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	<title>国産フルーツ - NIHONMONO</title>
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	<title>国産フルーツ - NIHONMONO</title>
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		<title>おいしい「いちご」を次世代へ繋ぐ「ベリーズバトン」新井孝一さん／栃木県真岡市</title>
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		<pubDate>Fri, 13 Dec 2024 09:26:45 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[農業，くだもの，いちご]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0839.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>とちおとめやスカイベリー、とちあいかなど、全国的にも有名な品種を生み出し、いちごの生産量日本一の栃木県。その県内でさらに、生産・販売量もトップクラスの市町村が真岡（もおか）市だ。そこには、日本全国だけでなく世界をも目指し [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0839.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>とちおとめやスカイベリー、とちあいかなど、全国的にも有名な品種を生み出し、いちごの生産量日本一の栃木県。その県内でさらに、生産・販売量もトップクラスの市町村が真岡（もおか）市だ。そこには、日本全国だけでなく世界をも目指し、「栃木のいちご」を作り続ける農家がある。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「いちご王国栃木」の首都「真岡（もおか）」のトップランナー</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0871.jpg" alt="" class="wp-image-50979" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0871.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0871-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0871-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>栃木県の南東部に位置し、関東平野の北のはずれにある真岡市。西には鬼怒川（きぬがわ）が流れ、東には八溝産地が連なる自然に恵まれた地域でもある。豊かな土壌と大都市圏へのアクセスの良さも相まって、首都圏への出荷を目的とした農業も盛ん。栃木県は50年以上いちごの生産量日本一だが、市町村単位で見ると真岡市が全国１位。冬の日照時間の長さ、寒暖差の大きさ、豊かな水などの特徴を持つ自然環境がいちご栽培に適しているという。いちごを栽培する農家は市内に400戸以上あり、2023年には「いちご王国栃木」の「首都」を宣言するほど、市をあげていちご栽培に力を入れている。</p>



<p>真岡市にあるいちご農家「ベリーズバトン」。165アールという東京ドームを超えるほどの広大な敷地でいちごを栽培し、栃木県においていちごの出荷量・販売額は12年連続1位（2024年現在）。2022年には、農業経営の改善等に取り組み、社会に貢献する農業者や団体を表彰する「栃木県農業大賞」の「農業経営の部」において大賞を受賞するといったの実績も。そんな注目のいちご農家を率いるのは、代表の新井孝一さんだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「聞いていたのと違う」。想像以上に大変だけど……。</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL1265.jpg" alt="" class="wp-image-50980" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL1265.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL1265-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL1265-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>代表の新井さんは、50年以上続くいちご農家「新井農園」の3代目として生まれた。高校生までは野球に打ち込み、プロを目指したがケガによって断念。父からの後押しもあり家業を継ぐことに。</p>



<p>まだ若かった新井さんがまず目標にしたのは「お金を稼ぐこと」。父からもいちごはお金になると聞かされていたが、いざ仕事をはじめてみると「聞いていた話と違う」と愕然。従業員はほとんどおらず、朝から晩まで休みなく働きっぱなし。その上給料も安く「稼ぎたい」という願いにはほど遠い。</p>



<p>「辛い」という思いの一方で、農業にはおもしろさも感じていた。野球に励んでいた時は、自分の身体のために「どんな栄養をどのくらい取るか」、「どんなトレーニングをすれば身体に対して効果的か」を常に考えていた。それはいちごを育てることにも似ていて、「どういう栄養素を与えればたくさん花が咲くのか」、「どういう肥料を使うと実が固く大きくなるのか」そのメカニズムを考えるのがおもしろかった。</p>



<p>自分の考えた方法を色々と試してみたい新井さんと、父とはたびたび衝突。長年の習慣や感覚だけで続けていることを変えたいと提案したが「うまくいかなかったらどうする？」と言われてしまう。そんなとき「だめだったら給料いらないよ！」と啖呵を切る場面もあったという。「若さゆえ、尖っていたんですね」と照れ笑いする新井さんだが、当時からいちご栽培への情熱の強さがうかがえる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">人が減るのは当たり前？子どもに誇れる仕事をしたい</h3>



<p>他の人よりもおいしいいちごを作るためにはどうしたら良いか、たくさんの量を収穫するにはどうしたら良いか。考えている人といない人では、圧倒的な差が出るはずと信じていた新井さん。最初こそ親子の衝突はあったが、対話を重ねる中で自分の裁量を増やしていき、そこで肥料や水など変更や調整など試行錯誤を繰り返しながら栽培技術を身に着けていった。</p>



<p>それでも、人もあまり雇わず自分の身体一つでやるのは正直大変なこと。当時から農業人口の減少が業界の課題ではあったが、自分でやってみて改めて「これは人が減るのも当たり前だ」と痛感したという。</p>



<p>農業の厳しい就労環境を経験した新井さんは、いちご生産の仕事を未来の子どもに誇れる仕事にしたいと感じるようになった。次の世代、また次の世代へと「バトン」を繋いでいきたいという願いを込めて、前身の「新井農園」から、自身が代表となる「株式会社ベリーズバトン」を設立した。</p>



<h2 class="wp-block-heading">誰のために、どの品種を育てるのか</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL1045.jpg" alt="" class="wp-image-50981" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL1045.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL1045-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL1045-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ベリーズバトンで生産するいちごは、「とちおとめ」と「とちあいか」の2品種。「とちおとめ」は酸味と甘味のバランスが良く、全国的にも有名。栃木県内での作付面積も約8割を誇る、県を代表する品種だ。一方「とちあいか」は、2019年秋ごろから市場に出回りはじめた比較的新しい品種。酸味が穏やかで、その分甘味を強く感じられるのが魅力。とちおとめと比較すると作付面積は2025年産では県内の8割程度と急激に増加している。病気への強さと収穫量の多さも農家から支持され、とちおとめに変わる新しい栃木を代表する品種だ。</p>



<p>栃木県には「スカイベリー」や「ミルキーベリー」など多くの品種がある。それでも、あえてこの2品種に絞って生産している。重要なのはたくさんの量を収穫できること。そして、シーズン中に安定して品質が保ちやすい品種であること。収益性や効率性という側面もあるが、何より「おいしいいちごを、より多くのお客様に届けたい」という思いを叶えるため、あえてこの2品種に限定している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">規模が大きくなった背景にあったもの</h3>



<p>現在ベリーズバトンの栽培方法は、地面の土で育てる「土耕栽培」と、1ｍほどの高さのベンチの上で、水と液体肥料で育てる「高設栽培（水耕栽培）」の2種類。高設栽培に関しては、「水と肥料のバランスを見極めないと味が良くならない」という理由で、もともとは「土耕栽培」のみだった。</p>



<p>「土の力は偉大で、しっかりと土作りをすればおいしいいちごができます」と新井さん。ベリーズバトンの土には有機100％の完熟堆肥を使い、毎年すべてのハウスで土壌分析を徹底しているそう。</p>



<p>しかし「高設栽培」は収穫の際に腰を屈めなくて良いといった作業上のメリットも大きい。そのためベリーズバトンでも、おいしいいちご作れる肥料や水の配分、管理方法などを研究し、高設栽培を導入を進めることになった。「たくさんの人にいちごを供給したいと考えると、自分たちの作業性や機械化を見通していちご作りをやっていかなきゃならないと思っています」。</p>



<p>ほかにも、光合成がより良くできるために必要な「炭酸ガスの発生装置」や、常にハウスの状態を管理できる「温とう管」「温度計・地湿計・CO2計」など、最新鋭の設備や機械も積極的に導入。外部の研修や指導も受けながら、より良い生産体制を作るべく改善を繰り返している。</p>



<p>また、日産自動車から生産性向上のための指導を受けたり、人材育成や労働環境の見直しを行ったり「いちごを作る」ということだけに留まらず、会社という観点でも随時見直しや改善を進める。</p>



<p>そうした取り組みは、いちごの品質を安定・向上させただけでなく、収穫量の増加や人材の確保にもつながり、農家としての規模拡大を実現させた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「おいしいいちご」とは、どんなもの？</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0826.jpg" alt="" class="wp-image-50982" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0826.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0826-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0826-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>新井さんにスーパーなどの小売店で「おいしいいちご」を見分けるポイントを聞くと「色・つや・ハリ」の3つを挙げてくれた。</p>



<p>生産量がどれだけ増えても、やはり「おいしい」という味の観点は最も重要。新井さんは全国各地のいちごを食べ比べ、日々味の研究にも余念がない。また自身が作ったいちごも毎日食し、最終的には自分の舌で味の管理をしている。</p>



<p>新井さんが「おいしい」と思ういちごは、甘味と酸味、そして「うまみ」を感じるものだという。新井さんの言葉を借りれば、食べたときに「奥深さが引き出されるような味」だと言い、それを目指し、より良い栽培方法を検討し続けている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">いちご農家として、これからの夢</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0743.jpg" alt="" class="wp-image-50983" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0743.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0743-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/SOL0743-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ベリーズバトンのいちごは主に市場へ出荷され、スーパーなどで買えるほか、自社のECサイトでの直売も行っている。さらにはふるさと納税返礼品にも選ばれるなど、気軽に食べるものから贈答用まで、幅広く対応できる。</p>



<p>現在の夢は「ベリーズバトンを『いちごの会社』として、栃木を代表する会社にし、世界にいちごの魅力を発信できるような会社にしたい」ということ。</p>



<p>いちごの生産はおもしろい。しかし次世代にバトンを繋ぐには、経営もしっかりしないといけないと考える新井さん。今後もいちごの収穫量を増やし、多くの人にいちごを届けたいという。直近では、レストランなどの飲食店に向けて、下処理をした一時加工品の販売計画も検討中。ゆくゆくは海外へいちごを輸出するための、方法や国ごとのニーズの違いも勉強中だ。</p>



<p>新井さんは1984年生まれの40歳。「歳をとって身体が動かなくなる前に、また自分の身体一つで、経費も度外視して、最後に自分が「これだ」と思ういちごを作ってみたいですね」と笑う新井さん。人生のラストステージでやりたいことも「いちご栽培」だと言うから、きっといちご農家は天職だったのだろう。まだまだこれからも走り続ける新井さん。手の中には、未来へ繋ぐ真っ赤ないちごのバトンがキラキラと輝いている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/50978/">おいしい「いちご」を次世代へ繋ぐ「ベリーズバトン」新井孝一さん／栃木県真岡市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>沖縄の土と太陽が育む、芯まで甘いスナックパイン／沖縄県宜野座村</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 13 Dec 2024 08:24:35 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[国産フルーツ]]></category>
		<category><![CDATA[パイナップル]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-002.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>沖縄の豊かな自然の恵みを受けて、甘くジューシーなパイナップルを栽培する山川吉美（やまかわよしみ）さん。芯まで食べられる高糖度のスナックパインを育む、山川さんの愛情が詰まったパイン畑を訪ねた。 やんばるの赤土がパイナップル [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-002.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>沖縄の豊かな自然の恵みを受けて、甘くジューシーなパイナップルを栽培する山川吉美（やまかわよしみ）さん。芯まで食べられる高糖度のスナックパインを育む、山川さんの愛情が詰まったパイン畑を訪ねた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">やんばるの赤土がパイナップルを育む</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-006.jpg" alt="" class="wp-image-50932" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「やんばる」と呼ばれる沖縄本島北部。その東海岸沿いに位置する宜野座村の山あいに、山川吉美さんのパイナップル畑はある。やんばるの土質は「国頭マージ」という酸性の赤土で、日照と水はけの良い高台の土地も多いため、酸性土壌を好むパイナップルの栽培が盛んに行われている。</p>



<h3 class="wp-block-heading"> 作った本人も驚く甘さ</h3>



<p>現在、沖縄で流通しているパイナップルは、海外産のものも含めて約10品種。主に流通しているのは、路地パインとして昔から栽培されている「スムースカイエン」や、春先に流通する乳白色の「ピーチパイン」で、山川さんもこれまでに「サンドルチェ」や「ジュリオスター」などの品種を手がけてきたが、現在、主に栽培しているのは「ボゴールパイン」。通称スナックパインと呼ばれる、果肉を手でちぎって食べられる品種だ。</p>



<p>「大きさは700〜850gくらいと小ぶりだが、その分、果肉が詰まっていてジューシー。自分で作っていても驚くくらい、糖度が高くて酸味が少ない」と、山川さん。収穫の最盛期には糖度が20度を超えるほど甘さが際立ち、タンパク質分解酵素に起因する喉のピリピリ感もないボゴールは、子どもからお年寄りまで万人に愛されるパイナップルだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">甘さの秘密　</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-009.jpg" alt="" class="wp-image-50933" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-009.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-009-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-009-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>パイナップルの栽培は苗を植えてから約2年間、草刈りや日除け、肥料管理などを通年行う手間暇のかかるもの。中でも最も神経を使うのは収穫のタイミングだ。パイナップルは追熟しないので、収穫のタイミングで糖度が大きく変わると言う。</p>



<p>「甘さを最大限に引き出すために熟度をギリギリまで高めるから、収穫の見極めは自分にしかできない。あまり赤くならないうちに、芽の開き具合を見て決める。甘くし過ぎても味のバランスが悪くなるから」と、山川さん。できるだけ手を加えず、土と太陽が育てたパインをひたすら見守り、最適な時期に収穫する。甘さの秘密は至極シンプルだが、愛情をかけて育てたパインを「できるだけ美味しく食べてほしい」という想いと、それを裏打ちする経験則がある。</p>



<p>「元来この場所に在った赤土だけでこの糖度が生まれるのはすごい。人が作った甘さは飽きるけれど、自然の甘味は飽きないからね」と、山川さんが笑った。</p>



<h2 class="wp-block-heading">パイン農家の課題をチームで解決</h2>



<p>今年、山川さんの畑では約6000個のパイナップルを収穫した。植え付けから収穫まで、農作業に従事しているのは山川さん一人だけだ。「これまではハウス栽培のベビーリーフも作っていたけれど、年齢的に負担が大きくなってきたので、これからはパイン一本に絞っていきたい。パイナップルは連作障害がないので安定した品質で毎年収穫できるし、苗も自分で作るから出費も抑えられる。作れば作っただけ売れるから、やり甲斐があるしね」と、パイナップル栽培の夢を語る山川さん。こう語れるようになったのには、ある出会いがあった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ネット販売とのパートナーシップ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-037.jpg" alt="" class="wp-image-50934" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-037.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-037-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-037-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「昔は一生懸命作っても、農協さんが売値の半分を持っていった。自分で販売努力ができる人はいいけれど、僕のような年齢からじゃ、栽培から販売まで全部はできない。僕は具志堅くんとの出会いがあったおかげで広まった」と、山川さんが親しみを込めて話す具志堅仁さんは、果実を中心とした沖縄の物産をネット販売する「長浜商店」の運営者だ。</p>



<p>15年前、具志堅さんとタッグを組んで始めたスナックパインのネット販売は、販売量が初年度から4倍以上に増え続け、販売ルートの拡散と安定化に成功。消費者に直接届けることができるネット販売には、パインが最も甘くなる「適切なタイミング」に、農家にとって「適切な価格」で販売できるという大きなメリットがあった。</p>



<p>具志堅さんは、「国内に流通しているパイナップルはほぼ海外産で、国内産は5％以下。海外産は安くて量もあるので勝負にならないから、沖縄のパイナップルの付加価値を上げていきたい」と言う。そのための試行錯誤として、規格外のB品のパイナップルも無駄にせず、スイーツとして新たな商品を開発。また、これからはパイン農園での体験も含めた販売を検討しているそうだ。</p>



<p>「沖縄の人であっても、畑でどうやってパインができているのかを知らない人は多い。僕も20年、この仕事をしているけれど、最初はただ仕入れているだけでした。それが、植え付けや収穫を手伝うようになってから、天候次第でうまくいかないことなど農家さんの苦労を知った。そういうこともしっかり伝えながら販売すれば、価値が上がるはず」と、具志堅さん。</p>



<p>具志堅さんとのパートナーシップは、山川さんのスナックパインの販売拡大と共に、ブランド力の向上にも大きく貢献している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">パイナップルチーズケーキとパイナップルパイ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-040.jpg" alt="" class="wp-image-50935" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-040.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-040-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-040-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>具志堅さんのお店「長浜商店」では、完熟パインならではの濃厚な甘さを活かしたスイーツを製造、販売している。パイナップルチーズケーキは、デンマーク産のクリームチーズを贅沢に使用し、パインならではの果実味のある爽やかな甘さとチーズのコクが絶妙なハーモニーを生み出す逸品。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-047.jpg" alt="" class="wp-image-50936" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-047.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-047-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-047-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>パイナップルパイは、スナックパインを1.5玉も使用した自然な甘さと、パイの香ばしさが魅力。いずれも、素材の良さを最大限に味わえるように試行錯誤しながらレシピを編み出した。</p>



<h2 class="wp-block-heading">これからも美味しいパイナップルを沖縄から</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-033.jpg" alt="" class="wp-image-50937" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-033.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-033-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/12/painyamakawa-033-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>長年、沖縄でパイナップルを育ててきた山川さんだが、最近の気候の変化には驚かされていると言う。「ボゴールは例年、6月から7月前半に甘味が乗ってくる。今年は5月から長雨が続いたかと思えば、梅雨が明けた途端に突然の高温が続いて、収穫が半月くらい早まったよ」と、山川さん。</p>



<p>沖縄のパイン農家は台風が天敵で、芽が折れたり、収穫前の果実が傷んだりする被害も多い。こうした予測不能な自然災害についても、ネットで発信することで消費者の理解を得ながら、「予約販売」という方法で需要と供給のバランスを取ることができるそうだ。</p>



<p>これからは「収穫量よりも、より高品質なパインや新しい加工品を安定供給することを目指したい」と言う山川さん。来年から、ココナッツのような香りがする白い果肉の新品種「ホワイトココ」の収穫も始まる予定だ。沖縄の自然と向き合い、自然と共に歩み続ける山川さんの農園からは、これからも甘くてジューシーなパイナップルが育っていくことだろう。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/50931/">沖縄の土と太陽が育む、芯まで甘いスナックパイン／沖縄県宜野座村</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>「フルーツ王国･山梨」一大産地の礎を築いた「山梨県果樹試験場」／山梨県山梨市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 24 Apr 2024 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[ワイン]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/fd39411e860cf92aa3eeb449f7c07c54.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>日本産の高品質な果物が世界から注目されている。優れた食味を持ちながら生産性と輸送性の高い国産フルーツは、海外でのニーズが高まり、今後も日本の果物輸出市場はますます拡大すると予測されている。そんな日本産果物の一大産地として [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/fd39411e860cf92aa3eeb449f7c07c54.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>日本産の高品質な果物が世界から注目されている。優れた食味を持ちながら生産性と輸送性の高い国産フルーツは、海外でのニーズが高まり、今後も日本の果物輸出市場はますます拡大すると予測されている。そんな日本産果物の一大産地として知られる山梨県。果樹栽培の発展を支えてきた「<a href="https://www.pref.yamanashi.jp/kajushiken/103_001.html" title="">山梨県果樹試験場</a>」ではどのような研究が行われているのか。その取り組みと期待の新品種とは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">江戸時代から続く山梨県の果樹栽培</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/f642ce3836eb5bb26c0e5dbf2fbfd280.jpg" alt="" class="wp-image-42255" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/f642ce3836eb5bb26c0e5dbf2fbfd280.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/f642ce3836eb5bb26c0e5dbf2fbfd280-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/f642ce3836eb5bb26c0e5dbf2fbfd280-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>海外から高く評価されている<strong>日本産フルーツ</strong>。国産果物の輸出額は増加傾向にあり、リンゴ、ブドウ、イチゴ、モモ、メロン、柑橘類の昨年の輸出額は前年比約15～30％増、ナシは40.1％、カキは50％も伸びている。日本の果樹栽培を支えてきたのは、全国にある果樹試験場だ。青森県や福島県、長野県、愛媛県、熊本県など、果樹栽培が盛んな県が運営する11の機関では、その地域の自然環境や気候に合った品種の開発や栽培技術の研究と普及に努めている。</p>



<p>　1938（昭和13）年、江戸時代から続く<strong>山梨県の果樹栽培</strong>の振興と発展を目指して、山梨県果樹試験場が設立された。甲府盆地を見下ろす山梨市の高台に位置し、春には周囲一面がピンク色の桃の花で染まり、まさに「<strong>桃源郷</strong>」と称されるにふさわしい景観が楽しめる。</p>



<p>　江戸時代の書物「<strong>甲斐叢記</strong>（かいそうき）」には、「<strong>甲州八珍果</strong>（こうしゅうはっちんか）」と呼ばれるモモ、ブドウ、ナシ、クリ、カキ、リンゴ、ザクロ、ギンナンまたはクルミの8品が甲州街道を経由して江戸に献上されていたことが記されており、この頃から山梨県では良質な果物が生産され、果樹栽培の歴史が始まっていたようだ。甲府にはすでに観光ブドウ園のようなものがあり、明治時代になると「<strong>観光遊覧ぶどう園</strong>」として有名になったという。明治時代以降、製糸産業の隆盛による養蚕業の衰退とともに、桑畑は次々に果樹園へと切り替わり、山梨で本格的な果樹栽培が始まった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">4樹種に特化した研究と育種に取り組む</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/a788995fd4976480b4944231e106bb30.jpg" alt="" class="wp-image-42256" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/a788995fd4976480b4944231e106bb30.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/a788995fd4976480b4944231e106bb30-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/a788995fd4976480b4944231e106bb30-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>果樹はミカンやレモン、ユズなどの柑橘類をはじめとする<strong>常緑果樹</strong>と、ブドウやカキ、リンゴ、キウイ、ナシなどの落葉果樹に分類される。山梨県果樹試験場では<strong>落葉果樹</strong>の中でもモモ、ブドウ、スモモ、サクランボの4樹種に特化した研究と育種が進められている。</p>



<p>　低温に当たらないと花が咲かない性質の落葉果樹は、冬季の低温に遭遇することで安定栽培が可能になる。そのため季節による寒暖差が大きく、降水量も年間約1000mlと少ない山梨県は落葉果樹の露地栽培の適地とされてきた。今やブドウ、モモ、スモモの生産量が日本一で、サクランボは全国3位だ。高温下では育たないサクランボの産地としては、山梨県南アルプス市が南限とされている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/d703555e18444e9b97f4c1ab7ea29089.jpg" alt="" class="wp-image-42257" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/d703555e18444e9b97f4c1ab7ea29089.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/d703555e18444e9b97f4c1ab7ea29089-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/d703555e18444e9b97f4c1ab7ea29089-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>小林和司場長は「栽培面積も生産量も日本一の大産地にある試験場なので、周りからの期待も大きく、レベルの高い品種や技術を求められている」と語る。スタッフは実験室にこもって研究するだけでなく、17haもの圃場を管理するため、フィールドに出て果樹を栽培しながら改善点や課題を見つけていく。「実際に山梨の生産農家と同じレベルで栽培しないと課題解決の糸口を見つけられない。新たな栽培技術や新品種の開発においてもしっかりとした栽培技術を体得した上で研究することが必須」と話す。特に専門の育種部を設けて品種開発に注力している試験場は全国的にみても珍しい。</p>



<p>　今では全国に広く普及しているブドウ栽培における重要な作業「<strong>ジベレリン処理</strong>」。1959年にブドウ「デラウェア」のジベレリン処理を行うことで種なし化に成功し、1960年にジベレリン処理技術を確立したのは山梨県果樹試験場だった。満開2～3週間前の花穂にジベレリンという植物ホルモンの薬液に房を浸け、開花2週間後に再度行うことで種なし化と果実肥大の促進を実証した。</p>



<p>　1976年には、ブドウ「甲州」の着色不良と糖度低下が生じる「味無果」がウイルス性の病害であることを発見し、その後「巨峰」や「ピオーネ」、「甲斐路」の症状においても同様の原因であることを突き止め、簡易診断ができる緑枝継ぎ検定法を開発。苗木のウイルスフリー化技術の確立により、ブドウの高品質化に貢献してきた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">長い年月のかかる育種に挑戦し続ける</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/5dac0e0e860e6187a34b29fb6a6f884c.jpg" alt="" class="wp-image-42258" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/5dac0e0e860e6187a34b29fb6a6f884c.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/5dac0e0e860e6187a34b29fb6a6f884c-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/5dac0e0e860e6187a34b29fb6a6f884c-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>果樹育成のプロセスは長い年月がかかる。交雑から実がなるまで3年、接ぎ木をして育成し、数回の選抜を経て、優良な品種が見つかるまで10～15年はかかる。醸造用ブドウの場合は、選抜品種の育成後に試験醸造の工程が含まれるのでさらに長い年月がかかり、<strong>ワイン用品種は20年以上もかけて生まれる</strong>という。しかし最終的に有望品種が見つかる保証があるわけではなく、地道な作業を繰り返し行わなければならない。</p>



<h3 class="wp-block-heading">日本生まれの新たなワイン用品種</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/0ae0071a4b86380a49d350bbfb305e7e.jpg" alt="" class="wp-image-42259" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/0ae0071a4b86380a49d350bbfb305e7e.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/0ae0071a4b86380a49d350bbfb305e7e-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/0ae0071a4b86380a49d350bbfb305e7e-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>山梨県果樹試験場では、1950年から醸造用ブドウの品種開発に取り組んでいるが、国内には醸造用ブドウの品種開発を本格的に行っている試験場は他にはないという。小林場長は1992年から試験場に勤め、長年ブドウの栽培と育種に携わってきた。</p>



<p>　　「日本で安定して栽培できる醸造用品種」を求め、長年の研究の末、白ワイン用品種「モンドブリエ」（2016年品種登録）「コリーヌヴェルト」（2019年登録）、赤ワイン用の「アルモノワール」（2009年登録）「ソワノワール」（2022年10月出願公表）といったオリジナル品種が誕生。「ビジュノワール」（2008年登録）は商品化しているワイナリーも多い。　「シャルドネやカベルネ、メルローなどの伝統的な品種が存在していて、その品種を超えるまではいかなくても同等のレベルの品種を作るのはとてもハードルが高い」という小林場長だが、ピノ・ノワールとメルローを交雑した「ソワノワール」には大きな期待を寄せている。その滑らかで絹のような味わいから名付けられた新品種で、成熟期は8月下旬と早く、果実のアントシアニン含量がメルローの2倍以上のため着色が良く、ワインの色も濃く仕上がる。適度な渋みとバランスの良いまろやかな味わいのワインは専門家からの評価も高い。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/c828ca074a521c727525881ce61cdca4.jpg" alt="" class="wp-image-42260" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/c828ca074a521c727525881ce61cdca4.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/c828ca074a521c727525881ce61cdca4-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/c828ca074a521c727525881ce61cdca4-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>試験醸造も担当する新谷勝広さんは「近年有機栽培や持続可能な農業の実践が推進されている中で、高品質を維持しながら病気や気候変動に強い品種が求められる」と話す。日本の土壌や気候に適合し、風土を大切にしながら、さらに農薬の使用を極力減らしていけるような品種の開発を目指している。</p>



<p>　「ヨーロッパには多種多様な品種と長い歴史によって生まれた文化がある。これまで育成している品種もヨーロッパの品種がベースになっているものが多いが、今開発している品種が100年、200年後の日本の在来品種になれば。将来日本も多様な品種のあるワイン産地になってほしい」そう願いながら、ヨーロッパに劣らない高品質の品種の開発や日本の風土に合う品種のバリエーションを増やすべく、日々研究に没頭する。</p>



<h2 class="wp-block-heading">異常気象に耐えられる次世代の品種育成を</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/de050f5c15c4a97f622c9a561a1e9c61.jpg" alt="" class="wp-image-42261" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/de050f5c15c4a97f622c9a561a1e9c61.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/de050f5c15c4a97f622c9a561a1e9c61-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/04/de050f5c15c4a97f622c9a561a1e9c61-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>黒系ブドウの代表格「巨峰」と「ピオーネ」は高温だと着色しにくくなる。黒い色素のアントシアニンを合成する酵素が働く適温は25度以下とされており、熱帯夜で25度以下にならない日が続くと着色が悪くなるという。「もはや栽培面での技術では対応できないところまできている。品種で解決するしかない」と、高温でも着色しやすく山梨の夏に耐えられるような次世代の品種を選抜しており、地球温暖化に対応した品種や異常気象に対応できるような品種の開発に注力している。</p>



<p>　遺伝子解析技術の発達により効率的に品種開発を進められるようになったものの、やはり果樹の育種にはまだまだ手間と時間がかかる。「時代によってニーズは変わるが、育種には10年以上かかるので、高品質や省力化を目指しながら、幅広く対応していかないといけない」と小林場長は語る。</p>



<p>　それでも根本にある「食味の向上と生産性の高さを両立させる品種の開発」は不変だ。果樹は栽培性が悪いと生産量が増えず、品種が普及しない。普及しなければブランド化しないのが果物なのだ。「<strong>シャインマスカット</strong>」のように優れた食味と生産性の良さを併せ持つ品種こそブランドになりうる。山梨県果樹試験場が開発し、今年デビューした「サンシャインレッド」はマスカット特有の香りと味わいを持った赤系品種。「栽培時に着色の点に留意する必要があるが、優れた食味と鮮やかな色彩が魅力」と小林場長も納得の新品種だ。</p>



<p>　長年ブドウの研究に携わってきた小林場長は「目の前の課題を一つひとつ解決することに全力で取り組んできただけ。自分が研究したいことに取り組むのではなく、現場からの要請に応えていく中で経験を積んできた」とこれまでを振り返る。生産現場の悩みに対していち早く原因を究明し、問題を解決して情報提供していく。「農家の期待や要請に即座に応えられる試験場でありたい」そこには、フルーツ王国・山梨という一大産地を背負っている果樹試験場としての誇りが垣間見えた。</p>



<p>　近年「シャインマスカット」の栽培現場では「<strong>未開花症</strong>」という症状が頻発している。栽培を継続していく中で、品種開発の時には出てこなかった病気や障害が出てくることがあるため、早期に解決できるように対応していかなければならない。「今後も常に現場に目を向け、異常気象への対策を検討したり、農家が儲かるような技術を開発していく」と小林場長は語る。</p>



<p>　山梨県果樹試験場の職員の努力と研究の積み重ねがあってこその「フルーツ王国・山梨」。日本をリードする一大産地を守り支えていくため、職員たちは日々圃場に立ち、果物に向き合いながら研究を続けていく。今目の前にあるブドウが、100年後、200年後の未来の日本で愛されているような土着品種になっていることを願いながら。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/42253/">「フルーツ王国･山梨」一大産地の礎を築いた「山梨県果樹試験場」／山梨県山梨市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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