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	<title>鳥取県 - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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	<title>鳥取県 - NIHONMONO</title>
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		<title>大山の恵みが詰まった安心で美味しいお米を。奥大山プレミアム特別栽培米研究会／鳥取県江府町</title>
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		<pubDate>Sun, 03 Nov 2024 01:55:15 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1332.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>近年、お米のオリンピックとも呼ばれる「米･食味分析鑑定コンクール」などで金賞を多数獲得し、その美味しさが注目されている場所がある。鳥取県日野郡江府町（こうふちょう）。町の農業を守るため、米農家が団結し「奥大山プレミアム特 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1332.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>近年、お米のオリンピックとも呼ばれる「米･食味分析鑑定コンクール」などで金賞を多数獲得し、その美味しさが注目されている場所がある。鳥取県日野郡江府町（こうふちょう）。町の農業を守るため、米農家が団結し「奥大山プレミアム特別栽培米研究会」を立ち上げた。米作りの郷の新たな取り組みに注目が集まっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">大山の麓、米作りに最適な鳥取県江府町</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1249.jpg" alt="" class="wp-image-50120" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1249.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1249-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1249-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>鳥取県の南西に位置する日野郡江府町。西日本最高峰の山「大山」の麓にある江府町は、別名「奥大山」と呼ばれ、大山隠岐国立公園にも隣接している。西日本最大のブナの原生林から流れ込む天然水の美味しさは有名で、複数の水工場が進出しているほど。また、大山の火山灰から作られた黒ボク土は保水力に優れた土壌で、農作物の栽培に適した土地だ。<br>そんな江府町では長年米作りが盛んで、鳥取県でも有数の米どころとして知られてきた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">奥大山江府米の誕生</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1243.jpg" alt="" class="wp-image-50121" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1243.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1243-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1243-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>しかし、2000年代以降農家の高齢化や新規就農者の減少が進み、江府町の稲作の未来が危ぶまれる状況が続いていた。また農業人口の減少により、耕作放棄地も増加し、せっかくの米どころが廃れていく状況下にあった。</p>



<p>「江府町の美味しいお米を守っていきたい。そして、江府町の美味しいお米をもっと“美味しく”作りたい」ーーその想いから始まったのが、遠藤功さんが会長を務める「奥大山プレミアム特別栽培米研究会」だ。江府町の特産品として奥大山江府米の認知度が上がれば、全国から求められる商品になる。米の販売が拡大されれば、農家の所得向上につながる。そして、地域の担い手の育成や、新規就農が進み、江府町の農地を守ることにつながる。</p>



<p>豊かな自然、奥大山の清流、昼夜の寒暖差が作り出す美味しいお米。そして、その恵みを受け継いできた江府町。「地域の農業、農地は地域で守る」を理念とし、この町と美味しいお米を後世に残していきたい。そうして江府町の米農家、JA、行政が手を取り、2013年に研究会を立ち上げた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">特別栽培米のこだわり</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1329.jpg" alt="" class="wp-image-50122" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1329.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1329-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1329-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>研究会が追及するのは、より美味しいお米。そのために取り入れた基準が、農林水産省が定める「特別栽培米」だった。農薬や除草剤、化学肥料などを使用して栽培する一般的な慣行栽培に比べて、特別栽培米の栽培では、対象農薬の使用量と化学肥料の窒素成分量をそれぞれ5割以下に減らさなければならない。<br>5割減でも大変だが、奥大山江府米では慣行栽培に比べて化学肥料を9割減で栽培。その化学肥料も使用するのは育苗のときのみで、本田には使用しない徹底ぶりだ。</p>



<p>また、米の美味しさを測る物差しとして、食味値（しょくみち）と味度値（みどち）という数値がある。食味値は、玄米に含まれる水分やタンパク質、アミロースなどを機械で測定し、米のうまみ成分を見える化したものだ。日本では65〜75点が平均値とされる。<br>味度値は、白米を炊いたときにできる粘り（保水膜）の度合いを測るもので、ご飯を食べたときの美味しさを数値化したもの。</p>



<p>どちらも100点を最高点とし、高得点であればあるほど米は美味しいとされているが、奥大山江府米では食味値が81点以上のものしか出荷しない。さらに、粒の大きさもその特徴のひとつ。江府町では、玄米をふるいにかける際の網目の大きさは1.9mmだという。<br>全国的に見ても、収穫された米の9割は平均1.8mm以下の大きさであることから、奥大山江府米ではより大きな粒を選んでいることがわかるだろう。0.1mmの差だが、1.9mmのふるいにかけることで未熟粒の割合が減り、お米を噛んだ時の粒感もより感じられるのだという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">鳥取県の誇るきぬむすめと星空舞</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1248.jpg" alt="" class="wp-image-50123" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1248.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1248-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1248-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>遠藤さんが育てているのは、コシヒカリ、きぬむすめ、そして星空舞（ほしぞらまい）の3種類だ。もともとコシヒカリをメインに栽培していたが、近年の気温上昇の影響を受けて、未熟米と呼ばれる白く濁った米が収穫されるようになってしまった。未熟米の味は通常の米と大きな変わりはないが、等級を付ける際、見た目が悪いためにランクが下がってしまう。<br>それに対応した品種として鳥取県が推奨するようになったのが、きぬむすめと星空舞だ。<br>きぬむすめは、倒れにくいキヌヒカリと、病気に強い愛知92号をかけ合わせた晩生品種で、甘みと粘りがあり、冷めても美味しさを損なわない。一方星空舞は、粘りが控えめですっきりとした味わいのササニシキと、鳥取で長く育てられてきた鳥系（とりけい）を交配させてできた比較的新しい品種で、しっかりと粘りがありつつもさっぱりとした味わいが特徴だ。星がよく見える県として鳥取県が日本一になったことからその名が付けられ、「星のように輝くお米」として大きな注目を浴びている品種でもある。</p>



<p>きぬむすめや星空舞は標高が低い場所でも未熟米が出にくいため、遠藤さんたちの田んぼでは、標高の高い場所ではコシヒカリ、中間地に星空舞、低い場所にきぬむすめを作付し、未熟米を減らすように工夫している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">美味しさの秘訣</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1292.jpg" alt="" class="wp-image-50124" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1292.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1292-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1292-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>研究会では、お互いの米生産技術を競い合ったり、特別栽培米の栽培ルールや安全な農薬使用の方法を確認したりと、メンバー同士の米の質を高め合う。</p>



<p>なかでも大切なのは、日々の水の管理。稲の様子を見て田んぼに水を流し込み、土壌の窒素成分が偏らないようにしたり、気温が高いときには田んぼの水深を上げて、水温を一定に保ったり、細かな調節が欠かせない。<br>「江府町の米が美味しいのは、奥大山から流れ出る冷たい水と、昼夜の寒暖差のおかげ。それを最大限活かせるように頑張っている」と遠藤さん。</p>



<p>また、特別栽培米の農家として有名な山形県の遠藤五一（ごいち）さんに指導を依頼し、土づくりから収穫方法まで、さまざまなアドバイスをもらっている。五一さんは農薬や化学肥料を使うことが主流だった1980年代から有機栽培をはじめ、「米・食味分析鑑定コンクール」では度々金賞を受賞している米農家。「日本一の米職人」とも呼ばれるレジェンドだ。<br>江府町の土壌はもともと酸性が強いため、アルカリ性の肥料やミネラルホウ素など、五一さんから指導された肥料を中心に田んぼに加える。また、江府町の柿原地区の特産でもある竹炭や竹パウダーを入れ、土壌の改良や除草効果を目指している。自然由来の肥料を入れ土壌成分のバランスを保つことで、より食味の高い米ができあがるのだ。<br>「やっぱり美味しいお米を食べてもらいたい。そして自然に沿った栽培をやりたい。だからこそ奥大山江府米では、化学肥料ではなく、自然に由来するものを使うように心がけています」</p>



<h3 class="wp-block-heading">お米日本一コンテストで最高金賞を受賞</h3>



<p>そうしてできた研究会のメンバーによるお米は、全国的にも高い評価を受けている。</p>



<p>静岡県で毎年開催されている、米の食味を競う「お米日本一コンテストinしずおか」では、きぬむすめが2016年と2018年に最高名誉に次ぐ「最高金賞」を受賞。さらに、米の等級だけではなく美味しさを分析、鑑定する「米・食味分析鑑定コンクール」でもコシヒカリ・きぬむすめが金賞を受賞するなど、全国的にもその美味しさが知られるようになっていった。</p>



<p>その後も毎年コンクールに出品し、金賞や上位入賞を獲得。より美味しいお米を追求し続けるとともに、新品種である星空舞での入賞も目指している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">安心・安全で美味しいお米を届けたい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="619" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1238.jpg" alt="" class="wp-image-50125" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1238.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1238-300x225.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/03nkt_1238-768x576.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>化学肥料や農薬の使用量を抑えて育てる奥大山江府米。自然由来のものを使い、美味しさにこだわる栽培方法は、ときに収穫量を減らしてしまうこともある。</p>



<p>「やはり味を求めようとすると収量は減ります。それでも僕らの作るものとしては、味と収量の両方を求めていきたい。そのためにどんな育て方をしたらいいのか、何を与えたらいいのか研究しているところ」と遠藤さんはいう。</p>



<p>また、美味しさの基準も高みを目指し続けている。食味値、味度値どちらも90以上を目指し、コンクールでも評価される「美味しい米」を目指し奮闘中だ。<br>より安全で、より美味しい。奥大山江府米が普及していく未来が近づいている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/50119/">大山の恵みが詰まった安心で美味しいお米を。奥大山プレミアム特別栽培米研究会／鳥取県江府町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>日本酒蔵の魅力と大山の水を味わうクラフトビール「くめざくら大山ブルワリー」／鳥取県伯耆町</title>
		<link>https://nihonmono.jp/article/50101/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 03 Nov 2024 01:23:43 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[鳥取県]]></category>
		<category><![CDATA[クラフトビール]]></category>
		<category><![CDATA[地ビール]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2002.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>山陰地方のなかでも長い歴史を誇る日本酒蔵「久米桜（くめざくら）酒造」。創業は1855（安政2）年、170年近く日本酒業界を支えてきた。そんな久米桜酒造が新規事業として取り組んだのが、クラフトビールだ。酒造りをメインとして [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2002.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>山陰地方のなかでも長い歴史を誇る日本酒蔵「久米桜（くめざくら）酒造」。創業は1855（安政2）年、170年近く日本酒業界を支えてきた。そんな久米桜酒造が新規事業として取り組んだのが、クラフトビールだ。酒造りをメインとしていた久米桜で、クラフトビールが生まれた歴史と、その魅力に迫る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">大山のブナ林で磨かれた水での酒造り</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2017.jpg" alt="" class="wp-image-50102" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2017.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2017-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2017-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>鳥取県西部に位置する伯耆町（ほうきちょう）。中国地方最高峰の山「大山（だいせん）」の麓にあり、その綺麗な水と黒ボク土の恵みによって農業が栄えてきた。久米桜酒造はもともと米子市内にあったが、大山の天然のブナ林によって磨かれた美味しい水を求め、1985年に伯耆町に移転。なかでも環境省が定める平成の名水百選にも選ばれた「地蔵滝の泉」と同じ水脈の水を地下150mから汲み上げ、その美味しさが存分に味わえる酒造りを行っている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">日本酒の低迷をきっかけにビール造りへ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2035.jpg" alt="" class="wp-image-50103" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2035.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2035-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2035-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>恵まれた環境により、久米桜酒造での日本酒造りにはさらに磨きがかかっていった。しかし、全国的にも日本酒の消費量は年々減少の一途をたどっており、久米桜酒造もその影響に頭を悩ませていた。そんなときに起きたのが、1994年の酒税法改正 。ビールの製造免許を取得する際の最低製造数量が年間2,000キロリットルから、60キロリットルへと引き下げられ、大手ビールメーカー以外でも製造が可能になったのだ。</p>



<p>同じアルコール業界にいる身として情報を耳にする中、次第にビール造りへの興味は高まっていった。「大山の水の美味しさを生かしたお酒を、日本酒以外にも造ってみよう」。そうして、地元のエネルギー会社「山陰酸素工業株式会社」とともに「久米桜麦酒株式会社」を設立し、1997年にビールの醸造に乗り出した。</p>



<p>ビール造りを始めるにあたって採用されたのが、当時島根大学で微生物の研究をしていた岩田秀樹さん。別会社の酵母の研究者として就職が決まっていた岩田さんだが、大山で新しく地ビールを造る事業が始まると聞き、ビール好きが高じて久米桜麦酒株式会社に就職。はじめはキリンビール横浜工場で研修し知識と技術を身に付け、1997年から「大山Gビール（地ビール）」のブルワーとなり、本格的なビール造りがスタートした。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ゼロから始めたビール造り</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2051.jpg" alt="" class="wp-image-50104" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2051.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2051-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2051-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ビールを構成する原料は、水・麦芽・ホップ・酵母がベースとなる。そのなかでも水は約90%を占める。そのため、「水が良ければビールも美味しくなる」というのが、くめざくら大山ブルワリーの基本の考え方だ。日本酒と同様、大山の伏流水の恩恵を受けてビール造りに活用している。</p>



<p>また、ビール造りをゼロから始めるにあたり、原材料はどうやって育てられ、いつ収穫されるのか、造り手が理解するところから取り組もうと考えた。そこで、地元農家さんの協力により麦の栽培を開始し、自社農園ではホップの栽培も開始。現在では、収穫した麦とホップを原材料の一部に使用した季節限定のビールも販売している。</p>



<p>ビール造りの工程では、麦芽を細かく砕き、湯を加えた麦汁を糖化させた後、ろ過を行う。糖化とは、麦芽のデンプンが糖に変わる現象のことだ。ろ過された麦汁にホップを加え、香りや苦みなど味の変化を付ける。100度近い麦汁を10〜20度前後になるよう温度調整し、酵母を入れて発酵させると、酵母が糖をアルコールと二酸化炭素に分解し、ビールができあがる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「ビールは景色」水の美味しさが伝わるラインナップ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2116.jpg" alt="" class="wp-image-50105" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2116.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2116-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2116-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>くめざくら大山ブルワリーでは、常時味わえるビールとして4種類の「大山Gビール」を揃えている。麦芽とホップの香りのバランスがよく、スッキリとしたピルスナー。苦みが少なくバナナやバニラのような香りが特徴のヴァイツェン。イギリスで伝統的に製造され、甘味と苦みがほどよいペールエール。そして、コーヒーやチョコレートを思わせる焙煎麦芽をブレンドした黒ビール、スタウトだ。</p>



<p>なかでも岩田さんの一押しはヴァイツェン。フルーティーで飲みやすく、だからといって甘すぎない。ビールの世界大会「ワールド・ビア・アワード」の2011年大会「World&#8217;s Best Grain-only Wheat Beer部門」でも、世界一位を受賞した自信作だ。</p>



<p>また、醸造所の隣にはビアレストランを併設しており、いつでもできたてのビールが楽しめる。</p>



<p>「僕は『ビールは景色』だと思っている。なので、ここで飲んでもらうのが1番。できればビールの前に、地蔵滝の泉の水も飲んでもらいたい。何も加工されていないそのままの水に、自然のものがどんどん入っていく。そこにこだわりを詰め込んでいく感じが伝われば」と岩田さん。</p>



<p>美味しい水があるからこそ、美味しいビールが生まれる。現地に来て素材の味から堪能してもらうことが、大山Gビールの美味しさを伝える一番の方法なのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">大山ならではの限定ブランド</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2039.jpg" alt="" class="wp-image-50106" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2039.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2039-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2039-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>メインブランドのほかに、さらに大山を感じてもらえるよう、地元産かつ自分たちならではの原材料を使用している季節限定ビールもある。</p>



<p>ひとつは、毎年8月に発売される「大山ゴールド」。このビールに使用している「ダイセンゴールド」という大麦は、ビール用品種として鳥取県で開発されたが、一時栽培が途絶えてしまっていた。くめざくら大山ブルワリーでは、「自分たちらしい、地元感を表せる原料を使いたい」という想いからこの品種に目を付け、地元農家と協力し、2002年からダイセンゴールドを栽培。それらを使用した「大山ゴールド」は、柑橘系やはちみつを思わせる香りと、麦本来のジューシーさが味わえる。</p>



<p>ふたつめは、毎年9月に発売される「ヴァイエンホップ」。かつて梅酒用の梅を栽培していた土地を自家栽培のホップ畑に転用したことから「ヴァイエン（梅園）ホップ」と名付けた。ブルワリーのメンバーで収穫し、生のホップをビールの仕込みの中で20分だけ浸漬する。生ホップならではの優しい柑橘系の香りと苦みが特徴だ。</p>



<p>また、久米桜酒造のメインブランド「八郷（やごう）」に使用する酒米、山田錦をビールにも使用。田植えから稲刈りまでを自分たちで行う、酒蔵の技術や経験値が活きるビールだ。ブランドは日本酒と同じく「八郷」と名付け、日本酒を思わせるほのかな香りが楽しめる。</p>



<p>これらのビールを造り始めた当初、印象深い出来事があったという。<br>「お客様から『そろそろあの麦のビール、出ますか？』って電話がかかってきたんです。それが本当にうれしくて。大山で、ビールで、原料で、季節が表現できているんだと。それでそのまま毎年造るようになり、自分たちらしいビールを追い求めるようになったんです」と岩田さんは笑う。</p>



<p>今では、毎年季節限定のビールを楽しみにしてくれるファンも増え、大山ゴールドは人気のビールになった。また、八郷に使用する酒米をファンの方と一緒に植えるイベントなども行っており、まさに大山とその季節感を伝える一助になっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ビールから、大山や醸造家の想いを届けたい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2005.jpg" alt="" class="wp-image-50107" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2005.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2005-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/05nkt_2005-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ビール造りが始まって27年。母体が日本酒蔵だからこそ、そして大山のこの地だからこそできる、自分たちならではのビールと向き合い続け、160種類以上ものビール造りに挑戦してきた。そこにはビール造りへのこだわりや土地の歴史、何よりビールを楽しんでもらいたいという想いが込められている。</p>



<p>「ビールは一年中同じ味で、ただ冷えていればいいものじゃない。普及しているピルスナー以外にもさまざまなスタイル・温度のビールがあります。ぜひ自分好みのビールと出会ってほしい。そしてその過程で、いろんな人に我々の商品を知ってもらって、この鳥取・大山の地にそれがきっかけで来てもらいたい。そこで我々のビール造りや環境、造り手の想いを伝えられたら」と社長の田村さんは語る。</p>



<p>大山Gビールは、大山と世界の人々をつなぐ架け橋になっていくだろう。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/50101/">日本酒蔵の魅力と大山の水を味わうクラフトビール「くめざくら大山ブルワリー」／鳥取県伯耆町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>素材も調理も品質を守り続ける。手作り･無添加の調味料を届ける「前田農園」／鳥取県北栄町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 07 Oct 2024 08:26:30 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[加工品]]></category>
		<category><![CDATA[鳥取県]]></category>
		<category><![CDATA[グロッサリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0410.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>鳥取県の中央に位置する北栄町（ほくえいちょう）。大栄西瓜（だいえいすいか）をメインに育てる農家「前田農園」が手がける、手作り･無添加の調味料やごはんのおともが話題を集めている。農業だけにとどまらず加工品作りを始めたきっか [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0410.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>鳥取県の中央に位置する北栄町（ほくえいちょう）。大栄西瓜（だいえいすいか）をメインに育てる農家「前田農園」が手がける、手作り･無添加の調味料やごはんのおともが話題を集めている。農業だけにとどまらず加工品作りを始めたきっかけや、他では真似できない奥深い味わいを生み出す秘密に迫る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">鳥取県第二の砂丘「北条砂丘」のある北栄町</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0386.jpg" alt="" class="wp-image-49906" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0386.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0386-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0386-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>鳥取県中部に位置する東伯郡北栄町。日本海が目の前に迫り、鳥取砂丘に次いで大きな砂丘地帯「北条（ほうじょう）砂丘」が広がっている。砂丘の畑ではらっきょうや、鳥取県の新品種の長芋「ねばりっこ」、砂丘ぶどうなどが生産されている。また、中国地方最大峰の大山（だいせん）にも近いため、火山灰から生まれた栄養豊富な黒ボク土に恵まれ、大栄西瓜･ほうれん草･ブロッコリーなどの名産地でもある。</p>



<h3 class="wp-block-heading">大栄西瓜の産地で祖父母の代から農家を営む前田さん</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0395.jpg" alt="" class="wp-image-49905" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0395.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0395-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0395-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>古くから大栄西瓜の名産地だった大栄地区で、祖父母の代から農業を営んできたのが前田農園の前田修志（まえた しゅうじ）さん。学生時代に上京し、会社員として勤めていたこともあったが、先代から頼まれ27歳の頃に家業を継ぐことに。大栄西瓜をメインに、冬期にはハウスでほうれん草やミニトマトを育てたり、砂の畑で長芋を育てたり、長年農家として野菜づくりと向き合ってきた。</p>



<p>そんな前田さんが10年ほど前に始めたのが、自家製の野菜を使ったご飯のおともや調味料などの加工品づくり。現在はANAの国際線ファーストクラスで提供されたり、テレビ番組でお取り寄せグルメとして紹介されたりするなど、各業界で引っ張りだことなっている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">きっかけはフレンチシェフとの出会い</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0453.jpg" alt="" class="wp-image-49907" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0453.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0453-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0453-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>もともと、奥様の純子さんが農薬などが合わない体質だったことから、農業と並行して、手作り･無添加の惣菜屋を経営していた。惣菜屋を始めて5年ほど経ったとき、知人がとある料理教室を純子さんに紹介してくれた。その料理教室の先生が、国内外の一流ホテルで総料理長などを務めた経験を持つフレンチの松下銀次郎シェフだった。農作業以外で何かやってみたいと考えていた修志さんも、シェフの料理を学ぶため、純子さんと一緒に料理教室に通うようになっていった。</p>



<p>あるとき、松下シェフから教えてもらった手作りの調味料を口にし、その美味しさに感動。「自分の作る野菜をより美味しく味わってほしい」と考えていた前田さんと、「自分のレシピで農家さんを応援できたら」と考えていたシェフが意気投合し、レシピを引き継ぐ形で自社製品の開発が始まった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">素材も調理も品質を落とさず守り続ける</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0442.jpg" alt="" class="wp-image-49909" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0442.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0442-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0442-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>純子さんが惣菜屋を営んでいたものの、修志さんも従業員も料理は素人。品質の高い商品を目指そうと、前田さん夫妻は料理教室に通い続け、松下シェフも週に1度前田農園に顔を出し、コーチングをすることになった。</p>



<p>レシピを再現するためには、野菜の切り方ひとつを取っても、ミリ単位･グラム単位できっちりと合わせなければならない。物差しを使って毎回同じ大きさにする、温度計で温度を測って作るたびに味が変わることのないようにする。シェフの考案した複雑なレシピを寸分たがわず再現できるようになるまで、3年の月日が流れた。</p>



<p>松下シェフが作り上げるレシピは、日本食に洋風のテイストを取り入れた複雑なレシピ。海外の方にもなじみやすいよう、バターや牛乳などを使用しているものもあり、日本酒にもワインにも合う味に仕上げている。</p>



<p>その緻密なバランスと、農家だからこそできるこだわりの野菜があるからこそ、前田農園独自の美味しさが完成する。決して製造工程を省いたりせず、自分たちの作る農作物も手を抜かない。「素材も調理も、品質を落とさず守り続ける。それがうちのこだわりなんです」と修志さんは語る。</p>



<h3 class="wp-block-heading">化学調味料･添加物は一切使わない</h3>



<p>前田農園の商品に共通しているのが、化学調味料や添加物を一切使用していないこと。材料として使う調味料や塩麹なども自分たちで手作りしている。購入する材料も、メーカーに問い合わせて添加物等が入っていないことを確認する徹底ぶりだ。</p>



<p>もともと純子さんが化学調味料が苦手な体質だったことから、加工品づくりを始める前から手作りの調味料を作っていた。そのため、二人にとって「無添加であること」は当たり前。その分日持ちには限りはあるが、小さなお子さんから年配の方まで、安心して食べられる。贈り物にも喜ばれる所以だ。具材として使う野菜は、自家製のものをはじめとして、産地が近いものを優先して使用。「安心･安全な食材を届けたい」という前田さん達の想いが詰まっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">農家だからこそできる調味料とご飯のおとも</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0412-1.jpg" alt="" class="wp-image-49910" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0412-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0412-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0412-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>前田農園が手掛ける調味料やご飯のおともは、常時販売できるものが17種類。レシピはそれ以上あるため、素材の入手状況や要望によってラインナップも変わる。</p>



<p>前田農園が1番最初に手掛けたのが「甘麹醤しお（あまこうじひしお･しお）」。もち米をベースに麹を作り、塩や醤油で味を調えたものだ。そのままかけられるソースとしても、肉や魚の漬けダレとしても活躍する。前田農園で作る他の商品の具材にも使われているそうだ。</p>



<p>一番人気の商品は、自分たちで育てたごぼうをたっぷりと使った「ごぼう肉みそ」。シャキシャキ食感の砂丘ごぼうと、4種類の味噌をブレンドした奥深い味わいが好評だ。きな粉やバター、オイスターソースなども入っていて、自家製ではたどり着けない味にもうなずける。</p>



<p>また、鳥取らしさを詰め込んだ「鳥取らっきょう珍味 XO醤」は、鳥取で採れた干し椎茸を出汁に使用。自家製の黒糖漬けのらっきょうが入っていて、おつまみにもご飯のおともにも最適だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">シェフの黄金比を守るため丁寧に手間をかけて</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0475.jpg" alt="" class="wp-image-49911" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0475.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0475-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0475-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ご飯のおともの他にも、伯方の塩の「フルール･ド･セル」と黒胡椒をバランスよくミックスした「特撰 黒胡椒塩」、肉の味付けにも便利な「チリミックススパイス」など、基本の調味料も多い。</p>



<p>「特撰 黒胡椒塩」では、胡椒の実をつぶして、茹でこぼし、ざるにあげる工程を何度も繰り返す。そうすると胡椒特有のえぐみが取れて、香りだけが残る。さらに、大粒の塩はすり鉢で丁寧にすり、ほどよい大きさにしてから胡椒と合わせることでよりまろやかな味わいになる。シンプルな「塩･胡椒」だからこそ、ひと手間もふた手間もかけて絶妙なバランスに整え、毎日の食卓で使い飽きないよう考えられているのだ。</p>



<p>それぞれの調味料は混ぜ合わせても喧嘩しにくく、薄めてもバランスが崩れない。シェフのレシピに従って細かな数量もぴったり合わせて作り上げているから、黄金比が崩れないのだ。シェフのレシピのすばらしさと、前田さん達のものづくりへのこだわりがうかがえる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">毎日の食卓を豊かにしてくれる商品を目指して</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0486.jpg" alt="" class="wp-image-49912" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0486.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0486-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_0J2A0486-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「ご飯のおとももおすすめだけれど、調味料をぜひ味わってほしい。毎日の食卓で使ってもらえて、そして料理が美味しくなる。うちの調味料をかければ、野菜が美味しく食べられる。そんな存在になれたらうれしいです」と修志さん。</p>



<p>お客さんに認めてもらうには、自分たちにしかない魅力と、世界に通じるような品質が必要。前田さんが農家として培ってきた経験と、松下シェフのレシピ、そして一緒に作ってくれる仲間がそろい、唯一無二の商品になった。「これからもチームで” いい仕事”を続けて、ほんものの味を届けたい」と修志さん。前田農園の調味料に魅了される人はこれからも増えていくだろう。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/49904/">素材も調理も品質を守り続ける。手作り･無添加の調味料を届ける「前田農園」／鳥取県北栄町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>土づくりにこだわり、甘くて柔らかいミディトマトを届ける「井尻農園」／鳥取県八頭町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 30 Sep 2024 07:20:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[鳥取県]]></category>
		<category><![CDATA[トマト]]></category>
		<category><![CDATA[野菜農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/09/01nkt_0112.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>甘くて柔らかく、程よい大きさが魅力のミディトマト。なかでも、酸味とコクのバランスが素晴らしいと県内外のシェフを惹きつけて止まないのが鳥取県八頭町の井尻農園だ。地元の竹を使用するバイケミ農法や、農薬の使用を控える土づくりで [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/49853/">土づくりにこだわり、甘くて柔らかいミディトマトを届ける「井尻農園」／鳥取県八頭町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/09/01nkt_0112.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>甘くて柔らかく、程よい大きさが魅力のミディトマト。なかでも、酸味とコクのバランスが素晴らしいと県内外のシェフを惹きつけて止まないのが鳥取県八頭町の井尻農園だ。地元の竹を使用するバイケミ農法や、農薬の使用を控える土づくりで、健康的なトマト作りを実践してきた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">フルーツの里・鳥取県八頭町の高糖度トマト</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0109.jpg" alt="" class="wp-image-49854" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0109.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0109-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0109-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>鳥取県の東南部に位置する八頭町（やずちょう）。山々に囲まれ、花御所柿や二十世紀梨など、古くから果樹栽培が有名で「フルーツの里」として名を馳せてきた。町の中心には八東川（はっとうがわ）が流れ、田園風景と柿の木が立ち並ぶ光景が美しい。</p>



<p>そんな自然豊かな八頭町に、県内外のシェフが視察に訪れるほど評判になっている高糖度のミディトマトを育てる農家がいる。井尻農園の井尻弘明さんだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">大玉トマトよりも甘く柔らかいミディトマト</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0152.jpg" alt="" class="wp-image-49855" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0152.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0152-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0152-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>井尻さんが育てているのは、ミニトマトと大玉トマトをかけ合わせて作られた「ミディトマト（中玉トマト）」。ミニトマトは10〜30g、大玉トマトは100g以上が目安と言われる中、ミディトマトは30〜60gでゴルフボールくらいの大きさだ。従来のミニトマトよりも食べごたえがあり、大玉トマトよりも食べやすいため、近年人気を集めている。</p>



<p>また、大玉トマトの糖度が3〜5度程度に対し、ミディトマトの糖度は平均7〜8度と言われており、その甘さも特徴のひとつ。なかには、糖度が9度以上のフルーツトマトに適している品種もあり、栽培者も増加傾向にあるようだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">製造業から農家へ転身した井尻さん</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/09/batch_01nkt_0113.jpg" alt="" class="wp-image-50851" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/09/batch_01nkt_0113.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/09/batch_01nkt_0113-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/09/batch_01nkt_0113-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>もともとは製造業の会社に勤めていたという井尻さん。リーマンショックの際に県内の製造業界の先行きに不安を覚え、かねてより興味があった農家への転身を考えた。ちょうどそのとき、県が農業従事者を育成する「農業農村担い手育成機構」の「アグリスタート研修」という事業に出会った。井尻さんはその事業に参加し、果樹や米、野菜農家などを複数見て回ったなかで、「トマトを作りたい」と感じ、県内の代表的なトマト、キュウリなどのハウス農家のもとで約2年間修業。研修期間が終わった後、町営のガラス温室ハウスを借り、トマト農家としての一歩を踏み出した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">八頭町の土地に合った栽培方法を研究</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0110.jpg" alt="" class="wp-image-49857" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0110.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0110-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0110-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>八頭町では果樹や米、白ネギなどの栽培が一般的で、施設トマト農家は非常に少なかった。そのため就農後も、鳥取県の中部でトマト栽培をしている農家や有名なトマト農家を訪ね、知識と技術を身に付けながら、八頭町に合った栽培方法やトマトの育て方を研究。視察させていただいた農家が実施している方法も貪欲に取り入れた。その結果、酸味やえぐみを抑え、甘くてフルーティーなトマトにするため、井尻さんは減農薬に挑戦することを決めた。</p>



<p>通常、同じ作物を同じ土地で栽培し続けると、土壌の成分が偏り、生育不良などにつながる「連作障害」が起きる。専業農家の場合は土壌消毒剤を使用して土壌のバランスを整えることが多いが、井尻さんは「土壌還元消毒」を採用。土壌還元消毒は、米ぬかやふすま（小麦の糠）などを撒き、水を入れて土をビニールシートで被うことで温度を上げ、土壌の成分を整える方法だ。エコファーマーも取得し、トマト栽培期間中の防除についても減農薬を実践している。</p>



<p>また、食味や糖度アップ、日持ちのよさにつながると聞き、鶏糞や牛糞などの肥料を使用せず、ミネラルが豊富に含まれている海藻やカニの殻などの肥料を活用。日本海が近い鳥取だからこそできる、まさに土地に合った栽培方法だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">地元の竹を使った土壌づくり</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0137.jpg" alt="" class="wp-image-49858" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0137.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0137-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0137-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>減農薬とあわせて井尻さんが取り組んでいるのが、自然由来の有機物を用いて、安心・安全な食物を育てる「バイケミ農法」。従来の里山などでは、落ち葉や枯れ草などが分解されて栄養豊富な土壌ができていたように、バイケミ農法では自然由来のエネルギーや有機物を取り入れることで、農薬をなるべく使わずに豊かな土づくりを目指す。</p>



<p>近年は、成長速度が速い竹の性質を逆手にとり、生の竹を粉砕した竹パウダーを活用する市町村が増えている。八頭町でも、竹林の管理を行いながら環境にやさしい農業が実践できるとして、バイケミ農法を推奨。井尻さんも竹パウダーを畑に撒いており、そのおかげで良質な菌が増え、減農薬にもつながっているという。</p>



<p>また、高糖度の大玉トマトを栽培する際は与える水分を減らし、トマトの成長を抑えて甘くする方法があるが、その場合は皮が固めになってしまう。</p>



<p>しかし、ミディトマトはもともと中玉の大きさまでにしか育たないため、水分を減少させたりストレスをかけたりしなくとも甘くなる。「減農薬とこだわり有機肥料、バイケミ農法などを組み合わせたことで、健康的に育てることができ、より食味も糖度も高まってきたのではないか」と井尻さんは言う。</p>



<h2 class="wp-block-heading">シェフから引っ張りだこのトマトに</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0133.jpg" alt="" class="wp-image-49859" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0133.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0133-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0133-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>さまざまな農法を取り入れた井尻さんのミディトマトは、「酸味とコクのバランスと、甘みとのバランスがいい」「甘いトマトは固いことが多いが、井尻さんのトマトは柔らかくて美味しい」と、次第にシェフの目に留まるようになっていった。</p>



<p>そのなかでもターニングポイントとなったのは、兵庫県神戸市でフランス料理店「アントル ヌー」を営む高山英紀シェフとの出会い。“料理のオリンピック”として知られる「ボキューズ・ドール国際料理コンクール」に２度出場し、アジアパシフィック大会においてはアジア人で唯一2度の優勝を収めた、日本を代表するフレンチシェフだ。</p>



<p>県の依頼もあり、井尻農園に高山シェフが視察に訪れた際、井尻さんのミディトマトの美味しさを高く評価し、自身の店で使ってくれることになった。そこから多くのシェフや小売店へと広まり、販路拡大の一助となったのだ。</p>



<p>その後、2018年には鳥取県出身のシェフが地元食材でおもてなしをするイベント「DINING OUT TOTTORI &#8211; YAZU with LEXUS（ダイニングアウト鳥取八頭）」にも井尻さんのトマトが選ばれた。県内外のさまざまな飲食店での取り扱いも徐々に増えていて、その知名度はさらに広まっている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">これまでにないブランドを</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0142.jpg" alt="" class="wp-image-49860" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0142.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0142-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_01nkt_0142-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>また、こだわりのミディトマトを差別化するため、ブランド名やパッケージも一新した。地元にある「実取（みどり）神社」に祀られている、地域では農業の神様「木花咲耶姫（このはなさくやひめ）」から名前をもらい、「花咲姫（はなさくひめ）」とブランド名を変更。花咲姫のイメージキャラクターも作成し、野菜としては珍しいパッケージングになった。<br>今後はより幅広い層へのアプローチも考えているそうだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">誰が食べても美味しいトマトを届けたい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/09/batch_01nkt_0151.jpg" alt="" class="wp-image-50853" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/09/batch_01nkt_0151.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/09/batch_01nkt_0151-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/09/batch_01nkt_0151-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>その年の気候や日当たりによっても、ミディトマトの味は大きく変わる。多くのシェフから人気の井尻農園だが、天候と水の管理のバランスが今後の課題だという。</p>



<p>「シェフからは、あの年のあの時期のトマトが一番良かった、と言われることもある。農業の技術も日々進んでいるので、新しい農法や肥料、機械などを意欲的に取り入れて、誰が食べても美味しいと言ってもらえるトマトを安定してお届けできるようにしていきたいです」。</p>



<p>現在は注文に対応しきれていない部分もあるため、今後は人材も確保して、より多くのミディトマトを届けていきたいという井尻さん。こだわりのミディトマト「花咲姫」はこれからも多くの人を魅了していくだろう。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/49853/">土づくりにこだわり、甘くて柔らかいミディトマトを届ける「井尻農園」／鳥取県八頭町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>関金わさび本来の香りを楽しむ。わさびオイルと培養で農家を支える「西河商店」／鳥取県倉吉市</title>
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		<pubDate>Wed, 29 May 2024 05:10:09 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/016bc86d4162fc7591929dab6f20d951.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>静岡県や長野県が名産地として知られるわさび。実は、鳥取県倉吉市関金町にも、粘り気と香りの良さで知られる「関金わさび」がある。地域おこし協力隊として京都からIターンをした西河葉子さんは、関金わさびの魅力を発信すべく、苗の培 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/016bc86d4162fc7591929dab6f20d951.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>静岡県や長野県が名産地として知られるわさび。実は、鳥取県倉吉市関金町にも、粘り気と香りの良さで知られる「関金わさび」がある。地域おこし協力隊として京都からIターンをした西河葉子さんは、関金わさびの魅力を発信すべく、苗の培養やわさびオイルの販売に力を入れている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">関所として栄えた倉吉市関金町</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/89ec2fa2f7ec0c9612f6433329045945.jpg" alt="" class="wp-image-43046" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/89ec2fa2f7ec0c9612f6433329045945.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/89ec2fa2f7ec0c9612f6433329045945-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/89ec2fa2f7ec0c9612f6433329045945-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>鳥取県の中央に位置する倉吉市。そのなかでも、鳥取県の名峰・大山（だいせん）の東麓に位置する関金町（せきがねちょう）は、約1,300年前に開湯したと言われる<strong>関金温泉とその宿場町で栄えたエリア</strong>だ。町の中心には温泉宿が連なり、江戸時代には関所が置かれ、旅人たちを癒してきた。</p>



<p>町内には、国土交通省が選定する<strong>「水質が最も良好な河川」に登録されている小鴨川</strong>（おがもがわ）が流れ、豊かな水資源に恵まれている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">関金の名物「関金わさび」</h3>



<p>温泉や歴史の町として知られる関金町には、もうひとつ名産品がある。それが「<strong>関金わさび</strong>」。大山の伏流水が流れる小鴨川の近くには、西日本の中でも最大級のわさび田が連なっている。関金わさびの栽培は100年ほど前に始まったと言われており、広大な棚田のわさび田もあるが、<strong>山並みに即して岩肌にわさびが植えられている小規模のわさび田</strong>が多い。</p>



<p>関金町では、わさびの三大品種「島根3号」「真妻（まづま）」「だるま」のなかでも、わさびの最高峰と言われる真妻系統の品種に適した、鉄分が少ない土壌に恵まれている。また、他の栽培地に比べると鳥取は気温が低いため、わさびがじっくりと育ち、身がよく引き締まっているのが特徴だ。すったときには硬くて粘り気があり、香りが高いことが評価されている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">地域おこし協力隊として関金町に来た西河さん</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/3bfd8f5f5845f4ab021b9880488efec8.jpg" alt="" class="wp-image-43047" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/3bfd8f5f5845f4ab021b9880488efec8.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/3bfd8f5f5845f4ab021b9880488efec8-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/3bfd8f5f5845f4ab021b9880488efec8-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>「関金わさびの良さを広めよう」と、<strong>わさびの培養・加工販売を行う会社「<a href="https://www.nishikawashouten.com/" title="">西河商店</a>」</strong>を立ち上げたのが、2013年に関金町の地域おこし協力隊として赴任した西河葉子さんだ。西河さんの当初の任務は、関金温泉の「若女将」として町おこしを盛り上げること。地元の関係者と協力しながら、関金温泉を知ってもらえるイベントとして、町ぐるみの文化祭などを実施してきた。関金町の良さをより多くの方に知ってもらおうと、任期3年目からは名産品である<strong>関金わさびを味わえる「わさびカフェ」</strong>を経営。協力隊を卒業後、西河商店を起業し、関金わさびを国内外に発信している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">豊かな水で育つわさび</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/cc26325aceb296b226c186f2f2d8f06d.jpg" alt="" class="wp-image-43048" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/cc26325aceb296b226c186f2f2d8f06d.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/cc26325aceb296b226c186f2f2d8f06d-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/cc26325aceb296b226c186f2f2d8f06d-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>わさびの栽培方法は、水の中で育てる沢わさびと、土の中で育てる畑わさびの2種類に大別され、関金町では<strong>大山の伏流水や湧水を利用する沢わさびを栽培</strong>している。水の中に直接種を蒔くことができないため、どちらの栽培方法でも土の中で苗を育てることから始まる。苗が育った後は、清流の中で育てれば沢わさびに、畑で育てれば畑わさびになる。</p>



<p>沢わさびを育てる際のポイントは、水温と気温、そして土壌となる砂。水温は通年14〜16度をキープしなければならない。また、きれいな水と豊富な水量、水をしっかりと循環させられる砂地も必要だ。<br>わさびの育苗には、種から育てる実生法と、大きく育ったわさびの茎（親株）から、小さく生えた茎（子株）を分けて増やしていく株分け法がある。時間とお金のコストを考え、多くの農家では株分け法を利用して苗を増やしているが、<strong>親株が病気だった場合は子株もその病気を引き継いで育ってしまう</strong>。また、同じ品種を長年育てていると連作障害が起きてしまうため、定期的に違う品種の苗を植えなければならず、農家の大きな負担となっている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">病気のない元気な苗を作りたい</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/7f126480d5961aafd847df5a2dd66223.jpg" alt="" class="wp-image-43049" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/7f126480d5961aafd847df5a2dd66223.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/7f126480d5961aafd847df5a2dd66223-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/7f126480d5961aafd847df5a2dd66223-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>本来であれば毎年違う品種の苗を用意するのが理想だが、静岡などの一大産地に比べると、関金わさびのブランド力は劣ってしまう。<strong>良い苗を買うための金額と、関金わさびの買い取り額が見合わず、どうしても株分け法に頼ってしまう</strong>ことになるのだ。</p>



<p>わさび農家の方々も、良い苗を作るための培養法や必要性をわかっていながら、コストや労働力の関係でなかなかできない実態があった。そこで西河さんは苗の培養に特化することにしたのだ。</p>



<p>「良い苗を作りたいけれどできない農家さんが多かった。そこで、自分たちが農家さんたちの代わりに苗を育てて、それを使ってもらい、育ったわさびを買い取ることに。そして、料理人に届けたり、より多くの方に知ってもらえるような商品に加工したり、循環させる。<strong>すくすくと健康な状態で育つ苗を増やすことで、農家さんたちができなかった部分の課題を解決したい</strong>と思ったんです」と西河さん。</p>



<p>各農家さんの好みやわさび田の状況に応じて、どこまで大きく育てるかもきめ細かに対応。小さな地域だからこそ、農家さん一人ひとりに合わせた状態まで育てられるのだという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">わさびは辛いだけじゃない。香りを届けるための商品を</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/459caa2347c7ffe119e02889400a5246.jpg" alt="" class="wp-image-43050" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/459caa2347c7ffe119e02889400a5246.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/459caa2347c7ffe119e02889400a5246-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/459caa2347c7ffe119e02889400a5246-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>農家さんたちから買い取ったわさびを使用し、より多くの方にわさびの魅力を伝えるために開発されたのが<strong>わさびオイル</strong>だ。</p>



<p>「オイルが認知され、培養の資金源が確保できれば、小規模のわさび農家さんにも元気な苗を届けられる。そうすれば<strong>日本の美しいわさび田が守られ、後世に残っていく。それがこの地域に限らず、世界に伝わってほしい。</strong>そしてわさびの魅力は辛味だけではなく、香りが良いことなんだと伝えたくて作りました」。</p>



<p>ツンとした辛味ではなく、ほんのりとした辛味を閉じ込め、わさび本来の香りを楽しむ。オイルであれば<strong>香りが揮発することもなく、見た目が良くないわさびでも活用できる</strong>ため、廃棄せずに済む。海外など距離が離れた場所にも届けやすく、普段の料理に合わせやすい商品になることも想定した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">和の香りと組み合わせた3つのオイル</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/3eb69609ac51a8069a5325fa5b8029a1.jpg" alt="" class="wp-image-43051" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/3eb69609ac51a8069a5325fa5b8029a1.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/3eb69609ac51a8069a5325fa5b8029a1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/3eb69609ac51a8069a5325fa5b8029a1-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>現在作っているオイルは3種類。細かく刻んだわさびを山形県産のこめ油に漬け込んで、香りが移った部分のみを抽出した「<strong>わさびオイル</strong>」がベースだ。</p>



<p>そこに柚子を蒸留させて抽出したオイルを組み合わせたのが「<strong>柚子わさびオイル</strong>」。</p>



<p>また、京都大原の紫蘇を煮だして香りを移したオイルと組み合わせたのが「<strong>紫蘇わさびオイル</strong>」だ。</p>



<p>グリルした野菜や肉に数滴たらすと、香りと辛味をプラスできる。こめ油を使用しているため、醤油や出汁を使った料理にぴったりの味わいだ。</p>



<p>「ゆくゆくは、使われる方の好みに合わせて、辛味や香りを強くしたり、オイルを軽めにしたりと、細かく調整できるような蒸留所を作りたいんです」と西河さんは語る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">わさびのさまざまな活用方法が認知される一助に</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/ad6a6db194181ccccb18b313d84ba529.jpg" alt="" class="wp-image-43052" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/ad6a6db194181ccccb18b313d84ba529.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/ad6a6db194181ccccb18b313d84ba529-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/05/ad6a6db194181ccccb18b313d84ba529-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>「今はどうしても、一大産地で育って、形がまっすぐ整って大きいものが”良いわさび”とされている。でも、小さくても香りが高いもの、形が整っていなくても粘り気が強いものなど、いろいろなわさびがあって、<strong>使う方・食べる方の状況に合ったわさびが”良いわさび”</strong>なんじゃないかなと思うんです」。</p>



<p>そう気づいたのは、世界で最も多くミシュランの星を持つシェフとして知られるジョエル・ロブション氏のもとで16年にわたって腕を振るった後、東京･神谷町に「SUGALABO」を構え、世界を舞台に活躍する須賀洋介シェフと出会ったことがきっかけだったという。全国を旅しながら日本の美味しいものを料理にして届けている須賀シェフに出会い、西河さんは料理人が求めている味や食感に適したわさびを提供できるようになれば、一大産地ではなくても、小さな農家で作ったものが集まって、多くの需要に対応できるようになるのではないかと考えた。</p>



<p>農家さんに喜ばれる苗を提供する。そこから育ったわさびをしっかり買い取る。そしてそれを料理人にも使いたいと思ってもらえるような商品にしていく。</p>



<p>どんな料理に使いたいのか、そのときの状況に応じた提案ができるように、さまざまな形でわさびを届けていきたいと語る西河さんのこれからが楽しみだ。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/43044/">関金わさび本来の香りを楽しむ。わさびオイルと培養で農家を支える「西河商店」／鳥取県倉吉市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>鳥取が誇る美味しい肉と美しい牛を。親子で二冠を目指す「伯耆前田牧場」／鳥取県伯耆町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 09 Apr 2024 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/4e30398c92248ab291d335f7669411fd.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>鳥取県西部に位置する伯耆町（ほうきちょう）。中国地方最高峰「大山（だいせん）」のふもとで牛たちを育てる親子がいる。伯耆前田牧場の前田道夫さんと皓（ひかる）さんだ。自然豊かなこの場所で、牛たちがストレスなく過ごせる暮らしに [&#8230;]</p>
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<h2 class="wp-block-heading">自然あふれる「伯耆富士」の恩恵を受けて</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/8681d0b1b39a82360c8e5e5f106e99ec.jpg" alt="" class="wp-image-42091" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/8681d0b1b39a82360c8e5e5f106e99ec.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/8681d0b1b39a82360c8e5e5f106e99ec-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/8681d0b1b39a82360c8e5e5f106e99ec-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>伯耆町は、鳥取県米子市や、島根県との県境からも近く、目の前には大山が迫る町。大山は見る角度からその姿が異なり、南北から見える姿は山々が壁のように連なることから「北壁」「南壁」と呼ばれている。大山の西側にある伯耆町からは、左右に山裾が降りたなだらかな姿となり、<strong>旧伯耆国の名前から「伯耆富士」</strong>として親しまれてきた。大山の火山灰から生まれた黒ボク土と、ミネラル豊富な<strong>大山の伏流水</strong>にも恵まれ、農業や畜産業にはもってこいの環境。そんな伯耆富士の恩恵をたっぷりと受けて牛を育てているのが前田牧場だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">スイカ農家から畜産の道へ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="733" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/fec9ffbc9f2638414c2686918992b022.jpg" alt="" class="wp-image-42092" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/fec9ffbc9f2638414c2686918992b022.jpg 733w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/fec9ffbc9f2638414c2686918992b022-300x225.jpg 300w" sizes="(max-width: 733px) 100vw, 733px" /></figure>



<p>もともとこの地では、道夫さんの祖父が乳牛とスイカを育てていた。その影響で、道夫さんも見よう見まねでスイカ作りを始めたという。「祖父から新しい作り方をしろと言われて。通常、ひとつの苗からスイカが2〜3玉採れるところ、1玉しかならない作り方に変えたんです。そうしたらスイカの大会で日本一を獲れたので、<strong>次は牛で日本一を獲ろう</strong>と畜産農家を目指し始めました」。</p>



<p>スイカ畑だった場所は現在、牛たちの食べる牧草が茂り、大山とのコントラストが印象的だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">父は肥育、息子は繫殖のプロに</h3>



<p>牛肉が出荷されるまでの行程は、母牛に子供を産ませ、子牛を育てて販売する<strong>「繁殖」</strong>と、産まれてから約30ヶ月かけて牛肉を育てる<strong>「肥育」</strong>の2段階に分けられる。分業している農家もいるが、前田牧場では繁殖農家として経営を行っており、息子の皓さんが「繫殖」、道夫さんが「肥育」を主に担当。現在は約190頭の牛を育てており、そのほとんどが繁殖で、肥育は10頭のみ。肥育に必要な餌代が高騰していること、牛肉の消費量が減り、売値が下がっていることから、なかなか肥育を増やせない状況だという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">牛に必要なのは愛情と丁寧な毎日の積み重ね</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="733" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/97406dfb4758bef5d7d66c77bcaaee55.jpg" alt="" class="wp-image-42093" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/97406dfb4758bef5d7d66c77bcaaee55.jpg 733w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/97406dfb4758bef5d7d66c77bcaaee55-300x225.jpg 300w" sizes="(max-width: 733px) 100vw, 733px" /></figure>



<p>繁殖であろうと肥育であろうと、牛を育てる上で大切なポイントは変わらない。</p>



<p>「<strong>とにかく愛情を込める。</strong>1頭ずつをずっと観察している。人間と一緒で、餌をやる時間を決めたら、ちゃんとその時間に餌をあげて、お昼寝もさせてあげる。そうやって、<strong>ストレスのないような飼い方</strong>をできさえすれば大丈夫」と道夫さんは語る。</p>



<p>餌の中身や、餌やりをする人を日々変えてしまうと、牛たちは食べなくなる。だからこそ毎日同じ時間に、なるべく同じ人が餌をあげる。何をしたら嫌がるか、どう接したら牛が快適に過ごせるか、毎日1頭ずつの個性と向き合う。人を怖がる子牛はそれだけで発育に影響するため、子牛たちと仲よくなることも大切だ。</p>



<p>雄大な伯耆富士が見える緑豊かな牧場で、美味しい水を飲んで、大好きな人からミルクをもらって、伸び伸びと過ごす。牛たちの日々の暮らしの中にあるストレスをどれだけ排除できるか、を常に考えているのだ。</p>



<p>そのため、二人に休みはない。「好きでやっているから」と笑う皓さん。「子牛たちは生まれてから10ヶ月弱で出荷になるので、その間にいかに自分の想いをぎゅっと詰め込むか。<strong>いかにこの子たちを笑顔にするか</strong>。それを目標にずっとやっています」。</p>



<h2 class="wp-block-heading">畜産農家にとってのオリンピック「共進会」</h2>



<p>牛にまっすぐに向き合っている二人には、目標としているものがある。それは、県内で行われる<strong>競りで評価される</strong>こと、そして「和牛オリンピック」としても知られる「<strong>全国和牛能力共進会」で1位を獲る</strong>ことだ。</p>



<p>共進会は5年に1度開催される畜産農家のための大会で、牛の容姿などを競う部門や、肉に含まれる成分や脂質のバランスを競う部門など、全8部門に分かれて審査される。なかでも「総合評価」の部門は、<strong>牛の容姿と肉の両方を、複数頭で審査</strong>する。容姿の審査では、毛並みが美しいか、しつけ通りに歩けるかなどが評価される。一方、肉の審査では、枝肉の肉量・肉質・脂肪の質などが審査対象だ。</p>



<p>総合評価の部門は、個人ではなく鳥取県内の農家合同で団体での挑戦となるが、そこにもこだわるのは鳥取和牛を広めたいという想いがあるからだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">鳥取の誇る牛【白鵬85の3】を目指して</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/e3197d00a0eeccb8df1498dc1b75875c.jpg" alt="" class="wp-image-42094" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/e3197d00a0eeccb8df1498dc1b75875c.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/e3197d00a0eeccb8df1498dc1b75875c-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/e3197d00a0eeccb8df1498dc1b75875c-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2017年の宮城大会で、鳥取県が出品した種牛<strong>『白鵬85の3』が、総合評価の部門・肉牛群において全国1位</strong>を獲った。その後、その名前は広く知れ渡り、白鵬85の3を求める畜産農家が増えたのだ。畜産農家にとって、血統は売買の物差しとなる。サシの入り具合、肉の量や品質が血統によって左右されるからだ。「白鵬85の3の血筋を継いでいる＝良い肉になる」と判断されるようになり、子牛も通常の品種より高く売れるようになった。</p>



<p>共進会で評価されれば、繫殖に利用したい農家が増え、のちに行われる競りでも子牛が高く売れる。共進会の場では販売は行われず、評価されて終わりだが、その後に与える影響は大きい。</p>



<p>2022年の鹿児島大会では前田さん親子も鳥取県として出場し、総合評価の部門（第6区）で10位、脂肪の質評価の部門（第7区）で6位だった。</p>



<p>「自分たちの目標以上の牛を出し、団体戦だから参加者全員が本気で勝ちたい、という思いで取り組みました。その結果よい評価を頂きました。白鵬85の3のように鳥取和牛が評価されて、全国から求められるよう、次の北海道大会ではみんなで協力して絶対勝ちますよ」と道夫さんも意気込みを見せる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">美味しい肉と美しい牛。親子で二冠を</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="733" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/5dd637b69a0f2400de389cc25f03a7eb.jpg" alt="" class="wp-image-42095" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/5dd637b69a0f2400de389cc25f03a7eb.jpg 733w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/5dd637b69a0f2400de389cc25f03a7eb-300x225.jpg 300w" sizes="(max-width: 733px) 100vw, 733px" /></figure>



<p>2022年の鹿児島大会が初参加だった皓さんは、次回は肉だけではなく、容姿が審査される雌牛の部にも挑戦するつもりだ。「雌牛に挑戦してみたらと言われたので、肉も牛も両方やろうと思って。白鵬85の3のときみたいに、鳥取県としてまた一位を獲りたい。今度は親子でそれを達成できたらおもしろいと思ってるんです」と決意を見せる。</p>



<p>容姿の審査で評価されるためには、毎日つきっきりで面倒をみなければならない。朝早く起きて、お湯で毛並みを整える。1時間もの間、同じ格好で立っていられるよう訓練をする。そうして、いつも以上に努力を重ねなければならないのだ。他の牛たちの世話をしながら訓練するのは並大抵のことではないが、美味しい肉と美しい牛、どちらも目指す覚悟だと教えてくれた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">鳥取県を盛り上げる存在に</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="733" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/9362530087c8ba6f93010e496705ee4c.jpg" alt="" class="wp-image-42096" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/9362530087c8ba6f93010e496705ee4c.jpg 733w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/9362530087c8ba6f93010e496705ee4c-300x225.jpg 300w" sizes="(max-width: 733px) 100vw, 733px" /></figure>



<p>競りで認められる牛を追求すると、やはり最終的に目指すところは「美味しい肉」にたどり着く。しかし近年、物価の上昇によって畜産業界も厳しい現状に立たされていて、美味しさと経営を両立させるのは簡単なことではない。</p>



<p>「<strong>個人としても、鳥取県を盛り上げていかないと。</strong>みんながそれぞれ県外の人とのつながりを作って、買いに来てくれる人を増やさないと相場は絶対上がらない。そのためにも自分が外に出て、つながりを増やしていく予定です」と皓さん。共進会や取引先はもちろん、仕事終わりには居酒屋などに出向き、様々な業種の人との出会いを積み重ねている。</p>



<p>また、競りで購入してくれたお客様には前回の肉の感想などを聞き、改善点を常に模索。「<strong>前田牧場の牛なら間違いない」と誰もが認め、全国から求められる。</strong>そうやって肉の価値が上がる。そんな未来を描いている。</p>



<p>現在は人材を育てることに注力している皓さん。人材が育てば、販売にも時間をあてられるようになる。最終的には、繫殖から販売までをすべて自社で行い、畜産農家の可能性を探っていくつもりだ。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/42089/">鳥取が誇る美味しい肉と美しい牛を。親子で二冠を目指す「伯耆前田牧場」／鳥取県伯耆町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>大山ブロッコリーとともに地域の伝統と未来をつなぐ。andAgriの林原正之さん／鳥取県大山町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 25 Mar 2024 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[ブロッコリー]]></category>
		<category><![CDATA[大山]]></category>
		<category><![CDATA[GI]]></category>
		<category><![CDATA[地理的表示制度]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[鳥取県]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/74a9c8b2f4715ece2ec032b895d308fd.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>甘みが強く、えぐみの少ない『大山（だいせん）ブロッコリー』。西日本での作付面積1位を誇る、大山町自慢のブランドだ。株式会社andAgri（アンドアグリ）の代表取締役である林原正之さんは、ブランド確立に貢献してきた先代の跡 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/74a9c8b2f4715ece2ec032b895d308fd.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>甘みが強く、えぐみの少ない『大山（だいせん）ブロッコリー』。西日本での作付面積1位を誇る、大山町自慢のブランドだ。<a href="https://andagri.co.jp/" title="">株式会社andAgri</a>（アンドアグリ）の代表取締役である林原正之さんは、ブランド確立に貢献してきた先代の跡を継いで、大山ブロッコリーをより広めていくために奔走している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">鳥取が誇る名峰「大山」が育む豊かな土壌</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/a60b42ef26adc008eb2c1314ec465dec.jpg" alt="" class="wp-image-41814" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/a60b42ef26adc008eb2c1314ec465dec.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/a60b42ef26adc008eb2c1314ec465dec-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/a60b42ef26adc008eb2c1314ec465dec-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>鳥取県大山町は、北は日本海、南には中国地方最高峰の大山がそびえる自然豊かな町。海から大山の麓までは車で約20分の距離にあり、海と山の恵みをどちらも受けられる環境だ。標高0mの沿岸部から標高約600mの準高冷地まで畑が広がり、山の麓にあることから、日中と夜間の寒暖差が大きいエリアでもある。また、<strong>大山の火山灰からできた黒ボク土</strong>は、有機物質を豊富に含んでいる上、水はけがよく、ブロッコリーの栽培に最適だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">大山ブロッコリーのあゆみ</h3>



<p>大山町でブロッコリーの栽培が始まったのは1970年頃。それまでは米の収穫量を増やすため稲作が中心だったが、米が余るようになり、他の作物を育てなければならなくなった。そのとき目を付けたのがブロッコリー。<strong>大山の黒ボク土、昼夜の寒暖差、そして豊かな水</strong>。ブロッコリー栽培はピタリとハマった。</p>



<p>しかし、効率化を重視して一種類の作物を同じ場所で育てるようになったことから、次第に連作障害（同じ作物を作り続けることで土壌の栄養素が偏り、栽培がうまくいかなくなること）が発生し、対応に苦戦。実は、それまで行ってきた水田での稲作では、水がさまざまな養分を持っているため、土の中の栄養素の偏りが少なく、連作障害が起こらなかったのだ。</p>



<p>さらに、輸入作物の増加の影響も受け、栽培は徐々に低迷。<br>改革のために動いたのは、正之さんの父、博寿（ひろし）さんだった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">品質管理でブランドを立て直す</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="688" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/74a9c8b2f4715ece2ec032b895d308fd-1.jpg" alt="" class="wp-image-41815" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/74a9c8b2f4715ece2ec032b895d308fd-1.jpg 688w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/74a9c8b2f4715ece2ec032b895d308fd-1-300x240.jpg 300w" sizes="(max-width: 688px) 100vw, 688px" /></figure>



<p>輸入品との差別化・大山ならではの特徴をつくるため、取り掛かったのは出荷方法の改善。ブロッコリーは収穫した瞬間から鮮度が落ちていき、葉がしおれてしまうため、輸入品に葉がついているものはない。それに対し、新鮮な状態であることを示すため、全国ではじめて葉がついた状態での出荷を開始。また、収穫したてのブロッコリーを鮮度保存フィルムに包んでから真空予冷するなど、鮮度を保ったまま出荷できるよう工夫した。さらに、これまでの栽培経験を生かして、就農者への指導にも対応。大山エリアの生産者が同じ品質で出荷できるような体制を整えていった。</p>



<p>その努力が実り2012年に「地域団体商標」を取得、2018年には国が実施する「地理的表示制度」、通称<strong>GIに『大山ブロッコリー®』として登録される</strong>。その特徴は、甘みが強くえぐみが少ないこと、徹底した品質管理を行っていること、町内にあるさまざまな標高の畑を生かすことでほぼ1年中栽培でき、市場への安定供給が可能なことだ。市町村別では西日本1位の作付面積を誇り、大山ブロッコリーのブランドが浸透していった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">伝統や生産者の想いをつなぐ「andAgri」を設立</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/d924df37ab0dac9a4ba256518f932381.jpg" alt="" class="wp-image-41816" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/d924df37ab0dac9a4ba256518f932381.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/d924df37ab0dac9a4ba256518f932381-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/d924df37ab0dac9a4ba256518f932381-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>GI取得に大きく貢献した博寿さんの跡を継いだのが、息子の正之さん。ブロッコリー農家になることを見据え、大学卒業後には地元の青果市場で物流や営業の経験を積み、29歳のときに就農した。さらに、その2年後、2019年には株式会社andAgri（アンドアグリ）を設立。もともと7ヘクタールだった作付面積を50ヘクタール以上にまで増やし、より安定した栽培を実現した。<br>「&#8221;アンド＝つなぐ&#8221;、&#8221;アグリ＝農&#8221;の意味。<strong>この地域の伝統や生産者の歴史があるからこそ、自分たちの今がある</strong>。それらを忘れず、未来へつないでいこうという想いを込めました」。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自然と共生する大山ブロッコリー栽培</h3>



<p>ブロッコリーにはさまざまな品種があり、3カ月で収穫できる早生（わせ）品種から、半年以上かかる晩生（おくて）品種まで多様。andAgriでは、真夏の8～9月を除いてほぼ通年で収穫できるよう、10～15品種を取り揃えている。中早生の「恵麟（けいりん）」は、つぼみがしっかりと締まり歯ごたえがよく、正之さんおすすめの品種。また、化学肥料を通常栽培の70％削減し、えぐみや苦みを抑えた「きらきらみどり」や、糖度が12度程度あり、フルーツのような甘さが特徴の「スイートブロッコリー」など、食感や甘みの違う品種にも挑戦中だ。</p>



<p>ブロッコリーは短期間で収穫できるため、他の野菜に比べ回しやすいという利点もあるが、ビニールハウスを使用しない露地栽培だからこそ難しい面も多い。</p>



<p>「日本海から吹き付ける風が強く、沿岸の畑では塩害の影響も考えなければならない。また、台風や降雪の時期もあるため、<strong>どの畑に・いつ・どの品種を植えるかの計画性が重要</strong>です。それぞれのブロッコリーの生育をよく見て、追肥をしたり土寄せしたりと、日々の観察も欠かせません」。</p>



<h3 class="wp-block-heading">収穫に隠された苦労と美味しさの秘訣</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/56a923929426cf37b2744f6312e22e64.jpg" alt="" class="wp-image-41817" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/56a923929426cf37b2744f6312e22e64.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/56a923929426cf37b2744f6312e22e64-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/56a923929426cf37b2744f6312e22e64-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>実は、私たちが普段食べているのは、ブロッコリーの<strong>花が咲く前のつぼみの集合体</strong>。出荷に適した大きさよりも成長してしまうと、菜の花のような黄色の花が開花してしまう。初夏採りの場合の収穫適期は2～3日のため、期間内に収穫を終えなければならない。</p>



<p>しかし、鮮度をキープして出荷するためには、夜10時から朝9時を基本とした、気温の低い時間帯に収穫を行う必要がある。また、ひとつの畑に同じ品種を同時に植えたとしても、生育には個体差があり、一気に刈り取ることができない。出荷できる大きさになっているか、<strong>ひとつひとつの成長度合いを毎日見て回り、手作業で収穫</strong>する必要があるため、人員確保も大変だ。</p>



<p>「就農希望者も来てくれるのですが、収穫を体験してみて『想像していたよりも大変』と言われることも多いです。たしかに、肉体的に手軽にできることではありません。それでも、自分が思い描いていたブロッコリーができたときにはやりがいも大きい。だからこそ、チームで栽培状況を相談したり、地域の生産者からのノウハウを共有したりと、<strong>若い方が安心して働ける環境づくりにも力を入れています</strong>」。</p>



<h2 class="wp-block-heading">美味しくブロッコリーを食べるには</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="811" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/60a03e6ca5463cf06f9154ba3d7f932f.jpg" alt="" class="wp-image-41818" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/60a03e6ca5463cf06f9154ba3d7f932f.jpg 811w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/60a03e6ca5463cf06f9154ba3d7f932f-300x203.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/60a03e6ca5463cf06f9154ba3d7f932f-768x521.jpg 768w" sizes="(max-width: 811px) 100vw, 811px" /></figure>



<p>ビタミンA・Cや食物繊維、カリウムなどが含まれ、栄養価も高いブロッコリー。スーパーで購入する際は、上のブロッコリーのつぼみの写真のように、<strong>つぼみがしっかりと締まっていて硬いもの</strong>を選ぶのがよいという。茎の切り口が白いものは鮮度が落ちているため、忘れずにチェックしよう。</p>



<p>購入後は一口サイズにカットした状態で冷凍すると、いつでも新鮮な状態で食べられる。</p>



<p>「春に出回るブロッコリーは、秋に種を蒔いたもの。山陰地方の厳しい冬を越して甘さが増しているので、ぜひ食べ比べてみて」と教えてくれた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">茹でるだけじゃない、ブロッコリーレシピ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/b77fcd7800b79a4556c95320f374a396.jpg" alt="" class="wp-image-41819" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/b77fcd7800b79a4556c95320f374a396.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/b77fcd7800b79a4556c95320f374a396-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/b77fcd7800b79a4556c95320f374a396-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>茹でてマヨネーズを付けて食べることが多いブロッコリーだが、農家直伝のレシピも教えてもらった。まずは「<strong>小エビと塩昆布とブロッコリーの和え物</strong>」。フライパンで、小エビを香ばしくなるまで乾煎り。その後、茹でたブロッコリーを加え、ごま油・塩昆布と和える。おかずやおつまみにも最適だ。</p>



<p>また、硬めに茹でたブロッコリーをホットケーキミックスにくぐらせて揚げる「<strong>ブロッコリーのフリッター</strong>」。そのまま甘さを楽しんでもよいし、ケチャップやマヨ醤油との相性も抜群。おやつにもなるため、子どもにも人気のレシピだという。</p>



<p>さらに、生のままオーブンで焼けば、栄養価や甘みが逃げず、濃厚な味わいも楽しめる。</p>



<p>「実はブロッコリーにはたくさんの品種があり、硬さや食感、茹で時間なども変わってきます。でも、現状は『ブロッコリー』としてしか認知されていなくて、<strong>品種や収穫時期による味わいの違いがわかりにくい</strong>。今後はそこにもう一歩踏み込んだ形で、ブロッコリーの魅力を伝えていけたら」と正之さん。生産者からの情報発信にも力を入れていく方針だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">限界を設けずチャレンジしていきたい</h2>



<p>自然相手のブロッコリー栽培は「こうすれば絶対にうまくいく」という基準はない。同じ時期に同じ条件下で育てても、出来が大きく変わることも。だからこそ、思い描いていた美味しいブロッコリーが育ったときは感動する。そして、なぜそれぞれの出来が違うのか、「来年はこうしよう」と仲間と試行錯誤しながら、自分たちで改善していけるところがおもしろい。</p>



<p>「大山町では生産者の高齢化も進んでいて、離農者や空き農地が増えている。その受け皿として、農地を荒らさないように、地域の支えにもなっていきたい。また、『ブロッコリー農家としてどこまでできるのか』は、<strong>自分の中で目標や限界を決めずに挑戦していきたい</strong>んです。そして、消費者の皆さんにとって<strong>&#8220;ただのブロッコリー&#8221;ではなく、&#8221;大山ブロッコリーだからこそ価値がある</strong>&#8220;と思ってもらえるよう、発信も大切にしていきたいですね」。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/41812/">大山ブロッコリーとともに地域の伝統と未来をつなぐ。andAgriの林原正之さん／鳥取県大山町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>砂地だからこそシャキシャキに。「砂丘らっきょう」を育てる香川恵さん／鳥取県鳥取市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 29 Feb 2024 01:00:27 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[鳥取県]]></category>
		<category><![CDATA[GI]]></category>
		<category><![CDATA[地理的表示保護制度]]></category>
		<category><![CDATA[らっきょう]]></category>
		<category><![CDATA[鳥取砂丘]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/0f9748697f18d78f04813e2f6e0ba51b.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>砂丘だからこそ育つ、シャキシャキ食感が特徴の「砂丘らっきょう」。砂丘らっきょうの歴史を継承し、長年栽培を続けているのが、香川恵（めぐむ）さんだ。2016年には、地域ならではの特徴を生かした名産品を守る「地理的表示保護制度 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/0f9748697f18d78f04813e2f6e0ba51b.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>砂丘だからこそ育つ、シャキシャキ食感が特徴の「砂丘らっきょう」。砂丘らっきょうの歴史を継承し、長年栽培を続けているのが、香川恵（めぐむ）さんだ。2016年には、地域ならではの特徴を生かした名産品を守る「地理的表示保護制度（GI）」にも認定され、その名は広まり続けている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">鳥取砂丘が目の前にある鳥取市福部町</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/358bf3ca95d257ff6f06a904368e610f.jpg" alt="" class="wp-image-40993" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/358bf3ca95d257ff6f06a904368e610f.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/358bf3ca95d257ff6f06a904368e610f-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/358bf3ca95d257ff6f06a904368e610f-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>鳥取県の北部、日本海沿岸に東西約16kmにわたって広がる<strong>鳥取砂丘は、らっきょうの一大産地</strong>だ。そのうち、観光地として多くの人が訪れるエリアは2kmほど。残りの砂丘地帯には、あたり一面にらっきょう畑が広がっている。らっきょうはやせた土でも育てやすい性質を持ち、全国でも砂地で栽培している場所は多い。福部町では約60軒の農家がらっきょう栽培に従事しており、<strong>国内での出荷量は全国トップクラス</strong>だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">砂丘の宝石、砂丘らっきょう</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/8dd02bca37cc9fe65b3437626fd97d74.jpg" alt="" class="wp-image-40994" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/8dd02bca37cc9fe65b3437626fd97d74.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/8dd02bca37cc9fe65b3437626fd97d74-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/8dd02bca37cc9fe65b3437626fd97d74-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>砂丘らっきょうの特徴は、<strong>シャキシャキとした食感</strong>にある。水分や栄養素が多い土地では、らっきょうの実が大きくなりやすく、内側の皮（内鱗）と外側の皮（外鱗）の厚みに差が出る。一方で、鳥取砂丘では土の中の水分が少ない分負荷がかかり、<strong>一枚一枚の皮が薄く、身が引き締まった</strong>らっきょうが育つ。らくだ系と呼ばれる長卵形の品種との相性もよく、内鱗と外鱗の厚みが均等になるほど歯切れがよくなるため、過酷な環境で育つ鳥取砂丘のらっきょうは驚くほど軽やかな食感になるのだ。</p>



<p>また、らっきょうは栄養素が少ない場所で栽培すると色白になりやすい性質を持つ。保水力・保肥力が低い鳥取砂丘だからこそ、真っ白で透き通った美しいらっきょうが育つのだ。キラキラと輝くその姿から、「<strong>砂丘の宝石</strong>」の愛称で親しまれていることもうなずける。</p>



<h3 class="wp-block-heading">砂丘らっきょう100年の歴史</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/82592378a1f3a835f9d535d16ced5b94.jpg" alt="" class="wp-image-40995" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/82592378a1f3a835f9d535d16ced5b94.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/82592378a1f3a835f9d535d16ced5b94-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/82592378a1f3a835f9d535d16ced5b94-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>「実は砂丘らっきょうの歴史は古いんです」と話すのは、砂丘らっきょうの生産者の香川さん。会社員として働きながらも、らっきょう栽培を続けてきた大ベテランだ。</p>



<p>「江戸時代に参勤交代の参加者が持ち帰った説などもありますが、<strong>本格的な栽培が始まったのは大正時代</strong>から。それまでは梨やスイカなどの果物を育てていたものの、保水力がないために実が大きくならなかった。そこでいろいろな作物を試した結果、らっきょうが向いていることがわかったんです。その後、昭和40年代からは加工なども行われるようになり、さらに盛んになっていきました」。</p>



<p>2014年には販売開始から100年を迎えた砂丘らっきょう。2016年には「<strong>鳥取砂丘らっきょう・ふくべ砂丘らっきょう」として「地理的表示保護制度（GI）」 にも登録</strong>された。GIはその土地ならではの恵みを受けて育った作物などを地域の知的財産として守っていくための制度。国が認める品質であることが認められ、「鳥取といえば砂丘らっきょう」と認知されるほどのブランド化に成功した。</p>



<h2 class="wp-block-heading">過酷な環境下で行うらっきょう栽培</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/a02d78dbc7ca1b21d9a0af6f5fe93b29.jpg" alt="" class="wp-image-40996" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/a02d78dbc7ca1b21d9a0af6f5fe93b29.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/a02d78dbc7ca1b21d9a0af6f5fe93b29-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/a02d78dbc7ca1b21d9a0af6f5fe93b29-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>らっきょうは、7～9月にかけて一粒ずつ手で植え付けを行う。水を撒いて湿気を含んだ砂の上は60度近くになるのだから驚きだ。10月になると開花を迎え、赤紫色の可憐な花が絨毯のように鳥取砂丘に広がる。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/e2ef93aad5981f0bd4e951d56a56a56a.jpg" alt="" class="wp-image-40997" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/e2ef93aad5981f0bd4e951d56a56a56a.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/e2ef93aad5981f0bd4e951d56a56a56a-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/e2ef93aad5981f0bd4e951d56a56a56a-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /><figcaption class="wp-element-caption">提供元：公益社団法人鳥取県観光連盟</figcaption></figure>



<p>その後ゆっくりと砂の中で育ち、12月には雪の下で冬を越す。植えたときには1球だったらっきょうは、6～8球に増えて育っていく。</p>



<p>らっきょうは小さな玉ねぎのような構造で、砂の上に葉が茂り、本体は砂の中で成長する。</p>



<p>そのため、<strong>病気にかかっているのか、しっかり育っているのかの判断が難しい。</strong>「葉っぱを見ながら判断して、肥料をやったり、消毒や防虫をしたり。収穫して初めてその年の出来がわかるので、毎年初めてのつもりで向き合っています」と香川さんは語る。</p>



<h3 class="wp-block-heading">経験が必要な切り子の作業</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/35d135721564d6af857863e663520d5b.jpg" alt="" class="wp-image-40998" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/35d135721564d6af857863e663520d5b.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/35d135721564d6af857863e663520d5b-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/35d135721564d6af857863e663520d5b-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>もっとも大変な時期は、収穫シーズンである5～6月。毎日1,300kgものらっきょうを掘り起こし、<strong>手作業で根や茎を切らなければならない。</strong></p>



<p>出荷時は、不要な茎のみを落とし、束のまま出荷する「根付きらっきょう」と、茎だけではなく根も切り落とし、塩漬けにして出荷する「洗いらっきょう」の2種類に分けられる。どちらも手作業で行うため、各農家では数十名の「切り子」と呼ばれるスタッフを集めなければならない。特に、洗いらっきょうを加工する際は<strong>ひとつひとつの球に分けて適度な大きさに切る必要があり、熟練した技術を要する。</strong></p>



<p>「収穫時の掘り起こし作業は機械でできるようになりましたが、切る作業は細かいので機械化が難しい。1ヶ月のみの仕事なので切り子さんを集めるのは大変です。慣れるまで時間もかかるし、匂いもきつい。ここをなんとかしないと、若い世代は増えないと思っています」。</p>



<p>机に設置した菜切り包丁にひたすららっきょうを通し、切っていく。切った分量に対して給料が支払われるため、ある程度経験を積み重ねなければ稼げない。ベテランの切り子さんも減ってきているため、農協や企業とも協力して、切る作業を機械化できないかを模索中だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">らっきょうを知り尽くした農家がつくるレシピ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/932e243abd65813f39540139b46789c3.jpg" alt="" class="wp-image-40999" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/932e243abd65813f39540139b46789c3.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/932e243abd65813f39540139b46789c3-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/932e243abd65813f39540139b46789c3-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>「愛情をかけて育てたらっきょうをより広めたい」と香川さんたちが取り組んでいるのが、<strong>簡単にできるらっきょう漬けの講習会</strong>だ。通常、らっきょうの甘酢漬けを作る際は、2週間ほど塩水に漬ける工程が必要だが、それでは時間も手間もかかってしまう。より手軽にらっきょう漬けを楽しんでもらうため、買ったその日に漬けられる「<strong>かんたん漬け</strong>」を教えている。</p>



<p>かんたん漬けの手順はシンプル。まずはらっきょうの根と茎を切り、流水で薄皮がはがれる程度に揉みながら洗う。塩をまぶして再度洗ったあと、10秒間お湯に通す。湯切りをしたら、煮沸殺菌した瓶に入れ、らっきょう酢を注ぐだけ。1ヶ月ほど冷蔵庫で保存すれば、臭みも抜けて美味しい甘酢漬けができる。「かんたん漬けなら、自宅ですぐに漬けられる。<strong>栄養価も高いので、ぜひ若い方にも漬けてもらいたい。自分で漬ける楽しさを味わってほしい</strong>んです」と奥さまの佐江子さんも率先して教えている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">脇役ではなく主役として食べてほしい</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/493b2c63d0546a26ebad9730294198e3.jpg" alt="" class="wp-image-41000" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/493b2c63d0546a26ebad9730294198e3.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/493b2c63d0546a26ebad9730294198e3-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/493b2c63d0546a26ebad9730294198e3-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>また、脇役ではなく主役として食べてほしいという想いから、さまざまならっきょうレシピも発信している。おすすめは<strong>採れたてのらっきょうでしか作れない「焼きらっきょう」</strong>。フライパンで空炒りしたらっきょうに、しょうゆやみりんなどの漬けダレをサッと絡めたら完成。アツアツでも、冷やしても美味しい一品だ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/2e0a55a6dfa3b2e20f7fd43deebcfa11.jpg" alt="" class="wp-image-41001" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/2e0a55a6dfa3b2e20f7fd43deebcfa11.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/2e0a55a6dfa3b2e20f7fd43deebcfa11-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/2e0a55a6dfa3b2e20f7fd43deebcfa11-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>他にも、甘酢漬けのらっきょうを、豆板醬で下味を付けた豚肉で巻いて揚げる「らっきょうカツ」や、ハム・かぶ・大葉と一緒にさっぱり食べられる「フラワーらっきょう」など、普段は見かけないメニューがズラリ。「消費者の方に買ってもらう、食べてもらうには、<strong>簡単で美味しいレシピを知ってもらうことが大切</strong>ですから。いつもと違う食べ方で、ぜひ主役として味わってみてほしい」と香川さん夫妻は教えてくれた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">らっきょう農家の未来のために</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="824" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/0aa36ba28a745fb431266936405b6fb9.jpg" alt="" class="wp-image-41002" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/0aa36ba28a745fb431266936405b6fb9.jpg 824w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/0aa36ba28a745fb431266936405b6fb9-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/03/0aa36ba28a745fb431266936405b6fb9-768x513.jpg 768w" sizes="(max-width: 824px) 100vw, 824px" /></figure>



<p>砂丘でのらっきょう栽培は簡単ではない。保水性がない分、肥料や水も多く与えなければならないし、らっきょう以外の作物が育てられないため、連作障害（同じ作物を作り続けることによって、土壌の栄養素が偏り、作物が育ちにくくなること）を防ぐ消毒作業も必要だ。</p>



<p>しかし、収穫の繁忙期を除けば働く時間も調整でき、らっきょう1本でしっかりと独立できる。何より手をかけた分、美味しいらっきょうになってくれる。キラキラと輝く真っ白ならっきょうが育ったときには、収穫の喜びもひとしおだ。</p>



<p>「今は少しずつ若い世代の人たちも増えてきたけれど、切り作業が手作業のため、時間も人員もかかることが課題です。機械化でその部分が改善されるように動いていきますよ。<strong>らっきょう作りの楽しさを知ってもらって、らっきょう農家がもっと増えたらうれしい</strong>ですね」と香川さん。<br>砂丘らっきょうは、新たな100年の歴史を歩み始めている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/40991/">砂地だからこそシャキシャキに。「砂丘らっきょう」を育てる香川恵さん／鳥取県鳥取市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>山陰の雪の色をイメージして作る温かみのある白磁。人間国宝･前田昭博さん／鳥取県鳥取市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 31 Jan 2024 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[鳥取県]]></category>
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		<category><![CDATA[伝統工芸]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/top-5.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>白色と形だけで表現をする磁器、白磁（はくじ）。この白磁の重要無形文化財保持者、人間国宝に認定されているのが、鳥取市河原町に窯を持つ前田昭博（まえたあきひろ）さんだ。真っ白な磁器である白磁を選び、ひとり制作を続けたその歴史 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/top-5.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>白色と形だけで表現をする磁器、白磁（はくじ）。この白磁の重要無形文化財保持者、人間国宝に認定されているのが、鳥取市河原町に窯を持つ前田昭博（まえたあきひろ）さんだ。真っ白な磁器である白磁を選び、ひとり制作を続けたその歴史と、前田さん独自の作品づくりに迫る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">中国から伝わった「白磁」</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9954-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-40082" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9954-1-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9954-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9954-1-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9954-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>白磁は中国で生まれた磁器のひとつで、<strong>絵付けや色付けをしない</strong>ことが特徴。形によって陰影が変わり、さまざまな表情を見せる。真っ白な器は食材や花を映えさせ、どんな場面でも使いやすい。日本では佐賀の有田焼や、長崎の波佐見焼などが名産地として知られているが、前田さんは故郷の鳥取で師匠をとらず、ひとりで向き合う道を選んだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">土のような柔らかさ、雪のような白さ</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9949-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-40087" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9949-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9949-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9949-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9949.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>前田さんは白磁のことを「<strong>白瓷（はくじ）</strong>」と表現している。瓷（じ）は「かめ」や「かたく緻密に焼いた焼き物」という意味があり、本場中国では磁器のことを指す。単なる壺ではなくアートとしての作品を作りたい、<strong>土のような柔らかい白磁</strong>を目指したいという想いを込めた。</p>



<p>たしかに前田さんの作品を見ていると、磁器とは思えないほどの柔らかさやあたたかみを感じる。光の当たり具合や、曲面から生まれる影によって、灰色や青い色合いもあわせ持つ。「<strong>手本にしているのは、山陰の雪の白</strong>。冷たいけれど、どこか温もりも持っている。そして、雪に穴を開けると、少し青みがかったように感じる。そんな雪のような、しっとりした感じの白を目指しています」。</p>



<h2 class="wp-block-heading">陶芸、そして白磁との出会い</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9962-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-40090" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9962-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9962-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9962-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9962.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>幼い頃、趣味で木版画を刷っていた父親の背中を見て育った前田さんは、自然と美術への興味を深めていった。絵を描くのが好きで、高校では美術部に、大学は工芸学科へと進学。そこで何気なく受講した陶芸の授業を通し、<strong>ろくろに魅了される</strong>。「日に日に上達する様子が自分でもわかる。昨日より大きいものを作ろう、と夢中になりました」。</p>



<p>また、白磁と出会ったのも大学生の頃。その美しさに感動した。</p>



<p>「鳥取では冬に雪が1、2度降る。朝、窓を開けると辺り一面真っ白。<strong>あのときの感動と、絵も色もない白磁を見たときの感動が重なり</strong>、他のものに感じない魅力を感じたんです」。</p>



<p>卒業しても陶芸をしたいという想いを膨らませていた前田さんは、「好きなことをして飢え死にした人はいない」と恩師に背中を押され、卒業後に実家へ戻り、窯を開いた。窯の名前は「やなせ窯」。目の前に悠然とそびえる梁瀬山（やなせやま）が由来だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">鳥取で白磁を作る</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0262-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-40093" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0262-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0262-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0262-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0262.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>鳥取県は民芸が盛んで、土の風合いを生かした味のある焼き物が多い。だが前田さんは他の窯へ弟子入りをせず、白磁への憧れとろくろを極めたいという想いから、<strong>ひとりで白磁に向き合う道</strong>を選んだ。しかし、ひとりでの作陶はそう甘くはなかった。通常は基本の技術や工程を習得してから、独自の作品を作る。しかし自分には基礎がない。とにかく自分が美しいと思う形を目指しながら、ろくろの稽古を続けた。<br></p>



<p>鳥取に帰ってきてから数年が経った頃、好きなだけでは無理かもしれないと思い悩んだこともある。毎日白磁と向き合う中で、嫌になり、絵や装飾をつける他の焼き物に取り組んだこともあった。しかし、<strong>どうしても白磁への憧れは消せない</strong>。</p>



<p>「やはり飢え死にするのではないか」と思うほど厳しい日々だったが、両親との暮らしや地域の人の励ましに支えられ、創作を続けられた。また、結婚して子どもが生まれたときには、創作活動の傍ら、祖父母が営む果樹園の手伝いをしたことも。どんなに大変なときでも、年に一度ギャラリーを借りて個展を開くことと、陶芸のコンクールに出品して自分の技量を問うことだけは辞めなかった。そうして少しずつ入選を繰り返し、応援してくれる人も増えていった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">37歳で訪れた転機</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9935-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-40098" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9935-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9935-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9935-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9935.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>そうして14年間、白磁を作り続けた前田さんに転機が訪れる。陶芸界で1番大きなコンクールといわれる「日本陶芸展」で、<strong>大賞に次ぐ優秀作品賞</strong>を受賞したのだ。</p>



<p>「同世代の人は自分よりも素晴らしい仕事をしているだろうと引け目を感じてきた。でも、賞をいただいて、自分も一生陶芸ができるかもしれないと思えました」。</p>



<p>その後も前田さんは、さまざまなコンクールで受賞していった。国内のみならず、海外でも個展やワークショップを開催し、多くのファンを獲得。</p>



<p>2013年には、前田さん独自の技法「面取り技法」によって生み出された、平面と曲面のあるなめらかな白磁が評価され、<strong>白磁の重要無形文化財保持者として人間国宝に認定</strong>された。「教わったものではなく独自に作り出したものなので、その点も含めて評価してもらえたのではないか」と振り返る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">失敗から生まれた「面取り技法」</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="940" height="627" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/image-2.png" alt="" class="wp-image-40101" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/image-2.png 940w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/image-2-300x200.png 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/image-2-768x512.png 768w" sizes="(max-width: 940px) 100vw, 940px" /></figure>



<p>独特な柔らかさや丸みを帯びた形は、前田さんが失敗しながら編み出した「<strong>面取り技法</strong>」によるものだ。白磁を作る際は、ろくろで形作ったものをそのまま焼成することが一般的。それに対し、面取り技法ではろくろで形成し土が乾くタイミングを見計らいながら、<strong>直接指で押して変形させる</strong>。磁器の土は押さえたり変形させたりすると、のちに傷が出るのだが、その基本を知らなかったからこそ生まれた方法だった。</p>



<p>「最初は形を変形するために板で叩いていたけど、乾燥のときにヒビが入ってしまったんですよ。そこで、少しずつ指で押さえてみたら収まりがよかったんです。そこからこの技法が自分の表現になっていきました」。</p>



<p>点描画のように複数回、細かく指で押した後は、さらに乾燥させ、カンナで削る。これによって、くっきりとした面が浮かび上がるのだ。</p>



<p>若い頃、面取をしたり等分割するときに、定規を使って均等にしるしをつけていたという。しかしどうにも面白くない。年数が経つに連れて、フリーハンドで線を引くようになり、左右どちらかに偏っている部分や、波打っている部分に魅力を感じられるようになってきた。</p>



<p>「こちらの方が自分らしい線や面になっていくんだなと。そのわずかなことを、何年もかけて許せるようになるといいますか。<strong>定規以上に魅力的な線を引くことができるのが人間</strong>じゃないかなと感じます」。</p>



<h3 class="wp-block-heading">歳月と鳥取の風土がもたらした世界観</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0154-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-40104" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0154-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0154-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0154-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0154.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>長い間作品づくりに携わっていると、アイデアも尽きてくるのではないかと思える。実際に、年に1度の個展が終わると、「もう作れない」という気持ちになるという。しかし、新たに創作を始めると、作ってみたい作品のイメージが浮かんでくるのだ。また、創作途中で偶然にできた形や、いいなと思う「何か」が生まれ、それを形にしていくこともある。前田さん自身の感性と偶然。その両方で作品が生まれ、作る幅も広がってきた。</p>



<p>「自分の考えていることや思っていることを形にしたり、行動にしたりするしかない。その結果がいい作品にならなくても、責任を持って、自分のやりたい姿勢で最後まで行くしかないんです。だからこそ、<strong>素敵なものを作りたいという想いだけは、24時間頭の片隅にはありますね</strong>」。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9980-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-40107" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9980-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9980-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9980-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A9980.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>また、鳥取の風土も作品づくりに大きく影響した。「鳥取はわりと曇り空で湿度が高い。<strong>しっとりとした釉薬にごだわり、作品に柔らかな陰影が生まれたのは、風土的なもの</strong>」と振り返る。当初はひとりで技術を習得するのに苦労した場所だが、白磁の産地ではない分、自分から取りにいかない限り情報は入ってこない。だからこそ、前田さんにとっては心地よく、「白磁を最後まで作り続けたい」という想いを持ち続けられたのだという。</p>



<p>さまざまな失敗や経験、環境から、前田さんにしかできない独特な表現や造形が生まれたのだろう。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「”無い”ことの魅力」を感じてもらえる作品を求めて</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0061-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-40110" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0061-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0061-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0061-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/0J2A0061.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>白瓷とは何か。その問いに、前田さんは「 <strong>”無い”ことの魅力を持つもの</strong>」だと教えてくれた。中国の唐の時代に繁栄し、日本にも伝わり、現在まで続いている。華美な装飾や色の変化は無い。それでも今なお続いているのは、<strong>「何も無い状態」でもフォルムや釉薬に豊かな魅力があるから</strong>ではないか。多くの情報や色、考え方が溢れている現代だからこそできる白瓷を作りたいと前田さんは言う。<br></p>



<p>「九谷焼や有田焼などの日本的な絵付けも美しいなと思う。同時に、そういうものが”無い”世界もあっていい。僕は作品の省略をしていきながら、あるものと同じぐらいか、<strong>それを超えるようなものを作りたい</strong>。”無い”ことの魅力というものを伝えていけたら、この白瓷を継承して、次の人に渡すことができるのかなと。だから、ただ白い焼き物じゃなくて『白瓷』という定義がある。そう思ってますね」。</p>



<p>そう言いながら、前田さんは今日もろくろに向かう。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/40071/">山陰の雪の色をイメージして作る温かみのある白磁。人間国宝･前田昭博さん／鳥取県鳥取市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>自然に近い形の養鶏を。夢を実現した「大江ノ郷自然牧場」小原利一郎さん／鳥取県八頭町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 27 Nov 2023 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[畜産]]></category>
		<category><![CDATA[養鶏]]></category>
		<category><![CDATA[牧場]]></category>
		<category><![CDATA[鳥取]]></category>
		<category><![CDATA[鳥取県]]></category>
		<category><![CDATA[卵]]></category>
		<category><![CDATA[鶏]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0165-1-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>平飼いにて鶏に極力ストレスをかけない飼育を行う「大江ノ郷自然牧場」。ここで育てられた鶏から産まれた卵は、“天の恵みの美味しい卵”、というコンセプトから「天美卵（てんびらん）」と名付けられている。この卵の流通価格は1玉12 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0165-1-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>平飼いにて鶏に極力ストレスをかけない飼育を行う「大江ノ郷自然牧場」。ここで育てられた鶏から産まれた卵は、“天の恵みの美味しい卵”、というコンセプトから「天美卵（てんびらん）」と名付けられている。この卵の流通価格は1玉120円ほど。一般的に流通する鶏卵が1パックに10玉ほど入って300円程度だから、3倍以上の価格ということになる。今でこそ高級な卵が流通するようになり驚かれることも少なくなったが、1990年代後半の創業当時からこの価格で販売していたというから、大江ノ郷自然牧場の天美卵こそ、高級卵の先駆けと言っても過言ではないだろう。その歴史には「鶏卵の価値を高めたい」という創業者の想いが込められていた。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>山奥に佇む牧場とは思えないほどの都会的な建物</strong></h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="768" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0164-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-39360" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0164-1024x768.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0164-300x225.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0164-768x576.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0164.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>大江ノ郷自然牧場は、鳥取県の南東部に位置する八頭町にある。鳥取市から車で30～40分ほどと、都市部からはそれほど離れている場所ではないが、施設名のとおり、あたり一面が緑に囲まれた自然豊かな山間の土地だ。</p>



<p>そんな大自然の中に突如として現れる都会的なガラス張りの建物。正面から見たら、一見、牧場には見えない洗練されたデザインだが、それもそのはず。ここは3万羽を超える鶏が飼育されている牧場である一方、大小さまざまな飲食ブースをはじめ、パティスリー、ベーカリー、カフェやギフトショップもあり、<strong>年間約36万人以上が訪れる県内有数の人気施設としての一面も持つ</strong>。</p>



<p>しかし、施設がここまで有名になったのはレストランやギフトショップのポピュラリティではなく、まぎれもなく養鶏の成果。</p>



<p>大江ノ郷自然牧場の歴史は、創業者であり、現在も代表を務める小原利一郎さんと約2000羽の鶏たちから始まった。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>近代養鶏に対する疑問から独立の道へ</strong></h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0163-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-39363" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0163-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0163-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0163-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0163.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>養鶏を主とし、そのほかの畜産を行っていないにも関わらず「養鶏場」ではなく、屋号に「牧場」と名をつけたのは、なぜか。</p>



<p>その理由には小原さんの経験が深く関わっている。</p>



<p>小原さんは大江ノ郷自然牧場を開業する以前、大型の養鶏場で働いていた。そこでは、ケージで仕切られた狭い空間にぎゅうぎゅうに詰められた鶏たちが飼育されていた。多くの養鶏場で行われているケージ飼いだ。生産性が求められる近代養鶏の現実を理解しながらも、この飼育方法に対する疑問と苦痛は拭えず、小原さんには、そのまま養鶏の仕事を続けることが耐えられなかった。</p>



<p>こうして、一度は養鶏業から離れたものの、養鶏という仕事に魅力を感じていた小原さん。<strong>鶏が自然に近い環境で過ごせる飼育方法に挑戦したい</strong>と、かつて祖父が暮らしていた自然豊かな大江の地を拓き、養鶏牧場を開くことを決意した。</p>



<p>この時、小原さんが自身の理想的な養鶏を具現化するために選んだ飼育方法が<strong>「平飼い」</strong>。 日光が差し込む広い鶏舎の中に一切の仕切りはなく、自由に走り回る鶏たちは筋肉質で健康的。砂浴びをしたり、ひなたぼっこをしたり、それぞれ好きな場所を選び、悠々自適に過ごすことで鶏たちのストレスを極力減らす。現在ではアニマルウェルフェアなどと呼ばれ、この飼育方法を取り入れる養鶏場も増えてきたが、この当時はまだ稀有な存在だった。</p>



<p>ここで暮らす鶏たちの特徴について「穏やかでとても人懐っこいんです」と小原さん。今もひとつの鶏舎で約2000羽の鶏を飼育しているが、ケンカもほぼしない。以前勤めていた養鶏場ではストレスからなのか、近くにいる鶏同士がつつき合い、羽がボロボロになっていることもあったという。それを踏まえて現在、小原さんは自分が鶏だったらどのような環境で飼われたいか、を常々考え、養鶏に励んでいる。</p>



<p>こうして作り上げた鶏たちの理想郷は、養鶏場というよりはさながら牧場。そんな環境で養鶏業に取り組みたいと、小原さんは施設に牧場という名を付けた。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>産まれた日が分かる新鮮な卵を</strong></h3>



<p>前述したとおり、大江ノ郷自然牧場で飼育される鶏たちが産んだ卵は、そのこだわりから「天美卵」と呼び、付加価値を付けている。特筆すべきは味と見た目。一般的な鶏卵に比べ<strong>「コク」の数値が1.5倍</strong>と、突出している。また<strong>白身は弾力があり、黄身はぷっくりと膨れあがって太陽のような濃厚なオレンジ色</strong>で、見るからに健康的だ。</p>



<p>そのおいしさを新鮮なまま味わってもらいたいと、小原さんははじめて購入した人に対し、まず卵かけご飯で食べることを勧めている。</p>



<p>ちなみに、購入者からはよく「卵の賞味期限は？」という質問をされる。その際、大江ノ郷自然牧場では「生食の場合、産まれてから2週間」と答えているのだが、「じつは」と小原さんが教えてくれたのが、時間とともに変わるおいしさの変化。産みたての卵は、少し味に硬さが残る。もちろんこれは「新鮮さ」とも言えるのだが、日数が経過すると味に柔らかみが加わり「まろやかなおいしさ」へ変化するという。その理由は、産みたての卵には炭酸ガスが多く含まれており、時間が経つにつれてそれが抜けていくため。</p>



<p>開業当時から、鶏の生育環境を良くし、鶏卵の価値を高めたいと考えてきた小原さんだからこそ、一辺倒に新鮮さだけを謳うのではなく、どのようにしたら卵の味のポテンシャルを最大限引き出せるかを日々、考えているのだろう。</p>



<p>とはいえ、産みたての新鮮な卵はやっぱりおいしいし、自分たちで出荷時期をコントロールするのではなく、時間の経過とともにまろやかになる味を楽しむのも、産みたてをすぐに味わうのも、購入者の判断に委ねるべきだと思っている。だからこそ、大江ノ郷自然牧場では、生産数が増えた現在でも、毎朝採れたての卵をその日のうちに出荷することにこだわり続けている。</p>



<p>こうしたこだわりから、開業当時より自信を持った高級卵の販売を行っている。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>大江ノ郷の名を広めた2時間待ちのパンケーキ</strong></h2>


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<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="768" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0178-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-39366" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0178-1024x768.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0178-300x225.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0178-768x576.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0178.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>卵の生産量が増えるにつれ、一定の割合で出てしまう規格外の卵も増えた。こうした卵を活用していこうと始めたのが、加工品販売やスイーツの提供だ。</p>



<p>加工品やスイーツに使う食材は地元で生産されたものや国産にこだわり、何より自身が生産した卵の味には絶対の自信があった。</p>



<p>しかし、食材にこだわりさえすれば、必ずしもそれを使った菓子や料理がおいしくなるわけではない。重要なのは調理の経験値やスキル、ノウハウがあるか。大江ノ郷自然牧場は養鶏施設であり、料理の経験に富んだスタッフなどいるはずもなく、最初に白羽の矢が立ったのは、食べることが好きという卵の宅配スタッフだったという。</p>



<p>そんなスタートだったが、製菓店に研修に出向いたり、専門の講師を呼んだり、次第にスタッフの経験値は上がっていく。</p>



<p>とはいえ、自信を持って販売できるクオリティの商品が完成し、施設内に販売所をオープンさせることができたのは養鶏場を始めてから14年が経過した頃。</p>



<p>ずいぶんと時間を掛けたが、だからこそ成功できたと小原さんは話す。その理由は、歳月とともに天美卵が広く認知され、同時にその価値を共有できる人も増えたから。販売所は養鶏施設に併設。市街地のように人が多く行き交う場所ではなかったが、スイーツ販売開始の報せを受け真っ先に店を訪れてくれたのは、天美卵の価値を知るファンだった。そして長い年月を掛けて完成させた自慢の商品は高い評価を受け、口コミで県内中に知れ渡っていく。</p>



<p>次第に天美卵をつかったスイーツは、大江ノ郷を代表するブランドのひとつとなり、現在ではこれをきっかけに天美卵や牧場のことを知るという人も少なくない。</p>



<p>なかでも大江ノ郷自然牧場の名を一躍有名にしたのが「<strong>大江ノ郷パンケーキ</strong>」。コシのある天美卵のメレンゲで作るパンケーキは、シュワっと溶けるような食感と卵の濃い風味が特長だ。カフェの看板メニューとして長年続く商品だが、今でも土･日曜や祝日などには2～3時間待ちの行列ができる。</p>



<p>2008年に養鶏施設の近くに建てた小さなお菓子の販売店からスタートし、利用者の増加とともに徐々に拡充。カフェスペースもできた。2016年には、パンやソーセージ販売、レストランも兼ね備えた大型の食の施設をオープン。養鶏施設からはじまった大江ノ郷自然牧場が、人気観光スポットとして規模を拡大させていった裏側には、小原さんが長年秘めていた「<strong>自分たちがこれまで行ってきたことを見て触れて体験してもらえる場所を作り、この地の魅力を多くの人に知ってもらいたい</strong>」という夢があった。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>何もない、が魅力になる場所</strong></h3>



<p>大江ノ郷自然牧場観光地化を計画しはじめた当初「観光資源も何もないこの場所を訪れる理由を一社で作るなんて無謀では？」と言われそうで、なかなかスタッフにも打ち明けられずにいた小原さん。しかし、その熱意を目標として掲げ、周囲に伝えたことをきっかけに、同じ想いを抱くスタッフが何人もいることを知った。そして、その想いはそうでないスタッフたちにも波及し、全社を巻き込んでいく。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0172-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-39369" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0172-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0172-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0172-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0172.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>スイーツショップやカフェ、レストランを人口流動の多い市街地へ出店せず、あえてこの場所に併設し拡充していった理由は「この建物が都会の真ん中にあってもそれほど目立たないが、<strong>自然以外に何もないこの場所にあれば、その価値は大きく異なる</strong>。ここだからこそ、できることがある」と考えたから。都市部だけではない魅力を鳥取県の若者たちへ向けて発信したかったのだという。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>大江の魅力を伝えるために</strong></h2>


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<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0197-1-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-39370" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0197-1-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0197-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0197-1-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0197-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>大江ノ郷自然牧場の新たな魅力として加わった<strong>「OOE VALLEY STAY（オオエバレーステイ）」</strong>。地域で廃校となってしまった小学校を活用した宿泊施設だ。牧場から車で数分の場所にある旧小学校を、食･体験･宿泊が一体となった施設へと生まれ変わらせた。</p>


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<p>ここで楽しめるのは、美しい星空や山に囲まれた里山独特の朝の空気、そして大江ノ郷自然牧場が厳選した、おいしい地酒や地域の食文化。従来、施設の人気コンテンツとして多くの人を魅了してきた「食」や「体験」に「宿泊」というファクターが加わったことで、大江の魅力をより多くの人に伝えられるようになった。</p>


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<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0228-1-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-39376" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0228-1-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0228-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0228-1-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/11/01nkt_0228-1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<h3 class="wp-block-heading"><strong>自然の中にある養鶏へ</strong></h3>



<p>そして、原点である養鶏についても試行錯誤しながらアップデートを繰り返している。</p>



<p>例えば飼料。これまでもトウモロコシや米ぬか、海藻など、鶏たちの体づくりを考え、天然原料にこだわった配合をしてきた。ただ、次のフェーズとして飼料の主な材料となっている穀物を輸入に頼っている現状を変えていく必要があると考えている。</p>



<p>まずは、国内の生産者の協力を得て、飼料用トウモロコシの栽培を北海道で始めた。また、地元で作った飼料米、山で厄介者とされる竹を使った竹炭。これらを飼料に使い始めている。コストはかかることだが、小原さんは、その先には必ず価値があると考えている。すぐに日本全体を巻き込むのは難しいとしても、まずは自分たちがその価値を示すのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>大江ノ郷自然牧場のこれからの姿</strong></h3>



<p>自然の一部になるような養鶏へと努力を続ける根底には、牧場をはじめた大江への強い思いがある。小原さんは養鶏と農業を循環させることで、この地域の姿を将来へ残し、そして今より多くの人たちにその魅力を伝えていきたいと考えている。</p>



<p>牧場の拡充は、それを知ってもらうきっかけ作り。当初は年間30万人の来場者を目標に掲げていたが、その目標も2018年に達成。現在は鳥取県の人口を超える年間57万人の来場を目指している。</p>



<p>スタートした頃は、誰もこれほどまでの隆盛を想像できなかったはず。しかし養鶏への情熱と大江を盛り上げたいという想いでここまで成し遂げた小原さん。そのバイタリティはこれからの養鶏の未来、そして地域を変えていく大きな力となっていくにちがいない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/39354/">自然に近い形の養鶏を。夢を実現した「大江ノ郷自然牧場」小原利一郎さん／鳥取県八頭町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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