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	<title>藍染め - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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	<title>藍染め - NIHONMONO</title>
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		<title>土地にある自然の“色”と“形”を作品に落とし込む染織作家「Snow hand made」／青森県弘前市</title>
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		<pubDate>Thu, 06 Aug 2026 09:48:11 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[藍染め]]></category>
		<category><![CDATA[染織作家]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_42.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>沖縄で人生が変わった佐々木亮輔さん・由貴さんの2人が手がけるのは、伝統的な技法を取り入れたデザイン性の高いものばかり。手に取った人が思わず笑顔になるような作品の裏には、二人らしい自然体の生き方があった。 波照間島の暮らし [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_42.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>沖縄で人生が変わった佐々木亮輔さん・由貴さんの2人が手がけるのは、伝統的な技法を取り入れたデザイン性の高いものばかり。手に取った人が思わず笑顔になるような作品の裏には、二人らしい自然体の生き方があった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">波照間島の暮らしから得た創作の心と生き方</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_15.jpg" alt="" class="wp-image-55006" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_15.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_15-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_15-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>街並みや文化に城下町の名残がある青森県弘前市は、津軽塗やこぎん刺しなどの伝統工芸が今も根強く残っている。その弘前市に工房を構える「Snow hand made」は、亮輔さん・由貴さん夫婦が分業で制作を行う染織作家だ。</p>



<p>亮輔さんが藍（あい）や紅花（べにばな）を染料にして布や糸を染め、由貴さんが織物やかぎ針編みのアクセサリーを作っていく。手織りとは思えない緻密で繊細なデザインと鮮やかな色合いが人気となり、新作が出るたびに購入する人も多いという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_43.jpg" alt="" class="wp-image-55007" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_43.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_43-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_43-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>染料は自家栽培しているものから、近隣の山にある竹、桜の枝などを原料としている。自然モチーフのアクセサリーと相性が良く、流行り物のデザインとは違った魅力がある。長く使ってもらえるもの、というのが2人の創作のコンセプトでもあるそうだ。</p>



<p>「彼女は感性で作っていくんです。その感覚がすごい」「染めは原理が分かっても望んだ色が出ない時もある。でも彼は考えて、その色に近づけるんですよ」と、お互いを称える２人。それぞれの技術を認め合い信頼しているからこそ、ハイクオリティな作品が生まれるのだろう。</p>



<h3 class="wp-block-heading">導かれるように訪れた沖縄での出会い</h3>



<p>神奈川県出身の亮輔さんと弘前市出身の由貴さんが出会ったのは、有人島として日本最南端にある沖縄県波照間島（はてるまじま）。亮輔さんは学生時代に波照間島を訪れた際に人や島の風土に惹かれて移住を決意し、同時期に知り合いを訪ねて来た由貴さんと出会った。</p>



<p>「染物や陶芸の技術を得たいと思っていました。最初に訪れた時に、沖縄の鮮やかな自然をどうにか残せないかと思って道端の花で糸を染めたことがあったんです。それが薄紫色に染まった時に感動したんですよ。『自然の色って残せるんだ』って」と話す亮輔さん。</p>



<p>由貴さんも同様に手に職をつけたいと考えていた時、知り合いを通して紹介してもらったのが、隣の西表島（いりおもてじま）で活動をする染織家・石垣昭子先生だった。石垣先生は、紬糸を用いて織り上げる絹織物、紬織（つむぎおり）の人間国宝・志村ふくみ氏に師事し、西表島の染織文化を掘り起こすため40年以上活動している人だ。</p>



<p>しかし、まったく知識のない２人の指導をすることは難しいと、波照間島にいる原始機（げんしばた）を使える人を紹介されたという。原始機とは、経糸の一端を織り手の腰にまわした「腰あて」につなぎ、腰の力で経糸の張り具合を調整する織物の基本ともいえる織り機だ。</p>



<p>そこで指導を受けたのが、後に一緒に工房を立ち上げる２人だった。その２人に原始機を教わり、学んだことを忘れないよう自宅でも織り続け、織ったものは石垣先生の工房へ持ち込むことも。そこから課題を与えられたり、４人で先生の工房に住みこみで学ぶなど、必死にくらいついていった。</p>



<p>中でも織りの技術は由貴さんが抜きん出ており、突出した才能を見せたという。</p>



<p>「子どもの頃から編み物や絵を描くのが好きだったんです。その影響もあると思いますが、沖縄に来て変わったのが大きいです。沖縄ではみんなが私の作ったものに興味を持ってくれたり、認めてくれた事が自信にもつながったのかもしれません」。由貴さんの創作は、沖縄で自分らしい生き方を知り、それを少しずつ積み重ねて今につながっているという。</p>



<p>また、石垣先生からは、技術を磨くこと以上に「染織は工芸品ではない」という、ものづくりの原点ともいえるものを学ぶ。先生自身が糸から染め、織った生地を手ぬぐいにしているそうで、生活の一部だという意識を大事にしているそう。工芸品として残すことも必要な取り組みではあるが、“暮らしの中から生まれたもの”であることを学ぶ大切な時期だったと話す。</p>



<h3 class="wp-block-heading">工房立ち上げから独立。弘前で2人らしい創作を</h3>



<p>石垣先生の後押しもあり、2008年には4人で染織工房も立ち上げた。そこは食堂も兼ねていたのだが、こだわりの食材や手の込んだ仕出しが評判となり染織との両立が難しくなってきた。仲間とも話し合った結果、染織作家としてさらに本腰を入れたいと、亮輔さんと由貴さんは工房から独立することを決意。そこで選んだのが弘前市だったのだ。</p>



<p>「妻の故郷なので馴染みがあったことと、やはり工芸品が多い土地なことも決め手です。正直、弘前以外の選択肢はなかったかもしれません」と2人は笑う。</p>



<p>飛行機は使わず、あえて鹿児島から弘前市まで車で北上することに。各地の知り合いを訪ねつつ、自分達の感性も磨きたいと、世界遺産などにも立ち寄りその土地の違いを感じ取っていった。土地が変われば気候や風土も変化する。ものづくりは土地と自分に合ったものを取り入れることも石垣先生からの教えだった。</p>



<p>その言葉を受け、自分らしく、その土地だからこそ生まれる作品づくりをしたいという想いで弘前へ向かい、Snow hand madeが誕生した。</p>



<h2 class="wp-block-heading">手間を惜しまず、素材の特性を生かす技法</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_graphaomori1.jpg" alt="" class="wp-image-55008" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_graphaomori1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_graphaomori1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_graphaomori1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「藍染めは色落ちや色移りがしやすいと思う人も多いですが、本来はそうじゃないんです。そこを追求したら、昔のやり方に落ち着きました」</p>



<p>Snow hand madeの藍染めは、地獄建て・正藍染（しょうあいぞめ）という室町時代に確立された技法。藍の葉を乾燥させた後、そこに水を打ちながら2〜3カ月かけて発酵、切り返しをしながら土（堆肥状）にし、天日干しすると蒅（すくも）という藍染めの原料が出来上がる。出来上がった蒅は、りんごの木灰からできた灰汁でよく練っていく。この木灰は近隣のリンゴ畑で剪定・伐採した枝で、冬の薪ストーブで燃やして灰にして保管している。熱湯を入れて撹拌した後、上澄みだけを取った灰汁だ。残った木灰は釉薬としても活用できるため、知り合いの焼物屋に譲っているそうだ。</p>



<p>「この循環がやりたかったんです。全く無駄がない」と、亮輔さんは嬉しそうに話す。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_24.jpg" alt="" class="wp-image-55009" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_24.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_24-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_24-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>藍染めの中でも重要になるのが、藍建て（あいだて）といわれる染液をつくる工程だ。藍甕（あいがめ）に蒅と灰汁を入れて、10日ほどかけて少しずつ嵩（かさ）を上げて発酵させて染液をつくっていくのだが、水を大量に使うことと、水と藍の相性が悪いと藍が建ちづらいこともあるという。そのため、弘前で物件を探す際も井戸水が使える場所が第一条件だった。現在の場所は湧水が豊富で、藍との相性も良く、土地の運にも恵まれているようだ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_28.jpg" alt="" class="wp-image-55010" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_28.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_28-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_28-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>染液が完成し、ようやく藍染めの工程になる。灰汁に漬けた生地を空気を入れないようにそっと藍甕の中に浸していく。染めたものは水で洗い、天日干しにして再度洗う。この工程が１セットとなり、目当ての色が出来るまで繰り返していく。最後はよく天日で焼き、灰汁の雑味を抜いて完成だ。</p>



<p>藍は自家栽培もしているため、種まきから刈り取り、天日干しの作業も含めると1年以上。現在は日本で高い生産量を誇る徳島の蒅・阿波藍（あわあい）もブレンドしているが、将来的には弘前藍だけで染めるのが夢だという。2人だけで作業しているため規模を広げることは簡単ではないが、いつか実現したいと試行錯誤中だ。</p>



<p>ここまで手間をかけるのは、藍の効能を最大限に引き出したいという想いからだ。本来の藍染めは色褪せも色落ちもしにくく消臭・抗菌効果も高い。時間はかかるが、藍本来の良さを引き出す一番の技法だと考えているそうだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">デザインのインスピレーションは自然</h3>



<p>染めた糸は由貴さんの手で形作られていく。かぎ針編みの他、原始機（げんしばた）と呼ばれる機織り機（はたおりき）を使い、ストラップや紐を織り上げる。波照間島時代から使用しているもので、糸の一端を織手の腰につなぎ、腰の力で糸の張り具合を調整しながら織っていく原始的ともいえる機（はた）だ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_graphaomori2.jpg" alt="" class="wp-image-55011" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_graphaomori2.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_graphaomori2-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/08/snowhandmade_graphaomori2-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>モチーフは、自然。沖縄にいた頃から島の人達がお守りとして島の素材で作ったアクセサリーを付けていたことが印象的で、自分の作品づくりにも大きく影響しているという。顕微鏡で見るミクロの世界や宇宙など、自然にできたものが規則正しく並んでいたり、美しいと思えるような世界観を作品に落とし込んでいる。だからこそ、由貴さんのデザインは手仕事とは思えないような緻密な美しさがある。</p>



<p>染めも織りも、すべて身の回りにあるものから出来上がっている。これがSnow hand madeの作品づくりの原点ともいえる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">良いものを取り入れながら自分達らしく</h2>



<p>伝統的な技法で作品づくりをする2人だが、昔の技法だけにこだわっているわけではない。現代の技術を用いた染めも取り入れ、自分達がイメージする作品づくりに生かしている。</p>



<p>「いいとこ取りをしている感じです。それぞれの良さを生かして、植物が持っている本来の持ち味を生かすのが一番ですね」と話す亮輔さん。技法も材料も、概念にとらわれず、良いと思ったものを取り入れている。自然体でいることこそ2人にとって重要なのかもしれない。</p>



<p>「これからのひとつの目標としては、ここで採れた藍だけで染めたい。ここの土と水と空気で育った唯一無二の作品づくりをするために、どういったシステムを組むか考え中です」と話す亮輔さんに、「売り物以外の作品も手がけたいです。以前広いスペースを借りて大きな作品を展示したんですが、自分達が表現したいものを好きなように作って本当に楽しかった。初心を思い出すことができたので、そういった展示もしていきたいですね」と笑顔の由貴さん。伝統技法に気負うことなく、生活の一部として創作に向き合う2人。Snow hand madeの作品には2人の生き方そのものが表れている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54998/">土地にある自然の“色”と“形”を作品に落とし込む染織作家「Snow hand made」／青森県弘前市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>深い藍色に、光が射す。「藍生庵」松枝崇弘さん／福岡県久留米市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 20 Sep 2025 13:32:37 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[久留米絣]]></category>
		<category><![CDATA[重要無形文化財久留米絣技術保持者]]></category>
		<category><![CDATA[藍建て]]></category>
		<category><![CDATA[藍染め]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_425.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福岡県南部、久留米市田主丸町の里山に、7代続く久留米絣の織元「藍生庵」がある。日本三大絣のひとつに数えられる久留米絣。誕生から200年以上の年月を経て今もなお、木綿の持つ素朴な風合いと絣模様の精巧さ、そして藍染めならでは [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_425.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福岡県南部、久留米市田主丸町の里山に、7代続く久留米絣の織元「藍生庵」がある。日本三大絣のひとつに数えられる久留米絣。誕生から200年以上の年月を経て今もなお、木綿の持つ素朴な風合いと絣模様の精巧さ、そして藍染めならではの美しい藍色が人々を惹きつけている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ある少女の好奇心が生んだ久留米絣</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_492.jpg" alt="" class="wp-image-53214" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_492.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_492-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_492-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>福岡県南部、筑後地方にある久留米市。かつてこの一帯では筑後川が育む肥沃な大地のもと、綿花や藍の栽培が盛んに行われ、綿織物が発展した。1800年頃の江戸時代後期には、久留米藩の城下に生まれた井上伝という少女により久留米絣が考案される。</p>



<p>井上伝は、色褪せた古着の斑点模様に興味を持ち、その布を解いて仕組みを探った。すると糸自体に白い斑点があり、これを手がかりに白糸を括り、藍で染めて織ってみると、布の中に白い文様が出現。これが久留米絣の歴史の始まりとなった。1人の少女の好奇心とひらめきが生んだ工芸品である。</p>



<p>それ以降、伝は生涯にわたり、この技術を多くの人に伝え、久留米絣の普及に邁進。そして、農家の農閑期の副業として久留米絣が盛んに織られるようになり、明治以降は庶民の衣服として全国で愛用されるようになった。生産が盛んになった明治初期には、「藍生庵」も織元としての歴史をスタートさせる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">約36もの工程を一貫制作する</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_471.jpg" alt="" class="wp-image-53215" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_471.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_471-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_471-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>現在「藍生庵」が工房を構えるのは、耳納(みのう)連山の麓に位置する久留米市田主丸町。30数年前、藍染めに重要な水を求めて、現在の地に工房を移した。豊かな自然に抱かれた工房で、7代目の松枝崇弘さんと、母で6代目の小夜子さんの2人が久留米絣の制作を行っている。</p>



<p>久留米絣は、1957年（昭和32年）に木綿では初めて国の重要無形文化財に指定。「手括りによる絣糸を使用すること」「純正天然藍で染めること」「手織り織機で織ること」の3つが認定要件とされた。作業工程数も多く、図案（柄のデザイン）、括り（防染する作業）、藍染め、水洗い、手織り、乾燥……などなど、およそ36もの工程を経て完成する。最盛期には分業化が進んでいたが、時代や需要の変化とともに職人も減少。現在は20数軒の織元が残り、その多くが一貫制作を行っている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">原料にもこだわり、昔ながらの藍建てを行う</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_539.jpg" alt="" class="wp-image-53216" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_539.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_539-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_539-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>数ある工程の中でも「藍生庵」らしさを物語るものの一つに、藍建ての作業がある。藍建てとは、天然藍を甕の中で発酵させ、糸を染めるための藍液をつくること。水質も染色の仕上がりを左右するというが、織元それぞれ建て方自体も異なる。</p>



<p>「うちでは化学染料や薬品は使わず、室町時代から伝わる技法で藍建てを行っています。藍甕に徳島県産の天然藍と、栄養分となる麦芽糖や純米酒を入れ、微生物の働きで発酵を促進。父もお酒が大好きでしたけど、藍甕もお酒が大好きですね（笑）」と崇弘さんは微笑む。</p>



<p>崇弘さんが、久留米絣に本格的に触れたのは7歳の頃。父の哲哉さんは遊びを交えながら、崇弘さんに糸の染色を手伝わせていたという。染めの工程以外にも、母・小夜子さんの膝の上に乗り、見よう見まねで織りの作業にも挑戦した。暮らしのそばに工房があり、藍の香り、機織りの音に抱かれた幼少期。崇弘さんがこの道を志すのに時間はかからなかった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「藍生庵」ならではの表現方法とは</h3>



<figure class="wp-block-image size-full is-resized"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC_3215_batch.jpg" alt="" class="wp-image-53239" style="width:852px;height:auto" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC_3215_batch.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC_3215_batch-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC_3215_batch-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>久留米絣といえば、経糸と緯糸で表される様々な柄が特徴。糸を染めてから織るため、柄の輪郭がわずかにズレてかすれたようになり、これが絣独特の風合いを生んでいる。さらに、絣の模様は久留米絣の誕生初期には幾何学模様が主流だったが、1839年（天保10年）に染織家・大塚太蔵が、現代にも残っている絵台を用いた伝統的な絵絣の技法を考案。これを機に絣の表現の可能性が大きく広がった。</p>



<p>久留米絣とひと口にいっても、絣の模様には地域性がある。久留米絣の織元が点在する筑後地方の中でも、広川町や八女市では小柄が専門。「藍生庵」の本家のある三潴郡の地域では大柄、中柄、さらには絵絣を制作している。</p>



<p>なかでも絵絣は、崇弘さんの曽祖父、「藍生庵」3代目で人間国宝であった松枝玉記さんが先駆者といわれている技法だ。卓越した技術と、和歌への深い造詣から独自の模様を生み出し、久留米絣の表現の幅をさらに押し広げた。筑後の自然から着想を得た、詩情にあふれた大柄な絵画的文様と、美しい藍色の階調。その創作性は崇弘さんの父であり、重要無形文化財久留米絣技術保持者にも認定された哲哉さんと母・小夜子さん、そして現当主の崇弘さんにも脈々と受け継がれ、現在の「藍生庵」らしさを形づくっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">父が遺した光を追いかけて</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_456.jpg" alt="" class="wp-image-53218" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_456.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_456-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_456-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>大学を卒業後、地元を離れ、一度一般企業に就職した崇弘さん。2020年、父・哲哉さんの病を機に久留米絣の道に進んだ。崇弘さんにとって久留米絣の工房は生活の一部であり、両親との思い出の場所。実家に戻ることに、全く迷いはなかった。とはいえ当時、哲哉さんは日本伝統工芸染織展や日本伝統工芸展など、工芸界の権威ある展示会で数多くのタイトルを獲得し、全国に名を轟かせる作家。そんな父の跡を継ぐことには多少なりの不安はあったという。</p>



<p>「私にとって久留米絣は慣れ親しんだ世界。後継者として戻ってからも、不安はあってもギャップや違和感は感じませんでしたね。父は、亡くなるまで決してつらい顔は見せず、私と母にありったけの技術と心を伝えてくれました。本当に良い親子の時間でした」と崇弘さんは当時を振り返る。</p>



<p>崇弘さんが実家に戻って間もなく哲哉さんは亡くなったが、その年に行われた日本最大規模の公募展「第67回日本伝統工芸展（令和2年度）」で、奇しくも哲哉さんの遺作となった久留米絣着物「光芒」が文部科学大臣賞を受賞する。この功績は、残された2人にとってこれ以上ない希望の光となった。</p>



<p>して、2人は手を取り合い、前を向こうと必死に涙を拭う。しかし、少しずつ日常を取り戻しつつあった頃、工房を次なる災難が襲った。</p>



<p>2023年夏、大雨による大規模な土砂災害に見舞われた。工房に土砂や泥水が流入。藍甕や織機が被害を受け、貴重な資料なども泥だらけになった。「もうダメかもしれない……」。落胆する母の姿を目にし、崇弘さんも目の前が真っ暗になった。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_459.jpg" alt="" class="wp-image-53219" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_459.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_459-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/ranseian_459-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>被災直後、2人は途方に暮れていた。しかし、まもなくして崇弘さんの会社員時代の友人らをはじめ、久留米市や大木町で文化財保護に携わる職員らが工房の片付けに駆けつける。2人は徐々に明るさを取り戻した。「久留米絣の制作は、自己完結する作業が多いだけに、時に孤独を感じる瞬間もあります。しかし、この時の被災でたくさんの人に支えられていることに改めて気付かされました」。</p>



<p>「今は、父が制作テーマに掲げていた“光”を、私も追いかけているところです。藍染めだけにとどまらず、黄色や緑など様々な草木染めにも挑戦しています。山に吹く風や川のせせらぎ、葉ずれの音など、自然からいろんなヒントを得て、自分だけの久留米絣の表現方法を見つけていきたいです」と、崇弘さんは制作への意欲を語った。父・哲哉さんが遺した光を手がかりに、崇弘さんの探究の旅は続く。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53213/">深い藍色に、光が射す。「藍生庵」松枝崇弘さん／福岡県久留米市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>藍染めの奥深さに迫る「一草」／徳島県徳島市</title>
		<link>https://nihonmono.jp/article/14183/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 27 Jan 2010 05:00:16 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[藍染め]]></category>
		<category><![CDATA[藍]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_main.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>「藍を建てる」とは？ 「一草（いっそう）」は、藍染作家の梶本登基子さんが主宰する藍染工房。徳島の天然藍を染料に、クヌギ・カシ・サクラなどの木の灰汁（あく）を媒染とした、昔ながらの手法でおこなっている。草木染めは、たんに植 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/14183/">藍染めの奥深さに迫る「一草」／徳島県徳島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_main.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><h2 class="wp-block-heading">「藍を建てる」とは？</h2>



<p>「<a href="https://awa-ai.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">一草</a>（いっそう）」は、藍染作家の梶本登基子さんが主宰する藍染工房。徳島の天然藍を染料に、クヌギ・カシ・サクラなどの木の灰汁（あく）を媒染とした、昔ながらの手法でおこなっている。<br><span class="swl-marker mark_yellow">草木染めは、たんに植物の色を付けただけでは色が定着しない。そこで、灰汁やミョウバン、銅や鉄などの媒染剤を使って化学反応を起こさせ、色を定着させる。使う媒染剤によって、同じ植物でもまったく違う色があらわれる奥深い世界だ。</span>藍染めの場合、「すくも」（藍を発酵させたもの）だけでは色が出ないため、木灰汁（アルカリ液）や石灰、ふすまなどの栄養分を加えて発酵させなければならない。いわゆる「藍を建てる」工程だ。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="320" height="213" src="https://swell.nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_img01.jpg" alt="" class="wp-image-14294" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_img01.jpg 320w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_img01-300x199.jpg 300w" sizes="(max-width: 320px) 100vw, 320px" /></figure></div>


<h2 class="wp-block-heading">藍は生きている</h2>



<p>この染め液のなかでは藍の還元菌という微生物が生きていて、発酵具合に応じてさらに石灰やふすまを投入する。もちろん、見えない微生物と向き合うのは骨が折れる。<span class="swl-marker mark_yellow">よく「藍は生きている」という言葉が使われるが、まさにその通りで、温度、アルカリ度、与える栄養によって、微妙に発酵具合が違ってくるのだ。</span><br>こうしてできた染め液に布をひたし、絞ってから空気にさらして酸化させたあと、水で丁寧に洗うと、そこに美しいブルーがあらわれる。染めを重ねるごとに、黒に近い深い色が生まれてくる。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="320" height="213" src="https://swell.nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_img04.jpg" alt="" class="wp-image-14297" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_img04.jpg 320w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_img04-300x199.jpg 300w" sizes="(max-width: 320px) 100vw, 320px" /></figure></div>


<h3 class="wp-block-heading">様々な色合いを楽しむこと</h3>



<p>藍の色には、古来、たくさんの美しい名前がつけられてきた。ほとんど白に近い「藍白（あいしろ）」、それよりもう少しだけ濃い「瓶覗（かめのぞき）」、黄色がかった薄い藍色の「浅葱（あさぎ）」、暗い青の「縹（はなだ）」、縹に黒味がかった「納戸（なんど）」、縹に赤みがかった「濃縹（こきはなだ）」などなど。薄い色から濃い色まで、色の変化が多様なのも藍染めの魅力。</p>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">一草では、この藍の色の魅力を最大限引き出すため、素材を生かしたシンプルなものづくりをモットーにしている。</span>美しく染め上げられた布を見るだけでも興味がそそられる。中田も染色の手ほどきを受け、その出来栄えには思わずにんまり。<br>まずは身近なものから、藍の奥深さを感じてみてはいかがだろう。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="213" height="320" src="https://swell.nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_img03.jpg" alt="" class="wp-image-14296" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_img03.jpg 213w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14183_img03-199x300.jpg 199w" sizes="(max-width: 213px) 100vw, 213px" /></figure></div>

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				<div class="p-blogCard__inner">
					<span class="p-blogCard__caption">NIHONMONO &#8211; 「にほん」の「ほんも&#8230;</span>
					<div class="p-blogCard__thumb c-postThumb"><figure class="c-postThumb__figure"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2013/04/14179_main.jpg" alt="" class="c-postThumb__img u-obf-cover" width="320" height="180"></figure></div>					<div class="p-blogCard__body">
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						<span class="p-blogCard__excerpt">生活に根付いた日本の藍 「ジャパン・ブルー」といえば、サッカー日本代表。でも、もう1つ世界に知られるものがある</span>					</div>
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