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東京にある赤レンガ工場赤レンガというと横浜赤レンガ倉庫を思い浮かべる人が多いだろう。だが、とても似ている赤レンガの工場が東京の北区にもある。ここにあるのは「赤レンガ酒造工場」と呼ばれる建物で、横浜赤レンガ倉庫を設計した人物、妻木頼黄(よりなか)によって設計された建物だ。つまり横浜と兄弟ということになる。それも兄貴分にあたる1903年の竣工である。ただし東京ということもあり、民家やマンションがすぐそばにある。それで横浜とはまた違った印象、違った顔を見せる。明治の建物だが、どっしりと街に馴染んでいる。 赤レンガ酒造工場は、妻木頼黄がドイツにわたってビール工場の設計を学んだうえで、日本酒にも適応するように、壁のなかをところどころ空洞にしたり、壁を厚くしたり、強度をあげたりといった技術を駆使して、温度調節のことなどすべて考慮されて設計された建物なのだ。 |
日本古来の蔵とは違う異なる酒蔵現在は独立行政法人酒類総合研究所が管理、使用しているこの赤レンガ酒造工場。もともとは酒類総合研究所の前身である大蔵省国立醸造試験所の研究施設として、実際に酒が造られていた。今回、酒類総合研究所の後藤さんに案内してもらい、酒蔵を見学させていただいた。 現在は、「清酒製造技術講習」を年に2回開催し全国から集まる若手蔵人のための研修に力をいれるほか、醸造に関するさまざまな公開セミナーも行っている。毎年全国の銘酒が集まる「全国新酒鑑評会」も以前はこの赤レンガ酒造工場で行っていた。また、季節ごとに工場を見学するイベントも企画されている。 |
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100年後の桜赤レンガ酒造工場で行われているプロジェクトのひとつに「日本酒百年醸造プロジェクト」というものがある。酒類総合研究所が長期熟成酒研究会とともに行っている、経年変化における可能性を追求する研究だ。 |
ACCESS
- 独立行政法人酒類総合研究所
- 東京都北区滝野川2-6-30
- URL http://www.nrib.go.jp/