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	<title>千葉県 - NIHONMONO</title>
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	<description>「にほん」の「ほんもの」を巡る旅マガジン</description>
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	<title>千葉県 - NIHONMONO</title>
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		<title>高糖度のサツマイモブランド「金蜜芋」を生み出した「石田農園」石田湧大さん／千葉県香取市</title>
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		<pubDate>Thu, 27 Nov 2025 03:48:52 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[金蜜芋]]></category>
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		<category><![CDATA[糖度50度以上]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7054.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>独自の熟成方法を開発し、糖度50度以上のサツマイモを「金蜜芋」としてブランド化することで「小さくても、大きくても、形が悪くても、誰もが食べたいサツマイモ」を実現。2024年には直営カフェのオープンに漕ぎ着けた。生産時のフ [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7054.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>独自の熟成方法を開発し、糖度50度以上のサツマイモを「金蜜芋」としてブランド化することで「小さくても、大きくても、形が悪くても、誰もが食べたいサツマイモ」を実現。2024年には直営カフェのオープンに漕ぎ着けた。生産時のフードロスを削減し、サツマイモに新たな価値を与えることに成功した石田農園の挑戦に迫る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">代々続くサツマイモ農家の挑戦の始まり</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7087.jpg" alt="" class="wp-image-53503" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7087.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7087-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7087-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>千葉県北東部に位置する香取市。市の中心部である佐原（さわら）地区は江戸時代からの利根川水運で栄えた往時の古い街並みを残し、国の重要伝統的建造物群保存地区を有する。一方、香取市南部の北総（ほくそう）台地が広がる栗源（くりもと）地区は、畑作や畜産が盛んな地域である。</p>



<p>千葉県は鹿児島県、茨城県に次ぐサツマイモの産地。北総台地は水はけが良くミネラルを多く含む関東ローム層の土壌がサツマイモの栽培に適しているといわれ、千葉県内ではこの北総台地上に位置する香取市栗源、成田市、多古（たこ）町などが主要生産地となっている。</p>



<p>そんな栗源の地でサツマイモの新しいブランド「金蜜芋（きんみついも）」を手掛け、観光客の集う佐原でカフェ「金蜜堂」を開くなど、香取市の特徴をフルに活用して事業を展開しているのが、この石田農園である。</p>



<h3 class="wp-block-heading">サツマイモのロスを減らしたい</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7089.jpg" alt="" class="wp-image-53504" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7089.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7089-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7089-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>石田農園はこの地で1820年から続くサツマイモ農家で、石田湧大（ゆうだい）さんで8代目を数える。サツマイモの生産量は年間で約300トン。高糖度を有する「金蜜芋」ブランドのサツマイモには「ねっとり、しっとりとした濃厚な舌触りになる」ため、「べにはるか」と呼ばれる品種をメインに使っている。</p>



<p>石田さんは大学卒業後、企業向けPRのコンサルタントを行う会社に3年間勤めたのち、家業を継いだ。その背景にはサツマイモ生産におけるロスの多さと、「大量に作ることよりも届け方を考えたい」との思いがあった。</p>



<p>「生産されたもののうち約7割は形が悪かったり、小さすぎ、大きすぎのサツマイモです。味は良いのに、それらの規格外と呼ばれるものは市場に流通しづらいので廃棄されるか、低い価値で扱われてしまいます」。そこで石田さんが考えたのが、高糖度のサツマイモを作ることで規格にとらわれず評価されるブランドを立ち上げることだった。「規格に沿ったサツマイモを大量に作ることよりも、一般のお客様がどう評価してくれるかということを大事にしています」と石田さんは強調する。2018年に石田農園を法人化し、「金蜜芋」の開発が始まった。そのアイデアの原点は、かつて石田さんが祖父に「どうしたらサツマイモが甘くなるのか」と尋ねたことにある。収穫したてのサツマイモはまだ甘くなく、形ではなく味で評価されるものを作りたいという思いが、その問いの背景にあった。祖父の答えをヒントに、後にその方法を大規模に実現したことで、現在の差別化につながっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">短期熟成法の確立と畑の土づくり</h2>



<p>通常、収穫したばかりのサツマイモの糖度は10度前後だが、熟成させることで徐々に糖度は増していく。「これまでのやり方でもごくまれに糖度50度に達することがありましたが、僕らは常に50度以上まで持っていきます」と語る石田さん。石田農園ではその糖度50度以上のサツマイモのみを「金蜜芋」として販売。金蜜芋の焼き芋を干し芋にすると、糖度が75度にまで達することもあるという。そんな金蜜芋を生み出すためには、熟成方法の工夫と畑の土づくりが不可欠だった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">長期熟成による需給ギャップを解消したい</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7108.jpg" alt="" class="wp-image-53505" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7108.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7108-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7108-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>一般的にサツマイモの収穫は秋に行われる。そこから150から180日ほど長期熟成させることで、サツマイモに含まれるデンプンが糖に変わり、甘みが増す。石田農園でも気温や湿度を管理できる長期熟成庫を持ち、3月頃からこの熟成庫で糖度を上げたサツマイモの出荷を始める。しかし、石田さんは「焼き芋需要が高まる最需要期の12月から2月というのは、まだ熟成させた期間が短いので糖度30〜40度前後のものしか出せないんです。今まで通りの熟成方法だと需給ギャップが生まれてしまう」と指摘する。</p>



<p>そこで石田さんはより甘みののったサツマイモの通年出荷を実現すべく、短期熟成法の開発に乗り出したのだった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">短期熟成庫の開発</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7249.jpg" alt="" class="wp-image-53506" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7249.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7249-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7249-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>石田農園が開発したサツマイモの短期熟成庫は、土壌を横から掘り抜いて土壁で囲った地下室であり、人工的に空調管理された長期熟成庫の印象とはだいぶかけ離れた、穴倉のような佇まいである。石田さんが過去に、先輩農家である祖父から聞いた「秋に収穫したサツマイモを土の中で保管しておいたら甘くなった」という話をヒントに、この熟成庫を作った。</p>



<p>石田さんは「土壁の熟成庫には若干の温度差があります。この温度差というストレスを与えることがサツマイモを短時間で甘くする決め手」というが、それはサツマイモにとって負荷がかかる環境でもある。この短期で行う熟成法ではサツマイモが傷みやすく、技術を確立するまでに数年間を要することになった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">短期熟成に耐えうるサツマイモづくり</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7147.jpg" alt="" class="wp-image-53507" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7147.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7147-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7147-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「短期熟成には土づくりが紐づいています」と強調する石田さん。負荷のかかる環境に耐えうるサツマイモを作るにあたって、必要不可欠であったのが畑の土づくりだった。</p>



<p><br>「長年農業に従事してきた父が肥料設計や土づくりの根幹を担い、私が考える農業の形にずっと伴走してくれているんです」。そうした身近な協力者の存在に加え、石田家で数百年管理してきたいくつもの圃場、糖度の高いさつまいも作りのための環境が整っている。だからこそ、仮に石田農園と同じような熟成庫を作ったとしても、簡単には真似ができないと石田さんは胸を張る。</p>



<p>こうして現在、石田農園では収穫からわずか40日という短期間で、安定的に糖度を50度まで上げることができるようになっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ブランド化への挑戦から地域の魅力創造というステージへ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7270.jpg" alt="" class="wp-image-53508" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7270.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7270-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7270-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>石田農園では卸経由の出荷をせず、百貨店や高級スーパー、そして自社のオンラインショップなどを通じ、生産したほとんどが直接取引による販売を行なっている。それは、金蜜芋にかけたパッションを直接的に伝えることで、ブランド価値を高めたいとしているからだ。その思いは、直営店であるカフェ「金蜜堂」の開業へとつながっていく。</p>



<h3 class="wp-block-heading">直営カフェ「金蜜堂」を開業</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7379.jpg" alt="" class="wp-image-53509" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7379.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7379-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/11/DSC7379-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2024年、石田さんは観光客が多く訪れる佐原の中心部に、金蜜芋のパフェをメインとしたカフェ「金蜜堂」をオープンさせた。</p>



<p>「同じ香取市内でのつながりをもっと深めていきたい」と、もともと畳屋だった場所を、古い街並みに調和するようにリノベーション。大正ロマン漂う空間で、サツマイモを惜しみなく使用したスイーツやドリンクを提供している。注目は、予約の絶えないパフェ専⾨店を経営する宮副天良⽒が監修するパフェ。サツマイモを使った話題性の強いスイーツをフックに、観光客に農園のことを知ってもらう拠点のひとつとして機能している。<br>今や休日ともなれば、多くの人が訪れる店となった金蜜堂だが、石田さんはさらに「もっと農業と観光地をつなげていきたい。そうすることで、サツマイモや香取市のことを知ってもらう機会を、今以上に増やしていければと考えています」とこれからのビジョンを語る。サツマイモの価値を高め続けてきた石田農園の挑戦は、農業と地域の魅力を高めていくステージへと拡大しようとしている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53494/">高糖度のサツマイモブランド「金蜜芋」を生み出した「石田農園」石田湧大さん／千葉県香取市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>着物の美しさを引き立て、伝統を後世へとつなぐ「江戸組紐 中村正」中村航太さん／千葉県松戸市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 27 Oct 2025 07:58:17 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[江戸組紐]]></category>
		<category><![CDATA[千葉県指定伝統的工芸品]]></category>
		<category><![CDATA[伝統工芸]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>中村航太（こうた）さんは約130年の歴史を持つ組紐（くみひも）工房「江戸組紐 中村正（しょう）」4代目として、主に帯締めや羽織紐を手組みで作る千葉県指定伝統的工芸品製作者。東日本伝統工芸展での入選を重ねる実力派であると同 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-1.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>中村航太（こうた）さんは約130年の歴史を持つ組紐（くみひも）工房「江戸組紐 中村正（しょう）」4代目として、主に帯締めや羽織紐を手組みで作る千葉県指定伝統的工芸品製作者。東日本伝統工芸展での入選を重ねる実力派であると同時に、着物の美しさを引き立てる組紐が支持され、百貨店や呉服店での実演も数多くこなす。</p>



<h2 class="wp-block-heading">和装文化を支える江戸組紐</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-2.jpg" alt="" class="wp-image-53461" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-2.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-2-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-2-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>江戸川を挟んで東京と埼玉に隣接している松戸市。市の中心部である松戸駅界隈は江戸時代に水戸街道の宿場が設けられて栄えた歴史があるが、現在の駅前はビルや商店が立ち並ぶ。そんな風景の中にありつつも、伝統工芸の歴史を連綿と受け継いでいるのが、松戸で明治時代から約130年続く江戸組紐の老舗「中村正」である。</p>



<h3 class="wp-block-heading">代々受け継がれてきた江戸組紐 </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-6.jpg" alt="" class="wp-image-53462" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-6.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-6-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-6-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>組紐とは文字通り、糸を束ねた紐を複数組み合わせていくことで結びやすくほどけにくい丈夫な紐を作り上げる、約1400年の歴史があるとされる伝統工芸だ。経文を書いた巻物の紐や甲冑（かっちゅう）の紐など多様な用途に活用されてきたが、特に明治時代中頃にお太鼓結びと呼ばれる帯の結び方が流行したことをきっかけに、帯締としての需要が拡大。現代に至ってもなお、昔の町民文化で磨かれた「江戸組紐」は和装文化を支える存在としてあり続けている。</p>



<p>中村正においても帯締めや羽織紐をメインに制作している。「組紐の作り方は代々試行錯誤されてきながら伝承されてきているんです。ですのでこの組紐という仕事は、その受け継がれてきたことを忠実にやる、精度よくやるということに尽きます」と語る中村さん。奇を衒（てら）うことなく、帯や羽織をしっかりと安定させること、そして着物全体の魅力を引き立てること。そうした役割に徹した中村さんの組紐は高く評価され、今では棋士や噺家からも羽織紐の依頼を受けるなどしている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">伝統の中に新鮮さを感じさせる色 </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-5.jpg" alt="" class="wp-image-53463" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-5.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-5-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-5-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>中村さんの工房で作る組紐の原料は絹糸で、無地染めのほとんどは中村さん自らが染色作業を行っている。</p>



<p>「組み上がりの形を想定しながら染める」という中村さん。「ちゃんと着物のコーディネートで使える色でないとなりません。昔からあるような色だけれども新鮮な印象も感じさせる…そんな色を常に探しています」。伝統というものを現代においてどう解釈し、ブラッシュアップしていくか。そんな静かな挑戦が、染めの現場から垣間見える。</p>



<h2 class="wp-block-heading">組紐独自の技術と道具 </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-3.jpg" alt="" class="wp-image-53458" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-3.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-3-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-3-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>組紐は日本各地で作られており、地域ごとに特色がある。京都の組紐は公家文化を背景に華美な色合いを持つ。これに対し江戸組紐は、武家社会や町人文化を反映し、主張しすぎない落ち着いた色使いや糸と糸の交差から生まれる組み目が独特だ。</p>



<p>組み上げる台は、主に丸台・角台・綾竹台・高台の4種類があり、組紐のデザインや用途により使い分けている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">微細なバランス感覚を要する手組みという技 </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-9.jpg" alt="" class="wp-image-53459" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-9.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-9-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-9-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>江戸組紐で最も代表的な台が「丸台」である。作業はまず、糸を紐束にして「組玉」にくくりつけるところから始まる。</p>



<p>ひと束あたりの糸の本数を少なくして、8玉、16玉、24玉…という具合に玉数を増やすほどに、組み上がるまでの時間はかかるが、より細やかな表現ができるようになる。これを中村さんは「組紐の画素数」と現代風に言い表す。</p>



<p>組玉にくくりつけた紐は丸台にかけ、対角上にある紐を交差させながら組んでいく。組むたびに下へ下へと組み上がった組紐が伸びていくのは、丸台の上板にある穴から組んだ紐を重りで吊り下げる構造になっており、そこに重みが徐々にかかっていくから。中村さんが「組紐は力学」というゆえんである。</p>



<p>良いとされる組紐は「程よい締まり加減で、しなやかさを伴った組紐」であり、機械組みの組紐は組み方が詰まりすぎて硬く仕上がってしまう傾向があると話す中村さん。「帯締めはコストや生産性とのバランスもあり、機械の割合が相当多くなりまして、流通しているのはほとんど機械組みの紐ばかり。手組の割合は本当に減っています。だからこそ、組みの技術と使用するおもりの重さの見極め、その両方が備わった手組みに価値が見出されている」のだという。</p>



<p>さらに、糸に強度をつけるための撚（よ）り加減も仕上がりの硬さに影響するため、どの程度撚るのかを一本一本指先で調整しなければならない。「組紐はこうしたさまざまな要素のバランスをどうとっていくかという難しさがあります。でも、そのバリエーションの豊富さはものづくりの面白さでもありますね」。</p>



<h3 class="wp-block-heading">先人たちの知恵が詰まった道具を受け継ぐ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-8.jpg" alt="" class="wp-image-53460" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-8.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-8-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-8-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>中村さんは丸台のほか「綾竹（あやたけ）台」も積極的に活用している。綾竹台は機織りのように、経（たて）糸に緯（よこ）糸を差すことで組んでいくもの。丸台で組むと組目の美しさが際立つ一方、綾竹台の場合はヘラで打ち込んでいくため厚みがなく、端正で細やかな風合いとなるのが特徴的だ。</p>



<p>また、中村さんは引退した職人から譲り受けたという古い組台の修繕も進めている。木でできた歯車が噛み合い、半自動で紐を組んでくれるからくり構造になった代物だという。先人が残してくれた知恵をつなげていきたいと中村さんは話す。</p>



<h2 class="wp-block-heading">中村さんが目指す組紐 </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-7.jpg" alt="" class="wp-image-53464" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-7.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-7-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-7-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>17歳で組紐を習い始めた中村さんは工芸の専門学校で2年間在籍した後、本格的に家業に携わるようになるが、当初はひたすら紐を組むことに夢中になっていて、その色やデザインにまで深く興味を持つことができなかったという。だが、百貨店や呉服店での実演販売を行うようになってから、中村さんに心境の変化が生まれた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">着姿の美しさを引き立てる帯締め </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-4.jpg" alt="" class="wp-image-53465" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-4.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-4-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-4-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「家で組紐ばかり眺めていた環境から、実演に赴くことで実際に着物の方にお会いするようになったんです。そこからどんどん着物のコーディネートに興味が湧いてきまして、帯締めを作ることにのめり込んでいったんです」。中村さんが今、特に目指している組紐。それはしっかりと締まるという機能面に加えて「帯と組紐を合わせた時に、着姿が美しく見える帯締め」である。</p>



<p>着物や帯とのコーディネートということを念頭に置いた中村さんの帯締めづくりは「柄や色は足し算よりも引き算。色が一色でも充分に表情があると感じられる」ようにすることであり、「帯締めが主張し過ぎてしまうのではなく全体としての着姿の美しさ」が目指す着地点としてあること。そうすることで、「様々な着物に合わせやすい帯締めが生まれる」のだという。</p>



<p>その基本スタンスに現代的な感覚を取り入れるのが中村流。「今はやや細めの帯締めが好まれてます。その方が出で立ちがすっきりとした印象になるんです」。実演で得た観察眼は、自身の感性を豊かにしてくれると中村さんは語る。</p>



<h3 class="wp-block-heading">組紐の文化を後世につなぐ </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-10.jpg" alt="" class="wp-image-53466" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-10.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-10-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/10/edokumihimo-10-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>組紐の世界も職人がどんどん辞めてしまっていると打ち明ける中村さん。「若い世代が組紐にせっかく興味を持っても、仕事としては無理と言わざるを得ない状況はもったいない。せめて、なんとかやっていけそうなぐらいは下地作りをしたいと思っています」。伝統工芸展に挑戦し始めたのも実力のブラッシュアップにとどまらず、作品の品質の良さを認知してもらい、確かな販路につなげる意味合いもあるのだ。実際、これまではほぼ問屋との取引のみだったが、興味を持ってくれるきもの店などが増えて販路の多様化に結びついている。</p>



<p>中村さんは現在、助手の育成にも力を注ぐ。「例えば私が亡くなった後でも、後世に伝承されて同じものを作り続けられるということが、伝統工芸の素晴らしい価値だと思うんですね」。そんな中村さんの意志が宿る江戸組紐。これからも人々の装いを美しく演出し続けるに違いない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53450/">着物の美しさを引き立て、伝統を後世へとつなぐ「江戸組紐 中村正」中村航太さん／千葉県松戸市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>千葉の食文化を担う洗練を重ねた酒造り「寒菊銘醸」5代目･佐瀬建一さん／千葉県山武市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 21 Sep 2025 02:57:10 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[OCEAN99]]></category>
		<category><![CDATA[TAP ROOM 99]]></category>
		<category><![CDATA[KUJUKURI OCEAN RICE ALE]]></category>
		<category><![CDATA[総乃寒菊]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8112.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>千葉の風土を醸すことをコンセプトに酒質の洗練を重ねてきた寒菊（かんきく）銘醸は、今や千葉県の酒蔵を代表するホープとして注目。一時は前任杜氏の引退で苦境に陥るも、飲み手を第一に考える一途な想いで起死回生。日本酒と並行して製 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53223/">千葉の食文化を担う洗練を重ねた酒造り「寒菊銘醸」5代目･佐瀬建一さん／千葉県山武市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8112.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>千葉の風土を醸すことをコンセプトに酒質の洗練を重ねてきた寒菊（かんきく）銘醸は、今や千葉県の酒蔵を代表するホープとして注目。一時は前任杜氏の引退で苦境に陥るも、飲み手を第一に考える一途な想いで起死回生。日本酒と並行して製造しているクラフトビールも世界コンペで受賞を果たし、挑戦し続ける姿勢は今も色褪せない。</p>



<h2 class="wp-block-heading">千葉の食文化の一端を担う酒を目指して</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8153.jpg" alt="" class="wp-image-53228" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8153.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8153-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8153-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>太平洋に臨む九十九里浜のほど近く、地平に広がる水田地帯の一角に寒菊銘醸はある。この地を潤す地下水と豊富な米を原料に、1883年より日本酒醸造を開始した歴史ある酒蔵である。昭和から平成の時代にかけて千葉県内の大手スーパーとの取引が増えていった中で、寒菊5代目、佐瀬建一（させけんいち）さんの主導により、商品の高付加価値化を推進するため全銘柄をリブランディング。全国の酒販店に取引の軸足を移し、ブラッシュアップされた酒質が評価されて製造量は佐瀬さんが5代目を引き継いでから毎年製造量を増やすに至った。</p>



<h3 class="wp-block-heading">料理との相乗効果を成す酒</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8151-1.jpg" alt="" class="wp-image-53230" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8151-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8151-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8151-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>佐瀬さんは「軽快さがあって飲みやすい酒」を目指していると話すが、それは「薄っぺらいお酒ということではなく、ある意味で少し厚みのあるお酒」でもあるという。酒の風味が料理に寄り添い、おいしさの相乗効果を生むだけの存在感のある酒。かつ、料理を邪魔せず飲み疲れない、軽やかな飲み口できれいなアフターテイストを感じさせる酒。そうした食文化を下支えする酒こそが、寒菊の酒造りの指針となっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">千葉の風土や情景を酒に宿す</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8224.jpg" alt="" class="wp-image-53231" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8224.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8224-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8224-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな寒菊が力を入れるのが、「千葉・九十九里らしさ」を全面に出した酒のシリーズだ。それぞれの商品イメージから、酒を味わうシチュエーションを想像力豊かに提案している。</p>



<p>「総乃寒菊（ふさのかんきく）」は日常的に味わいたいベーシックな酒として提案するシリーズ。4つあるラインナップの一部に千葉県産米を使い、地場の米の可能性を追求。全量千葉県産を使用するDISCOVERYシリーズはうすにごりの生酒にすることで爽快感を演出している。同じく生酒の「Occasional（オケーショナル）」シリーズは「特別な瞬間を彩る」をコンセプトに商品設計された、年に一度だけ醸す純米大吟醸の無濾過生原酒である。</p>



<p>そして寒菊の顔ともいえるのが、九十九里の風土をテーマにした「OCEAN99」シリーズだ。四季折々の様々な情景を魅せる九十九里の浜辺からインスピレーションを得て造る、季節限定の純米吟醸・純米大吟醸酒で、いずれも潮風や白波を想起させる爽やかさでキレのある風味が特徴的である。原料米は季節ごとに変え、千葉県産の米はもちろん、北海道の酒造好適米である彗星（すいせい）、山形の出羽燦々（でわさんさん）など、商品イメージから逆算してさまざまな米での仕込みに挑戦している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">フレッシュ感を残す酒造り</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8097.jpg" alt="" class="wp-image-53232" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8097.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8097-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/DSC8097-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>寒菊の醸造蔵では、米の持ち味を生かしつつも爽快感を出すための工夫が随所に見られる。先に紹介したOCEAN99は、一部に火入れしているお酒もあり、瓶詰め後に加熱処理ができる機械「パストライザー」を導入したことで、生酒のような軽やかな味わいを実現している。</p>



<p>加えて寒菊の醸造で特徴的なのが、もろみを搾ったばかりの清酒がすぐさま冷蔵機能のついたサーマルタンクに直送されるなど、設備の動線が最短で結ばれていることである。「うちでは3日ほどでできますので、一度火入れをしたものでもフレッシュ感を残すことができるんです」と、佐瀬さんは解説する。</p>



<p>また、安定した品質を確保するための発酵過程における成分分析の実施や、温暖な千葉県における温度管理された貯蔵施設の活用など、あらゆる角度から品質の維持向上に努めている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">杜氏の引退宣言から必死の酒を造りが始まる</h3>



<p>佐瀬さんが蔵を継いでから最大の転機になったのが、醸造責任者である前任の杜氏（とうじ）が、翌年からもう杜氏はやらないと引退宣言したことだ。高齢が理由とはいえ、突然の出来事に頭を抱えた佐瀬さん。その時、まだ弱冠20代後半だった柳下祐亮（やぎしたゆうすけ）さんが自ら杜氏をやると名乗り出た。</p>



<p>そこから必死で醸造技術の習得に励んだ柳下さん。前杜氏も技術の伝授のためにしばらく伴走してくれたこともあり、少しずつ納得のいく仕上がりができるようになっていった。「みんなでああだこうだって、もう夜中の2時、3時からいろんなお酒を飲んだりして勉強しながら新しいお酒を作っていったんだよね」と、懐かしそうに当時を振り返る佐瀬さん。「お店でお酒を飲んでいて、そろそろ帰ろうかなってなった時に、もう1回これを飲んでから帰ろうかなって思うようなお酒。そういう記憶に残るようなもの造りたいっていう気持ちが、みんなすごく強かったんです」。</p>



<p>現在に至るまで途切れることのないこの一途な想いが、躍進の原動力になっているのである。</p>



<h3 class="wp-block-heading">これからも挑戦し続ける</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="543" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/WEB-image_2025_Occasional.jpg" alt="" class="wp-image-53233" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/WEB-image_2025_Occasional.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/WEB-image_2025_Occasional-300x197.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/09/WEB-image_2025_Occasional-768x505.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>寒菊の挑戦はとどまることを知らない。実は、寒菊では敷地内のブルワリーで1997年からクラフトビールも製造しているのだが、ビールの国際コンペティションである「ワールド・ビア・アワード2022」で「KUJUKURI OCEAN RICE ALE（クジュウクリオーシャン ライスエール）」がライスビール部門の最優秀賞に輝いたのだ。このライスエールにも千葉県産コシヒカリを副原料に使い、しっかり千葉というアイデンティティをビールに宿している。</p>



<p>2024年秋には寒菊のクラフトビールを味わえるタップルーム「TAP ROOM 99」を千葉駅近くにオープンした。「ビールも、日本酒もそうですが、飲んでいただけるお客様の声を聞きたいんですね。みなさんがどういうお酒を求めているのかを突き詰めながら、少しずつ酒造りをマイナーチェンジしていくことが必要だと考えています」。</p>



<p>「寒菊」という社名は、冬に小粒ながらも凛とした花を咲かせる冬菊になぞらえ、小さい蔵元ながらも凛とした酒を醸したいという想いから命名されたという。飲み手を第一に考えたこの謙虚な姿勢こそ、変化を恐れないチャレンジ精神に満ちた、未来につながる酒造りの伝統となっていくのかもしれない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53223/">千葉の食文化を担う洗練を重ねた酒造り「寒菊銘醸」5代目･佐瀬建一さん／千葉県山武市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>循環型農業で人と自然を結びつける農家ユニット「ハタムグリ」斉藤健太朗さん、石井美帆さん／千葉県佐倉市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 31 Aug 2025 03:37:02 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[バイオ炭]]></category>
		<category><![CDATA[オーガニックビレッジ]]></category>
		<category><![CDATA[ちばガストロノミーaward 2023]]></category>
		<category><![CDATA[循環型農業]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5681.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>循環型農業で地域の自然を残したいとの想いから、耕作放棄地を蘇らせてきたハタムグリ。農薬や化学肥料を使用せず、バイオ炭を活用した独特の農法が共感を呼び、「ちばガストロノミーaward 2023」生産者部門のトップ30に選出 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53156/">循環型農業で人と自然を結びつける農家ユニット「ハタムグリ」斉藤健太朗さん、石井美帆さん／千葉県佐倉市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5681.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>循環型農業で地域の自然を残したいとの想いから、耕作放棄地を蘇らせてきたハタムグリ。農薬や化学肥料を使用せず、バイオ炭を活用した独特の農法が共感を呼び、「ちばガストロノミーaward 2023」生産者部門のトップ30に選出。トップレベルのシェフも注目している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">循環型農業を目指す二人組ユニット</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5693.jpg" alt="" class="wp-image-53157" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5693.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5693-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5693-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>千葉県北部に位置する佐倉市はかつて城下町として栄え、今も武家屋敷が往時の面影を残し、博物館や美術館が点在する文化の薫り漂う街である。また、市域一帯に広がる北総台地は古くから農業が盛んな場所であり、2023年には木更津市とともに有機農業の生産から消費までを推進する「オーガニックビレッジ」を宣言した。</p>



<p>そんな佐倉市で「バイオ炭」を活用して耕作放棄地を再生させ、農薬や化学肥料を使用しない循環型の農業を行う二人組の農家ユニットが「ハタムグリ」である。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ハタムグリの営農スタイル</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6002.jpg" alt="" class="wp-image-53158" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6002.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6002-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6002-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ハタムグリは2020年、斉藤健太朗さんと石井美帆さんの二人で結成された農家ユニットで、花粉を媒介する昆虫である「ハナムグリ」にちなみ「ハタムグリ」と名付けた。約2ヘクタールの畑で有機栽培により100品目に及ぶ作物を栽培している。一般的な野菜だけでなく、ハーブやエディブルフラワーのほか、蕎麦を実ではなくスプラウト（植物の新芽の食用部分）として出荷するなど 、手掛ける作物は実に多彩だ。なかでも人気なのがジャンボニンニクで、「リーキという西洋ネギの仲間で、ホイル焼きがおすすめです。醤油漬けにすると万能調味料になりますよ」と、斉藤さんのレシピ解説にも熱が入る。</p>



<p>圃場の大部分で有機JASの認証を取得。小規模な平飼い養鶏も行っており、農場の野菜や小麦、自家製の発酵飼料で育った鶏の糞は肥料として活用。また、石井さんが飼っている馬の馬糞も堆肥化している。「収量と、かかる費用や手間を天秤にかけた」結果、ビニールマルチ（抑草や蓄熱を目的として耕地を覆う資材）やハウスもほとんど使わない。「生態系に負担をかけない循環型農業を目指す」ことが二人の共通認識となっている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">二人で農家ユニットを結成</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5903.jpg" alt="" class="wp-image-53159" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5903.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5903-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5903-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>佐倉が地元という石井さんは元、動物園の飼育員。自ら馬を飼いながらアニマルセラピーを学んでいたが、子供が産まれたことをきっかけに「安心してそのまま食べられる野菜を作りたい」と、馬糞を使った野菜の有機栽培を個人的に始める。その後、保育園向けに有機野菜を栽培する社会福祉法人に転職した。</p>



<p>もともと一次産業に興味があったという斉藤さんは農業系の高校を卒業。千葉県内の農業法人を渡り歩き、たどり着いたのが石井さんと同じ社会福祉法人だった。</p>



<p>だが、その社会福祉法人の農業部門が廃止されてしまい、二人とも退職を余儀なくされてしまう。そんな中、現在畑にしている土地を借りられるという話が舞い込んでくる。斉藤さん、石井さんともに農薬や化学肥料を活用する一般的な農法を経験せず、これまでずっと有機農業をやってきていたこともあり、循環型農業を目指す考え方が一致。お互い隣同士の畑を借り、作業小屋や農業機械を共同利用する農家ユニットの結成へと至った。</p>



<h2 class="wp-block-heading">バイオ炭による土づくりに挑む</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5961.jpg" alt="" class="wp-image-53160" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5961.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5961-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC5961-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>新天地で農業を始めることにした二人だったが、まず借りた土地の土壌を再生させなければならなかった。「桑畑だったところが数十年以上にわたって耕作されなくなってまして、その間、草が生えないよう耕運され続けていたんですね。管理しすぎちゃって生物の気配すらない砂漠のような土地でした」。そこで目をつけたのが「バイオ炭」である。</p>



<p>バイオ炭とは有機資源を炭化させたもので、生物層や土壌など自然環境の改善に効果をもたらすものを指す。もともと子供向けの炭焼きキャンプのボランティア活動に参加していたことから炭に興味を持っていた斉藤さん。そんな中、ハタムグリの取引先からバイオ炭の存在を教えてもらう機会に恵まれたのがきっかけで、自分たちの畑でも活用してみることにした。ハタムグリでは資源循環と土地の整備を兼ねて、畑や地域の里山で繁茂しすぎてしまった竹や不要になった剪定枝などを炭の原料として使う。「あるものを活かす。それが僕らのやり方の基本です」と斉藤さんは話す。</p>



<p>炭化炉（たんかろ）に投入した竹や木々は約350度で燃焼し、灰にならない程度で火を落とす。手で握るとぼろぼろになるくらいで完成となる。このバイオ炭を土地にまきつづけた結果、徐々に生物層が回復してきたという。</p>



<h3 class="wp-block-heading">微生物のすみかとなるバイオ炭</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6147.jpg" alt="" class="wp-image-53161" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6147.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6147-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6147-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>斉藤さんはバイオ炭の効果を、端的に「微生物のすみかを作ること」と表現する。炭は微細な穴が数多く空いている多孔質（たこうしつ）と呼ばれる構造を持ち、その穴に水分が保持され微生物が住み着くことができるようになるため、土壌に入れたバイオ炭が豊かな生物層を育くむきっかけになるのだという。</p>



<p>「実際にここの大根畑でバイオ炭の効果についての研究協力もやりました。その結果、バイオ炭を入れた畑の方が、入れなかった畑と比べて水分を保持でき、成長が良かったんです」。今もハタムグリにとってバイオ炭は重要な土壌改良剤であるとともに、佐倉市と竹林・里山整備で協力関係を結ぶきっかけともなった、欠くことのできない存在となってい</p>



<p>る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">多様な人たちと積極的に関わること</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6119.jpg" alt="" class="wp-image-53162" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6119.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6119-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6119-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「こういう農法でやっているのは、せっかく作るならおいしいものが食べたいというのが大きいですね」と斉藤さんが話す一方、石井さんは「肥料はかなり抑えるし、成長もゆっくりですので最初はやっぱり不安でした」と振り返る。そのうえで、「その分、味は濃くなる」と自信を持って話す石井さん。現在ハタムグリでは個人宅配やネット販売、直売所への出荷などを販路としているが、年々そのおいしさや農業のスタンスが共感を呼び、飲食店での扱いが増えていっている。</p>



<p>特に、前職時代に取引が始まった、同じ佐倉市内にある「プレゼンテスギ」と今も継続して付き合いがあるのが大きいという。プレゼンテスギは、ミシュランと並ぶ影響力があるとされるフランスのレストランガイド「Gault &amp; Millau（ゴ・エ・ミヨ）」日本版で2022年より掲載の常連となっているレストランである。</p>



<p>「シェフが畑に来てくれるんですけど、その度にいろいろとご要望をいただくんです。今までにエディブルフラワーやほうれん草の根っこ、昆虫食用にカメムシまで提供したことがありますね」と笑う斉藤さん。そうしたシェフとの付き合いにより「どんな作物が求められるのか、野草も使えるんじゃないかとか、畑を見る景色が変わった」という。</p>



<h3 class="wp-block-heading">地域のモデルとして農と自然を未来へつなぐ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6153.jpg" alt="" class="wp-image-53163" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6153.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6153-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6153-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ハタムグリではシェフたちとの付き合いにとどまらず、消費者との交流にも力を入れている。</p>



<p>毎週日曜日には間借りで飲食営業できるスペースで、畑の食材を使った食事を振る舞うレストランを開く。自分たちで栽培した小麦の生地から作るピザが特に好評だ。「私たちの活動を知ってもらうきっかけになれば」という石井さん。興味を持ったお客が実際に畑に来てもらえるよう、畑で作物の買い物や里山散歩、農業体験ができる「ハタメグリ」も企画。「自然の恵みや循環を体感出来る場」として、さまざまな人たちを迎え入れている。</p>



<p>そんな二人がこれから取り組みたいとしているのが加工品製造だ。佐倉市がオーガニックビレッジを宣言したことで、大手スーパーから有機野菜の引き合いが増加。スーパーの受け入れが難しい規格外野菜を加工品として活用できればと考えている。</p>



<p>また、「有機農業の仲間を増やすためにも、新規就農者が来たときに僕らのノウハウを提供できるような体制にしていきたいですね」と斉藤さん。石井さんも「耕作放棄地だったところから資源を循環させ、ちゃんとお金も回っていく。そういう小さくても確立した農業のモデルになれれば」と語り、さらにこう続けた。「ここは私の地元でもあるので、どうにかこの自然を残したい。そこがすべての根本です」と。</p>



<p>ハタムグリをきっかけに、さらに豊かな農と自然の世界が地域に広がっていく。そんな未来が訪れることを期待せずにはいられない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53156/">循環型農業で人と自然を結びつける農家ユニット「ハタムグリ」斉藤健太朗さん、石井美帆さん／千葉県佐倉市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>次代を担う若手とともに高品質の梨を届ける「Furukawa FARM」4代目･古川和昭さん／千葉県鎌ケ谷市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 15 Aug 2025 05:06:21 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[なつひかり]]></category>
		<category><![CDATA[野菜ソムリエサミット金賞]]></category>
		<category><![CDATA[草生栽培]]></category>
		<category><![CDATA[和なし]]></category>
		<category><![CDATA[梨園]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4535.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>化学肥料から有機肥料に切り替え、雑草を活かした「草生栽培」と呼ばれる栽培法で除草剤使用をやめる決断をしたFurukawa FARMの4代目、古川和昭（かずあき）さん。環境への負担軽減を図りつつ梨の食味向上を実現。希少品種 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53106/">次代を担う若手とともに高品質の梨を届ける「Furukawa FARM」4代目･古川和昭さん／千葉県鎌ケ谷市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4535.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>化学肥料から有機肥料に切り替え、雑草を活かした「草生栽培」と呼ばれる栽培法で除草剤使用をやめる決断をしたFurukawa FARMの4代目、古川和昭（かずあき）さん。環境への負担軽減を図りつつ梨の食味向上を実現。希少品種「なつひかり」に着目し、コンテストで受賞を果たすなど実績をあげ、現在は5代目夫妻とともに、農園のファンづくりに邁進している。</p>



<h2 class="wp-block-heading">食味を意識した土づくり&nbsp;</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4273.jpg" alt="" class="wp-image-53107" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4273.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4273-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4273-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>梨の生産量日本一の常連となっている千葉県において、最も梨栽培が盛んな地域が千葉県北西部だ。その栽培の歴史は古く、江戸時代に現在の市川市で千葉県における梨栽培が始まったといわれている。梨栽培に適した関東ローム層の土壌を有し、東京という巨大な消費地に隣接していることもあり、今も生産量の約半数をこの県北西エリアが占める。その梨の一大産地の一角を成すのが鎌ケ谷市である。</p>



<p>鎌ケ谷では梨園が敷地内に直売所を設けるケースが多く、8月頭から初秋にかけて、幹線道路沿いなど各所で梨直売の幟（のぼり）が翻る。地元ではお盆の帰省土産に欠くことのできない存在で、贈答用に対応している梨園も多い。作業場の脇で試食を交えながら梨が販売される光景は、夏の風物詩ともなっている。</p>



<p>そんな鎌ケ谷市で梨園を営むのが「Furukawa FARM」である。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自分で価格を決められる梨を作る&nbsp;</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4259.jpg" alt="" class="wp-image-53108" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4259.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4259-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4259-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>Furukawa FARMは明治時代に野菜を中心とした農園として始まり、1950年代から梨の栽培を開始した。当時20代だった古川和昭さんが家業を継いだのは1990年頃だが、「親のやってきたことをそのまま受け継ぎたくない」と考えていたため、就農前に約2年間、アメリカで行われた農業研修プログラムに参加。帰国後、「自分のやりたかった梨園」に向けて動き出すことになる。</p>



<p>当時、古川さんが考えていた最大の課題は「自分で価格を決められない梨を栽培している現状」だった。「帰国した頃というのは、実家ではまだ野菜栽培を軸にしていて、夏場の野菜が採れない時期に、その穴埋めのような感じで梨をやっていたんです。ですので梨の管理まで手が回らず、いい梨ができなくて市場に出すしかなかったんですね。毎日安値で出荷される現状を変えて、直売の比率を上げたいとずっと考えてました」。</p>



<p>そこで古川さんは梨の品質を上げて利益率を高めるために野菜から梨へと栽培の主軸を移し、食味を意識した栽培法へと徐々に切り替えていった。</p>



<h3 class="wp-block-heading">有機質肥料に切り替えてからの変化&nbsp;</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4363.jpg" alt="" class="wp-image-53109" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4363.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4363-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4363-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>Furukawa FARMでは与える肥料を2002年から有機質のものに100パーセント切り替え、化学肥料の使用を一切やめた。現在、肥料には鶏糞や牛糞、魚粉、米ぬかを使っているが、有機肥料に変えてから「食味」が大きく変わったという。「化学肥料と比べて生育スピードは落ちますが、ゆっくりと実っていくからこそたっぷりの果汁を蓄えて、ほどよいシャキシャキ感を出せるようになりました」。</p>



<p>さらに、「酸味と甘みのバランスが良くなった」とも。古川さんはこれまでの経験から、肥料の構成要素である窒素が梨の酸味に影響を与えていると考えている。「化学肥料を使っていた時は窒素分がダイレクトに梨に入ってきちゃってて、酸味がきつかったんですね。それが穏やかになった印象です」。そのため、窒素分の多い鶏糞の使い方には特に気を配る。「鶏糞は即効性が強いですから収穫間近のタイミングでは決して使いません。むしろ収穫後に使って、来シーズンを見据えた土壌環境にしていくことが大切」と古川さんは話す。</p>



<h3 class="wp-block-heading">草生栽培による土づくり&nbsp;</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4309.jpg" alt="" class="wp-image-53110" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4309.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4309-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4309-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>農園の土づくりには「草生栽培」と呼ばれる、園内に自生している雑草を利用した方法を採用している。それとともに畑を耕さない不耕起栽培も併用している。肥料を撒いた後でもトラクターで耕運せずにそのままの状態で微生物の分解を経て土に浸透していくまで自然に任せる。ミミズが増えてモグラもたくさん来ます。最近は、カブトムシの幼虫が育って成虫になり梨園に出てくるようになりました。</p>



<p>草生栽培は、園内をさまざまな雑草が生えて根を張ることによって、土中の養分固定、土壌の乾燥予防、地表面温度の上昇抑制効果、そして土が柔らかくなる効果が期待される栽培法だ。「健やかな土があってこそ、梨の木の健康にもつながりますから」と、ふかふかの園内の土の上を歩きながら古川さんは語る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">高評価の食味を広める若手の活躍&nbsp;</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4255-1.jpg" alt="" class="wp-image-53117" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4255-1.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4255-1-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4255-1-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>Furukawa FARMが現在栽培している梨の品種は幸水、なつひかり、豊水、かおり、あきづき、新高の6種類。この中で近年、注目を浴びるのが希少品種である「なつひかり」だ。このなつひかりをはじめとする各品種のコンテスト受賞に加え、古川さんの後継として農園に入った5代目夫妻の活躍もあり、ファンが徐々に増加。市場出荷メインだった販路が、直販の比率が半分以上を占めるまでに至った。</p>



<h3 class="wp-block-heading">注目の希少品種「なつひかり」&nbsp;</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4452.jpg" alt="" class="wp-image-53112" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4452.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4452-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4452-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2022年、日本野菜ソムリエ協会主催の「野菜ソムリエサミット」の8月度青果部門にてなつひかりが金賞を受賞。同年の9月度青果部門においてもかおりが金賞、豊水が銀賞を受賞するというダブル受賞を果たした。特になつひかりはFurukawa FARMで最も人気がある梨でもある。</p>



<p>なつひかりは1995年に千葉県で開発された品種ながら、定番品種の幸水や豊水に押されて生産量が少なく、千葉県内においても珍しい存在となっている。だが、幸水を超えるとされる高い糖度を持ち、皮を剥くと果汁が滴り落ちてくるほどの多汁性を備える梨なのである。</p>



<h3 class="wp-block-heading">娘夫婦が梨の魅力を広める&nbsp;</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4406.jpg" alt="" class="wp-image-53113" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4406.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4406-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Furukawa-Farm_DSC4406-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>梨農家としての今後は温暖化による栽培の難しさなど課題はあるものの、娘の奈津希さんが5代目を継いでくれたことが、古川さんの大きな希望となっている。</p>



<p>奈津希さんにとって農園は、夏の帰省の間に作業の手伝いをしてきた思い出の場所。「年々歳を重ねていく中で、今後もこの仕事量を両親2人でやっていくのは厳しいなと思っていまして。うちの梨はすごくおいしいですから親の代で途絶えさせたくなかったんです」と、夫の広大さんとともに就農を決意した。</p>



<p>奈津希さんが力を入れるのがSNSでの発信と、直売所でのおもてなしだ。「特に、なつひかりの知名度がまだまだ低いので、知っていただく機会が必要」と、オンラインショップを開設し、インスタグラムを使った発信を欠かさない。直売所では試食を交えて食味の特徴を丁寧に伝える。「直売所に来ていただいたお客さんと梨の話で盛り上がることが多い」と笑う奈津希さん。そうした努力の甲斐もあり、ファンが徐々に増え、直販比率を上げることに成功したのだった。</p>



<p>「来シーズンも古川さんの梨を楽しみにしてますと、おっしゃってくれるお客さんが少しずつ増えてきまして。これまで以上にいい品質の梨を作り続けなければと思っています」と意気込む広大さん。そんな次世代の活躍を側で見る古川さんは「私たちでは今までやってきたことの対応でいっぱいいっぱいだったんですけど、しっかり新しいお客さんとつながって頼もしい限りです。今後が楽しみですね」と目を細めた。</p>



<p>代々受け継がれる古川家の梨のおいしさ。これからの展開も楽しみでならない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53106/">次代を担う若手とともに高品質の梨を届ける「Furukawa FARM」4代目･古川和昭さん／千葉県鎌ケ谷市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>職人のための職人であれ「北川鶏園」3代目、北川貴基さんの卵づくり／千葉県袖ケ浦市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 15 Aug 2025 04:55:42 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[畜産]]></category>
		<category><![CDATA[養鶏]]></category>
		<category><![CDATA[ぷりんセス・エッグ]]></category>
		<category><![CDATA[あおぞら鶏舎]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC4961.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>千葉県鶏卵品質改善共進会最高位である農林水産大臣賞受賞の常連である北川鶏園の「ぷりんセス・エッグ」はすき焼きの名店、浅草「今半本店」でも採用されるなど、食のプロもお墨付きを与える卵として知られる。「職人のための職人であれ [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53096/">職人のための職人であれ「北川鶏園」3代目、北川貴基さんの卵づくり／千葉県袖ケ浦市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC4961.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>千葉県鶏卵品質改善共進会最高位である農林水産大臣賞受賞の常連である北川鶏園の「ぷりんセス・エッグ」はすき焼きの名店、浅草「今半本店」でも採用されるなど、食のプロもお墨付きを与える卵として知られる。「職人のための職人であれ」という信念を貫き通した3代目、北川貴基（たかき）さんの手がける養鶏の秘訣とは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">職人のための職人であれ</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5130.jpg" alt="" class="wp-image-53097" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5130.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5130-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5130-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>都心から東京湾アクアラインを渡り1時間足らず。木更津市に隣接した袖ケ浦市の丘の上に、東京の三ツ星レストランや各地の洋菓子店からの引き合いが絶えない卵を生産する養鶏場「北川鶏園」がある。</p>



<p>北川鶏園は北川貴基さんの祖父が1955年に横浜で500羽からスタート。1967年に現在の場所に移転し、現在は約3万5000羽の鶏を育てている。この飼養数は養鶏業者としては決して大きな数ではなく、その小回りのきく規模感を活かした飼育環境で卵質を向上させ、プロの飲食店へ向けた販路拡大にも積極的に動けるのが北川鶏園の強みである。</p>



<h3 class="wp-block-heading">卵白の強さに重きを置いた「ぷりんセス・エッグ」</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5354.jpg" alt="" class="wp-image-53098" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5354.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5354-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5354-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>北川鶏園の主力となっている鶏種はソニアと呼ばれる鶏である。「一部の販売店さんからは、この赤みがかった卵の殻では売り場で目立たないから、白い卵の鶏種に変えてほしいと言われることがあります」というが、北川さんはまったく変えるつもりはない。なぜならば、ソニアの卵が持つ卵白の弾力の強さが魅力的だからだ。</p>



<p>加えて北川鶏園では若い鶏が産む、より卵白のコシが強く張りがしっかりとした卵を「ぷりんセス・エッグ」と名付けてブランド化。「鶏は若い時ほどぷりんぷりんの卵を産みますが、老いてくると卵が水っぽくなります。ですので若鶏の卵を選抜するんです」。ぷりんセス・エッグは割って皿に落としても崩れることなく、張りのある形を維持したまま皿の上を滑っていくほどである。</p>



<p>卵というと黄身の色などに注目がいきがちだが、なぜここまで卵白の強さにこだわるのか。それは取引先であるプロの飲食店、洋菓子店の要望に応えていった結果である。例えばケーキ作りにおいて、コシの強い卵白はメレンゲをたてると空気を多く抱き、スポンジの膨らみに明確な違いが現れる。寿司店からはぷりっとしたカステラ卵を作りたいと、ぷりんセス・エッグの導入が決まった。</p>



<p>もちろん北川鶏園では、飼料設計士による独自配合の飼料で卵黄のうま味向上に努めているものの、北川さんは食のプロが求める卵白の質においても一切妥協しない。そうした姿勢の背景には、かつて経営危機に陥った時の体験がある。</p>



<h3 class="wp-block-heading">経営危機からの気付き</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5200.jpg" alt="" class="wp-image-53099" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5200.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5200-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5200-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>北川さんが家業を継いだ2000年頃、北川鶏園は価格競争に破れて大口の取引先を失ってしまう。一気に経営が傾いてしまったため、必死に飛び込み営業に奔走した北川さん。卵を食材として扱っていそうな店を巡っては門前払いになるということを繰り返しながらも、「安売りだけはしたくなかった」と、当時の心境を振り返る。「卵の価格は市場の相場ですべて決められているんです。でも我々としては、農場で日々一生懸命にやっているだけの適正な価格で販売させていただきたいっていう想いがあるんです」。</p>



<p>諦めずに営業していく中で、ようやくある洋菓子店で北川さんの卵を使ってくれることになった。「この卵は卵白のコシが強くてふわっとしたおいしいスポンジができるんだよと、その店のパティシエさんが褒めてくれたんです。その時、卵白の大切さに気が付いたんです」。以後、北川さんは「職人のための職人であれ」を農業理念として、深く胸に刻んだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あおぞら鶏舎でより健康な鶏に</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5105.jpg" alt="" class="wp-image-53100" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5105.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5105-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5105-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>トウモロコシや大豆、そして米を軸とした飼料にミネラル豊富な地下水を与えながら育てられた北川鶏園の鶏たち。より強く健康な鶏であるために、初代から続けてきた育成方法がある。それが「あおぞら鶏舎」での飼育である。</p>



<p>一般的な養鶏場では、外的ストレスがかかりにくく与える飼料も比較的少なくて済むことから、光や風を通さない環境で鶏は飼育されると解説する北川さん。一方で、「このあおぞら鶏舎は野外にありますので、鶏にとってはストレスのかかる環境。それが逆に強く健康な鶏を育てることになると考えています」と話す。</p>



<h3 class="wp-block-heading">生育日数に応じて鶏舎を分ける</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5374.jpg" alt="" class="wp-image-53101" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5374.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5374-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5374-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そして飼育方法で最も特徴的なのが、鶏の生育日数に応じて鶏舎を分けていることである。一般的に、北川鶏園の規模であれば1棟の鶏舎で飼うことが可能であるが、北川さんはあえて12棟の鶏舎を設けた。</p>



<p>鮮度によって卵質が左右されることは消費者にも比較的知られているが、実は鶏の成長度合いも卵質に大きな影響を与える。老いた鶏の水っぽい卵よりも、若い鶏の張りと弾力のある卵を、どうやって常に出荷できる状態にしていくか。その答えが多棟鶏舎という飼育方法だった。</p>



<p>「こうした複数の鶏舎で育てるやり方はコストも手間もかかります。ですが、例えばケーキ屋さんですと一番若い鶏が産む卵質が好まれたりするんですが、そうした取引先さんの求めに応じた卵をすぐに、安定的にお出しできるようになるんですね」。まさに「職人のための職人」たる信念が貫かれており、だからこそ高い信頼を得ているのである。</p>



<h2 class="wp-block-heading">次世代が夢を描ける産業にしたい</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5343.jpg" alt="" class="wp-image-53102" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5343.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5343-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/Kitagawa-Keien_DSC5343-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>今後はプリンなどの加工もやっていきたいと意気込む北川さん。「これからは今以上に、ただ市場に出荷していくだけでは経営が厳しいと思うんですね。価格の決定権をしっかりと自分たちで持って、次の世代もやりたいと思えるような、そんな産業にしていきたいですね」。四半世紀前の危機から見事に立ち上がった北川鶏園の未来へ向けた挑戦が続く。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53096/">職人のための職人であれ「北川鶏園」3代目、北川貴基さんの卵づくり／千葉県袖ケ浦市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>野菜と畑の「おいしさと面白さ」を伝え続ける農家「kiredo」栗田貴士さん／千葉県四街道市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 11 Aug 2025 01:33:27 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[にわのわ アート＆クラフトフェア チバ]]></category>
		<category><![CDATA[農業]]></category>
		<category><![CDATA[野菜直売所]]></category>
		<category><![CDATA[kiredo VEGETABLE Atelier]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6218.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>料理好きの栗田さんが栽培する個性的でえぐみのない野菜はプロのシェフから評価を得る一方、「手軽に調理できる野菜だからこそ地域の家庭にも広げたい」と、カフェを開いたり畑のツアーや料理教室を行うなど、多彩な活動を展開している。 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6218.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>料理好きの栗田さんが栽培する個性的でえぐみのない野菜はプロのシェフから評価を得る一方、「手軽に調理できる野菜だからこそ地域の家庭にも広げたい」と、カフェを開いたり畑のツアーや料理教室を行うなど、多彩な活動を展開している。そんな栗田さんを突き動かす原動力の源とは。</p>



<h2 class="wp-block-heading">キレドの農業のあり方 </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6248.jpg" alt="" class="wp-image-53062" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6248.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6248-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6248-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>県都、千葉市の北隣にある四街道市は都市部郊外の典型的なベッドタウンだが、終戦後の開拓地としての歴史があり、今も区画整理された畑地が残されているエリアでもある。その一角で農業を行っているのが「kiredo（キレド）」の栗田貴士さんだ。野菜と畑の「おいしい」と「面白い」を伝えたいと、2012年に地元の四街道で本格的に農業を開始した。温暖な千葉県でありつつも内陸部にあるため、冬は霜の降りる日もある。そんな「寒さが好きな野菜も夏が好きな野菜も、両方育てられる」環境で現在、約150種類の野菜・ハーブを栽培している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">野菜の一生を見る </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6434.jpg" alt="" class="wp-image-53063" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6434.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6434-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6434-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「サボイキャベツは加熱すると柔らかくなって甘みが出てくるので、ロールキャベツなんかにいいですね。人参は紫人参や沖縄原産の島人参など5種類を作ってます。ひとみ人参は生食がおいしいです。こっちの赤い島オクラも生で食べられるんですよ」。貴士さんに勧められるままに、収穫したての島オクラをそのまま齧（かじ）ると、クセのない甘やかな風味に驚かされるとともに、オクラ特有のトゲトゲとした口当たりがなく、オクラに持っていたイメージが覆された瞬間でもあった。</p>



<p><br>貴士さんは、例えばハーブのフェンネルであれば一般的に使われる葉、株、種だけでなく、根っこまで使えないかを考える。ズッキーニであれば、蔓（つる）や葉、花がどんな味なのかを実際に食べてみて料理に活かす。収穫時の一時だけ食材として着目するのではなく、「野菜の一生を見ること」で知られざる部位を探り、付き合いのあるシェフや消費者に知ってもらうのが面白いという。</p>



<p>さらに、貴士さんの好奇心は野菜の一生にとどまらず、原産地でその野菜がどう食べられているか、どう栽培されているかにまで及んでいる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ミネラルで育てる野菜 </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6247.jpg" alt="" class="wp-image-53064" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6247.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6247-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6247-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>紫キャベツに似た姿の野菜、トレビスを原産地のイタリアで食べた貴士さんは、自分が育てたトレビスとは比べ物にならないほどのえぐみのない強い甘みに、思わず生産者の元へ話を聞きに訪ねたという。その結果、現地の畑で撒いている水に多くのミネラルが含まれていることが分かり、さっそく自身の畑にも貝由来のミネラルを与え始めた。すると、てきめんにイタリアで衝撃を受けた味に近づいたのだ。「植えた作物に対していかに原産地の環境に近づけるかということが、いかに作物が健康においしく育つかということとつながってくる。イタリアでの体験は、そこに気が付かされましたね」。</p>



<p>ミネラル豊富な土壌で育つ野菜のおいしさを自ら体感し、実証した貴士さん。一方で、「堆肥を多くすると収穫量は増えますが、その分アクが出てくる。やっぱり味が落ちてくるんですね」と、堆肥を過剰に与えるリスクにも言及。えぐみのない野菜を目指して、キレドでは「堆肥を少なくしてミネラルで育てる」ことを栽培方法における一番の基本に据えている。</p>



<p>キレドの畑に足を運ぶと、貴士さんから次々に「生で食べてみて」とさまざまな野菜を勧められ、口にするたびにそれぞれ個性的で生命力のある風味に驚かされる。この「畑の試食」は、作物にえぐみがないからこそ自信を持ってできることなのである。</p>



<h2 class="wp-block-heading">料理がてっぺんにある </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6604.jpg" alt="" class="wp-image-53065" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6604.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6604-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6604-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな試食のお勧め上手な貴士さんだが、畑で野菜を解説する際、「調理法」が必ず話に盛り込まれてくる。なぜなら「考えのてっぺんに料理がある」からだ。</p>



<p>食材を見てから何の料理をしようかと考えるのではなく、まず貴士さんの食べたい料理があり、その料理に必要な作物を栽培する。それがここで育たないものであれば似たような作物を栽培し、実際に自分で調理をして納得のいくものかどうかを検証する。「その調理法と素材を知り合いのシェフのみなさんに還元して活用してもらう」。その積み重ねの結果、年間150種もの作物を栽培するに至っている。</p>



<p>そんな料理好きでもある貴士さんが2015年に設けたもう一つの拠点が「kiredo VEGETABLE Atelier（キレドベジタブルアトリエ）」。四街道の畑から約8キロほど南に向かった千葉市郊外の住宅街にある、カフェとギャラリー、直売所機能を備えた実店舗だ。ベジタブルアトリエでは妻の恵子さんがキレドの野菜を使ったランチプレートの提供を中心に店を切り盛りしている。</p>



<p>「地元の方に野菜についてもっと知ってもらうための場所として開いたお店です。全然知らなかった野菜を食べてもらう機会になって、キレドさんの野菜は普通のとはちょっと違うねって思ってもらえる場にすることが目標です」。</p>



<h3 class="wp-block-heading">金沢で中野禧代美さんと出会う </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6235.jpg" alt="" class="wp-image-53066" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6235.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6235-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6235-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>貴士さんは故郷の四街道から九州の大学を経て、北陸の金沢でソフトウェアエンジニア時代を約6年間過ごす。もともとおいしいものが好きで、学生時代にフレンチを味わえる高級ジャズライブハウス、ブルーノートで働きながら高級食材に触れていたこともあり、金沢在住中もレストラン巡りが日常だった。行きつけだったレストランのシェフから誘われて、その店の仕入れ先であった農家を訪問。それが数々のシェフたちに直接野菜を卸している中野禧代美（きよみ）さんだった。「中野さんの畑で食べた大根が梨のような味で衝撃的でした。同じ品種でも農家によってこんなに味が違うのかと。それに中野さんはすごく楽しくて魅力的な人だった。ここから僕の人生が変わりましたね」。</p>



<p>「中野さんとお話するきっかけが欲しかったから」と、家庭菜園を始めた貴士さん。分からないことがあれば中野さんの畑に行き、「いろんな野菜の育て方を丸一日かけて教えてくださった」と当時を振り返る。朝5時半に畑に行き、7時まで作業をしてから出社するという生活だったが、楽しくてまったく苦にならなかったという。そうして2年間、中野さんに師事しながら菜園を続けていくうちに農業を本業としたい気持ちが抑えられなくなり、千葉へ戻ることを決意した。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「エコファームアサノ」の門を叩く </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6657.jpg" alt="" class="wp-image-53067" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6657.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6657-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6657-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>千葉にも中野さんのように、プロのシェフに向けて野菜を作る人がいた。「シェフズガーデンエコファームアサノ」の浅野悦男さん。20年以上前から少量多品種で西洋野菜を作り続けてきたカリスマ的存在の人である。エコファームアサノの門を叩いた貴士さんは、ここで1年半にわたり浅野さんに師事。だが、貴士さんが抱いていた疑問は徐々に大きくなっていった。</p>



<p>中野さんも浅野さんもプロのシェフにしか卸していないため、その野菜は一般の個人では手に入れることができなかった。「おいしい野菜って料理は簡単で済む。だからこそ一般家庭向けに相応しいんです。でも、どうして手の込んだ料理をするシェフにしか渡っていかないのかすごく疑問だったんですね。今思えば、師匠はシェフとの真剣勝負を楽しんでいるっていう側面もあったのかなと思いますが」。その疑問を浅野さんに直接ぶつけ続けた。</p>



<p>貴士さんがエコファームアサノに来て半年が経った頃、浅野さんは畑に線を引き、「こっから先は自由に使え」と宣言。「そこまで言うなら自分でやってみろ」と、貴士さんの想いに道を開いてくれたのだった。「ありがたいことに農業機械なども使わせていただきました」と今も感謝の念を抱く貴士さん。すぐにwebサイトを作り、エコファームアサノ内で野菜の個人宅配「キレド」を開業した。2011年のことだった。その後、千葉県で最大規模を誇るクラフトフェア「にわのわ アート＆クラフトフェア チバ」への出店をきっかけに千葉の顧客が増え、新たな土地を探し始めた貴士さん。2012年の終わりに地元、四街道で独立を果たしたのだった。</p>



<p>「キレド」は、太陽がのどかに照っている様子を指す「麗（うら）らか」と、拠り所（よりどころ）や手がかりという意味を持つ「寄処（よすが）」という言葉の「寄（き）」「麗（れ）」「処（ど）」を組み合わせた造語である。「この屋号は唯一、浅野さんから褒められたんですよ」と、貴士さんは恥ずかしそうに笑った。</p>



<h2 class="wp-block-heading">地域に野菜と畑の魅力を広げる</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6217.jpg" alt="" class="wp-image-53068" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6217.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6217-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6217-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「僕は中野さんの畑で体験できましたけど、同じ品種の大根でも農家によって味に差があるなんていう風な発想をすることは、普通に暮らしてたらまずないですよね。これはすごくもったいないと思ってて。自分の好きな農家と付き合えることが、いい食生活につながるんじゃないかなっていうことを発信したいと考えているんです」。消費者にとってお気に入りの農家として選んでもらうために、キレドは「『おいしい』と『面白い』の二本柱」を大切にしている。ひとつがこれまで見てきた作物の「味」であり、そしてもう一つが「畑という場の魅力」である。</p>



<p>野菜の成長過程が展開されていく畑も視線を変えれば植物としての美しさに気が付くことができたり、公園のように遊んでみたり、ちょっとしたベンチとテーブルが置いてあれば立派な語らいの場にもなる。キレドではこうした畑の魅力を実際に体感してもらうべく、毎月畑ツアーを実施し、畑の脇にある古い家屋をリノベーションした「畑のレンタルスタジオ」で料理教室も行う。恵子さんのお手製ランチが味わえるベジタブルアトリエは、より日常的にキレドと関われる、畑のアンテナショップ的な役割を担っている。<br></p>



<p>「おいしさと面白さが伝わっていくことで、畑が住宅街に欠かせない場所になっていく。地域にとって価値あるものになれば、畑はなくならないと思うんですよね」と貴士さんは強調する。</p>



<h3 class="wp-block-heading">これからも食と畑を明るく照らし続けたい </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6496.jpg" alt="" class="wp-image-53069" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6496.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6496-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/08/DSC6496-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「僕らだけでやってたら100世帯ぐらいの食を満たすことぐらいしかできない。個人個人がやっていたのでは、なかなか大きな流れにはなっていかない」と課題意識を持ちつつも、決して後ろ向きではない貴士さん。まずは加工品の製造により力を入れていきつつ、さらには農泊体験ができるよう、畑の隣にある空き家を宿初施設にする構想を練る。</p>



<p><br>「おいしい」と「面白い」の輪を少しずつ広げていくキレド。その名に込めた想いの通り、さまざまな人たちにとっての麗らかな拠り所となってゆくであろうこれからが、いっそう楽しみでならない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53061/">野菜と畑の「おいしさと面白さ」を伝え続ける農家「kiredo」栗田貴士さん／千葉県四街道市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>金銀彩で文化の美しい心象風景を器に宿す高橋朋子さん／千葉県八街市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 25 Jul 2025 09:53:30 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[現代茶陶展TOKI織部優秀賞]]></category>
		<category><![CDATA[日本工芸会会員賞 飛鳥クルーズ賞]]></category>
		<category><![CDATA[箔]]></category>
		<category><![CDATA[陶芸]]></category>
		<category><![CDATA[金銀彩]]></category>
		<category><![CDATA[第8回菊池ビエンナーレ奨励賞]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3610.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>上澄（うわずみ）と呼ばれる厚みのある箔を白磁（はくじ）に焼き付ける、独自の金銀彩の技法を確立した高橋朋子さん。作品には常に、これまで触れてきた土着の文化へのリスペクトと、現地の人たちへ向けられたあたたかい眼差しが美しさと [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3610.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>上澄（うわずみ）と呼ばれる厚みのある箔を白磁（はくじ）に焼き付ける、独自の金銀彩の技法を確立した高橋朋子さん。作品には常に、これまで触れてきた土着の文化へのリスペクトと、現地の人たちへ向けられたあたたかい眼差しが美しさとなって宿っている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">金銀彩と白磁の調和を目指して</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3665.jpg" alt="" class="wp-image-53046" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3665.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3665-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3665-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>白磁の表面に施された上絵（うわえ）の上に、上澄と呼ばれる箔よりも厚みのある金や銀を貼り付けて焼き付ける「金銀彩」の技法で知られる陶芸家、高橋朋子さん。繊細な幾何学模様の加飾に浮かぶ金銀の輝きは、朧（おぼろ）さを宿した月明かりのようであり、どこかエキゾチシズムを感じさせる。</p>



<p>そんな器を作り続ける高橋さんの工房は、千葉県のほぼ中央、落花生の生産で有名な八街（やちまた）市にある。</p>



<h3 class="wp-block-heading">多彩な上澄や金属箔を使い分ける </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3720.jpg" alt="" class="wp-image-53047" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3720.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3720-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3720-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>ロクロ成形した白磁（白い素地に透明な釉薬をかけた磁器）の上に上絵具で色を加え、金や銀の上澄をのせていく、高橋さんの金銀彩。その技法のなかで最も特徴的なのが上澄という素材だろう。</p>



<p>上澄は箔として打ち伸ばす前の素材で、例えば金の上澄だと金箔の10～13倍ほどの厚みがある。金箔を使うと焼成時に焼けてなくなってしまうが、上澄であればその心配はない。だが、箔より厚みがあるといっても0.001ミリほどの薄さ。扱いが難しいことには変わりはない。その上澄を一枚一枚切り出し、糊付けして貼り付けていくという、気の遠くなるような作業が続く。</p>



<p>また、上澄にはさまざまなバリエーションがあり、それぞれ色調や鮮やかさに個性がある。そうした上澄の使い分けのほか、高橋さんは金銀以外の金属箔も作品に取り入れることもある。例えば銅箔は「釉薬との反応で黒くなったり、少しグリーンがかったりすることもあって面白い」という。技術の引き出しの豊富さが、多彩な作品を生む素地になっているのだ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">金銀と調和するぬくもりある白磁を焼く</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3635.jpg" alt="" class="wp-image-53048" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3635.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3635-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3635-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>上澄をのせ終えたら、上絵の焼成温度よりも低い700〜800度で焼き付けていく。</p>



<p>器の焼成はおおまかに、窯への酸素供給を制限する「還元焼成」と、酸素を送り込む「酸化焼成」の2パターンに分類されるが、高橋さんは試作を重ねた結果、「仕上がりのぬくもりのある白」に惹かれて酸化焼成を選んだ。「還元焼成だと硬質な質感、青みの強い白ができるんですが、白磁という器の雰囲気の中では、やわらかい色合いの方が金や銀の存在が馴染むと思っています」。そうした白磁と上澄の調和があってこそ、凛としつつも奥行きのある金や銀の輝きが生まれるのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">高橋さん独自の金銀彩が生まれるまで</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3768.jpg" alt="" class="wp-image-53049" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3768.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3768-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3768-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>端正な幾何学模様が並ぶ高橋さんの金彩や銀彩。「さまざまな土地の文化をこれまで目にしてきた中で、具象的なものよりも抽象的な表現で宗教的な思いや信仰を伝える幾何学模様のようなものに、私は神秘的なものや幸せを感じるんです」。そう語る高橋さんの、今に至るものづくりの背景を辿ってみたい。</p>



<h3 class="wp-block-heading">土着文化の中に箔の美しさを見出す</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3890.jpg" alt="" class="wp-image-53050" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3890.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3890-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3890-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>高橋さんが本格的に陶芸に関わるようになったのは、沖縄県立芸術大学に入学してから。大学で土を掘り出すところから始める土器づくりの授業があり、「原初的な焼き物の流れを体験できた」ことから、陶芸への興味が強くなったと振り返る。</p>



<p>もともと、陶芸に興味があったというよりは「沖縄という文化自体に興味があった」ことが、高橋さんにとって沖縄に向かう動機だった。こうした土着の文化に向ける眼差しこそが、現在に至るまで高橋さんの作風に影響を与えているのだが、特に大きな転機になったのが、大学生時代に訪ねたミャンマーであった。</p>



<p>とある寺院に安置されていた仏像に、現地の人たちが次々とあるものを貼り付け、祈りを捧げていた。その貼り付けていたものこそが箔だった。「経済的には決して豊かではないだろう方たちが、その箔をわざわざ買って祈っている。その人々の姿にとても感動してしまったんです。箔がきれいだなとかそういうことではなくて、その光景が美しくて無性に箔に惹かれてしまって。当時、千円もしない小さな金箔をひと束、大切に持ち帰りました」。</p>



<h3 class="wp-block-heading">北出不二雄さんとの出会い</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3691.jpg" alt="" class="wp-image-53051" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3691.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3691-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3691-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな高橋さんの大学生時代にもうひとつ、大きな出会いがあった。それが沖縄県立芸大に非常勤で来校した北出不二雄先生。その当時、金沢美術工芸大学学長を務めていた人物である。</p>



<p>北出先生との出会いは、上絵の基礎を学ぶだけでなく、九谷焼技術研究所の職員を紹介してもらって釉裏金彩の原理や上澄（厚箔）を購入できる箔屋を教えてもらうなど、現在の仕事につながる多くのきっかけを生んだ。ミャンマーで描かれた大切な心象風景と、「箔」という技術が一本につながった瞬間だった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">自らが信じた道を進んでいく</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3917.jpg" alt="" class="wp-image-53052" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3917.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3917-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/Takahashi-Tomoko_DSC3917-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2001年より親戚の縁があった八街市に工房を構え、小学校教員として勤めながら釉裏金彩に挑み続けた高橋さん。個展を開いたり公募展に応募するなどしていたが「すでに大家の方たちがいらっしゃる中、この道で何かを極めることは無理だな思ってしまった」と、スランプに陥ってしまう。</p>



<p>やがて「箔にかける釉薬をなくして、前面に顕（あらわ）れる金や銀、そして白磁自体の美しさで勝負していこう」と、少しずつ独自のやり方へと気持ちが移り変わっていく。そして東日本大震災をきっかけに、ゆるやかだった気持ちの切り替わりは「これからは本当に自分がやりたいことをやろう」と確固たる決意へと変わり、勤めていた仕事をすべて辞めて陶芸一本に絞った。</p>



<p>「そこから5年くらいはクラフトフェアの出店でも手売りでも、もうなんでもやって必死でした」と振り返る高橋さん。独自の金銀彩の技術にほぼ独学で向き合い続けた結果、徐々に日本伝統工芸展で入選を重ねるようになり、第8回菊池ビエンナーレ奨励賞受賞をはじめ、現代茶陶展TOKI織部優秀賞を複数回受賞するなど、活躍の場が広がっていく。作品の一部は東京国立近代美術館や茨城県陶芸美術館のパブリックコレクションになったほか、2024年には第2回「日本工芸会会員賞 飛鳥クルーズ賞」も受賞している。</p>



<p>「何も期待せずただ追い込むように制作していた中で、不意に天から流れ星のように降ってきた出来事でした。ほんとうに大きな励みになっております」と高橋さん。次の日本伝統工芸展に向けては「私がお世話になっている箔屋さんでは、10種類ほどの金上澄を扱っていらっしゃいますけれども、それぞれに彩度や表情の繊細さが違っていたりと、その個性が面白いんです。そうした素材ごとに表現の可能性が無限にあると思っていますので、チャレンジを続けて行きたいですね」。今後、器にどんな美しい世界観を宿してくれるのか、ますます楽しみである</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53045/">金銀彩で文化の美しい心象風景を器に宿す高橋朋子さん／千葉県八街市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>オーガニックドライフルーツに込めた生きる力への想い「AMBESSA &#038; CO」君島悠矢さん／千葉県南房総市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 25 Jul 2025 09:37:08 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[Organic Grocery Abyssinia]]></category>
		<category><![CDATA[オーガニックドライフルーツ]]></category>
		<category><![CDATA[ラスタファリズム]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4657.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>オーガニックドライフルーツの輸入販売事業「AMBESSA」を運営しつつ、自然栽培で自らの食糧を自給し、太陽光でエネルギーをまかない、店舗もセルフビルド。世界を巡る旅で触れた「生きる力」を南房総で身に付け続ける君島さんは、 [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53034/">オーガニックドライフルーツに込めた生きる力への想い「AMBESSA & CO」君島悠矢さん／千葉県南房総市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4657.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>オーガニックドライフルーツの輸入販売事業「AMBESSA」を運営しつつ、自然栽培で自らの食糧を自給し、太陽光でエネルギーをまかない、店舗もセルフビルド。世界を巡る旅で触れた「生きる力」を南房総で身に付け続ける君島さんは、これからの暮らし方、仕事のあり方を静かに問いかけている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">南房総のAMBESSA直営グロサリー「Abyssinia」へ </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4679.jpg" alt="" class="wp-image-53035" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4679.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4679-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4679-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>房総半島南部は柑橘類や花卉などの栽培が盛んな、千葉県の中でも特に温暖な地域。その南房総の太平洋に面した地域で君島さんは妻の阿久里（あぐり）さん、2人のお子さんの一家4人で暮らしている。海まで歩いて10分足らずの場所ながら、房総丘陵のゆるやかな起伏がある山並みが海沿いにまで迫り、緑豊かな里山を背後に抱えている。この南房総の風景に溶け込むかのように佇んでいるのが、母屋の敷地内にあるAMBESSAの直営店、「Organic Grocery Abyssinia（オーガニックグロサリー・アビシニア）」である。</p>



<p>ちなみにこれらの屋号の由来は、君島さんのフィロソフィーに大きな影響を与えたというラスタ思想から。その起点となるエチオピアの各所でシンボル的に使われているライオンを現地の古代言語でAMBESSAといい、エチオピアのことはAbyssiniaと呼ばれている。</p>



<h3 class="wp-block-heading">「土に還る店」を建てる </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4865.jpg" alt="" class="wp-image-53036" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4865.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4865-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4865-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>2018年に開店したAbyssiniaは、房総半島中部にあるいすみ市の建築事務所「光風林（こうふうりん）」の指導を受けつつ、君島さん自ら設計と施工に挑戦し、山の粘土、海の砂、間伐材や米の籾殻など、暮らしのフィールドにある自然素材を建材として建てた店舗だ。</p>



<p>「形になるまで３年半くらいかかり本当に大変だったんですけども、自分でメンテナンスできますし、機能性もしっかり持たせることができました。例えば、壁に入れた茅（かや）のおかげで断熱ができるようになっています」。自ら自然素材の建築を実践したことで、日本の古民家の良さを再認識したと振り返る。</p>



<p>この「土に還る店」にはオーガニックドライフルーツやナッツ、スパイスやハーブ、そして阿久里さんが作るパンや焼き菓子などがずらりと並ぶ。</p>



<h3 class="wp-block-heading">規格外にされてしまう食材に価値を与える</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4829.jpg" alt="" class="wp-image-53037" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4829.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4829-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4829-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>風味の凝縮されたドライフルーツを直接買い求めることができるのがAbyssinia。まず君島さんにおすすめされたのが、青森県で農薬や肥料を与えずに自然栽培されたリンゴを使ったドライフルーツ。AMBESSAの定番商品の一つであり、 繊細で甘やかな風味と、咀嚼（そしゃく）するたびに滲み出る滋味に富んだ味わいが特徴的だ。</p>



<p>このドライ素材となるリンゴはもともと大きさが小さかったりキズがあったりと、一般的な流通においては規格外とされるもの。規格外とはいえ、味は確かなものである。「そういう市場に流通できないような果物や野菜を買い取り、ドライにして価値を高める。ドライへの加工はそういう取り組みとしての意味も持っています」。</p>



<h3 class="wp-block-heading">選び抜かれた素材をドライ加工する</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4659.jpg" alt="" class="wp-image-53038" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4659.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4659-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4659-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>AMBESSAでは2010年より、海外からドライフルーツなどの農産物の輸入を開始し、国内の自然食品店やレストランなどへ卸している。商品は原則として無農薬・無化学肥料で栽培され、添加物や保存料なども使用していないものに限定している。</p>



<p>近年は君島さん一家が栽培するミカンやブルーベリー、レーズン、プルーンなどに加え、知り合いの縁でつながった農園の果実を活用する機会が増えた。これら国産フルーツはアトリエの乾燥機でドライ加工される。</p>



<p>「水分量は15パーセントぐらいが1番いいんですが、乾燥させすぎると干からびてほとんどなくなってしまいますし、乾燥が足りないとカビが発生する原因になります」と、解説する君島さん。「そのギリギリのところを狙うのが難しくもあり、面白みを感じるところ」であるという。</p>



<p>そして、AMBESSAで欠くことのできないドライフルーツが「デーツ（なつめやし）」である。実は、君島さんが北アフリカを旅した時に出会ったデーツが、ドライフルーツの輸入販売を行うきっかけとなったのだ。</p>



<h2 class="wp-block-heading">ドライフルーツを日本へ届けたい </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4603.jpg" alt="" class="wp-image-53039" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4603.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4603-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4603-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>1977年、東京の深川に生まれた君島さん。「会社勤めをすることにすごく抵抗があった」と、20代の頃はアルバイトをして資金が貯まるたびにバックパッカーとして世界各国を旅するような生活を送っていた。</p>



<p>その旅の途上でチュニジア産のドライのデーツを口にした君島さんはそのおいしさに驚くとともに、「当時、クオリティの高いオーガニックドライフルーツが日本に全然なかった」ことからビジネスとしての可能性を見出し、輸入を始めることにした。ただ一方で、君島さんは単にビジネスという側面だけで、ドライフルーツと関わろうと考えていた訳ではない。その頃の君島さんは食事のスタイルを菜食にしており、ドライフルーツへの関心が高まっていた時期だった。</p>



<h2 class="wp-block-heading">中米で体感した自然と共生する暮らし </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4949.jpg" alt="" class="wp-image-53040" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4949.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4949-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4949-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>デーツと出会うよりも前のこと。君島さんは中米の旅で、レゲエ音楽や菜食主義などに影響を与えたラスタファリズム（1930年代にジャマイカの労働者階級と農民を中心にして発生した宗教的思想運動）のコミューンに滞在しており、そこで自然と共生する生き方を体感したことが、自身のフィロソフィーに大きな影響を与えた。</p>



<p>「ラスタファリズムの共同体にあったような自然とともにある生き方は、社会が抱えてるいろいろな課題を少しずつ解決できるヒントになると感じました。そうしたことをドライフルーツなどの商品を通じて伝えられないかなと、当時から漠然とそんなことを思っていたんですね。そして自分自身も、コミューンでお世話になった人たちのように、生きる力を身につけたいと思ったんです」。</p>



<p>その後の旅で、ラスタ思想の起点となっているエチオピアを訪ねた君島さんは、この地を自身における生き方の原点と位置付けた。</p>



<h3 class="wp-block-heading">自給生活の実践 </h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4715.jpg" alt="" class="wp-image-53041" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4715.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4715-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4715-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>旅から戻った君島さんは、阿久里さんの実家が千葉県内にあったこともあり、南房総で新たな暮らしのスタートを切った。築80年の古民家を改修し、太陽光で自家発電をしながら、田んぼや畑では農薬や肥料を一切使わない自然栽培を実践。自らの手で暮らしと生業を成り立たせる生活を送っている。</p>



<p>米はカレーやパエリアと抜群の相性を成す品種、サリークイーンなどを栽培。ライ麦は阿久里さんが作るパンやシュトーレンの原料となる。店舗裏にある畑では自給用の野菜や果樹が育ち、収穫後は種取りも行っている。「自分が生きるということを、お金を通じて誰かに委ねるんじゃなくて、自分たちでできることを増やしていく。そうすると、今の生きにくい今の社会が、もう少し楽しく地球と調和したものになっていくんじゃないかなって気がするんです」。</p>



<h2 class="wp-block-heading">生きる楽しさを、次世代に向けて </h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4626.jpg" alt="" class="wp-image-53042" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4626.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4626-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/AMBESSA_DSC4626-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな君島さんは「遊び」も思い切り楽しむ人だ。敷地内の倉庫を改装し、なんとディスコまで作ってしまった。</p>



<p><br>「太陽光で生み出した電気で音を出して、ミラーボールを回して、知り合いがうちの果実で仕込んでくれたクラフトビールを飲みながら食事をしたり。友人たちとそんな風に遊んだりします」と笑う君島さん。商品を通じてAMBESSAの取り組みに関心を持ってもらいつつも、「こうした楽しいことに転換して直接思いを伝える場を開いていきたい」と考えている。</p>



<p>そして今後は、同じコミュニティ内の生産者と消費者が連携し、フードロスの削減に取り組んだり生産物を買い支えたりする「CSA（Community Supported Agriculture）」と呼ばれる地域支援型農業を広めていければと、君島さんはビジョンを描く。「僕らのやってることは未来の世代のためでもあるんです。きれいごとじゃないですけど、やっぱり子供たちに豊かな自然を残していかなきゃいけない。そのために、思いを同じくする仲間たちと一緒に動いていきたいと思うんです」。</p>



<p>今生きていることを実感できる、南房総での日々の生活。君島さんたちはおいしさを通じて、人間としての根源的な喜びや楽しさとは何かを考えるきっかけを与えてくれている。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/53034/">オーガニックドライフルーツに込めた生きる力への想い「AMBESSA & CO」君島悠矢さん／千葉県南房総市</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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		<title>酒づくりと場づくりでファンの裾野を広げる「飯沼本家」飯沼一喜さん／千葉県酒々井町</title>
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		<dc:creator><![CDATA[devnakata]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 06 Jul 2025 08:12:03 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[「にほん」の「ほんもの」を巡る旅]]></category>
		<category><![CDATA[甲子]]></category>
		<category><![CDATA[きのえねomoya]]></category>
		<category><![CDATA[酒造]]></category>
		<category><![CDATA[日本酒]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7748.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>約300年の歴史を持つ造り酒屋でありつつも、16代目当主の飯沼一喜（いいぬまかずよし）さんは代表銘柄だった「甲子正宗（きのえねまさむね）」をリブランディングしてイメージを刷新。軽やかな飲み口の酒造りと、文化財建築や緑豊か [&#8230;]</p>
<p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/52970/">酒づくりと場づくりでファンの裾野を広げる「飯沼本家」飯沼一喜さん／千葉県酒々井町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p><img src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7748.jpg" class="webfeedsFeaturedVisual" /></p><p>約300年の歴史を持つ造り酒屋でありつつも、16代目当主の飯沼一喜（いいぬまかずよし）さんは代表銘柄だった「甲子正宗（きのえねまさむね）」をリブランディングしてイメージを刷新。軽やかな飲み口の酒造りと、文化財建築や緑豊かな敷地を活用した場造りを並行して行うことで、これまで日本酒に馴染みの薄かった若年層やファミリー層にファンの裾野を広げることに成功している。そんな飯沼本家の魅力に迫る。</p>



<h2 class="wp-block-heading">飯沼本家の酒造り</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7737.jpg" alt="" class="wp-image-52971" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7737.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7737-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7737-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>国際空港のある成田市の南に位置する酒々井（しすい）町は文字通り、酒が湧き出づる井戸の伝説がその町名の起源といわれる日本酒に縁ある土地。さすがに伝説の通りに酒が湧いてくることはないものの、飯沼本家の敷地内にも井戸があり、この中軟水の地下水を仕込み水として使い、口当たりのやわらかな酒を数多く醸している。</p>



<h3 class="wp-block-heading">機械と技の融合を意識した酒造り</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7769.jpg" alt="" class="wp-image-52972" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7769.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7769-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7769-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>「酒造りにおいてまず重要視しているのは原料処理」と話す、飯沼本家16代目の飯沼一喜さん。飯沼本家は原料となる米の精米工場を自前で持つ県内でも数少ない酒蔵であり、雑味の元となるタンパク質を効率的に削り取る「扁平（へんぺい）精米」を行ってる。通常の精米と比べて時間のかかる精米方法だが、よりクリアーな風味の酒質を生み出すことができる。</p>



<p>醸造工程においては積極的に機械化を導入。櫂（かい）入れ作業をコンピューターで制御して自動でもろみを攪拌できるようにし、仕込みタンク内の温度も0.1℃単位での管理可能に。「機械と技の融合」を実現することで、高品質の酒を安定して出荷できるようにしている。また、商品を保管をする氷温冷蔵庫は、温暖な千葉県においては今や欠かせない設備となっている。</p>



<p>こうして最新の設備を取り入れつつも「その年のお米に合わせて造っていかなければなりませんので、製造は毎年が1年生。毎回酒造りの難しさを感じます」と、真摯に酒造りと向き合う姿勢は今も変わらない。</p>



<h2 class="wp-block-heading">飯沼本家の定番酒</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/14b449afb2be9089f7ece824db6bb615.jpg" alt="" class="wp-image-52973" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/14b449afb2be9089f7ece824db6bb615.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/14b449afb2be9089f7ece824db6bb615-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/14b449afb2be9089f7ece824db6bb615-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>そんな飯沼本家のスタンダードとなっているのが、フランスで行われた「Kura Master2025」でプラチナ賞を受賞した「甲子 純米吟醸 はなやか 匠の香」。フルーティーな香りで、爽やかな酸味とアフターテイストに漂うほのかな甘みが特徴的だ。</p>



<p>一方、酒々井周辺地域で契約栽培している酒造好適米、五百万石で仕込んだ「甲子 純米 やわらか 地の恵」はメイドイン千葉の定番酒。米のうま味を生かしたまろやかな口あたりが評価され、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード 2023」で最高金賞を受賞した。</p>



<p>ほかにも精米歩合を80パーセントに抑えた「甲子 純米 うまから 磨き八割」は、地元でファンが多い日常的に嗜みたい酒で、低温でゆっくり発酵させてしっかりとしたうま味を表現した。酸が効いた飲み口は、和食はもちろん肉料理とも好相性。燗酒にしても絶品である。</p>



<h3 class="wp-block-heading">風味の持ち味を生かしつつ「軽さ」を出す</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC8063.jpg" alt="" class="wp-image-52974" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC8063.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC8063-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC8063-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>多彩な酒を造り続けてきた中で、飯沼さんが目下のテーマとして掲げているのが、「軽い酒をいかに造るか」ということ。「今、軽い口当たりのお酒が求められているとすごく感じます。ただ、その軽さというのは加水したりアルコール度数を下げるような、薄く伸ばすようなイメージではなく、お酒の持ち味を生かしながら軽さを出すことが重要」と、飯沼さんは強調する。</p>



<p>例えば、瓶詰め後に加熱処理ができるパストライザーと呼ばれる機械を導入することで、火入れをした酒でありつつも生酒のようなフレッシュな味わいや、発酵によるガス感を残すことができるようにした。先の「はなやか」はこの手法で造られた酒である。</p>



<p>また、軽さを強調した革新的な夏期限定酒も開発。その代表酒が「純米吟醸生酒きのえねアップル」である。白ワインに多く含まれるリンゴ酸を多く生み出す酵母を活用し、日本酒業界では敬遠されがちだった「酸味」をあえて強調。冷やして味わうことで、いっそう爽やかな余韻、軽快な後味を楽しめる夏酒として、今では日本酒ビギナーの若い年代層にも親しまれる商品となっている。</p>



<h2 class="wp-block-heading">日本酒ファンの裾野を広げる</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7762.jpg" alt="" class="wp-image-52975" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7762.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7762-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7762-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>近年、飯沼本家の代表銘柄であった「甲子正宗」を「甲子 -Kinoene-」と改めたうえで、ボトルデザインを刷新してリブランディング。軽快な飲み口の酒も増やしたことで、女性や若い世代に商品を手にしてもらう機会が増えたという。こうした「新たな日本酒ファン、酒蔵ファン」の裾野を広げる取り組みは、「場づくり」にも及んでいる。</p>



<h3 class="wp-block-heading">歴史ある土地を活用した場づくり</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7863.jpg" alt="" class="wp-image-52976" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7863.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7863-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7863-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>飯沼本家では観光蔵として多彩な楽しみ方を提案している。敷地内には醸造蔵のほか、ショップとギャラリーを備える古民家「酒々井まがり家」、たき火を囲みながら日本酒を味わえるキャンプ場、家族で摘み取りを楽しめるブルーベリー園、そしてレストラン「きのえねomoya」を併設する。</p>



<p>omoyaは代々飯沼本家の当主が住み継いできた築約300年の母屋で、国の登録有形文化財の指定を受けた建物。この歴史ある空間を4年かけてリノベーションし、2022年にレストランとしてオープンさせた。このomoyaでは飯沼本家の日本酒と二十四節気をテーマにした料理のマリアージュを堪能することができる。</p>



<h2 class="wp-block-heading">より開かれた日本酒、酒蔵を目指して</h2>



<figure class="wp-block-image size-full"><img decoding="async" width="825" height="550" src="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7759.jpg" alt="" class="wp-image-52977" srcset="https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7759.jpg 825w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7759-300x200.jpg 300w, https://nihonmono.jp/wp-content/uploads/2025/07/DSC7759-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 825px) 100vw, 825px" /></figure>



<p>今後は「海外の方にも受け入れられるような日本酒造りにもっと挑戦したい」と話す飯沼さん。そして、酒蔵を取り巻くフィールド全体を「きのえねかもしの森」と名付け、「おいしい酒づくり、たのしい場づくり」という飯沼本家の理念を体現する拠点として「地域に開かれた酒蔵を目指していきたい」と意気込む。</p>



<p>「甲子」という言葉は暦において60年サイクルの一番最初にあたる「始まり」の象徴である。飯沼本家はこれからも、さまざまな人にとっての新たな日本酒体験の「始まり」になり続けてゆくに違いない。</p><p>The post <a href="https://nihonmono.jp/article/52970/">酒づくりと場づくりでファンの裾野を広げる「飯沼本家」飯沼一喜さん／千葉県酒々井町</a> first appeared on <a href="https://nihonmono.jp">NIHONMONO</a>.</p>]]></content:encoded>
					
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