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	<title>魚製品 - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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		<title>三陸のポテンシャルを物語る新鮮な「泳ぐホタテ」を届けたい。／岩手県釜石市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 25 May 2025 04:24:17 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[buyer’s room 2023]]></category>
		<category><![CDATA[中小企業庁長官賞]]></category>
		<category><![CDATA[泳ぐホタテ]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-4.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>世界でも有数の漁場･三陸。いくつもの湾が複雑に入り組んだリアス海岸で知られる岩手県沿岸部では、ホタテの養殖が盛んに行われている。釜石市平田（へいた）の「ヤマキイチ商店」は、箱の中から音がするほど新鮮な「泳ぐホタテ」を販売 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-4.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>世界でも有数の漁場･三陸。いくつもの湾が複雑に入り組んだリアス海岸で知られる岩手県沿岸部では、ホタテの養殖が盛んに行われている。釜石市平田（へいた）の「ヤマキイチ商店」は、箱の中から音がするほど新鮮な「泳ぐホタテ」を販売。質の良いホタテを届け、三陸の価値を高めている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">三陸の海の幸が豊富な「鉄と魚のまち」釜石</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-3.jpg" alt="" class="wp-image-52795" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-3.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-3-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-3-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>岩手県の沿岸南部にある釜石市は、東は太平洋に面し、三陸漁場の豊かな水産資源がある街だ。近代製鉄発祥の地でもあり「鉄と魚のまち」として栄えてきた。</p>



<p>その釜石市平田漁港のほど近くに「ヤマキイチ商店」はある。創業は1989年。専務の君ケ洞剛一（きみがほらたけいち）さんの父で社長の幸輝（ゆきてる）さんが、三陸の海の幸を販売しようと立ち上げた。当初はワカメを主に販売していたが、ある時、漁協から「販路が確立できずにホタテが余っているので売ってほしい」と言われたのをきっかけに、ホタテの販売を始めた。<br><br>「三陸の価値あるホタテを新鮮なまま届けたい」という思いから試行錯誤して生まれたのが生きたまま届く「泳ぐホタテ」だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">高値で取引される岩手県産のホタテ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-48.jpg" alt="" class="wp-image-52796" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-48.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-48-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-48-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>リアス海岸の入り組んだ地形からなる湾は、波が穏やかで養殖には最適だ。そのため三陸ではワカメやホタテ、カキなどの養殖が盛んに行われている。</p>



<p>ワカメの生産量は全国2位、牡蠣は全国5位を誇っているが、上記の中で唯一、ホタテは、北は北海道から南は宮城まで広く養殖されており、岩手県産ホタテのシェアはたったの1パーセント。生産量では圧倒的に少ない。<br>「生産量では北海道にはかないませんが、岩手のホタテは質で勝負。北海道が大手の寿司チェーンならば、岩手はレストランといったように、役割が違うと思っています」そう話す剛一さん。</p>



<p>市場取引で高値がつくのは岩手のホタテだという。生産量こそ少ないが、市場でも質の良さが高く評価されているのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">産地によって違う養殖</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-52.jpg" alt="" class="wp-image-52797" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-52.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-52-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-52-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>北海道産のホタテは稚貝を海に放ち海底で天然に近い状態で育てる「地まき式」という養殖で育てる地域が多い。一方、三陸の岩手では、貝殻に穴を開け、ロープで吊るして養殖する「耳吊り式」が主流。育て方が違う。</p>



<p>「地まき式」は、稚貝を海に放ち、海の底を泳ぎ回って育つ。「地まき式」が海底の「面」を使って育てるのに対し、三陸岩手の「耳吊り式」は、内湾の水深がある地形、つまり「深さ」を利用し、水中を浮遊する状態で育てる。「耳吊り式」で育ったホタテは、海底の砂に触れないので、砂を吐かせる必要がない。これは「耳吊り式」の利点でもある。</p>



<p>また、「耳吊り式」は、ロープで吊っているので漁師が管理しやすい。数よりも大きさと質にこだわる三陸岩手のホタテ。貝殻にフジツボや海藻などの付着物がつくと生育に影響が出るため、貝殻の掃除をしたり、ロープの上げ下げをして海水の流れの良い水深に調節するのも漁師のこだわりだ。</p>



<p>大きいホタテを育てるには適度な間隔を開けて育てるのも重要。ホタテの間を海水が良く流れることで栄養が行き届くため、成長して密にならないよう、予測しながら間隔あけて吊るす。これには、ロープ一本あたりが重くなりすぎないようにという狙いもある。ロープが重くなり、フロート（浮き）が下がると海底に届いてしまうこともある。せっかく水中に浮遊させているのに海底で砂を吸ってしまっては元も子もない。耳吊りの間隔、貝殻の掃除、フロートの管理。これらは、三陸岩手のホタテ漁師のこだわりでもある。</p>



<p>北海道のホタテは3〜5年で出荷するのに対し、岩手のホタテは2年で同じ大きさに育ち出荷することができる。それは、親潮と黒潮が混ざり合う三陸漁場の賜物でもあり、山から流れ出す腐葉土の養分による山の恩恵でもある。大きさは同じでも北海道のホタテは貝殻が厚い、一方、岩手のホタテは大きさは同じでも貝殻が薄い。それでいて貝柱などの身の部分が大きい。</p>



<p>岩手のホタテは貝殻が薄く身が大きく歩留まりが良い。生きたままの状態で届けるヤマキイチ商店の「泳ぐホタテ」は鮮度も良いことから都内の飲食店からの信頼も厚い。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「泳ぐホタテ」とは</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-94.jpg" alt="" class="wp-image-52798" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-94.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-94-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-94-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p><a href=""></a>ヤマキイチ商店の「泳ぐホタテ」は、受け取った人は「水の中でホタテが泳いでいる」「貝がパタパタと開いたり閉じたりしている」と驚くという。殻を剥く時には指を挟まれないように注意しなければならないほどだ。そのため「泳ぐホタテ」には剥きヘラと説明書がついてくる。</p>



<p>大きさは11㎝以上のものから選んで注文できる。一番大きいものだと15㎝以上にもなる「幻のホタテ」もある。その大きさもさることながら、泳ぐホタテの貝柱は厚みがありシャキッとしている。</p>



<p>ホタテの貝柱は、貝を開け閉めするための筋肉でもある。そのため、泳ぐほど元気なホタテは貝柱もシャキッとしているのだ。実際に貝殻を剥いてみると、ビクンビクンと躍動するホタテを見ることができるだろう。</p>



<h3 class="wp-block-heading">肉厚の貝柱、貝ひもの旨さ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-92.jpg" alt="" class="wp-image-52799" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-92.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-92-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-92-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ヤマキイチ商店では、大きさ、味、鮮度すべてにおいて満足してもらえるものを目利きし、高品質のホタテを届けている。</p>



<p>そのため、スーパーで買ったホタテしか食べたことがない人は、食感や濃厚な味に驚くという。中には「貝ひもがこんなに美味しいんですね」と言う人もいるとか。<br>「ホタテというとどうしても貝柱ばかりが味の評価になりますが、うちのホタテは貝ひもも甘くて美味しい。季節によっては、卵巣も味わえます。丁寧に仕事をしていれば、評価してもらえる。そう思っています」と剛一さんは言う。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ホタテの産地での当たり前は「特別なこと」だった</h3>



<p>ホタテの販売を始めた当時、剛一さんの父･幸輝さんは、市場調査のため築地に足を運んだ。そこで「活ホタテ」と名付けて販売されているホタテを見て愕然とした。幸輝さんが釜石で見てきた活き活きしたホタテとは全く別物の弱ったホタテだったのだ。</p>



<p>「朝、水揚げされたばかりの新鮮なホタテを見て育ってきたので、私たちはそれが当たり前だと思っていました。でも、三陸のホタテの当たり前は他所では『特別なもの』だったのです」と当時を振り返る。三陸のホタテは「価値があるもの」だということに気づいた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">三陸の価値あるホタテを新鮮なまま届けたい</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-91.jpg" alt="" class="wp-image-52800" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-91.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-91-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-91-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>社長は、新鮮なままホタテを届けるために、輸送や発送方法を試行錯誤した。はじめは、水揚げされたばかりのホタテをトラックに積んで運んだが、中には納品する前に死んでしまうものもあった。新鮮なはずなのに、である。そして、鮮度の良さを保つためには、できるだけホタテが生きている時と同じ環境を作ってあげることが重要だと気づいた。</p>



<p>「ホタテは、水揚げされてからが勝負。一枚一枚掃除をして、選別して、生簀でストレスがない状態を作り出します。水揚げされた直後、ホタテは興奮状態なので、必ず1日以上は生簀の中で休ませ、ホタテが海の中で過ごしている時とできるだけ同じ状態を作り出し、リラックスさせ、それから発送します」と剛一さん。　鮮度を追求してたどり着いたのが生きたままで届ける「泳ぐホタテ」だ。</p>



<p>その方法は企業秘密だが、ポイントは「ホタテの気持ちになって考える」ことだという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">東日本大震災を乗り越えて</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-63.jpg" alt="" class="wp-image-52801" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-63.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-63-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-63-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「泳ぐホタテ」はその品質の良さから全国に口コミで広まっていった。そんな矢先の2011年3月。東日本大震災による津波が発生。ヤマキイチ商店は、事務所と生簀を流失した。</p>



<p>懇意にしているホタテ漁師は生産を続けていた。ヤマキイチ商店も生簀がなくても生活のために、商売することはできたが、剛一さんは「自社の使命は三陸のうまいホタテを届けること。復興支援として買ってもらうのは違う」と、3万人の顧客に手紙を送り生簀を再建するまで「泳ぐホタテ」の発送を止めた。</p>



<p>2012年7月、生簀を再建し「泳ぐホタテ」は復活。全国から激励と感謝の手紙が届いた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">感謝の思いを伝え、産地の魅力を伝えたい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-25.jpg" alt="" class="wp-image-52802" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-25.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-25-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-25-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2020年には、直売所を兼ね備えた食事処「与助」をオープン。ここは三陸の海を間近にしながら「泳ぐホタテ」を味わえる場所だ。</p>



<p>良いホタテを届けてきたからこそ「震災後も顧客が離れることなく待っていてくれた。その感謝の思いを伝えたい。そして、産地の景色や人の魅力を伝えたい」そんな剛一さんの思いが込められている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">三陸の価値を高め、三陸とともに歩む</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-12.jpg" alt="" class="wp-image-52803" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-12.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-12-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-12-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>食事処「与助」の壁には、ヤマキイチ商店の歴史と、震災後全国から届いた激励の手紙や、泳ぐホタテに寄せられたメッセージなどが貼られている。<br>ヤマキイチ商店の歴史は、宮古･釜石･大船渡のホタテ漁師との歴史でもある。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「泳ぐホタテの貝柱」が中小企業庁長官賞を受賞</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-17.jpg" alt="" class="wp-image-52804" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-17.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-17-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-17-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2023年には「泳ぐホタテの貝柱」が「buyer’s room 2023」において中小企業庁長官賞を受賞した。</p>



<p>「泳ぐホタテの貝柱」は、ホタテを剥いてすぐ、貝柱のみ急速冷凍した商品。貝柱の大きさ、濃厚な味、ぷりっとした食感。最高の品質を桐箱に入れて届ける。この商品に使用している45gサイズの貝柱がとれるのは全体のうちわずか15%。希少性も高い。</p>



<h3 class="wp-block-heading">厳しい状況でも信念を貫く</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-39.jpg" alt="" class="wp-image-52805" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-39.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-39-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/05/yamakiichi-39-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>近年は、温暖化の影響で夏の海水温が上昇。ホタテが生息するのにちょうどいい水温だった海の環境は大きく変わってしまった。これにより、ホタテの中には夏を越えられずに、水揚げ前に死んでしまう個体もあり、養殖産業は厳しい状況に立たされていると言わざるを得ない。そんな状況だからこそ、ヤマキイチ商店では、地元の生産者がこだわりを持って育てた良質なホタテを高値で買い取り、地域の産業を盛り立てている。</p>



<p>「父の代から浜でいちばん高い値をつけて買い取る努力を続けてきました。漁師の収入の確保も大事ですが、それだけでは未来永劫続かない。やりがいやプライドを醸成していくことも大事だと考えています」と話す剛一さん。ときには、自分が育てたホタテのおいしさを改めて感じてもらうため、漁師を連れ、ホタテを卸している飲食店に赴くこともあった。現在は、食事処「与助」がその一役を担う。この店で「泳ぐホタテ」を味わった人たちがそのおいしさや感動を伝え、広めることで、漁師のやりがいへと繋げているのだ。</p>



<p>「生産量が減っても、私たちは一枚一枚、丁寧に売り続けます。『泳ぐホタテ』は、三陸の魅力そのもの。だからこそ本当に良いものだけを届けていきたい」。</p>



<p>そんな強い信念のもと、世に送り出される「泳ぐホタテ」。そのおいしさには漁師の飽くなき“こだわり”と、三陸のホタテ産業の発展を願うヤマキイチ商店の気持ちが詰まっている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/52794/">三陸のポテンシャルを物語る新鮮な「泳ぐホタテ」を届けたい。／岩手県釜石市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>匠のたれと、AIでおいしさを追求。創業50年の辛子明太子メーカー「やまや」の挑戦／福岡県糟屋郡</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 13 Nov 2024 04:40:53 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[明太子]]></category>
		<category><![CDATA[やまや]]></category>
		<category><![CDATA[特産品]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA029-9350.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>辛子明太子は福岡のグルメを語る上ではずせない存在だ。辛子明太子メーカーは大小200ほどあるといわれるが、1974年に創業した「やまや」（やまやコミュニケーションズ）も福岡でよく知られるメーカーのひとつ。2024年に創業5 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA029-9350.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>辛子明太子は福岡のグルメを語る上ではずせない存在だ。辛子明太子メーカーは大小200ほどあるといわれるが、1974年に創業した「やまや」（やまやコミュニケーションズ）も福岡でよく知られるメーカーのひとつ。2024年に創業50年を迎えた「やまや」の、次の50年、100年に向けた新しい取り組みを追った。</p>



<h2 class="wp-block-heading">創業50年を機に、新本社と工場を移設</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA023-9323.jpg" alt="" class="wp-image-50348" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA023-9323.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA023-9323-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA023-9323-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2023年に福岡市東区から福岡の北西部にある糟屋郡篠栗町（かすやぐんささぐりまち）に工場と本社を移した「やまや」。福岡市内から車で20分ほどのアクセスの良い高台にあり、緑豊かな篠栗町を一望できる。</p>



<p>この移設は創業50年を記念する一大プロジェクトの一環で、さらにできたての辛子明太子を販売するショップ、絶景レストラン、工場見学、漬け込み体験など、辛子明太子をより深く楽しめる施設「Yamaya Factory Terrace（やまや ファクトリー テラス）も誕生した。「やまや」の新施設は早くも話題となり、地元の人々や観光客で賑わい、篠栗町の活気づくりにも一役買っているという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">伝統の製法と最新技術を掛け合わせる新工場</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA022-9319.jpg" alt="" class="wp-image-50349" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA022-9319.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA022-9319-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA022-9319-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>辛子明太子とは、スケトウダラの魚卵を塩漬けにしてたらこを作り、それを調味液につけたもののことを指す。昭和24（1949）年、福岡・博多の「株式会社ふくや」の創業者である川原俊夫さんが、韓国・釜山で食べた「たらこのキムチ漬け」の味を元に辛子明太子をつくったのがはじまりだ。川原さんは製造法を周囲に教えていたため、福岡ではほかにも味自慢の辛子明太子のメーカーが増加。昭和49（1974）年に創業した「やまや」もそのひとつであった。さらに、昭和50年（1975）年に山陽新幹線が開通したことで、土産需要の高まりを受けて、辛子明太子は「福岡の名物」として全国的に有名になっていった。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA037-9388.jpg" alt="" class="wp-image-50353" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA037-9388.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA037-9388-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA037-9388-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな「やまや」の辛子明太子づくりは、まずオホーツク海など北方の海で獲れたロシア産やアメリカ産のスケトウダラの魚卵を、セリが行われる釜山やアメリカまで買い付けに行くことから始まる。</p>



<p>辛子明太子に適した粒立ちの良い真子（まこ）と呼ばれる成熟した卵を仕入れたら、工場で独自の製法で塩漬け（塩蔵）して、プチプチッとした食感の良いたらこをつくるのだ。魚卵ではなくたらこになった状態で仕入れる辛子明太子メーカーもある中、「やまや」は、この粒の食感を守るために、魚卵を仕入れてたらこをつくるところから一貫して自社で行っている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">業界初となるAIたらこ選別機を採用</h3>



<p>たらこができたら、ここで “AIたらこ選別機”が登場する。約40万枚もの画像から、たらこを血筋や色目などで、業務用、家庭用、贈答用という風に品質のグレードを細かく選別してくれるというから驚きだ。</p>



<p>工場長の谷口大輔さんは「AIを採用したきっかけは、工場で働くベテランスタッフの高齢化など人材不足が深刻な問題になっていたからです」と話す。</p>



<p>「これまでたらこの選別は、熟練の目利きによる言語化できない知識に支えられてきました。しかし問題を打破するために、日本IBMさんと共同開発したAIで目利きを客観的に共有できるデータに落とし込むことに成功したのです。これでベテランスタッフに負担をかけずとも、高い精度を保てるようになり安定した製造が可能になりました」と笑顔を見せる。</p>



<p>この業界では初となるAIグレード選別機の採用。業界をリードする柔軟な姿勢で、新たな挑戦が始まっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">味の決め手は、匠のたれ×168時間の熟成</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="965" height="643" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/1e040f77dbf7386b36f894385014b460.jpg" alt="" class="wp-image-50350" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/1e040f77dbf7386b36f894385014b460.jpg 965w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/1e040f77dbf7386b36f894385014b460-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/1e040f77dbf7386b36f894385014b460-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 965px) 100vw, 965px" /></figure>



<p>一方で、創業より固く守り続けているのが、たらこを漬け込んで辛子明太子にする調味液「匠のたれ」の製法。ピリッと心地よい辛さの唐辛子、濃厚な旨みを加える北海道産の羅臼昆布、華やかな香りが広がる九州産の青柚子と黄柚子。また、水を使うと酸化しやすくなり、どうしても日持ちが短くなってしまうことから、匠のたれには水を一切使わず、かわりに酒を使用している。その風味や甘味が辛子明太子にのることで、独特のまろやかな味わいを生み出す効果もある。</p>



<p>50年という歴史を重ねながら、継ぎ足してきた味わい深いタレを、どんな時代にも黄金比を変えずに「やまや」の味として確立。この匠のたれを168時間、つまり7日間熟成させるのもポイントだ。通常は２〜３日の漬け込むメーカーが多いなか、創業者である山本秀雄さん夫婦がどうやったらおいしくなるか試行錯誤しているうちに、1週間漬け込むと格段においしくなったことがベースとなっている。実際に官能検査をしても、やはり１週間の熟成が味を格上げしていることが証明されている。&nbsp;</p>



<p>口の中でプチプチっと弾けるような粒感をしっかりと楽しめ、ふわりと柚子や大吟醸が香る味わいこそ「やまや」の真骨頂だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">こだわりを詰め込んだ辛子明太子「須弥山」と「山本秀波の明太子」</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA030-9351.jpg" alt="" class="wp-image-50351" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA030-9351.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA030-9351-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA030-9351-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「やまや」といえば、家庭用「できたてめんたい」や贈答用「美味」などがあるが、より一層、味や質にこだわったプレミアムな辛子明太子もある。</p>



<p>通常通り1週間熟成した後に、さらに「喜多屋」の大吟醸「寒山水」と匠のたれに２日間漬け込むという、2度漬けスタイルの「須弥山（280g / 6,480円）」は、なめらかなコクがある上品な味わいで魅了する。</p>



<p>さらに「やまや」の真髄とも言える辛子明太子「山本秀波の明太子（300g / 10,800円）」も。山本秀波とは、創業者である山本秀雄さんが辛子明太子づくりの際の雅号のことだ。息子の結婚式のために、「これ一度きり」と自ら一本ずつ色、ツヤ、卵の詰まり具合などを目で見て確かめながら選んで、秘伝のレシピで漬け込んだ辛子明太子は、「もう一度食べたい」という熱烈なオファーを受け、現在は2代目がその味を受け継ぎ、一子相伝の味を堪能させてくれる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">新ビジョンは「九州から世界へ、やまやスタンダードを」</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA018-9311.jpg" alt="" class="wp-image-50352" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA018-9311.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA018-9311-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/YA018-9311-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「やまや」のおいしいものを届けたいという思いは、辛子明太子だけにとどまらず、いまや万能だしパック「うまだし」、もつ鍋、お酒、農作物などが手がけるものは多岐に渡る。さらに全国展開している「博多もつ鍋やまや」をはじめ、アジア、アメリカ、ヨーロッパにも外食事業を展開。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/d57e4857cba2cfd12d4131aa399076c1.jpg" alt="" class="wp-image-50354" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/d57e4857cba2cfd12d4131aa399076c1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/d57e4857cba2cfd12d4131aa399076c1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/11/d57e4857cba2cfd12d4131aa399076c1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>　2023年には、福岡･白金に旗艦店「やまや総本店」がオープン。割烹料理店「膳(ぜん)」とカジュアルな食事･土産処「白金小径(しろがねこみち)」を展開し、九州の食を発信している。</p>



<p>九州の食、そして食文化に向き合い、食の総合プロデュース企業として成長し続けている「やまや」が掲げるのは、「九州から世界へ、やまやスタンダードを」。世界に目を向けた挑戦は、福岡を、そして九州をますます元気にしていくだろう。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/50347/">匠のたれと、AIでおいしさを追求。創業50年の辛子明太子メーカー「やまや」の挑戦／福岡県糟屋郡</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>創業者の熱意によって生まれた博多名物。「株式会社ふくや」の辛子明太子／福岡県福岡市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 14 Oct 2024 01:39:34 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[福岡県]]></category>
		<category><![CDATA[手土産]]></category>
		<category><![CDATA[辛子明太子]]></category>
		<category><![CDATA[名産品]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_011.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>今や福岡みやげの筆頭に挙げられる辛子明太子。 その市場規模は約1,200億円ともいわれ、福岡県内200社以上のメーカーがそれぞれに研鑽を重ね、味を競い合う。辛子明太子が福岡名物として周知されるようになった要因のひとつとし [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/49970/">創業者の熱意によって生まれた博多名物。「株式会社ふくや」の辛子明太子／福岡県福岡市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_011.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>今や福岡みやげの筆頭に挙げられる辛子明太子。<br><br>その市場規模は約1,200億円ともいわれ、福岡県内200社以上のメーカーがそれぞれに研鑽を重ね、味を競い合う。<br>辛子明太子が福岡名物として周知されるようになった要因のひとつとして、博多の繁華街･中洲に本店を構える「株式会社ふくや」の創業者･川原俊夫さんの尽力が大きい。<br>むしろ、それがなければ辛子明太子は今ほど全国的に有名にはなっていなかったかもしれない。その情熱は代々、家族や社員に受け継がれ、現在は5代目社長を務める川原武浩さんへと“ふくやイズム”が継承されている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">辛子明太子が誕生し、全国へ広がるまでの道のり</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="562" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/316b956e8949d5b3a93d733810f9689e.jpg" alt="" class="wp-image-49971" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/316b956e8949d5b3a93d733810f9689e.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/316b956e8949d5b3a93d733810f9689e-300x204.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/316b956e8949d5b3a93d733810f9689e-768x523.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「明太子」とはスケトウダラの卵のことで、韓国語でスケトウダラは「明太」、その卵（＝子）なので「明太子」と呼ばれている。本来、スケトウダラは寒い海域に生息する魚で、温暖な気候の福岡とはあまり縁のない食材であるはずなのに、どのようにして「辛子明太子」が福岡の名物になったのだろうか。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「辛子明太子」誕生ストーリー</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/24782b0b0c3e6059cb98d0b8a59e9141.jpg" alt="" class="wp-image-49972" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/24782b0b0c3e6059cb98d0b8a59e9141.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/24782b0b0c3e6059cb98d0b8a59e9141-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/24782b0b0c3e6059cb98d0b8a59e9141-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>戦後間もなく、焼け野原となった中洲の一角で小さな食料品店を開業した「ふくや」。創業者の川原俊夫さんは、商売のかたわら地域を盛り上げ多く人に喜んでもらいたいとオリジナル商品の開発に着手する。そこで思いついたのが、幼少期を過ごした韓国の釜山で食べていた「ミョンランジョ（明卵漬＝たらこのキムチ漬）」という辛子明太子の原型ともいえる惣菜だった。</p>



<p>スケトウダラは福岡近海では獲れないため、主に北海道産を使用し、記憶をたどりながら幾度もの試作を重ねて、1949年1月、ついに辛子明太子の販売にたどり着く。しかし、当時の日本人は辛いものになじみが薄かったためか、まったく受け入れられなかった。</p>



<p>これにくじけることなく材料やつくり方を試行錯誤し、納得のいく辛子明太子が完成したのは約10年後のこと。塩蔵（＝塩漬け）したたらこを独自にブレンドした唐辛子の調味液に漬け込む独自の製法によって、ついにふくやを代表する「味の明太子」の原型が完成した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">惜しみなく作り方を教えたことで店の看板商品が地域の名産に発展</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_097.jpg" alt="" class="wp-image-49973" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_097.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_097-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_097-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>その美味しさは徐々に地元でも評判となり、店には辛子明太子を買い求める人の行列ができるようになる。そこで、同社が店を構えていた中洲市場内のほかの店から「うちでも売ろうか？」と卸の打診を受ける。ところが川原さんは「卸ではなくおたくも作ったら？」と提案し、仕入れ先や材料、製造方法を教えた。また、市場内に限らず、希望する人には誰にでも教えていたのだが、それぞれが独自の味を作り出せば、より多くの人の好みに対応できると考え、調味液の味付けだけは教えなかったという。</p>



<p>以降も商標登録や製法特許を取ることなく同業者や取引先に惜しみなく製造方法を教え続けた。その結果、福岡に個性豊かな辛子明太子店が数多く誕生することになる。<br>その後、1975年の新幹線開通など時代の後押しもあり、博多みやげとして辛子明太子を買い求める人たちの手から手へと全国に広がっていき、博多を代表する名産品に。辛子明太子業界は地元･福岡の一大産業として大きく発展していった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">辛子明太子へのこだわり</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_078.jpg" alt="" class="wp-image-49974" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_078.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_078-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_078-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>辛子明太子の味は卵の質で決まると考えるふくやでは、創業当初から上質な原料の仕入れに細心の注意を払っている。原料となるスケトウダラは、以前は韓国や日本でも獲れていたが、200海里問題や乱獲、海水温度の上昇による漁場の北上によって収獲量が減少し、現在国産はわずか数％、ほとんどをアメリカとロシアからの輸入に頼っている状況だ。輸送に時間がかかり鮮度が落ちると生臭みがでるため、原料となるスケトウダラの卵は船上で取り出して急速冷凍され、鮮度が保たれた状態で加工される。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>熟練の目ですべての工程を徹底管理</strong></h3>



<p>さらに品質を左右するのが卵の成長度合いだ。卵は成長過程でガム子･早真子･真子･目付･水子･皮子の6段階に分かれ、違いは味と粒感に現れる。ふくやでは卵が成熟して粒が大きく張りがある「真子」を中心に、少し手前の成熟卵「早真子」と完熟卵「目付」の一部を原料として使用。船上で「真子」に近いものを選別し、工場に届いてからさらに卵の目利きが見て触って状態のよい卵だけを厳選している。</p>



<p>「真子」の味わいを活かすため、アルコールやみりんなど余計なものを加えず、それぞれ甘さや辛さ、香りに特徴のある数種の唐辛子をブレンドしたシンプルな調味液で味付けするのがふくやの特徴のひとつ。調味液に漬ける時間を48時間～96時間程度とすることで、素材の旨味が抜けず、味が染み込み過ぎることもなく、1本の明太子の外側と内側で違う味わいを楽しめるようにしている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_069.jpg" alt="" class="wp-image-49975" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_069.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_069-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_069-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>明太子の選別から調味液かけや計量まで、工場では熟練の技を持つスタッフの管理のもと、ほとんどの工程が手作業で行われている。こうしてつくられた辛子明太子は、最後に「味の番人」と呼ばれる検査員が仕上がりを確認して完成となる。彼らは人間の持つ味覚･嗅覚･視覚などを駆使し、味･食感･香り･見た目などを評価する官能検査を行っている。&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp; </p>



<h3 class="wp-block-heading">「味は守るな、変化させろ」。時代とともに進化する辛子明太子</h3>



<p>創業者の教えのひとつに「味は守るな」というのがある。人々の嗜好は時代ごとに変わっていくため、変化に合わせたものづくりを行うべきだという。その教えどおり、ふくやの「味の明太子」は発売以来75年間、ベースは守りつつも少しずつ味や製法を変えながら進化してきた。<br>辛子明太子の塩分濃度もそのひとつ。健康志向が高まり減塩を望む声に応え、創業時12～13％だった塩分は今や３～５％に下げられている。昔のように塩辛いものでたくさんごはんを食べてお腹を満たす時代ではなくなったことも塩分を下げた理由だとか。<br>辛さの種類も、辛みのない「のんから」から激辛の「どっから」まで4段階。この他にも、創業当初の復刻版や、通常の13.5倍の辛さ、35％の減塩など、辛子明太子だけでもたくさんの種類を用意し幅広いニーズに応えている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">時代に合わせた加工品が続々登場</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_096.jpg" alt="" class="wp-image-49976" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_096.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_096-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_096-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>時代とともに変化してきたふくやでは、現代のライフスタイルや嗜好に合わせた加工品の開発にも力を入れている。大ヒットとなったチューブ入り明太子「tubu tube（ツブチューブ）」やツナと和えた缶詰「めんツナかんかん」をはじめ、長期保存に適したコンフィ（油漬け）「缶明太子」、スパイスブームの流れを汲んだ「味の明太粉」や「明太醤」など、あげるときりがないほど。</p>



<p>海外からの食文化流入による食生活の変化や、調理に時間をかけなくなったこと、海外からの観光客が増えたことなど、消費者の動向をうかがいながら自由な発想で新商品開発に取り組み、ふくやのファン層を広げる。同時に、破れて商品にできない明太子や残った調味液を加工品に利用することで、無駄がなくなるという利点もある。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_001.jpg" alt="" class="wp-image-49977" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_001.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_001-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/fukuya_001-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「今後のビジョンとしては、生の辛子明太子の味を極めつつも、醤油味やテリヤキ味と並ぶ、辛味･旨味･海鮮味が一体となった “明太子味”の加工品を世界に浸透させていきたいですね。また、福岡をはじめ九州にはとてもいい食材があるので、九州の食文化を多くの人に知ってもらって九州全体が活気づくよう取り組んでいきたい」と川原さん。</p>



<p>辛子明太子の誕生が博多の街を盛り上げたように、ふくやの商品が九州そして日本を元気にする。創業者の開拓精神は時代を超えて脈々と受け継がれている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/49970/">創業者の熱意によって生まれた博多名物。「株式会社ふくや」の辛子明太子／福岡県福岡市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>国産生たらこにこだわる「島本食品」の辛子明太子／福岡県糟屋郡</title>
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		<pubDate>Mon, 30 Sep 2024 07:44:36 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[名産品]]></category>
		<category><![CDATA[福岡県]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_164.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福岡･博多の名産として全国に知られる辛子明太子。200以上あるといわれる辛子明太子メーカーのなかでも、特に国産の原料にこだわる会社がある。それが福岡県糟屋郡に本社を構える「株式会社島本食品」だ。北海道近海で獲れた希少なた [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_164.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>福岡･博多の名産として全国に知られる辛子明太子。200以上あるといわれる辛子明太子メーカーのなかでも、特に国産の原料にこだわる会社がある。それが福岡県糟屋郡に本社を構える「株式会社島本食品」だ。北海道近海で獲れた希少なたらこをフレッシュなまま加工して食卓へ。良質な辛子明太子を届けるため、日々努力を重ねている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">国産のたらこを冷凍せずに食卓へ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_164.jpg" alt="" class="wp-image-49874" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_164.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_164-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_164-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>辛子明太子の原料は「たらこ」と呼ばれるスケトウダラの卵。そのたらこを塩漬けし、さらに唐辛子を加えた調味液に漬け込んだものが辛子明太子となる。日本でも古くから保存食として塩漬けした「塩たらこ」を食べる習慣があったが、現在食べられている辛子明太子は戦後になって福岡･博多で誕生。博多に本社を置く「株式会社ふくや」の創業者･川原俊夫さんが、幼少期に釜山で食べた「たらこのキムチ漬」を日本人向けにアレンジして考案したものだ。徐々にそのおいしさが評判となりニーズが高まっていった際、川原さんがレシピを惜しみなく公開したことで、博多でたくさんの店がそれぞれに工夫した製法や味付けで明太子をつくり、地元はもちろん全国へと広がり名物となった。「島本食品」もそのひとつで、1976年から辛子明太子をつくっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">海産物卸問屋と明太子専門店の二刀流</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_161.jpg" alt="" class="wp-image-49875" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_161.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_161-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_161-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「島本食品」の本社を訪ねると、入口の看板には「株式会社はたえ」のロゴが並んでいる。こちらは「島本食品」の母体であり、戦後間もない1948年に代表取締役社長･波多江正剛さんの祖父が創業した海産物の専門問屋だ。「はたえ」では、創業当初から日本全国の生産者を訪ねて質の高い海産物を選び抜き、取り揃えてきた。そのなかで昆布を求めて北海道の浜に通ううちに上質なたらこと出会い、福岡の辛子明太子メーカーに原料のたらこを卸すようになる。</p>



<p>その後、縁あって後継者問題で困っていた卸先の明太子メーカー「株式会社島本食品」を引き継いだ。“探して売る”という家業に“つくって売る”という新たな道が加わることになる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">稀少な北海道近海にこだわる</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_k-12.jpg" alt="" class="wp-image-49876" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_k-12.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_k-12-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_k-12-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>明太子専門店を引き継ぐにあたって掲げたポリシーは「北海道近海で水揚げされたスケトウダラの卵を使うこと」。これは海産物問屋としての意地でもあった。</p>



<p>そもそもスケトウダラは九州近海では全く獲れず、北海道より北の寒い地域に生息している。さらに昨今の異常気象の影響で海水温が上がったことにより、スケトウダラの生息エリアは徐々に北上し、現在たらこの約95％がロシア産かアラスカ産、国産はほんのわずか5％足らずになってしまったとか。量の確保はもちろん価格も外国産のほうが安価なため、すべてを外国産に切り替えるメーカーも多いなか、「島本食品」は“国産を使う”というポリシーを守り続けている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">漁場、漁期によって卵の味が違う</h3>



<p>「島本食品」が国産にこだわる理由は“卵の質”が違うから。いろいろな地域のたらこを食べ比べたところ、北海道近海でとれるものは輸入のものよりも旨味が濃く、粒立ちがよかったのだとか。また、地域だけでなく卵の成長度合いも味や食感を左右するため、漁期もスケトウダラの産卵期である12～１月に限定し、未熟卵から出産直前まで6段階ある成長過程のなかの「真子（まこ）」と呼ばれる明太子に適した成熟卵を厳選している。</p>



<p>さらに北海道の中でも噴火湾産のみを使用した贅沢な商品も数量･期間限定で販売。北海道の南西部に位置する噴火湾は波が穏やかで栄養豊富なうえに産卵に適した大陸棚が存在するため、スケトウダラが卵を産みに来る場所として知られている。水産業者の間でも「おいしさがまるで違う！」と評判で、最上級品として珍重される辛子明太子を一度は味わいたい。</p>



<h3 class="wp-block-heading">できるだけ冷凍せずに鮮度を保つ技</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_201.jpg" alt="" class="wp-image-49877" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_201.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_201-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_201-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>スケトウダラは身も卵も鮮度が落ちやすいデリケートな魚なので、加工はプロの手による迅速な対応が求められる。海外産のものだと、魚のままもしくは船上で卵を取り出し、冷凍して流通することが多く、いくら冷凍技術が進んだとはいえ、冷凍･解凍を繰り返すことでどうしても水分とともに卵の旨味が抜けてしまうのだとか。</p>



<p>これも「島本食品」が海外産ではなく国産の近海ものにこだわる大きな理由のひとつ。北海道近海で獲れた魚は港で水揚げされ、冷凍されることなくそのまま北海道･稚内にあるグループの加工場に運ばれる。ここで取り出した卵は塩漬けされるのだが、塩漬けは保存目的でもあり、余計な水分を出して旨味をギュッと恐縮させる役割もある。このように北海道で1次加工したたらこは博多の工場へと運ばれる。博多では２次加工として塩でぎゅっと締まった明太子を調味液につける。すると、調味液を吸ってふっくらと張りのある辛子明太子が完成する。</p>



<p>このように細心の注意を払って鮮度を保ちながら工場で出来上がった明太子は、できたてのおいしさを守るためにここで冷凍保存される。ただし、あくまで生にこだわる「島本食品」では、あえて冷凍しない「できたて辛子明太子」も期間限定で販売されている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">卵本来の味を最大限に生かすために</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_246.jpg" alt="" class="wp-image-49878" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_246.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_246-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_246-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>さらに、たらこ本来のおいしさを味わって欲しいと、調味液の配合においても工夫を凝らしている。ちなみに、博多の辛子明太子は調味液の配合が各メーカーそれぞれに違っていて、それが明太子選びの基準のひとつにもなっている。</p>



<p>「島本食品」の調味液は、焼酎を使用しているのが特徴のひとつ。酒類には生臭さを抑えてコクと風味を加える役割があり、日本酒を使っているところも多いが、日本酒だと香りが強くて後味が残り素材の味を邪魔してしまうので、「島本食品」ではすっきりと後味よく仕上がるクセのない焼酎を用いているのだとか。</p>



<p>たらこの味が際立つようにと余計な調味料は使わず必要最低限に抑えつつ、調味液そのものの味は濃いめにして、漬け込む時間を24時間とできる限り短くしている。これも鮮度を保つための工夫のひとつ。新鮮なたらこは色も美しいため、着色料も不使用。子どもから大人まで安心して食べられる素朴で優しい味が「島本食品」の明太子の特徴だ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_326.jpg" alt="" class="wp-image-49879" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_326.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_326-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_326-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>なかでも北海道産の厳選したたらこを伝統的な製法で作り上げた「オリジナル明太子」は、「島本食品」の原点ともいえる代表作。まずは炊きたてのごはんに乗せてそのままを味わって欲しい。きめ細かい粒がはじけつつ舌の上でさらりと溶けるように滑らかで、旨味がふわっと口に広がる。素材の質と鮮度を大切にしてきた「島本食品」のこだわりがこれを食べると伝わるはずだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">フレッシュなたらこを使った数々の加工品</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_333.jpg" alt="" class="wp-image-49880" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_333.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_333-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_333-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>明太子を作る過程で破れたり、小さ過ぎたり、いい卵なのに商品にならない明太子は、家庭用として売られるか、加工品に利用される。なかでも特に人気が高いのは「明太マヨネーズ」。パンに塗ってトーストしたり、麺に和えたり、使い方は無限。特に揚げ物との相性が抜群で、唐揚げ、エビフライ、フライドポテトなど、どれにつけてもおいしさが増す。手軽さも若い人たちに人気の理由だ。また、刺身でもいただけるほど新鮮なコウイカにたっぷりの明太子を和えたいか明太も「島本食品」の自信作。イカの甘味が明太子の塩味と相まって、ごはんも酒も進みそうだ。</p>



<p>今後は福岡発の明太子のおいしさをもっともっと世界中の人たちに知ってもらえる商品開発をしていく予定。まずは似た食文化を持つアジアに向けて、ソースの開発に着手しているのだそう。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_358.jpg" alt="" class="wp-image-49881" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_358.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_358-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/10/batch_shimamoto_358-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>昨今の目まぐるしい海の変化に戸惑い、環境を守ることの大切さを痛感しているという３代目社長の波多江正剛さん。「北海道に限らず、漁獲量を制限してしっかりと保護･管理していくことが大切だと思います。うちは国産にこだわっているので大量生産はできませんが、せめて今の量をキープしていけたらいいですね。そのためには、環境を守るのはもちろんですが、地域の産業も守っていかなくてはいけないと思っています」。</p>



<p>波多江さんは漁獲量が減ることによって加工業者も減り、その結果、地域が衰退し成り立たなくなってしまうことを懸念。５年前には地域の産業を次世代に継承すべく、北海道の加工工場を吸収合併し、復興の一歩を踏み出した。</p>



<p>環境を守り、地域を守り、顧客を守る。それが「島本食品」の明太子づくりの原動力となっている。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/49873/">国産生たらこにこだわる「島本食品」の辛子明太子／福岡県糟屋郡</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>しらすのうまみを閉じ込めた「生炊きしらす」の生みの親「マル伊商店」／愛知県南知多町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 29 Jan 2024 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[漁業]]></category>
		<category><![CDATA[愛知県]]></category>
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		<category><![CDATA[農林水産大臣賞]]></category>
		<category><![CDATA[佃煮]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/batch_IMG_2613-1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>知多半島を囲む三河湾・伊勢湾・太平洋で漁獲した新鮮な海産物を用いた加工食品を製造し、全国へお届けしている「マル伊商店」。国内でも希少な「生炊き」製法を採用したシラスの佃煮をはじめ、伝統を守りつつ最新技術も取り入れながら、 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/batch_IMG_2613-1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p class="has-text-align-center"><strong>知多半島を囲む三河湾・伊勢湾・太平洋で漁獲した<br>新鮮な海産物を用いた加工食品を製造し、全国へお届けしている「マル伊商店」。<br>国内でも希少な「生炊き」製法を採用したシラスの佃煮をはじめ、<br>伝統を守りつつ最新技術も取り入れながら、地元の海の恵みを全国の食卓に届けています。</strong></p>



<p>しらすの一大産地である愛知県･南知多町で生まれた「生炊きしらす」をご存知だろうか。生の状態での扱いが難しいしらすの本来のうまみを残したまま、タレとともに甘く炊き上げた佃煮で、農林水産大臣賞も受賞している逸品だ。釜揚げしらすとも、しらす干しとも違う味わい。その秘密を、開発元である<a href="https://www.maruishouten.com/" title="">マル伊商店</a>の代表取締役社長･坂下史朗さんが教えてくれた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">知っておくべき、三河湾のしらすのこと</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_12-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-40030" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_12-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_12-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_12-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_12.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>






<p>愛知県知多郡にある南知多町。知多半島の南部に位置する、半島の先端とその沖合に浮かぶ篠島（しのじま）や、日間賀島（ひまかじま）といった島々からなる穏やかな町だ。三方を海に囲まれた漁業が盛んなこの地域に、水産加工や卸売業を営んでいるマル伊商店がある。4代目で代表取締役社長の坂下史朗さんは、「イメージがないかもしれませんが、実は愛知でもかなりの量のしらすが取れるんです」と話す。農林水産省による令和3年漁業･養殖業生産統計によると、確かに愛知は全体のシェアのうち約14％を占めていて、これは全国2位の数字だ。さらに、市町村単位で見れば南知多町のしらす漁獲量は全国1位を誇る<strong>しらすの町</strong>。</p>



<p>なぜ、この町がしらすの一大漁場となり得たのだろうか。その理由は<strong>しらすの親であるイワシの産卵時期</strong>。ここは湾の内側に伊勢湾と三河湾が交わり、渥美半島の向こうの外洋には太平洋がある。内湾と外洋では水温をはじめとした生育環境が異なるため、イワシの産卵の時期がちがう。そのため、ほかのエリアよりもしらす漁期が長いのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">一分一秒が勝負。しらすの命は鮮度にあり</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/IMG_2002-1.jpg" alt="" class="wp-image-40033" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/IMG_2002-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/IMG_2002-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/IMG_2002-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure></div>


<p>現在、マル伊商店がメインで取り扱っているしらすは、地元･師崎漁港（もろざきぎょこう）で水揚げされると、すぐに自社工場に運ばれてくる。しらすはとにかく足が早く、朝、水揚げされたものは夕方にはかなり鮮度が落ちて、臭いが出てくる。漁獲量が多い南知多では、<strong>その日のうちに生のままのしらすを全量消費することが難しく、しらす干しや佃煮などの日持ちする商品に加工して出荷する必要があった。</strong>同社でも「生しらす」はすぐに販売できる範囲でしか扱わず、「釜揚げしらす」「しらす干し」「ちりめんじゃこ」といった加工品を中心に製造し、全国各地のスーパーなどへ流通させていたのだが、とあるオリジナル商品の誕生により、しらす業界でも一目を置かれる存在となる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「生炊きしらす」は、しらすの食感とうまみを生かした佃煮</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img decoding="async" width="451" height="301" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/29d3bc99193cb0b837fb8cc53f050ae5.jpg" alt="" class="wp-image-40036" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/29d3bc99193cb0b837fb8cc53f050ae5.jpg 451w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/29d3bc99193cb0b837fb8cc53f050ae5-300x200.jpg 300w" sizes="(max-width: 451px) 100vw, 451px" /></figure></div>

<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/batch_IMG_2613-1.jpg" alt="" class="wp-image-40037" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/batch_IMG_2613-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/batch_IMG_2613-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/batch_IMG_2613-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure></div>


<p>マル伊商店は1908年に創業した水産物の加工会社。地元･三河湾や近隣の伊勢湾、そして太平洋で獲れる水産物を加工･販売しており、1991年には直売所もオープン。その後は自社ブランドの製品開発にも力を入れてきた。なかでも看板商品となっているのが<strong>「生炊きしらす」</strong>。耳なじみのない商品名だが、<strong>生のまま炊き上げたしらすの佃煮</strong>のことで、2009年には農林水産大臣賞を受賞した逸品だ。</p>



<p>一般的にしらすの佃煮と言えば、釜揚げしらすのように、加熱処理を行ったしらすをタレと一緒に煮詰めて作られる。だが、生炊きしらすの場合は火を通していない、文字通り“生”の状態のしらすをそのままタレと一緒に煮詰めていく。そうすることで、しらす本来の味をそのまま生かすことができるのだという。「一度茹でると、魚なのでどうしてもだしが出てしまう。生から炊くことで魚本来の味がしっかり残るんです。臭みも出ないですし、柔らかい食感が好評です」と坂下さんは胸を張る。</p>



<h3 class="wp-block-heading">“よくある佃煮”とは違う、その製法を知る</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_17-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-40040" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_17-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_17-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_17-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_17.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>しらすのような小さい魚を、生から炊き上げるのは難しいと言われている。生の状態だと魚が含んでいる水分が多く、形が崩れやすいからだ。最初にしらすよりも大きくて鮮度持ちがよく、南知多でも多く取れるイカナゴを使って生炊きの佃煮を作ってみると、無事に成功した。しかし、イカナゴの漁期は短く、量産には適していなかった。そこで漁獲量が多く、漁期も長いしらすを使った生炊きの佃煮を作ることにした。</p>



<p>しかし、開発当初は失敗の連続。まずは小さな家庭用の鍋から試作を重ね、しらすが煮崩れず、タレの味がしっかりとついた納得の仕上がりになるまで試行錯誤したそうだ。形を崩さずに炊きあげるためには適切な火力が必要だが、それ以上に最も重要なことは鮮度だという。鮮度が落ちたものはすぐに形が崩れる。だから、目の前で揚がった新鮮なしらすを1分1秒でも早く加工しなければならないのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">試行錯誤の末に生まれた逸品</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_34-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-40043" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_34-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_34-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_34-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_34.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>そうした試行錯誤の末に生まれた生炊きしらす。タレはしょうゆと清酒、本みりん、砂糖のみを使って、その日使う分だけを調合している。佃煮によく用いられる増粘剤や、その代替品となる水あめは一切使用しない。魚本来が持つ味と食感を損なわないためだ。無添加にもこだわっていて、着色料･保存料の類も使用していないという。タレに含まれる砂糖が保存料の役割を果たしているため、冷蔵で2か月間は持つそうだ。</p>



<p>口に含むと、その柔らかさに驚く。そして、タレの甘みの中にしっかりとしらすが持つ魚本来のうまみが残っている。1尾1尾がしっかりと形を留めているからか、ぷりっとした食感も特徴だ。食べやすさと甘めの味つけが、子どもから大人まで幅広い世代に受け入れられている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">気候変動、燃料高騰。過渡期を迎えつつある水産業</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_30-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-40044" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_30-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_30-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_30-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_30.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>マル伊商店は地元･南知多で水揚げされた魚の加工･販売だけではなく、冷凍技術を使った輸出なども行っている。坂下さんが4代目として事業を継承してからは、取り扱う魚を南知多以外からも仕入れるようになった。そこには昨今の気候変動による影響がある。坂下さんは「昔は取れていた魚が取れなくなってきたり、今までは取れなかった魚が混ざっていたり。今後10年で、さらに変化すると思う」と、魚が徐々に移動している現状を語る。魚は動くが、漁師たちは自分の漁場から動くことはできない。加工業者にとっても、一度投入した大型の設備をすぐには刷新できない。</p>



<h3 class="wp-block-heading">水産関連業者の未来を考える</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img decoding="async" width="782" height="521" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/batch_IMG_2833-13.2.png" alt="" class="wp-image-40047" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/batch_IMG_2833-13.2.png 782w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/batch_IMG_2833-13.2-300x200.png 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/batch_IMG_2833-13.2-768x512.png 768w" sizes="(max-width: 782px) 100vw, 782px" /></figure></div>


<p>自然を相手にする漁業と、水揚げされた魚で商売をする水産加工業にとって、気候変動は避けては通れない問題だ。同時に、エネルギー価格の高騰による燃料費の値上げも事業を圧迫している。そんな中、坂下さんは水産関連業者の将来について、「養殖」が1つのキーワードになると考えている。</p>



<p>「今、資金力がある大きな会社で、養殖に参入するところが増えているんです」という坂下さん。水産関係ではなかった企業も参入しているのが現状だそうだ。漁獲量は減りつつあるが、世界人口がこれからも増え続けることで魚の需要が増えることを見越しているのではないかと坂下さんは分析する。あるものを捕る漁業から、自分たちで作る漁業に。そんな未来がすぐそこまで来ているのかもしれない。</p>



<h3 class="wp-block-heading">苦難の状況を打破することが経営の醍醐味</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="682" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_37-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-40050" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_37-1024x682.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_37-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_37-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/01/marui_37.jpg 1280w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure></div>


<p>苦境ばかりに思える水産業だが、坂下さんは誇りを抱いている。漁獲量は毎年変化し、豊漁の年もあれば、不漁の年もある。それでも目の前にある商材をどう生かし、需要に応えていくかを考えるのが経営の醍醐味だと考えているからだ。「地元で魚が獲れなくなったら、どういうところの魚を使って、どんな商売にしていくのかを考えるのが楽しいところです」と坂下さんは笑う。 そして、生炊きしらすはそんな坂下さんのマインドを下支えしている。「自分たちの商品は、誰もが作り出せるものではない。自分たちにしか作れないからこそ、食べてもらったときのお客さんの反応を見ると、やりがいを強く感じます」。苦境の時代だからこそ輝く。坂下さんからどんなアイディアが飛び出すのか、注目したい。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" width="1024" height="683" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/48241842cd5b66fbcff7ec143eea7d1e-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-47802" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/48241842cd5b66fbcff7ec143eea7d1e-1024x683.jpg 1024w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/48241842cd5b66fbcff7ec143eea7d1e-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/48241842cd5b66fbcff7ec143eea7d1e-768x512.jpg 768w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/48241842cd5b66fbcff7ec143eea7d1e.jpg 1200w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">マル伊商店 代表取締役 坂下史朗さん</figcaption></figure></div>


<p>私たちがここまで成長できたのも、三河湾や伊勢湾、太平洋の豊かな恩恵があるからこそ。「”南知多の名産“となって、地域を盛り上げたい」との思いを胸に挑戦することを忘れず、これからも地元産の海の恵みを中心に、よりおいしい状態で食卓へ届けることを第一に考えていきます。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/40024/">しらすのうまみを閉じ込めた「生炊きしらす」の生みの親「マル伊商店」／愛知県南知多町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<item>
		<title>「天たつ」200年の歴史が生んだウニの最上級品『越前仕立て汐うに』/福井県福井市</title>
		<link>https://nihonmono.jp/article/34119/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 11 Dec 2022 01:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[福井県]]></category>
		<category><![CDATA[越前]]></category>
		<category><![CDATA[福井市]]></category>
		<category><![CDATA[越前仕立て汐うに]]></category>
		<category><![CDATA[日本三大珍味]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/7M46634-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>「越前仕立て汐うに」を筆頭に、上質な海の幸を使った商品を揃える老舗「天たつ」。濃厚な旨みと磯の香りを凝縮した「汐うに」は、ウニの中でも最高峰のおいしさを誇ると評判です。産地へのこだわりに200年以上変わらない丁寧な手仕事 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/7M46634-1-1024x819.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p class="has-text-align-center"><strong>「越前仕立て汐うに」を筆頭に、上質な海の幸を使った商品を揃える老舗「天たつ」。<br>濃厚な旨みと磯の香りを凝縮した「汐うに」は、<br>ウニの中でも最高峰のおいしさを誇ると評判です。<br>産地へのこだわりに200年以上変わらない丁寧な手仕事、<br>そして味への探究心が生み出す味わいを堪能できます。</strong></p>



<p>福井県北部、福井市にある「天たつ」の『汐（しお）うに（うにの塩漬け）』は「からすみ」「このわた」と並ぶ日本三大珍味といわれる。「天たつ」200年の歴史を継ぐ11代目店主の天野準一さんは、いにしえからの伝統の味を守りながら、この先の200年を見据え、『汐うに』の魅力を次世代に伝えるべく奮闘する。</p>



<h2 class="wp-block-heading">越前福井藩との深い関わり</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img decoding="async" width="900" height="600" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/126_honbun1_Img19930.jpg" alt="" class="wp-image-47761" style="width:825px;height:550px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/126_honbun1_Img19930.jpg 900w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/126_honbun1_Img19930-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/126_honbun1_Img19930-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 900px) 100vw, 900px" /></figure></div>


<p>福井市中心部の繁華街・片町に「天たつ」本店はある。周囲には<strong>「福井城址」、越前福井藩主の別邸「養浩館（ようこうかん）庭園」、柴田勝家の居城があった「北の庄城址」</strong>といった歴史遺物が点在している。</p>



<p>「天たつ」は、江戸・文化元年(1804)、福井藩の御用商として創業し、3代目・天王屋五兵衛（てんおうやごへえ）がうにの塩漬け（商品名『汐うに』）を生み出した。藩主から、越前福井にある豊富な海の幸を使った、いくさなどの際に日持ちする貯蔵食の開発を命じられたことがきっかけだったと伝えられている。</p>



<p>「3代目は藩主からの命を受け、幾日も福井県北西部にある三国港から敦賀港にかけての海岸を歩き、食材を探しまわったようで、当時から豊富に獲れた「うに」にたどり着いたそうです。そして『汐うに』の製法である「塩蔵法」を考案しました。その製法を越前海岸一帯の漁師や海女に伝え、できた『汐うに』を集めて年貢として藩に献上したと伝えられています。越前海岸で作られていたことから、『汐うに』は“越前雲丹”とも呼ばれていました」と天野さん。</p>



<p>時は流れ、7代目・天王屋辰吉が、<strong>幕末の四賢候の一人</strong>とされた、藩主の<strong>松平春嶽</strong>から名を略した「天辰」と呼ばれたことが、屋号である「天たつ」のルーツだという。こうした松平家との深い関わりから、『汐うに』の包装紙には、江戸時代の福井城址地図がモチーフとして使われている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">すべて人の手で仕込む</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji2-6.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>『汐うに』は、バフンウニの卵巣に塩をまぶして水分を抜き、まろやかに熟成させたもの。その日の早朝に海女が獲った2～3センチのバフンウニの殻を割り、中身を傷つけないように取り出す。箸の先で一つひとつ細かな不純物を取り除いてからアワビの殻に入れ、丁寧に塩水で洗う。1つのアワビの殻に入る<strong>ウニは約400個分</strong>にもなる。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji3-6.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>ウニの水気を切り、目の粗いゴザに並べ、ウニを１粒ずつ箸で返しながら、良い“塩梅”になるように塩をまぶす。次第にウニの水分が抜け、見た目もオレンジ色から朱色へと変化し、旨味が凝縮する。3℃～－30℃の熟成保管庫で熟成の速度を年単位でコントロールし、それぞれのウニが最高の熟成具合を迎えたとき『汐うに』は完成する。</p>



<p>すべて人の手による丁寧な仕込みと、<strong>100グラムの『汐うに』を作るのに100個以上のウニ</strong>が必要になるという希少性が、ウニの最上級品と言われる所以だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">桐箱入りの特別な贈り物</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji4-6.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>『汐うに』は、いくさの保存食として考案されたと伝えられる。「保存食とはいえ、お殿様に献上する品である以上、目新しさと美味しさを追求したのではないでしょうか。その努力が結実したのが『汐うに』だったように思います」と天野さんは推察する。江戸の泰平が続く中で、『汐うに』は保存食というより福井藩を代表する珍味になっていく。日持ちがするので贈り物としても重宝され、藩主から<strong>桐の箱</strong>に入れることを許された。</p>



<p>江戸の昔、献上品としての価値を高めた桐箱入りの伝統は、現代にも受け継がれている。保存性の高いプラスティック容器、焼き物・塗り物の容器と共に、桐箱入りの『汐うに』は、今も大切な人への贈り物として特別な価値を保ち続けている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">この先の200年を見据えて</h2>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji5-6.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>江戸から続く“歴史”が『汐うに』のブランドとしての価値を高めてきた。その歴史を継ぐものとして、現当主の天野さんは危機感を募らせる。原材料となるバフンウニの漁獲量が全国的に減り続けているからだ。福井県産にいたってはピーク時の10分の1までに減少した。</p>



<p>そこで「天たつ」は近年、全国を訪問し、鳥取や長崎といった地元・福井以外の産地も開拓してきた。国内のみならず海外の産地で作った『汐うに』も仕入れている。それらはすべてバフンウニから作る。</p>



<p>「<strong>越前海岸の小ぶりで濃厚な味わいのバフンウニ</strong>から生まれた『汐うに』には、やはりバフンウニを使い続けたい」と言う天野さん。バフンウニ特有の“甘味”が、バフンウニにこだわる理由だという。「ムラサキウニや赤ウニも試しました。私見ですが、ムラサキウニは甘味が少ないように感じます。バフンウニは柔らかな甘味が口いっぱいに広がります」。さらに、産地の多様性も魅力だと考えている。「赤ウニは産地が限られています。バフンウニは産地が多様で、それゆえに産地ごとに異なる味わいを楽しめます」。</p>



<p>バフンウニが獲れる場所で『汐うに』を作り、それを「天たつ」が仕入れるのも、産地ならではの食文化を尊重したいとの思いからだ。</p>



<p>天野さんは、バフンウニという水産資源を守っていくために、福井県水産試験場やウニの養殖を研究する大学教授、漁業者らと共にバフンウニの完全養殖に向けた取り組みに参加している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ウニの熟成を見極めてブレンド</h3>



<p>「天たつ」に集めた『汐うに』を、1年、2年、3年と低温でねかせて熟成させる。「天たつ」が<strong>“ブレンダー”</strong>と呼ぶ専門スタッフが、それぞれの熟成具合を見極め、最適な配合でブレンドする。使うのは、北海道・鳥取・長崎産の『汐うに』。ブレンドしたものが、「天たつ」の看板商品<strong>『越前仕立て汐うに』</strong>となる。この熟成とブレンドの技術こそ、美味しさの源なのだ。</p>



<p>天野さんは、今が一番、自信を持って美味しいと言えるという。</p>



<p>「福井県食品加工研究所と 『天たつ』が共同で行った研究で、熟成によって『汐うに』の苦み成分が減少し、相対的に旨味や甘味が向上することが分かりました。これまで経験として知っていたことが、科学的にも実証されたのです」。</p>



<h3 class="wp-block-heading">産地別の味わいを伝える</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji6-6.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>2022年10月からは、新しい試みとして産地別の『汐うに』の販売を始めた。「天たつ」本店でのみ、<strong>福井・雄島浜産、韓国・浦項（ポハン）産、北海道・船泊（ふなどまり）産</strong>の『汐うに』を購入できる。数が限られるので、支店やネット通販での販売はしない。</p>



<p>ウニは雑食性で、育まれる海によって味わいが変わることを伝えるための試みだ。例えば、福井産は濃厚な旨味と甘味が特徴で、後味にほどよい塩味を感じる。韓国産は、まろやかな味で磯の香りを楽しめる。北海道産は、ほどよい苦味と塩味が効いた味わいだ。</p>



<p>2011年には昭和初期に一度途絶えた<strong>『干うに』</strong>を復活させた。ウニを塩漬けにして作る『汐うに』と異なり、『干うに』は塩水で加熱したウニを干して作る。また、『汐うに』をベースに商品バリエーションも広げた。<strong>『粉うに』</strong>は、『越前仕立て汐うに』を乾燥させて粉末状にした贅沢なふりかけ。<strong>『雲丹あわせ』</strong>は、『汐うに』で作るタレを、天然アワビ、ズワイガニ、甘エビなどと合わせたものだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">伝統と現代の融合</h3>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji7-3.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>和の伝統食材である『汐うに』を<strong>西洋料理と融合</strong>する試みも始まっている。フランス料理のスープであるビスクにウニを使った『雲丹のビスク』や、『雲丹のグラタン』といった洋食の商品を開発。最近では、オリーブオイルとニンニクでウニを煮込む『雲丹のアヒージョ』が新商品として加わった。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2022/12/kiji8-2.jpg" alt="" class="wp-image-31999" style="width:825px;height:550px"/></figure></div>


<p>「日本酒の肴として長く愛されてきた『汐うに』は、ごはんに乗せても絶品。汐うにを知らない層、特に若い世代に汐うにの美味しさを知ってもらえるように、食べ方の提案や調理のバリエーションを発信していきたい」と天野さんは言う。</p>



<p>ミシュランの星を持つレストランのシェフにも協力を依頼し、食材としての『汐うに』の可能性を模索する。東京と福井の有名シェフによるコラボディナーでは、キャビアと共に『汐うに』を添えたスペシャリテが提供された。</p>



<p>いにしえからの伝統を未来に伝えるために、アップデートを続ける「天たつ」。2022年秋には、温度管理や衛生管理を徹底した工場も新たにオープンした。その新工場で天野さんは夢を語る。 「天たつ200年の歴史を、この先200年も続けたい。そして、『汐うに』でしか味わえない喜びを世界に届けたい」。</p>



<p>そう話す11代目の瞳の奥に、新しい変化を重ねて受け継がれていく福井生まれの食文化が、世界に注目される未来が見えた。  </p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full is-resized"><img decoding="async" width="900" height="600" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/126_kao_GRF_5445.jpg" alt="" class="wp-image-47755" style="width:825px;height:551px" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/126_kao_GRF_5445.jpg 900w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/126_kao_GRF_5445-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2024/07/126_kao_GRF_5445-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 900px) 100vw, 900px" /><figcaption class="wp-element-caption">天たつ 11代目 店主 天野準一</figcaption></figure></div>


<p>人の味覚や嗜好は時代とともに変わるものです。200年以上続く「汐うに」ですが、「天たつ」ではその時代ごとに最もおいしいと感じていただける味を目指しています。「ただただ喜んでいただける、おいしい雲丹を食べていただきたい」。私たちの精神はこれからも変わることなく郷土である福井に感謝し、その味わいを追求してまいります。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/34119/">「天たつ」200年の歴史が生んだウニの最上級品『越前仕立て汐うに』/福井県福井市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>秘して味わうフグの子の「あら与」／石川県白山市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 04 Aug 2021 01:05:38 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[石川県]]></category>
		<category><![CDATA[お土産]]></category>
		<category><![CDATA[魚]]></category>
		<category><![CDATA[白山市]]></category>
		<category><![CDATA[ぬか漬け]]></category>
		<category><![CDATA[フグ]]></category>
		<category><![CDATA[ふぐ]]></category>
		<category><![CDATA[白子]]></category>
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		<category><![CDATA[特産品]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/main-1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>発酵されると毒がなくなる「フグの子ぬか漬け」 「フグは食べたし、生命は惜しし」。フグは確かにおいしい。だが、その体内には猛毒が秘められており、免許を持った人間しかさばくことができない。白山市の食品加工会社「あら与」が創業 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/30242/">秘して味わうフグの子の「あら与」／石川県白山市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/main-1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><h2 class="wp-block-heading">発酵されると毒がなくなる「フグの子ぬか漬け」</h2>



<p>「フグは食べたし、生命は惜しし」。フグは確かにおいしい。だが、その体内には猛毒が秘められており、免許を持った人間しかさばくことができない。白山市の食品加工会社「<a href="https://arayo.co.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">あら与</a>」が創業したのは、約180年前の1830年。<span class="swl-marker mark_yellow">７代目の荒木敏明社長は、いまも伝統の製法で“禁断の味” 「ふぐの子ぬか漬け」を作り続けている。</span><br>「江戸時代からこのあたりでは江戸時代から糠漬けにしたものをひそかに食べていたんです。もともとはうちでも三枚におろして、身の部分をぬか漬けにしていたようですが、白子のほうがおいしいと人気になり、そっちがメインになっていきました。<span class="swl-marker mark_yellow">白子は、１年間塩漬け、２年間ぬか漬けにすることで解毒発酵されて食べられるようになります。現在、この製法が認められ、石川県だけ製造販売が許可されています</span>」</p>



<p>日本海のすぐそばにある工場を訪ねると、強烈な魚のにおいが立ち込めていた。でもそのなかにほんのりと“うまみ”のようなものを感じる。まさに“くさい”と“おいしい”の境界線。ここから発酵することで魚は、おいしく変わっていくのだ。「発酵しておいしくなるのはわかるんですが、なぜ毒がなくなるんですか？」（中田）<br>「実は、それが解明されていないんです。でも調べてみると、最初の１年間で毒が１/10以下になり、その後の２年間でほとんど残らなくなるんです。乳酸菌が毒のテトロドトキシンを分解するという説もありますが、詳しくはわかっていません」（荒木社長）</p>


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<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="420" height="280" src="https://swell.nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/11062020_tabi_2502.jpg" alt="" class="wp-image-30245" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/11062020_tabi_2502.jpg 420w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/11062020_tabi_2502-300x200.jpg 300w" sizes="(max-width: 420px) 100vw, 420px" /></figure></div>


<h2 class="wp-block-heading">フグのおいしさを知ってほしい</h2>



<p>扱うのは、小ぶりのごまふぐ。<span class="swl-marker mark_yellow">石川では5月がごまふぐ漁のシーズンとなるが、この時期のものは良質の魚卵をもっていてぬか漬けに最適だそうだ。</span>自然の素材と伝統製法でつくられたぬかに米麹やイワシからつくった“いしる”を加えることで、より旨味を増した漬け床を作る。倉庫に行くと、大きな石を重しにした昔ながらの木樽が並んでいる。倉庫は木造で、夏は暑く、冬は寒い。石川の自然の環境のなかでゆっくりと発酵が進んでいくのだ。<br><span class="swl-marker mark_yellow">あら与では工場見学やふぐの子粕漬体験を実施しているほか、本店併設のカフェでお茶漬けやおにぎり、パフェを提供するなど、発酵食品を身近に感じられる取り組みにも力をいれている。<br></span>「ふぐの子ぬか漬けがいちばんおいしいのは、加賀棒茶で入れたお茶漬け。でもごはんだけでなく、オイル、バター、ガーリックなどとも相性がいいんです。最初はみなさん、『本当に毒ないの？』とおっかなびっくり食べますが、『こんなにおいしいんだ』と驚いてもらえます」<br>石川は魚介が豊富で寿司はどこで食べてもおいしい。だが、この手間ひまかけて作られた「ふぐの子ぬか漬」けも捨てがたい。日持ちもいいので、お土産にぜひおすすめしたい。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="420" height="280" src="https://swell.nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/11062020_tabi_2437.jpg" alt="" class="wp-image-30246" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/11062020_tabi_2437.jpg 420w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/11062020_tabi_2437-300x200.jpg 300w" sizes="(max-width: 420px) 100vw, 420px" /></figure></div>

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<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="420" height="280" src="https://swell.nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/11062020_tabi_2515.jpg" alt="" class="wp-image-30247" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/11062020_tabi_2515.jpg 420w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/08/11062020_tabi_2515-300x200.jpg 300w" sizes="(max-width: 420px) 100vw, 420px" /></figure></div><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/30242/">秘して味わうフグの子の「あら与」／石川県白山市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>妥協しない日本一の魚屋「サスエ前田魚店」／静岡県焼津市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 28 Jul 2021 09:39:11 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/main-7.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国有数の漁港に日本一の魚屋 静岡県焼津市にはしらすや駿河湾だけでしか漁獲できない桜えびが水揚げされる大井川漁港と、遠洋漁業の基地として主にカツオ・マグロが水揚げされる焼津港、沿岸のアジ・サバなどが水揚げされる小川港を総 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/main-7.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><h2 class="wp-block-heading">全国有数の漁港に日本一の魚屋</h2>



<p><span class="swl-marker mark_yellow">静岡県焼津市にはしらすや駿河湾だけでしか漁獲できない桜えびが水揚げされる大井川漁港と、遠洋漁業の基地として主にカツオ・マグロが水揚げされる焼津港、沿岸のアジ・サバなどが水揚げされる小川港を総称した焼津漁港があり、全国有数の水揚げ量を誇っている。</span>焼津魚港から車で2分ほどの距離に店を構える魚屋「<a href="https://sasue-maeda.com/">サスエ前田魚店</a>」には、開店からひっきりなしに地元客が押し寄せる。港町だけあって品揃えは豊富で価格も安い。だが、創業60年以上のこの店が絶大な人気を誇るのは、品揃えや価格が理由ではない。5代目店主の前田尚毅さんは、一流料理人から絶大な信頼を得ている「日本一の魚屋」だ。<br>取引先には、全国の食通を魅了する天ぷらの名店「成生（なるせ）」（静岡市）、ミシュラン三ツ星に輝く「鮨よしたけ」のほか、「NARISAWA」、「傳（でん）」、「木山」、香港「すし志魂（しこん）」など国内外の名店が並ぶ<br>「物心つく前から母親に背負われて、お腹が空いたら魚の切り身を与えられていました。もちろん醤油なんてつけずにそのまんま。そのおかげで、魚の本当の味をおぼえたのかもしれません。いまだに一番美味しかったのは、幼稚園のときに食べたタコの刺身です。いまでも僕は魚しか食べません。自分が美味しいと思えるものだけを売りたいですからね」（前田さん）</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="427" src="https://swell.nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/06252020_tabi_2576.jpg" alt="" class="wp-image-30176" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/06252020_tabi_2576.jpg 640w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/06252020_tabi_2576-300x200.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure></div>


<h2 class="wp-block-heading">人生をかけて魚と向き合う</h2>



<p><br>広いバックヤードでは前田さんが一日中魚をさばき、国内外に魚を発送し続けている。「仕入れてから売るまでが魚屋の仕事ではありません。天気図を見ながらどこでどんな魚がとれるかを予想し、漁師がどんなふうにその魚をとったかを把握し、最適なさばき方や保存方法を考えます。たとえばリールの巻き方ひとつで魚にかかるストレスが変わってくる。いかにストレスを与えずに店やお客さんの食卓に届けるか。それを考えるのが自分の仕事だと思っています」（前田さん）店に届いてからのことも計算する。</p>



<p>「その魚をどのタイミングでどういうふうに調理して出すか。その店の冷蔵庫の状態や料理人の腕前まで見極めるようにします。ただ魚を売るだけでなく、もうひとつ“向こう側”を見ておいしい魚を提供したいのです」（前田さん）<br><span class="swl-marker mark_yellow">前田さんが“日本一”と呼ばれるのは、超絶的な技術によるもの。</span>まだピチピチと跳ねそうな大きな平目をおもむろにまな板の上にのせるとあっという間に活き締めして血抜きをし、きれいに身をおろしていく。さらにまな板の上においた切り身に、ほんの少しだけ塩をふると、切り身がピクピクと動き出し、まるで汗をかくように水分を排出し始めたのだ。「この処理をすることで臭みが抜け、新鮮なままの味を楽しむことができます。<span class="swl-marker mark_yellow">ただ美味しいというだけでなく、余韻が長い。どうさばくか、どのくらい塩をふり、脱水と保水をどのくらいのあんばいにするかは、自分の五感で判断するしかない。これが自分の武器。</span>１日休むと感覚が鈍って取り戻すのに３日かかります。だから休むわけにいかない。自然と向き合う仕事ですから、毎日毎回100点というわけにはいきませんが、常にそうありたいと思っています」（前田さん）「人生かけて魚と向き合っている」。そんな言葉が大げさに感じない。こんな魚屋が近所にある焼津の人たちがとてもうらやましく思えた。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="427" src="https://swell.nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/06252020_tabi_2618.jpg" alt="" class="wp-image-30177" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/06252020_tabi_2618.jpg 640w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/06252020_tabi_2618-300x200.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure></div>

<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-full"><img decoding="async" width="640" height="427" src="https://swell.nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/06252020_tabi_2628.jpg" alt="" class="wp-image-30178" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/06252020_tabi_2628.jpg 640w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2021/07/06252020_tabi_2628-300x200.jpg 300w" sizes="(max-width: 640px) 100vw, 640px" /></figure></div><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/30173/">妥協しない日本一の魚屋「サスエ前田魚店」／静岡県焼津市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>60年続く練り物専門店が作る徳島のソウルフード　谷ちくわ商店　谷泰志さん/徳島県小松島市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 17 Dec 2020 08:01:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[徳島県]]></category>
		<category><![CDATA[小松島市]]></category>
		<category><![CDATA[竹ちくわ]]></category>
		<category><![CDATA[谷ちくわ商店]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2020/12/main-4.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>源義経も絶賛した竹ちくわとは 徳島県小松島市にある谷ちくわ商店は、60年以上「竹ちくわ」をはじめとした練り物を専門にしている。 全国的に販売されているちくわは穴が開いているのに対して、竹ちくわは竹が中心についたまま販売さ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2020/12/main-4.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><h2 class="wp-block-heading">源義経も絶賛した竹ちくわとは</h2>



<p>徳島県小松島市にある<strong>谷ちくわ商店</strong>は、60年以上「<strong>竹ちくわ」</strong>をはじめとした練り物を専門にしている。</p>



<p>全国的に販売されているちくわは穴が開いているのに対して、竹ちくわは<strong>竹が中心についたまま</strong>販売されているのが特徴だ。食べ方としては、竹をもってかぶりついたり、すだちを絞って食べたりするのが一般的だそうだ。</p>



<p>谷ちくわ商店がある小松島は<strong>『平家物語』</strong>の名場面としても有名な“扇の的”が行われた地で、源義経の軍勢が上陸したともされている。当時海岸で漁師たちが魚のすり身を青竹に巻き付け焼いて食べているのを見て義経が自分も食し、大変賞賛したという逸話まで残っている。このように<strong>義経が絶賛した伝統の味</strong>をいまなお受け継ぎ、廃れないようにこだわりを持って生産しているのが谷ちくわ商店である。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://cdn.shopify.com/s/files/1/0397/6170/7163/files/21__2-min.jpg?v=1607072090]" alt="" width="600" height="420"/></figure></div>










<h2 class="wp-block-heading">絶妙な職人技が生み出す練り物</h2>



<p>古くからの伝統の味を守り続けている谷ちくわ商店であるが、過去の味をそのまま再現しているだけではなく、<strong>常に磨き上げられている。</strong>熟練の職人によって加水量を調整し、丁寧にしっかりとすり上げることによって、練り物本来の弾力が出る。ここで水分量が多すぎると、弾力がなくなってしまう。逆に水分量が少なすぎても、身が硬くなってしまい本来のおいしさを引き出すことができなくなる。<strong>職人による絶妙な調整</strong>が、今なお愛される練り物を支えている。</p>



<p>また原材料にもこだわっている。等級の高い魚肉のすりみをつかい、その持ち味を引き出せるように、でんぷんの量も最小限に留めている。そのため魚介類特有の生臭さが抑えられ、<strong>誰でも食べやすい</strong>仕上がりになっている。</p>



<p>そのまま生ですぐに食べられる手軽さも、<strong>練り物本来の良さ</strong>である。</p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://cdn.shopify.com/s/files/1/0397/6170/7163/files/21__3min.jpg?v=1607072090" alt="" width="600" height="420"/></figure></div>










<h2 class="wp-block-heading">老舗が作る徳島のソウルフード</h2>



<p>竹ちくわの他にも谷ちくわ商店には徳島のソウルフードがある。</p>



<p>その一つが<strong>「フィッシュカツ」</strong>である。フィッシュカツは近海で漁れた太刀魚やエソ、すけとうだらといった魚のすり身にカレー粉や調味料、スパイスなどで味をつけ、パン粉の衣をつけて揚げたものだ。昭和30年に津久司蒲鉾が考案し、その後小松島の他のお店がオリジナルレシピで作るようになり、今では<strong>徳島県内中の名物</strong>となるほどに広がった。店によって具を入れたり形状を変えたりするものの、カレー粉などの香辛料で味をつけることは共通している。カレー味をつけることで冷めても美味しく食べることができ、おやつとしてもおかずとしても、おつまみとしても愛されている。徳島県で「カツ」と言えば、トンカツではなくこのフィッシュカツのことを指すらしい。谷ちくわ商店では、ほかにも、鯛入りのちくわ、じゃこ天やえび天、ごま天、<strong>詰め合わせセットはネット販売</strong>もしているので、味の違いを自宅で愉しむのもいいだろう。</p>



<p>このような誰にでも親しまれるソウルフードの中にも、今まで紡がれてきた谷ちくわ商店の<strong>技術が生きている</strong>。これからも谷ちくわ商店は<strong>地域の味を守りながらおいしいものを追求していくことだろう。</strong></p>


<div class="wp-block-image">
<figure class="aligncenter size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2020/12/kiji2-4.jpg" alt="" width="640" height="420"/></figure></div><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/33014/">60年続く練り物専門店が作る徳島のソウルフード　谷ちくわ商店　谷泰志さん/徳島県小松島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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