世界最古の庶民のための学校「閑谷学校」

世界最古の庶民のための学校
「閑谷学校」

地域の人々に学習を広めた

閑谷(しずたに)学校は、世界最古の庶民のための学校。江戸時代前期、岡山3代藩主・池田光政によって開校された。武士の子弟はもちろんのこと、領内の庶民も一緒に学べ、さらに他領の人間にも広く門戸を開いていたという。
光政の教育への情熱は熱く、それはたとえ池田氏がほかの地へ移封された場合でも学校が存続できるよう、自立経営の処置がとられていたほど。こうした精神は連綿と受け継がれ、江戸時代後期には頼山陽などの学者文人も来訪する、岡山の重要な教育拠点へと育った。

建築や景観も美しさを讃える

閑谷学校は、その建物の意匠も見どころのひとつ。ケヤキやヒノキなどの良材だけを選んで緻密に設計された講堂は国宝の指定を受けているし、床に備前焼の亀甲瓦を敷いた聖廟や、茶室風の趣のある小斎、飲室、文庫、石塀にいたるまでほとんどの建造物が国の重要文化財に指定されているのだ。

また、付近一帯は国の特別史跡に指定されており、その景色も素晴らしい。学校から吉永へかけての道は「美しい日本の歩きたくなるみち500選」にも選ばれており、秋には紅葉の名所として知られている。
景色を楽しみながらの散歩にはうってつけだ。

ACCESS

閑谷学校
岡山県備前市閑谷784
URL http://shizutani.jp/