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	<title>愛媛県 - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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	<title>愛媛県 - NIHONMONO</title>
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		<title>肥沃な土壌が育むコクのある豊かな味わいの河内晩柑「吉本農園」／愛媛県愛南町</title>
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		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 05:19:36 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto005.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>愛媛県愛南町の特産である河内晩柑を中心に、さまざまな品種の柑橘を生産している愛南町御荘にある吉本農園。こだわりの方法で栽培されている柑橘たちは「他とは一味違う」と高く評価され、リピーターも多い。園主である吉本敏幸さんによ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto005.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>愛媛県愛南町の特産である河内晩柑を中心に、さまざまな品種の柑橘を生産している愛南町御荘にある吉本農園。こだわりの方法で栽培されている柑橘たちは「他とは一味違う」と高く評価され、リピーターも多い。園主である吉本敏幸さんによると、そのおいしさの秘密は“土”にあるという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">さっぱりとした甘さとほろ苦さが上品な大人の味わい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022.jpg" alt="" class="wp-image-54238" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto022-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>愛媛県の南部に位置する愛南町は、日本一の生産量を誇る河内晩柑（かわちばんかん）の一大産地だ。愛南ゴールド、宇和ゴールド、美生柑など、幾つもの名前を持つ河内晩柑は、その見た目と味わいがグレープフルーツに似ていることから“和製グレープフルーツ”と呼ばれることもある。甘みはしっかりあるけれど甘ったるくはなく、心地良い酸味とほのかな苦味があって、瑞々しくジューシーな人気の柑橘だ。この河内晩柑を中心に、甘平や紅まどんな、せとか、伊予柑、デコポン、温州みかんなど9種類の柑橘を、家族と一緒に力を合わせて生産しているのが吉本農園の園主である吉本敏幸さんだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">周囲の反対を押して前例のない平地での柑橘栽培に挑戦した初代</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006.jpg" alt="" class="wp-image-54239" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>愛媛県における柑橘栽培の中心地である南予地方の柑橘園地は、急斜面につくられた段々畑が主流だが、吉本さんの園地は傾斜のない平地にある。第二次世界大戦中には「飛行場にできるんじゃないか？」と言われていたほど広く平らなこの土地を見て、愛媛県の柑橘栽培先進地である吉田町でみかんを作っていた人が「ここにみかんを植えてみたら？」と言ったことが吉本農園のルーツとなった。「祖父が柑橘栽培を始めようとした当時、ここは芋畑だったんです。周囲からは『なんで芋畑に柑橘を植えるんだ？』と反対されたらしいんですが、それを押し切ってやってみたら上手くいった。だから今があるんです。ここは雨が多く降るし、暖かい。北西の風が強く吹くので、まず防風林を植えて。温州みかんは雨を嫌うと言われていますが、土をきちんとつくればどんな柑橘でも栽培できることがわかってきました。おいしい柑橘が育つ、保水力があって水キレの良い土にするためには、有機物と微生物が大事なんです」と吉本さんは話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">土中の微生物や生き物の力を借りてつくる健やかで豊かな土壌</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014.jpg" alt="" class="wp-image-54240" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>おいしい柑橘とは単純に糖度の高い・低いだけではなく、糖度と酸とのバランスと、土中のミネラルによるコクが重要だという。そのためには土中にミネラルをつくり出してくれる微生物を繁殖させてやる必要がある。「堆肥や敷きワラなどの有機肥料を入れながらコツコツと土づくりを続けてきました。今は堆肥センターがあってそこで堆肥を買うことができますが、昔は畜産農家から家畜の糞をもらってきて、茅や稲わらを入れて発酵させていたからものすごく臭かったんですよ。土が肥えてくるとミミズが増えてきます。そして次にはモグラが来てイノシシが来る。地面に穴が空いていたり、土を掘った跡ができたりすると、いい土ができたというサイン。でも除草剤をかけると微生物は激減してしまうんです」。祖父の開墾した園地を父親から受け継いだ吉本さんは、20年以上堆肥を入れ続け、大切に園地の土を守り育てている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自然が与えてくれる豊潤なおいしさ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007.jpg" alt="" class="wp-image-54241" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto007-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>河内晩柑は収穫する時期によって味が全く違う不思議な柑橘だ。収穫期の始まりにあたる3月に出回る河内晩柑は、水分が多くフレッシュな感じで種がある。収穫期の中盤に差し掛かる6月頃から不思議なことに種が消え、プリプリした食感の円熟した味わいが終盤の8月頃まで楽しめる。「時期によって味や食感が変わりますが、どの時期もそれぞれに特長があり、ちゃんとおいしいと思ってもらえるものを作っている自負があります最初はよそで作っているみかんと味が変わらなかったけれど、差が出てきているのが自分でもわかるようになったら自信がついてきました。10年くらい前からお客さまからも『おいしいね』という反応が出てきて、リピートしてくれる方が増えてきました」。そう話す吉本さんの目は輝いている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009.jpg" alt="" class="wp-image-54242" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto009-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「自然は、その季節に人間が欲するものをうまく与えてくれているように感じます。寒い冬には温かそうなオレンジ色をした温州みかんが、暑い夏には見た目にも涼やかな黄色の河内晩柑がおいしくなってくる。暑さに参っていても、みずみずしくスッキリとした味わいの河内晩柑を食べると元気になります。夏にはなくてはならない柑橘のひとつです。今は一年中いろいろな果物や野菜が手に入りますが、季節感がないのは良いことなのか、悪いことなのか。旬のものは生産時の環境負荷もないし、何よりおいしいんじゃないかと思いますね」。</p>



<p>吉本農園では、さまざまな品種の柑橘をバランス良く栽培しているため、品種リレーによって一年を通して季節の柑橘が収穫できるという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">おいしいみかんづくりに完結はない。日々努力の繰り返しが続いていく</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034.jpg" alt="" class="wp-image-54243" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto034-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>除草剤や化学肥料をできるだけ使用せず、肥沃な土壌をつくるためにはもちろん苦労もある。除草剤を使いたくないからといって、園地を草だらけにしてしまうわけにはいかない。土づくりにこだわった柑橘栽培は草刈りとの戦いでもある。しかし、これまでは人の手で行なっていた草刈りも、24時間自動で園地の草刈りをしてくれる自走式草刈り機によって省力化を図るなど、時代に合わせて変化している。ちなみに自走式草刈り機の導入は、園地が平らであったからこそ可能だったことでもある。地の利を生かした栽培だ。</p>



<p>また夏の水やりも柑橘の生育や品質に影響を与える重要な作業だ。3km下の水源からポンプアップした水や、山から引いてきた水を使って潅水しているが、それも限りがある。足りない分は川から汲み上げたり、水田に水が要らなくなる8月頃からは灌漑用水を利用したりしながら、適切な量とタイミングで灌水を行っているという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001.jpg" alt="" class="wp-image-54244" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yoshimoto001-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>除草剤を一切使わず、人の手で草を刈り、刈った草はそのまま土に還す。そんな地道な作業を長年積み重ねることで、畑は保水力がありながら水はけの良い、ふかふかな土壌へと育っていった。根が健やかに張ることで果樹は必要な養分をしっかりと吸収し、果実の糖度は自然と高まる。また、草を活かした環境づくりは、カメムシなどの害虫が発生しにくい畑づくりにもつながっている。柑橘それぞれの特性に合わせて土壌を整えることで、ほどよい酸味が甘みを引き立て、「一度食べればまた食べたくなる」味わい深いみかんが生まれる。こうした長年にわたる試行錯誤と、土作りに真摯に向き合い続けてきた姿勢が評価され、2003年に吉本農園は農林水産大臣賞を受賞した。</p>



<p>「みかんの産地を守りたい、産地を盛り上げないといけないという信念を持ってみかんを育ててきました。それが認められ、こんな素晴らしい賞をいただけたことは本当に嬉しいことです。せっかく今までおいしいみかんづくりをやってきたんだから、その技術やノウハウを伝えて行きたい。そうすることで愛南町も元気になるし、農家の生きがいにもなるんじゃないかと思っています」と吉本さんはいう。「一度食べればまた食べたくなる」と絶賛される吉本農園の柑橘たちは、年を重ねるごとに新たなファンを増やし続けている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54229/">肥沃な土壌が育むコクのある豊かな味わいの河内晩柑「吉本農園」／愛媛県愛南町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>柑橘を食べ物からエンターテイメントへ昇格させる柑橘ソムリエ。「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」二宮 新治さん／愛媛県宇和島市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 05:08:30 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit047.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>“愛媛の柑橘をサブカルチャーに”と発足した「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」。その理事長である二宮新治さんを中心とする若手の柑橘農家が、「ワインや野菜のように柑橘のソムリエがいたらおもしろいんじゃないか」という考えの下、20 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit047.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>“愛媛の柑橘をサブカルチャーに”と発足した「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」。その理事長である二宮新治さんを中心とする若手の柑橘農家が、「ワインや野菜のように柑橘のソムリエがいたらおもしろいんじゃないか」という考えの下、2020年に「柑橘ソムリエライセンス制度」を立ち上げた。それ以来、この制度をきっかけとし、知れば知るほど深みにハマるという柑橘の世界に魅せられる人が増えている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">愛媛県が名実ともに柑橘王国である理由      <strong>    </strong></h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042.jpg" alt="" class="wp-image-54220" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit042-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>愛媛県といえば真っ先に柑橘が思い浮かぶほど、愛媛県は柑橘類の収穫量と品目数ともに日本一を誇る柑橘王国だ。紅まどんなや甘平、紅プリンセスなどの独自品種もあり、品種リレーにより、ほぼ1年中柑橘が市場に出回っていることも柑橘王国と称される由縁となっている。</p>



<p>柑橘栽培は県内全域で行われており、特に生産量が多いのが、県内の沿岸部全域だ。さらに、南予地方に位置する宇和島市は柑橘栽培の中心地であり、愛媛県で最初に温州みかんの栽培が始まった愛媛県のみかん栽培発祥の地としても知られている。リアス海岸の急斜面に広がる段々畑は宇和島市の原風景だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">柑橘の一大産地・宇和島から発信する柑橘ソムリエライセンス制度</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001.jpg" alt="" class="wp-image-54221" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit001-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな柑橘栽培の盛んな宇和島市で、柑橘農家を営みながら「柑橘ソムリエライセンス制度」を立ち上げたのが二宮新治さんだ。宇和島市で生まれ育った二宮さんの実家は祖父の代から続く柑橘農家だったが、二宮さんに家業を継ぐ気はなく、京都でアパレル系の仕事に従事していた。しかし20代半ばに祖父が亡くなったことがきっかけとなり、家業を継ぐこと本格的に考えるようになる。「1990年代後半から2000年代の前半にかけて、家業を継ぐ前後の柑橘業界は、不景気の煽りを受けて暗く沈んでいました。家業を継いで数年が経過し、やっと自分も農業にも慣れてきたと思えるようになったころ、同世代の地元農家と柑橘と地域を盛り上げるために何か面白いことができないか話していました。その時『ワインや野菜のように柑橘のソムリエがいたら面白いんじゃないか？』と盛り上がったことが柑橘ソムリエライセンス制度を立ち上げるきっかけになりました」と二宮さん。そこから地元の柑橘農家を中心に、思いに共感してくれた各分野のプロフェッショナルや柑橘愛好者たちが集り、柑橘のおいしさや楽しさを伝えることを目的とするNPO法人柑橘ソムリエ愛媛を設立。柑橘ソムリエライセンス制度を立ち上げた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">柑橘を単なる嗜好品からサブカルチャーへ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011.jpg" alt="" class="wp-image-54222" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit011-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「柑橘は品種が多くて個性豊か。美しい色や可愛らしい形、味や香り、皮を剥いたときの音の違い、生産者の人柄や産地の特色など背景もさまざま。そこにサブカルチャー的な要素を感じたんです」と二宮さんはいう。愛媛が誇る柑橘だからこそ、せっかくならおいしいもの・好みに合うものを選べるようになって欲しい。味のバリエーションを知ってもらうことで柑橘に興味を持ってもらいたい、柑橘に対する愛を自由に語り合って欲しい。そんな思いも「柑橘ソムリエライセンス制度」誕生の背景にある。</p>



<h3 class="wp-block-heading">学科と実技の集中講義で柑橘を最大限に楽しめる人材を養成する</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014.jpg" alt="" class="wp-image-54223" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>柑橘ソムリエライセンスは、2日間の講座を受講し、試験を受けて合格すれば取得できる。講座はテキストに沿って柑橘の基礎知識について学んでいく学科と、テイスティングによる実技で構成されている。学科で使われるのは、二宮さんたちが試行錯誤しながらつくったという「柑橘の教科書」だ。業界初の柑橘ガイドブックであり、 “みかんとは”という定義からはじまり、みかんと柑橘の曖昧な関係、柑橘の分類や品種の解説、食べ方、農法や販売・流通、歴史やなど、柑橘に関するあらゆる情報が網羅されていて、テキストとしてだけでなく、読み物としても楽しめるという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016.jpg" alt="" class="wp-image-54224" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit016-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>実技では生果やジュースを使い、柑橘の目利きの仕方やテイスティングによる味のとらえ方、柑橘の魅力を伝える表現力を鍛えていく。目利きの方法もいろいろあるが、ヘタから得られる情報は多い。色や形、大きさを見ることによって、糖度や酸味、味の濃さ、水分量などがわかる。甘みにも爽やかなものもあればモッタリと重いものもあり、香りにも華やかなもの、穏やかなものがある。さらに酸味と甘みのバランス、香りのカーブなど、単純においしい・おいしくないを越えて、味を構成する要素を分析しながら受け止めることを学んでいく。その上で、学んだ柑橘の魅力を伝える表現方法を見つけていくのが目指すところだという。</p>



<p>「ワインソムリエや野菜ソムリエの内容を落とし込んでいけば早かったんでしょうけど、自分たちが柑橘農家として感じたことを取り入れようとしたので、講座の内容を完成させるまでに時間がかかりました。周囲は概ね好意的で、他の産地も協力してくれています。停滞していた柑橘業界を盛り上げる、起爆剤的なものが求められていたのかもしれません」と話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">柑橘の魅力を、より身近に伝えるために</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026.jpg" alt="" class="wp-image-54225" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit026-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p><br>柑橘ソムリエライセンス制度の運営と並行して、二宮さんたちはオンラインストアで生果やストレートジュースの販売にも取り組んでいる。その背景にあるのは、柑橘のおいしさや面白さを、より身近な形で伝えたいという思いだ。品種の違い、産地や栽培方法による味わいの変化。柑橘ソムリエとして生産に携わるメンバーは、日々柑橘と向き合う中で、その個性や奥深さを言葉にしてきた。その知見を消費者と共有する手段として選ばれたのが、柑橘をそのまま搾ったジュースである。</p>



<p>使うのは、柑橘ソムリエ自らが育てた柑橘のみ。単一品種で個性をまっすぐに表現したものもあれば、複数品種を組み合わせ、味わいの広がりを引き出したものもある。甘さの立ち方や余韻、香りの違いから、柑橘の多様さが感じ取れる。産地や生産者の違いといった背景まで含めて知ることで、柑橘はより深く、面白い存在になる。こうした体験を通じて柑橘の魅力を伝え、楽しむ人を増やしていくことも、柑橘ソムリエの活動の一つなのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">我が子のようでもあり、自分自身でもある柑橘</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019.jpg" alt="" class="wp-image-54226" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit019-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>柑橘を盛り上げようという活動が広がりを見せる一方で、国内における柑橘の需要は減り続けているという現状がある。さらに温暖化による寒暖差の減少で味に締まりがなくなる、気温の上昇で木が活性化して肥料が大量に必要になる、病気や害虫の発生期間が長くなるなど、柑橘栽培を取り巻く環境は年々厳しさを増してきている。さらに人手不足や後継者問題、機械化が困難などといった、産業を維持していく上での課題もあるという。</p>



<p>しかし、できることはまだまだあると二宮さんはいう。「今後は変化に対応していくことが重要です。成長を抑制するような栽培方法の模索、気候に合わせた品種へ切り替えていくとか。柑橘をおいしいといってもらえることは、自分が肯定されているように思えるんです。柑橘に自分を投影しているんでしょうね。だからやれることを一生懸命やっていきたいです」。&nbsp;</p>



<h2 class="wp-block-heading">一人でも多くの柑橘ソムリエが世に羽ばたいていくことを願う</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003.jpg" alt="" class="wp-image-54227" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/kankit003-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>年に2〜3回のペースで開催されている柑橘ソムリエライセンス講座は、募集をかけると最短約5分で枠が埋まってしまうという人気ぶりだ。各地から開催して欲しいとの申し出があるものの、当面はこのペースで続けていく予定だそう。ちなみに合格率は65〜70％程度で、合格すれば認定証が付与される。2020年に柑橘ソムリエライセンス制度がスタートしてから、2026年3月時点で200人を超える柑橘ソムリエが誕生し、全国各地で“柑橘を楽しむプロフェショナル”として活動している。そして、この活動を続けてきたことで、柑橘好きのコミュニティは増えていると二宮さんは感じているという。それをもっと増やしたい、この活動を次の代にまで繋げていくというのが二宮さんの今後の目標だ。柑橘王国・愛媛ならではのユニークな取り組みは、着実にその成果を上げてきている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54210/">柑橘を食べ物からエンターテイメントへ昇格させる柑橘ソムリエ。「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」二宮 新治さん／愛媛県宇和島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>故郷の段々畑を守り、真穴みかんの歴史をつなぐ。「真穴柑橘共同選果部会」／愛媛県八幡浜市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 04:57:07 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[新着記事]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[パチパチ]]></category>
		<category><![CDATA[真穴みかん]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana030.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国屈指のかんきつ王国・愛媛。なかでも八幡浜市真穴（まあな）地区は、高級温州みかんブランド「真穴みかん」の産地として知られる。いかにして温州みかんを高級かんきつの地位に押し上げたのか。そこには、栽培技術の研鑽やブランドイ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54185/">故郷の段々畑を守り、真穴みかんの歴史をつなぐ。「真穴柑橘共同選果部会」／愛媛県八幡浜市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana030.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>全国屈指のかんきつ王国・愛媛。なかでも八幡浜市真穴（まあな）地区は、高級温州みかんブランド「真穴みかん」の産地として知られる。いかにして温州みかんを高級かんきつの地位に押し上げたのか。そこには、栽培技術の研鑽やブランドイメージの向上など、産地を守り育てるための「真穴柑橘共同選果部会」のたゆまぬ努力があった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">宇和海を臨む、県内有数のみかんの産地</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023.jpg" alt="" class="wp-image-54198" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana023-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>四国最西端に位置する愛媛県佐田岬半島を臨む、八幡浜市の真網代（まあじろ）地区と穴井地区。真穴は、この2つの地区の総称だ。市内中心部から車を走らせること25分。海岸線に沿って進んでいくと、そのうち急傾斜の段々畑が見えてくる。地元の人々にとってはありふれた景色かもしれないが、海と段々畑の織りなすそれは、日本の原風景を思わせる美しさだ。</p>



<p>真穴みかんは、宇和海を臨むこの段々畑で栽培されている。温州みかんのなかでも極上品として知られ、首都圏を中心に高い評価を得ている。</p>



<p>生産から出荷までを行う「真穴柑橘共同選果部会（以下、真穴共選）」は、共選長の中井平昌（ひらまさ）さんをはじめ、155軒の生産者とJA職員で構成されている。生産者のほとんどは真穴地区出身。地域と共選のメンバーが一丸となって高品質の真穴みかんの生産に取り組んでいる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">真穴の温州みかんをブランディングし「真穴みかん」に</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009.jpg" alt="" class="wp-image-54199" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana009-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴のみかん栽培の歴史は、明治33（1900）年、愛媛県における温州みかん発祥の地・宇和島市吉田町立間から植栽した300本の苗木から始まった。</p>



<p>海岸部にリアス式海岸が続き、平地が少なく傾斜地の多いこの地域は、農耕には向かないが、気候は温暖で日照量も多く、水はけも良いことから果樹栽培には適した環境だった。先人たちは山を耕し、段々畑を築き、懸命にみかん栽培に取り組んできたのだ。</p>



<p>その名が全国に轟いたのは、昭和39（1964）年。みかん産地として日本初の「天皇杯」を受賞したのだ。天皇杯は、全国各地の特に優れた農林水産業者に授与される最高位の栄誉。これを契機に、より高品質なみかん栽培に取り組み、「真穴みかん」として商標登録を行うなど地域ぐるみでブランド化を進めてきた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「５つの太陽」が育む、唯一無二の甘さ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029.jpg" alt="" class="wp-image-54200" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana029-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>自然の地形と知恵を活かした「５つの太陽」。これが真穴みかんを甘くジューシーに育てる秘訣だという。</p>



<p>太陽の光、海のきらめき、段々畑の石垣の照り返しという明治時代から変わらぬ3つの太陽に、近年は園内の地温の調整や保湿、大雨による肥料の流出防止を兼ねて敷いた農業用の白いマルチシートによる太陽光の反射、舗装された園内道からの照り返しが加わった。これら5つの光を巧みに利用し、光合成を促進させることで果実の糖度を最大限に高めている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">厳格な基準と、職人による食味確認</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014.jpg" alt="" class="wp-image-54201" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴みかんの出荷は10月下旬から始まり、ピークは11月〜12月。</p>



<p>収穫されたみかんは選果場に運ばれるが、選別は非常に厳しく、最新鋭のカメラと光センサーを用いて糖度・酸度・大きさ・形が計測され、ランク分けされる。</p>



<p>最終的には熟練者による食味のチェックも行われるという。「私はこれを、最も重要な判断基準にしています」と中井さん。</p>



<p>これらの厳しい選考基準をクリアした果実だけが真穴みかんとして赤いシールのお墨付きをもらう。果肉を包む薄皮は口のなかでとろけ、ジューシーな果汁が溢れるので「飲むみかんジュース」と称されるほど。</p>



<h3 class="wp-block-heading">気候変動に負けない、全天候型のマルチドリップ栽培</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025.jpg" alt="" class="wp-image-54202" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana025-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴地区は天然の乾燥地域という恵まれた条件で、昔から良いみかんが実ると評価されてきたが、昨今の相次ぐ異常気象により、みかんの味わいにばらつきが生じる年が増えたという。特に、秋に大量の降雨に見舞われると糖度が十分にのりきらず、品質の低下につながってしまうのだ。</p>



<p>その対策として導入しているのが「マルチドリップ栽培（通称：マルドリ栽培）」。園地に白いマルチを敷くことにより雨水を防ぎ、気候変動に左右されることなく高品質を維持するための取り組みだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">持続可能な農業の可能性を秘めた画期的技術</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004.jpg" alt="" class="wp-image-54203" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana004-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>マルドリ栽培は、園地に白いマルチを敷き、その下に点滴チューブを入れて適度な灌水を行う手法。専用のセンサーにより土壌水分量を管理しながら、最低限のストレスの中で果実の糖度を上げる一方で、酸は抑えることができる。</p>



<p>ストレス栽培は果実の糖度を高めるうえで不可欠な手法だが、従来式では木への負担が大きく、良く実が成った年の翌年に不作となる隔年結果や、木の寿命を縮める懸念があった。</p>



<p>一方、マルドリ栽培は「木の負担を減らしつつ、果実にマイルドストレスをかけることで高糖度のみかんを生産できる」という。実際、真穴地区全体の生産者1軒あたりの平均収穫量が4トンなのに対し、マルドリ栽培で成功している生産者は毎年安定して6〜8トンの収穫量を記録。品質のブレも少なく、安定した生産が望める。</p>



<p>「良い年と悪い年のブレを最小限にとどめ、生産量を確保しながら美味しさを追求する。それを可能にするのがマルドリ栽培です」と中井さんは手応えをにじませる。マルドリ栽培に取り組む生産者は年々増加していると言う。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ブランドを支える、加工品の展開</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018.jpg" alt="" class="wp-image-54204" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana018-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真穴共選では、一年を通して真穴みかんの美味しさを届ける加工品開発にも積極的だ。</p>



<p>「出荷基準を満たした果実でも贅沢に加工原料として使用し、極上なみかんジュースに仕上げています」と事務局長の阿部定生（さだお）さん。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005.jpg" alt="" class="wp-image-54205" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana005-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>加工品の主力はストレートジュース。素材の味そのままの濃厚な甘さと香りが楽しめると好評だが、その陰には開発に長い時間をかけ、幾度となく試作を繰り返しながら特別な製法を生み出した苦労があったそうだ。</p>



<p>「なぜ真穴みかんのジュースは色が濃いんですか？とよく聞かれるのですが、これも開発の中で、店頭に並べていただいたときに、他のみかんジュースとひと目で違いが分かるように試行錯誤を繰り返した結果です。」と中井さんは話す。搾汁方法の違う果汁をブレンドすることで、より深みのあるジュースに仕上がるそうだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">真穴みかんで作るクラフトジン「八°八°（パチパチ）」</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036.jpg" alt="" class="wp-image-54206" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana036-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>近年、小規模な蒸留所発のクラフトジンが流行っているが、真穴共選でも真穴みかんを使ったクラフトジンの商品化に挑んだ。真穴みかんの公式販売を行う「旬香物産」と、地元の酒造メーカー「近藤酒造」との共同開発による「八°八°（パチパチ）」だ。</p>



<p>真穴みかんの果実、花、新芽、防風垣に使うコノテガシワの実など、みかんに関係する8種のボタニカルを素材ごとに蒸留し、ブレンドしている。</p>



<p>「八°八°（パチパチ）」というユニークな名前の由来は、みかんを収穫するときの音。</p>



<p>真穴地区では、ハサミで果実を傷つけないよう二度摘みを行う。一度目のハサミは少し枝を長めに残して切り、手元でもう一度。丁寧にみかんを収穫する真穴地区ならではの音を、丁寧に仕込んだクラフトジンの名前にしたのだ。</p>



<p>みかんらしい爽やかな香りや甘みを表現した意欲作は、「東京ウイスキー＆スピリッツコンペティション2022」洋酒部門（ジン）で銀賞を受賞した。</p>



<h2 class="wp-block-heading">段々畑の風景を守り、未来永劫、産地としての歴史が続くように</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015.jpg" alt="" class="wp-image-54207" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana015-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>担い手の高齢化、後継者不足などの影響もあり、中山間地の農業は全国的に縮小傾向にあるが、真穴地区は異例の粘りを見せている。</p>



<p>真穴共選の栽培面積は、20年前が約290ヘクタールだったのに対し、現在（2025年）は約250ヘクタール。共選によるブランド化と新技術の導入といった取り組みにより、この20年で栽培面積の減少はわずか40ヘクタールにとどめているのだ。また農家の減少率も他の地域に比べると少ないようで、現在も155軒の農家が産地を支えている。</p>



<p>「ブランド化することによって、生産者一人ひとりにプライドを持って作っていこうという気概が生まれたのだと思います。」と中井さんは語る。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ベテラン農家と新規就農者をマッチング</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006.jpg" alt="" class="wp-image-54208" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/maana006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>現在、真穴地区では年間１〜2名の農業研修生を迎え、新規就農者の増加を目指している。行政に頼るのではなく、共選としていかにして新規就農者を受け入れていくか。それが未来の真穴地区を作っていくために重要なポイントだと二人は考えている。</p>



<p>承継を考えている60代以上の生産者を募り、研修生とマッチングさせる取り組みを実施。ベテラン生産者のもとで2年間研修を行い、将来的にその園地を承継するというのが理想的な流れだ。「今後は倉庫や園内道などハード面での整備を進め、受け入れ体制を充実させていきたい」と阿部さんは話す。</p>



<p>「生産者と地域の人々が一致団結して取り組んでいくことによって、他の産地と切磋琢磨しながらみかん産業を盛り上げていきたい。」</p>



<p>中井さんのその言葉には、みかん農家としての矜持がにじんでいた。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54185/">故郷の段々畑を守り、真穴みかんの歴史をつなぐ。「真穴柑橘共同選果部会」／愛媛県八幡浜市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>自宅工房で紡ぐ伊予絣。伝統工芸を未来へとつなぐ。伊予絣作家･村上君子さん／愛媛県松山市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 08 Mar 2026 09:14:21 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[日本三大絣]]></category>
		<category><![CDATA[伝統工芸品]]></category>
		<category><![CDATA[伊予絣]]></category>
		<category><![CDATA[愛媛県指定無形文化財]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-9.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>日本三大絣のひとつであり、愛媛の伝統工芸品の「伊予絣（いよがすり）」。54歳頃から機織りを始めた伊予絣作家の村上君子さん。伝統工芸展への挑戦、そして伊予絣に向き合う姿勢は、まさに“生きること＝織ること”を体現している。  [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-9.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>日本三大絣のひとつであり、愛媛の伝統工芸品の「伊予絣（いよがすり）」。54歳頃から機織りを始めた伊予絣作家の村上君子さん。伝統工芸展への挑戦、そして伊予絣に向き合う姿勢は、まさに“生きること＝織ること”を体現している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">50代で出会った機織りと伊予絣</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-37.jpg" alt="" class="wp-image-54151" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-37.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-37-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-37-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>　1948年生まれ、伊予絣作家として活動する村上さん。機織りを始めたのは、意外にも50歳を越えてから。長年アートフラワー講師として活動していたが、手首の故障をきっかけに作品作りが難しくなり、その道を離れることを決意。以後は「人に教えること」からも距離を置き、自分自身が心から楽しめる、新たな表現を探し始めたという。</p>



<p>　陶芸や木彫など新たな手仕事に挑戦する中で、最も心を惹かれたのが「織り」だった。「幼い頃、通学路に絣工場があって。ちょうど石手川（いしてがわ）沿いの土手で糸を張って作業をされていたんです」。その光景は村上さんの中の原風景。藍で染められた糸を使う紺屋（こんや）たちの仕事を時にはこっそり眺め、子どもながらに遊び心を刺激された記憶が、時を経て心を動かした。機織りの作業は幸いにも、故障していた手の動きとも合っており、この先も続けられる手仕事だった。現代の伊予絣作家、白方宣年（しらかた のぶとし）氏が主宰するイオリ工芸の染織教室に入門し、5年間学んだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">手間ひまが生む、親しみやすい絣の魅力</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-12.jpg" alt="" class="wp-image-54152" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-12.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-12-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-12-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>　かつて松山を含む伊予地方では、綿花の栽培が行われており、暮らしのなかに木綿を扱う文化が息づくなかで「伊予絣（いよがすり）」は発展した。</p>



<p>　</p>



<p>　絣（かすり）は、織り出された文様の輪郭にかすれたような表情があらわれるのが特徴の織物。経糸（たていと）や緯糸（よこいと）を部分的に括（くく）ることで染料が染み込まない箇所を作り、藍染めを施す。そして白と藍のコントラストが美しい絣独特の風合いを生んでいる。伊予絣は久留米絣（福岡県）･備後絣（広島県）と並んで「日本三大絣」と称されるが、比較的に緯糸にのみ絣糸を用いて織られた絣模様「横絣（よこかすり）」を中心とした構成が多いという。</p>



<p>　「一反で17メートルの糸を仕掛けた場合、緯糸（よこいと）だけで1000ヶ所以上もの括りが必要となることもある」と村上さん。そのため、経糸（たていと）の括りには約1ヶ月程度を要するのに対し、緯糸（よこいと）の括りは2〜3ヶ月かかるなど、手間が非常にかかる工程になるそう。横絣は模様が横方向に連続して展開されるため、繊細かつ規則的な模様表現が可能となるが、その分制作には高度な技術と時間が必要とされる。この特徴が伊予絣の素朴で親しみやすいデザイン性と密接に結びついており、実用的で日常に根ざした織物としての魅力を生み出している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">好奇心をカタチに、緻密に織り仕上げる</h3>



<p>　村上さんの伊予絣制作の出発点は、花をモチーフにしたデザインが多かった。しかし、制作を続ける中で、日常生活で感動したものをデザインに取り入れるようになったという。「何度も眺めながら仕上げていく」と語るように、村上さんの作品には好奇心が色濃く反映されている。近年では、道後公園の断層や小惑星探査機「はやぶさ2」など、地球や宇宙にまつわるモチーフが新たなテーマとして登場している。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-18.jpg" alt="" class="wp-image-54153" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-18.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-18-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-18-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>　デザインが完成すると、模様を正確に織り出すために、糸の括る位置や量を細かく計算し設計する工程に移る。「仕上げる時にもズレないことを心がけています。絣はズレも味わいのひとつと言われますが、私は計算したものが計算通りに仕上げられないと悲しいんです。私の性格でしょうね」と村上さんは笑顔で話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">工房は自宅、日常に息づく手仕事</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-34.jpg" alt="" class="wp-image-54154" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-34.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-34-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-34-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>　村上さんは工房を持たず、自宅で全工程を一人で手がけている。機織りの作業は全体の2〜3割程度で、ほとんどの時間を染色や糸の準備に費やす。自室ではデザインを考案し、ガレージでは発酵させた藍を使って染色を行う。湿度や温度、そして染液の酸性･アルカリ性を示すpHを測定しながら、藍を最適な状態に保つのも重要な仕事だ。染色は40回ほど繰り返され、仕上がりまでに約1ヶ月を要する。その後、時間をかけて糸を解き、成形していく。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-14.jpg" alt="" class="wp-image-54155" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-14.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-14-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-14-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>　そしてリビングに置かれた機織り機で織り進める。驚くことに、その機織り機はご夫妻で手作りしたもの。伊予絣会館にあった機織り機を詳しく観察し、村上さんが設計図を描き、ご主人が村上さんの身長に合わせて製作したという。</p>



<h2 class="wp-block-heading">伝統工芸展への挑戦と伊予絣の伝承</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-7.jpg" alt="" class="wp-image-54156" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-7.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-7-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-7-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>　複数の工程を同時に進めながら、村上さんが1年で仕上げる伊予絣はわずか2～3枚。長い時間をかけて織り上げた作品が完成したときは、胸が高鳴るという。</p>



<p>　2011年には「第45回 日本伝統工芸染織展」にて、伊予紬織着物《薫風の時》が山陽新聞社賞を受賞。その後も完成させた作品を、染色展や日本伝統工芸展などへ積極的に出品している。全国を巡回する日本伝統工芸展への挑戦は、伊予絣を広く知ってもらう貴重な機会。挑戦し続けることが、伝承につながっている。</p>



<p>　2021年には日本工芸会の正会員に認定され、2025年には伊予絣が愛媛県指定無形文化財に指定。村上さんはその技術保持者として認められた。これからも、制作に向き合いながら、伊予絣をカルチャーとして広めていく。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-33.jpg" alt="" class="wp-image-54157" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-33.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-33-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/murakamikimiko-33-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「主婦が台所仕事や掃除の合間に作業をしています。ひとりで少しずつ、楽しみながら。この歳になって打ち込めることがあるのは幸せなことですから」と、村上さんは穏やかに語る。</p>



<p>　50代から始め、「自分が心から楽しめること」を求めてたどり着いた伊予絣。暮らしの中で糸と向き合い、少しずつ仕上げていく作業は、村上さんにとって人生そのものでもある。「いい作品をどれだけ残せるかも挑戦」と語るその姿からは、確かな探究心と、受け継がれてきた伝統工芸の技を未来へとつなげていこうとする意志がにじむ。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54143/">自宅工房で紡ぐ伊予絣。伝統工芸を未来へとつなぐ。伊予絣作家･村上君子さん／愛媛県松山市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>自然がつくり出すかけがえのない美しさをそのままに。「山下真珠有限会社 L’ de pearl」／愛媛県宇和島市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 08 Mar 2026 07:59:34 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[宇和島真珠]]></category>
		<category><![CDATA[羽根つき]]></category>
		<category><![CDATA[バロック]]></category>
		<category><![CDATA[ドロップ]]></category>
		<category><![CDATA[養殖]]></category>
		<category><![CDATA[ジュエリー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita013.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>真珠はこれまで“より完全な真円”であることに市場価値を求められてきた。自ら育てた真珠をジュエリーに加工し、「L’ de pearl」というオリジナルブランドで販売する山下奈美さんは、市場価値よりも、一粒ごとの個性を見極め [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita013.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>真珠はこれまで“より完全な真円”であることに市場価値を求められてきた。自ら育てた真珠をジュエリーに加工し、「L’ de pearl」というオリジナルブランドで販売する山下奈美さんは、市場価値よりも、一粒ごとの個性を見極め、その魅力を引き出した唯一無二の価値を創造している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">全国有数の産地で三代に渡り真珠養殖業を営んできた山下真珠</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita006.jpg" alt="" class="wp-image-54098" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>​​1963年創業の山下真珠有限会社は、日本有数の真珠の産地である宇和島市で四代にわたり家族で真珠養殖を営んできた老舗養殖業者だ。四代目にあたる山下奈美さんには、もともと家業に従事しようという明確な意思はなく、大学を出て広島県で一般企業に就職する。しかし、ちょうどその頃に新型コロナウィルスが拡大し、出社どころか郷里に帰ることも儘ならぬ状況に。そんな中、会社の上司や取引先の方々に何気なく「家業があるってすごいことだよね」と言われたことがきっかけとなり、故郷に帰って家業を手伝おう、と思うようになる。ちょうど同じ頃、県外でサラリーマンとして働いていた弟の雄平さんも宇和島に帰ってきたこともあって、家族で力を合わせて真珠養殖に取り組むことになった。</p>



<p>あるとき奈美さんは、友人から「山下真珠の真珠はどこで買えるのか」と尋ねられたという。その何気ない一言をきっかけに、自社で育てた真珠をメーカーに持ち込み、アクセサリーに加工してもらった後、それらがどこでどのように販売されているのか把握していなかったことに気づいた。「自分たちで育てた真珠を、自分たちの手で届けたい」。そうした思いから、アクセサリーの加工から販売までを自ら手がけることを決意。そして2023年には、真珠養殖を手伝いながら、自社の真珠を使ったジュエリーブランド「L’ de pearl」（エルデパール）を立ち上げ、既存の価値観にとらわれない、真珠本来の魅力を生かしたアクセサリーをつくって販売している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">生産者だからこそわかる真珠本来の魅力を伝えたい</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita007.jpg" alt="" class="wp-image-54099" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita007.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita007-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita007-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>​​真珠はアコヤ貝がその胎内で時間をかけて育む天然の宝石であり、同じ色、形、輝きのものは一粒もない。しかし、真珠には昔から“真円であること”を至上とする評価基準があり、どんなに美しい照りや輝きがあったり、個性的でユニークな形をした真珠であっても、市場的には価値が認められることはない。真珠養殖に携わるうちに、ある意味“不遇”な扱いを受けてきた真珠たちを不憫に思うようになり、その魅力に気づいて欲しいという奈美さんの気持ちが「L’ de pearl」の立ち上げにつながっている。</p>



<p>エルデとは、ドイツ語の「erde」に由来しており、“地球、大地、特定の土地”という意味があるという。真珠養殖に適した条件に恵まれた宇和島の海だからこそ逞しく美しく育つ真珠には、アコヤ貝が持っている生命の力、そして大切に育てる人々の愛情が込められている、という思いで名付けられたブランド名だ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">祖父である初代はこの地における真珠養殖のパイオニア</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita008.jpg" alt="" class="wp-image-54100" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita008.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita008-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita008-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>山下家がここで真珠養殖を始めたのは今から65年ほど前のこと。奈美さんの曽祖父と祖父の代に遡る。真珠養殖は三重県伊勢志摩地方に始まり、次第に宇和島市をはじめ全国各地へ広がっていくこととなる。三重県の真珠養殖業者が宇和海に進出、最初は、母貝採取の仕事から始まり、その後、真珠養殖のノウハウを教わった奈美さんの祖父は、この地における真珠養殖の第一世代となった。</p>



<p>近年、宇和島市を含む宇和海域では、アコヤ貝の大量死や担い手の高齢化・後継者不足などの問題により、生産量はピーク時と比べると減少傾向にある。しかしさらなる高品質化やブランド戦略などといった、新たな事業展開も進んでいるという。</p>



<p>こうした環境の変化の中で、山下家の真珠養殖を現在支えているのが、雄平さんだ。</p>



<p>現在、山下家の中心となって養殖を行っている雄平さんは「同じ母貝、同じ核、同じ海、同じ育て方でも、作り手によって差が出てきます。昔は技術やノウハウは秘密にしていたけど、今はそんな風潮も少なくなっています。僕は真珠養殖4年目の新人。新入りならではの怖いもの知らずで貪欲に聞いて回っています」と笑いながら言う。そうやって自分たちで試行錯誤しながら一生懸命に育てているからこそ、一粒ごとに異なる真珠の美しさを敏感に感じ取ることができるのかもしれない。</p>



<h2 class="wp-block-heading">自然の力でしかつくり出せない豊かな色味と美しい輝き</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita043.jpg" alt="" class="wp-image-54101" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita043.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita043-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita043-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>真珠は一般的に、真円でキズやエクボがなく、テリのいいものが価値が高いとされている。しかし、そのような珠は、年間で数万粒が浜揚げされるうちの1〜2％にも満たない。そこで「L’ de pearl」では、市場的な価値は認められなくとも唯一無二の個性を持つ真珠を積極的に使用し、アクセサリーに加工している。真円に近い真珠を使うこともあるが、基本的にはバロックやドロップ、羽根つきといった、ユニークな形をしたものがほとんどだ。また、真珠の品質を保つために必要な加工処理しか施していないため、微妙に色合いが異なる自然の豊かな色味を楽しめる。個性のある真珠はそれ自体がデザインであるため、小ぶりで華奢なパーツを使用し、真珠の美しさを引き立てることを心がけている。「簡単に美しく育ち上がる真珠ではないからこそ、世代を超えて永く受け継いでもらえるものにしたい」という奈美さんの想いだ。</p>



<p>そうした想いを直接届けるため、販売方法にも工夫を重ねている。普段はオンラインショップのみでの販売だが、ポップアップストアや催事などでも販売しており、色も形も大きさもさまざまな真珠の中から、気に入ったものを選んでアクセサリーに仕立て上げるセミオーダーは特に人気が高いという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita041.jpg" alt="" class="wp-image-54102" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita041.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita041-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita041-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>今まで価値が認められなかった真珠に日の目を当てたいという思いはあっても、老舗の真珠養殖業者であり、日々真珠に接しているプロフェッショナルとしてのプライドがある。形はいびつであってもアコヤ真珠の特徴である奥深い輝きと照り、色の美しさに対するこだわりは譲れないという。「世界にひとつしかない自分だけの真珠、また大切な人へのギフトとして、一粒ずつ選んでいただいている様を見ると嬉しくて。幸せを感じる瞬間です」という奈美さん。冠婚葬祭だけでなく、日常の装いに気軽に取り入れてもらえるよう、デザインや価格も日々試行錯誤している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">世界にひと粒しかない真珠を誰かの特別な輝きに</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita044.jpg" alt="" class="wp-image-54103" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita044.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita044-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/03/yamashita044-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「真珠のアクセサリーは世の中にたくさんあります。だからこそ何を特徴にするか難しいけれど、自分たちが育てた真珠を使っていること、だからこそ真珠本来の魅力をたくさん知っていて、それを生かすことができるということが一番の強みかなと思っています」という奈美さん。その考えのもと、最初はSNSなどを通じてのオンライン販売からスタートし、催事での出展販売、レンタルスペースを活用したポップアップストアでの期間限定販売など、販路も少しずつ広げてきた。</p>



<p>こうした取り組みの中で、様々な輝きを放つ真珠から、自分が好きな深い青色の粒をセレクトし、名前の奈美と海の波をかけて名付けた「NAMIOTO COLLECTION」の展開も始めるなど、ブランドとしても広がりを見せている。</p>



<p>その変化は、養殖の現場にも影響を与えている。雄平さんは「真円で白く、巻きのいい真珠を育てなければと必死でした。でも、姉がアクセサリーをつくり始めてから、既存の価値基準にこだわらなくていいんだ、活かしてもらえるんだ思うと気が楽になって。同時にもっと良い真珠を育てたいという気持ちにもなったんです」と話す。時代とともに漁業の在り様も人の価値観も変化してきている。多様性の時代と言われる今、「L’&nbsp; de pearl」のアクセサリーは年齢性別関係なく、多くの人たちに受け入れられ、愛される存在になるのかもしれない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54091/">自然がつくり出すかけがえのない美しさをそのままに。「山下真珠有限会社 L’ de pearl」／愛媛県宇和島市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>山あいの小さな茶産地が守り続ける、香り高い新宮茶。「脇製茶場」／愛媛県四国中央市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 02 Feb 2026 12:09:44 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[ヤマチャ]]></category>
		<category><![CDATA[新宮茶]]></category>
		<category><![CDATA[日本茶]]></category>
		<category><![CDATA[茶農家]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki009.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>愛媛県･四国中央市の山あい、新宮町で作られる「新宮茶」は、「やぶきた」品種のもつ香りの良さを引き出し、飲み疲れしないすっきりした味わいで知られる。脇製茶場の3代目･脇斗志也と、4代目･脇純樹さんが考える、地域と歴史が育ん [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54002/">山あいの小さな茶産地が守り続ける、香り高い新宮茶。「脇製茶場」／愛媛県四国中央市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki009.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>愛媛県･四国中央市の山あい、新宮町で作られる「新宮茶」は、「やぶきた」品種のもつ香りの良さを引き出し、飲み疲れしないすっきりした味わいで知られる。脇製茶場の3代目･脇斗志也と、4代目･脇純樹さんが考える、地域と歴史が育んできた新宮茶の魅力とは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">自生の地から茶の産地へ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki024.jpg" alt="" class="wp-image-54018" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki024.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki024-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki024-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>新宮町は、古くから土地（山）に根づいた在来種の茶の木「ヤマチャ」の自生地として知られる町。江戸時代には参勤交代の要路･土佐街道が通り、往来の旅人たちが茶を一服し、ひと息つく場として親しまれてきた茶の産地だ。しかし本格的な茶の生産としての「新宮茶」の歩みが始まったのは昭和期に入ってから。「新宮茶」の創始者、脇久五郎氏は当時この地で盛んだった上質な葉たばこの生産農家の一人であったが、戦後の農業再編の中で新たな作物の導入が求められ、自生するヤマチャとは異なる「やぶきた」での栽培茶の本格的な生産に着手する。これが新宮茶の礎となっている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ヤブキタ種を新宮の個性で育てる</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki003-1.jpg" alt="" class="wp-image-54010" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki003-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki003-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki003-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>昭和29年、創始者の脇久五郎氏は、静岡県で選抜されたばかりの、やぶきた種をいち早く導入。「祖父はとにかく研究熱心だったんですよ」と語るのは、孫にあたる現社長･3代目の脇斗志也さん。当時は難しいとされていた挿木による苗づくりも、ほかの地域に先んじて成功を収めており、葉たばこからヤブキタ種の茶づくりへと転換して間もない頃から、新宮茶の香りの良さはすでに全国でもトップクラスと定評があったという。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki023.jpg" alt="" class="wp-image-54011" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki023.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki023-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki023-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>これは、新宮の風土が茶の栽培に非常に適していたことを物語っている。標高が高く昼夜の寒暖差が大きいことに加え、霧が発生しやすい気候は、茶葉が強い日差しを避けながらゆっくりと育つのに理想的で旨味を引き出す条件がそろっていた。また、ミネラル分を豊富に含む緑泥片岩（りょくでいへいがん）が混じる土壌は、茶の木の生育を後押ししている。さらに塩塚高原をはじめとする周辺地域では、肥料として活用できる茅（かや）が多く採れ、それを敷き込んだ土づくりも、香味や品質を高める一因となった。こうして「やぶきた」による茶づくりは地域に広まり、昭和45年には栽培面積45ヘクタールにおよぶ茶園を有する産地となる。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>小さな茶産地だからできる茶作り</strong></h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki018.jpg" alt="" class="wp-image-54012" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki018.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki018-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki018-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>新宮町には小規模なお茶農家が数多く点在している。脇製茶場では、そうした農家が摘んだ茶葉を自社で加工･焙煎･パッキングまで一貫して行う。いわば「村の加工場」として機能しており、生産者と二人三脚で産地を支えるスタイルを築いている。</p>



<p>また、かつては化学肥料や農薬を用いた一般的な栽培方法で作られていた新宮茶は昭和50年代後半に、無農薬栽培への転換がはじまる。新宮町は冬の寒さが厳しく、越冬する害虫が少ない。さらに周辺に生息するクモやハチによる「天敵利用」で農薬に頼らない栽培を行っている。園地が広大だと天敵の管理が行き届かず、農薬使用の調整も複雑になる。その点、新宮のような小規模な産地では茶園の状態に応じた対応がしやすく、農家間の連携も取りやすい。村全体で無農薬栽培に取り組んできた経験と技術が、現在の栽培に活かされている。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>香りを受け継ぎ、進化する茶づくり</strong></h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki037.jpg" alt="" class="wp-image-54013" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki037.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki037-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki037-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>新宮茶はどんなお茶なのか。「やぶきた」といえば、日本で最も多く栽培されている品種であり、すっきりとした飲み口と香りのよさで親しまれている。その中でも「新宮茶」は、独特な香りの強さと澄んだ味わいが特徴で、強い渋みが出にくく穏やかに旨味が広がるため「飲み疲れしないお茶」という表現がピッタリ当てはまる。山草を使った有機的な肥料で育ち、栽培当初から大切にされてきた「香りを活かす」という想いは今もなお受け継がれている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「やぶきた」で紅茶、4代目の挑戦</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki004-1.jpg" alt="" class="wp-image-54014" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki004-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki004-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki004-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>息子である4代目の脇純樹さんは、日本各地の茶産地を訪ねて学び、新宮に合う技術を吸収してきた。日本茶インストラクターや手もみ茶振興会教師補の資格も取得している。品種が増え、趣向に合わせたお茶の加工技術が上がっている現在のお茶業界で、新宮茶を全国に誇れる存在に育てようと取り組んでいる。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki002.jpg" alt="" class="wp-image-54015" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki002.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki002-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki002-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>従来、「やぶきた」は紅茶や烏龍茶には不向きとされてきた。しかし、新宮茶が持つクリアな味と香りの強さが、意外にも紅茶と好相性で、やさしい甘みをたたえた和紅茶として新たな魅力を放っている。「紅茶用の品種が増えるなか、あえて”やぶきた”でも可能性を広げていきたい」と純樹さん。実際、現在もっとも売れているのはこの紅茶で、脇製茶場の新たな柱として注目されている。さらに、焙じ茶や烏龍茶に加え、柑橘･生姜･ハーブを使ったフレーバーティーでも、新宮茶の新しい展開が進んでいる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">地域で普及していく新宮茶</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki032.jpg" alt="" class="wp-image-54016" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki032.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki032-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki032-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>新宮町では村全体で産地を支えながら、新宮茶を通じて地域に寄り添う取り組みが続けられている。脇製茶場で仕上げられたお茶は、「霧の森大福」で全国的にも知られる「道の駅 霧の森」でも提供されており、同施設には手もみ茶を実際に体験できる茶道場や、新宮茶の歴史と魅力を学べるミュージアムも併設。また、日本茶インストラクターによる飲み比べ体験などを通じて、訪れた人が新宮茶を五感で楽しめる場になっている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki008.jpg" alt="" class="wp-image-54017" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki008.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki008-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/02/waki008-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「本当においしいお茶を飲んだことがない人は多い。だからこそ、まずは一度飲んでもらいたい」と語る純樹さん。自身も日本茶インストラクターとして活動しながら、「おいしいお茶とは何か」を体験として伝える機会づくりに力を注いでいる。丁寧に育まれてきた昔ながらの茶づくりと、小さな産地ならではの密なつながり。その両方を大切にしながら、新宮茶は今、地域とともに新たな可能性を広げている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/54002/">山あいの小さな茶産地が守り続ける、香り高い新宮茶。「脇製茶場」／愛媛県四国中央市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>棚田の美しい風景を作る米、「坂本自然農場 穂田琉」／愛媛県東温市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 14 Jan 2026 06:53:23 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[米･食味分析鑑定コンクール国際大会 国際総合部門金賞]]></category>
		<category><![CDATA[音田の棚田]]></category>
		<category><![CDATA[ほたるまい]]></category>
		<category><![CDATA[JINEN（自然）]]></category>
		<category><![CDATA[恩田千年之米]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/image-47-1024x682.jpeg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>「つなぐ棚田遺産」に選定されている、愛媛県東温市河之内（とうおんしかわのうち）音田（おんだ）地区の「雨滝音田（あまたきおんだ）の棚田」。この地で作られた「穂田琉米（ほたるまい）」は「米･食味分析鑑定コンクール国際大会 国 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/image-47-1024x682.jpeg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>「つなぐ棚田遺産」に選定されている、愛媛県東温市河之内（とうおんしかわのうち）音田（おんだ）地区の「雨滝音田（あまたきおんだ）の棚田」。この地で作られた「穂田琉米（ほたるまい）」は「米･食味分析鑑定コンクール国際大会 国際総合部門」の 第22回（令和2年）･第23回（令和3年）、2年連続金賞など高い評価を得ている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">棚田風景を残すために始めた農業</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_049.jpg" alt="" class="wp-image-53892" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_049.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_049-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_049-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>実家は東温市の米やシキミ（仏事に用いられる常緑樹）の栽培農家。若い頃は都会への憧れが強く、家業を継ぐつもりはなかった。大学卒業後は縁あって地元･東温市役所に就職。農林振興課時代に棚田の整備をはじめ地域活動に深く携わるなかで、年々農業が衰退しかつての風景が失われていく現実に直面する。音田は40戸ほどの集落で、田畑は10ヘクタール余り、戦後には河之内全体で80ヘクタールほどあったが、現在耕作されているのは50ヘクタールほど。「棚田風景を残したい」という思いから58歳で早期退職。本格的に米作りに取り組み始める。</p>



<p>米作りを始めて間もなく、自分が育てた米の食味値を農協職員に計測してもらうと、思いのほか88点という高い数値が出た。初収穫ながらの高数値に、雨滝･音田の棚田はおいしい米を育てられる場所なのだという大きな自信を得ることができた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">森と渓谷が育む清流と棚田</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_019.jpg" alt="" class="wp-image-53893" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_019.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_019-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_019-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>音田の棚田には、おいしい米が育つための条件がそろっていた。標高250メートルに位置し、昼夜の寒暖差が大きく、日当たりも良好。さらに土壌には保水力があり、稲作に適した性質を備えている。そして何より、この地が誇るのは水質だ。</p>



<p>農場のすぐそばには「雨滝（あまたき）」という小さな滝があり、かつては雨乞いの儀式が行われていた神聖な場所。ほかにも、白猪（しらい）の滝、唐岬（からかい）の滝、窪の淵など、豊かな水の名所が点在し、これらは広葉樹に囲まれた山間にあり、養分やミネラルを含んだ清らかな山の水が田んぼの水源となっている。清流の証とも言えるのが棚田近くにある「雨滝ほたるの里」。夏の夜には無数のホタルが舞い、自然の豊かさを感じさせてくれる。　</p>



<h2 class="wp-block-heading">穂田琉米（ほたるまい）の誕生</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_041.jpg" alt="" class="wp-image-53894" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_041.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_041-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_041-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>豊かな自然環境の恩恵を受けているものの、草刈り負担や有害鳥獣被害など生産効率が高いとは言えない棚田での米づくり。続けていくには米の価値を高め、ブランドとして確立させる必要があった。「風景が作る米」という意味を込めて「穂田琉米（ほたるまい）」と名付け、2013年には日本最大級の国際的なお米のコンクール、「米･食味分析鑑定コンクール」へ初出品。このコンクールでは、米の水分･タンパク･アミロースなどを専用機械で分析した数値と、旨味や甘味やコクなど食べたときの味の感じ方の審査、両面から米のおいしさを評価する。「甘かったですね。最初はまったくでした」と当時を振り返る。その後はコンクール開催地へ足を運び、全国の農家を訪ね歩き、多くの生産者と対話し技術を学んでいった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">減農薬･有機栽培へ移行し、金賞受賞へ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_056.jpg" alt="" class="wp-image-53895" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_056.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_056-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_056-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>最初は農薬や化学肥料を用いた慣行栽培から始まった「穂田琉米」。全国の農家と交流を重ねるなかで、次第に減農薬や有機栽培への関心が高まっていった。肥料中の窒素成分を抑える栽培方法や、有機質のミネラル肥料を使った土づくりなど、さまざまな分析を重ね、タンパク質が少なく粘りのあるおいしい米を目指してきた。タンパク質量が少ない米は、でんぷんが水分となじみ、ふっくらやわらかく、食感のいい米に仕上がりやすい。「データの収集と分析は得意でしたから。農家ごとに異なる、ほんのわずかな違いを自分なりに吸収し、磨き上げていったんです」。</p>



<p>有機栽培をはじめてしばらく経った2020年･2021年には、「米･食味分析鑑定コンクール」にて「坂本自然農場 穂田琉（ほたる）」の「にこまる」が、国際総合部門で金賞を受賞した。コンクールでは食味値審査の後に、「おねば層」を測定する味度値の審査が行われる。おねば層とは、炊飯時に米のでんぷんが溶け出して、米粒の表面に形成される粘りのある層のことで、おねば層がしっかりしている米ほど、ツヤ、粘り、口当たり、甘味の感じやすさにつながる。「味度値が上がったのは、有機栽培にして化学肥料を使わなくなってから。有機に変えてから突然花開いたわけではなく徐々にです。追い求めていた味に近づいてきました」。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="565" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/64d9864d91b24b9097170bd440cbeb9e.jpg" alt="" class="wp-image-53896" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/64d9864d91b24b9097170bd440cbeb9e.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/64d9864d91b24b9097170bd440cbeb9e-300x205.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/64d9864d91b24b9097170bd440cbeb9e-768x526.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「穂田琉米」は、食味･安心･品質にとことんこだわった米だ。食べる人の元に届くまでの品質管理にも余念がない。米は空調完備の精米室で冷房精米され、保冷庫で一年を通して14度以下に保たれている。これは、冬を越した際に室内と外気の温度差で結露が発生するのを防ぐためだ。さらに通常の管理では虫がつきやすい肥料用の糠（ぬか）さえも、温度管理のうえ丁寧に保管されている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自然と人が共存する「JINEN（自然）」</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_007.jpg" alt="" class="wp-image-53897" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_007.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_007-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_007-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>現在、「穂田琉米」は4品種6銘柄を栽培しており、「農薬を8割削減した米（エコえひめ基準比）」と「農薬を使わない米･JINEN（自然）」の2種類に分かれている。どちらも化学肥料は使わず、ワラやぬか、モミガラくん炭など、田んぼに還る有機肥料だけで育てられている。</p>



<p>独自ブランドである「JINEN（自然）」には、この土地に生きる微生物や畔（あぜ）に咲く花など、すべての命と共に米を育てていきたいという想いが込められている。「本来、米は自然に育つもの。必要でない肥料を無理に加えるのではなく、足りないものだけをそっと補う。それが、自分らしい米作り。風景に恥じない米を作りたい」と語る。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_014.jpg" alt="" class="wp-image-53898" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>JINEN（自然）の一種である「恩田千年之米（おんだせんねんのこめ）」は、自家採種した種を使い、肥料や化学物質には一切頼らない「一粒苗づくり」による自然栽培の米だ。すべての工程が手作業で行われており、まさに人と自然の力だけで育まれている。山間部での栽培ということもあり、収穫量は一反あたり約4〜5俵とごくわずか。現在の農業では平地での一反あたりの収穫量は一般的に8〜10俵ほどと言われ、収穫量は圧倒的に少ないが、これが坂本さんの米作りの循環における基礎になっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">農村に誇りを、未来へつなぐ棚田の米作り</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_001.jpg" alt="" class="wp-image-53899" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_001.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_001-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2026/01/S_001-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>新たに米作りを始める就農者はほとんどいないのが現実だ。古くて狭い構造の棚田を農地として活かすには、水路の整備などを含め、多くの課題がある。「この風景を守りたい」という想いから始まった米作りは、いまや個人の挑戦を超え、地域全体への願いへと広がっている。</p>



<p>坂本自然農場 穂田琉では、米のオーナー制度「ほたるクラブ」を立ち上げ、米作りにいちから関われる仕組みを整えた。草刈りなどの小さな作業からでも参加でき、初期投資や農地がなくても、兼業として米作りに関わることが可能だ。とくに子どもを持つ親世代の参加者たちは、「子どもたちが将来も安心して米を食べられる未来」への意識が高い。自ら学び、育て、食べる。その体験を通して、米作りのできる環境を持つことが、子どもたちの未来を守る一歩になると感じている。</p>



<p>「一番大切なのは農村に誇りを取り戻すこと。この風景を作っているのは自分たちなんだと誇れること」。そのためにも、この地で育つ米の価値を高める努力は惜しまない。おいしい米が育つ環境である「雨滝音田の棚田」で、この土地の自然（じねん）を最大限に活かせば、世界に通用する米ブランドへと育つ可能性がある。「実現するのは僕の次の世代かもしれません。未来へつなげていくことが、今の自分の夢です」。</p>



<p>2025年12月には生産･販売団体として活動していた事業を法人化し、「株式会社 穂田琉」を設立。これにより同社は、輸出を見据えた販路の拡大や農産品の加工、さらには里山の保全活動などを視野に事業の拡大を目指し、地域資源を次世代へつなげるためのフェーズへと踏み出す。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53886/">棚田の美しい風景を作る米、「坂本自然農場 穂田琉」／愛媛県東温市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>白と黒のエチュード模様が紡ぐ砥部焼の新境地。「和将窯」山本和哉さん／愛媛県伊予郡松前町</title>
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		<pubDate>Wed, 10 Dec 2025 06:54:01 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[陶芸]]></category>
		<category><![CDATA[砥部焼]]></category>
		<category><![CDATA[Washo]]></category>
		<category><![CDATA[LEXUS NEW TAKUMI PROJECT2017]]></category>
		<category><![CDATA[tension]]></category>
		<category><![CDATA[UNLEASH]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_007.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>松山市に隣接した愛媛県伊予郡砥部（とべ）町で砥部焼が作られてから約250年。地域に根付いた伝統工芸品「砥部焼」を、実用性と独創性の両立を兼ね備えた自由なスタイルで実現する、和将窯（わしょうがま）･山本和哉さんの作品づくり [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53705/">白と黒のエチュード模様が紡ぐ砥部焼の新境地。「和将窯」山本和哉さん／愛媛県伊予郡松前町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_007.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>松山市に隣接した愛媛県伊予郡砥部（とべ）町で砥部焼が作られてから約250年。地域に根付いた伝統工芸品「砥部焼」を、実用性と独創性の両立を兼ね備えた自由なスタイルで実現する、和将窯（わしょうがま）･山本和哉さんの作品づくりとは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">幼少期から身近にあった砥部焼</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_002.jpg" alt="" class="wp-image-53714" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_002.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_002-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_002-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>砥部焼の窯元は現在約80軒あり、それぞれが砥部焼の制作基準に沿って独自の作品を制作しており、地域に根ざした伝統工芸として、春と秋に毎年開催される「砥部焼まつり」では全国から多くの人が訪れる。作品ごとに作者の個性や風合いが反映されるのも砥部焼ならではの楽しみだ。和将窯は、砥部町と同じ伊予郡内の松前（まさき）町にあり、1998年山本さんが18歳の頃に父･俊一さんが設立した。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_007-1.jpg" alt="" class="wp-image-53715" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_007-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_007-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_007-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「砥部焼が好きで始めたというより、最初に触れた土が砥部焼だった。ほかの土を試したこともあるけれど、今も手に馴染むのは砥部の土」と山本さんは語る。山本さんにとって砥部焼は、物心ついたときから身近な存在だ。子どもの頃は、親子で砥部町にある福幸窯の福岡先生の元で基礎を学び、陶芸に触れてきた。その後、父･俊一さんが会社勤めを辞め、自宅に窯を購入したことで砥部焼はより身近な存在となった。学生時代はデザイン学校へ通いながら、砥部陶芸館で開かれる教室に通い、さまざまな先生から砥部焼を学ぶ。20歳で「和将窯」を手伝い始めて、本格的に陶芸家の道へと進む。</p>



<h3 class="wp-block-heading">白と黒で奏でるエチュード模様</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_009.jpg" alt="" class="wp-image-53716" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_009.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_009-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_009-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>山本さんの代表作は、流れるような「エチュード模様」。陶芸家として歩み始めた当初は、伝統柄を描くことが多かった。時々遊びで描いていたのが、エチュード模様の原点となる伝統柄とは異なる自由な模様だ。「福岡先生がこっちをやった方がいいと背中を押してくれたのがきっかけです」。そこから本格的に作品に取り入れ始める。2007年には愛媛陶芸展で最優秀賞を受賞。白と黒をコンセプトに、独自のデザインアート「Washo」シリーズが誕生し、その道が大きく開けた。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_033.jpg" alt="" class="wp-image-53717" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_033.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_033-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_033-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ロクロ作りやタタラ作りで成形。モチーフは特定のものではないが、子どもの頃に見た地元の海や波などの風景を、自身のフィルターを通してフリーハンドで描く。「描いていて気持ちいい感覚」が制作の核であり、唐草や渦巻きといった伝統柄にとらわれず、自分の感覚を信じて自由に描くスタイルを貫いている。</p>



<p>色使いにも特徴がある。白磁に藍色や青色の印象が強い砥部焼だが、山本さんのエチュード模様は、黒色の発色が強い黒呉須（ごす）で統一。これにより現代的で引き締まった表情を生み出す。また釉薬は薄めにかけて仕上げる。ずっしりと重みがある砥部焼の印象と異なり、「手にとって使う道具として、なるべく軽く仕上げたい」という実用的な狙いと、山本さんのデザインの特徴である白と黒の境界線をくっきりと見せる効果がある。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_016.jpg" alt="" class="wp-image-53718" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_016.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_016-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_016-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「砥部焼よりも白い土は全国探せばあって、そこに黒を入れたらどんな表現ができるだろうという誘惑もありました。だけど砥部の土を使いたい。馴染んでいるというのもあるけれど、新しい表現を受け入れてくれる砥部焼の世界に対してそこだけは守りたい部分です」。こうして砥部焼特有の、やや青みがかったやわらかな白磁と、コバルトを含む深い黒のコントラストが美しい山本さんの作品が生まれる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">実用性と独創性の両立</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_020.jpg" alt="" class="wp-image-53719" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_020.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_020-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_020-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2017年には「LEXUS NEW TAKUMI PROJECT2017」にカップ&amp;皿、ソース入れ＆皿のセット「tension」のプロダクトが選ばれた。器に限らず、実用的なものを考えて作ることが好きだと言う。制作の原動力は「シーンに合うものを作ろう」という実用性を重視した発想だ。日常使いできる道具のなかに、自分なりの新しい要素を加えることを意識している。アイデアが生まれると同時に制作を行うので、作品数は把握できないほどだと言う。</p>



<p>プロダクトは、定番の形をなぞるだけでは物足りなさを感じるときもある。すでにあるプロダクトではなく、一から自分で考えた形や使い方を探求することがひとつの目標だ。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_018.jpg" alt="" class="wp-image-53720" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_018.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_018-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_018-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>作風も幅広い。砥部焼を日常に取り入れやすいデザインから、ドクロやドラゴンなどを立体成型し、山本さんの技術を注ぎ込んだ「UNLEASH（アンリーシュ）」シリーズまでさまざま。リクエストから生まれる作品も多く、照明器具や習字道具、骨壺、思い出の人形の再現など、あらゆる依頼が届く。依頼は挑戦状のように感じられ、制作の刺激になっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">砥部焼の自由さと守るべきもの</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_014.jpg" alt="" class="wp-image-53721" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_014.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_014-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/W_014-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>砥部焼は、伝統と革新が共存する自由な土壌だと山本さんは語る。「砥部焼陶芸塾」をはじめ、砥部町には若手が学べる機会が多く、地域全体で育成に力を入れている。自由な表現を受け入れてくれる砥部焼の世界だからこそ、砥部の土を使い、一つひとつ手づくり･手描きで仕上げるという“自由の中の根幹”がある。</p>



<p>また、作り手の育成や後継者問題だけでなく、陶石産地としての持続性など、長く続く伝統工芸品としての未来も見据えている。砥部焼の大先輩たちは今も新しいアイデアを模索し、作品を作り続けている。「まだまだやれることがあると感じさせてくれるのがうれしい。80歳になっても作り続けたい」と山本さんは話す。</p>



<p>「普段使いの道具に、あえて高価な伝統工芸品を選んでもらうことは簡単ではない」。だからこそブランドそれぞれの価値観を伝えていく必要がある。</p>



<p>250年の歴史を積み重ねてきた砥部焼は、過去を守るだけでなく、時代の暮らしに寄り添う形やデザインを生み出し続けている。伝統は変わらずにそこにありながら、使い手の感性や生活様式に合わせて進化していく。その歩みは、この先も絶えることはないだろう。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53705/">白と黒のエチュード模様が紡ぐ砥部焼の新境地。「和将窯」山本和哉さん／愛媛県伊予郡松前町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>伝統とデジタルの融合により、手漉き和紙に新たな息吹を。「りくう」佐藤友佳理さん／愛媛県西予市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 10 Dec 2025 06:37:41 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[和紙]]></category>
		<category><![CDATA[和紙デザイナー]]></category>
		<category><![CDATA[ゼオライト和紙]]></category>
		<category><![CDATA[デジタルファブリケーション]]></category>
		<category><![CDATA[Hineri]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu039.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>名水百選にも選ばれた「観音水」が湧く、愛媛県西予市宇和町明間（あかんま）地区。日本の原風景が残るこの地で、清らかな水の恵みを受け和紙の新たな可能性を追求しているのが、和紙デザイナーの佐藤友佳理さんだ。伝統的な手漉き和紙の [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53677/">伝統とデジタルの融合により、手漉き和紙に新たな息吹を。「りくう」佐藤友佳理さん／愛媛県西予市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu039.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>名水百選にも選ばれた「観音水」が湧く、愛媛県西予市宇和町明間（あかんま）地区。日本の原風景が残るこの地で、清らかな水の恵みを受け和紙の新たな可能性を追求しているのが、和紙デザイナーの佐藤友佳理さんだ。伝統的な手漉き和紙の技法にデジタル技術を融合させ、これまでにない立体和紙作品を生み出している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">350年の歴史を誇る大洲和紙の産地から</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu012.jpg" alt="" class="wp-image-53692" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu012.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu012-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu012-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>佐藤さんは、伝統的な手漉き和紙「大洲和紙」の産地として知られる愛媛県内子町五十崎の出身。大洲和紙は清流･小田川の恩恵を受けながら、元禄時代（1688〜1704年）に大洲藩が越前和紙の技術者を招いて技法を確立したといわれる。明治末期には400人を超える職人がいたが、洋紙の普及にともない近年は数人にまで減り、伝統産業の継承が課題となっていた。</p>



<p>高校卒業後、佐藤さんは一度故郷を離れてロンドンでモデルとして一線で活躍。多忙な日々を送る中、父親から地元の手漉き和紙が厳しい状況にあると知らされる。</p>



<p>「いずれは和紙に携わりたいと考えていたので、帰国後、東京の桑沢デザイン研究所でデザインを学びました。その2年生の時、父の建設会社が愛媛県産業技術研究所と建築向けの和紙をつくるプロジェクトに着手することとなり、デザイナーとして参加することになったんです」</p>



<p>東京と内子を往復しながら商品開発に挑んだ経験に手応えを感じた佐藤さんは、2010年に帰郷。本格的に地元での和紙製作に踏み出した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">繊細かつ軽やか。「呼吸する和紙」の誕生</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu010-1.jpg" alt="" class="wp-image-53693" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu010-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu010-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu010-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>佐藤さんの父親らが立ち上げたプロジェクトにより生まれたのは、和紙の原料である楮（こうぞ）に鉱物のゼオライトを付着させた和紙。調湿や消臭機能が高く「呼吸する和紙」と称される。佐藤さんは、その特性を活かしたインテリア装飾に活路を見出し、住空間に吊るすモビールを生み出した。発想の源はロンドン時代。現地の建物は天井が高く、その余白を活かしたインテリアをよく目にしたそう。日本にもモビールのようなインテリアがあれば…との思いが形となった。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu044.jpg" alt="" class="wp-image-53694" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu044.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu044-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu044-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>まず、鋲を打ち込んだ木型に紙縒り（こより）状にした和紙の糸をレースのように編み、糊で固めて枠を製作する。そこへゼオライト楮を手作業により漉き込むことで、楮繊維の濃淡を表現。伝統的な紙漉きの工法を踏襲しつつ、しなやかで美しいゼオライト和紙の特性を活かすオリジナルの手法だ。</p>



<p>紙を漉くための巨大な水槽が置かれた工房を見回すと、モビールが吊り下げられている。風に揺れるモビールは繊細な美しさをまとい、これまでの和紙のイメージをくつがえす軽やかさが特長だ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">名水の恵みに満ちた、山里の工房</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu029.jpg" alt="" class="wp-image-53695" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu029.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu029-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu029-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2012年、佐藤さんは内子町から名水百選に選ばれた観音水が湧く西予市宇和町明間に移り住み、祖父母が暮らしていた家の敷地に和紙工房「りくう」を開いた。</p>



<p>観音水は江戸時代に四国カルストに降った雨が地下水となり、洞窟から湧き上がったものといわれ、工房のある明間地区に毎日8000トンの水量の恵みをもたらす。不純物が少なく手漉き和紙には理想的な水質ということもあり、かつてこの地は紙漉きが盛んだったという記述もある。</p>



<p>庭先に工房をつくり、観音水を引いて和紙を漉く環境を整えた。祖父母から受け継いだご自宅にも、佐藤さんの作品がしっくりと馴染む。うっすらと透け、儚さすら感じるゼオライト和紙は、衝立のように大きなものでも圧迫感がなく、空間を軽やかに演出する。</p>



<h3 class="wp-block-heading">3Dデジタル技術で和紙の可能性を拓く</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu006.jpg" alt="" class="wp-image-53696" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu006.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu006-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu006-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>現代の住環境においては、淘汰されつつある和紙。だが、その繊細な美しさや柔らかさ、あたたかみは、時代を超えて日本人の心に寄り添うものであるはず。そこで佐藤さんは和紙の魅力を現代に伝える方法として、3Dモデラーとして活躍する夫･寺田天志さんのサポートのもと、デジタルファブリケーションなどの新技術を積極的に取り入れたプロダクト制作に挑んでいる。</p>



<p>工房にはモビールや照明、インテリア小物が飾られており、その中には寺田さんとの共作も。3Dデジタル技術を駆使した立体和紙のプロダクトだ。3Dモデリングによってパーツを制作し、その立体物を経験から編み出した手法で漉きあげていく。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu013.jpg" alt="" class="wp-image-53697" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu013.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu013-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu013-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>寺田さんは国の重要無形文化財にも指定されている徳島の「阿波人形浄瑠璃」を3Dプリンターで製作するプロジェクトにも携わっており、伝統工芸とデジタルの融合への理解も深い。</p>



<p>「今までの立体的な和紙作品は有機的な形状のものが多く、重厚感のあるイメージがありましたが、3Dデジタル技術を活かすことで、より軽やかでモダンなデザインが可能に。和紙の表現の幅が広がりました」と二人は声を揃える。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu016.jpg" alt="" class="wp-image-53698" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu016.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu016-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu016-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>佐藤さんがデザインの発想を起こし、寺田さんがコンピューター上でシミュレーションを行う。工房には3Dプリンターやレーザー加工機などのデジタルファブリケーション機材を揃えたラボを構え、モデリングから手漉きまで、一連の作業がここで完結する。</p>



<p>立体、特に曲面となると手漉きの難易度は上がるが、ゼオライト楮の繊維の乗せ方を工夫するなど、探求の余地を感じているのも確か。佐藤さんは制作をともにする和紙職人とともに5年ほどの月日を費やし和紙原料をムース状にしてコーティングする独自技術を編み出した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">うねり、ひねりの表現を加え、和紙が多様な表情を見せる</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu005.jpg" alt="" class="wp-image-53699" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu005.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu005-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu005-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>デジタル技術を活かした和紙照明「Hineri」は、りくうの代表作ともいえるプロダクト。3Dモデリングによって木枠をつなぐジョイントパーツを製作し、まさしくひねりを加えながら複雑なデザインを実現している。</p>



<p>海外でインテリアやデザイン、ファッションの世界に触れてきた佐藤さんならではの感性で、和紙の新たな魅力を引き出している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">デジタルを新しい道具として捉える</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu008.jpg" alt="" class="wp-image-53700" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu008.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu008-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu008-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「伝統工芸にデジタル技術を取り入れると、昔ながらの技術が奪われてしまうのでは、と懸念されるかもしれません。ですが私たちは、デジタルテクノロジーを現代における道具の一つと捉えています。手仕事の制作工程に最新の技術を組み込み、それぞれの長所を活かすものづくりのイメージです」と佐藤さん。</p>



<p>和紙の新たな表現の可能性を拓いた、その斬新なデザインは国内外から高い評価を受け、ホテルやラグジュアリーブランドなどからも続々とオーダーが舞い込んでいる。これまでにRIMOWA表参道店の照明、国内外のLOUIS VUITTON店舗の装飾、インターコンチネンタル横浜Pier8へのアート制作など幅広いクライアントワークを手掛けている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">地域の素材を活かした新たなプロダクト</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu017.jpg" alt="" class="wp-image-53701" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu017.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu017-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu017-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>デジタルとの融合を図る一方で、原点回帰の取り組みにも積極的だ。その一つが、地元の楮を使った手漉き和紙の復活。近年は原料を東南アジアなど海外産に頼ることが多くなっていたが、作品の制作を協力いただいている「鬼北泉貨紙保存会」を中心に、今一度、地元で育てた楮を採取し、増殖させたものを「伊予楮」として原料化しようとしている。古式製法にのっとって無漂白で原料にすることで、楮本来の性質をあえて残し、素朴な色味、絹のような光沢と独特の質感を感じられる。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu015.jpg" alt="" class="wp-image-53702" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu015.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu015-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/rikuu015-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>同時に、佐藤さんは隣接する西予市野村町で生産される貴重な国産シルク「伊予生糸」にも着目。 伊予生糸の元となる繭の中で、規格外になる繭の有効活用を模索した結果、伊予の繭と伊予楮を使った「白椿のアロマディフューザー」というプロダクトが誕生した。</p>



<p>3Dプリンターで椿を模したメッシュの土台をつくり、そこへ伊予楮で漉きあげる。<br>中心のアロマオイルを染み込ませる部分に伊予生糸の元となる繭を据えた。</p>



<h2 class="wp-block-heading">伝統工芸を未来へとつないでいくために</h2>



<p>古来からの和紙漉きの技術と素材に敬意を持ちながら、最先端のデジタル技術を融合させる佐藤さんの挑戦。　<br>「今後もいろんなマテリアルをミックスさせて、伝統を残しながらも革新を続け、和紙の可能性を広げていきたい」という想いのもと、名水の恵みを受ける工房「りくう」から、日本の工芸の新たな未来が切り拓かれていく。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53677/">伝統とデジタルの融合により、手漉き和紙に新たな息吹を。「りくう」佐藤友佳理さん／愛媛県西予市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>日本とフィンランド。布と陶で二つの原風景を紡ぐ「Mustakivi」石本藤雄さん･黒川栄作さん／愛媛県松山市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 10 Dec 2025 06:08:51 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[フィンランド]]></category>
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		<category><![CDATA[道後]]></category>
		<category><![CDATA[ライフスタイルブランド]]></category>
		<category><![CDATA[マリメッコ社]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta058.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>マリメッコ社でテキスタイルデザイナーとして活躍し、400種以上のデザインを生み出した石本藤雄さん。50年の北欧生活を経て、故郷･愛媛へ帰ってきた彼が新たな創作の地に選んだのは道後。黒川栄作さんと共に立ち上げたブランド「M [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53654/">日本とフィンランド。布と陶で二つの原風景を紡ぐ「Mustakivi」石本藤雄さん･黒川栄作さん／愛媛県松山市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta058.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>マリメッコ社でテキスタイルデザイナーとして活躍し、400種以上のデザインを生み出した石本藤雄さん。50年の北欧生活を経て、故郷･愛媛へ帰ってきた彼が新たな創作の地に選んだのは道後。黒川栄作さんと共に立ち上げたブランド「Mustakivi（ムスタキビ）」で、人と地域、暮らしに根ざした表現を届けている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">二人の故郷、愛媛で生まれた「Mustakivi」<strong> </strong></h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta063.jpg" alt="" class="wp-image-53666" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta063.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta063-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta063-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2017年、石本さんと黒川さんが故郷･愛媛で立ち上げたMustakiviは、テーブルウェアやテキスタイルなどを扱うライフスタイルブランド。Mustakiviはフィンランド語で「黒」を意味する「Musta」と、「石」を意味する「Kivi」から成る造語。二人の名前を重ね合わせた。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta059.jpg" alt="" class="wp-image-53667" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta059.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta059-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta059-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そもそも、二人はいかにして出会ったのか。それは、仕事でフィンランドを訪れた黒川さんが、フィンランド･デザインの魅力に惹かれたことから始まる。帰国後もその想いを深めていった彼は、2013年、愛媛で初個展を開催した石本さんとついに初対面を果たした。</p>



<p>立ち上げ以来、Mustakiviは日本の手仕事と協業しながら、日常生活に寄り添う器や布を制作している。</p>



<p>「単なる物販にとどまらず、文化を生み、発信する存在でありたい」と黒川さん。石本さんの作品を通して、人々が改めて地域の価値に気づく、そんな場所をつくりたいと考えている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">愛媛と北欧、二つの原風景が創作の源 </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta011.jpg" alt="" class="wp-image-53668" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta011.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta011-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta011-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>釉薬によるデザインが美しい器、自然にあるものをモチーフにした手ぬぐいやタオルなどのファブリック。シックな配色で自然を描いたり、ぼかしの表現を用いたりと、日本の美意識や技法を感じさせる石本さんのデザイン。その源には、故郷･愛媛の原風景がある。</p>



<p>1941年、砥部焼の産地として知られる愛媛県砥部町に生まれた石本さん。6人兄弟の5番目。実家はみかん農家だったが、家の周辺には廃業した登窯の跡や煙突があり、陶器のかけらや窯道具が転がる風景が、後の創作活動の原点となる。</p>



<p>「そのあたりにいっぱい転がっていたうつわの破片を集めては遊び道具にしていました。大人が立ったまま入れるほどの大きな登り窯が3つほどあり、その中でよく遊んだものです」と話す。幼い頃の記憶は、今も鮮明に残っている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta010.jpg" alt="" class="wp-image-53669" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta010.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta010-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta010-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>東京藝術大学で学んだのち、世界各地を旅し、最終的に行き着いたのがフィンランドだ。</p>



<p>1974年から2006年まで、フィンランドを代表するデザインハウス･マリメッコ社でデザイナーとして活躍し、400種を超えるテキスタイルデザインを手がけた。</p>



<p>大胆かつ個性的なテキスタイルデザインを展開し、創業から70年を超えてなお世界中にファンを持つマリメッコ。これまで名だたるデザイナーがマリメッコの根幹を支えてきたが、石本さんも間違いなくその一人といえるだろう。さまざまな技法やスタイルを駆使した彼のデザインは、今もマリメッコの定番として親しまれている。</p>



<p>また、1980年代より陶芸にも関心を向けた石本さんは、フィンランドの伝統的な製陶所･アラビア社のアート部門にも属し、自然のモチーフを取り入れた表現力豊かな陶芸作品を生み出した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">故郷･愛媛でのものづくりが始まる</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta043.jpg" alt="" class="wp-image-53670" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta043.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta043-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta043-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「いつかは日本に帰って制作活動をしようと思っていた」という石本さんは2020年、半世紀ぶりに帰国を果たした。長く海外に暮らしているからこそ見えてきた、日本の暮らしに宿る美しさと、故郷の原風景。それらを故郷で表現したいとの思いからだった。</p>



<p>故郷での新たなスタートを支えたのが、黒川栄作さんだった。2021年にアトリエが完成した翌年にショップ兼ギャラリー「Mustakivi gallery&amp;（ムスタキビギャラリーアンド）」を開いた。</p>



<p>アトリエには電気窯を設置し、日々デザインや作陶など創作活動に打ち込む石本さん。「作るのは楽しい。健康のためにもいいんですよ」と笑顔を見せる。</p>



<p>実家は、砥部焼の陶祖といわれる杉野丈助が開いた窯の近くにあった。そこで生まれ育った石本さんが今、やきものに取り組んでいることに偶然とは思えないめぐり合わせを感じる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">自然は、思い通りにならないからおもしろい </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta060.jpg" alt="" class="wp-image-53671" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta060.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta060-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta060-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>石本さんのデザインの源泉は、素材がもたらす制限にある。</p>



<p>「フィンランドも日本も、木がもたらしたものは大きいですよね。かつて人々は、身近な木を切り出して自分たちでお皿を作り、使っていた。だからフィンランド人の持っている“かたち”に対する感覚は木にあると思うんです。日本も、木からできたかたちが多いです」</p>



<p>自分では思い通りにならないのが自然。だからこそ、生まれるかたちがある。それは作陶も同じ。自分の意思が全面的に通るわけではない、ある種の制限から生まれるデザインの美しさを、石本さんは楽しんでいるようだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">日本とフィンランドに共通する、四季を慈しむ心</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta034.jpg" alt="" class="wp-image-53672" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta034.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta034-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta034-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>もうひとつ、フィンランドと日本に共通するものがある。それは四季だ。「フィンランドも四季がはっきりしていて、季節を祝おう、楽しもうという感覚がありますね」と黒川さん。</p>



<p>Mustakiviでは、3カ月に一度、新作の手ぬぐいを発表している。草花、果物、風景、色、かたちなどをモチーフにした手ぬぐいが、季節を彩る。テーブルに敷いたり、壁に飾ったり、暮らしのなかで四季を楽しむアイテムとして取り入れたい。</p>



<h3 class="wp-block-heading">暮らしと結びつき、文化が根付いていく </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta026.jpg" alt="" class="wp-image-53673" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta026.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta026-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta026-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「石本先生のデザインを見て、『愛媛出身の方だったんだ、うれしい』と地元の方に言っていただけたときは、私もうれしかったですね」と黒川さん。愛媛の風物をモチーフとした作品から、自分が住んでいる地域の美しさを改めて感じ、故郷に誇りを持てるようになる。「そんな誇りが地域をつなげる団結感の源になっていくのではないか」と考えている。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta023.jpg" alt="" class="wp-image-53674" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta023.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta023-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta023-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな想いを込めて、2026年には松山城の近くに「石本藤雄デザインミュージアム」を開設予定だという。</p>



<p>「純粋なつながり、人と人との関係を大切に、この地域で、僕らにしかできないことをしっかり長く続けていきたいという気持ちがあります」と黒川さんは、新たな文化的拠点への想いを込める。</p>



<h2 class="wp-block-heading">日常のしあわせに気づく場所</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta037.jpg" alt="" class="wp-image-53675" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta037.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta037-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/12/musta037-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>アートとデザインという二つの領域を自在に行き来しながら、日常に潜む小さなときめきをすくい上げ、デザインに落とし込んできた石本さん。その感性を丁寧に受けとめ、ブランドとして結晶化させてきた黒川さん。二人が歩んできた時間と記憶は、「Mustakivi」を通して、今も静かに広がり続けている。</p>



<p>半世紀を過ごしたフィンランドの記憶、そして愛媛の原風景を起点に生まれる作品は、どれも暮らしに寄り添いながら、私たちに新しい景色を見せてくれるだろう。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53654/">日本とフィンランド。布と陶で二つの原風景を紡ぐ「Mustakivi」石本藤雄さん･黒川栄作さん／愛媛県松山市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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