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	<title>越前漆器 - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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	<title>越前漆器 - NIHONMONO</title>
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		<title>大量生産の産地で「作家」として生きる。越前漆器の塗師・中野知昭さん</title>
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		<pubDate>Tue, 26 Sep 2023 01:00:24 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[漆器]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/1C1A7427-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>塗師・中野知昭さんは、福井県鯖江市にて「河和田塗り（越前漆器）」の制作を行う作家です。熟練の技と経験から生み出される中野さんの作品は、漆ならではの温かく優しげな質感とふっくらした手触りが特長。どこから見ても美しい一生物の [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/1C1A7427-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p class="has-text-align-center"><strong>塗師・中野知昭さんは、福井県鯖江市にて「河和田塗り（越前漆器）」の制作を行う作家です。<br>熟練の技と経験から生み出される中野さんの作品は、<br>漆ならではの温かく優しげな質感とふっくらした手触りが特長。<br>どこから見ても美しい一生物の器が、生活に優しく寄り添います。</strong></p>







<p>中野知昭さんは、福井県鯖江市の河和田地区で同地の伝統工芸である「越前漆器」を制作している。越前漆器はホテルやレストランなどで使われる業務用漆器の分野で圧倒的なシェアを誇っているため、旅先や外食した先で手にしたことがある人も多いのではないだろうか。そんな大量生産に優れた越前漆器を作品の域にまで昇華させ、数を絞ってでも手塗りを徹底。マスプロダクツではなく、高付加価値の漆器に仕上げ、作家として生きる道を選んだ。</p>







<h2 class="wp-block-heading">福井県で現代の暮らしに合う漆器</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/1C1A7316-1024x694.jpg" alt="" class="wp-image-38796" width="825" height="550"/></figure></div>






<p>中野さんの工房は、県道18号線･通称<strong>「うるしの里通り」</strong>からすぐ近くにある。この通りの名称の由来は、通り沿いに漆器の絵付け体験などができる<strong>「うるしの里会館」</strong>があり、周辺には古くから漆器の工房や職人の家屋が数多く建ち並んでいるから。</p>







<h3 class="wp-block-heading">漆器作りのすべてに関わる</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/1C1A7412-1024x742.jpg" alt="" class="wp-image-38799" width="825" height="550"/></figure></div>






<p>漆器作りには、大きく分けて「木地作り」、「下地塗り」、「中塗り･上塗り」などの工程があり、各工程を請け負う職人が異なる分業制が一般的。しかし中野さんは、<strong>自らデザイン画を書いて木地職人に発注し、下地塗りから仕上げの上塗りまですべて自分で行う。</strong>木地を発注してから完成品の漆器として出荷するまでには、なんと１年もかかるという。顧客からの注文に応じて、それぞれが専門的に仕事をこなす中で、一貫して自分の手で作品を作り上げる中野さんは、稀有な存在だ。</p>







<h3 class="wp-block-heading">全国のギャラリーから注目を集める</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/de6e25618cce23a0aa871c10df13c7cf-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-38802" width="825" height="550" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/de6e25618cce23a0aa871c10df13c7cf-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/de6e25618cce23a0aa871c10df13c7cf-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/de6e25618cce23a0aa871c10df13c7cf-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/de6e25618cce23a0aa871c10df13c7cf.jpg 1280w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure></div>






<p>中野さんの作品はシンプルながらも漆ならではの気品があり、美しい。その評判は日本中に轟き、展示会は年間で10を超えるようになった。今や中野さんは、<strong>全国のギャラリーなどから熱い注目を集める気鋭の漆器作家だ。</strong></p>







<h3 class="wp-block-heading">仕上げの美しさで魅了する</h3>



<p>中野さんが制作する漆器の中でも特に人気が高いのが、<strong>華美な装飾を廃した椀</strong>。冠婚葬祭やハレの日だけでなく日常の食卓で使いやすいデザインや、美しいフォルムの中に温かみを感じる質感が、モダンな感性を持つ消費者から支持されている。その独特の質感を生み出しているのが<strong>「真塗り」という仕上げ。</strong>真塗りは、上塗りの最後に磨きをかけずそのまま仕上げるため、熟練した塗りの技術が求められる。中野さんは、「越前漆器は上塗りが得意」と言われるほど、職人たちの上塗りの技術が総じて高い同エリアにて、27年間、塗りの技術を磨き続けてきた。</p>







<h3 class="wp-block-heading">上塗り用の漆も手仕事にこだわる</h3>



<p>漆器の上塗りには<strong>「上塗用の漆」</strong>が使われる。上塗漆を作る作業は「手黒目（てくろめ）」と呼ばれ、昔は産地でよく行われていた。しかし、手作りの「上塗漆」は4～5年寝かせる必要があるなど時間も手間もかかる。そのため、時代と共に既製品を購入する職人がほとんどになっていたが、中野さんは<strong> “手仕事こそ、漆器の価値を高める”</strong>と考え、2004年から年に一度のペースで生漆（きうるし）を日光に当てて水分を蒸発させ、上塗り用の漆を作る、手黒目を行っている。</p>







<h2 class="wp-block-heading">作家として生きるために</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/1C1A7339-1024x731.jpg" alt="" class="wp-image-38805" width="825" height="550"/></figure></div>






<p>鯖江市で生まれ育った中野さんは高専を卒業後、土木設計の仕事に就いたのだが、越前漆器の上塗り師として産地の仕事を請け負う父が病に倒れ、それを機に父の仕事を手伝うことになった。幸いなことに父はその後、病から回復し、塗りの技術を父から学ぶことができた。</p>



<p>その基礎が今に生きているんだという。「当時はお陰様で仕事も忙しくて、色々なものを塗らせてもらいました。この産地の上塗り師は、<strong>丸いものを塗る丸物師と四角いものを塗る角物師</strong>とに分かれます。父の工房は丸物が得意でしたが角物を扱うこともあり、両方の幅広い技術が身に付きました」。</p>







<h3 class="wp-block-heading">産地の仕事に感じた違和感</h3>



<p>父の工房で修業を積んでいた中野さんは、樹脂の器に漆を塗ったり、化学塗料で下地をしたものに上塗りをしたりする仕事に疑問を抱くようになる。「漆器と呼ばれるものの中にはスプレーガンで塗料を吹き付けるものもありますが、私はあくまで手塗りでしか出せない美しい仕上げにこだわりたかった」。中野さんは仕事と並行して自分自身の作品を作り始める。その作品をコンテストに出品したところ、<strong>「酒の器展」大賞、「椀One大賞」優秀賞、「越前漆器展覧会」福井県知事賞</strong>など権威ある賞を次々と受賞。作家として才能が開花していることは誰の目から見ても明らかだった。</p>







<h3 class="wp-block-heading">憧れの作家の存在</h3>



<p>父のほかにも中野さんに大きな影響を与えた人物がいる。中野さんと同じく福井を拠点に漆器作家として活動していた山本英明さんだ。山本さんは、今でこそよく耳にするようになった<strong> “普段使いの漆器” </strong>という言葉が広まるきっかけをつくったと言われる人。自分で考えた木地に下地をしっかりと塗り、無地のお椀や重箱に仕上げる山本さんのスタイルに中野さんは強く惹かれたという。山本さんが「手黒目の漆」を作っているのを見て、中野さんも同じく作り始めた。山本さんはすでに亡くなってしまったが、その作品づくりのスピリッツは、現在でも中野さんの心に深く刻まれている。</p>







<h3 class="wp-block-heading">営業や展示会で人脈を増やす</h3>



<p>中野さんは山本さんの死後、同氏に倣って自分自身の仕事を楽しむために、作家として生きていく道を選んだ。その当時、「家庭画報」や「婦人画報」といった女性誌から人気ギャラリーの情報を集め、作品を大きなリュックに詰め込み、そのギャラリーをめがけて営業に回ったりもした。その成果もあってか、長野県松本市で開催されている全国でも最大規模の工芸展示会<strong>「クラフトフェアまつもと」</strong>に出展。そこに集まる器屋やギャラリーとのつながりを広げていった。</p>







<h3 class="wp-block-heading">自分の工房を構えて独立</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/1C1A7376-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-38808" width="825" height="550" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/1C1A7376-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/1C1A7376-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/1C1A7376-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/09/1C1A7376.jpg 1280w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure></div>






<p>営業まわりやイベントへの出展を続ける中で、少しずつギャラリーから個展やグループ展への誘いが増え、作家として食べていける目処がたってきた。そこで<strong>2014年に現在の場所に小さな展示室を備えた工房を構えて独立。</strong>父の仕事は兄が継承した。</p>



<p>中野さんの個展やグループ展は年を追うごとに回数を増やし、2019年には年に10回を数えるまでになっていた。現在は、一度の個展で2〜300の漆器を用意する。</p>







<h3 class="wp-block-heading">パートナーの大きな支え</h3>



<p>中野さんは個展に合わせて常に1、2点の新作を発表する。期間中はギャラリーになるべく在廊するようにして来場者にその魅力を直接語り伝えることでファンを増やしている。最近ではギャラリーの要望に応えて、漆器では珍しいオーバル皿やスプーンなども制作。<strong>妻の柳子さんが個展やグループ展の準備、事務作業などをサポートし</strong>てくれることも創作活動の大きな助けとなっている。</p>







<h3 class="wp-block-heading">ただ良いものを作り続ける</h3>



<p>「最初に出会う漆器の良し悪しで、その人が漆器を長く使うようになるかどうかが決まるからこそ、良いものを作り続けたいんです」と話す中野さん。</p>



<p><strong>個展では、過去に購入してもらった漆器を持ち込んでもらえれば、それの塗り直しも行なっている。</strong>丁寧に使い込まれた器が自分のもとに戻ってくることは中野さんにとって最上の喜びだという。「漆器は洗う度にきちんと拭くと美しいツヤが出てきます。それを見るのが一番うれしい。毎日使ってもらってきれいに育ったな、と感じる」と顔をほころばせる。</p>



<p>中野さんが心血を注ぐ漆器は、<strong>使った人の生活を反映し、その人ならではの個性が生まれる。</strong>やがて、使う人の暮らしになくてはならない存在となり、その食卓、ひいては生活までも豊かにしてくれることだろう。</p>






<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/cc774ec255a82feda573df88bfe42da2.jpg" alt="" class="wp-image-47747" width="825" height="550" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/cc774ec255a82feda573df88bfe42da2.jpg 960w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/cc774ec255a82feda573df88bfe42da2-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/cc774ec255a82feda573df88bfe42da2-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /><figcaption class="wp-element-caption">塗師　中野知昭さん</figcaption></figure></div>


<p>漆器というと扱いが難しいと思われがちですが、毎日の生活で気軽にお使いいただけるよう、手間暇をかけ、丈夫で実用性の高い漆器を制作しております。手入れも簡単で、万が一に傷んだ際は修理が出来るのも、漆器の利点です。末長く使える漆器を、ぜひ日常に取り入れてみてください。</p>



<p><br></p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/38790/">大量生産の産地で「作家」として生きる。越前漆器の塗師・中野知昭さん</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<item>
		<title>産地にとらわれない越前漆器の木地師が作る佇まいの美しい器　ろくろ舎　酒井義夫さん/福井県鯖江市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 25 Jan 2023 01:00:30 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4538-1024x674.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>伝統工芸「越前漆器」の産地である福井県鯖江市河和田（かわだ）地区で、工房「ろくろ舎」を構える酒井義夫さんは、木地師だけが知る木目の美しさを生かしたミニマムなデザインの器を考案・商品化し全国を回ってオーダーを受け、若い世代 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34724/">産地にとらわれない越前漆器の木地師が作る佇まいの美しい器　ろくろ舎　酒井義夫さん/福井県鯖江市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4538-1024x674.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>伝統工芸「越前漆器」の産地である福井県鯖江市河和田（かわだ）地区で、工房「ろくろ舎」を構える酒井義夫さんは、木地師だけが知る木目の美しさを生かしたミニマムなデザインの器を考案・商品化し全国を回ってオーダーを受け、若い世代を中心に全国にファンを獲得している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">縮小傾向にある木地師の仕事</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="678" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4618-1024x678.jpg" alt="" class="wp-image-34731" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4618-1024x678.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4618-300x199.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4618-768x508.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4618.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p> </p>



<p>福井県のほぼ中央に位置する鯖江市の東部の山間にある河和田地区は、1500年以上続くとされる「越前漆器」の産地だ。漆器制作は分業制で、現在でも木地作り、下塗り、中塗り、上塗り、装飾などといった専門技術に長けた職人が各々で工房を構えて自立している。</p>



<p>その中で、木地作りの職人はろくろを回して木に刃を当て、椀や盆などをくり抜いて作るため、木地屋またはろくろ師とも呼ばれる。福井県でも、全国的な知名度を誇る福井県恐竜博物館（勝山市）の比較的近く、丹生群越前町（にゅうぐんえちぜんちょう）に「六呂師」という地名が残るほど木地師が活躍していたことがうかがえる。</p>



<p>しかし現在木地づくりは、プラスチックなど型抜きできる安価な素材の普及によって縮小傾向にあり、椀を作る木地屋は河和田にわずか数軒が残るのみ。「斜陽」とも表現される木地屋業界に、北海道・小樽出身の酒井さんが飛び込んだのは15年前のことだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">木地師だけが知る、木目の美しさを器に活かす</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="726" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4548-1024x726.jpg" alt="" class="wp-image-34734" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4548-1024x726.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4548-300x213.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4548-768x544.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4548.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>酒井さんが自ら考案し、商品化した器「BASE」シリーズは、縦長のがっしりしたデザインに木目の美しさが映え、陶器のような高台を持つのが特長。生漆や黒漆を塗って布で拭き取る作業を繰り返す「拭き漆」の技法で仕上げているので、本来の木目や下地の温かみが楽しめる上に使い込むほどツヤが増してくる。使う素材はミズメザクラやケヤキ、トチ、センなどで、「木地を作っている時に感じた木目の魅力を使う人にも見て欲しかった」と酒井さん。顔料などの色を混ぜない漆を塗ることで、細かい木目に重厚感が出てモダンな雰囲気を醸し出している。</p>



<h4 class="wp-block-heading">個性的なフォルムのヒントはお膳の器から</h4>



<p>無骨ながらも洗練された形のルーツは、酒井さんが好きな古い椀にある。床の上やお膳に器を並べて食事していた中世の頃の器をイメージしていて、石川県能登町で作られていた合鹿椀や李朝の器、祭器をヒントにしたという。高さがあって持ち上げやすく、安定感もある。具だくさんの汁物、スープやご飯を盛っても料理が映える。食卓で使われる際には目立ちすぎないが、棚に他の食器と一緒に並べると直線的なフォルムが存在感を増し、長く付き合うほど時を経て変化する表情に魅了される。</p>



<h4 class="wp-block-heading">カウンセリングで<strong>器のオーダー</strong>を受ける</h4>



<p>酒井さんの代表的なプロダクトのもうひとつは「オンリー椀」だ。<strong>作業ができるよう改造したワゴン「ろくろ車」</strong>で全国のショップやイベントに出向き実演を行い、形や塗りを組み合わせるセミオーダーでその人オリジナルの器を作る。材質はケヤキで、形はキホン、ハゾリ（端反り）、ツボミなど5つ。そこに例えば山形県なら「芋煮椀」、長崎県なら「皿うどん用の皿」など、訪れた土地や風土になじんだ形も取り入れる。塗りは、クリア、拭き漆、真塗（しんぬり）など7種類。訪れたお客に対面でカウンセリングしながら必要な形や大きさ、用途を聞いて器の形を決める。さらに手入れの仕方なども丁寧に伝えている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自由でいたい若者が職人を目指した</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="759" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4509-1024x759.jpg" alt="" class="wp-image-34741" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4509-1024x759.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4509-300x222.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4509-768x569.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4509.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>次々と新しい試みに取り組む酒井さんは「いつも自由でいたいし、目標や計画性もない。そして我が道を行くタイプ」と自身を分析する。若い頃はデザインスクールに通ったり、海外に出てみたり、25歳まで全国各地を放浪したりと「何をするでもなくぶらぶらしていましたね」。2006年、木工メーカーへの就職を機に河和田地区に移住してきたが長く続かず、鯖江市の後継者育成事業で<strong>地元の伝統工芸士に弟子入り</strong>し、越前漆器協同組合の研修生として技術を学ぶことになった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">産地での木地師の立ち位置に感じた疑問</h3>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="732" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4528-1024x732.jpg" alt="" class="wp-image-34745" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4528-1024x732.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4528-300x214.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4528-768x549.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4528.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>３年間の修業の後、2014年に34歳で独立し「ろくろ舎」を設立した。同時に結婚もしたが、経験が少ない職人に下請け仕事の機会は巡ってこなかった。「妻の両親も職人だから、問屋に頭を下げろとか、組合に入れとか心配されました」。しかし、昔ながらのやり方を続けながら衰退していく産地の姿を見ていた酒井さんは疑問を感じたという。</p>



<p>下請けが手掛けた器は、漆器づくりの工程を経て流通に乗っていくだけ。自分の商品の良さを外部に伝える機会はなく、それにいくらの価格がついているのかも知らない。酒井さんは、河和田で作られる椀の質の高さをしっかり伝えれば、使う人に届くと感じていた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">独自企画として生まれた植物プランター</h3>



<p>仕事が来ないなら自分で作ろう。展示会に出品し、直接商品の良さをユーザーに伝えるためにオリジナルプロダクトの企画に取り掛かった。</p>



<p>「そもそも食事用の器だけにこだわる必要はない」。そう視点を変え、福井県の県産材である杉の間伐材を用いて作ったのは、植物用プランターだった。「価値の再定義」をコンセプトに最後は土に還る素材を使い、使っていくうちにヒビや割れ、朽ちていく過程の面白さを楽しもうという提案を込めた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">常識に塗り込められない木地師が拓く道</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/e65553843e89e551d365c118343bd4b1-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-34748" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/e65553843e89e551d365c118343bd4b1-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/e65553843e89e551d365c118343bd4b1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/e65553843e89e551d365c118343bd4b1-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/e65553843e89e551d365c118343bd4b1.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>そうして生まれた「TIMBER　POT」は、雪深い福井の風雪に耐えた杉の丸太から形を削り出し、無塗装のまま木目の表情の個性を前面に出すデザインとなった。東京・ビックサイトで開かれたインテリアや生活用品デザインの国際見本市「<strong>インテリアライフスタイル</strong>2015」に出店したところ、最優秀デザイナーに贈られる<strong>「young Designer Award」</strong>を受賞した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「TIMBER　POT」で大ブレイク</h3>



<p>副賞は、世界最大のインテリア見本市であるドイツの「<strong>アンビエンテ</strong>」への招待。世界中のデザイナーやバイヤーが集う場に立ったことは大きな刺激になった。さらに経済産業省が地方産品を海外へPRするプロジェクト「The WONDER500<img src="https://s.w.org/images/core/emoji/16.0.1/72x72/2122.png" alt="™" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />）」にも選出。「TIMBER　POT」は、環境に寄り添うコンセプトとデザイン性が話題となり、多くのメディアで取り上げられた。</p>



<p>独立からわずか１年。知名度が上がったことでいったんは下請けの仕事が増えたが、その後は徐々に尻すぼみに。その中で酒井さんは、木地師としての自身の技術の未熟な部分を実感するようになったという。<br></p>



<h3 class="wp-block-heading">産地イベント「RENEW」で得た手ごたえ</h3>



<p>「本格的にろくろを挽いてきた木地師とは、同じ土俵では戦えない」。そんな折、河和田地区を中心に伝統工芸の産地が協力する見本市「<strong>RENEW（リニュー）</strong>」が開催された。工房見学やトークイベントなどが多数催され、来場者数は3日間で約3万7000人（2022年）と<strong>伝統工芸関連のイベントとしては大規模なもの</strong>だ。</p>



<p>その中で、酒井さんのオンリー椀は訪れた若い世代に好評だった。伝統に興味を持ち、大事にしたいと思う人たちは確実に存在していて、わざわざ地方まで訪れる。「そうした人たちに、ものづくりへの考え方、質へのこだわりを届けることができれば」。</p>



<p>形、塗り、工程、それぞれの工程のサンプルを作り、直接お客様と対面して説明する。そこに突破口を見出した酒井さんは、それまでSNSなどで繋がりを温めてきた知人を頼って、自ら全国に出向くことを決めた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">人と人のつながりに見た「勝ちパターン」</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="679" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/hon-31020010-2-1024x679.jpg" alt="" class="wp-image-34751" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/hon-31020010-2-1024x679.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/hon-31020010-2-300x199.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/hon-31020010-2-768x509.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/hon-31020010-2.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







<p> </p>



<p>全国的に有名なセレクトショップや地方の小さな雑貨店などを巡り、オーダーで椀づくりを受注するうち「勝ちパターンが見えてきた」。注文の際は先払いだが納期は半年後、それも1〜2万円とけっこうな額だ。それでも酒井さんの器を購入しようとする動機は、場所やブランドではなく人への信用だということが分かった。つまり人（店主）に人（お客）が付いたところに出向き、さらに丁寧に思いを伝えてプロダクトへの信頼を醸成してもらうことがお客の心を動かすのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">クラウドファンディングへの挑戦</h3>



<p>次に酒井さんが考えたのは、<strong>工房そのものを移動させて各地の出先で自分の仕事する姿を見てもらう</strong>という、突拍子もないアイデアだった。お客の細かな要望にその場で応え、モノづくりの作業そのものを実感してもらうことが、製品への一番の信頼や興味につながると考えた。現地の木材を素材として使うこともできる。</p>



<p>そうして2020年6月、酒井さんは移動式工房「ろくろ車」の制作のためのクラウドファンディングを立ち上げた。SNSやトークイベントなどで広く熱意を伝えたおかげで、主に都市部の若い世代からの多くの支持でプロジェクトは成功。目標金額の約２倍近くの約330万円の資金が集まった。そうして完成した「ろくろ車」で訪れた地は、15都道府県、20店舗となった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">産地に生きる職人として漆器業界を思う</h3>



<p>現在、酒井さんはオリジナルプロダクトの企画を積極的に行っている。職人として駆け出しの頃は6〜7割を占めた下請けの仕事は現在１割程度。9割は自分で作り出した仕事だ。インテリアショップなどとコラボした商品プランニングも引き受け、そうして作り出した仕事を産地の職人たちへ分業している。「産地が少しでもうるおい、残っていくための一助になれれば」と語る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あらためて向き合う、職人としての自分</h2>



<figure class="wp-block-image size-large"><img decoding="async" width="1024" height="694" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4529-1024x694.jpg" alt="" class="wp-image-34754" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4529-1024x694.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4529-300x203.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4529-768x520.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2023/01/1C1A4529.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>







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<p>モノづくりの仕事が軌道に乗っている現在も、酒井さんは「結局、自分がやってきたことは職人としての王道ではない」と感じているという。</p>



<p>今、最も時間を割くのは、作ることに向き合うこと。工房で過ごす時間を増やし、さらに技術や知識を身につける。木地づくりの歴史や出身地北海道のアイヌの漆器文化にも興味を持って調べている。</p>



<p>「クラフトもデザインもアートもビジネスもしっかり学んだことがないから、その都度調べて勉強するしかなかった。でもいつのまにかそれが血肉になってきたんです」</p>



<p>自身の企画で仕事が増え、産地がうるおう。そんなふうに「みんな」の力でプロジェクトに取り組むことに喜びを感じてきた。しかし今は自分が職人としての力をつけ、技術を磨くことこそを大事に思う。その姿を発信していくことが、産地のモノづくりにまた何かを刻む気がしている。</p>



<p>常識に塗り込められない酒井さんが今後創り出す器はどう変化していくのか。そこには時代に合った木地師の未来も、模様のひとつとして表れていくのかもしれない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34724/">産地にとらわれない越前漆器の木地師が作る佇まいの美しい器　ろくろ舎　酒井義夫さん/福井県鯖江市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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