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	<title>宇和島真珠 - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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	<title>宇和島真珠 - NIHONMONO</title>
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		<title>自然がつくり出すかけがえのない美しさをそのままに。「山下真珠有限会社 L’ de pearl」／愛媛県宇和島市</title>
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		<pubDate>Sun, 08 Mar 2026 07:59:34 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita013.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>真珠はこれまで“より完全な真円”であることに市場価値を求められてきた。自ら育てた真珠をジュエリーに加工し、「L’ de pearl」というオリジナルブランドで販売する山下奈美さんは、市場価値よりも、一粒ごとの個性を見極め [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita013.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>真珠はこれまで“より完全な真円”であることに市場価値を求められてきた。自ら育てた真珠をジュエリーに加工し、「L’ de pearl」というオリジナルブランドで販売する山下奈美さんは、市場価値よりも、一粒ごとの個性を見極め、その魅力を引き出した唯一無二の価値を創造している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">全国有数の産地で三代に渡り真珠養殖業を営んできた山下真珠</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita006.jpg" alt="" class="wp-image-54098" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>​​1963年創業の山下真珠有限会社は、日本有数の真珠の産地である宇和島市で四代にわたり家族で真珠養殖を営んできた老舗養殖業者だ。四代目にあたる山下奈美さんには、もともと家業に従事しようという明確な意思はなく、大学を出て広島県で一般企業に就職する。しかし、ちょうどその頃に新型コロナウィルスが拡大し、出社どころか郷里に帰ることも儘ならぬ状況に。そんな中、会社の上司や取引先の方々に何気なく「家業があるってすごいことだよね」と言われたことがきっかけとなり、故郷に帰って家業を手伝おう、と思うようになる。ちょうど同じ頃、県外でサラリーマンとして働いていた弟の雄平さんも宇和島に帰ってきたこともあって、家族で力を合わせて真珠養殖に取り組むことになった。</p>



<p>あるとき奈美さんは、友人から「山下真珠の真珠はどこで買えるのか」と尋ねられたという。その何気ない一言をきっかけに、自社で育てた真珠をメーカーに持ち込み、アクセサリーに加工してもらった後、それらがどこでどのように販売されているのか把握していなかったことに気づいた。「自分たちで育てた真珠を、自分たちの手で届けたい」。そうした思いから、アクセサリーの加工から販売までを自ら手がけることを決意。そして2023年には、真珠養殖を手伝いながら、自社の真珠を使ったジュエリーブランド「L’ de pearl」（エルデパール）を立ち上げ、既存の価値観にとらわれない、真珠本来の魅力を生かしたアクセサリーをつくって販売している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">生産者だからこそわかる真珠本来の魅力を伝えたい</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita007.jpg" alt="" class="wp-image-54099" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita007.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita007-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita007-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>​​真珠はアコヤ貝がその胎内で時間をかけて育む天然の宝石であり、同じ色、形、輝きのものは一粒もない。しかし、真珠には昔から“真円であること”を至上とする評価基準があり、どんなに美しい照りや輝きがあったり、個性的でユニークな形をした真珠であっても、市場的には価値が認められることはない。真珠養殖に携わるうちに、ある意味“不遇”な扱いを受けてきた真珠たちを不憫に思うようになり、その魅力に気づいて欲しいという奈美さんの気持ちが「L’ de pearl」の立ち上げにつながっている。</p>



<p>エルデとは、ドイツ語の「erde」に由来しており、“地球、大地、特定の土地”という意味があるという。真珠養殖に適した条件に恵まれた宇和島の海だからこそ逞しく美しく育つ真珠には、アコヤ貝が持っている生命の力、そして大切に育てる人々の愛情が込められている、という思いで名付けられたブランド名だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">祖父である初代はこの地における真珠養殖のパイオニア</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita008.jpg" alt="" class="wp-image-54100" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita008.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita008-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita008-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>山下家がここで真珠養殖を始めたのは今から65年ほど前のこと。奈美さんの曽祖父と祖父の代に遡る。真珠養殖は三重県伊勢志摩地方に始まり、次第に宇和島市をはじめ全国各地へ広がっていくこととなる。三重県の真珠養殖業者が宇和海に進出、最初は、母貝採取の仕事から始まり、その後、真珠養殖のノウハウを教わった奈美さんの祖父は、この地における真珠養殖の第一世代となった。</p>



<p>近年、宇和島市を含む宇和海域では、アコヤ貝の大量死や担い手の高齢化・後継者不足などの問題により、生産量はピーク時と比べると減少傾向にある。しかしさらなる高品質化やブランド戦略などといった、新たな事業展開も進んでいるという。</p>



<p>こうした環境の変化の中で、山下家の真珠養殖を現在支えているのが、雄平さんだ。</p>



<p>現在、山下家の中心となって養殖を行っている雄平さんは「同じ母貝、同じ核、同じ海、同じ育て方でも、作り手によって差が出てきます。昔は技術やノウハウは秘密にしていたけど、今はそんな風潮も少なくなっています。僕は真珠養殖4年目の新人。新入りならではの怖いもの知らずで貪欲に聞いて回っています」と笑いながら言う。そうやって自分たちで試行錯誤しながら一生懸命に育てているからこそ、一粒ごとに異なる真珠の美しさを敏感に感じ取ることができるのかもしれない。</p>



<h2 class="wp-block-heading">自然の力でしかつくり出せない豊かな色味と美しい輝き</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita043.jpg" alt="" class="wp-image-54101" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita043.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita043-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita043-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真珠は一般的に、真円でキズやエクボがなく、テリのいいものが価値が高いとされている。しかし、そのような珠は、年間で数万粒が浜揚げされるうちの1〜2％にも満たない。そこで「L’ de pearl」では、市場的な価値は認められなくとも唯一無二の個性を持つ真珠を積極的に使用し、アクセサリーに加工している。真円に近い真珠を使うこともあるが、基本的にはバロックやドロップ、羽根つきといった、ユニークな形をしたものがほとんどだ。また、真珠の品質を保つために必要な加工処理しか施していないため、微妙に色合いが異なる自然の豊かな色味を楽しめる。個性のある真珠はそれ自体がデザインであるため、小ぶりで華奢なパーツを使用し、真珠の美しさを引き立てることを心がけている。「簡単に美しく育ち上がる真珠ではないからこそ、世代を超えて永く受け継いでもらえるものにしたい」という奈美さんの想いだ。</p>



<p>そうした想いを直接届けるため、販売方法にも工夫を重ねている。普段はオンラインショップのみでの販売だが、ポップアップストアや催事などでも販売しており、色も形も大きさもさまざまな真珠の中から、気に入ったものを選んでアクセサリーに仕立て上げるセミオーダーは特に人気が高いという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita041.jpg" alt="" class="wp-image-54102" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita041.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita041-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita041-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>今まで価値が認められなかった真珠に日の目を当てたいという思いはあっても、老舗の真珠養殖業者であり、日々真珠に接しているプロフェッショナルとしてのプライドがある。形はいびつであってもアコヤ真珠の特徴である奥深い輝きと照り、色の美しさに対するこだわりは譲れないという。「世界にひとつしかない自分だけの真珠、また大切な人へのギフトとして、一粒ずつ選んでいただいている様を見ると嬉しくて。幸せを感じる瞬間です」という奈美さん。冠婚葬祭だけでなく、日常の装いに気軽に取り入れてもらえるよう、デザインや価格も日々試行錯誤している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">世界にひと粒しかない真珠を誰かの特別な輝きに</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita044.jpg" alt="" class="wp-image-54103" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita044.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita044-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita044-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「真珠のアクセサリーは世の中にたくさんあります。だからこそ何を特徴にするか難しいけれど、自分たちが育てた真珠を使っていること、だからこそ真珠本来の魅力をたくさん知っていて、それを生かすことができるということが一番の強みかなと思っています」という奈美さん。その考えのもと、最初はSNSなどを通じてのオンライン販売からスタートし、催事での出展販売、レンタルスペースを活用したポップアップストアでの期間限定販売など、販路も少しずつ広げてきた。</p>



<p>こうした取り組みの中で、様々な輝きを放つ真珠から、自分が好きな深い青色の粒をセレクトし、名前の奈美と海の波をかけて名付けた「NAMIOTO COLLECTION」の展開も始めるなど、ブランドとしても広がりを見せている。</p>



<p>その変化は、養殖の現場にも影響を与えている。雄平さんは「真円で白く、巻きのいい真珠を育てなければと必死でした。でも、姉がアクセサリーをつくり始めてから、既存の価値基準にこだわらなくていいんだ、活かしてもらえるんだ思うと気が楽になって。同時にもっと良い真珠を育てたいという気持ちにもなったんです」と話す。時代とともに漁業の在り様も人の価値観も変化してきている。多様性の時代と言われる今、「L’&nbsp; de pearl」のアクセサリーは年齢性別関係なく、多くの人たちに受け入れられ、愛される存在になるのかもしれない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54091/">自然がつくり出すかけがえのない美しさをそのままに。「山下真珠有限会社 L’ de pearl」／愛媛県宇和島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>繊細で奥深い輝きと透明感のある光沢。希少価値の高い越し物真珠。「天成真珠」山本 正徳さん／愛媛県宇和島市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 25 Jul 2025 09:20:25 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[アコヤ貝]]></category>
		<category><![CDATA[越し物]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei040.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>市場に出回る真珠の大部分が養殖期間が1年未満で出荷する当年物のなか、「越し物」と呼ばれる2年ものの真珠にこだわり、自社で加工・販売まで行なっている天成真珠。会長である山本正徳さんはアコヤ真珠の特長は美しいテリであり、宇和 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei040.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>市場に出回る真珠の大部分が養殖期間が1年未満で出荷する当年物のなか、「越し物」と呼ばれる2年ものの真珠にこだわり、自社で加工・販売まで行なっている天成真珠。会長である山本正徳さんはアコヤ真珠の特長は美しいテリであり、宇和島市由良半島の美しい海だからこそ高品質な真珠ができると語る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">巻きが厚く深みのある繊細な光沢が見事な越し物真珠</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei030.jpg" alt="" class="wp-image-53023" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei030.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei030-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei030-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>天成真珠の養殖場がある愛媛県宇和島市の最南端に位置する由良半島の海は、かつて真珠養殖には向いていないと言われていたという。しかし山本さんの父が数人の仲間たちと果敢に挑戦し、成功させたことが現在の天成真珠の礎となっている。</p>



<p>市場に流通している真珠の大部分が当年物であるのに対し、天成真珠が生産する真珠のほとんどが、2年間かけてゆっくり育てられた「越し物」と呼ばれる希少な真珠だ。豊かな海という自然の恩恵を受けながら、アコヤ貝の生命力と人の技術によって産み出される高品質な真珠は、一つひとつの個性を最大限に引き立てつつ自社ブランドのジュエリーに加工される。</p>



<h3 class="wp-block-heading">豊かな海の恵みと人の手による技術で健やかに育まれる真珠</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei046.jpg" alt="" class="wp-image-53024" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei046.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei046-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei046-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真珠は貝の体内でできる天然の宝石だ。アコヤ貝や黒蝶貝といったある種の貝の体内に異物が入り、貝が異物から身を守ろうと真珠層を分泌して異物を包み込むことで真珠となる。</p>



<p>真珠の養殖は、アコヤ貝の中に真珠の芯となる核を入れる「核入れ」に備え<s>て</s>、母貝となるアコヤ貝の活性を低下させることから始まる。母貝に核を入れる「珠入れ」は、貝にとって手術であり大きな負担となるため、活性を下げて眠らせた状態にすることで核を入れる際のショックを和らげるのだそう。</p>



<p>母貝の活性が十分下がったことを見極めたら、専用の器具を使って貝の口を開け、母貝の神経や組織を傷つけないよう細心の注意を払いながら、素早く正確に核を挿入する。この珠入れには非常に高度な技術が必要とされ、珠入れの良し悪しが真珠の形や傷に影響するのだという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei036.jpg" alt="" class="wp-image-53025" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei036.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei036-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei036-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>​​珠入れを終えた約50,000個の母貝は籠に入れられ、波の穏やかな湾内で母貝の体力が回復するまで養生させ、養生を終えたら栄養分の豊富な沖に出して核に真珠層が巻いていくのを待つ。しかし、ただ待つだけではなく、母貝の表面に付着して貝の成長を妨げる要因となるフジツボや海藻を取り除いたり、水温の変化に合わせて貝を沈める水深を変えたり、貝の状態を見て筏の場所を移動したりするなど、母貝にとって最適な環境を維持するため日々の世話や気配りが欠かせない。その上で天成真珠では過密養殖による漁場環境の悪化や赤潮、病害の発生、水質汚染などに配慮して養殖量を抑制し、自然環境に負荷をできるだけ与えないよう、少量高品質な真珠の生産を目指している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">色彩を伴った深みのある輝きがアコヤ真珠の真骨頂</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei003.jpg" alt="" class="wp-image-53026" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei003.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei003-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei003-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真珠は主に、大きさ、色、照り、巻き（核の周りに形成される真珠層の厚さ）、傷、形という6つの観点で評価され、白く光沢があって巻きが厚く、傷がなく真円に近いほど価値が高いとされる。中でも照りと巻きは真珠を評価する上で非常に重要な要素だと山本さんは言う。照りとは複雑で豊かな色合いに変化する輝きであり、巻きとは真珠層の厚さのことを示す。美しく透明感のある強い輝きはアコヤ貝が分泌する真珠層の厚みと密接な関係があり、養殖期間の長さと真珠層の巻きの厚みは正比例するため、「越し物」は当年物より一層深みのある輝きを放つ極上の真珠となる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">浜上げのタイミングの見極めは真珠職人の極意</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei035.jpg" alt="" class="wp-image-53027" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei035.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei035-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei035-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2年間育てると言っても、長く育てるということは母貝の生存率の低下や、自然にできてしまうえくぼや傷などのリスク拡大にも直結している。山本さん曰く「巻きは漁場、照りは浜上げ（母貝から真珠を取り出すこと）のタイミング」だという。アコヤ貝は冬になるとより緻密な真珠層を分泌し始め、「化粧巻き」と呼ばれる淡く美しい色が付いてくる。由良半島の海は早めに水温が下がるため、自ずと真珠層を分泌する時間が長くなり、化粧巻きが厚くなる。その化粧巻きが最表面に出てくるタイミングで母貝から真珠を取り出すことによって、照りの強い美しい真珠となる。「白蝶真珠や黒蝶真珠といった南洋珠は、水温の高い海で養殖されるため化粧巻きが出ないんです。複雑に変化する繊細な輝きはアコヤ真珠ならではの魅力ですね。通常、真珠は『匁』という単位で量り売りされますが、その中に飛び抜けたものがあります。それをジュエリーに加工することで付加価値をつけていきたいんです」と話す。</p>



<h3 class="wp-block-heading">真珠養殖を取り巻く環境の変化にどう対応していくか</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei018.jpg" alt="" class="wp-image-53028" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei018.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei018-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei018-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>由良半島の美しい海だからこそ、安心して越し物を育てることができるとはいえ、近年の温暖化の影響等もあって海の環境が不安定になり、苦労は絶えないという。赤潮や台風で一瞬にして全滅するというリスクも当然あるし、平成7年に発生したアコヤ貝の大量へい死も記憶にまだ新しい。「海をいい状態にしなければいけないけれど、自分だけの力ではできない。他の産地ではアコヤ貝が育たなくなってきているところも出てきています。今は温暖化に耐え得る母貝を育てようとしています」。</p>



<p>また母貝業者の後継者が減少しているという問題もある。母貝を育ててくれる人がいるからこそ良い珠をつくることに集中できるため、母貝業者の減少は深刻だ。真珠養殖業者としての良い珠づくりと平行して、産業を維持する方法を考えていかなければと仲間たちにも訴えかけている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">次の世代へと紡がれ、世界へと広がる天成真珠の物語</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei017.jpg" alt="" class="wp-image-53029" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei017.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei017-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/tensei017-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>それぞれの養殖業者によって養殖技術には差がある。かつては“自分たちの技術を守っていこう”というスタンスだったが、今は情報を共有して業界全体で盛り上げようとしているという。「人口も減って市場の需要も下がってきているけれど、熱心なファンはいます。日本には昔からおばあちゃんやお母さんが、孫や娘が成人したら真珠を贈るという文化があります。ダイヤモンドにはない文化であり、大事にしていきたい。今はまだ自分たちで泥臭くやっていますが、首都圏に“宇和島の真珠”として認めていただいているし、質のいい真珠を求めるお客さまがいらっしゃるから商売が続いていると思っています」と話す。</p>



<p>真珠を育てるかたわら自分たちで販売方法を模索し、イベントや催事以外にインターネットで販売する手段も確立した。アジアでの需要が増えてきていることもあり、海外で販売する機会をつくりたいとも考えているという。産地によって目指すところは異なるが、「越し物」の照りと巻きにこだわった「宇和島の珠」を出したい、良い物を届けたいという山本さんの想いは強い。生産量日本一を誇ってきた宇和島真珠のブランドを守るため、また地域のためにも真珠産業を残したいと、真珠の魅力を発信し続けている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53022/">繊細で奥深い輝きと透明感のある光沢。希少価値の高い越し物真珠。「天成真珠」山本 正徳さん／愛媛県宇和島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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