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楽器の弦を作る音楽は文化にとってもっとも重要なもののひとつである。邦楽器の演奏を聴くと、日本人なら誰しも「和」を感じるはず。だから、正月などにテレビから琴の音色が流れてくると、「ああ、日本の音だ」と思うのだろう。 その琴の弦に使用されているのが絹糸だというと、驚く人もいるかもしれない。三味線や三線、琵琶など、そのほかの邦弦楽器も、弦はほとんどが絹糸なのだ。現在は化学繊維を使用することも多いというが、本来の音色は絹でしか出せない。 |
糸の一本一本を丹念に仕上げるここ「丸三ハシモト」は、その邦楽器用の弦を製造している会社。楽器の違いや音色の違いなどによって、約350種類もの弦を作っているというから驚きだ。糸の強さや太さによって、それぞれ音色が異なるため、その製作はとてもデリケートな作業。そのため丸三ハシモトでは、19もある工程のすべてを手作業でおこなっているのだとか。 その糸は音色だけでなく、それ自体の美しさも注目され、着物や帯、工芸品などにも多く使われている。絹糸のしなやかさ、輝き、撚り目の優美さ。「糸ってこんなに美しかったのか」と再発見させられる。 |
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ACCESS
- 丸三ハシモト株式会社
- 滋賀県長浜市木之本町木之本1049番地
- URL http://www.marusan-hashimoto.com/