽培は落ち込みをみせた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">付加価値の高い生食用品種への転換</h3>



<p>一時は衰退したパイナップル栽培だが、沖縄県のパイナップル栽培はより付加価値の高い生食用品種の栽培へと移行していく。そして現在では、手でちぎって食べられるスナックパイン（正式名称：ボゴールパイン）、果肉が白く小ぶりなピーチパイン（正式名称：ソフトタッチ）、甘みが強いサンドルチェ（正式名称：沖農P17）、ココナッツのような香りのあるホワイトココ（正式名称：沖農P19）、高級品種のゴールドバレル（正式名称：ゴールドバレルパイン）など、多くの生食用品種が開発・栽培され、シェアを拡大している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">高級パイナップル「ゴールドバレル」の誕生</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-009.jpg" alt="" class="wp-image-54742" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-009.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-009-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-009-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2006年に新品種として登録された「ゴールドバレル」は、東村が発祥の地。1989年に沖縄県農業研究センターで「クリームパイン」と「McGregor ST-1」を交配して得られた実生（みしょう）から、およそ20年の歳月をかけて誕生し、黄金色の果肉と樽（バレル）のような形からその名が付けられた。</p>



<p>ゴールドバレルの1番の特徴は、糖度の高さにある。一般的なパイナップルの糖度が14度〜16度なのに比べ、ゴールドバレルは17〜19度と糖度が非常に高い。また実は芯まで食べられるほどやわらかく、パイナップル独特の刺激的な酸味が少ない。口に入れると、とろけるように柔らかくジューシーで、繊維が少ないためざらざらとした食感が口に残らない。上品な甘さと芳醇な香りが楽しめ、1個当たりの重さが約1.5kg〜2kgと大きいため贈答用の高級パイナップルとして注目を浴びるようになった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「ゴールドバレル」の生みの親、玉城忠男さん</h3>



<p>この新品種の誕生に深く関わったのが、東村におけるパイナップル栽培の先駆者であり沖縄県名誉指導農業士でもある玉城農園の玉城忠男（たまきただお）さんだ。玉城さんは譲り受けた11本のか細い苗から選抜育成をくり返し、長年にわたる努力と研究によって「ゴールドバレル」をまさに黄金色の果実へと育てあげた。</p>



<p>玉城さんが自身で育てるゴールドバレルの中でも、味、色、大きさ、形など特に選りすぐりのものは「TADAO GOLD（タダオゴールド）」と名付けられ、全体の数パーセントしか選ばれないゴールドバレルの最高級品として知られている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">受け継がれるパイナップル栽培</h2>



<p>東村で「しんざと果樹園」を営む新里善幸さんと貴恵さん夫妻は、パイナップル作り一筋50年以上の玉城さんのもとゴールドバレル栽培の手ほどきを受けた担い手だ。</p>



<p>貴恵さんは玉城さんの娘さんで、幼いころから玉城さんがパイナップルを育てる姿を目にしていた。しかし、お父さんが育てるパイナップルの凄さに気付いたのは社会人になってから。那覇市でパティシエとして働きだしてからなのだそう。</p>



<p>20年近く前、働いているお店で仕入れていたパイナップルがお父さんの育てたゴールドバレルだった。周りの人から「TADAO GOLD」が美味しくて有名だという噂を聞き、その凄さを知ったという。そして「これは誰にでもできる仕事ではないのかもしれない」と、南城市のマンゴーの兼業農家で生まれ育った善幸さんと二人三脚でゴールドバレル栽培に取り組むようになった。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-019.jpg" alt="" class="wp-image-54743" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-019.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-019-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-019-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<h3 class="wp-block-heading">東村の大地に育まれるゴールドバレル</h3>



<p>しんざと果樹園がある東村は、県内有数のパイナップルの産地であることはもちろん、マングローブ林などの豊かな自然と固有の生態系が色濃く残る「やんばる（山原）」と呼ばれる地域としても知られている。赤土がのぞく広大な畑には、大人の腰ほどの背丈に育ったパイナップルが規則正しく生い茂る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">パイナップル栽培に最適な東村の赤土と気候</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-003.jpg" alt="" class="wp-image-54744" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-003.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-003-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-003-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>東村でパイナップル栽培が盛んな理由に、パイナップルが一番好む酸性で水はけのよい赤土の土壌がある。また海からのミネラルが降り注ぐ地形と、夏の30度〜35度と高い気温。これらの条件が糖度の高いパイナップルを育てる。</p>



<p>この土壌の優位性を活かす土作りはパイナップル栽培にとって非常に重要なファクターだ。</p>



<p>土づくりは、まずパワーシャベルで1メートルほどの深さまで切るように耕す。パイナップルは水が天敵のため、土の中に空洞を作り、より水はけの良い土にする。耕した土は元気を取り戻すために3ヶ月間、自然の雨にさらし土に水分やミネラルを浸透させ、同時に空気も取り込みながら休ませる。そうすることで育成不良などの連作障害も起こらなくなる。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-006.jpg" alt="" class="wp-image-54745" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そして土づくりで何より大切なのが草の管理なのだそう。「お義父さんには、草を生やすなって1番言われます」と善幸さん。貝殻虫という害虫の発生を防ぐため、草取りに機械は使わずほとんど手で抜きあげる。こうして手間と時間をかけた土づくりが最終的にパイナップルの味に繋がっていく。</p>



<h3 class="wp-block-heading">植え付けから生育、収穫</h3>



<p>パイナップルの植え付けは、3月・4月の春と、9月・10月の夏の大きく2期に分けて行う。春の植え付けは、5月下旬頃の梅雨入りまでに根が張るように。夏の植え付けは台風の状況を見ながら、植えた苗が雨で腐ってしまわないように計算して行われる。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-031.jpg" alt="" class="wp-image-54746" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-031.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-031-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-031-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ある程度まで育った実には、日焼け防止のために新聞で作った帽子をひとつずつ被せ、さらに上からネットで覆い強い紫外線を遮ることで皮が焼けて傷みの原因となることを防ぐ。また、実が大きく重いゴールドバレルは台風の強風で茎が折れてしまうこともあるため、茎を支えるパイプの設置も行われる。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-015.jpg" alt="" class="wp-image-54747" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-015.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-015-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-015-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>手間をかけ、作物にとって最適な環境で育ったゴールドバレルは、苗の植え付けからおよそ3年でようやく収穫を迎える。パイナップルは基本的には収穫後に追熟しないため、木上（きじょう）で熟させ1番美味しいタイミングで収穫をする。収穫の時期が近づくと、毎日ひとつずつ成熟度の確認を行い、熟したものは手作業で収穫される。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ゴールドバレルに夢をのせて</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-048.jpg" alt="" class="wp-image-54748" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-048.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-048-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/tamashironouen-048-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>しんざと果樹園で収穫されるパイナップルは、年間およそ9,000個。一般的なパイナップルが4年で2回収穫できるのに対し、ゴールドバレルは3年でようやく1回。収量が限られるうえ病気にも弱く、栽培の難しい品種にも関わらず、土づくりにこだわり、木上で熟すのを待ち一番美味しいタイミングで摘み取るなどの手間も惜しまない。</p>



<p>とはいえ、この丁寧な仕事が芯までやわらかく芳醇に香るゴールドバレルを生み出しているのだが、「お義父さんは日々研究して、80歳を過ぎてもどんどん新しいことを取り入れている。僕なんか若いのに、まだまだ負けてる」と、謙虚な善幸さん。</p>



<p>玉城さんから技術と知識を吸収しながら、生育が難しく収量も安定しにくいゴールドバレルの作付けを少しずつ広げ、いずれは安定して12,000〜13,000個を収穫できるようにしたいと生産拡大に意欲を燃やす。</p>



<p>一方、貴恵さんが見据えるのは出荷の仕組みづくりだ。木上で熟させたゴールドバレルは、収穫後の賞味がわずか3日。1個ずつ布で磨き、箱に手作業で詰めていく作業は、収穫量の多い時期には22時間に及ぶこともあるが、機械やシステムの導入など新しい仕組みを取り入れることで、この作業を効率化させ、より一層パイナップルの生育に手間をかけたいと考えている。</p>



<p>ふたりは現在、収穫したパイナップルを地域の小学校や児童養護施設へ定期的に寄贈している。これは「自分たちが小さい頃は、パイナップルは少し酸っぱくて当たり前だと思っていた。ところが、品種や育て方でこんなにも甘くなる。子どもたちにパイナップルは甘くて美味しいものだと知ってもらい、パイナップルに対する“当たり前”を変えていきたい」という想いから。</p>



<p>玉城さんが11本のか細い苗から黄金色の果実を育てあげたように、その想いと技術は、いま確かに次の世代へと受け継がれている。東村の赤土に根を張ったゴールドバレルは、ふたりの夢をのせて、これからも甘く実っていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54735/">ゴールドバレルの頂点を目指す「しんざと果樹園」2代目の挑戦／沖縄県国頭郡東村</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>間口を拡げて梨の魅力を多くの人に伝えたい。「芳香園」中間朋海さん／大分県日田市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 24 Jun 2026 10:32:16 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[梨酢]]></category>
		<category><![CDATA[晩三吉]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[日田の梨]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8479.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>大分県日田市の山あいで、70年にわたり梨づくりを続ける「芳香園」。3代目の中間朋海（なかまともみ）さんが守り続けるのは、この土地の力が育む甘くみずみずしい梨と、「美味しいものをお客さんにも食べてもらいたい」というぶれない [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54687/">間口を拡げて梨の魅力を多くの人に伝えたい。「芳香園」中間朋海さん／大分県日田市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8479.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>大分県日田市の山あいで、70年にわたり梨づくりを続ける「芳香園」。3代目の中間朋海（なかまともみ）さんが守り続けるのは、この土地の力が育む甘くみずみずしい梨と、「美味しいものをお客さんにも食べてもらいたい」というぶれない一念だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「四季を通して日田の梨」</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1426.jpg" alt="" class="wp-image-54698" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1426.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1426-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1426-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>大分県の北西部、福岡や熊本と接する九州の内陸に、日田という町がある。山々に抱かれた盆地の奥に広がるこの地は、古くから豊かな水に恵まれ、筑後川の源流域に近いことから「水郷」とも呼ばれてきた。江戸時代には幕府の直轄地として栄え、今もその面影を残す古い町並みや温泉が訪れる人を迎える。そんな自然豊かな日田で、人気の産品がある。梨だ。</p>



<p>「芳香園」の中間朋海さんは、この地で梨づくりに心血を注ぐ3代目だ。「自分が食べておいしいものをお客さんにも食べてもらいたい」という一念で続けてきた梨づくりは、多くのリピーターを生み出し、毎年「今年はまだ？」という問い合わせが届くほどの支持を集めている。</p>



<p>芳香園が梨の栽培を始めたのは今から約70年前の、中間さんの祖父の代のことだ。そして中間さん自身が実家の農園に就農したのは大学を出てすぐのタイミングだった。「跡を継ぐものだと思っていた」という理由からだという。若くして家業に関わり始めた中間さんが今も変わらず向き合い続けているのが、この土地ならではの梨づくりだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">様々な自然条件が梨づくりに適した土地</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8488.jpg" alt="" class="wp-image-54699" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8488.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8488-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8488-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>梨の産地というと、鳥取県や千葉県が真っ先に思い浮かぶ。都道府県別の生産量でいえば、大分県は10位前後にとどまる。しかし日田市では、7月末から12月頃まで出荷できるさまざまな品種が栽培されており、その豊かなラインナップを、地元のJA梨部会は「四季を通して日田の梨」というキャッチフレーズで表現している。</p>



<p>ではなぜ日田市では、良質な梨の栽培が可能なのか。中間さんに聞くと、「それは土地の力」という答えが返ってきた。</p>



<p>盆地である日田市は朝晩の気温差が大きく、夏場は12〜13度に達することもある。夜間の気温が低ければ低いほど、日中に育まれた糖分を果実の中に蓄えておける。これが、寒暖差の大きな土地は果物の生産に向いているといわれる所以だ。さらに水。水質も水量も豊かな日田市は「水が磨く郷」とも称されるほどで、梨の生育にとって申し分のない恵みをもたらす。そして、土。砂地ではなく赤土であるこの地には肥料を蓄える力があり、豊かな実りの土台となっている。寒暖差、水、土。</p>



<p>三つの力が重なり合うことで、日田の梨は生まれている。</p>



<p>芳香園では現在、出荷用として主に6品種を栽培している。幸水に始まり、豊水、新高、あきづき、愛宕、晩三吉（おくさんきち）と続く。特に晩生（おくて）の晩三吉は、かつては日本各地で栽培されていたが、育てるのに手間がかかるため生産者が激減した結果、現在では梨全体の1％未満程度しか生産されておらず、そのほとんどが大分県で生産されたものだそうだ。適度な酸味を内包する晩三吉に対し、最近は酸味の少ない甘い品種が消費者に好まれる傾向があり、品種選びにも時代の変化が反映されている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">梨の木が何を欲しがっているか、見極めながら</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1473.jpg" alt="" class="wp-image-54700" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1473.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1473-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1473-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「木を見て、水を欲しがっているのか、それとも人間でいうサプリメントのような栄養を欲しがっているのか。そういったところを見極めながら、何をするかを考えています」と中間さんは話す。</p>



<p>梨の苗木は植えて3年目頃から少しずつ実をつけ始める。花が咲くのは桜と同じ頃で、1つの場所から7〜8輪が開く様子は、桜の咲き方にも似ている。収穫のピークは樹齢およそ20年で、その後はゆるやかに下降していくものの、樹齢100年を超えてもなお実をつける木もあるという。果実をしっかりと大きくし、光合成で育んだ糖分を甘みへと変えるには、常に畑と木を見守りながら、細やかな配慮を重ねていくほかない。その手間ひまの積み重ねが、甘い梨を実らせる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">重要なのは土づくり</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1476.jpg" alt="" class="wp-image-54701" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1476.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1476-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1476-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>芳香園では、牛糞やノコくずを混ぜた堆肥や魚粉、菜種油粕などの有機質肥料を使っている。 使い続けることで土が柔らかくなり、排水性が上がり、微生物が元気に育つ。鶏糞堆肥を使うという選択肢もあるが、即効性はあっても長続きしないという特性を鑑み、長期的に土壌へ働きかける牛糞堆肥を選んでいる。</p>



<p>また、畑に生えた草には除草剤を使わず、機械で刈る。これによって土中のミミズが豊かに生き、そのミミズの糞が、微生物の餌となる有機物を供給する。さらにミミズが動き回ることで土の中に空気が通り、微生物による有機物分解が促進される。そうして生きた土、肥えた土が出来上がっていくのだ。</p>



<p>しかし、梨づくりの様々な条件が揃ったこの地でもやはり解決しなければならない課題はあると、中間さんは語る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">梨栽培に立ちはだかる壁</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8457.jpg" alt="" class="wp-image-54702" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8457.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8457-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8457-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>梨づくりで困難を感じている点を聞くと、気候変化、木の病気、そして人手不足という三つの答えが返ってきた。</p>



<p>気候について言えば、最近の春は気温が高く、梨の開花が早まっている。花の時期は最も繊細で、このタイミングで遅霜が発生すると、めしべが黒くなって枯れ、実がつかなくなる恐れがある。暑すぎる夏、長く続く雨、そうかと思えば短期間に大量に降る雨。近年の天候はどんどん読みづらくなっており、木が弱りやすい状況に拍車がかかっている。天気を見ながら栄養を与え、水の管理をしながら臨機応変に対応するが、それでもなかなか難しいと中間さんは打ち明ける。</p>



<p>木の病気もまた、悩みのひとつだ。おいしさを追求して品種改良を重ねた結果、病気に弱い品種が増えている。農業の世界的な潮流として有機栽培への移行も検討したが、梨で試したところ病気が蔓延し、数年にわたって影響が続いた苦い経験がある。安全性を意識しながら農薬を使う、そのバランスの取り方に頭を悩ませているという。</p>



<p>そして人手不足。芳香園も例外ではない。通常、梨の実は地面からおよそ180cmのところにできる。作業中はずっと顔も手も上に向け続けることになり、首や肩、腰への負担は相当なものだ。以前は地元の年配の方や繁忙期に来てくれる専業主婦の方々に頼ることができたが、今はもう頼める人がいなくなってしまったという。現在は地域の人が数名と、繁忙期だけ県外から来てもらうというスタイルで何とかしのいでいる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">作業者の負担を考え、木の仕立て方を変える</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8494.jpg" alt="" class="wp-image-54703" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8494.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8494-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8494-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>未経験者が多い状況のなかで中間さんが変えたのが、木の仕立て方だ。「普通、木は上に伸びていきます。ただ、枝を30度〜40度くらい倒すと、以前より少し低い場所に実がなります。90cmくらいのところに実ができるようになると、未経験の人も作業がしやすいんです」。</p>



<p>誰でも収穫できる栽培方法へと変えていく。コストを抑えながら、将来的には収穫ロボットの導入も視野に入れる。人がいなくても成り立つ道を、中間さんは着実に模索している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">果物の需要が年々減るなかで</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1388.jpg" alt="" class="wp-image-54704" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1388.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1388-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1388-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>人手不足と並んで中間さんが直面しているのが、果物自体の需要減だ。特に梨は、皮をむかなければ食べられないという点がネックになっている。「梨が好き」という声は多くても、それが購入には必ずしもつながらない。特に若い世代は本当に買わないと実感しており、店頭でも通信販売でも、購入者のおよそ7割は50代以上だという。皮ごと食べられて種もないシャインマスカットのような品種が伸びる一方で、食べるためにひと手間かかるものは、嗜好品としての性質も相まって需要が落ちている。中間さんはそう分析する。</p>



<p>その打開策として中間さんが取り組んでいるのが、梨の間口を拡げる試みだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">梨の魅力を伝えるために</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1401.jpg" alt="" class="wp-image-54705" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1401.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1401-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF1401-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>芳香園では新鮮な梨の販売に加えて、ジュース、ジャム、ドライフルーツといった加工品も手作りで製造している。量はさほど作れないが、年間を通して梨のおいしさに触れられるとあって人気が高い。「加工品づくりは趣味みたいなもの」と中間さんは笑うが、その言葉の裏には、梨の魅力をより多くの人に届けたいという真剣な思いが宿っている。</p>



<p>なかでも珍しいのが「梨酢」だ。その名の通り、梨を原料とした酢である。「ワインからバルサミコ酢ができるなら、梨からでも作れるんじゃないか」というシンプルな発想から生まれたという。こうした珍しい加工品が評判を呼び、芳香園がメディアに取り上げられる機会も増えた。イベントに出展する際は梨も加工品も両方持っていくが、みずみずしい梨を選ぶ人、加工品に手を伸ばす人と、それぞれの出会い方がある。その光景を見るたびに、少しずつ梨の魅力が広がっていることを実感するのだと中間さんは話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">梨づくりの未来のために</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8481.jpg" alt="" class="wp-image-54706" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8481.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8481-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/06/DSCF8481-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>今は日田に100件ほど梨農家があるものの、その数は年々減り続けている。15年ほど前、市場出荷だけでは生活が成り立たないほどの底値がついた時期を経験した世代が、子どもに継がせなくなっているのも一因だという。中間さん自身には息子がいるが、絶対に継いでほしいとは思っていない。「自分がある程度年を重ねて引退するときに、誰か継ぎたい人がいればその人に」というのが正直な思いだ。だからこそ、人手や経験がなくても生産・収穫ができるよう栽培方法を変えるという試みを、今から地道に続けている。</p>



<p>梨の未来がどうなっていくのか、今の時点では誰にもわからない。それでも中間さんは、将来を見据えながら今日も梨と向き合い続けている。「梨が少なくなると寂しいといった声がある限りは続けますよ。&#8221;美味しい&#8221;と買ってくれるお客さんの期待を裏切ることはできないので、絶対に手は抜きません」。</p>



<p>「四季を通して、日田の梨」。その一角を支えているのが、中間さんのような、梨づくりに思いをそそぐ農家の存在だ。今年も梨を心待ちにしている人のために、中間さんは今日も日田の畑に立っている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54687/">間口を拡げて梨の魅力を多くの人に伝えたい。「芳香園」中間朋海さん／大分県日田市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>青森のりんご農家を支える「地方独立行政法人青森県産業技術センターりんご研究所」／青森県黒石市</title>
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		<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 11:55:38 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[りんご]]></category>
		<category><![CDATA[りんご生産量]]></category>
		<category><![CDATA[ふじ]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/DSC_0205.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国でのりんご生産量が約60％を占めており、日本一のりんご王国と言われている青森県。県内では、甘さと酸味のバランスが良い「ふじ」や、果汁が多く柔らかい「つがる」などをメインに約50種類が栽培されている。りんごの収穫量を維 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/DSC_0205.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国でのりんご生産量が約60％を占めており、日本一のりんご王国と言われている青森県。県内では、甘さと酸味のバランスが良い「ふじ」や、果汁が多く柔らかい「つがる」などをメインに約50種類が栽培されている。りんごの収穫量を維持していくためには、病害虫対策や品種改良が不可欠となる。その研究を行うのが青森県黒石市にある「地方独立行政法人青森県産業技術センターりんご研究所」（以下、青森県産業技術センターりんご研究所）。同施設は、今や青森県のりんご農家にとってなくてはならない施設となっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">県内りんごの品質を支え、守り続ける施設</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0123.jpg" alt="" class="wp-image-54401" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0123.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0123-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0123-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>りんごの原産地は中国の天山山脈からロシアのコーカサス地方にかけてといわれている。そのりんごがギリシャやローマ、ヨーロッパ、やがてアメリカへと広がっていった。その頃、日本では明治政府が外国から様々な果樹の苗木を取り寄せ全国に配布。当時、りんごは主にアメリカやフランス、イギリスなどから輸入されており、本県に配布されたのが生食に向いたアメリカ産りんごの苗木だった。このことがきっかけとなり、青森県で、生食用りんごを主とした栽培が始まったのだ。特に県の西部に位置する黒石市や弘前市などの津軽地方は、冷涼な気候と、昼夜の寒暖差があることで糖度が高まるため、りんご栽培には適した地域となっている。</p>



<p>しかし、明治30年代から栽培が進むにつれて病害や害虫により、収穫が困難となり廃園する農家も増えてきた。そこで、病害虫の対策がしっかりと出来るように、昭和6年「西洋から渡来したりんご」という意味の「苹果（へいか）試験場」を設立。平成21年に「青森県産業技術センターりんご研究所」と名前を変え、病害虫の対策の他、新品種の開発なども行っている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">毎年一定量の収穫が出来るように、研究結果を農家と共有  </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0329.jpg" alt="" class="wp-image-54402" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0329.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0329-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0329-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>青森県産業技術センターりんご研究所は、青森県黒石市の自然豊かな環境にあり、敷地内には24.8ヘクタールの農地も保有している。「ここでは消費者の需要が高く、栽培率も高い『ふじ』『王林』『ジョナゴールド』など多種多様な（実際、数百種類のりんごを栽培しています）りんごを栽培しています。年間を通して木の状態や実の付け方、農薬の散布と虫の発生するタイミングなどの研究を行い、その結果を農家と共有することで、安定した収量を上げられるようにしています」と話すのは、所長の福田典明さん。</p>



<p>気温の変化や降水量、日照期間、積雪量を数値化し、落葉、発芽、発育状況、熟度経過、品質など細かく研究していく。「県内でも気候が違うので、地域ごとに調査しています。地道な作業ですが、とても大事な調査ですね」と話すように、細かいデータがあるからこそ、りんごの栽培方法を的確に農家に伝えることができるのだろう。</p>



<p>りんご栽培は、冬の間に日当たりを考えながら剪定を行い、春に花が咲いたタイミングで花の数を制限する。この作業をすることで、一つひとつに十分な栄養が行き渡るという。そして、秋には実に接している葉を取り、“玉回し”といって実を回転させることでまんべんなく日光を当て全体を均等に赤くする。こういった手入れを丁寧に行う事で毎年同量の収穫が出来るようになっていく。</p>



<h3 class="wp-block-heading">害虫と闘いながら農薬を減らす取り組みも</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0260.jpg" alt="" class="wp-image-54403" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0260.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0260-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0260-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「りんごは病害虫が最大の弱点で無農薬栽培は厳しいと言われています。もちろん減農薬を望む農家もいるためサポートはしていますが、温暖化などの影響でこれまで発生がみられなかった虫や病気も確認されているので、減農薬も簡単ではないですね。」と現状を話す。</p>



<p>葉に寄生して光合成を抑制してしまう「ハダニ」をはじめ、最も厄介なのが果実の中に侵入する「モモシンクイガ」だという。食害されると商品にならなくなってしまうため、農家にとって天敵だ。防除する方法として、農薬や交尾の抑制が主な対処法だが、高齢化や担い手不足により管理されず放置された状態のりんご園が増えていることで、発生源がなくならないことが現在の大きな問題となっていると福田さんは話す。</p>



<h3 class="wp-block-heading">これまで発生がみられなかった病気にも負けない農薬を研究し続ける</h3>



<p>害虫だけではなく、病気対策の研究も行っている。カビを発生させ亀裂や奇形を引き起こす「黒星病」への対策はもちろん、最近は温暖化の影響で、これまで青森県ではみられなかった、早期落葉や樹勢低下を招く「褐斑病（かっぱんびょう）」、果実を腐らせる病気、「炭疽病（たんそびょう）」や「輪紋病（りんもんびょう）」など暑い地域でしかみられなかった病気も出てきているという。</p>



<p>病気は気候などで変化することもあるため、常に同じ対策では農薬が効かなくなることもある。そのため、発生した病気に対しどんな農薬が効くのか、どの時期に何回散布するのが効果的かなど研究を続けていく必要があり、終わりなき闘いなのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">後継者不足の解消にも力を入れた取り組み</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0251.jpg" alt="" class="wp-image-54404" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0251.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0251-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0251-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「放任園を増やさないために、様々な取り組みもしています」と話すように、りんご研究所では、新規就農者が参入しやすいよう、農薬を散布する時期や病害虫の対策を分かりやすく明記した「りんご病害虫防除暦」を作成。これは、ベテランの農家の方からも好評で、今ではりんご農家には必要不可欠なものになっているという。</p>



<p>また一般の人にりんごをもっと身近に感じてもらい、新規就農のきっかけにもなればと、年1回「りんご研究所参観デー」を開催している。このイベントで地元も果物にも関心を持てるように、農地の一般公開や研究成果の展示、果樹栽培の相談も行っている。「少しでもりんご農家に興味を持ち、自分でもやってみたいという人が増えていけば嬉しいですね」と期待を寄せている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">味や栽培方法などをクリアし、次世代を担う品種改良にも挑戦</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0300.jpg" alt="" class="wp-image-54405" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0300.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0300-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/ringokenkyujo-_N1_0300-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>りんごは多くの品種があり、中でも現在は「ふじ」の売れ行きが最も良く、次いで「つがる」「ジョナゴールド」「王林」の4種類が約8割を占めているという。「この次にヒットするようなりんごを作りたい」という想いで、近年「紅はつみ」という新しい品種が開発された。味が濃くて酸味がある後味が特徴だ。</p>



<p>新しい品種ができるまでには、硬さや酸味のバランス、果汁の多さを総合的に評価しながら新品種の開発を進めていく。何年もの歳月をかけて完成した「紅はつみ」は、これからもっと生産者を増やし、消費拡大を目指して行きたいと福田さんは意気込みを見せる。栽培技術の研究や病害虫の研究、そして農家の指導など、様々なことを行っているりんご研究所。りんごの研究は緻密なものが多く、一年間で出せる成果は限られているという。しかし、その研究結果こそがりんご農家には欠かせない情報であり、次世代に繋げていくものにもなっている。現在、気候変動や病気にも強い新品種の改良が進められているので、今後どんな美味しいりんごが誕生するのか期待が高まっていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54394/">青森のりんご農家を支える「地方独立行政法人青森県産業技術センターりんご研究所」／青森県黒石市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>福島が誇るモモを自然由来の土づくりで大切に育む樅山果樹園の樅山 和宏さん･智美さん／福島県福島市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 11:30:18 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8232.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福島市飯坂町で、さくらんぼ、桃、りんごを生産している「樅山（もみやま）果樹園」。明治30年代から続く老舗果樹園の５代目･樅山和宏さんは、自然由来の土づくりにこだわるなど、飽くなき探求心と日々の研究を重ね、より良い果物を作 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54367/">福島が誇るモモを自然由来の土づくりで大切に育む樅山果樹園の樅山 和宏さん･智美さん／福島県福島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8232.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福島市飯坂町で、さくらんぼ、桃、りんごを生産している「樅山（もみやま）果樹園」。明治30年代から続く老舗果樹園の５代目･樅山和宏さんは、自然由来の土づくりにこだわるなど、飽くなき探求心と日々の研究を重ね、より良い果物を作り続けている。奥様の智美さんは果樹園から届く新鮮な果物やオリジナル加工品を販売する直売所兼カフェを運営し、福島が誇るフルーツの魅力を発信。「自分たちが育てたモモやリンゴを『美味しい』と食べてもらえるのが一番うれしいです」と微笑むご夫妻の思いはひとつだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">明治時代から受け継がれてきた果樹園と家族の絆</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8241.jpg" alt="" class="wp-image-54375" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8241.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8241-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8241-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>春のイチゴ、初夏のサクランボ、夏のモモ、秋のナシやブドウ、初冬のリンゴなど、四季を通して上質なフルーツを堪能できる福島市。吾妻連峰と阿武隈高地に囲まれた盆地にあり、寒地系と暖地系、両方のフルーツを作ることができる恵まれた気候のもと、品種改良や技術革新を重ね、多種多様な果実が実る。</p>



<p>そんな果樹園が並ぶ、通称･フルーツライン沿いにあるのが樅山果樹園の直売所兼カフェ「よつ葉のクローバー FARMERS GARDEN」。のどかな風景に優しく溶け込む真っ白い建物が印象的だ。</p>



<p>明治30年代から100年以上続く老舗果樹園の樅山果樹園は、数十件の果樹園が点在する福島市飯坂町で、「さくらんぼ」「桃」「りんご」を栽培し、父であり、4代目の和一郎さんは農林水産大臣賞も受賞している。「子どもの頃から『農業はいいぞ』と父から繰り返し聞いて育ったので、家業を継ぐことに何の迷いもなかったです」と笑顔で話す和宏さん。大学卒業後、福島県農業総合センター果樹研究所の研修生として1年間学び、23歳で家業を継いだ、</p>



<h2 class="wp-block-heading">盆地特有の寒暖差が育む極上フルーツ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8379.jpg" alt="" class="wp-image-54376" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8379.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8379-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8379-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>自他ともに認める「フルーツ王国･ふくしま」。福島のモモは太陽の光をたっぷり浴びた真っ赤な見た目と糖度の高さが特徴。昼夜の寒暖差が大きいため、果実に糖分がしっかり蓄積され、甘みの強い桃が育ちやすい。生産量は全国2位だが、モモの消費量は断トツの全国1位。なんと全国平均の約7倍以上のモモを福島県民は食べているという。</p>



<p>福島市では6月下旬から9月下旬にかけて多品種のモモが作られており、樅山果樹園でも十数種類のモモを順番に育てている。早稲（わせ）の「はつひめ」から始まり、「暁星（ぎょうせい）」「あかつき」「まどか」、晩生（おくて）の「ゆうぞら」「さくら白桃」まで多彩なモモの栽培のリレーで旬の美味しさを届ける。</p>



<h3 class="wp-block-heading">福島の代表的なモモ「あかつき」</h3>



<p>かつて「あかつき」は試験栽培中にある1点の欠点を克服することができずに栽培を断念する県が続出する中、福島県だけがあきらめずに栽培を続け、見事その欠点を克服。今では福島のモモを代表する全国区の品種となった。</p>



<p>「福島の人が根気よく作り続けてきた結果、今の大きさになり、福島と言えば『あかつき』と好評です」と微笑む和宏さん。色づきが良くジューシーで、甘味と酸味のバランスが抜群な「あかつき」はお中元や贈り物としても人気を集め、毎年、お盆の前〈7月下旬～8月上旬〉の収穫を目指している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ミネラルたっぷり。自然由来の土づくり</h3>



<p>父の和一郎さんとともに、パートさんたちの手を借りながら愛情を込めて果実の手入れをしている和宏さんは、「作業の妥協はしないことを信念しています」と穏やかに話す。自然由来の土づくりにも力を入れており、ミネラル豊富な三陸産の牡蠣殻をくだいたものを土に撒き、微生物の力を引き出しながら自然に優しい取り組みをしている。</p>



<p>春の作業は花の前の蕾（つぼみ）の時点で数を減らす「摘蕾（てきらい）」から始まり、100％から30％位まで蕾を落としていく。その後は実が小さいうちに不要な実を取り除く「摘果」を行う。幼いうちに摘み取る摘果は品質の良い果実を得るためには欠かさない作業の一つだ。さらに、冬の剪定による健康な木づくりも大事にしている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">多彩なモモのリレーで旬の美味しさを届ける</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8336.jpg" alt="" class="wp-image-54377" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8336.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8336-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8336-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>果樹園で果実に袋（スカート）をかぶせているものを見かけることがある。これは、晴天続きで土壌が過乾燥した状態で急に多量の雨が降った時に果実が割れてしまうような「雨焼け」から守るために１つずつ手作業でかけていくもので、色づく頃には袋（スカート）を外して太陽の光をあてて色づけをする。雨焼けとは、まんべんなく光があたらないと全面が赤くならないため、下には光を反射するシートが敷かれている。「葉っぱのある部分は特に色づきにくいので、時々葉っぱを半分に切ってあげると2日後ぐらいには色付いてきます」と教えてくれた。</p>



<p>モモは先端から赤くなってきて、1品種が10日から2週間ぐらいで食べ頃になる。</p>



<p>はっきりと赤い色のほうが、より甘くて美味しいのだそう。その作業を順番に行い、多品種のモモ栽培のリレーが完結する。旬に収穫される様々な品種のモモを味わいながら食べ比べを楽しむのも醍醐味だ。</p>



<p>「私のおすすめは、『ゆうぞら』。他品種に比べて、自然に落ちてしまう生理落下が多いので栽培は難しいのですが、果肉が緻密で果汁が多くてなめらかなのでとても美味しいです」と和宏さん。硬めのモモが好きな人にもおすすめだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">美味しいフルーツを作り、農業を未来へつなぐ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8326.jpg" alt="" class="wp-image-54378" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8326.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8326-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8326-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>和宏さんの目下の課題は、今後を見据えた果樹栽培への挑戦と、果樹園で働いてくださる方の高齢化による人手不足。「収穫時期の見極めなどは豊富な経験が重視されるため、父に手伝ってもらう以外は私が収穫をしています」。長年の経験と熟練の技が必要とされる果樹園のIOT化の難しさを実感している。</p>



<p>「今後は少し栽培面積を減らし、それぞれの個体に集中したいという気持ちがあります。同時に産地を守りたいという強い思いもあり、まわりの方が高齢でやめていく中で放棄地を作りたくないという葛藤もあります」と現在の思いを正直に語ってくれた。</p>



<p>近年は異常気象が続いているが、「自然の厳しさの中で日々努力をし、美味しいフルーツを作り上げることが果樹栽培のおもしろさであり、プロの果樹園としての誇りです」と話す和宏さん。研究を重ね、より良いフルーツを作ることに尽力しながら福島の農業の発展と継続も考慮している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">採れたての果実を絶品スイーツや加工品に</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8325.jpg" alt="" class="wp-image-54379" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8325.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8325-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8325-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「和宏さんが愛情を込めて育てた美味しいフルーツをたくさんの人に届けたい」という思いで、奥様の智美さんは2019年11月に直売所兼カフェ「よつ葉のクローバー FARMERS GARDEN」をオープン。観光果樹園が並ぶ県道「フルーツライン」沿いにあり、フルーツの収穫時期のみ営業しているが毎年県内外からたくさんの人が訪れる。</p>



<p>「私の実家も果樹農家でフルーツを栽培していましたが、朝早くから夜遅くまで働いていても購入したお客様の声を直接聞くことがなかったので、いつか直売所をやりたいと思っていました」と微笑む智美さん。念願を叶えた直売所では。和宏さんが丹精込めて育てた旬のサクランボ、モモ、リンゴを販売するほか、フルーツのうまみを生かしたジャムやジュースなどの手作りの加工品も販売している。併設するカフェスペースでは採れたてフルーツを贅沢に使ったスイーツが人気を集める。見た目も愛らしく、インパクトのある「贅沢！朝採りまるごと桃のパフェ」も大好評。晴れた日はテラス席で、周囲に広がる山々の景色を愛でながらスイーツやドリンクを楽しむことができる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">子どもたちや若い世代に福島のフルーツの魅力を伝えたい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8252.jpg" alt="" class="wp-image-54380" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8252.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8252-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/04/XXXX8252-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ちょっと傷のあるものや形が小さいものなど、B級品を直接販売することができるのも直売所ならでは。「お客様からも好評で、リピートしてくださった際には同じ果実で作ったジャムなどもお土産に購入していただいています」と話す智美さん。念願だった直売所とカフェをオープンして6年。「和宏さんが作る美味しいモモを多くの人に伝えられる喜びと、わが家の子どもたちに福島の農業やモモの魅力を伝えられている喜びがあります」と笑顔があふれる。「カフェを通して、若い世代が福島のフルーツや農業に興味を持ってくれるのもうれしいです」と和宏さんにも笑顔があふれる。</p>



<p>お客様からの「美味しかった」という声をエネルギーに、二人三脚で福島のフルーツの魅力を発信する樅山さんご夫妻。先祖から受け継いだ大切な果樹園をプライドを持って守り続けていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54367/">福島が誇るモモを自然由来の土づくりで大切に育む樅山果樹園の樅山 和宏さん･智美さん／福島県福島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>肥沃な土壌が育むコクのある豊かな味わいの河内晩柑「吉本農園」／愛媛県愛南町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 05:19:36 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[柑橘]]></category>
		<category><![CDATA[河内晩柑]]></category>
		<category><![CDATA[農林水産大臣賞受賞]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto005.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>愛媛県愛南町の特産である河内晩柑を中心に、さまざまな品種の柑橘を生産している愛南町御荘にある吉本農園。こだわりの方法で栽培されている柑橘たちは「他とは一味違う」と高く評価され、リピーターも多い。園主である吉本敏幸さんによ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54229/">肥沃な土壌が育むコクのある豊かな味わいの河内晩柑「吉本農園」／愛媛県愛南町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto005.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>愛媛県愛南町の特産である河内晩柑を中心に、さまざまな品種の柑橘を生産している愛南町御荘にある吉本農園。こだわりの方法で栽培されている柑橘たちは「他とは一味違う」と高く評価され、リピーターも多い。園主である吉本敏幸さんによると、そのおいしさの秘密は“土”にあるという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">さっぱりとした甘さとほろ苦さが上品な大人の味わい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022.jpg" alt="" class="wp-image-54238" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>愛媛県の南部に位置する愛南町は、日本一の生産量を誇る河内晩柑（かわちばんかん）の一大産地だ。愛南ゴールド、宇和ゴールド、美生柑など、幾つもの名前を持つ河内晩柑は、その見た目と味わいがグレープフルーツに似ていることから“和製グレープフルーツ”と呼ばれることもある。甘みはしっかりあるけれど甘ったるくはなく、心地良い酸味とほのかな苦味があって、瑞々しくジューシーな人気の柑橘だ。この河内晩柑を中心に、甘平や紅まどんな、せとか、伊予柑、デコポン、温州みかんなど9種類の柑橘を、家族と一緒に力を合わせて生産しているのが吉本農園の園主である吉本敏幸さんだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">周囲の反対を押して前例のない平地での柑橘栽培に挑戦した初代</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006.jpg" alt="" class="wp-image-54239" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>愛媛県における柑橘栽培の中心地である南予地方の柑橘園地は、急斜面につくられた段々畑が主流だが、吉本さんの園地は傾斜のない平地にある。第二次世界大戦中には「飛行場にできるんじゃないか？」と言われていたほど広く平らなこの土地を見て、愛媛県の柑橘栽培先進地である吉田町でみかんを作っていた人が「ここにみかんを植えてみたら？」と言ったことが吉本農園のルーツとなった。「祖父が柑橘栽培を始めようとした当時、ここは芋畑だったんです。周囲からは『なんで芋畑に柑橘を植えるんだ？』と反対されたらしいんですが、それを押し切ってやってみたら上手くいった。だから今があるんです。ここは雨が多く降るし、暖かい。北西の風が強く吹くので、まず防風林を植えて。温州みかんは雨を嫌うと言われていますが、土をきちんとつくればどんな柑橘でも栽培できることがわかってきました。おいしい柑橘が育つ、保水力があって水キレの良い土にするためには、有機物と微生物が大事なんです」と吉本さんは話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">土中の微生物や生き物の力を借りてつくる健やかで豊かな土壌</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014.jpg" alt="" class="wp-image-54240" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>おいしい柑橘とは単純に糖度の高い・低いだけではなく、糖度と酸とのバランスと、土中のミネラルによるコクが重要だという。そのためには土中にミネラルをつくり出してくれる微生物を繁殖させてやる必要がある。「堆肥や敷きワラなどの有機肥料を入れながらコツコツと土づくりを続けてきました。今は堆肥センターがあってそこで堆肥を買うことができますが、昔は畜産農家から家畜の糞をもらってきて、茅や稲わらを入れて発酵させていたからものすごく臭かったんですよ。土が肥えてくるとミミズが増えてきます。そして次にはモグラが来てイノシシが来る。地面に穴が空いていたり、土を掘った跡ができたりすると、いい土ができたというサイン。でも除草剤をかけると微生物は激減してしまうんです」。祖父の開墾した園地を父親から受け継いだ吉本さんは、20年以上堆肥を入れ続け、大切に園地の土を守り育てている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自然が与えてくれる豊潤なおいしさ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007.jpg" alt="" class="wp-image-54241" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>河内晩柑は収穫する時期によって味が全く違う不思議な柑橘だ。収穫期の始まりにあたる3月に出回る河内晩柑は、水分が多くフレッシュな感じで種がある。収穫期の中盤に差し掛かる6月頃から不思議なことに種が消え、プリプリした食感の円熟した味わいが終盤の8月頃まで楽しめる。「時期によって味や食感が変わりますが、どの時期もそれぞれに特長があり、ちゃんとおいしいと思ってもらえるものを作っている自負があります最初はよそで作っているみかんと味が変わらなかったけれど、差が出てきているのが自分でもわかるようになったら自信がついてきました。10年くらい前からお客さまからも『おいしいね』という反応が出てきて、リピートしてくれる方が増えてきました」。そう話す吉本さんの目は輝いている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009.jpg" alt="" class="wp-image-54242" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「自然は、その季節に人間が欲するものをうまく与えてくれているように感じます。寒い冬には温かそうなオレンジ色をした温州みかんが、暑い夏には見た目にも涼やかな黄色の河内晩柑がおいしくなってくる。暑さに参っていても、みずみずしくスッキリとした味わいの河内晩柑を食べると元気になります。夏にはなくてはならない柑橘のひとつです。今は一年中いろいろな果物や野菜が手に入りますが、季節感がないのは良いことなのか、悪いことなのか。旬のものは生産時の環境負荷もないし、何よりおいしいんじゃないかと思いますね」。</p>



<p>吉本農園では、さまざまな品種の柑橘をバランス良く栽培しているため、品種リレーによって一年を通して季節の柑橘が収穫できるという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">おいしいみかんづくりに完結はない。日々努力の繰り返しが続いていく</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034.jpg" alt="" class="wp-image-54243" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>除草剤や化学肥料をできるだけ使用せず、肥沃な土壌をつくるためにはもちろん苦労もある。除草剤を使いたくないからといって、園地を草だらけにしてしまうわけにはいかない。土づくりにこだわった柑橘栽培は草刈りとの戦いでもある。しかし、これまでは人の手で行なっていた草刈りも、24時間自動で園地の草刈りをしてくれる自走式草刈り機によって省力化を図るなど、時代に合わせて変化している。ちなみに自走式草刈り機の導入は、園地が平らであったからこそ可能だったことでもある。地の利を生かした栽培だ。</p>



<p>また夏の水やりも柑橘の生育や品質に影響を与える重要な作業だ。3km下の水源からポンプアップした水や、山から引いてきた水を使って潅水しているが、それも限りがある。足りない分は川から汲み上げたり、水田に水が要らなくなる8月頃からは灌漑用水を利用したりしながら、適切な量とタイミングで灌水を行っているという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001.jpg" alt="" class="wp-image-54244" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>除草剤を一切使わず、人の手で草を刈り、刈った草はそのまま土に還す。そんな地道な作業を長年積み重ねることで、畑は保水力がありながら水はけの良い、ふかふかな土壌へと育っていった。根が健やかに張ることで果樹は必要な養分をしっかりと吸収し、果実の糖度は自然と高まる。また、草を活かした環境づくりは、カメムシなどの害虫が発生しにくい畑づくりにもつながっている。柑橘それぞれの特性に合わせて土壌を整えることで、ほどよい酸味が甘みを引き立て、「一度食べればまた食べたくなる」味わい深いみかんが生まれる。こうした長年にわたる試行錯誤と、土作りに真摯に向き合い続けてきた姿勢が評価され、2003年に吉本農園は農林水産大臣賞を受賞した。</p>



<p>「みかんの産地を守りたい、産地を盛り上げないといけないという信念を持ってみかんを育ててきました。それが認められ、こんな素晴らしい賞をいただけたことは本当に嬉しいことです。せっかく今までおいしいみかんづくりをやってきたんだから、その技術やノウハウを伝えて行きたい。そうすることで愛南町も元気になるし、農家の生きがいにもなるんじゃないかと思っています」と吉本さんはいう。「一度食べればまた食べたくなる」と絶賛される吉本農園の柑橘たちは、年を重ねるごとに新たなファンを増やし続けている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54229/">肥沃な土壌が育むコクのある豊かな味わいの河内晩柑「吉本農園」／愛媛県愛南町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>柑橘を食べ物からエンターテイメントへ昇格させる柑橘ソムリエ。「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」二宮 新治さん／愛媛県宇和島市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 05:08:30 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[愛媛県]]></category>
		<category><![CDATA[柑橘ソムリエライセンス制度]]></category>
		<category><![CDATA[柑橘]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit047.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>“愛媛の柑橘をサブカルチャーに”と発足した「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」。その理事長である二宮新治さんを中心とする若手の柑橘農家が、「ワインや野菜のように柑橘のソムリエがいたらおもしろいんじゃないか」という考えの下、20 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit047.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>“愛媛の柑橘をサブカルチャーに”と発足した「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」。その理事長である二宮新治さんを中心とする若手の柑橘農家が、「ワインや野菜のように柑橘のソムリエがいたらおもしろいんじゃないか」という考えの下、2020年に「柑橘ソムリエライセンス制度」を立ち上げた。それ以来、この制度をきっかけとし、知れば知るほど深みにハマるという柑橘の世界に魅せられる人が増えている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">愛媛県が名実ともに柑橘王国である理由      <strong>    </strong></h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042.jpg" alt="" class="wp-image-54220" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>愛媛県といえば真っ先に柑橘が思い浮かぶほど、愛媛県は柑橘類の収穫量と品目数ともに日本一を誇る柑橘王国だ。紅まどんなや甘平、紅プリンセスなどの独自品種もあり、品種リレーにより、ほぼ1年中柑橘が市場に出回っていることも柑橘王国と称される由縁となっている。</p>



<p>柑橘栽培は県内全域で行われており、特に生産量が多いのが、県内の沿岸部全域だ。さらに、南予地方に位置する宇和島市は柑橘栽培の中心地であり、愛媛県で最初に温州みかんの栽培が始まった愛媛県のみかん栽培発祥の地としても知られている。リアス海岸の急斜面に広がる段々畑は宇和島市の原風景だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">柑橘の一大産地・宇和島から発信する柑橘ソムリエライセンス制度</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001.jpg" alt="" class="wp-image-54221" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな柑橘栽培の盛んな宇和島市で、柑橘農家を営みながら「柑橘ソムリエライセンス制度」を立ち上げたのが二宮新治さんだ。宇和島市で生まれ育った二宮さんの実家は祖父の代から続く柑橘農家だったが、二宮さんに家業を継ぐ気はなく、京都でアパレル系の仕事に従事していた。しかし20代半ばに祖父が亡くなったことがきっかけとなり、家業を継ぐこと本格的に考えるようになる。「1990年代後半から2000年代の前半にかけて、家業を継ぐ前後の柑橘業界は、不景気の煽りを受けて暗く沈んでいました。家業を継いで数年が経過し、やっと自分も農業にも慣れてきたと思えるようになったころ、同世代の地元農家と柑橘と地域を盛り上げるために何か面白いことができないか話していました。その時『ワインや野菜のように柑橘のソムリエがいたら面白いんじゃないか？』と盛り上がったことが柑橘ソムリエライセンス制度を立ち上げるきっかけになりました」と二宮さん。そこから地元の柑橘農家を中心に、思いに共感してくれた各分野のプロフェッショナルや柑橘愛好者たちが集り、柑橘のおいしさや楽しさを伝えることを目的とするNPO法人柑橘ソムリエ愛媛を設立。柑橘ソムリエライセンス制度を立ち上げた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">柑橘を単なる嗜好品からサブカルチャーへ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011.jpg" alt="" class="wp-image-54222" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「柑橘は品種が多くて個性豊か。美しい色や可愛らしい形、味や香り、皮を剥いたときの音の違い、生産者の人柄や産地の特色など背景もさまざま。そこにサブカルチャー的な要素を感じたんです」と二宮さんはいう。愛媛が誇る柑橘だからこそ、せっかくならおいしいもの・好みに合うものを選べるようになって欲しい。味のバリエーションを知ってもらうことで柑橘に興味を持ってもらいたい、柑橘に対する愛を自由に語り合って欲しい。そんな思いも「柑橘ソムリエライセンス制度」誕生の背景にある。</p>



<h3 class="wp-block-heading">学科と実技の集中講義で柑橘を最大限に楽しめる人材を養成する</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014.jpg" alt="" class="wp-image-54223" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>柑橘ソムリエライセンスは、2日間の講座を受講し、試験を受けて合格すれば取得できる。講座はテキストに沿って柑橘の基礎知識について学んでいく学科と、テイスティングによる実技で構成されている。学科で使われるのは、二宮さんたちが試行錯誤しながらつくったという「柑橘の教科書」だ。業界初の柑橘ガイドブックであり、 “みかんとは”という定義からはじまり、みかんと柑橘の曖昧な関係、柑橘の分類や品種の解説、食べ方、農法や販売・流通、歴史やなど、柑橘に関するあらゆる情報が網羅されていて、テキストとしてだけでなく、読み物としても楽しめるという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016.jpg" alt="" class="wp-image-54224" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>実技では生果やジュースを使い、柑橘の目利きの仕方やテイスティングによる味のとらえ方、柑橘の魅力を伝える表現力を鍛えていく。目利きの方法もいろいろあるが、ヘタから得られる情報は多い。色や形、大きさを見ることによって、糖度や酸味、味の濃さ、水分量などがわかる。甘みにも爽やかなものもあればモッタリと重いものもあり、香りにも華やかなもの、穏やかなものがある。さらに酸味と甘みのバランス、香りのカーブなど、単純においしい・おいしくないを越えて、味を構成する要素を分析しながら受け止めることを学んでいく。その上で、学んだ柑橘の魅力を伝える表現方法を見つけていくのが目指すところだという。</p>



<p>「ワインソムリエや野菜ソムリエの内容を落とし込んでいけば早かったんでしょうけど、自分たちが柑橘農家として感じたことを取り入れようとしたので、講座の内容を完成させるまでに時間がかかりました。周囲は概ね好意的で、他の産地も協力してくれています。停滞していた柑橘業界を盛り上げる、起爆剤的なものが求められていたのかもしれません」と話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">柑橘の魅力を、より身近に伝えるために</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026.jpg" alt="" class="wp-image-54225" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p><br>柑橘ソムリエライセンス制度の運営と並行して、二宮さんたちはオンラインストアで生果やストレートジュースの販売にも取り組んでいる。その背景にあるのは、柑橘のおいしさや面白さを、より身近な形で伝えたいという思いだ。品種の違い、産地や栽培方法による味わいの変化。柑橘ソムリエとして生産に携わるメンバーは、日々柑橘と向き合う中で、その個性や奥深さを言葉にしてきた。その知見を消費者と共有する手段として選ばれたのが、柑橘をそのまま搾ったジュースである。</p>



<p>使うのは、柑橘ソムリエ自らが育てた柑橘のみ。単一品種で個性をまっすぐに表現したものもあれば、複数品種を組み合わせ、味わいの広がりを引き出したものもある。甘さの立ち方や余韻、香りの違いから、柑橘の多様さが感じ取れる。産地や生産者の違いといった背景まで含めて知ることで、柑橘はより深く、面白い存在になる。こうした体験を通じて柑橘の魅力を伝え、楽しむ人を増やしていくことも、柑橘ソムリエの活動の一つなのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">我が子のようでもあり、自分自身でもある柑橘</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019.jpg" alt="" class="wp-image-54226" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>柑橘を盛り上げようという活動が広がりを見せる一方で、国内における柑橘の需要は減り続けているという現状がある。さらに温暖化による寒暖差の減少で味に締まりがなくなる、気温の上昇で木が活性化して肥料が大量に必要になる、病気や害虫の発生期間が長くなるなど、柑橘栽培を取り巻く環境は年々厳しさを増してきている。さらに人手不足や後継者問題、機械化が困難などといった、産業を維持していく上での課題もあるという。</p>



<p>しかし、できることはまだまだあると二宮さんはいう。「今後は変化に対応していくことが重要です。成長を抑制するような栽培方法の模索、気候に合わせた品種へ切り替えていくとか。柑橘をおいしいといってもらえることは、自分が肯定されているように思えるんです。柑橘に自分を投影しているんでしょうね。だからやれることを一生懸命やっていきたいです」。&nbsp;</p>



<h2 class="wp-block-heading">一人でも多くの柑橘ソムリエが世に羽ばたいていくことを願う</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003.jpg" alt="" class="wp-image-54227" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>年に2〜3回のペースで開催されている柑橘ソムリエライセンス講座は、募集をかけると最短約5分で枠が埋まってしまうという人気ぶりだ。各地から開催して欲しいとの申し出があるものの、当面はこのペースで続けていく予定だそう。ちなみに合格率は65〜70％程度で、合格すれば認定証が付与される。2020年に柑橘ソムリエライセンス制度がスタートしてから、2026年3月時点で200人を超える柑橘ソムリエが誕生し、全国各地で“柑橘を楽しむプロフェショナル”として活動している。そして、この活動を続けてきたことで、柑橘好きのコミュニティは増えていると二宮さんは感じているという。それをもっと増やしたい、この活動を次の代にまで繋げていくというのが二宮さんの今後の目標だ。柑橘王国・愛媛ならではのユニークな取り組みは、着実にその成果を上げてきている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54210/">柑橘を食べ物からエンターテイメントへ昇格させる柑橘ソムリエ。「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」二宮 新治さん／愛媛県宇和島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>故郷の段々畑を守り、真穴みかんの歴史をつなぐ。「真穴柑橘共同選果部会」／愛媛県八幡浜市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 04:57:07 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[パチパチ]]></category>
		<category><![CDATA[真穴みかん]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana030.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国屈指のかんきつ王国・愛媛。なかでも八幡浜市真穴（まあな）地区は、高級温州みかんブランド「真穴みかん」の産地として知られる。いかにして温州みかんを高級かんきつの地位に押し上げたのか。そこには、栽培技術の研鑽やブランドイ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54185/">故郷の段々畑を守り、真穴みかんの歴史をつなぐ。「真穴柑橘共同選果部会」／愛媛県八幡浜市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana030.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国屈指のかんきつ王国・愛媛。なかでも八幡浜市真穴（まあな）地区は、高級温州みかんブランド「真穴みかん」の産地として知られる。いかにして温州みかんを高級かんきつの地位に押し上げたのか。そこには、栽培技術の研鑽やブランドイメージの向上など、産地を守り育てるための「真穴柑橘共同選果部会」のたゆまぬ努力があった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">宇和海を臨む、県内有数のみかんの産地</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023.jpg" alt="" class="wp-image-54198" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>四国最西端に位置する愛媛県佐田岬半島を臨む、八幡浜市の真網代（まあじろ）地区と穴井地区。真穴は、この2つの地区の総称だ。市内中心部から車を走らせること25分。海岸線に沿って進んでいくと、そのうち急傾斜の段々畑が見えてくる。地元の人々にとってはありふれた景色かもしれないが、海と段々畑の織りなすそれは、日本の原風景を思わせる美しさだ。</p>



<p>真穴みかんは、宇和海を臨むこの段々畑で栽培されている。温州みかんのなかでも極上品として知られ、首都圏を中心に高い評価を得ている。</p>



<p>生産から出荷までを行う「真穴柑橘共同選果部会（以下、真穴共選）」は、共選長の中井平昌（ひらまさ）さんをはじめ、155軒の生産者とJA職員で構成されている。生産者のほとんどは真穴地区出身。地域と共選のメンバーが一丸となって高品質の真穴みかんの生産に取り組んでいる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">真穴の温州みかんをブランディングし「真穴みかん」に</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009.jpg" alt="" class="wp-image-54199" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴のみかん栽培の歴史は、明治33（1900）年、愛媛県における温州みかん発祥の地・宇和島市吉田町立間から植栽した300本の苗木から始まった。</p>



<p>海岸部にリアス式海岸が続き、平地が少なく傾斜地の多いこの地域は、農耕には向かないが、気候は温暖で日照量も多く、水はけも良いことから果樹栽培には適した環境だった。先人たちは山を耕し、段々畑を築き、懸命にみかん栽培に取り組んできたのだ。</p>



<p>その名が全国に轟いたのは、昭和39（1964）年。みかん産地として日本初の「天皇杯」を受賞したのだ。天皇杯は、全国各地の特に優れた農林水産業者に授与される最高位の栄誉。これを契機に、より高品質なみかん栽培に取り組み、「真穴みかん」として商標登録を行うなど地域ぐるみでブランド化を進めてきた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「５つの太陽」が育む、唯一無二の甘さ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029.jpg" alt="" class="wp-image-54200" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>自然の地形と知恵を活かした「５つの太陽」。これが真穴みかんを甘くジューシーに育てる秘訣だという。</p>



<p>太陽の光、海のきらめき、段々畑の石垣の照り返しという明治時代から変わらぬ3つの太陽に、近年は園内の地温の調整や保湿、大雨による肥料の流出防止を兼ねて敷いた農業用の白いマルチシートによる太陽光の反射、舗装された園内道からの照り返しが加わった。これら5つの光を巧みに利用し、光合成を促進させることで果実の糖度を最大限に高めている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">厳格な基準と、職人による食味確認</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014.jpg" alt="" class="wp-image-54201" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴みかんの出荷は10月下旬から始まり、ピークは11月〜12月。</p>



<p>収穫されたみかんは選果場に運ばれるが、選別は非常に厳しく、最新鋭のカメラと光センサーを用いて糖度・酸度・大きさ・形が計測され、ランク分けされる。</p>



<p>最終的には熟練者による食味のチェックも行われるという。「私はこれを、最も重要な判断基準にしています」と中井さん。</p>



<p>これらの厳しい選考基準をクリアした果実だけが真穴みかんとして赤いシールのお墨付きをもらう。果肉を包む薄皮は口のなかでとろけ、ジューシーな果汁が溢れるので「飲むみかんジュース」と称されるほど。</p>



<h3 class="wp-block-heading">気候変動に負けない、全天候型のマルチドリップ栽培</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025.jpg" alt="" class="wp-image-54202" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴地区は天然の乾燥地域という恵まれた条件で、昔から良いみかんが実ると評価されてきたが、昨今の相次ぐ異常気象により、みかんの味わいにばらつきが生じる年が増えたという。特に、秋に大量の降雨に見舞われると糖度が十分にのりきらず、品質の低下につながってしまうのだ。</p>



<p>その対策として導入しているのが「マルチドリップ栽培（通称：マルドリ栽培）」。園地に白いマルチを敷くことにより雨水を防ぎ、気候変動に左右されることなく高品質を維持するための取り組みだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">持続可能な農業の可能性を秘めた画期的技術</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004.jpg" alt="" class="wp-image-54203" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>マルドリ栽培は、園地に白いマルチを敷き、その下に点滴チューブを入れて適度な灌水を行う手法。専用のセンサーにより土壌水分量を管理しながら、最低限のストレスの中で果実の糖度を上げる一方で、酸は抑えることができる。</p>



<p>ストレス栽培は果実の糖度を高めるうえで不可欠な手法だが、従来式では木への負担が大きく、良く実が成った年の翌年に不作となる隔年結果や、木の寿命を縮める懸念があった。</p>



<p>一方、マルドリ栽培は「木の負担を減らしつつ、果実にマイルドストレスをかけることで高糖度のみかんを生産できる」という。実際、真穴地区全体の生産者1軒あたりの平均収穫量が4トンなのに対し、マルドリ栽培で成功している生産者は毎年安定して6〜8トンの収穫量を記録。品質のブレも少なく、安定した生産が望める。</p>



<p>「良い年と悪い年のブレを最小限にとどめ、生産量を確保しながら美味しさを追求する。それを可能にするのがマルドリ栽培です」と中井さんは手応えをにじませる。マルドリ栽培に取り組む生産者は年々増加していると言う。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ブランドを支える、加工品の展開</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018.jpg" alt="" class="wp-image-54204" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴共選では、一年を通して真穴みかんの美味しさを届ける加工品開発にも積極的だ。</p>



<p>「出荷基準を満たした果実でも贅沢に加工原料として使用し、極上なみかんジュースに仕上げています」と事務局長の阿部定生（さだお）さん。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005.jpg" alt="" class="wp-image-54205" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>加工品の主力はストレートジュース。素材の味そのままの濃厚な甘さと香りが楽しめると好評だが、その陰には開発に長い時間をかけ、幾度となく試作を繰り返しながら特別な製法を生み出した苦労があったそうだ。</p>



<p>「なぜ真穴みかんのジュースは色が濃いんですか？とよく聞かれるのですが、これも開発の中で、店頭に並べていただいたときに、他のみかんジュースとひと目で違いが分かるように試行錯誤を繰り返した結果です。」と中井さんは話す。搾汁方法の違う果汁をブレンドすることで、より深みのあるジュースに仕上がるそうだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">真穴みかんで作るクラフトジン「八°八°（パチパチ）」</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036.jpg" alt="" class="wp-image-54206" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>近年、小規模な蒸留所発のクラフトジンが流行っているが、真穴共選でも真穴みかんを使ったクラフトジンの商品化に挑んだ。真穴みかんの公式販売を行う「旬香物産」と、地元の酒造メーカー「近藤酒造」との共同開発による「八°八°（パチパチ）」だ。</p>



<p>真穴みかんの果実、花、新芽、防風垣に使うコノテガシワの実など、みかんに関係する8種のボタニカルを素材ごとに蒸留し、ブレンドしている。</p>



<p>「八°八°（パチパチ）」というユニークな名前の由来は、みかんを収穫するときの音。</p>



<p>真穴地区では、ハサミで果実を傷つけないよう二度摘みを行う。一度目のハサミは少し枝を長めに残して切り、手元でもう一度。丁寧にみかんを収穫する真穴地区ならではの音を、丁寧に仕込んだクラフトジンの名前にしたのだ。</p>



<p>みかんらしい爽やかな香りや甘みを表現した意欲作は、「東京ウイスキー＆スピリッツコンペティション2022」洋酒部門（ジン）で銀賞を受賞した。</p>



<h2 class="wp-block-heading">段々畑の風景を守り、未来永劫、産地としての歴史が続くように</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015.jpg" alt="" class="wp-image-54207" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>担い手の高齢化、後継者不足などの影響もあり、中山間地の農業は全国的に縮小傾向にあるが、真穴地区は異例の粘りを見せている。</p>



<p>真穴共選の栽培面積は、20年前が約290ヘクタールだったのに対し、現在（2025年）は約250ヘクタール。共選によるブランド化と新技術の導入といった取り組みにより、この20年で栽培面積の減少はわずか40ヘクタールにとどめているのだ。また農家の減少率も他の地域に比べると少ないようで、現在も155軒の農家が産地を支えている。</p>



<p>「ブランド化することによって、生産者一人ひとりにプライドを持って作っていこうという気概が生まれたのだと思います。」と中井さんは語る。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ベテラン農家と新規就農者をマッチング</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006.jpg" alt="" class="wp-image-54208" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>現在、真穴地区では年間１〜2名の農業研修生を迎え、新規就農者の増加を目指している。行政に頼るのではなく、共選としていかにして新規就農者を受け入れていくか。それが未来の真穴地区を作っていくために重要なポイントだと二人は考えている。</p>



<p>承継を考えている60代以上の生産者を募り、研修生とマッチングさせる取り組みを実施。ベテラン生産者のもとで2年間研修を行い、将来的にその園地を承継するというのが理想的な流れだ。「今後は倉庫や園内道などハード面での整備を進め、受け入れ体制を充実させていきたい」と阿部さんは話す。</p>



<p>「生産者と地域の人々が一致団結して取り組んでいくことによって、他の産地と切磋琢磨しながらみかん産業を盛り上げていきたい。」</p>



<p>中井さんのその言葉には、みかん農家としての矜持がにじんでいた。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54185/">故郷の段々畑を守り、真穴みかんの歴史をつなぐ。「真穴柑橘共同選果部会」／愛媛県八幡浜市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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